JP2006108595A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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貞義 堀井
Yougen Kin
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Abstract

【課題】 処理室を構成する部材を侵さずに、金属原子を含む膜を形成する際に処理室内部に付着した膜をエッチングすることを可能にする。
【解決手段】 処理室1内に付着した金属原子を含む膜のクリーニング工程を次の4つの工程から構成する。第1工程では、第2供給管11からGeH4ガスを処理室1内に供給して、処理室1内部に付着した金属との間でGe−金属結合を作る。第2工程では、第1ガス供給管5からN2ガスを流してガス置換する。第3工程では、リモートプラズマユニット27で生成したリモートプラズマ酸素を第3ガス供給管12から供給してGe−金属を酸化し、金属−Ge−酸素、金属−酸素−Ge結合を作り、これを昇華して処理室外へ排気する。第4工程では、第1ガス供給管5からN2ガスを流してガス置換する。この4つの工程を1サイクルとして、これを複数回繰り返し、処理室1内部に付着した金属原子を含む膜をクリーニングする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に係り、特に基板上に金属原子を含む膜を形成する場合の処理室内のクリーニングに好適なものに関する。
図4は、ウェハ200上に金属原子を含む膜を形成する従来の枚葉式のCVD炉を示す。
膜形成工程では、ヒータ3でウェハ200を加熱し、処理室1内を所定圧力に保持した状態とする。原料タンク9に入った液体金属原料(MO原料)10、例えばハフニウム酸化膜(HfO2)成膜用のMO原料は、圧送N2ガスにより液体原料供給管に押し出され液体流量制御器(LMFC)28で流量制御されて気化器29に送られる。気化器29で流量制御器(MFC)30で流量制御された搬送ガスN2と混合されて気化され、処理室1内に導入される。導入されたMO原料ガスはシャワープレート6の多数の孔8からウェハ200上にシャワー状に供給されつつ、排気管7から真空ポンプ8aで引かれて排気される。この過程で、ウェハ200上に金属原子を含むHigh−k膜となるHfO2膜が成膜される。このときウェハ200と同様に処理室1の内部にも同様に金属原子を含む膜であるHfO2膜が付着する。ここで成膜した累積の膜厚が所定の厚さに達したらクリーニング工程を行う。
クリーニング工程では、クリーニングガスとして一般的なClF3が用いられる。シャワープレート6の多数の孔8からClF3を処理室1に導入して、処理室1の内部に付着しているHigh−k膜(HfO2等)をエッチングする。処理室1内部に付着しているHfO2は、次の反応式に示すように熱分解させて、エッチングする。
HfO2+4ClF3→HfCl4+O2+6F2
エッチングされて気化したHfCl4は、排気管7から真空ポンプ8aで引かれて排気される。
しかしながら、上述した従来のクリーニング工程では、400℃〜500℃の高温でないと金属原子を含む膜をエッチングできない。この温度では、処理室内部を構成する金属(Al)を溶かしてしまうため、実際には処理室を構成するAlなどの金属を侵さずに、処理室内部に成膜された膜をクリーニングすることが困難であった。
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解消して、処理室を構成する部材を侵さずに、処理室内に付着した金属原子を含む膜をエッチングすることが可能な半導体装置の製造方法を提供することにある。
