JPH08283946A - 堆積膜製造装置及び製造方法 - Google Patents
堆積膜製造装置及び製造方法Info
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- JPH08283946A JPH08283946A JP11230795A JP11230795A JPH08283946A JP H08283946 A JPH08283946 A JP H08283946A JP 11230795 A JP11230795 A JP 11230795A JP 11230795 A JP11230795 A JP 11230795A JP H08283946 A JPH08283946 A JP H08283946A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、粉体やポリシラン等によるスロー排
気経路の詰まりを防止して安全で歩留まりの良い堆積膜
の製造を効率よく行うことのできる堆積膜製造装置及び
製造方法を提供することを目的とするものである。 【構成】本発明は上記目的を達成するために、反応容器
内の排気をするに当たり、主排気に先立ちスロー排気す
るための経路を有する堆積膜製造装置において、前記ス
ロー排気するめの経路に詰まりを防止する手段を施した
ものである。
気経路の詰まりを防止して安全で歩留まりの良い堆積膜
の製造を効率よく行うことのできる堆積膜製造装置及び
製造方法を提供することを目的とするものである。 【構成】本発明は上記目的を達成するために、反応容器
内の排気をするに当たり、主排気に先立ちスロー排気す
るための経路を有する堆積膜製造装置において、前記ス
ロー排気するめの経路に詰まりを防止する手段を施した
ものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、堆積膜、例えばプラズ
マCVD法により支持体上に機能性堆積膜である、電子
写真用感光体、光起電力デバイス、画像入力用ラインセ
ンサー、撮像デバイス、TFT等の半導体素子として好
適に利用できる、結晶質、または非単結晶半導体を連続
的に形成する改良された堆積膜製造装置及び製造方法に
関するものである。特に、これらにおいてポリシラン等
の粉体が反応容器内に発生する、アモルファスシリコン
堆積膜等の堆積膜製造装置及び製造方法に関するもので
ある。
マCVD法により支持体上に機能性堆積膜である、電子
写真用感光体、光起電力デバイス、画像入力用ラインセ
ンサー、撮像デバイス、TFT等の半導体素子として好
適に利用できる、結晶質、または非単結晶半導体を連続
的に形成する改良された堆積膜製造装置及び製造方法に
関するものである。特に、これらにおいてポリシラン等
の粉体が反応容器内に発生する、アモルファスシリコン
堆積膜等の堆積膜製造装置及び製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイス、電子写真用感光
体、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電
力デバイス、その他各種エレクトロニクス素子、光学素
子等に用いる素子部材として、アモルファスシリコン、
例えば水素または/及びハロゲン(例えばフッ素、塩素
等)で補償されたアモルファスシリコン[以下、A−S
i(H,X)と略記する]のような非単結晶質の堆積膜
またはダイヤモンド薄膜のような結晶質の堆積膜が提案
され、その中のいくつかは実用に付されている。そし
て、こうした堆積膜は、プラズマCVD法、すなわち、
原料ガスを直流または高周波、あるいはマイクロ波によ
るグロー放電によって分解し、ガラス、石英、耐熱性合
成樹脂フイルム、ステンレス、アルミニウムなどの支持
体上に堆積膜を形成する方法により形成され、そのため
の装置も各種提案されている。これら装置を用い、基板
などを設置または取り出した後、大気から反応容器内を
真空まで排気する時に、反応容器内で粉体が散乱し、基
板表面に粉体が付着する問題が生じたり、またA−Si
膜の作製後、反応容器内に大量のポリシランが発生し、
急激に反応容器内を排気する場合、粉塵爆発などを起こ
す等の危険性がある。これらを解決する手段として、通
常反応容器内の排気を行う場合、スロー排気が行われて
いる。この場合、排気経路のバルブの開閉等を調整し、
排気速度の調整を行う。特に排気行程の初期において
は、バルブ前後の圧力差が大きく、反応容器内の気流が
乱れる可能性が大きく、反応容器内で粉体が散乱し易
い。また圧力差が大きい為粉塵爆発の危険性が高く、こ
れらの問題を解決する為に、排気速度を特に下げる必要
が有る。スロー排気を効率よく行う方法として、主排気
経路とは独立したバイパスラインを設け、スロー排気経
路として反応容器内の粗引きを行う。図2にはスロー排
気経路を有する、真空装置の一例を示した。この装置を
用いた真空装置の操作方法について説明する。図中20
1は主排気経路、202はスロー排気経路、203〜2
04、206は開閉バルブ205はニードルバルブまた
は排気抵抗をそれぞれ示す。反応容器内の真空を破り大
気圧とし、基板を設置や取り出しの後、スロー排気を行
う場合、まず主排気経路201のメインバルブに対しバ
イパスラインとして設けた配管の内径の小さいスロー排
気経路202で粗挽きを行う。その後、反応容器210
内の圧力が十分低くなった後、主排気経路201を開
け、スロー排気経路202を閉じ、主排気経路201で
反応容器内を十分に排気する。このように、バイパスラ
インを設け、スロー排気を行う場合には、次のような利
点が有る。スロー排気経路の内径を主排気経路より細く
し排気抵抗を大きくしている為、容易に排気速度を小さ
くできる。そのため、排気工程の初期である排気バルブ
開閉時に、排気流量が急激に大きくなることを抑えるこ
とができる。また、主排気経路を簡素化できるため、主
排気経路の排気抵抗が小さくなり、排気の効率があが
る。例えば特公平1−24224号公報においては、ス
ロー排気経路を設け、スロー排気経路に流量調節機能を
持たせることにより反応容器内の粉体の巻上を防止する
技術を開示している。
体、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電
力デバイス、その他各種エレクトロニクス素子、光学素
子等に用いる素子部材として、アモルファスシリコン、
例えば水素または/及びハロゲン(例えばフッ素、塩素
等)で補償されたアモルファスシリコン[以下、A−S
i(H,X)と略記する]のような非単結晶質の堆積膜
またはダイヤモンド薄膜のような結晶質の堆積膜が提案
され、その中のいくつかは実用に付されている。そし
て、こうした堆積膜は、プラズマCVD法、すなわち、
原料ガスを直流または高周波、あるいはマイクロ波によ
るグロー放電によって分解し、ガラス、石英、耐熱性合
成樹脂フイルム、ステンレス、アルミニウムなどの支持
体上に堆積膜を形成する方法により形成され、そのため
の装置も各種提案されている。これら装置を用い、基板
