JP4164621B2 - 筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置 - Google Patents

筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置に係り、詳しくは、アイドルストップ時における機関の回転復帰制御に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
近年、交差点等で車両が停車したような場合において、一旦エンジンを停止してアイドルストップを行い、エミッション低減や燃費向上を図ることの可能な車両が開発され実用化されている。そして、このようなアイドルストップ機能を有した車両では、通常、所定の停止条件が成立するとエンジンを自動停止させるようにしている。
【0003】
しかしながら、所定の停止条件が成立した後であっても、その直後エンジンが自動停止に至る前に車両を発進させたいような場合もあり、例えば、特開平9−60539号公報には、エンジン吸気系のシャッタバルブを閉弁し吸気を遮断してエンジンを停止させる構成の装置において、エンジン停止前に停止条件が不成立となると、エンジンを停止させることなく始動条件の判定に移行させて途中解除時のリカバリ及びバックアップを迅速化する技術が開示されている。
【0004】
また、例えば、MPI(マルチポートインジェクション)ガソリンエンジンの場合において、上記シャッタバルブ以外のエンジン停止手法として、一般的な燃料カットを行うことも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に開示の技術は、エンジン吸気系にシャッタバルブを有していないエンジンにはそのまま適用できないという問題点があり、さらに、始動条件の判定を改めて行い且つスタータを作動させなければエンジンの回転を回復させることができないため、途中解除時の迅速なリカバリは実現できない。
【0006】
また、MPIガソリンエンジンにおいて燃料カットでエンジンを停止させるものに上記公報の技術を適用した場合には、エンジン停止前に停止条件が不成立となると、燃料を吸気行程で燃焼室に導入することになるが、このとき、エンジン回転速度はアイドル回転速度以下で極端に低回転であるため、燃料供給から点火までに時間が掛かり、燃料がエンジンから熱を受け易く、圧縮行程において自着火し易いという特有の現象が起こる。このように、自着火が起こると、安定した燃焼を実現することが困難となり、低下傾向にあるエンジン回転を円滑に回復させることができないという問題が生ずる。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、停止条件が一旦成立した後機関が自動停止する前に停止条件が不成立になった場合において、機関の回転を迅速且つ円滑に回復させることの可能な筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明では、アイドル運転時を含む所定の停止条件が成立すると燃料噴射を遮断して機関を自動停止させる制御手段を備えた筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置において、前記制御手段は、前記所定の停止条件が一旦成立した後前記機関が自動停止する前に前記所定の停止条件が不成立になると、該機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射してスタータを作動させることなく前記機関の回転を回復させることを特徴としている。
【0009】
従って、機関への燃料噴射を遮断する所定の停止条件成立後、機関停止前に停止条件が不成立になった場合には、機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射するので、燃料噴射の再開から燃焼までの時間を短くしてスタータを作動させることなく機関の回転を早期に回復させることができ、また同時に機関から燃料に熱が伝わり難くなるために自着火を抑制して安定した燃焼の再開を実現でき、機関の回転を円滑に復帰させることが可能である。
【0010】
好ましくは、圧縮行程での燃料噴射時期は、クランク角信号に同期させて行うのがよく、このようにすれば、低回転時では精度の低い噴射時期予測制御に頼ることなく適切に制御可能である。
さらに、制御手段は、圧縮行程での燃料噴射を一定期間に亘って継続するのがよく、これにより安定して確実な機関の回転復帰が可能である。
【0011】
また、請求項2の発明では、前記制御手段は、前記所定の停止条件の不成立が前記所定の停止条件の成立から所定期間内のときには前記機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射してスタータを作動させることなく前記機関の回転を回復させる一方、前記所定期間外のときには燃料噴射の遮断を継続することを特徴としている。
