JPH075852B2 - 液体沈降防止剤組成物 - Google Patents

液体沈降防止剤組成物

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JPH075852B2
JPH075852B2 JP2108586A JP10858690A JPH075852B2 JP H075852 B2 JPH075852 B2 JP H075852B2 JP 2108586 A JP2108586 A JP 2108586A JP 10858690 A JP10858690 A JP 10858690A JP H075852 B2 JPH075852 B2 JP H075852B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機組成物に優れた顔料懸濁性を付与し、有機
被覆組成物に効果的なたれ防止性を付与する液体沈降防
止剤組成物に関する。
〔従来技術〕
有機被覆組成物中の顔料あるいは他の微細固体粒子が貯
蔵中に沈降するのを防止するために、有機被覆組成物に
顔料懸濁剤あるいは沈降防止剤を添加することが当業界
では知られている。被覆組成物を垂直な面に施用したと
き、流れを防止するために、有機被覆組成物にこれらの
添加物をレオロジー性改良剤として加えることも知られ
ている。当業界は、種々の有機組成物の顔料懸濁性を制
御するのに役立ち、効果的なたれ防止性を付与し、しか
も使い易い材料を絶えず探し求めてきた。
米国特許No.3,123,488は微細な固体粒子を含有する非水
液体系のレオロジ性ーと懸濁性を改良するのに有用な熱
安定な組成物を開示している。そこに示された組成物は
有機液体ベース中に分散させた、ペイントと相溶の微細
なポリエチレンワックスからなる。その組成物は水を含
まず、有機ベースは全組成物の重量に対して重量で40％
から95％の量である。乳化可能なポリエチレンワックス
は約280゜Ｆ（98℃）から約221゜Ｆ（105℃）の間の融
点、約１から約６の間の侵入硬さ、約２から約50の間の
酸価、および約９から約25の間の鹸化価を有する。
米国特許No.3,184,323は微細な固体粒子を含有する非水
液体系のレオロジーと懸濁性を改良するのに有用な熱安
定な組成物を開示している。その組成物は有機液体ベー
ス中に分散させた、ペイントと相溶の微細なポリエチレ
ンワックスからなる。その組成物は水を含まないもので
あり、有機ベースは全組成物の重量に対して重量で約40
％から約95％の量である。乳化可能なポリエチレンワッ
クスは約200゜Ｆ（39.3℃）から約230゜Ｆ（110℃）の
間の融点、約１から約10の間の侵入硬さ、約０から約５
の間の酸価、および約９から約25の間の鹸化価を有す
る。その乳化可能なポリエチレンワックスが米国特許N
o.3,123,488に示されたものと異るところは、乳化可能
なポリエチレンワックス中に含まるれ遊離酸基をエチレ
ンジアミン、モノエタノールアミン、トルエンジイソシ
アネートおよび水酸化ナトリウムのような化学薬品と反
応させてより低い酸価にしていることである。
米国特許No.3,562,194はチキソトロピー性の油ベースの
ペイントを製造するための添加物を開示している。その
添加物は硫酸、リン酸またはホウ酸などの１つの無機多
塩基酸と、不飽和の脂肪族カルボン酸と飽和アルコール
からのエポキシ酸素の含有量の低いエステル、あるいは
不飽和脂肪族アルコールとカルボン酸からのエポキシド
の含有量の低いエステルなどのエステル、との反応生成
物である塩である。この特許は油ベースのペイント中の
顔料のためのレオロジー性改良剤と懸濁剤として酸化し
た／スルホン化したひまし油を使用していることを示し
ている。
米国特許No.3,937,678は微細な固体粒子を含有する非水
液体系に、次のような混合物を添加することによって、
その非水液体系のレオロジー性と懸濁性を改良する方法
を開示している。その混合物は、水素化ひまし油脂肪酸
または少くとも30モル％の水素化ひまし油脂肪酸を含む
有機酸混合物を、アミンと反応させて得られる、約100
℃から約160℃までの融点を有するアミドワックスと、
約２から約50までの酸価、約95℃から約120℃までの軟
化点、約0.92から約0.98までの密度、および約１から約
20までの侵入硬さを有する乳化可能なポリエチレンワッ
クスとの混合物である。
米国特許No.3,985,568（特公昭57−26624）は硫酸化し
た／スルホン化したひまし油溶液中に懸濁させた乳化可
能なポリエチレンワックスの微細粒子からなるクリーム
状ペーストを開示している。そのペーストは硫酸化した
／スルホン化したひまし油１部につき１〜６部の乳化可
能なポリエチレンワックスを含む。この組成物は微細な
固定粒子を含有する非水液体系のレオロジー性と懸濁性
の改良に有用である。
日本特許公開公報7604087は水で希釈する被覆組成物中
の顔料の分散を安定化するために乳化欲能なポリエチレ
ンワックス（複数）を使用することを示している。
有機溶媒中に分散させた乳化可能なポリエチレンワック
スをベースにした当業界で知られる大部分の沈降防止剤
やレオロジー性改良剤はクリーム状もしくは硬いペース
トである。これらの組成物はペイントの製造時に取扱い
にくい。ゲルを使用することを避けるために、ペイント
製造業者はクリーム状のペーストあるいはゲルを溶媒で
希釈して、流し込み可能なまたはポンプで送ることの可
能な液体製品を造らなければならなかったものである。
しかしながら、この方法は均質な稀釈を行うために高速
