JP3130374B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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exhaust
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造技術
に関し、特にCVD(Chemical Vapor Deposition) 成
膜、エピタキシャル成長、MBE(Molecular Beam Ep
itaxy)成膜、RTA(Rapid Thermal Anneal)処理等の薄
膜形成技術に関し、より詳細には活性ガスを使用しかつ
排気系を有する薄膜形成プロセス用のチャンバを有する
装置等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜形成装置、特に半導体製造装
置の分野においては、使用材料の多様化に伴うプロセス
の多様化、メインテナンスの簡略化のためのクリーニン
グプロセスの採用、単一の装置に搬送チャンバを介して
複数個のプロセスチャンバを搭載したマルチチャンバシ
ステム化等が精力的に進められている。このような状況
下において、ひとつの装置内に導入されるガスの種類、
並びに導入を想定して装置設計を行なう必要のあるガス
の種類は増加している。
【0003】しかし、搭載するプロセスチャンバに活性
ガスを導入する場合、安全上或いは汚染防止の観点から
以下に示す項目についての検討が必要とされる。即ち第
1点目は供給系、排気系を含めての単一チャンバ内での
活性ガス同士の混合の問題であり、第2点目には複数の
チャンバ間での活性ガスの拡散の問題である。
【0004】ここでチャンバ内での活性ガス同士の混合
の問題については、例えばCVDチャンバにおいては成
膜膜種或いはプロセスによっては混合すると危険なガス
を同一チャンバ内に導入しなければならない場合が発生
する。この時の危険性についてはさまざまな度合いが考
えられるが、爆発を起こす組合せもあり、例えばCVD
成膜用の材料ガスとして広く用いられているモノシラン
(SiH4 )とチャンバクリーニング用のガスとして広
く用いられている三フッ化窒素(NF3 )がチャンバ内
或いは排気ポンプ内で混合した場合、特に200Torr以
上では爆発的に激しく反応することが報告されており、
しかも安全な圧力範囲については現時点では未確認であ
る。このように混合が危険なガスを導入するCVD成膜
装置については、安全対策として、排気系において問題
となるガスの混合を防止する機構を有する場合がある。
その方法の一例としては排気系にバルブ等のガス遮断機
構を組み合わせることにより混合が危険なガスの排気先
を分離する排気切り替え機構がある。
【0005】つぎにチャンバ間での活性ガスの拡散の問
題について説明する。活性ガスを導入したプロセスチャ
ンバからウエハを搬出する場合、ウエハと共に活性ガス
がチャンバ外へ拡散し、搬送チャンバ、更には別のプロ
セスチャンバを汚染することが懸念される。これに対す
る防止策として広く用いられている方法としては、例え
ばCVDチャンバにおいては、成膜プロセス終了後ウエ
ハ搬出前にチャンバ中を大量の不活性ガスでパージし、
活性ガスを置換してチャンバ中の残留活性ガス濃度を減
らし、その後にチャンバを真空引きすることで、ガスの
チャンバ外への拡散を出来るかぎり防止している。
【0006】更に、目的は異なるが、チャンバ間での活
性ガスの拡散を防止する上で有効と思われる従来技術に
ついて説明する。従来よりCVD装置においては、プロ
セスチャンバにターボ分子ポンプを接続し、その下流側
に圧力調整バルブを経てロータリーポンプ等の荒引き真
空ポンプを設け、プロセス並びに残留ガスの排気を常に