従って、所定の停止条件の成立から所定期間内の機関が自動停止する前の回転復帰の見込みがあるときには燃料噴射を再開してスタータを作動させることなく確実に機関の回転を回復させることが可能であり、一方所定期間外の回転復帰の見込みがないような状況下では、機関回転が極低回転であるために燃料を噴射しても燃焼に至らないおそれがあるが、このように燃料噴射の遮断を継続することで、燃料の浪費を防止可能であるとともにその後の始動性能の悪化や排ガス性能の悪化といった不具合を防止可能である。
【0012】
好ましくは、所定期間は機関回転速度がアイドル回転速度よりも低く且つ所定回転速度以上である期間に設定されるのがよく、これにより再噴射により機関の回転復帰が可能な状態と不可能状態とを適切に判断可能である。
さらに、所定期間は所定の停止条件の成立後の所定サイクル数によって規定されるのがよく、これにより、機関回転速度の検出精度が低い場合であっても、当該機関回転速度の検出精度を高精度化せずコストを抑えながら、再噴射により機関の回転復帰が可能な状態と不可能状態とを適切に判断可能である。
【0013】
また、請求項3の発明では、前記制御手段は、前記所定の停止条件の不成立が前記所定の停止条件の成立から所定期間内のときには前記機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射してスタータを作動させることなく前記機関の回転を回復させる一方、前記所定期間外のときには前記機関が自動停止する前であっても燃料を噴射するとともにスタータを作動させて前記機関の回転を回復させることを特徴としている。
【0014】
従って、所定の停止条件の成立から所定期間外の回転復帰の見込みがないような状況下では、機関回転が極低回転であるために燃料を噴射しても燃焼に至らず回転が復帰しないおそれがあるが、このような状況にあっても燃料噴射と併せてスタータを作動させることで確実に機関の回転を復帰させることが可能である。好ましくは、スタータは常時噛合い式がよく、これにより必要に応じて即座にスタータを作動させて迅速に機関の回転を復帰させることが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置の一実施例を説明する。図1を参照すると当該自動停止装置の全体構成の概略図が示されており、以下、同図に基づき説明する。
筒内噴射型ガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)1は、180°CA毎に等間隔爆発する4サイクル直列4気筒として構成されており、その各気筒には点火プラグ2が取り付けられると共に、燃焼室内に直接燃料を噴射可能なように燃料噴射弁3が取り付けられている。エンジン1の燃焼室や吸気系等は筒内噴射専用に設計されており、圧縮行程で燃料を噴射した場合、吸気にて生成された逆タンブル流により噴射燃料を移送して点火プラグ2の周囲に理論空燃比近傍の混合気を形成し、超リーンな全体空燃比で燃焼させる層状燃焼を実現可能としている。
【0016】
エンジン1には手動式の変速機4が連結され、この変速機は図示しないディファレンシャルギヤを介して車両の駆動輪に接続されている。エンジン1と変速機4との間にはクラッチ5が設けられ、このクラッチ5は運転者によるクラッチ操作に応じて、エンジン1側から変速機4側への動力伝達を制御する。エンジン1には嵌脱式のスタータ6が設けられ、スタータ6が作動すると、ピニオンギヤ6aがエンジン1のフライホイール1aに噛合してエンジンをクランキングするとともに、スタータ6の非作動時には、ピニオンギヤ6aが後退してフライホイール1aとの噛合を解除するようになっている。
【0017】
スタータ6のモータ11は常開のリレー接点12aを介してバッテリ13に接続され、そのリレー接点12aと対応するリレーコイル12bは、イグニションスイッチ14のST接点14aを介してバッテリ13に接続されている。従って、イグニションスイッチ14がST接点14aの位置まで操作されると、リレーコイル12bの励磁によりリレー接点12aが閉じられてモータ11が通電し、スタータ6によりエンジン1がクランキングされる。
【0018】
また、スタータ6のリレーコイル12bは、スタータ制御用コントローラ15のリレー接点15a及びイグニションスイッチ14のON接点14bを介してバッテリ13に接続されており、このリレー接点15aと対応するリレーコイル15bはバッテリ13に接続されている。従って、イグニションスイッチ14がON接点14bの位置であっても、リレーコイル15bの励磁によりリレー接点15aが閉じられると、モータ11が通電してクランキングが行われる。
【0019】
車室内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたECU(電子コントロールユニット)21が設置されている。