などを設置または取り出した後、大気から反応容器内を
真空まで排気する時に、反応容器内で粉体が散乱し、基
板表面に粉体が付着する問題が生じたり、またA−Si
膜の作製後、反応容器内に大量のポリシランが発生し、
急激に反応容器内を排気する場合、粉塵爆発などを起こ
す等の危険性がある。これらを解決する手段として、通
常反応容器内の排気を行う場合、スロー排気が行われて
いる。この場合、排気経路のバルブの開閉等を調整し、
排気速度の調整を行う。特に排気行程の初期において
は、バルブ前後の圧力差が大きく、反応容器内の気流が
乱れる可能性が大きく、反応容器内で粉体が散乱し易
い。また圧力差が大きい為粉塵爆発の危険性が高く、こ
れらの問題を解決する為に、排気速度を特に下げる必要
が有る。スロー排気を効率よく行う方法として、主排気
経路とは独立したバイパスラインを設け、スロー排気経
路として反応容器内の粗引きを行う。図2にはスロー排
気経路を有する、真空装置の一例を示した。この装置を
用いた真空装置の操作方法について説明する。図中20
1は主排気経路、202はスロー排気経路、203〜2
04、206は開閉バルブ205はニードルバルブまた
は排気抵抗をそれぞれ示す。反応容器内の真空を破り大
気圧とし、基板を設置や取り出しの後、スロー排気を行
う場合、まず主排気経路201のメインバルブに対しバ
イパスラインとして設けた配管の内径の小さいスロー排
気経路202で粗挽きを行う。その後、反応容器210
内の圧力が十分低くなった後、主排気経路201を開
け、スロー排気経路202を閉じ、主排気経路201で
反応容器内を十分に排気する。このように、バイパスラ
インを設け、スロー排気を行う場合には、次のような利
点が有る。スロー排気経路の内径を主排気経路より細く
し排気抵抗を大きくしている為、容易に排気速度を小さ
くできる。そのため、排気工程の初期である排気バルブ
開閉時に、排気流量が急激に大きくなることを抑えるこ
とができる。また、主排気経路を簡素化できるため、主
排気経路の排気抵抗が小さくなり、排気の効率があが
る。例えば特公平1−24224号公報においては、ス
ロー排気経路を設け、スロー排気経路に流量調節機能を
持たせることにより反応容器内の粉体の巻上を防止する
技術を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スロー
排気経路を有する装置を用いて排気を行う場合、スロー
排気経路が詰まるという問題が生じる。特に、A−Si
等の堆積膜を作製する場合、大量のポリシランが発生
し、スロー排気経路が詰まり易い。排気速度はスロー排
気経路202の径、ニードルバルブの開閉状況、設置し
た排気抵抗によって決まり、炉の状況、排気時間を考え
配管の径およびバルブの解放状況、排気抵抗を決定す
る。その結果、スロー排気経路は排気速度を落とすた
め、主排気経路より管径を小さくする、または管径の細
い部分をスロー排気経路に設けなければならず、反応容
器内の大気から真空引きを行う場合、排気速度を決定す
る配管の細い部分において、排気開始直後や長期間使用
後において、粉体やポリシラン等により詰まりが発生す
るという問題があった。そのため、従来においてはこれ
らの詰まりを排除するため、装置を一時停止し、詰まり
箇所の清掃を行う必要があった。
排気経路を有する装置を用いて排気を行う場合、スロー
排気経路が詰まるという問題が生じる。特に、A−Si
等の堆積膜を作製する場合、大量のポリシランが発生
し、スロー排気経路が詰まり易い。排気速度はスロー排
気経路202の径、ニードルバルブの開閉状況、設置し
た排気抵抗によって決まり、炉の状況、排気時間を考え
配管の径およびバルブの解放状況、排気抵抗を決定す
る。その結果、スロー排気経路は排気速度を落とすた
め、主排気経路より管径を小さくする、または管径の細
い部分をスロー排気経路に設けなければならず、反応容
器内の大気から真空引きを行う場合、排気速度を決定す
る配管の細い部分において、排気開始直後や長期間使用
後において、粉体やポリシラン等により詰まりが発生す
るという問題があった。そのため、従来においてはこれ
らの詰まりを排除するため、装置を一時停止し、詰まり
箇所の清掃を行う必要があった。
【0004】そこで、本発明は、上記した従来の問題を
解決し、粉体やポリシラン等によるスロー排気経路の詰
まりを防止して安全で歩留まりの良い堆積膜の製造を効
率よく行うことのできる堆積膜製造装置及び製造方法を
提供することを目的とするものである。
解決し、粉体やポリシラン等によるスロー排気経路の詰
まりを防止して安全で歩留まりの良い堆積膜の製造を効
率よく行うことのできる堆積膜製造装置及び製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、スロー排気を行うようにした堆積膜の製造
において、スロー排気経路に粉体やポリシラン等による
スロー排気経路の詰まりを防止する手段を施したもので
ある。すなわち、本発明の堆積膜製造装置は、反応容器
内の排気をするに当たり、主排気に先立ちスロー排気す
るための経路を有する堆積膜製造装置において、前記ス
ロー排気するめの経路に詰まりを防止する手段を施した
ことを特徴とするものである。そして、そのスロー排気
経路の詰まりを防止する手段は、スロー排気経路に不活
性ガス導入用配管を設けることによって構成することが
できる。また、本発明の堆積膜製造方法は、反応容器内
の排気を主排気に先立ちスロー排気する工程を有する堆
積膜製造方法において、前記スロー排気時に不活性ガス
をスロー排気する経路に流すことを特徴としている。そ
して、この不活性ガスは、その流量を排気行程の進行と
ともに変化させてスロー排気経路に流すようにしてもよ
い。また、その不活性ガスとしてはHe、Arなどの希
ガスまたはN2を用いることが効果的である。
成するため、スロー排気を行うようにした堆積膜の製造
において、スロー排気経路に粉体やポリシラン等による
スロー排気経路の詰まりを防止する手段を施したもので
ある。すなわち、本発明の堆積膜製造装置は、反応容器
内の排気をするに当たり、主排気に先立ちスロー排気す
るための経路を有する堆積膜製造装置において、前記ス
ロー排気するめの経路に詰まりを防止する手段を施した
ことを特徴とするものである。そして、そのスロー排気
経路の詰まりを防止する手段は、スロー排気経路に不活
性ガス導入用配管を設けることによって構成することが
できる。また、本発明の堆積膜製造方法は、反応容器内
の排気を主排気に先立ちスロー排気する工程を有する堆
積膜製造方法において、前記スロー排気時に不活性ガス
をスロー排気する経路に流すことを特徴としている。そ
して、この不活性ガスは、その流量を排気行程の進行と
ともに変化させてスロー排気経路に流すようにしてもよ
い。また、その不活性ガスとしてはHe、Arなどの希
ガスまたはN2を用いることが効果的である。
【0006】
【作用】本発明は、上記のようにスロー排気経路に不活
性ガス導入用配管を設け、この不活性ガス導入用配管を
介して反応容器内のスロー排気工程でのスロー排気時に
