JP4567705B2 - 水系塗料用沈降防止剤組成物 - Google Patents

水系塗料用沈降防止剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水系塗料用沈降防止剤組成物に関し、更に詳しくは、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が防止された水系塗料とすることができる水系塗料用沈降防止剤組成物に関するものである。
一般に、溶剤系塗料は有機溶剤の含有量が多く、人体への悪影響等の安全衛生、また、大気汚染等の公害問題を考慮して、近年、水系塗料の開発が活発に行われている。メタリック塗料、パールマイカ塗料、防食塗料等の塗料は、通常、顔料等の沈降しやすい成分を含んでおり、溶剤系塗料においては、アミドワックス系、ポリエチレンワックス系等の揺変剤を添加することにより揺変性を付与し沈降を防止させている。これらの揺変剤を水系塗料にそのまま適用しようとすると、これらは水との親和性に劣るため、一般的に効果が少ない。
一方、水系塗料用の沈降防止剤としては、所定の炭素数を有するプライマリージアミンと、ダイマー酸等とを反応して得られるポリアミドを含むポリアミド系組成物(特許文献1)や、炭素数が14〜40のジアミン及び炭素数が2〜22のジカルボン酸を反応させて得られるポリアミドと、ヒドロキシル基を有する重縮合ポリエステルとを含有する沈降防止剤(特許文献2)が知られている。
特開平10−310726号公報 特開2005−415345号公報
本発明の目的は、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が防止された水系塗料とすることができる水系塗料用沈降防止剤組成物を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成すべく、鋭意検討した結果、顔料等の沈降防止性に優れる水系塗料用沈降防止剤組成物を完成するに至った。
本発明は以下に示される。
1.〔A〕炭素数が4〜40であるジアミン及び炭素数が4〜40であるジカルボン酸を反応させることにより得られ且つ重量平均分子量が1,000〜4,500であるポリアミドと、〔B〕重量平均分子量が1,000〜3,000であるポリオレフィンワックスと、〔C〕界面活性剤とを含有し、
上記〔B〕成分及び上記〔C〕成分の含有量は、上記〔A〕成分100質量部に対して、5〜70質量部及び1〜50質量部であることを特徴とする水系塗料用沈降防止剤組成物。
2.上記ポリアミド〔A〕は、炭素数が16〜40であるジアミン及び炭素数が4〜20であるジカルボン酸を反応させることにより得られたポリアミドである上記1に記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
3.上記ポリアミド〔A〕は、炭素数が4〜20であるジアミン及び炭素数が16〜40であるジカルボン酸を反応させることにより得られたポリアミドである上記1に記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
4.上記ジアミンの炭素数及び上記ジカルボン酸の炭素数の合計が34〜60である上記2又は3に記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
5.上記ポリオレフィンワックス〔B〕が、酸化ポリエチレンワックスである上記1乃至4のいずれかに記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
6.上記界面活性剤〔C〕が、アニオン系界面活性剤及び/又はノニオン系界面活性剤である上記1乃至5のいずれかに記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
7.上記ポリアミド〔A〕、上記ポリオレフィンワックス〔B〕及び上記界面活性剤〔C〕の各濃度の合計が、5〜95質量%である上記1乃至6のいずれかに記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
本発明の水系塗料用沈降防止剤組成物によれば、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が防止された水系塗料とすることができる。
上記ポリオレフィンワックス〔B〕が、酸化ポリエチレンワックスを含む場合には、特に、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れる。
また、上記界面活性剤〔C〕が、アニオン系界面活性剤及び/又はノニオン系界面活性剤である場合には、特に、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れる。
以下、本発明を詳しく説明する。
1.水系塗料用沈降防止剤組成物
本発明の水系塗料用沈降防止剤組成物(以下、「本発明の組成物」という。)は、〔A〕炭素数が4〜40であるジアミン及び炭素数が4〜40であるジカルボン酸を反応させることにより得られ且つ重量平均分子量が1,000〜4,500であるポリアミドと、〔B〕重量平均分子量が1,000〜3,000であるポリオレフィンワックスと、〔C〕界面活性剤とを含有し、上記〔B〕成分及び上記〔C〕成分の含有量は、上記〔A〕成分100質量部に対して、5〜70質量部及び1〜50質量部である。
1−1.ポリアミド〔A〕
このポリアミド〔A〕(以下、「成分〔A〕」ともいう。)は、炭素数が4〜40であるジアミン及び炭素数が4〜40であるジカルボン酸を反応させることにより得られたポリアミドであり、重量平均分子量が1,000〜4,500である。
上記ジアミンは、炭素数が4〜40であれば、脂肪族系、芳香族系及び脂環族系のいずれであってもよい。
脂肪族系ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、2,3,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、のほか、下記式(I)〜(IV)に示される化合物等が挙げられる。尚、下記式(IV)で示されるジアミンは、不飽和脂肪酸を二量化した二量体ジカルボン酸(一般名「ダイマー酸」、炭素数36)を変性することにより得ることができる。