ECU21の入力側には、エンジン1のクランクシャフトの回転に伴って各気筒のBTDC75°で一定角度幅に亘りクランク角信号(リファレンシャル信号)を出力するクランク角センサ23、カムシャフトの回転に伴ってTOP信号を出力するカム角センサ24、車速Vを検出する車速センサ25、クラッチ5の操作状態を検出するクラッチセンサ26、アクセル操作量Accを検出するアクセルセンサ27、変速機4のシフト位置を検出するシフトポジションセンサ28、及びその他の各種スイッチやセンサ類が接続されている。なお、クランク角センサ23からのクランク角信号からはその検出回数Xに基づいてエンジン回転速度Neが算出される。
【0020】
一方、ECU21の出力側には、上述した点火プラグ2及び燃料噴射弁3が接続されると共に、スタータ制御用コントローラ15のリレーコイル15bが接続されている。
ECU21は上記各検出情報に基づき燃料噴射制御や点火時期制御を始めとするエンジン1を運転するための各種制御を実行すると共に、信号待ち等の停車時にエンジン1の自動停止始動処理、即ちアイドルストップを実行する。
【0021】
そして、当該筒内噴射型エンジン1では、通常の吸気行程で燃料を噴射して燃焼室内に均一な混合気を形成する均一燃焼、即ち吸気行程噴射モードでの運転に加え、圧縮行程で燃料を噴射して超リーンな全体空燃比で燃焼させる層状燃焼、即ち圧縮行程噴射モードでの運転を実現可能としており、これら吸気行程噴射モードと圧縮行程噴射モードは、ECU21において、アクセルセンサ27にて検出されたアクセル操作量Acc等から求めた目標平均有効圧Pe(エンジン負荷を表す)及びクランク角センサ23のクランク角信号から求めたエンジン回転速度Neに応じて選択される。例えば、層状燃焼は一般に目標平均有効圧Peが小さく且つエンジン回転速度Neの小さい低回転低負荷の運転領域で実行され、それ以上の領域では吸気行程噴射が実行される。これにより、低回転低負荷の運転領域ではエミッション低減や燃費向上が達成され、それ以外の領域では要求されるエンジントルクが十分に確保されることになる。
【0022】
以下、このように構成された自動停止装置の本発明に係る作用について説明する。
先ず、エンジン1の自動停止始動処理、即ちアイドルストップの概要について説明する。
ECU21は、走行中の車両が信号待ち等で停車したときに、予め設定されたエンジン停止条件(所定の停止条件)の成立によりエンジン1を自動停止し、その後、予め設定されたエンジン始動条件が成立するとエンジン2を自動始動し、もって停車中におけるエミッション排出や燃料消費を防止する。
【0023】
エンジン停止条件、即ちアイドルストップ条件としては、車速センサ25にて検出された車速Vがゼロであること、クラッチセンサ26にてクラッチ5の踏込み操作が検出されていないこと(クラッチ接続状態)、エンジン回転速度Neがアイドル回転速度IDであること、アクセルセンサ27にて検出されたアクセル操作量Accがゼロであること及びシフトポジションセンサ28にて検出されたシフト位置がN(ニュートラル)位置であることが規定されており、これらの条件が満たされたときに、ECU21はエンジン停止条件が成立したと判断し、燃料噴射制御及び点火時期制御を中止し、つまり燃料カットを行い、エンジン1を停止させる。
【0024】
一方、エンジン始動条件としては、クラッチセンサ26にてクラッチ5の踏込み操作が検出されたこと(クラッチ遮断状態)及びシフトポジションセンサ28にて検出されたシフト位置がN位置であることが規定されており、これらの条件が満たされたときに、ECU21はエンジン始動条件が成立したと判断し、スタータ制御用コントローラ15のリレーコイル15bを励磁すると共に、燃料噴射制御及び点火時期制御を再開する。リレーコイル15bの励磁によりリレー接点15aが閉じられるため、スタータ6のモータ11が通電してクランキングが行われ、エンジン1が始動されて発進可能となる。
【0025】
ところで、上記エンジン停止条件が一旦成立した後エンジン1が完全に停止する前に、当該エンジン停止条件が解除されてエンジン停止条件不成立となる場合、即ちアイドルストップがキャンセルされる場合がある。そこで、当該実施例では、このような場合を考慮し、エンジン停止条件が一旦成立した後エンジン1が停止する前にアイドルストップがキャンセルされた場合でもエンジン1の回転を迅速且つ円滑に回復させることができるようにしている。
【0026】
図2を参照すると、本発明に係るエンジン1の回転復帰制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており(制御手段)、以下、同フローチャートに基づき説明する。
ステップS10では、アイドルストップにより燃料カットが実施されたか否かを判別する。判別結果が偽(No)の場合には、特に何もせずに当該ルーチンを抜け、判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS12に進む。
