JPH08217968A - 水性塗料用増粘剤組成物 - Google Patents

水性塗料用増粘剤組成物

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JPH08217968A
JPH08217968A JP4660095A JP4660095A JPH08217968A JP H08217968 A JPH08217968 A JP H08217968A JP 4660095 A JP4660095 A JP 4660095A JP 4660095 A JP4660095 A JP 4660095A JP H08217968 A JPH08217968 A JP H08217968A
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JP
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water
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paints
thickener
composition
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JP4660095A
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English (en)
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Koichiro Mizutani
小一郎 水谷
Kazumoto Ohashi
一元 大橋
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OSAKA TORYO KOGYO KYODO KUMIAI
Original Assignee
OSAKA TORYO KOGYO KYODO KUMIAI
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 増粘効果に優れると共に、形成される塗膜物
性を低下させず、広範囲な水性塗料に使用することが出
来る増粘剤組成物を提供すること。 【構成】 一般式 Nax(MgyLiz)Si410(O
H)2(x=0.3、y=2.7、z=0.3)で示さ
れる層状珪酸塩化合物(スメクタイト)(成分A)、水
溶性ポリウレタン樹脂(成分B)、及び水を含有するこ
とを特徴とする水性塗料用増粘剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料における増粘
剤組成物(粘度調整剤)に関し、更に詳しくは水溶性塗
料、コロイドデスパージョン塗料、エマルション塗料等
の広範囲な水性塗料に使用することが出来る増粘剤組成
物(増粘、チクソトロピック性付与)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の観点から、有機溶
剤型塗料のVOC(揮発性有機化合物)の規制が叫ばれ
ており、有機溶剤型塗料から水性塗料への移行が盛んに
行なわれている。
【0003】しかしながら、水性塗料においても問題点
があり、これらの問題点としては、有機溶剤型塗料に比
して、水の揮発速度が遅く、又、粘度調整(増粘、チク
ソトロピック性付与)が困難な点が挙げられる。水性塗
料(特に水溶性塗料)における水の揮発速度が遅いこと
は、塗料の塗装後に、業界用語で云われる所謂”たれ”
の問題を起こす場合が多い。又、一般に水性塗料は、低
粘度である為に被塗物の形状により一定の塗装膜厚を形
成することが出来ないことしばしば起こる。
【0004】これらの粘度の問題を解決する為に、従来
から増粘剤が市販及び利用されている。市販の増粘剤と
しては、エアロジル、ベントナイト等の無機化合物や、
ポリカルボン酸系アクリル樹脂が挙げられるが、いずれ
も形成される塗膜の艶の低下を起こしたり、一部の塗料
用樹脂にのみ効果があり、汎用性に欠けている。又、増
粘効果を十分に発揮させる為には、塗料に対する添加量
が多くなり、それによって乾燥塗膜の物性劣化を引き起
こす原因にもなっている。従って本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、増粘効果に優れると共に、
形成される塗膜物性を低下させず、広範囲な水性塗料に
使用することが出来る増粘剤組成物を提供することであ