半導体装置の基板には通常Si基板が用いられるが、電子移動度を高めるためにゲルマニウム(Ge)基板を用いることが検討されている。その検討過程で、Geの酸化物は熱的に不安定で、昇華しやすいことが判明している。また、Ge基板に金属原子を含む金属酸化膜、例えばZr酸化物やHf酸化物を形成すると、Ge基板と金属酸化膜との界面にGeO2層がほとんど形成されないことも判明している。本発明者は、この事実から、金属−Ge−酸素、金属−酸素−Ge結合が、昇華しやすいことを見い出し、この物理現象を利用すれば、ZrやHf金属などの金属原子を含む膜を扱う処理室において、処理室内部に付着したZrやHf金属などの金属原子を含む膜をクリーニングすることができるとの知見を得て本発明を創案するに至ったものである。との知見を得た。
第1の発明は、処理室内に基板を搬入する工程と、処理室内に金属原子を含むガスを供給することにより基板上に金属原子を含む膜を形成する工程と、処理室内から処理後の基板を搬出する工程と、Ge原子を含むガスと酸素原子を含むガスとを用いて処理室内に付着した金属原子を含む膜をクリーニングする工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
金属原子を含む膜を形成する工程において、処理室内部に付着した金属を含む膜に対し、Ge原子を含むガスを供給して、金属−Ge結合を作る。また、酸素原子を含むガスを供給して金属−Ge−酸素、金属−酸素−Geを作り、これを昇華させる。これにより、比較的低温(400℃よりも低い温度)において、処理室を構成する金属を侵さずに、処理室内部に付着した金属原子を含む膜をエッチングすることができる。
第2の発明は、第1の発明において、クリーニング工程では、Ge原子を含むガスと、酸素原子を含むガスを別々に供給することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
Ge原子を含むガスと酸素原子を含むガスとを用いて処理室内に付着した金属原子を含む膜をクリーニングする場合、特に、これらを含むガスを一緒に供給すると、Ge−酸素結合が配管内の気相中で形成されるが、これは、昇華しやすいので、金属−Ge−酸素、金属−酸素−Ge結合ができる可能性が低くなるが、本発明のように別々に供給すると(一緒に流さないようにすると)その様な問題は生じなくなる。
第3の発明は、第1の発明において、クリーニング工程では、Ge原子を含むガスを供給する第1の工程と、酸素原子を含むガスを供給する第2の工程とを、交互に複数回繰り返すことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
第1の工程と第2の工程とを同時に行った場合、金属−Ge結合ができ、さらにそれを酸化するのに加え、Ge−酸素結合が形成されるが、これは昇華しやすいので、金属原子を含むGe酸化物の形成の効率が低下し、エッチングレートが下がってしまう。しかし、本発明のように、まず第1の工程だけを行い、できるだけ金属−Ge結合を多く形成し、引き続いて第2の工程でその金属−Ge結合を酸化して昇華させれば、効率良く金属をエッチングして、クリーニングを行うことができる。また、これを複数回繰り返せばさらに効率よく金属をエッチングして、クリーニングを行うことができる。
第4の発明は、第1の発明において、クリーニング工程では、Ge原子を含むガスを供給する第1の工程と、酸素原子を含むガスを供給する第2の工程とを、間にガス置換工程を挟んで、複数回繰り返すことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
第1の工程と第2の工程との間に、不活性ガスパージ、真空引き等のガス置換工程を挟んでいるので、Ge原子を含むガスと酸素とが気相中で反応せずに、処理室の内部に付着した膜中(固相中)でGe−金属結合が着実に形成される。したがって、本発明のように、第1の工程と第2の工程とを、間にガス置換工程を挟んで、複数回繰り返すと、処理室内部に付着した金属を含む膜をより有効にクリーニングすることができる。
第5の発明は、第1の発明において、クリーニング工程で用いるGe原子を含むガスは、GeH4であることを特徴とする半導体装置の製造方法である。