N−(CH20−NH (I)
N−(CH24−NH (II)
N−(CH30−NH (III)
N−(CH34−NH (IV)
芳香族系ジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、m−トルイレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノビフェニール、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニール、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノアントラキノン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−p−イソプロピルベンゼン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン等が挙げられる。
また、脂環族系ジアミンとしては、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン等が挙げられる。
上記ジカルボン酸は、炭素数が4〜40であれば、脂肪族系、芳香族系及び脂環族系のいずれであってもよい。
脂肪族系ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン酸、ウンデカジオン酸、ドデカジオン酸、ダイマー酸等が挙げられる。
芳香族系ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
また、脂環族系ジカルボン酸としては、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。
上記成分〔A〕は、上記のジアミン及びジカルボン酸を以下の方法により反応させることにより得られたポリアミドであることが好ましい。
(1)炭素数が16〜40であるジアミン及び炭素数が4〜20であるジカルボン酸を用いて反応させることにより得られたポリアミド
(2)炭素数が4〜20であるジアミン及び炭素数が16〜40であるジカルボン酸を用いて反応させることにより得られたポリアミド
上記態様(1)において、好ましくは、炭素数が20〜40であるジアミン及び炭素数が4〜16であるジカルボン酸を用いて反応させることにより得られたポリアミドであり、特に好ましくは、炭素数が24〜40であるジアミン及び炭素数が4〜12であるジカルボン酸を用いて反応させることにより得られたポリアミドである。
また、上記態様(2)において、好ましくは、炭素数が4〜16であるジアミン及び炭素数が20〜40であるジカルボン酸を用いて反応させることにより得られたポリアミドであり、特に好ましくは、炭素数が4〜12であるジアミン及び炭素数が24〜40であるジカルボン酸を用いて反応させることにより得られたポリアミドである。
これらのうち、得られるポリアミドが凝集しにくい態様(1)が特に好ましい。
また、上記態様(1)及び(2)において、ジアミンの炭素数及びジカルボン酸の炭素数の合計は、好ましくは34〜60であり、より好ましくは34〜54、更に好ましくは34〜48である。上記合計炭素数が小さいと、得られるポリアミドが凝集することがあり、一方、大きいと、沈降防止性が低下することがある。
上記成分〔A〕は、上記ジアミン及び上記ジカルボン酸を反応させることによって得られたポリアミドであるが、分子の末端に、上記ジカルボン酸に由来するカルボン酸基を少なくとも有することが好ましい。特に好ましくは、分子の両末端がカルボン酸基であるポリアミドである。従って、ジアミン及びジカルボン酸を反応させる際に、ジカルボン酸を少し過剰に、具体的には、モル比で、好ましくはジアミン:ジカルボン酸=1:(1.12〜1.80)、より好ましくはジアミン:ジカルボン酸=1:(1.20〜1.75)、更に好ましくはジアミン:ジカルボン酸=1:(1.30〜1.70)として用いる。
上記成分〔A〕の重量平均分子量は、1,000〜4,500であり、好ましくは1,100〜4,100、より好ましくは1,200〜3,000である。上記重量平均分子量がこの範囲にあると、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が抑制された水系塗料とすることができる。尚、重量平均分子量が大きすぎると、顔料等を含む水系塗料とした場合、経時により、顔料が沈殿してしまうことがある。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算値として測定することができる。
本発明の組成物において、上記成分〔A〕は、1種のみが含有されていてよいし、2種以上が含有されていてもよい。
1−2.ポリオレフィンワックス〔B〕
このポリオレフィンワックス〔B〕(以下、「成分〔B〕」ともいう。)は、重量平均分子量が1,000〜3,000であれば、特に限定されない。
上記成分〔B〕としては、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを用いてなるエチレン・α−オレフィン共重合体等の未変性ポリオレフィンワックスや、これら未変性重合体が、酸化変性又は酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックス等が挙げられる。
上記成分〔B〕が、エチレン・α−オレフィン共重合体を含む場合、このエチレン・α−オレフィン共重合体の形成に用いられるα−オレフィンは、直鎖状であっても分岐していてもよく、また、置換されていても非置換であってもよい。このα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、オクテン−1等が挙げられる。