剪断混合装置が必要であるので望ましくない。さらに、
別の混合タンクも必要である。
当業界において知られた多種類の顔料懸濁剤があるにも
かかわらず、微細の固体粒子を含有する非水液体系のレ
オロジー性と懸濁性を改良するための能率的で容易に取
扱いのできる添加物が要望されている。
本発明は有機組成物に優れた顔料の懸濁性を付与し、有
機被覆組成物に効果的なたれ防止を付与する均質で流し
込み可能な液体の添加物を提供することにより、従来技
術の問題点や不利を克服するものである。
〔発明の目的〕
本発明の１つの目的は、微細な固体粒子を含有する有機
組成物に懸濁性を付与した、取扱い易く、有機組成物中
へ容易にまぜ合わされる液体の流し込み可能な組成物を
提供することである。
本発明のさらに別の目的は、微細な固体粒子を含有する
有機組成物のレオロジー性と懸濁性の改良法を提供する
ことである。
本発明のさらに別の目的は、長い貯蔵期間中に過度の離
液あるいはひどい沈降を示さない有機組成物中での微細
な固体粒子の安定な懸濁液を提供することである。
本発明のさらに別の目的と利点は以下に続く説明に一部
分述べられるであろう。また１部分はその説明から明ら
かであろう。あるいは本発明の実施によって知ることが
できるであろう。本発明の目的と利点は特に添付の特許
請求の範囲に記載された手段と組み合せによって実現さ
れ達せられるであろう。
〔発明の構成〕
本発明は （ａ）３〜28重量％の少なくとも１種の乳化可能ポリエ
チレンワックス； （ｂ）0.3〜10重量％の少なくとも１種のRSO4 -M+で表わ
され、Ｒが炭素原子数８〜22のアルキルであり、M+が１
価の陽イオンである硫酸水素アルキルエステル； （ｃ）0.3〜10重量％少なくとも１種の硫酸化／スルホ
ン化脂肪または脂肪酸； （ｄ）残部有機溶媒 からなる液体沈降防止剤組成物を提供する。
本発明の液体沈降防止剤組成物は有機組成物に懸濁性を
付与し、有機被覆組成物に効果的なたれ防止性を付与す
る。本発明の液体の沈降防止剤組成物はたれ防止と懸濁
性に非常に能率的であり、既市販の製品よりも低い添加
量で使用できる。その組成物は従来技術の顔料の懸濁剤
あるいは沈降防止剤よりもペイント系中での分散を容易
にする。さらに、本発明の組成物は既市販の製品よりも
低い賦活温度を持ち、その結果処理時間が短くなる。そ
の組成物は流し込みができポンプで送ることができる液
体の形であるので、製造工場で容易に取扱うことがで
き、しがって取扱い時間と取扱い損失を減少させる。さ
らに、その沈降防止剤組成物は熱安定性であり、凍結−
解凍に安定である。しかもその液体沈降防止剤組成物の
製造法は急冷、高速剪断技術を必要とせず、したがって
実施し易い。
本発明はまた、有機組成物に本発明の液体沈降防止剤組
成物を添加することからなる微細な固体粒子を含有する
有機組成物のレオロジー性と懸濁性を改良するための方
法も提供する。
本発明の好適な具体例をここに詳細に引用する。
〔好適な具体例の記載〕
本発明の沈降防止剤組成物は有機組成物、特に溶媒をベ
ースにしたペイントなどの有機被覆組成物に有用であ
る。
好適には、本発明の沈降防止剤組成物には少くとも１つ
の乳化可能なポリエチレンワックス（（ａ）成分）が約
３から約28重量％までの量で、より好適には約12から約
25重量％までの量で、最も好適には約15から約19重量％
までの量で入っている。代表的な適当なポリエチレンワ
ックスは米国特許No.3,123,488と3,184,323に説明され
ている。
好適には、本発明において用いられる乳化可能なポリエ
チレンワックスは約０から約50までの、より好適には約
７から約30までの、最も好適には約13から約17までの酸
価を有する。乳化可能なポリエチレンワックスは遊離の
カルボン酸基をリチウム、ナトリウム、カリウム、セシ
ウムなどの１−Ａ族の金属の化合物などで中和すること
によって、あるいは遊離のカルボン酸をアンモニアおよ
びモノ，ジ，トリエタノールアミン、モノプロパノール
アミン、エチレンジアミンなどのアミンと反応させるこ
とによって製造することができる。さらに、乳化可能な
ポリエチレンワックスのカルボキシル成分は、その遊離
カルボン酸基をフェニールイソシアネートなどのモノイ
ソシアネートと反応させることによって化学的に変化さ
せて、酸価を小さくすることができる。上述した物質と
乳化可能なポリエチレンポリマー中の遊離酸基との反応
は約５から約100％の中和をさせる結果となり、殆んど
完全な中和では０から約５の間の数値の酸価となる。
好適には、乳化可能なポリエチレンワックスは約90℃か
ら約120℃の間の軟化点、約0.92から約0.98g/ccまでの
密度、および約１から約20dmm（ASTM D-5）までの侵入
硬さを有する。
本発明に使用するための代表的な適当な乳化可能なポリ
エチレンワックスは、カルボキシル基を含むエチレンポ
リマーと酸化ポリエチレンホモポリマー、エチレン‐ア
クリル酸コポリマー、およびエチレン‐酢酸ビニルコポ
リマーなどのコポリマーを含む。適当な乳化可能なポリ
エチレンワックスはAllied-Signal,Inc.から「A-Cポリ
エチレン」の商品名で、またEastman Kodak Companyか
ら「エポレンワックス（Epolenewaxes）」の商標名で市
販品として入手できる。
好適には、約0.92g/ccから約0.94g/ccまでの密度と約10
から約20までの酸価を有する低密度酸化ポリエチレンホ
モポリマーが用いられる。
好適には、本発明の組成物に用いられる（ｂ）成分，硫
酸水素アルキルの塩はRSO4 -M+の一般式を有する。ここ