不活性ガスをスロー排気経路に流すことにより、スロー
排気経路の圧力差や気流の乱れを小さくし、これによっ
て、反応容器内の粉体やポリシランがスロー排気経路に
混入することを抑えて、スロー排気経路の詰まりの発生
を防止することができるものである。
性ガス導入用配管を設け、この不活性ガス導入用配管を
介して反応容器内のスロー排気工程でのスロー排気時に
不活性ガスをスロー排気経路に流すことにより、スロー
排気経路の圧力差や気流の乱れを小さくし、これによっ
て、反応容器内の粉体やポリシランがスロー排気経路に
混入することを抑えて、スロー排気経路の詰まりの発生
を防止することができるものである。
【0007】以下図面により本発明について説明する。
図1には本発明における排気経路の説明図を示した。図
中101は主排気経路、102はスロー排気経路、10
3はメインバルブ、104、106は開閉バルブ、l0
5はニードルバルブまたは排気抵抗をそれぞれ示す。開
閉バルブ107は不活性ガス導入管108と接続してお
り、107を通して不活性ガスがスロー排気経路に供給
される構成になっている。図2には従来のスロー排気経
路を備える排気経路の構成図であり、従来の装置の様な
構成の場合、大気からの真空排気において、開閉バルブ
203を閉じたまま204を解放し、反応容器のスロー
排気を行っていたこの場合、炉の出口及び主配管の流速
は小さくなるが、スロー排気経路内の管径が細いこと
と、気圧差が大きいことにより、スロー排気経路内の流
速が大きくなり、スロー排気経路で配管の詰まりが発生
した。
図1には本発明における排気経路の説明図を示した。図
中101は主排気経路、102はスロー排気経路、10
3はメインバルブ、104、106は開閉バルブ、l0
5はニードルバルブまたは排気抵抗をそれぞれ示す。開
閉バルブ107は不活性ガス導入管108と接続してお
り、107を通して不活性ガスがスロー排気経路に供給
される構成になっている。図2には従来のスロー排気経
路を備える排気経路の構成図であり、従来の装置の様な
構成の場合、大気からの真空排気において、開閉バルブ
203を閉じたまま204を解放し、反応容器のスロー
排気を行っていたこの場合、炉の出口及び主配管の流速
は小さくなるが、スロー排気経路内の管径が細いこと
と、気圧差が大きいことにより、スロー排気経路内の流
速が大きくなり、スロー排気経路で配管の詰まりが発生
した。
【0008】本発明において反応容器内の排気を行う場
合、あらかじめスロー排気経路内に不活性ガスを流す。
そのため、スロー排気経路内の圧力が上がり、その後開
閉バルブ104を開けた場合においても、圧力差が小さ
く、スロー排気経路内に大量に反応容器内のガスが流入
することはない。その結果、反応容器内の粉体やポリシ
ランがスロー排気経路に流れることが少なくなり、配管
の詰まりが防止できる。次に、このように構成した堆積
膜製造装置において、排気を行う場合について説明す
る。バルブの操作及び開閉状況は図4−(1)に示し
た。基板の設置や、取り出しやにより反応容器110を
大気に解放した後、基板導入窓(不図示)を閉め、全バ
ルブを閉にする。真空ポンプl09を起動後l06を開
にしスロー排気経路内の排気を行う。排気後開閉バルブ
l07を開け不活性ガスをスロー排気経路に流す。その
後、バルブl04を開けスロー排気経路で反応容器内の
排気を行う。この時、不活性ガスは流し続ける。また必
要に応じガスの流量を変化させても良い。反応容器内を
スロー排気で十分に排気した後メインバルブl03を開
け、開閉バルブ104を閉め、106、107を閉じ、
主排気経路により反応容器を必要な真空度まで排気を行
う。
合、あらかじめスロー排気経路内に不活性ガスを流す。
そのため、スロー排気経路内の圧力が上がり、その後開
閉バルブ104を開けた場合においても、圧力差が小さ
く、スロー排気経路内に大量に反応容器内のガスが流入
することはない。その結果、反応容器内の粉体やポリシ
ランがスロー排気経路に流れることが少なくなり、配管
の詰まりが防止できる。次に、このように構成した堆積
膜製造装置において、排気を行う場合について説明す
る。バルブの操作及び開閉状況は図4−(1)に示し
た。基板の設置や、取り出しやにより反応容器110を
大気に解放した後、基板導入窓(不図示)を閉め、全バ
ルブを閉にする。真空ポンプl09を起動後l06を開
にしスロー排気経路内の排気を行う。排気後開閉バルブ
l07を開け不活性ガスをスロー排気経路に流す。その
後、バルブl04を開けスロー排気経路で反応容器内の
排気を行う。この時、不活性ガスは流し続ける。また必
要に応じガスの流量を変化させても良い。反応容器内を
スロー排気で十分に排気した後メインバルブl03を開
け、開閉バルブ104を閉め、106、107を閉じ、
主排気経路により反応容器を必要な真空度まで排気を行
う。
【0009】本発明を満足し、スロー排気経路の詰まり
を防止するためには、上記の過程で排気を行うことが良
い。例えば図4−(2)に示したように、スロー排気を
開始した後に不活性ガスを流した場合、経路内及び炉内
の気流が乱れ、反応容器内の粉体の散乱を引き起こす。
またスロー排気初期の排気時に圧力差が大きいため、本
発明の効果は現れない。すなわち上記の過程で排気を行
うことにより、炉内の気流が乱れず、配管の詰まりが防
止でき本発明を満足する。スロー排気経路102の径及
び形状は、炉の状況、主排気経路の径、排気時間を考え
決定する。その結果、スロー排気経路は排気速度を下げ
るため、主排気経路より管径を小さくし排気抵抗を大き
くする。また、スロー排気経路内に排気抵抗が大きくな
るように径の細い部分やニードルバルブ、可変の排気抵
抗105を設けることもできる。スロー排気経路内に付
ける不活性ガス導入管108は、スロー排気経路102
のどこに付けても良いが、できるだけ排気の上流側に付
けるのが望ましい。また、不活性ガス導入管の前後には
開閉バルブ104、106にて主排気経路101と分離
できる構造となるのが良い。また必要に応じて配管内
に、リークバルブ、真空ゲージならびに制御装置等の付
属装置を付けても良い。使用する不活性ガスは、He、
Arなどの希ガスや、N2などが使用できる。反応容器
内に多量のポリシランなどが発生するようなA−Si推
積膜を作製する場合は、爆発の危険性があることや、ポ
ンプの寿命や排ガス処理などを考え、これらのガスを使
うことが有効である。
を防止するためには、上記の過程で排気を行うことが良
い。例えば図4−(2)に示したように、スロー排気を
開始した後に不活性ガスを流した場合、経路内及び炉内
の気流が乱れ、反応容器内の粉体の散乱を引き起こす。
またスロー排気初期の排気時に圧力差が大きいため、本
発明の効果は現れない。すなわち上記の過程で排気を行
うことにより、炉内の気流が乱れず、配管の詰まりが防
止でき本発明を満足する。スロー排気経路102の径及
び形状は、炉の状況、主排気経路の径、排気時間を考え
決定する。その結果、スロー排気経路は排気速度を下げ
るため、主排気経路より管径を小さくし排気抵抗を大き