従って、上記エチレン・α−オレフィン共重合体としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・ペンテン−1共重合体、エチレン・ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
上記成分〔B〕が、変性ポリオレフィンワックスである場合には、酸化変性された変性ポリオレフィンワックス、酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックス等が挙げられる。これらのアルカリ金属塩を用いることもできる。
酸化変性された変性ポリオレフィンワックスは、未変性ポリオレフィンワックスを溶融状態で、酸素ガス又は酸素含有ガスと接触させることにより得られたものであり、「酸化ポリオレフィンワックス」といわれることがある。
上記酸化変性された変性ポリオレフィンワックスの酸価は、好ましくは1〜85mgKOH/g、より好ましくは6〜65mgKOH/g、更に好ましくは10〜50mgKOH/gである。尚、酸価とは、試料1g当たりの中和に要する水酸化カリウムのmg数であり、JIS K5902に準じて測定することができる。
また、酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスとしては、未変性ポリオレフィンワックスと、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体又はスルホン酸塩とを、有機過酸化物等の重合開始剤の存在下に、溶融混練して得られたもの;未変性ポリオレフィンワックスと、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体又はスルホン酸塩とを、有機溶媒に溶解させ、有機過酸化物等の重合開始剤を添加してグラフト反応させることにより得られたもの等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、クロトン酸、ナジック酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。
また、この不飽和カルボン酸の誘導体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロフェニル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、アクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロフェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−3−メトキシブチル、メタクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、メタクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチル等のメタクリル酸エステル類;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アリルコハク酸、無水グルタコン酸、無水ナジック酸等の無水物等が挙げられる。
上記酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスが、不飽和カルボン酸又はその誘導体による変性の場合には、その変性量に起因するKOH滴定換算した酸価が、好ましくは1〜85mgKOH/g、より好ましくは6〜65mgKOH/g、更に好ましくは10〜50mgKOH/gである。
上記成分〔B〕の重量平均分子量は、1,000〜3,000であり、好ましくは1,050〜2,900、より好ましくは1,100〜2,800の範囲にある。上記重量平均分子量がこの範囲にあると、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が抑制された水系塗料とすることができる。尚、上記重量平均分子量が大きすぎると、顔料等を含む水系塗料とした場合、経時により、顔料が沈殿してしまうことがある。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算値として測定することができる。
本発明の組成物において、上記成分〔B〕は、1種のみが含有されていてよいし、2種以上が含有されていてもよい。
上記成分〔B〕としては、変性ポリオレフィンワックスを含む(60〜100質量%)ことが好ましく、酸化変性された変性ポリオレフィンワックス及び/又は酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスがより好ましく、酸化ポリオレフィンワックスが更に好ましい。酸化ポリオレフィンワックスとしては、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス等が好ましく、酸化ポリエチレンワックスが特に好ましい。
本発明の組成物中の成分〔B〕の含有量は、上記成分〔A〕100質量部に対し、5〜70質量部であり、好ましくは10〜60質量部、更に好ましくは15〜50質量部である。上記成分〔B〕の含有量がこの範囲にあると、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が防止された水系塗料とすることができる。
1−3.界面活性剤〔C〕
この界面活性剤〔C〕(以下、「成分〔C〕」ともいう。)としては、特に限定されないが、本発明の組成物をより安定化させるために、また、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が抑制された水系塗料とするために、アニオン系界面活性剤及び/又はノニオン系界面活性剤を含むことが好ましい。
上記アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、スルホコハク酸塩等が挙げられる。これらは、単独で用いてよいし、組み合わせて用いてもよい。
カルボン酸塩としては、オレイン酸カリウム、ひまし油カリウム等の石けん;N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド等が挙げられる。