【0027】
ステップS12では、上記ステップS10の判別結果が真(Yes)となった時点からの上記リファレンシャル信号の検出回数Xが所定回数(所定期間、所定サイクル数)N以下(X≦N)であるか否かを判別する。
エンジン1が燃料カットを実施してから停止に至るまでのリファレンシャル信号の検出回数Xはエンジン特性として予め所定値(例えば、13回)に定まっており、所定回数Nは、当該所定値を考慮して、アイドル運転状態で燃料カットを実施した後、燃料を再噴射してエンジン1の回転を復帰可能なエンジン回転速度Ne1に対応した値(例えば、10回)とされている。
【0028】
つまり、エンジン回転速度Neが低くなり過ぎていると、もはや燃料を噴射し点火を行っても燃料は着火に至らず、エンジン1はそのまま停止してしまうため、当該ステップS12では、エンジン回転速度Neがそれほど低回転となっておらず、燃料が確実に燃焼可能な状態にあるか否かを判別している。
このことから、燃料が燃焼可能な状態にあるか否かをエンジン回転速度Neがリファレンシャル信号の所定回数N(例えば、10回)に対応した所定回転速度Ne1(例えば、350rpm)以上であるか否かによって判別することも可能である。
【0029】
しかしながら、上述したように、エンジン回転速度Neはクランク角センサ23からのクランク角信号、即ちリファレンシャル信号の検出回数Xに基づいて演算されるため、通常の処理能力のECU21では演算処理に時間を要し、判別完了までに若干時間が掛かる。つまり、エンジン回転速度Neが所定回転速度以上と判定されても、実際にはエンジン回転速度Neはさらに低下しており、燃料が燃焼可能な状態を既に逸脱してしまっている可能性がある。このように燃料が燃焼可能な状態を逸脱した時点で燃料を噴射すると、燃料が着火せずに燃焼室内に液滴の状態で残留し、その後の始動性能の悪化や排ガス性能の悪化といった不具合が生ずることになる。
【0030】
そこで、ここでは、エンジン回転速度Neではなくリファレンシャル信号そのものを判別の指標とし、燃料カットを実施してからのリファレンシャル信号の検出回数Xに基づいて、燃料が燃焼可能な状態であるか否かを遅れなく迅速且つ確実に判断するようにしている。
なお、処理能力の高いECUを用いるようにすればエンジン回転速度Neの検出精度を高めることができ、当然にリファレンシャル信号の検出回数Xではなくエンジン回転速度Neによっても確実に判別を行うことができるが、その場合にはECUが高価なものになるというデメリットがある。
【0031】
ステップS12の判別結果が真(Yes)で、検出回数Xが所定回数N(例えば、10回)以下である場合には、ステップS14において、燃料の再噴射を許可すべく燃料再噴射許可フラグをONとする。一方、判別結果が偽(No)で、検出回数Xが所定回数N(例えば、10回)を越えている場合には、ステップS16において、燃料の再噴射を許可することなく燃料再噴射許可フラグをOFFとする。
【0032】
ステップS18では、アイドルストップがキャンセルされたか否か、即ちエンジン停止条件が解除されてエンジン停止条件不成立になったか否かを判別する。判別結果が偽(No)でアイドルストップがキャンセルされていないような場合には、当該ルーチンを抜け、アイドルストップによる燃料カットを継続する。一方、判別結果が真(Yes)でアイドルストップがキャンセルされたと判定された場合には、次にステップS20に進む。
【0033】
ステップS20では、燃料の再噴射が許可されているか否か、即ち燃料再噴射許可フラグがONであるか否かを判別する。判別結果が偽(No)で燃料再噴射許可フラグがOFFである場合には、ステップS22に進んで燃料カットをそのまま継続する。これにより、エンジン回転速度Neが極低回転である場合には燃料を噴射しても燃焼に至らず、燃料が液滴のまま筒内に残留するおそれがあるが、このように燃料カットを継続することで、燃料の浪費を防止可能であるとともにその後の始動性能の悪化や排ガス性能の悪化といった不具合を防止することができる。
【0034】
そして、ステップS24においてエンスト(エンジン停止)したか否かを判別する。エンスト判定は、例えばエンジン回転速度Neがゼロになったか否かで判別する。
ステップS24の判別結果が偽(No)でエンジン1が未だエンスト状態に至っていない場合には、燃料カットを継続する。一方、判別結果が真(Yes)でエンジン1がエンスト状態になったと判定された場合には、次にステップS26を経てステップS28に進み、上記エンジン始動条件が成立した場合と同様に、スタータ制御用コントローラ15のリレーコイル15bを励磁してスタータ6のモータ11に通電してクランキングを行うとともに始動燃料を噴射して燃料噴射制御及び点火時期制御を再開し、エンジン1を始動する。
【0035】
一方、ステップS20の判別結果が真(Yes)で、燃料再噴射許可フラグがONである場合には、ステップS30に進んで燃料カットを解除し、ステップS32に進む。