る。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、一般式 Nax
(MgyLiz)Si410(OH)2(x=0.3、y=
2.7、z=0.3)で示される層状珪酸塩化合物(ス
メクタイト)(成分A)、水溶性ポリウレタン樹脂(成
分B)、及び水を含有することを特徴とする水性塗料用
増粘剤組成物である。
【0006】
【作用】本発明者は、従来技術の現状を鑑み、水性塗料
全般にわたり広範囲に使用することが出来、しかも希望
する粘度調整(増粘、チクソトロピック性付与)が可能
な増粘剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、上記特定
の水性塗料用増粘剤組成物が本発明の目的に合致するこ
とを見い出した。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明における成分Aは、
一般式Nax(MgyLiz)Si410(OH)2(x=
0.3、y=2.7、z=0.3)で示される層状珪酸
塩化合物(スメクタイト)であり、この様な化合物は、
例えば、コープケミカル社から「SWN」の商品名で入
手して本発明で使用することが出来る。勿論、上記一般
式に包含される限り、上記商品名のものに限定されず、
他社の製品であってもよい。
【0008】本発明における成分Bは、水溶性のポリウ
レタン樹脂であって、水中に溶解するポリウレタン樹脂
は、いずれも使用することが出来るが、好ましいポリウ
レタン樹脂として下記一般式で表わされるものが挙げら
れる。一般式 (上記式中のR、R’は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の
アルキル基又はフェニル基であり、R”は直鎖状、分岐
鎖状又は環状のアルキレン基又はフェニレン基であり、
xはポリオキシエチレン基の分子量が300〜5000
になる数値であり、nは全体の分子量が5000〜20
万になる値である。)
【0009】この様なポリウレタン樹脂は、例えば、ボ
ーシャース社から「L75」の商品名で入手して本発明
で使用することが出来る。勿論、上記一般式に包含され
る限り、上記商品名のものに限定されず、他社の製品で
あってもよい。更に上記ポリウレタン樹脂は従来技術に
より容易に製造することが出来る。例えば、分子量30
0〜5000、好ましくは500〜3000程度のポリ
エチレングリコールと、ジイソシアネート化合物とをO
H/NCO>1で反応させて、分子量5000〜20万
程度の末端水酸基のポリウレタン樹脂を合成し、該ポリ
ウレタン樹脂にモノイソシアネート化合物をほぼOH/
NCO=1の比率で反応させればよい。得られる水溶性
ポリウレタン樹脂の分子量はOH/NCOの比を変化さ
れることによって任意に調整することが出来る。
【0010】本発明の好ましい実施態様では、上記成分
Aと成分Bとの混合比率が重量比で1/9〜5/5の範
囲にあり、増粘剤組成物中における成分Aと成分Bとの
合計量が5重量%〜40重量%の範囲である。混合比率
においてA成分が1/9未満になるとコロイドデスパー
ジョン塗料、エマルション塗料での増粘効果はあるが、
水溶性樹脂塗料での増粘効果がなくなり”たれ”現象
や、膜厚の不均一性が生じる。又、A成分の混合比率が
5/5を越えると、水性塗料に添加した際に水性塗料が
ショック凝集を起こし、所謂”ぶつ”の発生が生じる。
【0011】又、増粘剤組成物中の成分Aと成分Bとの
合計量が全体の5重量%未満では、第3成分である水が
多くなり、最終水性塗料での配合に制限が生じて使用が
困難となる。一方、成分Aと成分Bとの合計量が全体の
40重量%を越えると、増粘剤組成物自身の粘度が非常
に高くなり、水性塗料との混合・分散が困難になり、
又、水性塗料への計量、添加、混合等の操作が困難とな
ると同時に、添加時に水性塗料がショック凝集を起こ
し、”ぶつ”の発生の原因となるので好ましくない。
【0012】組成物中に使用する水はイオン交換水等の
純水が望ましいが、水性塗料に影響がなければ、通常の
地下水、工業用水、水道水を使用してもよい。又、得ら
れる組成物のpHはややアルカリ性であるが、必要に応
じてpH調整を行うことも出来る。更に上記組成物中に
予め前記ポリウレタン樹脂以外の水溶性樹脂を含有させ
ることも可能であるが、汎用性の点から、使用範囲が限
定され、又、得られる組成物が高粘度となる為に成分A
及び成分Bの合計量が非常に小さくなる。以上の如き本
発明の増粘剤組成物は、上記成分を任意の方法で混合し
