JP4524956B2 - エンジン自動停止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン自動停止条件が成立するとエンジンを自動停止させるエンジン自動停止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
排気ガス対策や燃費向上の手法として、車両がアイドル状態で停止しているときにエンジンを自動的に停止させ、発進時に自動的に再始動させて円滑に発進させるようにしたアイドルストップ自動停止装置が各種提案されている。このような技術として、例えば、特開平9−42006号公報に開示された「エンジン自動停止始動装置」がある。
【0003】
この公報に開示された「エンジン自動停止始動装置」は、車速が零になり、且つ、変速機がニュートラル位置にあるとき、クラッチペダルが戻されたことを停止条件として、アイドリング運転状態のエンジンを自動的に停止させるようにすると共に、クラッチペダルのストロークが大から小に変位したとき、所定時間経過するまでエンジンの自動停止を禁止することで、無駄な自動停止や再始動を防止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来のエンジン自動停止始動装置では、エンジンの自動停止条件としてクラッチペダルが戻されることを一つの条件としているが、このクラッチペダルのストロークを検出するクラッチスイッチが故障したときには、不適切にエンジンが自動停止あるいは再始動してしまうという問題がある。そこで、クラッチスイッチを2つ設け、この2つのクラッチスイッチの出力関係に基づいて各クラッチスイッチの故障を判定し、クラッチスイッチが故障と判定されたときに以後のエンジンの自動停止を禁止することが考えられる。
【0005】
ところが、このような手法を採用した場合、2つのクラッチスイッチの出力関係に異常が生じると、即座に故障と判定して以後のエンジンの自動停止を禁止することとなるが、クラッチスイッチは戻り不良が発生してもその後に正常状態に復帰することがあり、このような場合には、クラッチスイッチが正常状態に復帰しているにも拘らず、エンジンの自動停止が禁止されたままとなり、自動停止の作動頻度が低下して排気ガス対策や燃費向上を十分に図ることができないという問題がある。即ち、クラッチスイッチに突発的な不良が発生しても、その後のクラッチペダルの繰り返し操作や時間経過により復旧することがあり、このような現象を考慮してクラッチスイッチの故障判定を行ってより適切に制御を禁止する手法が望まれている。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するものであって、突発的なクラッチスイッチの不調によるエンジンの自動停止の禁止を防止することで、自動停止の作動頻度を向上して排気ガス対策や燃費向上を十分に図ったエンジン自動停止装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明のエンジン自動停止装置では、停車状態で変速機が中立位置にあり且つクラッチペダルが戻されたことを自動停止条件としてエンジンを自動停止させるエンジン自動停止装置にあって、クラッチペダルの操作を検出する第1及び第2クラッチスイッチを設け、制御手段は、この第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常の場合に、クラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立したことを条件として故障と判定して以後のエンジン自動停止を禁止するようにしている。
【0008】
従って、第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常であっても、クラッチペダル条件以外の自動停止条件が成立しなければ故障と判定しないこととなり、走行中の突発的なクラッチスイッチの異常だけでエンジン自動停止の制御が禁止されてしまうことはなく、自動停止の実行が無駄に禁止されることを防止しながら、的確に故障を検出して安全性を確保できる。
【0009】
請求項2の発明のエンジン自動停止装置では、停車状態で変速機が中立位置にあり且つクラッチペダルが戻されたことを自動停止条件としてエンジンを自動停止させるエンジン自動停止装置であって、クラッチペダルの操作を検出する第1及び第2クラッチスイッチを設け、制御手段は、この第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常でクラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立した状態が検出された場合にエンジン自動停止を暫定的に禁止すると共に、この状態が所定回数検出された場合に故障と判定して以後のエンジン自動停止を禁止するようにしている。
【0010】
従って、第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常でクラッチペダル条件以外の自動停止条件が成立しても、この状態が所定回数検出されるまでにクラッチスイッチが復旧すれば、以後の自動停止は禁止されないこととなり、自動停止の制御機会を増加させることができると共に、エンジン自動停止の暫定的な禁止により安全性を確保できる。