ステップS32では、燃料を圧縮行程で噴射する。つまり、燃料カットの解除後には燃料を再噴射してエンジン1の回転を維持することになるが、ここでは、当該燃料の再噴射を圧縮行程噴射によって開始する。詳しくは、現在圧縮行程にある気筒に燃料を噴射して燃焼させ、その後順次各気筒において圧縮行程噴射を継続するようにする。なお、このときの圧縮行程噴射の燃料噴射時期は、クランク角信号に同期して実施されるよう予め設定されている。
【0036】
このように、圧縮行程で燃料を再噴射するようにすると、燃料噴射後直ちに点火が行われて燃焼に至ることになるため、燃料噴射の再開から燃料の燃焼までの時間を短くしてエンジン1の回転を早期に回復させることができる。また、燃料噴射の再開から燃料の燃焼までの時間を短くすることでエンジン1から燃料に熱が伝わり難くなり、自着火を抑制して安定した燃焼の再開を実現できることになる。
【0037】
即ち、上記の如く燃料が燃焼可能な状態であるか否かをリファレンシャル信号の検出回数Xに基づいて判別するとともに、このように圧縮行程で燃料を再噴射することにより、エンジン1の回転を迅速且つ円滑に復帰させることが可能となるのである。
ステップS34では、圧縮行程での燃料噴射が所定回数(例えば、10回)継続されたか否かを判別し、判別結果が偽(No)の場合には圧縮行程での燃料噴射を継続する。このように圧縮行程での燃料噴射を暫時継続すると、目標平均有効圧Peに拘わらず圧縮行程での燃料噴射を暫時保持して燃焼の安定化を図ることができ、エンジン1の回転を確実に回復させることができる。
【0038】
一方、ステップS34の判別結果が真(Yes)の場合には、次にステップS36に進み、通常制御に戻る。つまり、燃焼が安定してエンジン1の回転が確実に復帰したと判定された後は、通常通り目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとに基づいて圧縮行程噴射モード或いは吸気行程噴射モードの選択を行い、各燃料噴射モード毎に燃料噴射制御及び点火時期制御を実施する。
【0039】
図3を参照すると、上記回転復帰制御を実施した場合の制御結果、即ちリファレンス信号(a)と燃料カット状態(b)とエンジン回転速度Ne(c)の関係の一例が示されているが、このように、リファレンス信号の検出回数Xが例えば4回であるときには(4≦N(=10))、燃料再噴射許可フラグはONであり(ステップS12及びステップS14)、この時点でアイドルストップがキャンセルされると、遅れなく即座に燃料カットが解除され(ステップS18、ステップS20及びステップS30)、圧縮行程噴射での燃料噴射が適切なタイミングで再開され(ステップS32)、アイドル回転速度IDから低下するエンジン回転速度Neが上記所定回転速度Ne1(例えば、350rpm)を下回ることなく迅速且つ円滑に復帰することとなる。そして、燃料噴射の再開後、圧縮行程噴射が所定回数(例えば、10回)に亘り継続されることで(ステップS34)、安定した燃焼が確保され、回転復帰直後においてエンジン回転速度Neが落ち込むこともなくエンジン1の回転が確実に回復することになる。
【0040】
ところで、上記実施例では、ステップS20の判別結果において、燃料の再噴射が許可されていない場合には、ステップS22に進んで燃料カットをそのまま継続するようにしたが、スタータ6が常時噛合い式である場合には(この場合、スタータ6のピニオンギヤ6aはフライホイール1aと常に噛合しており、フライホイール1aには、スタータ6の駆動力はエンジン1側に伝達する一方、エンジン1の駆動力はスタータ6側に伝達しないで空転するワンウェイクラッチが設けられている)、他の実施例として、図4に示すように、ステップS20で偽(No)と判別されたら燃料カットを継続することなく直ぐにステップS26を経てステップS28に進み、スタータ6のモータ11に通電してクランキングを行うとともに始動燃料を噴射して燃料噴射制御及び点火時期制御を再開するようにしてもよい。
【0041】
このようにすれば、エンジン1の停止前にアイドルストップがキャンセルされたときには、エンジン回転速度Neに拘わらず常にその時点からエンジン1の回転を確実に復帰するようにでき、より一層迅速にエンジン1の回転を回復させることができる。