Ge原子を含むガスを用いて、金属−Ge結合を作る場合、GeH4、Ge26、Ge22Cl2、(CH32SiH2などGe原子を含むガスは数多くあるが、半導体装置で実績のあるGeH4を用いると、他にCやClなどの不純物が入っていないので、クリーニング後、成膜する膜への汚染の心配がないのでよい。
第6の発明は、第1の発明において、クリーニング工程で用いる酸素原子を含むガスは、活性化した酸素であることを特徴とする半導体装置の製造方法である。
酸素原子を含むガスとしてオゾンを使うことも可能であるが、オゾンを使うと装置が大掛かりになるので、小形のリモートプラズマユニットで生成できる活性化酸素を使うことが好ましい。
第7の発明は、第1の発明において、基板上に形成する金属原子を含む膜は、Hf原子を含む膜、あるいはZr原子を含む膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法である。
Hf原子を含む膜あるいはZr原子を含む膜としては、HfO2やZrO2などを挙げることができるが、処理室内部に付着したこれらの膜を有効に除去できる。
本発明によれば、処理室を構成する部材を侵さずに、処理室内に付着した金属原子を含む膜をエッチングすることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態は、本発明の半導体装置の製造方法をCVD成膜用の枚葉式装置に適用したものである。ここでは、CVD法、より具体的にはMOCVD法を使って、膜形成工程でHigh−k膜を形成している。また、クリーニング工程では、Ge−金属の結合を酸化するために、リモートプラズマユニット27で活性化された酸素ラジカルを用いている。
図1は、そのような枚葉式装置を示した概略縦断面図である。同図に示すように、枚葉式装置は処理室1を備える。処理室1はアルミニウムAlなどの金属で構成される。この処理室1内に、サセプタ2によって上部が覆われた中空のヒータユニット18が設けられる。ヒータユニット18の内部にはヒータ3が設けられ、ヒータ3によってサセプタ2上に載置されるウェハ200を加熱するようになっている。サセプタ2上に載置されるウェハ200は、例えばSiウェハ、ガラス等である。
処理室1内のサセプタ2の上方に、多数の孔8を有するシャワープレート6が設けられ、サセプタ2に載置されるウェハ200上にシャワー状にガスを供給するようになっている。シャワープレート6に通じる処理室1の上部には、金属を含むガスを供給する第1のガス供給管5と、Ge原子を含むガスを供給する第2のガス供給管11と、酸素原子を含むガスを供給する第3のガス供給管12とが接続されている。また、処理室1に排気管7が接続され、その排気管7には処理室内を排気する真空ポンプ8aが設けられている。
上記第1のガス供給管5は、気化器29及び液体流量制御器(LMFC)28を介して原料タンク9に接続されている。原料タンク9には金属原子を含む、液体の有機金属原料(以下MO原料)10が封入される。このMO原料10は圧送ガスよりLMFC28を介して気化器29に送られる。気化器29に送られたMO原料は、ここで流量制御器(MFC)30で流量制御された搬送ガスと混合されて気化され、金属原子を含むガス、すなわちMO原料ガスとして第1のガス供給管5を介して処理室1内に供給される。この第1のガス供給管5の気化器29の下流側にバルブ41が設けられ、そのバルブ41の第1のガス供給管5の上流側にバルブ42を介してベントライン45が接続され、下流側にバルブ43を介してパージライン46が接続されている。
成膜前、バルブ41、バルブ42は、閉じられている。また、バルブ43は常時開かれており、パージライン46から処理室1内に常時N2が供給される。なお、第1のガス供給管5のMO原料が通る配管系には、気化したMO原料が再液化しないように加熱するヒータ13が設けられている。