ターボ分子ポンプを経由して行なうという提案がなされ
ている。本方法の目的はロータリーポンプからの油蒸気
や不連続回転方式の荒引き真空ポンプからの大気等がチ
ャンバへ逆拡散することを防止することであるが、チャ
ンバ間での活性ガスの拡散の防止にもある程度の効果を
有するものと思われる。
【0007】なお、CVDチャンバの排気をターボ分子
ポンプとロータリーポンプ等の荒引き真空ポンプとの組
合せにより行なう技術については、昭和60年9月3日
公開の特開昭60−170234号公報に開示された
「気相反応装置および気相反応被膜作成方法」に記載が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術は、その解決しようとしている課題について効果が不
十分であるか、もしくは副作用を持っている。以下に上
述の各従来技術についての問題点を説明する。
【0009】まず、チャンバ内での活性ガス同士の混合
防止を目的とした従来技術、即ち排気系にバルブ等のガ
ス遮断機構を組み合わせて混合が危険なガスの排気先を
分離する排気切り替え機構について、その問題点を説明
する。本機構の内容は概ね以下の通りである。チャンバ
に直列に排気用ポンプが接続される。その下流側は複数
に分岐されており、それぞれの流路にはガス遮断機構が
設けられる。その遮断機構のうちの1系統は常時開放で
あり不活性ガス、一種類の活性ガス或いはそれと混合可
能な活性ガスの排気経路となり排気系外部へ上述のガス
を排出する。残りの遮断機構は常時閉鎖であり、混合が
不可能な活性ガスの供給系の開閉信号と連動して同時に
開閉し、排気ガスの排気先を切り替える。
【0010】ところが、チャンバ中のガスが排気系を通
過して外部へ排出されるためには時間が必要であり、従
って上記のようにガス供給停止と同時に排気が切り替わ
ったのではガス混合の危険性をなくすることは不可能で
ある。更にこのガス混合について言えばガス濃度が低く
爆発等の安全上の問題が無いとしても、反応による生成
物が発生し、これが排気配管を閉塞したり、チャンバ中
へ逆流し異物となる等の問題点があり、従来技術では考
慮がなされていない。
【0011】次に、チャンバ間での活性ガスの拡散防止
のために現在採用している方法の問題点について説明す
る。本方法は活性ガスをもちいるプロセス終了後に、チ
ャンバを大量の不活性ガスでパージしさらに不活性ガス
を真空排気することによってチャンバ中に残る残留活性
ガスをチャンバから排出しようとするものであり、排気
系としてはプロセスに用いられる排気ポンプを使用す
る。
【0012】ところが、本方法を用いた場合、チャンバ
から活性ガスを排出するためには時間を要し、装置のス
ループット(処理能力)を低下させる。のみならずチャ
ンバのパージのみでは残留ガス濃度は十分には低下せ
ず、チャンバ間のガスの相互拡散のレベルは依然として
悪いと言わざるを得ない。その結果、マルチチャンバシ
ステムの構成を考えた場合、例えばCVD等の活性ガス
を使用するチャンバと、例えばスパッタリング等のチャ
ンバ中の不純物ガス濃度の低減が必要な高清浄チャンバ
を同一装置に組み込み、量産現場で使用することは、現
在の技術レベルでは事実上不可能であるといえる。
【0013】次にチャンバの排気をターボ分子ポンプと
ロータリーポンプ等の荒引き真空ポンプとの組合せによ
り行なう従来技術の問題点について説明する。本方法
は、プロセスチャンバにターボ分子ポンプを接続し、そ
の下流側に圧力調整バルブを経てロータリーポンプ等の
荒引き真空ポンプを設け、プロセス並びに残留ガスの排
気を常にターボ分子ポンプを経由して行なうというもの
であるが、プロセス中にターボ分子ポンプを経由して排
気を行なうため、ターボ分子ポンプ内への反応生成物の
堆積、タービンブレードの腐食により、ポンプの寿命が
著しく低下する問題がある。例えばGa系の薄膜の形成