【0011】
請求項3の発明のエンジン自動停止装置では、第2クラッチスイッチは第1クラッチスイッチより戻し方向側でクラッチペダルの操作を検出するように設けられ、制御手段は第2クラッチスイッチがクラッチペダルの戻りを検出し、第1クラッチスイッチがクラッチペダルの踏み込みを検出した場合に、出力関係が異常であると判定するようにしている。従って、現実的には有り得ない状況が検出される場合に異常と判定するため、クラッチスイッチの故障をより的確に判定できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図1に本発明の第1実施形態に係るエンジン自動停止装置を表す概略構成、図2に第1実施形態のエンジン自動停止装置によるアイドルストップ禁止制御を表すフローチャート、図3にアイドルストップ禁止制御における各種センサの検出結果を表すタイムチャートを示す。
【0014】
本実施形態のエンジン自動停止装置において、図1に示すように、エンジン11は4気筒の筒内噴射型の火花点火式エンジンであって、シリンダヘッドに気筒ごとに点火プラグ12及びインジェクタ13が取付けられ、図示しない燃焼室内にこのインジェクタ13から燃料が直接噴射されるようになっている。このエンジン11にはクラッチ14を介して変速機15が連結され、この変速機15の出力軸は図示しないフロントデフを介して左右の駆動輪へ連結されている。
【0015】
このエンジン11には嵌脱式のスタータ16が装着され、スタータ16の作動時にはスタータ16のピニオンギヤ17がエンジン11のフライホイールの外周に設けられたリングギヤ18に噛み合ってエンジン11をクランキングする一方、スタータ16の非作動時にはピニオンギヤ17とリングギヤ18との噛み合いが解除されるようになっている。なお、スタータ16は嵌脱式に限らず常時噛み合い式であってもよい。このスタータ16において、スタータモータ19は常開のリレー接点20を介してバッテリ21に接続され、リレー接点20と対応するリレーコイル22はイグニツションスイッチ23のST接点24を介してバッテリ21に接続されている。従って、イグニツションスイッチ23がST接点24の位置まで操作されると、リレーコイル22の励磁によりリレー接点20が閉じられてスタータモータ19が通電し、スタータ16によりエンジン11がクランキングされる。
【0016】
また、スタータ16のリレーコイル22はスタータ制御用のコントローラ25のリレー接点26及びイグニツションスイッチ23のON接点27を介してバッテリ21に接続されており、リレー接点26と対応するリレーコイル28はバッテリ21に接続されている。従って、イグニツションスイッチ23がON接点27の位置であっても、ECU25によりリレーコイル28が励磁されてリレー接点26が閉じられると、スタータモータ19が通電してクランキングが行われる。
【0017】
車両にはエンジン11やスタータ制御用のコントローラ25などを制御する電子制御ユニット(ECU)29が設けられ、このECU29には、入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が具備されており、このECU29により筒内噴射エンジン11の総合的な制御が実施される。即ち、イグニッションキースイッチ23の信号、シフトレバー30のシフトポジションセンサ31、車速センサ32、クラッチペダル33の踏み込みを検出する第1及び第2クラッチスイッチ34,35の信号に加えて、図示しないクランク角センサ、カム角センサ、スロットルポジションセンサ、エアフローセンサ、アクセルポジションセンサなどの各種センサ類の検出情報がECU29に入力され、ECU29が各種センサ類の検出情報に基づいて、エンジン11における燃料噴射モードや燃料噴射量、点火時期等を決定し、点火プラグ12、インジェクタ13のドライバ36、スロットル弁の駆動モータの駆動制御等を行う。なお、各クラッチスイッチ34,35はクラッチペダル33が戻されているとON信号を出力し、クラッチペダル33が踏み込まれるとOFF信号を出力する。
【0018】
ところで、本実施形態のエンジン自動停止装置にあって、ECU29は、エンジン11が運転中で、車両が停車状態(車速センサ32)で変速機が中立位置(シフトポジションセンサ31)にあり、且つ、クラッチペダル33が戻された(クラッチスイッチ34,35のON)ことを自動停止条件としてエンジン11を自動停止させ、エンジン11が自動停止中で、変速機が中立位置で且つクラッチペダルが踏込操作されていることを自動始動条件としてエンジン11を自動始動させるアイドルストップ制御を有している。また、第2クラッチスイッチ35は第1クラッチスイッチ34より戻し方向側で、クラッチペダル33の操作を検出するように設けられ、ECU29は、第2クラッチスイッチ35がクラッチペダル33の戻り(ON)を検出し、第1クラッチスイッチ34がクラッチペダル33の踏み込み(OFF)を検出した場合にその出力関係が異常であるとして第1及び第2クラッチスイッチ34,35の故障を判定するクラッチスイッチ故障判定制御を有している。
