JP4521889B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体製造装置等における基板処理装置に関し、特に、ターボ分子ポンプ等の超高真空ポンプによる減圧状態下で基板処理を行う基板処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置等の基板処理装置では、超高真空プロセスを実施するため、排気系にターボ分子ポンプ(以下TMPという)等の超高真空ポンプを使用することが知られている。
図2は従来の基板処理装置におけるTMP周辺の配管を示す図である。
図2において、1は図示しないチャンバから接続される排気用配管5に設けられ、この排気用配管5を開閉するバルブ、4は排気用配管のバルブ1の下流側に設けられたTMP、2はTMP4から図示しないポンプへ接続された排気用配管6に設けられ、この排気用配管6を開閉するバルブ、7はバルブ2をバイパスするよう設けられたバイパス配管、3はこのバイパス配管7に設けられ、このバイパス配管を開閉するバルブである。
【0003】
ところで、TMP4は反応室であるチャンバ側が約0.5Torr、ポンプ側が約3Torr以下でないと動作できない。また、TMP4の立上げ、立下げには約5分程度必要である。このため、チャンバを真空に引く際には、バルブ1及び3を開け、チャンバが約10Torr以下になった後にバルブ2を開ける。バルブ3をまず開くのは、大気圧から引き始める場合に、細い(排気抵抗の大きい)バイパス配管7より引き始めることにより、ポンプに大きな負荷が加わるのを防止すると共に、チャンバに急激な圧力変化が生じるのを防止するためである。
【0004】
そして、チャンバを0.5Torr以下にした後にTMP4をオンし、その5分以降において、チャンバを0.5Torr以下に引いた状態下においてプロセス等の処理が実施可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、このような従来の配管系統では、0.5Torr以上(例えば1Torr)の圧力下では、全く圧力制御ができず、プロセスや基板(ウェーハ)搬送ができないという問題点がある。
【0006】
そこで、この発明は、0.5Torr以上の圧力でのプロセス不可や基板搬送不可であるという問題点を解決し、制御された広範囲な圧力での処理、搬送を実施することのできる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この発明は、ターボ分子ポンプ等の超高真空用ポンプによる減圧状態下で基板処理を行う基板処理装置において、前記超高真空用ポンプの前後を渡るバイパスラインを設置し、該バイパスラインに開閉バルブと圧力制御機器を設けたものである。
【0008】
このような構成によれば、広い圧力下において、バイパスラインに設けられた圧力制御機器を用いた圧力制御が可能となる。
【0009】
なお、実施の形態においては、チャンバ側からポンプ側に設けられるメインライン9にチャンバ側より開閉バルブ1、APCバルブ13、TMP4、及び開閉バルブ2を設け、このメインライン9に対するバイパスライン10に開閉バルブ11とAPCバルブ14を設けると共に、開閉バルブ11にバルブ12を備えたスローライン17を設けている。
【0010】
そして、このような構成によれば、高い圧力から、0.5Torr以下の低い圧力までの広範囲において圧力制御が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、この発明の実施の形態を示す構成図である。
図1において、1は図示しないチャンバから接続される排気用配管5に設けられ、この排気用配管5を開閉するバルブ、4は排気用配管のバルブ1の下流側に設けられたTMP、2はTMP4から図示しないポンプへ接続された排気用配管6に設けられ、この排気用配管6を開閉するバルブ、13はバルブ1とTMP4の間に設けられた圧力制御機器であるAPC(Auto Pressure Control)バルブ(バタフライ式バルブ)である。ここで、排気用配管5、6、バルブ1、2、及びAPCバルブ13はメインライン9を構成している。
なお、バタフライ式バルブは、気体バラスト等の他のAPC機器の場合もある。
【0012】
10は、このメインライン9に対するバイパスラインであり、このバイパスライン10は、バルブ1の上流側から、バルブ2の下流側を接続する配管15と、この配管15に設けられ、配管15を開閉する開閉バルブ11と、この開閉バルブ11の下流側に設けられた圧力制御機器であるAPCバルブ14とを備え、更にスローライン17を構成するため、バルブ11をバイパスするよう接続され、配管15よりも細くて配管抵抗が大きくされた配管16、及びこの配管16に設けられて、配管16を開閉する開閉バルブ12を備えて構成されている。
なお、メインライン9による配管抵抗は、バイパスライン10の配管抵抗より小さくなるよう構成されている。
【0013】
以下に、実施の形態の動作を説明する。
チャンバを真空に引く際には、全てのバルブ1、2、11、12が閉じられている状態から、配管抵抗の大きい配管16のバルブ12を開け、次に、チャンバが約10Torr以下になった後、配管16よりも抵抗の小さな配管15のバルブ11を開ける。
【0014】
その後、バルブ11、12を閉じてバルブ1、2を開とし、チャンバが0.5Torr以下(例えば、10-8〜0.5Torr)になった後、TMP4をオンにする。その5分以降に従来の技術において述べたプロセス等の処理が可能となる。
【0015】
0.5Torr以上(例えば1Torr)の圧力下において、プロセスやウェーハ搬送をする必要があるときは、バルブ1を閉じ(バルブ2は開閉どちらでもよい)、バルブ11を開け、APCバルブ14による圧力制御下において可能となる。
【0016】
メインライン9(0.5Torr以下)で真空引きしているときは、APCバルブ13により、圧力制御(APC)可能である。バイパスライン10(0.5Torr以上)で真空引きしているときは、APCバルブ14によりAPC可能である。
以上のように、メインラインとバイパスライン、そしてそれぞれのラインのAPCにより制御された広範囲な圧力での処理、搬送を実施することができる。
【0017】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、超高真空用ポンプの前後を渡るバイパスラインを設置し、該バイパスラインに開閉バルブと圧力制御機器を設けたため、制御された広範囲な圧力での処理、搬送を実施することのできる基板処理装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における圧力制御機構としての配管構造を示す構成図である。
【図2】従来の基板処理装置における配管構造を示す構成図である。
【符号の説明】
1、2、11、12 開閉バルブ
4 TMP(ターボ分子ポンプ)
9 メインライン
10 バイパスライン
13、14 APCバルブ

Claims (1)

  1. 超高真空用ポンプと、それとは異なる他のポンプを用いて減圧状態下で基板処理を行う基板処理装置において、
    前記超高真空用ポンプと前記他のポンプが設けられるメインラインと、前記超高真空用ポンプの前後を渡る、排気抵抗が前記メインラインより大きくなるよう構成されるバイパスラインとを備え、
    前記バイパスラインが接続される箇所よりも前記超高真空用ポンプ側の前記メインラインの領域と、該バイパスラインとの領域のそれぞれに開閉バルブと圧力制御機器を設けてなる基板処理装置。
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