プロセスにおいてターボ分子ポンプを使用した場合、タ
ーボ分子ポンプのタービンブレードの腐食により短時間
でポンプが破壊されたという報告がある。
【0014】更にターボ分子ポンプは大気圧からの排気
が困難であり、大気圧からの排気を行なうためにロータ
ーの回転数を落とし圧縮比を下げた場合には大気成分や
油蒸気の逆拡散を防ぐことが出来なくなるという欠点を
持つ。これは数Torrから数100Torrの比較的高圧の減
圧状態においても同様である。また、これを防ぐために
大気圧側での排気能力を上げる様に設計をした場合、到
達真空度が十分にあげられなくなってしまう。
【0015】本発明は上記課題に着目してなされたもの
であり、その目的は、チャンバ内での活性ガスの混合と
チャンバ間での活性ガスの相互拡散を防ぎ、安全性の向
上、異物の低減、マルチチャンバシステムの展開、プロ
セスの高品質化を同時に達成することの出来る半導体装
置の製造技術を提供することにある。
【0016】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、明細書の記述および添付図面から明らかにな
るであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0018】(i) .本発明の半導体装置の製造方法
は、容器と、前記容器内のガスを排気する、第1の真空
ポンプが設けられた第1の排気系と、前記第1の排気系
と並列して設けられた第2の排気系と、前記第1の排気
系及び前記第2の排気系と接続され、前記第1の排気系
及び前記第2の排気系の下流側に設けられた第2の真空
ポンプとを有する半導体製造装置を用い、前記容器内の
ウエハの表面処理の前または後は、前記第1の真空ポン
プ及び前記第2の真空ポンプを用いて真空排気し、前記
ウエハの表面処理工程中は、前記第2の排気系から前記
第2の真空ポンプを用いて真空排気するものである。 (ii).本発明の半導体装置の製造方法は、前記(i)
の半導体装置の製造方法において、前記第1の真空ポン
プはターボ分子ポンプであり、前記第2の真空ポンプは
ドライポンプとしたものである。 (iii ).本発明の半導体装置の製造方法は、容器と、
前記容器内のガスを排気する、第1のバルブと、前記第
1のバルブの下流側に設けられた第1の真空ポンプと、
前記第1の真空ポンプの下流側に設けられた第3のバル
ブとを有する第1の排気系と、前記第1の排気系と並列
して設けられた、第2のバルブを有する第2の排気系
と、前記第1の排気系及び前記第2の排気系と接続さ
れ、前記第1の排気系及び前記第2の排気系の下流側に
設けられた第2の真空ポンプとを有する半導体製造装置
を用い、前記容器内のウエハの表面処理の前または後
は、前記第1及び前記第3のバルブを開きかつ前記第2
のバルブを閉じて、前記第1の真空ポンプ及び前記第2
の真空ポンプを用いて真空排気し、前記ウエハの表面処
理工程中は、前記第2のバルブを開き、前記第1及び第
3のバルブを閉じて、前記第2の排気系から前記第2の
真空ポンプを用いて、真空排気するものである。 (iv) .本発明の半導体装置の製造方法は、前記(iii
)の半導体装置の製造方法において、前記第1の真空
ポンプはターボ分子ポンプであり、前記第2の真空ポン
プはドライポンプとしたものである。 (v).本発明の薄膜形成装置は、活性ガスを導入して
内部の被処理物に所望の薄膜を形成するプロセスチャン
バを少なくとも一つ含むマルチチャンバ構成の薄膜形成
装置において、少なくともプロセス実行時にプロセスチ
ャンバの排気動作を行う第1の排気ポンプ系と、プロセ
ス前後でプロセスチャンバ中の残留ガスを急速排気する
動作を行う第2の排気ポンプ系を、互いに独立に動作す
る第1および第2の遮断機構を介してプロセスチャンバ