でＲは約８から約22までの炭素原子を含む基であり、M+
は１価の陽イオンである。エーテル、アルユキシなどの
非反応性の基あるいはハロゲン基を含も塩もある。好適
には、Ｒは約10から約18までの炭素原子、最も好適には
12の炭素原子を含む基を表わす。塩は本発明の沈降防止
剤組成物中に好適には約0.3から約10重量％までの量、
より好適には約0.5から約５重量％までの量で、最も好
適には約1.0から約４重量％までの量で入っている。
代表的に適当な塩は長鎖脂肪族アルコールを硫酸と反応
させ、次いで無機または有機の塩基で中和することによ
って硫酸化して生じた塩；（長鎖脂肪族アルコールの）
アルコール基を硫酸と反応させ、次いで無機または有機
の塩基で中和することによって得られる硫酸化したエト
キシル化長鎖脂肪族アルコールの中和することによって
製造したエトキシル化硫酸水素アルキルの塩を含む。中
和は１−Ａ族金属の水酸化物、酸化物または炭酸塩など
の化合物で、また同様にアンモニアやモノ‐，ジ‐，ト
リエタノールアミン、モノプロピルアミンおよびその他
のアミンを含むある種のアミン類との反応で行うことが
できる。長鎖有機硫酸水素エステルあるいはスルホン酸
水素エステルの代表的な適当な中和された塩は、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、1-ヘキサデ
シルスルホン酸ナトリウム、2,6-ナフタレンジ硫酸二ナ
トリウム、p-フェノールスルホン酸ナトリウム、ヒドロ
キノンスルホン酸カリウムとラウリル硫酸トリエタノー
ルアミンを含む。
好適には、デシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、1-ヘキサデシルスルホン酸ナトリウムとラウリル
硫酸トリエタノールアミンからなる群から選ばれる塩が
用いられる。より好適にはラウリル硫酸ナトリウムが用
いられる。
上記（ｃ）成分は、硫酸化／スルホン化した脂肪族エス
テル化合物あるいはそれらの酸誘導体、およびトリグリ
セリドを含む脂肪油、および中和された硫酸エステルあ
るいはスルホン基を含有するステアリルオレエート（st
earyl oleate）などの長鎖脂肪族モノエステル、および
その酸誘導体でその中の硫酸水素基あるいはスルホン酸
水素基が少なくとも一部分あるいは全部中和されている
ものを含む。その硫酸エステルあるいはスルホン基は不
飽和二重結合、水酸基あるいはエポキシ基と硫酸との反
応によって得られる。エポキシ基と硫酸と反応させる場
合には、得られる生成物は水酸基と硫酸水素基を含有し
ており、これはさらに塩基で中和される。定義では、硫
酸化した脂肪族エステル化合物（油）とはその中のOSO3
H基が最も好適には水酸化ナトリウムで中和されている
中和された塩である。スルホン化脂肪族エステル化合物
は、その中のSO3H基が中和されている中和された塩であ
る。中和はリチウム、ナトリウム、カリウム、セリウム
などの１−Ａ族金属の水酸化物、酸化物または炭酸塩な
どの化合物で、また同様にアンモニア、モノ‐，ジ‐，
トリエタノールアミン、モノプロピルアミンおよびその
他のアミンを含むアミンとの反応で行うことができる。
含有されている硫酸水素基あるいはスルホン酸水素基が
一部または全部中和された代表的な適当な化合物、硫酸
化／スルホン化ひまし油、硫酸化／スルホン化リシノー
レイン酸、スルホン化鯨油、スルホン化油オリーブ油、
スルホン化オレイン酸を含む。好適な硫酸化／スルホン
化脂肪族エステルまたはそれらの酸誘導体は、硫酸化ひ
まし油である。硫酸化ひまし油の代表的な製造方法は米
国特許No.2,266,843に示されている。トルコ赤油（Turk
ey red oil）としても知られる硫酸化ひまし油はAtlas
Refinery,Inc.から「Eureka 102」の商標名で市販され
ている。
好適には、無機多塩基塩と脂肪族エステル化合物もしく
はその酸誘導体との反応生成物の少くとも１つの塩は、
本発明の液体沈降防止剤組成物中に約0.3重量％から約1
0.0重量％まで、より好適には約0.5重量％から約5.0重
量％まで、最も好適には約1.0重量％から約4.0重量％ま
での量で入っている。
水は一般に本発明の沈降防止剤組成物中に、好適には約
0.1重量％から約５重量％まで、より好適には約0.1重量
％から約1.5重量％まで、最も好適には約0.2重量％から
約1.0重量％までの量で含まれる。余分の量の水の添加
は生成物の長期安定性を高め、顔料懸濁用添加物中での
離漿を防止することが見出された。水の存在は硫酸水素
アルキルの塩の溶解度がその混合物中で増すことによっ
て、有機溶剤中でのその乳化性を高めると考えられる。
成分（ａ），（ｂ），（ｃ）および（ｅ）の混合物は適
当な有機溶媒で希釈される。公知のどんな芳香族もしく
は脂肪族の有機溶媒の混合物でも使用できるが、最も好
適にはミネラルスピリット、キシレン、トルエンなどの
塗料工業において経済的で広く用いられるものである。
溶媒は好適には約70重量％から約95重量％まで、より好
適には約75重量％から約85重量％まで、最も好適には約
77重量％から約81重量％までの量で入っている。乳化可
能なポリエチレンワックスの流し込みできる分散物の製
造に有用な有機溶媒は、炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、ケトン、エーテルとポリエーテル、エステル、エー
テルアルコール、アルコール、ポリオール、および脂肪
族、環状脂肪族、芳香族の炭化水素を含む。たとえば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、テレピン、ジペンテ