スルホン酸塩としては、ドデカンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸塩;炭素数が8〜24のヒドロキシアルカンスルホン酸ナトリウム等の、炭素数が8〜24のヒドロキシアルキルスルホン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;β−ナフタレンスルホン酸塩−ホルマリン縮合物のナトリウム塩等のナフタレンスルホン酸塩−ホルマリン縮合物;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;N−アシルスルホン酸塩;メラニンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等が挙げられる。
硫酸エステル塩としては、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩等が挙げられる。
リン酸エステル塩としては、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルリン酸塩等が挙げられる。
スルホコハク酸塩としては、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル二塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩、アルキルスルホ酢酸塩等が挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、多価アルコールのエステル、含窒素化合物等が挙げられる。これらは、単独で用いてよいし、組み合わせて用いてもよい。
多価アルコールのエステルとしては、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、エチレングリコールエステル、プロピレングリコールエステル、糖脂肪酸エステル、糖アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
グリセリンエステルとしては、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノミリステート、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネート、グルセリンモノオレート等が挙げられる。
ポリグリセリンエステルとしては、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノミリステート、ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンモノベヘネート、ジグリセリンモノオレート等が挙げられる。
ソルビタンエステルとしては、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとしては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル等が挙げられる。
エチレングリコールエステルとしては、モノステアリン酸エチレングリコール等が挙げられる。
また、プロピレングリコールエステルとしては、モノステアリン酸プロピレングリコール等が挙げられる。
含窒素化合物としては、アミン化合物等が挙げられる。
アミン化合物としては、ラウリルジエタノールアミン、ミリスチルジエタノールアミン、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、オレイルジエタノールアミン、ラウリルジイソプロパノールアミン、ミリスチルジイソプロパノールアミン、パルミチルジイソプロパノールアミン、ステアリルジイソプロパノールアミン、オレイルジイソプロパノールアミン、N,N−ビスヒドロキシエチルアルキルアミン(但し、アルキル基の炭素数は、通常、12〜22である。)等のジアルカノールアミン等が挙げられる。
本発明の組成物中の成分〔C〕の含有量は、上記成分〔A〕100質量部に対し、1〜50質量部であり、好ましくは3〜40質量部、更に好ましくは5〜30質量部である。上記成分〔C〕の含有量がこの範囲にあると、長時間に渡って、顔料等の分散性及び揺変性に優れ、顔料等の沈降が防止された水系塗料とすることができる。
1−4.水系塗料用沈降防止剤組成物
本発明の組成物は、通常、水を10質量%以上含む水系媒体中に、上記成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕が含まれてなるものである。特に、上記成分〔A〕は、通常、上記水系媒体に溶解しているため、イオンとして存在する。
尚、本発明の組成物は、顔料の分散性、塗料の消泡性、濡れ性等の更なる向上を目的とした各種助剤等を含有してもよい。
本発明の組成物に含有される上記成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の各濃度の合計は、本発明の組成物に対して、好ましくは5〜95質量%、より好ましくは8〜90質量%、更に好ましくは10〜80質量%である。
また、本発明の組成物のpHは、通常、7.0〜11、より好ましくは7.5〜10.5、更に好ましくは8〜10である。
本発明の組成物は、最大径が5〜200μmといったサイズ、2〜5g/cmといった比重を有する大きな顔料(アルミニウム顔料、マイカ等のパール顔料、防食顔料等)、更には、着色顔料、体質顔料を含む水系塗料を調製する際に好適である。水系塗料とする場合、本発明の組成物の添加量(固形分換算)は、用途により選択されるが、本発明の組成物に含有される上記成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量が、水系塗料に含まれる顔料100質量部に対して、通常、4〜80質量部、好ましくは5〜40質量部である。
本発明の組成物によれば、後述する実施例において評価される沈降防止性試験による、水系塗料中の顔料の沈降割合が、水系塗料の調製後7日で15%未満とすることができ、14日で20%未満とすることができ、30日で25%未満とすることができる。