また、搬送ガスN2は、MO原料の気化の有無にかかわらず、気化器29に常時供給されるようになっている。MO原料を気化しない、つまり処理室1内にMO原料ガスを導入しない場合は、気化器29内の原料の供給弁を封止し、バルブ41を閉じ、バルブ42を開け、搬送ガスN2は、ベントライン45へと排出される。常時開放されているバルブ43によりパージライン46からのパージN2により、第1のガス供給管5のバルブ41より下流部分に残っているMO原料ガスをパージする。
上記第2のガス供給管11は、Ge原子を含むガス源と連通され、Ge原子を含むガスを処理室1内に供給するようになっている。
上記第3のガス供給管12は、高周波電源26から供給される電力でプラズマを発生するリモートプラズマユニット27を備える。このリモートプラズマユニット27にプラズマ源用ガスと酸素とを導入して酸素を活性化し、この活性化した酸素(リモートプラズマ酸素)を酸素を含むガスとして処理室1内に供給するようになっている。
制御手段25は、LMFC28、MFC30、気化器29、第1〜第3のガス供給管5、11、12に設けた図示しない開閉バルブ群、ヒータ3、13、真空ポンプ8a、高周波電源26、27等に接続されており、液体やガスの流量制御、気化器29の制御、バルブの開閉動作、ヒータ3、13の温度調節、真空ポンプ8aやリモートプラズマユニット27の起動・停止、等の制御を行うようになっている。
MO原料としては例えば、Hf[OC(CH32CH2OCH34(以下、Hf−(MMP)4と略す。但し、MMP:メチルメトキシプロポキシ)、またはZr[OC(CH32CH2OCH34(Zr−(MMP)4と略す)を用いる。これらを用いると、High−k膜としてHf原子を含む膜(HfO2)またはZr原子を含む膜(ZrO2)がウェハ200上に形成される。また、圧送ガス、搬送ガスとしては、例えば不活性ガスであるN2を用いる。また、Ge原子を含むガスとしては例えばGeH4を用いる。さらにプラズマ源用ガスには例えばArを用いる。
次に上述したような構成の枚葉式装置を用いて行なう膜形成工程とクリーニング工程とを説明する。
成膜開始前に、基板搬送用ロボットアーム(図示せず)を用いて処理室1内にウェハ200を搬入し、サセプタ2上に載置する。ヒータ3に電力を供給してウェハ200の温度を350〜500℃に均一に加熱する。なお、ウェハ温度は用いるMO原料の反応性により異なるが、Hf−(MMP)4においては、390〜450℃の範囲内が良い。ウェハ200の温度が所定の温度に到達後、成膜を開始する。
膜形成工程は次の4工程を繰り返すことによって行われる。なお、少なくとも成膜工程中は、パージライン46よりN2ガスを常時処理室1内に供給するのが好ましい。
膜形成工程1では、第1のガス供給管5から処理室1内のウェハ200上へHf−(MMP)4を気化した原料ガスを供給して分解し、ウェハ200上にHfO2膜を堆積させる。堆積量は例えばHfO2を数〜数十Åとする。
膜形成工程2では、気化器29内の原料の供給弁を封止し、MO原料ガスの供給を止め、バルブ41を閉じ、バルブ42を開け、搬送ガスN2は、ベントライン45へと排出される。同時に、バルブ43を開放し、パージライン46からのパージガスN2により、第1のガス供給管5のバルブ41の下流部分に残っているMO原料ガスをパージすると共に処理室1内をパージする。この工程に要する時間は数〜数十秒間程度である。これにより第1のガス供給管5内、シャワープレート6及び処理室1内の接ガス空間のパージを行う。
膜形成工程3では、パージ終了後、リモートプラズマユニット27で活性化したリモートプラズマ酸素をArとともに第3のガス供給管12から処理室1内に供給して、ウェハ200上に成膜されたHfO2に含まれる不純物を除去して膜を改質する。
膜形成工程4では、リモートプラズマ酸素の供給を止め、パージライン46から供給されるパージガスN2によって処理室1内の接ガス空間をパージする。パージ時間は数〜数十秒間程度である。また、このとき、活性種とならないArのみをリモートプラズマユニット27から第3のガス供給管12内に流して、第3のガス供給管12内及び処理室1内の接ガス空間をパージする。