ン、ナフサ溶媒、スチレン、ミネラルスピリット、鉱
油、ヘキサン、ヘプタン、無臭ホワイトスプリット、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、カ
ルビトール、グリセロール、エチレングリコール、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールエーテ
ル、炭酸プロピレンとエチレングリコール・エチルエー
テルである。
本発明の組成物によって懸濁されるような微細な固体粒
子は、有機溶媒中で分散できるコロイド性であり、大き
さでなければならない。その粒子は懸濁する媒体中で本
質的に不溶でなければならない。粒度に特別な上限はな
いけれども、選んだ媒体中で粒子が最初から懸濁してい
ることができるような粒度でなければならない。固体粒
子は顔料、不活性フィラー、フィラー、反射剤などであ
ろう。
乳化可能なポリエチレンワックスは液体の有機ベース中
に微細な懸濁した形で存在するとき最も効果的である。
すなわち、液体懸濁組成物は均質な液体のエマルジョン
でなければならない。乳化可能なポリエチレンワックス
を微細な形にするための最も効果的な方法は、そのワッ
クスを有機溶媒の種類によって幾分制限される温度範囲
で加熱することにより、他の成分の存在下で有機ベース
中で溶融もしくは溶解させることを含む。反応混合物が
冷却するにつれて、ポリエチレンワックスは微細な懸濁
した形で溶液から生成する。
本発明の沈降防止剤組成物はポリエチレンワックスを有
機溶媒、無機多塩基酸と脂肪族エステル化合物もしくは
脂肪酸誘導体との反応生成物の塩、アルキル硫酸水素塩
の塩、および随意に水を含有する有機ベース中で溶融も
しくは分散させる既知の技術によって製造できる。たと
えば、成分（乳化可能なポリエチレンワックス、硫酸水
素アルキルの塩、無機多塩基酸と脂肪族エステル化合物
もしくは脂肪酸誘導体との反応生成物の塩、溶媒および
（もし入れるならば）水を機械的かくはん機、温度計と
窒素導入口を取付けた適当な反応容器に入れる。容器を
窒素雰囲気中でかくはんしながら加熱する。（窒素雰囲
気の使用は、N2の存在は生成物が暗色になるのを抑止す
るけれども生成物の挙動には全く影響しないので随意で
ある）。この材料は乳化可能なポリエチレンワックスが
溶融しもしくは微細に分散し均一な液体物質が得られる
ような必要条件で加熱する間のどの時点でも、どの温度
ででも添加することができる。これには通常85〜120
℃、好適には105〜120℃の温度、もしくは乳化可能なポ
リエチレンワックスが溶融あるいは溶解するその他の温
度が必要である。得られる液体生成物はかくはんしなが
ら、もしくはかくはんしないで冷却するが、ゆっくりと
かくはんする方が好適である。いずれの場合でも、均質
な液体生成物が得られる。高速剪断をかけて急速に冷却
することを必要とする従来技術によって製造した従来の
ポリエチレンワックスをベースにした顔料懸濁剤とは反
対に、冷却速度が遅いときに優れた生成物が得られる。
一方、冷却速度が速い場合には、高速剪断があってもな
くても、使用可能な生成物が生成する。
本発明の均質な液体沈降防止剤組成物は微細な固体粒子
の沈降を防止するために種々の有機組成物に使用するこ
とができる。
本発明の液体の沈降防止剤組成物は、種々の有機溶媒を
ベースにした組成物中の微細な固体粒子のレオロジー性
改良剤と懸濁剤として使用できる。本発明の組成物は、
たとえば、脂肪族溶媒と芳香族溶媒をベースにした組成
物や芳香族／脂肪族の混合溶媒をベースにした組成物に
沈降防止性を付与するのに有用であり、また適当にそし
て高度に極性のある、もしくは酸素含有溶媒化合物をベ
ースにした組成物（たとえばケトン類やアルコール類）
にも使用できる。例示的な有機溶媒をベースにした組成
物は：（ａ）市販の溶媒をベースにしたペイントなどの
脂肪族アルキッドペイント、（ｂ）製品用エナメル、工
場装置用エナメルや自動車用補修エナメルを含む標準品
質の工業用ペイントなどのアクリル、アルキッド、ポリ
ウレタン、ポリアミドおよびポリエステルの結合剤をベ
ースにした芳香族溶媒ベースのペイント、（ｃ）フェノ
キシ亜鉛に富むプライマやエポキシ金属プライマのよう
な工業的塗料と（ｄ）のある種のシーラントを含む。も
ちろん、種々の有機溶媒をベースにした懸濁剤は、溶媒
がより一層相溶性である特殊の被覆系には一層適当であ
ろう。
特定の用途に用いられる沈降防止剤組成物の量は、乳化
可能なポリエチレンワックスの種類、沈降防止用添加物
を必要とする有機溶媒をベースにした組成物の種類、要
望される性能（顔料の懸濁制御とたれ防止）の程度を含
む多数の因子よって決定される。しかしながら、一般的
な範囲は有機組成物100ガロン当り約1.0から約30ポンド
（phg）（約1.197から約35.91g/）である。
本発明の沈降防止剤組成物の有効性は種々の有機被覆組
成物とその他の処方物に用いることによって測定され
た。
本発明は次の実施例によって明らかにされるであろう。
しかしながら、これらは本発明の純粋に代表例を意図す
るものである。
実施例１ ミネラルスピリットを溶媒とする沈降防止剤組成物の製
造 水冷式コンデンサー、温度計、窒素ガス導入管、高速か
くはん機と自動温度制御つき加熱用マントルを取付けた
５容量の樹脂用フラスコに、221.2gの酸化ポリエチレ
ンワックス（「AC 629」Allied-Signal,Inc.から市
販）、221.2gの酸化ポリエチレンワックス（「Epolene