2.水系塗料用沈降防止剤組成物の製造方法
本発明の組成物は、上記成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕を、上記水系媒体とともに混合して得ることもできるが、以下の方法により得られたものが好ましい。
[1]炭素数が4〜40であるジアミンと、このジアミンに対し過剰量の、炭素数が4〜40であるジカルボン酸とを反応させてポリアミド〔A〕を生成させるポリアミド合成工程と、このポリアミド〔A〕と、ポリオレフィンワックス〔B〕とを混合して混合物(m1)とする第1混合工程(1)と、この混合物(m1)と、界面活性剤〔C〕とを混合して混合物(m2)とする第2混合工程(1)と、この混合物(m2)に塩基性材料を添加してpHを調整するpH調整工程(1)とを備える方法。
[2]炭素数が4〜40であるジアミンと、このジアミンに対し過剰量の、炭素数が4〜40であるジカルボン酸とを反応させてポリアミド〔A〕を生成させるポリアミド合成工程と、このポリアミド〔A〕と、ポリオレフィンワックス〔B〕とを混合して混合物(m1)とする第1混合工程(2)と、この混合物(m1)に塩基性材料を添加してpHを調整するpH調整工程(2)と、更に、界面活性剤〔C〕を配合して混合する第2混合工程(2)とを備える方法。
[3]炭素数が4〜40であるジアミンと、このジアミンに対し過剰量の、炭素数が4〜40であるジカルボン酸とを反応させてポリアミド〔A〕を生成させるポリアミド合成工程と、このポリアミド〔A〕と、ポリオレフィンワックス〔B〕とを混合して混合物(m1)とする第1混合工程(3)と、この混合物(m1)と、界面活性剤〔C〕と、塩基性材料とを混合してpHが調整された組成物とする第2混合工程(3)とを備える方法。
上記方法[1]〜[3]におけるポリアミド合成工程に際して、ジアミン及びジカルボン酸は、上記のように、炭素数が16〜40であるジアミン及び炭素数が4〜20であるジカルボン酸の組合せ、又は、炭素数が4〜20であるジアミン及び炭素数が16〜40であるジカルボン酸の組合せ、で用いることが好ましい。
また、ジアミンの炭素数及びジカルボン酸の炭素数の合計が34〜60となるように、ジアミン及びジカルボン酸を選択して用いることが好ましい。
また、上記方法[1]〜[3]におけるポリアミド合成工程に際して、ジカルボン酸は、ジアミンに対して、少し過剰に仕込む。このときのジアミン及びジカルボン酸のモル比は、好ましくは1:(1.12〜1.80)、より好ましくは1:(1.20〜1.75)、更に好ましくは1:(1.30〜1.70)である。上記ジカルボン酸の使用量が多すぎると、本水系塗料用沈降防止剤組成物を含む水系塗料による皮膜の耐水性が十分でない場合がある。一方、使用量が少なすぎると、得られるポリアミド〔A〕の親水性が十分でない場合がある。
上記ポリアミド合成工程における反応条件は特に限定されないが、例えば、上記割合で仕込まれた各成分を常圧あるいは減圧の条件で、160〜230℃の温度で反応させることによりポリアミド〔A〕を得ることができる。反応時間は、通常、2〜10時間である。
上記方法[1]において、上記ポリアミド合成工程により得られたポリアミド〔A〕は、第1混合工程(1)により、ポリオレフィンワックス〔B〕と混合されて混合物(m1)となる。
上記のポリアミド〔A〕及びポリオレフィンワックス〔B〕の混合条件は、特に限定されない。両者が溶解状態にあれば、混合効率が向上するため、通常、100〜150℃の温度において混合される。尚、上記第1混合工程(1)を、上記ポリアミド合成工程から引き続き行う場合には、ポリアミド〔A〕を含む反応溶液を、上記反応温度から、100〜150℃の温度に冷却し、所定量のポリオレフィンワックス〔B〕を加えて混合することができる。
上記方法[1]において、上記第1混合工程(1)により得られた混合物(m1)は、第2混合工程(1)により、界面活性剤〔C〕と混合されて混合物(m2)となる。この界面活性剤〔C〕は、そのまま用いてよいし、水溶液又は水分散液を用いてもよい。
上記の混合物(m1)及び界面活性剤〔C〕の混合条件は、特に限定されない。少なくとも上記混合物(m1)が溶解状態にあれば、混合効率が向上するため、通常、100〜150℃の温度において混合される。尚、上記第1混合工程(1)から引き続き行う場合には、そのまま、所定量の界面活性剤〔C〕を加えて混合することができる。
上記方法[1]において、上記第2混合工程(1)により得られた混合物(m2)は、pH調整工程(1)により、塩基性材料が添加されてpHが調整される。このpH調整工程(1)により、上記ポリアミド〔A〕が中和され、水に対する溶解性が高められる。
このpH調整工程(1)において用いられる塩基性材料は、無機系であってよいし、有機系であってもよい。また、これらを組み合わせてもよい。
上記塩基性材料を構成する無機系物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、アンモニア等の水溶液が用いられる。
また、有機系物質としては、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコール等の水溶液又は有機溶液が用いられる。後者の場合、通常、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル等の親水性有機溶剤が用いられる。
上記の無機系物質及び有機系物質は、それぞれ、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記pH調整工程(1)における塩基性材料の使用量は、上記ポリアミド〔A〕のモル数と一致させた所定量又はそれ以上とすることができる。これにより、組成物中に、水に対して不溶性成分の残存を抑制することができる。調整されたpHは、通常、7.0〜11、より好ましくは7.5〜10.5、更に好ましくは8〜10である。
また、このpH調整工程(1)は、上記ポリアミド〔A〕が溶解状態にあるときに行うことが好ましい。即ち、その温度は、通常、140℃以下、好ましくは80〜140℃である。