くする。また、スロー排気経路内に排気抵抗が大きくな
るように径の細い部分やニードルバルブ、可変の排気抵
抗105を設けることもできる。スロー排気経路内に付
ける不活性ガス導入管108は、スロー排気経路102
のどこに付けても良いが、できるだけ排気の上流側に付
けるのが望ましい。また、不活性ガス導入管の前後には
開閉バルブ104、106にて主排気経路101と分離
できる構造となるのが良い。また必要に応じて配管内
に、リークバルブ、真空ゲージならびに制御装置等の付
属装置を付けても良い。使用する不活性ガスは、He、
Arなどの希ガスや、N2などが使用できる。反応容器
内に多量のポリシランなどが発生するようなA−Si推
積膜を作製する場合は、爆発の危険性があることや、ポ
ンプの寿命や排ガス処理などを考え、これらのガスを使
うことが有効である。
【0010】スロー排気経路に流す不活性ガスの流量
は、ポンプの排気能力、装置の形状、流すガス種により
異なるが1〜200sccm程度、好ましくは5〜15
0sccm、最適には10〜100sccmが良い。不
活性ガスの流量は図5−(1)に示した様に排気工程中
一定または図5−(2)に示した様に排気の進行ととも
に減少させてもよい。特に、流量を減少させた場合、排
気にかかる時間が短縮でき、タクトタイムが短くなる。
基板の設置や取り出し等で、反応容器を大気圧まで戻す
場合は、He、Ar、N2等の不活性ガスを用いる。ま
た大気圧から真空引きを行う前に、予めこれらのガスで
反応容器内を置換しても良い。このようにして、反応容
器内の排気を行った後、目的とする堆積膜の作成やエッ
チングを行う。堆積膜作成の場合は、A−Si堆積膜の
場合を例に取ると、次の様に行う。図3はRF帯の周波
数を用いた高周波プラズマCVD法(以後「RF―PC
VD」と略記する)によるA−Si堆積膜の製造装置の
一例を示す模式的な構成図である。図3に示す製造装置
の構成は以下の通りである。この装置は大別すると、堆
積装置(2100)、原料ガスの供給装置(220
0)、反応容器(2111)内の排気を行う排気装置か
ら構成されている。堆積装置(2100)中の反応容器
(2111)内には円筒状支持体(2112)、支持体
加熱用ヒーター(2113)、原料ガス導入管(211
4)が設置され、更に高周波マッチングボックス(21
15)が接続されている。原料ガス供給装置(220
0)は、SiH4、GeH4、H2、CH4、B2H6、PH
3等の原料ガスのボンベ(2221〜2226)とバル
ブ(2231〜2236,2241〜2246,225
1〜2256)およびマスフローコントローラー(22
11〜2216)から構成され、各原料ガスのボンベは
バルブ(2260)を介して反応容器(2111)内の
ガス導入管(2114)に接続されている。
は、ポンプの排気能力、装置の形状、流すガス種により
異なるが1〜200sccm程度、好ましくは5〜15
0sccm、最適には10〜100sccmが良い。不
活性ガスの流量は図5−(1)に示した様に排気工程中
一定または図5−(2)に示した様に排気の進行ととも
に減少させてもよい。特に、流量を減少させた場合、排
気にかかる時間が短縮でき、タクトタイムが短くなる。
基板の設置や取り出し等で、反応容器を大気圧まで戻す
場合は、He、Ar、N2等の不活性ガスを用いる。ま
た大気圧から真空引きを行う前に、予めこれらのガスで
反応容器内を置換しても良い。このようにして、反応容
器内の排気を行った後、目的とする堆積膜の作成やエッ
チングを行う。堆積膜作成の場合は、A−Si堆積膜の
場合を例に取ると、次の様に行う。図3はRF帯の周波
数を用いた高周波プラズマCVD法(以後「RF―PC
VD」と略記する)によるA−Si堆積膜の製造装置の
一例を示す模式的な構成図である。図3に示す製造装置
の構成は以下の通りである。この装置は大別すると、堆
積装置(2100)、原料ガスの供給装置(220
0)、反応容器(2111)内の排気を行う排気装置か
ら構成されている。堆積装置(2100)中の反応容器
(2111)内には円筒状支持体(2112)、支持体
加熱用ヒーター(2113)、原料ガス導入管(211
4)が設置され、更に高周波マッチングボックス(21
15)が接続されている。原料ガス供給装置(220
0)は、SiH4、GeH4、H2、CH4、B2H6、PH
3等の原料ガスのボンベ(2221〜2226)とバル
ブ(2231〜2236,2241〜2246,225
1〜2256)およびマスフローコントローラー(22
11〜2216)から構成され、各原料ガスのボンベは
バルブ(2260)を介して反応容器(2111)内の
ガス導入管(2114)に接続されている。
【0011】この装置を用いた堆積膜の形成は、例えば
以下のように行なうことができる。まず、反応容器(2
111)内に円筒状支持体(2112)を設置し、上述
の排気工程により反応容器(2111)内を排気する。
続いて、支持体加熱用ヒーター(2113)により円筒
状支持体(2112)の温度を200℃乃至350℃の
所定の温度に制御する。堆積膜形成用の原料ガスを反応
容器(2111)に流入させるには、ガスボンベのバル
ブ(2231〜2237)、反応容器のリークバルブ
(2117)が閉じられていることを確認し、叉、流入
バルブ(2241〜2246)、流出バルブ(2251
〜2256)、補助バルブ(2260)が開かれている
ことを確認して、まずメインバルブ(2118)を開い
て反応容器(2111)およびガス配管内(2116)
を排気する。次に真空計(2119)の読みが約5×l
O-6Torrになった時点で補助バルブ(2260)、
流出バルブ(2251〜2256)を閉じる。その後、
ガスボンベ(2221〜2226)より各ガスをバルブ
(2231〜2236)を開いて導入し、圧力調整器
(2261〜2266)により各ガス圧を2Kg/cm
2に調整する。次に、流入バルブ(2241〜224
6)を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラ
ー(2211〜2216)内に導入する。
以下のように行なうことができる。まず、反応容器(2
111)内に円筒状支持体(2112)を設置し、上述
の排気工程により反応容器(2111)内を排気する。
続いて、支持体加熱用ヒーター(2113)により円筒
状支持体(2112)の温度を200℃乃至350℃の
所定の温度に制御する。堆積膜形成用の原料ガスを反応
容器(2111)に流入させるには、ガスボンベのバル
ブ(2231〜2237)、反応容器のリークバルブ
(2117)が閉じられていることを確認し、叉、流入
バルブ(2241〜2246)、流出バルブ(2251
〜2256)、補助バルブ(2260)が開かれている
ことを確認して、まずメインバルブ(2118)を開い
て反応容器(2111)およびガス配管内(2116)
を排気する。次に真空計(2119)の読みが約5×l
O-6Torrになった時点で補助バルブ(2260)、
流出バルブ(2251〜2256)を閉じる。その後、
ガスボンベ(2221〜2226)より各ガスをバルブ