E-14」Eastman-Kodakから市販）、58.8gの硫酸化ひまし
油（「Eureka 102」Atlas Refinery,Incから市販、70％
の硫酸化ひまし油と30％の水を含有する）、58.8gのラ
ウリル硫酸ナトリウムと2240gのミネラルスピリット66
を加えた。反応フラスコは反応中は窒素をゆっくり流し
て窒素ガス雰囲気で覆った。その混合物をゆっくりかく
はんしながら97℃まで加熱し、最後に僅かに白濁した液
体が得られた。
白濁した液体が得られたらすぐその物質を４時間かかっ
て室温までゆっくり冷却した。冷却後の物質は白色不透
明な均質な液体生成物であった。
その試料1.0から2.0gを採取し、強制通風のオーブン中
で105℃で16時間乾燥した。液体生成物の固形分の測定
結果は19.33％であった。
実施例２ ミネラルスピリットを溶媒とする沈降防止剤組成物の製
造 水冷式コンデンサー、温度計、窒素ガス導入管、高速か
くはん機と自動温度制御つき加熱用マントルを取付けた
３容量の樹脂用フラスコに、31.74gの硫酸化ひまし油
（「Eureka 102」Atlas Refinery,Inc.から市販）、5.2
9gの水、120.0gの酸化ポリエチレンワックス（「AC 62
9」Allied-Signal,Inc.から市販）、120.0gの酸化ポリ
エチレンワックス（「Epolene E-14」Eastman-Kodak C
O.から市販）、31.74gのラウリル硫酸ナトリウム、と1,
102.91gのミネラルスピリット66を加えた。反応フラス
コは反応中は窒素をゆっくり流して窒素ガス雰囲気で覆
った。その混合物をゆっくるかくはんしながら111℃ま
で加熱し、後に僅かに白濁した液体が得られた。
白濁した液体が得られたところで、すぐその物質を４時
間かかって室温までゆっくり冷却した。冷却後の物質は
白色不透明な均質な液体生成物であった。
その試料1.0から2.0gを採取し、強制通風のオーブン中
で105℃で16時間乾燥した。液体生成物の固形分の測定
結果は20.6％であった。
実施例３ キシレンを溶媒とする沈降防止剤組成物の製造 水冷式コンデンサー、温度計、窒素ガス導入管、高速か
くはん機を取付けた100ガロン（378.5）の大きさの反
応容器に、44.09ポンド（19.972kg）の酸化ポリエチレ
ンワックス（「AC 629」Allied-Signal,Inc.から市
販）、44.09ポンド（19.972kg）の酸化ポリエレンワッ
クス（「Epolene E-14」Eastman-Kodak CO.から市
販）、11.68ポンド（5.291kg）の硫酸化ひまし油（「Eu
reka 102」Atlas Refinery,Inc.から市販）、11.68ポン
ド（5.291kg）のラウリル酸ナトリウムと、406.97ポン
ド（184.357kg）のキシレンを加えた。反応フラスコは
反応中は窒素をゆっくり流して窒素ガス雰囲気で覆っ
た。その混合物をゆっくりかくはんしながら95℃まで加
熱し、最後に清澄な液体が得られた。
清澄な液体が得られたところで、すぐにその物質を４時
間かかって室温までゆっくり冷却した。冷却後の物質は
白色不透明な均質な液体の生成物であった。
その試料1.0から2.0gを採取し、強制通風のオーブン中
で105℃で16時間乾燥した。液体生成物の固形分の測定
結果は20.32％であった。
実施例４ トルエンを溶媒とする沈降防止剤組成物の製造 水冷式コンデンサー、温度計、窒素ガス導入管と高速か
くはん機を取付けた100ガロン（378.5）の大きさの反
応容器に、44.09ポンド（19.972kg）の酸化ポリエチレ
ンワックス（「AC 629」Allied-Signal,Inc.から市
販）、44.09ポンドの酸化ポリエレンワックス（「Epole
ne E-14」Eastman-Kodak CO.から市販）、11.68ポンド
（5.29kg）の硫酸化ひまし油（「Eureka 102」Atlas Re
finery,Inc.から市販）、11.68ポンド（5.29kg）のラウ
リル硫酸ナトリウム、と406.97ポンド（184.36kg）のキ
シレンを加えた。反応フラスコは製造中は窒素をゆっく
り流して窒素ガス雰囲気で覆った。その混合物をゆっく
りかくはんしながら95℃まで加熱し、最後にこはく色の
清澄な液体が得られた。こはく色の清澄な液体が得られ
たらすぐその物質を４時間かかって室温までゆっくり冷
却した。冷却後の物質は白色不透明な均質な液体生成物
であった。
その試料1.0から2.0gを採取し、強制通風のオーブン中
で105℃で16時間乾燥した。液体生成物の固形分の測定
結果は20.4％であった。
実施例１−４の沈降防止剤組成物の評価 実施例１−４の沈降防止剤組成物の有効性は種々のペイ
ントとその他の処方物について測定した。下記に記述さ
れたデータは有機質被覆組成物に用いるための沈降防止
剤組成物の適性を例示している。
高光沢長油性アルキドエナメルペイントは処方Ａに記載
された成分を表に示した順に混合して製造した。その成
分は直径 の分散刃を取付けた１馬力の高速分散装置を用いて混合
した。
本発明の液体の沈降防止剤組成物は、市販のエナメルペ
イントのミルベースに添加されて、そののちTiO2顔料の
ような顔料を加える練り合せ工程がおこなわれる。
そのペイントを棚上に放置したのち、練り合せの細か
さ、室温におけるブルックフィールド粘度、ストーマー
粘度とたれ抵抗を測定した。
練り合せの細かさはヘグマンゲージ（Hegmangauge）を
用いてASTM D1210-79にしたがってヘグマン単位で測定
した。
10と100のrpmでのブルックフィールド粘度はブルックフ