尚、上記pH調整工程(1)を、上記第2混合工程(1)から引き続き行う場合には、上記好ましい温度に調整した後、このpH調整工程(1)を実施すればよい。この場合には、第2混合工程(1)における混合物の温度との差が小さいので、効率的である。
上記pH調整工程(1)の後、必要に応じて、水(好ましくは60〜90℃の温水)で希釈し、所望の濃度等に調整する工程を備えることができる。また、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、アルコール、エーテル等から選ばれる有機溶剤を用いて粘度を低下させた後に、水(温水)等で希釈してもよい。
尚、上記pH調整工程(1)の後、水等で希釈された際のpHは、通常、7.0〜11、より好ましくは7.5〜10.5、更に好ましくは8〜10である。
次に、上記方法[2]において、第1混合工程(2)は、上記方法[1]における第1混合工程(1)と同様にして進めることができる。
その後、上記第1混合工程(2)により得られた混合物(m1)は、pH調整工程(2)により、塩基性材料が添加されてpHが調整される。このpH調整工程(2)において用いられる塩基性材料の種類、使用量及び使用方法は、上記方法[1]におけるpH調整工程(1)と同様とすることができる。このpH調整工程(2)もまた、少なくとも上記混合物(m1)が溶解状態にあるときに行うことが好ましい。このpH調整工程(2)により、上記のポリアミド〔A〕及びポリオレフィンワックス〔B〕を含有し、pHが、通常、7.0〜11、より好ましくは7.5〜10.5、更に好ましくは8〜10である組成物を得る。また、このpH調整工程(2)により、上記ポリアミド〔A〕が中和され、水に対する溶解性が高められる。
次いで、この組成物は、第2混合工程(2)において、界面活性剤〔C〕と混合されて、本発明の組成物を得るが、この工程は、上記方法[1]における第2混合工程(1)と同様にして進めることができる。
尚、上記第2混合工程(2)の後、上記方法[1]と同様に、必要に応じて、水、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、アルコール、エーテル等を用いて希釈し、所望の濃度等に調整する工程を備えることができる。この工程後の組成物のpHもまた、通常、7.0〜11、より好ましくは7.5〜10.5、更に好ましくは8〜10である。
また、上記方法[3]において、第1混合工程(3)は、上記方法[1]における第1混合工程(1)と同様にして進めることができる。
その後、上記第1混合工程(3)により得られた混合物(m1)は、第2混合工程(3)により、界面活性剤〔C〕及び塩基性材料と混合される。この第2混合工程(3)において用いられる塩基性材料の種類及び使用量は、上記方法[1]におけるpH調整工程(1)と同様とすることができる。
上記第2混合工程(3)における、上記混合物(m1)、界面活性剤〔C〕及び塩基性材料の混合条件は、特に限定されない。少なくとも上記混合物(m1)が溶解状態にあれば、混合効率が向上するため、通常、140℃以下、好ましくは80〜140℃の温度において混合される。尚、上記第1混合工程(3)から引き続き行う場合には、そのまま、所定量の界面活性剤〔C〕、及び、上記ポリアミド〔A〕のモル数と一致させた所定量又はそれ以上の塩基性材料を加えて混合することができる。この第2混合工程(3)により、上記のポリアミド〔A〕、ポリオレフィンワックス〔B〕及び界面活性剤〔C〕を含有し、pHが、通常、7.0〜11、より好ましくは7.5〜10.5、更に好ましくは8〜10である本発明の組成物を得る。
尚、上記第2混合工程(3)の後、上記方法[1]及び[2]と同様に、必要に応じて、水、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、アルコール、エーテル等を用いて希釈し、所望の濃度等に調整する工程を備えることができる。この工程後の組成物のpHもまた、通常、7.0〜11、より好ましくは7.5〜10.5、更に好ましくは8〜10である。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。尚、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。また、実施例中の「%」及び「部」は、特に断らない限り質量基準である。
1.水系塗料用沈降防止剤組成物の製造
実施例1
温度計、水冷式コンデンサ、攪拌機及び窒素ガス導入口を備えた容積500mlの反応容器中に、ジアミンとして炭素数34のダイマージアミン(HN−(CH34−NH)63.5部及びジカルボン酸として炭素数6のアジピン酸25.4部を仕込み(ジアミン及びジカルボン酸のモル比2:3)、窒素雰囲気下で撹拌しながら200℃まで昇温した。その後、温度200℃で4時間アミド化反応させ、重量平均分子量が1,500であるポリアミド(A1)を含む反応溶液を得た。
次いで、このポリアミド(A1)84.7部を含む反応溶液を120℃とし、成分〔B〕として重量平均分子量2,000及び酸価15.1mgKOH/gの酸化ポリエチレンワックス(B1)(商品名「サンワックスE−310」、三洋化成社製)16.9部を加え、10分間撹拌した。その後、この混合溶液に、2−ジメチルアミノエタノール10.7部(上記ポリアミドと等モル数)、及び、成分〔C〕として、固形分濃度100%、HLB12.6のポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名「ブラウノンEL−1508P」、青木油脂工業社製)25.4部を加え、温度120℃で更に10分間撹拌した。
次に、この中和溶液を、80℃の温水に加え、90℃で1時間撹拌した。その後、室温まで冷却し、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(a)を得た。
実施例2