上述した膜形成工程1〜4を1サイクルと考えた場合、枚葉式装置においては1サイクル当たり数十秒以下が好ましい。このサイクルを繰り返すことにより、ウェハ200上に所定膜厚のHfO2膜が形成される。このHigh−k膜は、リモートプラズマ酸素による膜質改善処理が1サイクル毎(工程3毎)にサイクリックに実施されているので、十分満足な膜質を有する。成膜終了後、ウェハ200を処理室1より搬出する。
上述した膜形成が繰り返されて処理室1の内部に許容値近くの厚さの金属酸化膜が付着したら、処理室内部のクリーニングを行う。主なクリーニング条件は次の通りである。処理室内の温度は、100℃〜200℃とする。下限を100℃としたのはGe−金属(Hf)が酸化して昇華するときの下限温度であり、上限を200℃としたのはAl製の処理室1が耐えられる耐熱温度だからである。処理室内の圧力は、数Paから〜数百Paとする。この圧力範囲がGeを金属酸化膜の表面に吸着させやすくする圧力帯となるからである。また、クリーニング工程で用いるガスのガス流量は処理室の容積による。したがって、下記に出てくる各流量値は、実施例で用いた処理室での一例である。なお、成膜工程と同様に、少なくともクリーニング工程中は、第1のガス供給管5に接続されたパージライン46によりN2ガスを常時処理室1内に供給する。
クリーニング工程も次の4工程を繰り返すことによって行われる。
クリーニング工程1では、第2のガス供給管11から処理室1内にGeH4ガスを供給し、処理室1の内部に付着した金属と反応させてGe−金属結合を形成する。GeH4の流量は0.5〜5l/minであり、供給時間は、0.5〜10秒である。
クリーニング工程2では、GeH4の供給を止め、パージライン46から常時流れているN2ガスにより処理室1内をパージし、残留ガスを排気管7から排気する。パージガスとしてのN2ガス流量は0.5〜5SLMであり、供給時間は、0.5〜10秒である。
クリーニング工程3では、Ge−金属の結合を酸化させるために、リモートプラズマユニット27で活性化したリモートプラズマ酸素をArとともに第3のガス供給管12から処理室1内に供給する。これによりGe−金属の結合が酸化すると、金属−Ge−酸素、金属−酸素−Ge結合が形成される。この結合物は処理室内温度の100℃〜200℃で昇華して、真空ポンプ8aにより引かれて排気管7から処理室1外へ排出される。酸素流量は0.5〜1SLM、Ar流量は0.5〜2SLMであり、供給時間は0.5〜10秒である。
クリーニング工程4では、リモートプラズマ酸素の供給を止め、パージライン46から常時供給されるN2ガスによって処理室1内の接ガス空間をパージする。また、このとき、活性種とならないArのみをリモートプラズマユニット27から第3のガス供給管12内に流して、第3のガス供給管12内及び処理室1内の接ガス空間をパージする。供給時間は0.5〜10秒である。
図2は、上述した処理室のクリーニング工程時のGeH4ガスとリモートプラズマ酸素の供給シーケンスを示す。パージガスとしてのN2ガスは、パージライン46から常時処理室内に供給する。GeH4供給→N2パージ→リモートプラズマ酸素供給→N2パージが1サイクルとなる。リモートプラズマ酸素は、GeH4供給により形成されるGe−金属の結合を酸化するために用いられる。
このように、まずGeH4ガスだけを供給し、できるだけ金属−Ge結合を多く形成する。そして、GeH4供給とリモートプラズマ酸素供給との間に、窒素N2でパージすることにより、GeH4と酸素とを気相中で反応させせずに、処理室の内部に付着した膜中(固相中)でGe−金属結合を着実に形成する。次にリモートプラズマ酸素を供給してその金属−Ge結合を酸化して昇華させている。したがって、効率良く金属をエッチングして、クリーニングを行うことができる。
GeH4供給→N2パージ→リモートプラズマ酸素供給→N2パージを1サイクルと考えた場合、これをnサイクルを繰り返すことにより、処理室1の内部に付着した金属酸化膜が効率的にエッチングされる。1サイクル当たりの時間(1サイクル時間)は2秒〜40秒である。クリーニングのトータル時間は、処理室内部に付着した蓄積膜厚による。実施例によれば、1サイクル当たり、0.5〜1nmエッチングできるので、トータル時間は、