ィールド粘度計Model RVTでASTM D2196-81にしたがって
測定した。粘度のデータからチキソトロピー指数（TI）
は次のようにして求めた。
ストーマー粘度はトーマス・ストーマー・インスツルメ
ント（Thomas Stormer Instrument）Model ＃09730-G15
でASTM D562-81にしたがってクレブス（Krebs）単位（K
U）で測定した。
たれ抵抗はレネタ（Leneta）たれマルチノッチ・アプリ
ケータを用いてASTM D4400-84にしたがって室温でmil単
位で測定した。
ペイントの顔料沈降の程度はASTM D869-78にしたがって
評価した。０−10の尺度で測定して、０の評価は手でか
くはんすることによって、液体と再混合して滑らかなペ
イントを生ずることのできない非常に固いケーキが存在
することを示し、10の評価はペイントの最初の状態と全
く変化のない完全な懸濁になることを表わす。
光沢の測定はASTM D523-80にしたがって60゜で測定し
た。たれは処方Ａにしたがって製造されたペイントから
造られ、その60゜光沢は被膜を室温で24時間放置したの
ち測定した。
ペイントの安定性は各ペイント試料を室温（たとえば70
゜Ｆ（21.2℃））で１ヶ月、３ヶ月と１年または140゜
Ｆで１ヶ月の期間貯蔵して試験した。時効時間の終る時
に各試料について外観、練り合せの細かさ、粘度、ブル
ックフィールド粘度、ストーマー粘度、たれ抵抗、顔料
の沈降ともし希望ならばその他の性質を試験した。
実施例５ 実施例１にしたがって調製した材料を処方Ａに述べた高
光沢の長油性アルキドエナメルに加えた。実施例１の沈
降防止剤組成物を100ガロン（378.5）につき固形分を
基準にして1.8ポンド（815.4g）でミルベースに加え
た。そのペイントの性質を評価した結果を表１に示す。
比較実施例Ａ 高光沢の長油性アルキドエナメルを沈降防止剤組成物は
添加せずに処方Ａに述べた方法にしたがって調製した。
そのペイントの性質を評価した結果を表１に示す。
比較実施例Ｂ 高光沢の長油性アルキドエナメルペイントを処方Ａに述
べた方法にしたがって調製し、「M-P-A60MS」（NL Chem
icals,Inc.から市販）をミルベースに加えた。「M-P-A
60MS」はミネラルスピリット中にゲル状に分散させた乳
化可能なポリエチレンワックス沈降防止剤組成物を表わ
す商標名である。沈降防止剤組成物の添加量は100ガロ
ン（378.5）につき固形物として3.6ポンド（1630.8
g）に相当した。ペイントの性質を評価した結果を表１
に示す。
比較実施例Ｃ 高光沢の長油性アルキドエナメルペイントを処方Ａに述
べた方法にしたがって調製し、「EGO 6」（United Cata
lysts,Inc.から市販）をミルベースに加えた。「EGO
6」はミネラルスピリット中にゲル状にて分散させた乳
化可能なポリエチレンワックス沈降防止剤組成物を表わ
す商標名である。沈降防止剤組成物添加量は100ガロン
（378.5）につき固形分として1.8ポンド（815.6g）に
相当した。そのペイントの性質を評価し、それを表１に
示す。
実施例６ 処方Ｂに記述されているTT-P-615D Type III下塗ペイン
トを用いて、実施例１にしたがって調製した組成物の沈
降防止性を試験した。沈降防止剤組成物「TT-P-615D Ty
pe III」下塗ペイントのミルベースに、処方Ｂに述べた
方法にしたがって100ガロン（378.5）につき固形分と
して3.6ポンド（1630.8g）の添加量で加えた。そのペイ
ントの性質を評価して表２に示す。
比較実施例Ｄ 「TT-P-615D Type III」下塗ペイントを処方Ｂに述べた
方法にしたがって調製し、「M-P-A 60MS」をミルベース
に加えた。沈降防止剤組成物の添加量は100ガロン（37
8.5）につき固形分として3.6ポンド（1630.8g）に相
当した。そのペイントの性質を評価した結果を表２に示
す。
実施例７ 処方Ｃに記述されている外装用色調のエナメルペイント
を用いて、実施例１にしたがって調製した組成物の沈降
防止性を試験した。沈降防止剤組成物は外装用色調の下
塗エナメルペイントのミルベースに、処方Ｃに述べた方
法にしたがって100ガロン（378.5）につき固形分とし
て1.44ポンド（625.32g）の添加量で加えた。そのペイ
ントの性質の評価した結果を表３に示す。
比較実施例Ｅ 外装用色調のエナメルペイントを沈降防止剤組成物は添
加せずに処方Ｃに述べた方法にしたがって調製した。そ
のペイントの性質を評価した結果を表３に示した。
比較実施例Ｆ 外装用色調のエナメルペイントを処方Ｃに述べた方法に
したがって調製し、「M-P-A 60MS」をそのミルベースに
加えた。沈降防止剤組成物の添加量は100ガロン（378.5
）につき固形分として1.92ポンド（869kg）に相当し
た。そのペイントの性質を評価した結果を表３に示す。
比較実施例Ｇ 外装用色調のエナメルペイントを処方Ｃに述べた方法に
したがって調製し、EGO 6をそのミルベースに加えた。
沈降防止剤組成物の添加量は100ガロン（378.5）につ
き固形分として1.44ポンド（652.32g）に相当した。そ
のペイントの性質を評価した結果を表３に示した。
実施例８ 処方Ｄに記載されている黄色ハイウエイ表示用ペイント
を用いて、実施例１にしたがって調製した組成物の沈降
防止性を試験した。沈降防止剤組成物はハイウエイ標識
用黄色ペイントのミルベースに、処方Ｄに述べた方法に
したがって100ガロン（378.5）につき固形分として3.