に並列に接続し、プロセス実行中は第1の遮断機構のみ
を開放し、第1の排気系によって活性ガスの圧制御およ
び排気を行う第1の動作と、プロセスの終了後、被処理
物の搬出前に第2の遮断機構のみを開放し、第2の排気
ポンプ系によって高真空域まで残留ガスを排気する第2
の動作とを行うようにしたものである。
【0019】(vi).本発明の薄膜形成装置は、前記
(v)記載の薄膜形成装置において第1の排気ポンプ系
はドライポンプからなり、第2の排気ポンプ系はターボ
分子ポンプとその下流側に直列に接続された荒引き用真
空ポンプとからなる構成としたものである。
【0020】(vii ).本発明の薄膜形成装置は、前記
(v)または(vi)記載の薄膜形成装置において第2の
排気ポンプ系を構成する荒引き用真空ポンプをドライポ
ンプで構成し、このドライポンプとターボ分子ポンプと
の間に第3の遮断機構を介設するとともに、この第3の
遮断機構とドライポンプの間の排気ラインを第1の遮断
機構を介してプロセスチャンバに接続するバイパスライ
ンを設けることにより第1および第2の排気ポンプ系で
ドライポンプを兼用する構成とし、プロセス実行中は第
2および第3の遮断機構を閉じて第1の遮断機構のみを
開放し、ドライポンプによって活性ガスの圧制御および
排気を行う第1の動作と、プロセスの終了後、被処理物
の搬出前に第1の遮断機構を閉じるとともに第2および
第3の遮断機構のみを開放し、ターボ分子ポンプおよび
ドライポンプによって高真空域まで残留ガスを排気する
第2の動作とを行うようにしたものである。
【0021】(viii).本発明の薄膜形成装置は、複数
種の活性ガスおよび不活性ガスをプロセスチャンバに導
入するガス供給系と、供給される活性ガス種と連動して
排気後のガス放出先を切り替える切替制御手段を備えた
排気系を有し、切替制御手段は、指定ガス種の停止後あ
らかじめ設定した時間遅れを持って排気系の切り替えを
行うようにしたものである。
【0022】(ix).本発明の薄膜形成装置は、前記
(viii)記載の薄膜形成装置において、切替制御手段
は、排気系の切り替えタイミングの設定を次の他の活性
ガスの供給開始と同期させることにより、現在の指定ガ
ス種の停止後あらかじめ設定した時間遅れを持って排気
系の切り替えを行うようにしたものである。
【0023】(x).本発明の薄膜形成装置は、前記
(viii)または(ix)記載の薄膜形成装置において、排
気系は排気ポンプの下流側で排気配管を分岐させるとと
もに、分岐配管の各々にガス遮断機構を配置して構成さ
れ、ガス遮断機構の各々を供給ガス種と連動して開閉す
ることにより、ガス放出先を切り替える動作を行うよう
にしたものである。
【0024】(xi).本発明の薄膜形成装置は、前記
(viii)、(ix)または(x)記載の薄膜形成装置にお
いて、排気系における分岐配管の各々に設けられたガス
遮断機構の少なくとも上流側に、他の分岐配管に配置さ
れたガス遮断機構の開放に同期して開放される不活性ガ
スのパージラインを設けたものである。
【0025】(xii ).本発明の薄膜形成装置は、前記
(viii)、(ix)、(x)または(xi)記載の薄膜形成
装置において、複数種の活性ガスおよび不活性ガスをプ
ロセスチャンバ内に導入するガス供給系は、個々の活性
ガスの個別供給ラインの各々の開閉を行う個別ガス遮断
機構と、この個別ガス遮断機構の下流側に共通に設けら
れた共通ガス遮断機構とからなり、供給停止時には、上
流側の個別ガス遮断機構を閉じた後に、不活性ガスによ
って個別ガス遮断機構と共通ガス遮断機構の間の配管内
をパージし、その後、下流側の共通ガス遮断機構を閉
じ、供給開始時には、下流側の共通ガス遮断機構を開放
した後、目的の活性ガスの個別ガス遮断機構を開放す
る、という動作を行うようにしたものである。
【0026】(xiii).本発明の薄膜形成方法は、活性