(エッチングする膜厚/(0.5〜1nm))×1サイクル時間
となる。例えば、蓄積膜厚1000nm(1μm)、1サイクル当りのエッチング量1nmのときは、(1000nm/1nm)×(2〜40秒)=30分〜10時間程度となる。
以上述べたように第1の実施の形態によれば、HfO2膜あるいはZrO2膜をウェハ上に形成する枚葉式装置において、GeH4及びリモートプラズマ酸素を用いて処理室内部をクリーニングするようにしたので、100℃〜200℃の低い温度で、処理室を構成するAlなどの金属を侵さずに、処理室内部に付着したHfO2膜やZrO2膜をエッチングすることができる。したがって、ICが作り込まれる基板にHfあるいはZr含む膜を形成する半導体装置の製造方法に適用することにより、特に有効な技術となる。
なお、上述した第1の実施の形態では、1枚ないし2枚の基板を処理する枚葉式装置に適用した場合について説明したが、本発明は複数枚の基板を同時に処理する縦型装置にも適用可能である。
図3は、そのような第2の実施の形態に係る縦型の処理炉の概略構成図である。以下、説明する。
加熱手段であるヒータ207の内側に、ウェハ200を処理する石英製の反応管203が設けられる。この反応管203の下端開口は蓋体であるシールキャップ219によりOリング220を介して気密に閉塞され、内部に処理室201が形成される。このヒータ207、反応管203、及びシールキャップ219により処理炉202を形成している。シールキャップ219には保温・断熱キャップ218を介してボート217が立設される。ボート217は処理炉202に挿入される。ボート217にはバッチ処理される複数のウェハ200が水平姿勢で管軸方向に多段に積載される。ヒータ207は処理炉202に挿入されたウェハ200を所定の温度に加熱する。
処理炉202へは複数種類、ここでは3種類のガスを供給する2本のガス供給管232a、232bが設けられる。第1のガス供給管232aは、その上流側でGeH4ガス源とMO原料ガス源とに分岐接続され、分岐管に設けたバルブ234e、243fの開閉制御により、下流側の共通バルブ243aを介して、MO原料ガスまたはGeH4ガスを多孔ノズル233を介して処理室201内に選択的に供給するようになっている。また、第2のガス供給管232bは、Ar及び酸素O2の供給によりリモートプラズマ酸素を生成するリモートプラズマユニット247に接続され、リモートプラズマユニット247の前後に設けたバルブ243b、243cの開閉制御により、Arとともにリモートプラズマ酸素が処理室201内に供給されるようになっている。
処理室201は、反応管203に設けたガス排気管231により、バルブ243dを介して真空ポンプ246に接続され、真空排気されるようになっている。
反応管203内には複数枚のウェハ200を多段に同一間隔で載置するボート217が設けられており、このボート217はボートエレベータ(図示せず)により反応管203に出入りできるようになっている。またボート217を回転するためのボート回転機構262が設けてあり、ボート回転機構262を回転することにより、保温・断熱キャップ218に保持されたボート217を回転して、処理の均一性を向上するようになっている。
制御手段121は、リモートプラズマユニット247、バルブ243a〜243f、ヒータ207、真空ポンプ246、ボート回転機構262等に接続されており、バルブ243a〜243fの開閉動作、ヒータ207の温度調節、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構262の回転速度調節などの制御を行うようになっている。
次に上述したような構成の縦型装置を使って行われる膜形成工程とクリーニング工程とについて説明する。膜形成工程ではMOCVD法を用いてHfO2膜を形成し、クリーニング工程では膜形成工程で付着した膜をエッチングする。