(2231〜2236)を開いて導入し、圧力調整器
(2261〜2266)により各ガス圧を2Kg/cm
2に調整する。次に、流入バルブ(2241〜224
6)を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラ
ー(2211〜2216)内に導入する。
【0012】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下の手順で各層の形成を行う。円筒状支持体(2
112)が所定の温度になったところで流出バルブ(2
251〜2256)のうちの必要なものおよび補助バル
ブ(2260)を徐々に開き、ガスボンベ(2221〜
2226)から所定のガスをガス導入管(2114)を
介して反応容器(2111)内に導入する。次にマスフ
ローコントローラー(2211〜2216)によって各
原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、
反応容器(2111)内の圧力がlTorr以下の所定
の圧力になるように真空計(2119)を見ながらメイ
ンバルブ(2118)の開口を調整する。内圧が安定し
たところで、周波数13.56MHzのRF電源(不図
示)を所望の電力に設定して、高周波マッチングボック
ス(2115)を通じて反応容器(2111)内にRF
電力を導入し、グロー放電を生起させる。この放電エネ
ルギーによって反応容器内に導入された原料ガスが分解
され、円筒状支持体(2112)上に所定のシリコンを
主成分とする堆積膜が形成されるところとなる。所望の
膜厚の形成が行われた後、RF電力の供給を止め、流出
バルブを閉じて反応容器へのガスの流入を止め、堆積膜
の形成を終える。
後、以下の手順で各層の形成を行う。円筒状支持体(2
112)が所定の温度になったところで流出バルブ(2
251〜2256)のうちの必要なものおよび補助バル
ブ(2260)を徐々に開き、ガスボンベ(2221〜
2226)から所定のガスをガス導入管(2114)を
介して反応容器(2111)内に導入する。次にマスフ
ローコントローラー(2211〜2216)によって各
原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、
反応容器(2111)内の圧力がlTorr以下の所定
の圧力になるように真空計(2119)を見ながらメイ
ンバルブ(2118)の開口を調整する。内圧が安定し
たところで、周波数13.56MHzのRF電源(不図
示)を所望の電力に設定して、高周波マッチングボック
ス(2115)を通じて反応容器(2111)内にRF
電力を導入し、グロー放電を生起させる。この放電エネ
ルギーによって反応容器内に導入された原料ガスが分解
され、円筒状支持体(2112)上に所定のシリコンを
主成分とする堆積膜が形成されるところとなる。所望の
膜厚の形成が行われた後、RF電力の供給を止め、流出
バルブを閉じて反応容器へのガスの流入を止め、堆積膜
の形成を終える。
【0013】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の光受容層が形成される。それぞれ
の層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはす
べて閉じられていることは言うまでもなく、また、それ
ぞれのガスが反応容器(2111)内、流出バルブ(2
251〜2256)から反応容器(2111)に至る配
管内に残留することを避けるために、流出バルブ(22
51〜2256)を閉じ、補助バルブ(2260)を開
き、さらにメインバルブ(2118)を全開にして系内
を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。ま
た、膜形成の均一化を図るために、層形成を行なってい
る間は、支持体(2112)を駆動装置(不図示)によ
つて所定の速度で回転させることも有効である。さら
に、上述のガス種およびバルブ操作は各々の層の作成条
件にしたがって変更が加えられることは言うまでもな
い。堆積膜形成時の支持体温度は、特に100℃以上4
50℃以下、好ましくは150℃以上400℃以下、よ
り好ましくは200℃以上350℃以下が好ましい。支
持体の加熱方法は、真空仕様である発熱体であればよ
く、より具体的にはシース状ヒーターの巻き付けヒータ
ー、板状ヒーター、セラミックヒーター等の電気抵抗発
熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ
発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手段による発熱
体等が挙げられる。加熱手段の表面材質は、ステンレ
ス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属類、セラミッ
クス、耐熱性高分子樹脂等を使用することができる。そ
れ以外にも、反応容器以外に加熱専用の容器を設け、加
熱した後、反応容器内に真空中で支持体を搬送する等の
方法が用いられる。
て、所望の多層構造の光受容層が形成される。それぞれ
の層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはす
べて閉じられていることは言うまでもなく、また、それ
ぞれのガスが反応容器(2111)内、流出バルブ(2
251〜2256)から反応容器(2111)に至る配
管内に残留することを避けるために、流出バルブ(22
51〜2256)を閉じ、補助バルブ(2260)を開
き、さらにメインバルブ(2118)を全開にして系内
を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。ま
た、膜形成の均一化を図るために、層形成を行なってい
る間は、支持体(2112)を駆動装置(不図示)によ
つて所定の速度で回転させることも有効である。さら
に、上述のガス種およびバルブ操作は各々の層の作成条
件にしたがって変更が加えられることは言うまでもな
い。堆積膜形成時の支持体温度は、特に100℃以上4
50℃以下、好ましくは150℃以上400℃以下、よ
り好ましくは200℃以上350℃以下が好ましい。支
持体の加熱方法は、真空仕様である発熱体であればよ
く、より具体的にはシース状ヒーターの巻き付けヒータ
ー、板状ヒーター、セラミックヒーター等の電気抵抗発
熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ
発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手段による発熱
体等が挙げられる。加熱手段の表面材質は、ステンレ
ス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属類、セラミッ
クス、耐熱性高分子樹脂等を使用することができる。そ
れ以外にも、反応容器以外に加熱専用の容器を設け、加
熱した後、反応容器内に真空中で支持体を搬送する等の