【0019】
そして、ECU29は、この第1及び第2クラッチスイッチ34,35の出力関係が異常の場合に、クラッチペダル33の条件以外の自動停止条件、つまり、車両の停車状態と変速機の中立位置が成立したことを条件として各クラッチスイッチ34,35の故障を判定し、以後のエンジン自動停止、つまり、アイドルストップ制御を禁止するようにしている。
【0020】
ここで、本実施形態のエンジン自動停止装置によるアイドルストップ禁止制御について図2のフローチャートに基づいて説明する。
【0021】
図2に示すように、ステップS11にて、第1及び第2クラッチスイッチ34,35の故障判定条件が成立したかどうかを判定する。この各クラッチスイッチ34,35の故障判定条件とは、第2クラッチスイッチ35がクラッチペダル33の戻り(ON)を検出し、第1クラッチスイッチ34がクラッチペダル33の踏み込み(OFF)を検出することであり、この故障判定条件が成立していなければ、クラッチスイッチ34,35は正常であると判定後このルーチンを抜ける。
【0022】
一方、この故障判定条件(第2クラッチスイッチ35のON及び第1クラッチスイッチ34のOFF)が成立すれば、ステップS12に移行してクラッチスイッチ出力アンマッチフラグをF=1とする。そして、ステップS13では、クラッチペダル33以外のアイドルストップ条件(自動停止条件)として、車両の停車状態及び変速機の中立位置が成立しているかどうかを判定する。このステップS13でアイドルストップ条件が成立していなければ、ステップS14に移行し、クラッチスイッチ34,35の正常復帰を判定し、このクラッチスイッチ34,35が正常復帰していなければ、ステップS13,S14の判定を繰り返し行う。即ち、クラッチスイッチ34,35が故障と判定されても、この故障はクラッチスイッチ34,35が突発的、一時的な不調、あるいは永久的な故障であるか不明であるため、直ちにアイドルストップ制御を禁止せずに、クラッチペダル33以外のアイドルストップ条件が成立するまで、クラッチスイッチ34,35の復旧を待つようにしている。
【0023】
即ち、車両の走行中におけるドライバの変速操作時にクラッチペダル33は繰り返し踏み込まれるため、クラッチスイッチ34,35が突発的、一時的な不調であった場合には、クラッチペダル33の繰り返し操作や時間経過により復旧することがある。そして、ステップS13,S14の判定を繰り返し行ってクラッチスイッチ34,35の復旧を待っている間に、ステップS14にてクラッチスイッチ34,35が正常復帰したと判定されたら、ステップS15にてクラッチスイッチ出力アンマッチフラグをF=0とし、ステップS16でアイドルストップ制御を継続する。
【0024】
一方、ステップS13,S14の判定を繰り返し行ってクラッチスイッチ34,35の復旧を待っている間に、ステップS13にてクラッチペダル33以外のアイドルストップ条件が成立したら、ステップS17に移行してクラッチスイッチ34,35の故障を確定し、ステップS18にて以後のアイドルストップ制御を禁止する。
【0025】
上述したアイドルストップ禁止制御を図3のタイムチャートに基づいて具体的に説明すると、図3に示すように、時間t1で第2クラッチスイッチ35がOFF信号を出力し、時間t2で戻ってON信号を出力した場合、このような状況は、ドライバがクラッチペダル33を浅く操作した状況であるので、何ら故障とは判定しない。その後、時間t3で第2クラッチスイッチ35がOFF信号を出力していないにも拘らず、第1クラッチスイッチ34がOFF信号を出力した状況では、故障の可能性があるので故障確定タイマによる所定時間の経過を待ち、時間t4でクラッチスイッチ出力アンマッチフラグFを1とする。この時間t4以降がクラッチスイッチ信号の正常復帰確認時間となり、クラッチペダル33以外のアイドルストップ条件の成立と、クラッチスイッチ34,35の正常復帰を待つ。
【0026】
そして、時間t7にて、クラッチペダル33以外のアイドルストップ条件が成立(車速が0、変速機が中立位置)したら、同時に故障確定フラグFを1としてクラッチスイッチ34,35の故障を確定して以後のアイドルストップ制御を禁止する。
【0027】
一方、クラッチペダル33以外のアイドルストップ条件の成立前に、図3にて点線で示すように、時間t5でドライバによるクラッチペダル33の操作(第2クラッチスイッチ35のON−OFF−ON)で、時間t6にて第1クラッチスイッチ34がOFF信号からON信号に反転したら、クラッチスイッチ出力アンマッチフラグFを0とする。そして、時間t7にて、クラッチペダル33以外のアイドルストップ条件が成立したら、故障確定フラグFは0であるために、アイドルストップ制御を実行して車両を自動停止する。
【0028】
このように本実施形態のエンジン自動停止装置では、第1及び第2クラッチスイッチ34,35の出力関係が異常の場合に、クラッチペダル33の条件以外の自動停止条件が成立したことを条件として各クラッチスイッチ34,35の故障を判定し、以後のアイドルストップ制御を禁止している。即ち、各クラッチスイッチ34,35の出力関係が異常であっても、クラッチペダル33の条件以外の自動停止条件が成立しなければ故障と判定せず、走行中における突発的なクラッチスイッチ34,35の異常だけでアイドルストップ制御が禁止されてしまうことはなく、自動停止の実行が無駄に禁止されることを防止しながら、的確に故障を検出して安全性を確保できる。