て均一化することによって得られ、例えば、必要成分を
予め高速攪拌機にて混合し、この混合物を塗料用分散機
等にて分散を行い、固形分を所望粒度以下に分散させる
ことによって透明粘調液体である本発明の増粘剤組成物
を得ることが出来る。
【0012】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断わりのない限り重量基準である。 実施例1 下記配合の水性塗料用増粘剤組成物を作成し、粘度調整
剤としての性能について種々の試験を行った。配合(1) スメクタイト(コープケミカル社 SWN) 4部 水溶性ポリウレタン樹脂(ボーシャース社 L75) 16部 イオン交換水 80 部 配合(1)のものを予め高速攪拌機にて混合し、この混
合物を塗料用分散機(ビーズミル)にて分散を行い、分
散粒度8μm以下の透明粘調液体を得た。この透明粘調
液体である本発明の増粘剤組成物を各種水性白塗料に高
速攪拌機を使用し添加して種々の試験を行った。
【0013】実施例2 下記配合の水性塗料用増粘剤組成物を作成し、粘度調整
剤としての性能について種々の試験を行った。配合(2) スメクタイト(コープケミカル社 SWN) 6部 水溶性ポリウレタン樹脂(ボーシャース社 L75) 18部 イオン交換水 76 部 配合(2)のものを予め高速攪拌機にて混合し、この混
合物を3本ロールミルにて4回通して分散を行い、10
μm以下の分散粒度の透明粘調液体である本発明の増粘
剤組成物を得た。この増粘剤組成物を高速攪拌機を使用
して各種水性白塗料に添加して実施例1と同様の試験を
行った。
【0014】実施例3 下記配合の水性塗料用増粘剤組成物を作成し、粘度調整
剤としての性能について種々の試験を行った。配合(3) スメクタイト(コープケミカル社 SWN) 6部 水溶性ポリウレタン樹脂(ボーシャース社 L75) 10部 イオン交換水 84 部 配合(3)のものを予め高速攪拌機にて混合し、この混
合物を3本ロールミルにて4回通し分散を行い、10μ
m以下の分散粒度の透明粘調液体である本発明の増粘剤
組成物を得た。この増粘剤組成物を高速攪拌機を使用し
て各種水性白塗料に添加して実施例1と同様の試験を行
った。実施例1から実施例3までの試験結果を纏めると
以下の表1の様になる。
【0015】表1 ○:良好 尚、全ての白塗料を40℃で10日間の経時試験を行
い、10日後の白色顔料(酸化チタン)の凝集・沈降を
調べたが、本発明の増粘剤組成物を添加しないものは凝
集・沈降が激しく、添加したものは分散安定性に優れて
いた。 注 試験に供した各種水性塗料は以下の表2の配合のも
のである。
【0016】表2
【0017】
【発明の効果】本発明の水性塗料用増粘剤組成物は、水
性樹脂塗料、コロイドデスパーション塗料、エマルショ
ン塗料等の広範囲の水性塗料に使用出来る水性塗料用増
粘剤であり、粘度調整剤(増粘・チクソトロピック性付
与)としての効果に優れ、且つ通常の粘度調整剤が有す
る艶の低下や、塗膜物性の低下等の弊害が無い為に、今
後、VOC対策として発展する水性塗料の品質向上に寄
与することが出来るものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 Nax(MgyLiz)Si410
    (OH)2(x=0.3、y=2.7、z=0.3)で
    示される層状珪酸塩化合物(スメクタイト)(成分
    A)、水溶性ポリウレタン樹脂(成分B)、及び水を含
    有することを特徴とする水性塗料用増粘剤組成物。
  2. 【請求項2】 成分Bが、一般式 (上記式中のR、R’は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の
    アルキル基又はフェニル基であり、R”は直鎖状、分岐
    鎖状又は環状のアルキレン基又はフェニレン基であり、
    xはポリオキシエチレン基の分子量が300〜5000
    になる数値であり、nは全体の分子量が5000〜20
    万になる値である。)で表わされる水溶性ポリウレタン
    樹脂である請求項1に記載の水性塗料用増粘剤組成物。
  3. 【請求項3】 組成物中の成分A及び成分Bの合計量
    が、組成物の5重量%〜40重量%であり、且つ成分A
    と成分Bの混合重量比率が1/9〜5/5の範囲である
    請求項1又は2に記載の水性塗料用増粘剤組成物。
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