方法が用いられる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を、実験例および実施例により
更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定され
るものではない。 (実験例1)図1の装置及び図2の装置を用いA−Si
堆積膜の作製を行つた。行程は基板設置、真空排気、膜
形成、大気破壊、基板取り出し、真空排気、エッチン
グ、大気破壊の順序で行いこれらの行程を連続して行つ
た。図1の装置を使用した場合、He、Ar、N2の3
種の不活性ガスを使用しスロー排気経路の詰まりを評価
した。その結果を図6に示す。なお、この場合の配管の
詰まり具合は以下の様に行つた。連続で堆積膜を作製し
作製回数が1、5、10、20、50、100、20
0、1000回目においてスロー排気経路の配管を外
し、その排気抵抗の管内の詰まり具合を評価した。な
を、評価値は100を完全に詰まった状態とし、評価方
法は、配管の詰まっていない部分の開口率、及び配管内
に詰まっている粉体を量と完全に詰まった状態での粉体
の量から求めた。図6から明らかな様にスロー排気経路
に不活性ガスの導入用経路を持たない場合50回程度で
配管が完全に詰まり、スロー排気経路の清掃を行わなけ
ればならなかった。本発明の様にスロー排気経路に不活
性ガスの導入用経路を設け、スロー排気を行っている間
にHe、Ar、N2の不活性ガスを流した場合、100
0回堆積膜の作製を繰り返したが、スロー排気経路の詰
まりは発生せず、効率よく堆積膜の生成が行えた。
更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定され
るものではない。 (実験例1)図1の装置及び図2の装置を用いA−Si
堆積膜の作製を行つた。行程は基板設置、真空排気、膜
形成、大気破壊、基板取り出し、真空排気、エッチン
グ、大気破壊の順序で行いこれらの行程を連続して行つ
た。図1の装置を使用した場合、He、Ar、N2の3
種の不活性ガスを使用しスロー排気経路の詰まりを評価
した。その結果を図6に示す。なお、この場合の配管の
詰まり具合は以下の様に行つた。連続で堆積膜を作製し
作製回数が1、5、10、20、50、100、20
0、1000回目においてスロー排気経路の配管を外
し、その排気抵抗の管内の詰まり具合を評価した。な
を、評価値は100を完全に詰まった状態とし、評価方
法は、配管の詰まっていない部分の開口率、及び配管内
に詰まっている粉体を量と完全に詰まった状態での粉体
の量から求めた。図6から明らかな様にスロー排気経路
に不活性ガスの導入用経路を持たない場合50回程度で
配管が完全に詰まり、スロー排気経路の清掃を行わなけ
ればならなかった。本発明の様にスロー排気経路に不活
性ガスの導入用経路を設け、スロー排気を行っている間
にHe、Ar、N2の不活性ガスを流した場合、100
0回堆積膜の作製を繰り返したが、スロー排気経路の詰
まりは発生せず、効率よく堆積膜の生成が行えた。
【0015】(実験例2)図1の装置及び図2の装置を
用いA−Si堆積膜の作製を行った。なお主排気経路1
01の内径はφ100mm、スロー排気経路102の長
さ40cm、スロー排気経路内の排気の上流から10c
mの所に不活性ガス導入管108を設け、接続部前後に
開閉バルブ104、106を設置した。なおスロー排気
経路の管径はφ1.5mm、φ3mm、φ6mm、φl
2mm、φ24mmのものを使用した。図1の装置を使
用した場合、不活性ガスにHeガスを使用した。行程は
基板設置、真空排気、膜形成、大気破壊、基板取り出
し、真空排気、エッチング、大気破壊の順序で行いこれ
らの行程を1000回連続して行った。スロー排気経路
の詰まりが発生したものについてはその回数を表1に、
作製した堆積膜に粉体の散乱等により不良の発生したも
のについては表2に示した。
用いA−Si堆積膜の作製を行った。なお主排気経路1
01の内径はφ100mm、スロー排気経路102の長
さ40cm、スロー排気経路内の排気の上流から10c
mの所に不活性ガス導入管108を設け、接続部前後に
開閉バルブ104、106を設置した。なおスロー排気
経路の管径はφ1.5mm、φ3mm、φ6mm、φl
2mm、φ24mmのものを使用した。図1の装置を使
用した場合、不活性ガスにHeガスを使用した。行程は
基板設置、真空排気、膜形成、大気破壊、基板取り出
し、真空排気、エッチング、大気破壊の順序で行いこれ
らの行程を1000回連続して行った。スロー排気経路
の詰まりが発生したものについてはその回数を表1に、
作製した堆積膜に粉体の散乱等により不良の発生したも
のについては表2に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】 スロー排気経路の管径が、φ3mm、φ6mm、φl2
mm、φ24mmの場合において、スロー排気経路にH
eガスを流した場合、経路の詰まりは発生せず、良好に
堆積膜の作製ができた。また、スロー排気経路の管径が
φl.5mmの場合、スロー排気経路にHeガスを流し
た場合、Heガスを流さない場合と比べて、長く連続し
て堆積膜の作製が行えた。また、スロー排気経路の管径
がφ24mmの場合、スロー排気経路の詰まりは、スロ
ー排気経路にHeガスを流した場合においても、Heガ
スを流さない場合においても経路の詰まりは発生しなか
ったが、作製した堆積膜に粉体の散乱等の原因の不良が
発生した。
mm、φ24mmの場合において、スロー排気経路にH
eガスを流した場合、経路の詰まりは発生せず、良好に
堆積膜の作製ができた。また、スロー排気経路の管径が
φl.5mmの場合、スロー排気経路にHeガスを流し
た場合、Heガスを流さない場合と比べて、長く連続し
て堆積膜の作製が行えた。また、スロー排気経路の管径
がφ24mmの場合、スロー排気経路の詰まりは、スロ
ー排気経路にHeガスを流した場合においても、Heガ
スを流さない場合においても経路の詰まりは発生しなか
ったが、作製した堆積膜に粉体の散乱等の原因の不良が
発生した。
【0018】[実施例1]図1に示した装置構成で、反
応容器内の排気を行った。なお主排気経路101の内径
はφ100mm、スロー排気経路102の内径φ6m
m、長さ40cm、スロー排気経路内の排気の上流から
10cmの所に不活性ガス導入管108を設け、接続部
前後に開閉バルブ104、106を設置した。スロー排
気中に不活性ガス導入管から流す不活性ガスはHeガス
を使用した。反応容器の容積は50リットルである。排
気の工程は反応容器101を大気に解放した後、基板の
取りだしまたは設置をした後、基板導入窓(不図示)を
閉め、全バルブを閉にする。真空ポンプ109を起動後
106を開にしスロー排気経路内の排気を行う。次に、
開閉バルブ107を開け不活性ガスHeをスロー排気経
路に流す。なおHeは50sccmで流し続けた。その
後、バルブ104を開けスロー排気経路で反応容器内の
排気を行つた。反応容器内をスロー排気で十分に排気し
た後メインバルブl03を開け、開閉バルブ104を閉