膜形成工程では、まず成膜しようとするウェハ200をボート217に装填し、処理炉202に搬入する。ヒータ207によりウェハ200の温度を350〜500℃に均一に加熱する。なお、ウェハ温度は用いる有機材料の反応性により異なるが、HfO2膜原料であるHf−(MMP)4においては、390〜450℃の範囲内が良い。ウェハ200の温度が所定の温度に到達後、成膜を開始する。成膜の工程としては4工程ある。なお、少なくとも、成膜工程中は、第1のガス供給管232aの上流側に分岐接続されたパージラインよりN2ガスを、常時処理室201内に供給する。
工程1では、バルブ243f、243aを開け、第1のガス供給管232aから処理室201内のウェハ200上へMO原料であるHf−(MMP)4を気化したガスを供給して分解し、ウェハ200上にHfO2を堆積させる。堆積量は例えば数〜数十Åとする。
工程2では、バルブ243fを閉じてMO原料の供給を止め、第1のガス供給管232aの上流側に分岐接続されたパージラインにより継続的に供給されているN2ガスで、第1のガス供給管232a内、処理室201内の接ガス空間のパージを行う。パージ時間は、数〜数十秒間程度である。
工程3では、HfO2膜の膜質を改善する。すなわち、バルブ243b、243cを開け、リモートプラズマユニット247で生成したリモートプラズマ酸素をArとともに第2のガス供給管232bから処理室201内に供給して、ウェハ200上に成膜されたHfO2膜に含まれる不純物を除去する。
工程4では、リモートプラズマ酸素の供給を止め、第1のガス供給管232aの上流側に分岐接続されたパージラインにより継続的に供給されているN2ガスで、第1のガス供給管232a内、処理室201内の接ガス空間のパージを行う。パージ時間は、数〜数十秒間程度である。また、活性種とならないArのみをリモートプラズマユニット247から第2のガス供給管232b内に流して、第2のガス供給管232b内及び処理室201内の接ガス空間をパージする。
上述した工程1〜工程4を1サイクルと考えた場合、縦型装置においては1サイクル当たり数十秒以下が好ましい。このサイクルを繰り返すことにより、所定膜厚のHfO2が形成される。このHigh−k膜としての金属酸化膜は、活性化した酸素、すなわちリモートプラズマ酸素による膜質改善処理が1サイクル毎(工程3毎)にサイクリックに実施されているので、十分満足な膜質を有する。成膜終了後、ボート217を処理炉202から搬出する。
次にクリーニング工程について説明する。クリーニング工程は4工程からなる。処理室内の温度は100℃〜500℃とする。100℃はGe−金属(Hf)が酸化し、昇華する下限温度である。処理室内の圧力は数Paから〜数百Paとする。この範囲が処理室内部に付着した膜表面にGeを吸着しやすくする圧力帯となるからである。なお、成膜工程と同様に、少なくともクリーニング工程中は、第1のガス供給管232aの上流側に分岐接続されたパージラインよりN2ガスを常時処理室201内に供給する。
工程1では、バルブ243e、243aを開け、第1のガス供給管232aから処理室1内にGeH4ガスを供給する。これにより処理室内部に付着した金属酸化膜の金属(Hf)とGeとを結合させて、Ge−金属(Hf)結合を形成する。GeH4流量は2.5〜50SLMであり、供給時間は10秒〜2分である。
工程2では、バルブ243eを閉じ、第1のガス供給管232aの上流側に分岐接続されたパージラインにより継続的に供給されているN2ガスで、第1のガス供給管232a内、処理室201内の接ガス空間のパージを行う。キャリアガス流量2.5〜10SLMであり、供給時間は10秒〜2分である。
工程3では、パージ終了後、活性化させた酸素による酸化工程に移る。すなわち、バルブ243b、243cを開け、リモートプラズマユニット247で生成したリモートプラズマ酸素をArとともに第2のガス供給管232bから処理室201内に供給して、Ge−金属結合を酸化する。Ge−金属の結合が酸化すると、金属−Ge−酸素、金属−酸素−Ge結合が形成される。この結合物は処理室内温度の100℃〜500℃で昇華して、真空ポンプ246により引かれて排気管231から反応管203外へ排出される。酸素流量及びAr流量は処理室容積によるが、実施例の処理炉では酸素流量は2.5〜10SLMとし、Ar流量は2.5〜30SLM とした。供給時間は共に10秒〜2分である。