なお、上記実施例では、手動式の変速機4(MT)を使用した場合について説明したが、変速機はAT、CVT、自動MT等の自動変速機であってもよい。この場合、アイドルストップ条件としては、車速がゼロであること、ブレーキONであること、エンジン回転速度がアイドル回転速度であること、アクセル操作量がゼロであることの4つの条件が所定時間以上全て成立すればよく、また、エンジン始動条件としては、ブレーキOFFであること、ブレーキ液圧の減少速度が所定値以上であること、アクセルONであることの何れかの条件が成立すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の請求項1の筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置によれば、機関への燃料噴射を遮断する所定の停止条件成立後、機関停止前に停止条件が不成立になった場合には、機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射するので、燃料噴射の再開から燃料の燃焼までの時間を短くしてスタータを作動させることなく機関の回転を早期に回復させることができ、また同時に機関から燃料に熱が伝わり難くなるために自着火を抑制して安定した燃焼の再開を実現でき、機関の回転を円滑に復帰させることができる。
【0043】
また、請求項2の筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置によれば、所定の停止条件の成立から所定期間内の機関が自動停止する前の回転復帰の見込みがあるときには燃料噴射を再開してスタータを作動させることなく確実に機関の回転を回復させることが可能であり、一方所定期間外の回転復帰の見込みがないような状況下では、機関回転が極低回転であるために燃料を噴射しても燃焼に至らないおそれがあるが、このように燃料噴射の遮断を継続することで、燃料の浪費を防止可能であるとともにその後の始動性能の悪化や排ガス性能の悪化といった不具合を防止することができる。
【0044】
また、請求項3の筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置によれば、所定の停止条件の成立から所定期間外の回転復帰の見込みがないような状況下では、機関回転が極低回転であるために燃料を噴射しても燃焼に至らず回転が復帰しないおそれがあるが、このような状況にあっても燃料噴射と併せてスタータを作動させることで確実に機関の回転を復帰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係る回転復帰制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】回転復帰制御を実施した場合の制御結果、即ちリファレンス信号(a)と燃料カット状態(b)とエンジン回転速度Ne(c)の関係の一例を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る回転復帰制御の制御ルーチンを示すフローチャートの一部である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 点火プラグ
3 燃料噴射弁
4 変速機
5 クラッチ
6 スタータ
15 スタータ制御用コントローラ
21 ECU(電子コントロールユニット)
23 クランク角センサ
24 カム角センサ
25 車速センサ
26 クラッチセンサ
27 アクセルセンサ
28 シフトポジションセンサ

Claims (3)

  1. アイドル運転時を含む所定の停止条件が成立すると燃料噴射を遮断して機関を自動停止させる制御手段を備えた筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置において、
    前記制御手段は、前記所定の停止条件が一旦成立した後前記機関が自動停止する前に前記所定の停止条件が不成立になると、該機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射してスタータを作動させることなく前記機関の回転を回復させることを特徴とする筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置。
  2. 前記制御手段は、前記所定の停止条件の不成立が前記所定の停止条件の成立から所定期間内のときには前記機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射してスタータを作動させることなく前記機関の回転を回復させる一方、前記所定期間外のときには燃料噴射の遮断を継続することを特徴とする、請求項1記載の筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置。
  3. 前記制御手段は、前記所定の停止条件の不成立が前記所定の停止条件の成立から所定期間内のときには前記機関が自動停止する前に圧縮行程にある気筒に燃料を噴射してスタータを作動させることなく前記機関の回転を回復させる一方、前記所定期間外のときには前記機関が自動停止する前であっても燃料を噴射するとともにスタータを作動させて前記機関の回転を回復させることを特徴とする、請求項1記載の筒内噴射型火花点火式内燃機関の自動停止装置。
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