成分〔B〕として、酸化ポリエチレンワックス(B1)に代えて、重量平均分子量2,700及び酸価30.0mgKOH/gの酸化ポリエチレンワックス(B2)(商品名「ハイワックス2203A」、三井化学社製)16.9部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比2:3)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(b)を得た。
実施例3
成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数36のダイマー酸(商品名「ハリダイマー250」、ハリマ化成社製)80.0部を、ジアミンとして炭素数4のテトラメチレンジアミン8.1部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比2:3)を用いて得られた、重量平均分子量1,800のポリアミド(A2)84.8部を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(c)を得た。
実施例4
成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数6のアジピン酸20.4部を、ジアミンとして炭素数34のダイマージアミン65.6部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比6:7)を用いて得られた、重量平均分子量4,000のポリアミド(A3)81.8部を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(d)を得た。
実施例5
成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数10のセバシン酸31.5部を、ジアミンとして炭素数34のダイマージアミン56.9部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比2:3)を用いて得られた、重量平均分子量1,600のポリアミド(A4)84.7部を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(e)を得た。
実施例6
成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数36の上記ダイマー酸74.8部を、ジアミンとして炭素数8のオクタメチレンジアミン12.4部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比2:3)を用いて得られた、重量平均分子量1,900のポリアミド(A5)84.1部を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(f)を得た。
比較例1
成分〔B〕を用いなかった以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が21.7%である水系塗料用沈降防止剤組成物(g)を得た。
比較例2
成分〔C〕を用いなかった以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕及び〔B〕の合計量に基づく濃度が20%である水系塗料用沈降防止剤組成物(h)を得た。
比較例3
成分〔B〕として、酸化ポリエチレンワックス(B1)に代えて、重量平均分子量5,000及び酸価63.9mgKOH/gの酸化ポリエチレンワックス(B3)(商品名「レクスポール1」、日本石油社製)16.8部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比2:3)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(i)を得た。
比較例4
成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数6のアジピン酸20.1部を、ジアミンとして炭素数34のダイマージアミン68.4部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比10:11)を用いて得られた、重量平均分子量7,000のポリアミド(A6)84.0部を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(j)を得た。
比較例5
成分〔B〕として、酸化ポリエチレンワックス(B1)に代えて、上記酸化ポリエチレンワックス(B3)を用いた以外は、上記比較例4と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(k)を得た。
比較例6
成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数36の上記ダイマー酸58.0部を、ジアミンとして炭素数34のダイマージアミン27.4部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比1:2)を用いて得られた、重量平均分子量1,700のポリアミド(A7)83.6部を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量に基づく濃度が25%である水系塗料用沈降防止剤組成物(l)を得た。ポリアミド(A7)の水中における分散性が十分ではなく、層分離していた。
比較例7
上記実施例1と同様にして、成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数6のアジピン酸64.2部を、ジアミンとして炭素数4のテトラメチレンジアミン33.9部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比7:8)を用いて、重量平均分子量1,500程度のポリアミドの製造を試みたが、反応途中でポリアミドの融点が200℃を超えたため、水系塗料用沈降防止剤組成物を得ることができなかった。
比較例8