【0029】
図4に本発明の第2実施形態に係るエンジン自動停止装置によるアイドルストップ禁止制御を表すフローチャートを示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0030】
図4に示すように、ステップS21にて、第1及び第2クラッチスイッチ34,35の故障判定条件(第2クラッチスイッチ35のON及び第1クラッチスイッチ34のOFF)が成立すれば、ステップS22でクラッチスイッチ出力アンマッチフラグをF=1とする。そして、ステップS23で、クラッチペダル33以外のアイドルストップ条件が成立しているかどうかを判定し、アイドルストップ条件が成立していなければ、ステップS24にて、クラッチスイッチ34,35の正常復帰を判定し、正常復帰していなければステップS23,S24の判定を繰り返し行い、クラッチスイッチ34,35の突発的、一時的な不調の復旧を待つ。
【0031】
そして、ドライバによるクラッチペダル33の繰り返し操作や所定時間の経過により、ステップS24にてクラッチスイッチ34,35が正常復帰したと判定されたら、ステップS25にてクラッチスイッチ出力アンマッチフラグをF=0とし、ステップS26でアイドルストップ制御を継続する。
【0032】
一方、この間に、ステップS23にてクラッチペダル33以外のアイドルストップ条件が成立したら、ステップS27でタイマカウンタ値N=N+1とし、ステップS28にてN≧2かどうかを判定する。なお、ステップS27の処理は、クラッチスイッチ出力アンマッチフラグをF=1でクラッチペダル以外のアイドルストップ条件が成立した状況に変化したことが検出された場合のみ実行されるもので、この状況が継続しているときに重ねて実行されることはないものとなっている。そして、この場合、制御初期は、N=0にリセットされているため、ステップS28では(N=1)≧2ではなく、ステップS29に移行してアイドルストップ制御を暫定的に禁止し、ステップS23に戻る。そして、前述と同様に、ドライバによるクラッチペダル33の繰り返し操作や所定時間の経過によるクラッチスイッチ34,35の正常復帰を待ち、このクラッチスイッチ34,35が正常復帰したら、ステップS25にてクラッチスイッチ出力アンマッチフラグをF=0とし、ステップS26でアイドルストップ制御の暫定的な禁止を解除してこのアイドルストップ制御を可能とする。
【0033】
一方、アイドルストップ制御を暫定的に禁止してクラッチスイッチ34,35の正常復帰を待っているとき、再び、ステップS23にてクラッチペダル33以外のアイドルストップ条件が成立する状況に変化したら、ステップS27のカウンタ値N=N+1とし、ステップS28にてN≧2を判定する。この場合、前回の処理にてN=1にセットされているため、ステップS28では(N=2)≧2であるためめ、ステップS30に移行してクラッチスイッチ34,35の故障を確定し、ステップS31にて以後のアイドルストップ制御を禁止する。
【0034】
このように本実施形態のエンジン自動停止装置では、第1及び第2クラッチスイッチ34,35の出力関係が異常で、クラッチペダル33の条件以外の自動停止条件が成立した場合に、アイドルストップ制御を暫定的に禁止し、この成立状態が2回検出された場合(アンマッチフラグをF=1でクラッチペダル以外のアイドルストップ条件が成立する状況が一度発生した後、一旦はこのアイドルストップ条件が不成立となり、再び、同様の状況が発生した場合)に各クラッチスイッチ34,35の故障を確定して以後のアイドルストップ制御を禁止している。
即ち、各クラッチスイッチ34,35の出力関係が異常でクラッチペダル33の条件以外の自動停止条件が成立しても、この状態が2回検出されるまでにクラッチスイッチ34,35が復旧すれば、以後の自動停止は禁止されないこととなり、自動停止の制御機会を増加させることができると共に、暫定的な禁止により安全性を確保できる。
【0035】
なお、上述した実施形態にて、クラッチスイッチ34,35の出力関係が異常でクラッチペダル33の条件以外の自動停止条件が成立した状態を2回検出されたら、以後の自動停止を禁止するために、ステップS28でN≧2としたが、この回数は適宜設定すればよいものである。
【0036】
また、上述した各実施形態にて、第1及び第2クラッチスイッチ34,35をクラッチペダル33の操作方向にずらして装着したが、同じ位置に設けて故障判定を行っても良く、この場合、故障判定の精度が向上する。