6ポンド（1630.8g）の添加量で加えた。そのペイントの
性質の得られた結果を表４に示す。
比較実施例Ｈ 黄色ハイウエイ表示用ペイントを沈降防止剤組成物は添
加せずに処方Ｄに述べた方法にしたがって調製した。そ
のペイントの性質を評価した結果を表４に示す。
比較実施例Ｉ 黄色ハイウエイ表示用ペイントを処方Ｄに述べた方法に
したがって調製し、「M-P-A 60MS）をそのミルベースに
加えた。沈降防止剤組成物の添加量は100ガロン（378.5
）につき固形分として3.6ポンド（1630.8g）に相当し
た。そのペイントの性質を評価した結果を表４に示す。
比較実施例Ｊ ハイウエイ標識用黄色ペイントを処方Ｄに述べた方法に
したがって調製し、「EGO 6」をそのミルベースに加え
た。沈降防止剤組成物の添加量は100ガロン（378.5）
につき固形分として3.6ポンド（1630.8g）に相当した。
そのペイントの性質を評価した結果を表４に示す。
実施例９ 処方Ｅに記述されているエポキシ金属プライマペイント
を用いて、実施例３にしたがって調製した組成物の沈降
防止性を試験した。沈降防止剤組成物は、エポキシの金
属プライマペイントのミルベースに処方Ｅに述べた方法
にしたがって100ガロン（378.5）につき固形分として
5.0ポンド（0.227kg）の添加量で加えた。そのペイント
の性質を評価した結果を表５に示す。
実施例10 処方Ｅに記述されているエポキシの金属下塗ペイントを
用いて、実施例３にしたがって調製した組成物の沈降防
止性を試験した。沈降防止剤組成物は、エポキシの金属
下塗ペイントのミルベースに、処方Ｅに述べた方法にし
たがって100ガロン（378.5）につき固形分として3.6
ポンド（1.63kg）の添加量で加えた。そのペイントの性
質を評価した結果を表５に示す。
比較実施例Ｋ エポキシの金属プライマペイントを沈降防止剤組成物は
添加せずに処方Ｅに述べた方法にしたがって調製した。
そのペイントの性質を評価した結果を表５に示す。
比較実施例Ｌ エポキシ金属プライマペイントを処方Ｅに記述されてい
る方法にしたがって調製し、「M-P-A 200X」（NL Chemi
cals,Inc.から市販）をそのミルベースに加えた。「M-P
-A 2000X」はキシレン溶媒中に分散させた乳化可能なポ
リエチレン沈降防止剤組成物を表わす商品名である。沈
降防止剤組成物の添加量は100ガロン（378.5）につき
固形分として5.0ポンド（2.26kg）に相当した。そのペ
イントの性質を評価した結果を表５に示す。
比較実施例Ｍ エポキシ金属下塗ペイントを処方Ｅに記述されている方
法にしたがって調製し、M-P-A 2000Xをそのミルベース
に加えた。沈降防止剤組成物の添加量は100ガロン（37
8.5）につき固形分として3.6ポンド（1.63kg）であっ
た。そのペイントの性質を評価した結果を表５に示す。
実施例11 処方Ｅに記述されているエポキシの金属プライマペイン
トを用いて、実施例４にしたがって調製した組成物の沈
降防止性を試験した。沈降防止剤組成物はエポキシの金
属下塗ペイントのミルベースに、処方Ｅに述べた方法に
したがって100ガロン（378.5）につき固形分として3.
8ポンド（1.72kg）の添加量で加えた。そのペイントの
性質を評価した結果を表６を示す。
比較実施例Ｎ エポキシの金属プライマペイントを沈降防止剤組成物は
添加せずに処方Ｅに述べた方法にしたがって調製した。
そのペイントの性質を評価した結果を表６に示す。
比較実施例Ｏ エポキシの金属プライマペイントを処方Ｅに記述されて
いる方法にしたがって調製し、「M-P-A 2000T」（NL Ch
emicals,Inc.から市販）をそのミルベースに加えた。
「M-P-A 2000T」はトルエン溶媒中に分散させた乳化可
能なポリエチレン沈降防止剤組成物を表わす商標名であ
る。沈降防止剤組成物の添加量は100ガロン（378.5）
につき固形分として3.8ポンド（1.72kg）であった。そ
のペイントの性質を評価した結果を表６を示す。
実施例12 処方Ｆに記述されているエポキシポリアミドプライマペ
イントのエポキシ部分を用いて実施例３にしたがって調
製した組成物の沈降防止性を試験した。沈降防止剤組成
物はエポキシ部分のミルベースに、処方Ｆに述べた方法
にしたがって100ガロン（378.5）につき20ポンド（9.