工程4では、リモートプラズマ酸素の供給を止め、第1のガス供給管232aの上流側に分岐接続されたパージラインにより継続的に供給されているN2ガスで、第1のガス供給管232a内、処理室201内の接ガス空間のパージを行う。パージガス流量は2.5〜10SLMであり、供給時間は10秒〜2分である。
上述した工程1〜工程4を1サイクルと考えた場合、縦型装置においては1サイクル当たりの時間は、20秒〜4分が好ましい。これをnサイクル繰り返す。クリーニングに要するトータル時間は、反応室内に付着した蓄積膜厚によるが、実施例によれば1サイクルで0.5〜1nmの厚さの膜がエッチングできるので、蓄積膜厚が1000nmのとき、1サイクル当りのエッチング量を1nmとすると、トータル時間は、
(1000nm/1nm)×(20秒〜4分)=5時間〜66時間程度
となる。
以上述べたように第2の実施の形態によれば、HfO2膜あるいはZrO2膜をウェハ上に形成する縦型装置においても、GeH4及びリモートプラズマ酸素を用いて処理室内部をクリーニングするようにしたので、処理室内部に付着したHfO2膜やZrO2膜をエッチングすることができる。なお、縦型装置の場合、枚葉式装置とは異なり、反応室を構成する部材はAlなどの金属ではなく、高温に耐える石英製であるので、比較的高温で金属酸化膜をクリーニングできる。
なお上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、金属原子を含むガスとしてHf−(MMP)4を例示したが、Zr−(MMP)4、Hf[N(CH324、Hf[N(C2524 Hf[N(CH3)(C25)]4、Zr[N(CH324、Zr[N(C2524、Zr[N(CH3)(C25)]4、Al(CH33でも良い。また、上記金属原子を含むガスに対応した金属原子を含むとして膜としてHfO2、ZrO2、Al23、TiO2、Ta25を挙げることができる。また、Ge原子を含むガスとしてGeH4を例示したが、Ge26でもよい。さらに、酸素原子を含むガスとしてリモートプラズマ酸素(酸素ラジカル)を例示したが、その他にオゾンO3、水、IPA(イソプロピル・アルコール),N2O等の種々のものの適用が可能である。
また、Ge原子を含むガスを供給する工程と、酸素原子を含むガスを供給する工程とを、それらの間にガス置換工程を挟むようにしたが、時間当たりのエッチングレートを極力上げるようにする場合には、間にガス置換工程を挟まず、Geと酸素を含むガスを交互に流すようにすれば、ガス置換工程の分の時間短縮が可能であるが、この場合は、Geと酸素の気相反応により効率が落ちるため、ガスの使用効率としては、若干の無駄がある。
第1の実施の形態による枚葉式装置の概略縦断面図である。 第1の実施の形態によるクリーニング工程でのGeH4ガスとリモートプラズマ酸素の供給シーケンスを示す説明図である。 第2の実施の形態による縦型装置の概略縦断面図である。 従来例によるクリーニングを行う枚葉式装置の概略縦断面図である。
符号の説明
1 処理室
10 MO原料(金属原子を含む有機金属原料)
27 リモートプラズマユニット
29 気化器
200 ウェハ(基板)

Claims (1)

  1. 処理室内に基板を搬入する工程と、
    処理室内に金属原子を含むガスを供給することにより基板上に金属原子を含む膜を形成する工程と、
    処理室内から処理後の基板を搬出する工程と、
    Ge原子を含むガスと酸素原子を含むガスとを用いて処理室内に付着した金属原子を含む膜をクリーニングする工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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