【0037】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明のエンジン自動停止装置によれば、第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常の場合に、クラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立したことを条件として故障と判定して以後のエンジン自動停止を禁止するようにしたので、第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常であっても、クラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立しなければ故障と判定しないこととなり、走行中の突発的なクラッチスイッチの異常だけでエンジン自動停止の制御が禁止されてしまうことはなく、自動停止の実行が無駄に禁止されることを防止しながら、的確に故障を検出して安全性を確保することができ、その結果、自動停止の作動頻度を向上して排気ガス対策や燃費向上を十分に図ることができる。
【0038】
また、請求項2の発明のエンジン自動停止装置によれば、第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常でクラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立した状態が検出された場合にエンジン自動停止を暫定的に禁止すると共に、この状態が所定回数検出された場合に故障と判定して以後のエンジン自動停止を禁止するようにしたので、第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常でクラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立しても、この状態が所定回数検出されるまでにクラッチスイッチが復旧すれば、以後の自動停止は禁止されないこととなり、自動停止の制御機会を増加させることができると共に、エンジン自動停止の暫定的な禁止により安全性を確保することができ、その結果、自動停止の作動頻度を向上して排気ガス対策や燃費向上を十分に図ることができる。
【0039】
また、請求項3の発明のエンジン自動停止装置によれば、第2クラッチスイッチは第1クラッチスイッチより戻し方向側でクラッチペダルの操作を検出するように設けられ、制御手段は第2クラッチスイッチがクラッチペダルの戻りを検出し、第1クラッチスイッチがクラッチペダルの踏み込みを検出した場合に、出力関係が異常であると判定するようにしたので、現実的には有り得ない状況が検出される場合に異常と判定するため、クラッチスイッチの故障をより的確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエンジン自動停止装置を表す概略構成図である。
【図2】第1実施形態のエンジン自動停止装置によるアイドルストップ禁止制御を表すフローチャートである。
【図3】アイドルストップ禁止制御における各種センサの検出結果を表すタイムチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係るエンジン自動停止装置によるアイドルストップ禁止制御を表すフローチャートである。
【符号の説明】
11 エンジン
12 インジェクタ
13 点火プラグ
15 変速機
16 スタータ
29 電子制御ユニット、ECU(制御手段)
31 シフトポジションセンサ
32 車速センサ
33 クラッチペダル
34 第1クラッチスイッチ
35 第2クラッチスイッチ
Claims (3)
- 停車状態で変速機が中立位置にあり且つクラッチペダルが戻されたことを自動停止条件としてエンジンを自動停止させるエンジン自動停止装置において、
前記クラッチペダルの操作を検出する第1及び第2クラッチスイッチと、該第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常の場合は前記クラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立したことを条件として故障と判定して以後のエンジン自動停止を禁止する制御手段とを具えたことを特徴とするエンジン自動停止装置。 - 停車状態で変速機が中立位置にあり且つクラッチペダルが戻されたことを自動停止条件としてエンジンを自動停止させるエンジン自動停止装置において、
前記クラッチペダルの操作を検出する第1及び第2クラッチスイッチと、該第1及び第2クラッチスイッチの出力関係が異常で前記クラッチペダル条件以外の自動停止条件である停車状態と変速機の中立位置が成立した状態が検出された場合はエンジン自動停止を暫定的に禁止すると共にこの状態が所定回数検出された場合は故障と判定して以後のエンジン自動停止を禁止する制御手段とを具えたことを特徴とするエンジン自動停止装置。 - 請求項1または2記載のエンジン自動停止装置において、
前記第2クラッチスイッチは前記第1クラッチスイッチより戻し方向側で前記クラッチペダルの操作を検出するように設けられ、前記制御手段は前記第2クラッチスイッチが前記クラッチペダルの戻りを検出し、前記第1クラッチスイッチが前記クラッチペダルの踏み込みを検出した場合に、前記出力関係が異常であると判定することを特徴とするエンジン自動停止装置。
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