め、106を閉じ、不活性ガスHeの流出を止め、主排
気経路により反応容器を必要な真空度まで排気を行つ
た。このように反応容器を排気した後、A−Si堆積膜
の作成を連続して行った。この場合、実験例1の場合と
同様、スロー排気経路の詰まりは発生せず、効率よく堆
積膜の作製が行えた。
応容器内の排気を行った。なお主排気経路101の内径
はφ100mm、スロー排気経路102の内径φ6m
m、長さ40cm、スロー排気経路内の排気の上流から
10cmの所に不活性ガス導入管108を設け、接続部
前後に開閉バルブ104、106を設置した。スロー排
気中に不活性ガス導入管から流す不活性ガスはHeガス
を使用した。反応容器の容積は50リットルである。排
気の工程は反応容器101を大気に解放した後、基板の
取りだしまたは設置をした後、基板導入窓(不図示)を
閉め、全バルブを閉にする。真空ポンプ109を起動後
106を開にしスロー排気経路内の排気を行う。次に、
開閉バルブ107を開け不活性ガスHeをスロー排気経
路に流す。なおHeは50sccmで流し続けた。その
後、バルブ104を開けスロー排気経路で反応容器内の
排気を行つた。反応容器内をスロー排気で十分に排気し
た後メインバルブl03を開け、開閉バルブ104を閉
め、106を閉じ、不活性ガスHeの流出を止め、主排
気経路により反応容器を必要な真空度まで排気を行つ
た。このように反応容器を排気した後、A−Si堆積膜
の作成を連続して行った。この場合、実験例1の場合と
同様、スロー排気経路の詰まりは発生せず、効率よく堆
積膜の作製が行えた。
【0019】[実施例2]図1に示した装置構成で、反
応容器内の排気を行つた。なお主排気経路101の内径
はφl00mm、スロー排気経路102の内径φl2m
m、長さ40cm、スロー排気経路内の反応容器側から
10cmの所に不活性ガス導入管107を設け、接続部
前後に開閉バルブ104、106を設置した。また、ス
ロー排気経路内に内径φ6mm長さ5cmの排気抵抗1
05を設置した。スロー排気中に不活性ガス導入管から
流す不活性ガスはHeガスを使用した。反応容器の容積
は100リットルである。排気工程及び堆積膜の作製の
工程は実施例1と同様の工程で行つた。この場合、実験
例1の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せ
ず、効率よく堆積膜の作製が行えた。
応容器内の排気を行つた。なお主排気経路101の内径
はφl00mm、スロー排気経路102の内径φl2m
m、長さ40cm、スロー排気経路内の反応容器側から
10cmの所に不活性ガス導入管107を設け、接続部
前後に開閉バルブ104、106を設置した。また、ス
ロー排気経路内に内径φ6mm長さ5cmの排気抵抗1
05を設置した。スロー排気中に不活性ガス導入管から
流す不活性ガスはHeガスを使用した。反応容器の容積
は100リットルである。排気工程及び堆積膜の作製の
工程は実施例1と同様の工程で行つた。この場合、実験
例1の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せ
ず、効率よく堆積膜の作製が行えた。
【0020】[実施例3]実施例1と同じ装置を用い、
反応容器内の排気を行った。不活性ガスとしてArガス
を使用し、スロー排気中のArガスは図5−(1)に示
す様に一定に20sccm流した。この場合、実験例1
の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せず、効
率よく堆積膜の作製が行えた。
反応容器内の排気を行った。不活性ガスとしてArガス
を使用し、スロー排気中のArガスは図5−(1)に示
す様に一定に20sccm流した。この場合、実験例1
の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せず、効
率よく堆積膜の作製が行えた。
【0021】[実施例4]実施例1と同じ装置を用い、
反応容器内の排気を行った。不活性ガスとしてN2ガス
を使用し、スロー排気中のN2ガスは図5−(1)に示
す様に一定に50sccm流した。この場合、実験例1
の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せず、効
率よく堆積膜の作製が行えた。
反応容器内の排気を行った。不活性ガスとしてN2ガス
を使用し、スロー排気中のN2ガスは図5−(1)に示
す様に一定に50sccm流した。この場合、実験例1
の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せず、効
率よく堆積膜の作製が行えた。
【0022】[実施例5]実施例1と同じ装置を用い基
板上にA−Si膜を堆積後、基板をHeガスで大気圧に
戻し、Heガス雰囲気中で基板の取り出しや設置を行っ
た後、実施例1と同じ行程で反応容器の排気および堆積
膜の作製を行つた。この行程を繰り返し、堆積膜の生産
を行った。この場合実験例1と同様にスロー排気経路の
詰まりが発生することはなく、効率よく生産が行えた。
板上にA−Si膜を堆積後、基板をHeガスで大気圧に
戻し、Heガス雰囲気中で基板の取り出しや設置を行っ
た後、実施例1と同じ行程で反応容器の排気および堆積
膜の作製を行つた。この行程を繰り返し、堆積膜の生産
を行った。この場合実験例1と同様にスロー排気経路の
詰まりが発生することはなく、効率よく生産が行えた。
【0023】[実施例6]実施例1と同じ装置を用い、
反応容器内の排気を行った。不活性ガスとしてはHeガ
スを使用した。スロー排気経路に流すHeガスの流量は
排気の進行とともに図5−(2)で示す様に、100s
ccmから20sccmまで減少させた。この場合、実
験例1の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せ
ず、効率よく堆積膜の作製が行えた。また、排気の速度
が不活性ガスの流量を一定にした場合に比べ短縮でき
た。
反応容器内の排気を行った。不活性ガスとしてはHeガ
スを使用した。スロー排気経路に流すHeガスの流量は
排気の進行とともに図5−(2)で示す様に、100s
ccmから20sccmまで減少させた。この場合、実
験例1の場合と同様、スロー排気経路の詰まりは発生せ
ず、効率よく堆積膜の作製が行えた。また、排気の速度
が不活性ガスの流量を一定にした場合に比べ短縮でき
た。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上の構成により、スロ−排
気経路の圧力差や気流の乱れを小さくし、反応容器内の
粉体やポリシランがスロ−排気経路に混入することを抑
えることができ、スロ−排気経路の詰まりの発生を防止
することができるから、粉塵爆発等の危険性のない安全
で歩留まりの良い堆積膜の製造を効率よく行うことので
きる。
気経路の圧力差や気流の乱れを小さくし、反応容器内の
粉体やポリシランがスロ−排気経路に混入することを抑
えることができ、スロ−排気経路の詰まりの発生を防止