06kg）（溶媒を含む）の添加量で加えた。そのペイント
の性質を評価した結果を表７に示す。
比較実施例Ｐ エポキシポリアミドプライマペイントのエポキシ部分を
処方Ｆに述べた方法にしたがって調製し、M-P-A 2000X
をエポキシ部分のミルベースに加えた。沈降防止剤組成
物の添加量は100ガロン（378.5）につき20.0ポンド
（9.06kg）（溶媒を含む）であった。そのペイントの性
質を評価した結果を表７に示す。
実施例13 エポキシポリアミドプライマペイントのエポキシ部分を
処方Ｆに述べた方法にしたがって調製し、実施例４にし
たがって調製した沈降防止剤組成物をそのエポキシ部分
のミルベースに100ガロン（378.5）につき20ポンド
（9.06kg）（溶媒を含む）の添加量で加えた。そのペイ
ントの性質を評価した結果を表７に示す。
比較実施例Ｑ エポキシポリアミドプライマペイントのエポキシ部分を
処方Ｆに述べた方法にしたがって調製し、「M-P-A 2000
T」ををそのミルベースに加えた。沈降防止剤組成物の
添加量は100ガロン（378.5）につき20ポンド（9.06k
g）（溶媒を含む）であった。
比較実施例Ｒ エポキシポリアミドプライマペイントのエポキシ部分を
沈降防止剤組成物は添加せずに処方Ｆに述べた方法にし
たがって調製した。そのペイントの性質を評価した結果
を表７に示す。
本発明のその他の具体例は、ここに示されている本発明
の明細書と実施例から考えて、業界の熟練者には明らか
であろう。明細書と実施例は模範的なものに過ぎないと
考えるべき、本発明の真の範囲と精神は特許請求の範囲
によって示されるものである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】（ａ）３〜28重量％の少なくとも１種の乳
    化可能ポリエチレンワックス； （ｂ）0.3〜10重量％の少なくとも１種のRSO4 -M+で表わ
    され、Ｒが炭素原子数８〜22のアルキルであり、M+が１
    価の陽イオンである硫酸水素アルキルエステル； （ｃ）0.3〜10重量％の少なくとも１種の硫酸化／スル
    ホン化脂肪または脂肪酸； （ｄ）残部有機溶媒 からなる液体沈降防止組成物。
  2. 【請求項２】さらに水を含む請求項１に記載の液体沈降
    防止組成物。
  3. 【請求項３】前記少なくとも１つの乳化可能なポリエチ
    レンワックスが約０から約50までの酸価、約90℃から約
    120℃までの軟化点と約0.92g/ccから約0.98までの密度
    を有する請求項１に記載の液体沈降防止組成物。
  4. 【請求項４】前記少なくとも１つの乳化可能なポリエチ
    レンワックスが約0.92g/ccから約0.98g/ccまでの密度と
    約10から約20までの酸価を有する酸化ポリエチレンホモ
    ポリマーある請求項１に記載の液体沈降防止組成物。
  5. 【請求項５】前記少なくとも１つの硫酸水素アルキルエ
    ステルの塩がデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナト
    リウム、１−ヘキサデシル硫酸ナトリウム、およびラウ
    リル硫酸トリエタノールアミンからなる群から選ばれる
    ものである請求項１に記載の液体沈降防止組成物。
  6. 【請求項６】前記少なくとも１つの硫酸水素アルキルエ
    ステルの塩がラウリル硫酸ナトリウムである請求項１に
    記載の液体沈降防止組成物。
  7. 【請求項７】前記少なくとも１つの硫酸化／スルホン化
    脂肪または脂肪酸が硫酸化／スルホン化ひまし油である
    請求項９に記載の液体沈降防止組成物。
  8. 【請求項８】前記少なくとも１つの硫酸化／スルホン化
    脂肪または脂肪酸が硫酸化ひまし油である請求項１に記
    載の液体沈降防止組成物。
  9. 【請求項９】前記有機溶媒が約70重量％ないし約95重量
    ％までの量で含まれる請求項１に記載の液体沈降防止組
    成物。
  10. 【請求項１０】少なくとも１つの乳化可能なポリエチレ
    ンワックスが約0.92g/ccから約0.94g/ccの密度と約10か
    ら約20までの酸価を有する酸価ポリエチレンホモポリマ
    ーであり、少なくとも１つのアルキル硫酸水素エステル
    の塩がラウリル硫酸ナトリウムであり、そして硫酸化／
    スルホン化脂肪または脂肪酸が硫酸化／スルホン化ひま
    し油である請求項１に記載の液体沈降防止組成物。
  11. 【請求項１１】少なくとも１つの乳化可能なポリエチレ
    ンワックスが約0.92g/ccから約0.94g/ccまでの密度と約
    10から約20までの酸価を有する酸化ポリエチレンホモポ
    リマーであり、 少なくとも１つの硫酸水素アルキルエステルの塩がラウ
    リル硫酸ナトリウムであり、 そして、硫酸化／スルホン化脂肪または脂肪酸が硫酸化
    ひまし油である 請求項１に記載の液体沈降防止組成物。
  12. 【請求項１２】請求項１ないし11に記載の沈降防止組成
    物を微細固体粒子を含む有機組成物に加えることからな
    る該有機組成物のレオロジー性を改良する方法。
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