上記実施例1と同様にして、成分〔A〕として、ポリアミド(A1)に代えて、ジカルボン酸として炭素数20のエイコサン二酸(商品名「SL−20」、岡村製油社製)61.6部を、ジアミンとして炭素数12のジアミノドデカン27.0部(ジアミン及びジカルボン酸のモル比3:4)を用いて、重量平均分子量1,900程度のポリアミドの製造を試みたが、ポリアミドの融点が160℃以下にならなかったため、水系塗料用沈降防止剤組成物を得ることができなかった。
Figure 0004567705
2.水系塗料用沈降防止剤組成物の評価
上記で得た水系塗料用沈降防止剤組成物(a)〜(l)を用いて、水系塗料を調製し、各種評価を行った。
まず、固形分41.5%の水溶性アクリル樹脂(商品名「ウォーターゾールS−701」、大日本インキ化学工業社製)40.2部と、ブチルセロソルブ8部と、イオン交換水71.8部とを十分に混合し、クリアー塗料(合計120部)を得た。
次に、このクリアー塗料120部に対し、上記水系塗料用沈降防止剤組成物0.6部(固形分)と、粒度5〜100μmのパール顔料(商品名「イリオジン103」、メルク社製)6部とを混合し、水系塗料を得た。この水系塗料において、実施例1〜6及び比較例1〜6に基づく水系塗料用沈降防止剤組成物に由来する成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計量の割合は0.5%、パール顔料の割合は5%である。
上記で得た水系塗料について、下記評価を行った。その結果を表2に示す。
(1)揺変性
JIS K5400に準じて測定した。即ち、水系塗料の粘度を、B型粘度計を用い、温度25℃、回転数60rpm及び6rpmとして測定した。粘度の単位はmPa・sである。これらの測定値より比(T.I.値=6rpmでの粘度/60rpmでの粘度)を算出した。このT.I.値が大きい程、揺変性が高いことを意味する。
(2)沈降防止性
水系塗料を、フォードカップNo.4法にて、20℃で20秒となるように、イオン交換水及びブチルセロソルブの混合液により希釈した。その後、大気中、静置して、1日後、3日後、5日後、7日後、14日後及び30日後の沈降割合(沈降したパール顔料の高さ/塗料全体の高さ の百分率)を測定した。表2における「沈降防止性」の数値は、〔100(%)−沈降割合〕の計算値であり、その値が大きい程、沈降防止性が高いことを意味する。
実施例1及び2並びに比較例1〜3による沈降防止性の結果を、図1に示した。
Figure 0004567705
3.実施例の効果
比較例1は、成分〔B〕を含有しない水系塗料用沈降防止剤(g)を用いた例であり、水系塗料を調製して1日後に沈降割合が約15%であり、30日後には、47%近くになった。比較例2は、成分〔C〕を含有しない水系塗料用沈降防止剤(h)を用いた例であり、経時とともに沈降割合が漸減し、30日後には、沈降割合が31.0%に達した。比較例3は、成分〔B〕として、重量平均分子量が5,000であるポリオレフィンワックスを含有する水系塗料用沈降防止剤(i)を用いた例であり、経時とともに沈降割合が漸減し、30日後には、沈降割合が30%近くになった。比較例4及び5は、いずれも、重量平均分子量が7,000であるポリアミドを含有する水系塗料用沈降防止剤(j)及び(k)を用いた例であり、経時とともに沈降割合が漸減し、30日後には、沈降割合が50%近くになった。比較例6は、水への分散性に劣るポリアミドを含有する水系塗料用沈降防止剤(l)を用いた例であり、水系塗料を調製して1日後に沈降割合が60%以上であり、30日後には、80%以上になった。
一方、実施例1〜6は、いずれも、揺変性及び沈降防止性のバランスに優れており、特に実施例1、3及び5において沈降防止性に優れていた。
本発明の水系塗料用沈降防止剤組成物は、顔料を含む水系塗料の構成成分として好適である。特に、サイズの大きな顔料を含む水系塗料、例えば、メタリック塗料、パールマイカ塗料、防食塗料等に好適である。
実施例1及び2並びに比較例1〜3による沈降防止性の結果を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 〔A〕炭素数が4〜40であるジアミン及び炭素数が4〜40であるジカルボン酸を反応させることにより得られ且つ重量平均分子量が1,000〜4,500であるポリアミドと、〔B〕重量平均分子量が1,000〜3,000であるポリオレフィンワックスと、〔C〕界面活性剤とを含有し、
    上記〔B〕成分及び上記〔C〕成分の含有量は、上記〔A〕成分100質量部に対して、5〜70質量部及び1〜50質量部であることを特徴とする水系塗料用沈降防止剤組成物。
  2. 上記ポリアミド〔A〕は、炭素数が16〜40であるジアミン及び炭素数が4〜20であるジカルボン酸を反応させることにより得られたポリアミドである請求項1に記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
  3. 上記ポリアミド〔A〕は、炭素数が4〜20であるジアミン及び炭素数が16〜40であるジカルボン酸を反応させることにより得られたポリアミドである請求項1に記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
  4. 上記ジアミンの炭素数及び上記ジカルボン酸の炭素数の合計が34〜60である請求項2又は3に記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
  5. 上記ポリオレフィンワックス〔B〕が、酸化ポリエチレンワックスである請求項1乃至4のいずれかに記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
  6. 上記界面活性剤〔C〕が、アニオン系界面活性剤及び/又はノニオン系界面活性剤である請求項1乃至5のいずれかに記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
  7. 上記ポリアミド〔A〕、上記ポリオレフィンワックス〔B〕及び上記界面活性剤〔C〕の各濃度の合計が、5〜95質量%である請求項1乃至6のいずれかに記載の水系塗料用沈降防止剤組成物。
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