することができるから、粉塵爆発等の危険性のない安全
で歩留まりの良い堆積膜の製造を効率よく行うことので
きる。
【図1】本発明の堆積膜製造装置の説明図である。
【図2】従来の堆積膜製造装置の説明図である。
【図3】A−Si堆積膜の製造装置である。
【図4】排気行程のバルブの操作及び開閉状況を表す説
明図であり、図4(1)は本発明の排気行程のバルブの
操作及び開閉状況を表す説明図、また図4(2)は本発
明以外の排気行程のバルブの操作及び開閉状況を表す説
明図である。
明図であり、図4(1)は本発明の排気行程のバルブの
操作及び開閉状況を表す説明図、また図4(2)は本発
明以外の排気行程のバルブの操作及び開閉状況を表す説
明図である。
【図5】本発明におけるスロー排気経路に流す不活性ガ
スの流量を表す説明図であり、図5(1)は不活性ガス
の流量をスロー排気の工程中一定にした場合、また図5
(2)は不活性ガスの流量をスロー排気の行程の進行と
ともに減少させた場合の説明図である。
スの流量を表す説明図であり、図5(1)は不活性ガス
の流量をスロー排気の工程中一定にした場合、また図5
(2)は不活性ガスの流量をスロー排気の行程の進行と
ともに減少させた場合の説明図である。
【図6】図1の装置において、He、Ar、N2の3種
の不活性ガスを使用した場合のスロー排気経路の詰まり
を評価した結果を示す図である。
の不活性ガスを使用した場合のスロー排気経路の詰まり
を評価した結果を示す図である。
101,201 主排気経路 102,202 スロー排気経路 103,203 メインバルブ 104,204 開閉バルブ 105,205 ニードルバルブまたは排気抵抗 106 開閉バルブ 107 開閉バルブ 108 不活性ガス導入管 109,209 真空ポンプ 110,210 反応容器 111,211 ガス導入管 112,212 マッチングボックス 2100 堆積装置 2111 反応容器 2112 円筒状支持体 2113 支持体加熱用ヒーター 2114 原料ガス導入管 2115 マッチングボックス 2116 原料ガス配管 2117 反応容器リークバルブ 2118 メイン排気バルブ 2119 真空計 2200 原料ガス供給装置 2211〜2216 マスフローコントローラー 2221〜2226 原料ガスボンベ 2231〜2236 原料ガスボンベバルブ 2241〜2246 ガス流入バルブ 2251〜2256 ガス流出バルブ 2261〜2266 圧力調整器
Claims (5)
- 【請求項1】 反応容器内を排気するに当たり、主排気
に先立ちスロー排気するための経路を有する堆積膜製造
装置において、前記スロー排気するめの経路に詰まりを
防止する手段を施したことを特徴とする堆積膜製造装
置。 - 【請求項2】 前記手段が、スロー排気するための経路
に不活性ガス導入用配管を設けることによって構成され
ていることを特徴とする請求項1に記載の堆積膜製造装
置。 - 【請求項3】 反応容器内の排気を主排気に先立ちスロ
ー排気する工程を有する堆積膜製造方法において、前記
スロー排気時に不活性ガスをスロー排気する経路に流す
ことを特徴とする堆積膜製造方法。 - 【請求項4】 前記不活性ガスは、その流量を排気行程
の進行とともに変化させてスロー排気する経路に流すこ
とを特徴とする請求項3に記載の堆積膜製造方法。 - 【請求項5】 前記不活性ガスが、He、Arなどの希
ガスまたはN2であることを特徴とする請求項3または
請求項4に記載の堆積膜製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11230795A JPH08283946A (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 堆積膜製造装置及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11230795A JPH08283946A (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 堆積膜製造装置及び製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08283946A true JPH08283946A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=14583405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11230795A Pending JPH08283946A (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 堆積膜製造装置及び製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08283946A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11300193A (ja) * | 1998-04-23 | 1999-11-02 | Kokusai Electric Co Ltd | 基板処理装置 |
JP2006324506A (ja) * | 2005-05-19 | 2006-11-30 | Shibaura Mechatronics Corp | 基板の乾燥処理装置及び乾燥処理方法 |
US11846025B2 (en) | 2019-08-06 | 2023-12-19 | Kokusai Electric Corporation | Substrate processing apparatus capable of adjusting inner pressure of process chamber thereof and method therefor |
-
1995
- 1995-04-13 JP JP11230795A patent/JPH08283946A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11300193A (ja) * | 1998-04-23 | 1999-11-02 | Kokusai Electric Co Ltd | 基板処理装置 |
JP2006324506A (ja) * | 2005-05-19 | 2006-11-30 | Shibaura Mechatronics Corp | 基板の乾燥処理装置及び乾燥処理方法 |
US11846025B2 (en) | 2019-08-06 | 2023-12-19 | Kokusai Electric Corporation | Substrate processing apparatus capable of adjusting inner pressure of process chamber thereof and method therefor |
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