ガスの導入によって内部の被処理物に所望の物質からな
る薄膜を形成するプロセスチャンバに、ターボ分子ポン
プとそのバイパスラインを並列に設け、その下流側に荒
引き用ドライポンプを直列に接続した排気系を有する薄
膜形成装置において、プロセス中はターボ分子ポンプを
バイパスし、ドライポンプ単独で排気を行ない、プロセ
ス終了後の残留ガスの排気並びに待ち時間の真空引きを
ターボ分子ポンプを用いて行なうものである。
【0027】(xiv ).本発明の薄膜形成方法は、活性
ガスの導入によって内部の被処理物に所望の物質からな
る薄膜を形成するプロセスチャンバに真空排気系を接続
して構成される薄膜形成装置において、膜形成処理の前
後の待ち時間にプロセスチャンバ内に常時不活性ガスを
導入するものである。
【0028】
【作用】上記した本発明の(i)〜(iv) 記載の半導体
装置の製造方法、ならびに(v)〜(vii )記載の薄膜
形成装置および(xiii)記載の薄膜形成方法によれば、
例えばプロセス終了後のチャンバ中の残留活性ガスを短
時間で効率良く排気することが可能となることにより、
チャンバ内の状態が残留ガス濃度の点から毎回初期化で
きるのみならず、活性ガスのチャンバ間での拡散を防止
でき、他チャンバのプロセスに対しての影響を無くすこ
とが可能である。また、ロードロック室或いは大気中に
微量の活性ガスが拡散する危険性をより低減できる。更
に残留ガスの排気に必要な時間を低減できるため、プロ
セス所要時間を短縮できる。また、プロセス中にターボ
分子ポンプを使用しないため、ターボ分子ポンプ内部へ
の反応生成物の堆積や腐食を防止できる。一方、プロセ
ス中の大気成分や油蒸気の逆拡散防止は、封止機構など
にオイルを全く用いないドライポンプを使用することに
より可能である。
【0029】上記した(i)〜(iv) 記載の半導体装置
の製造方法、ならびに(viii)〜(xi)記載の本発明の
薄膜形成装置によれば、例えば混合してはならない活性
ガスを順次に流す場合に排気経路がガス遮断と同時には
切り替わらなくなるため、不活性ガスによるパージと組
み合わせることにより残留ガスの滞留や別経路への侵入
がなくなり、チャンバ中および排気系中での危険な活性
ガス同士の混合を防止できる。
【0030】上記した(i)〜(iv) 記載の半導体装置
の製造方法、ならびに(xii )記載の薄膜形成装置によ
れば、例えば混合してはならない活性ガスを順次に流す
場合に供給側配管中に溜ったガス同士の混合を防止でき
る。
【0031】更にガス配管が2重以上に遮断されている
ため一方の遮断機構が故障した場合にもガスの混合が防
止できる。
【0032】上記した(i)〜(iv) 記載の半導体装置
の製造方法、ならびに(xiv )記載の本発明の薄膜形成
方法によれば、プロセス実行中およびウエハ搬送中を除
きチャンバ内が常時不活性ガスによりパージされるた
め、残留ガス濃度を低減できる。また、排気系配管から
の大気成分、ガス、反応生成物等の逆流を防止できる。
しかも(v)〜(vii )および(xiii)に記載の本発明
と組み合わせて使用することにより、プロセス所要時間
の増大を伴わない。
【0033】
【実施例】図1は本発明の一実施例である半導体装置の
製造方法が実施される薄膜形成装置および方法を、ブラ
ンケットCVD−W(タングステン)膜形成用プロセス
チャンバを有するマルチチャンバ構成の半導体製造装置
に適用した場合の構成の一例を示す概念図であり、図2
〜図4はこの半導体製造装置を使用して半導体装置を製
造する場合の製造途中の装置の動作状態図、図5はCV
Dチャンバの主要機構の動作の一例を示すタイミングチ
ャートである。
【0034】本実施例の半導体製造装置は、サセプタ1
6を備え、ブランケットCVD−W膜の成膜を行なう枚
葉式のCVDチャンバ1と、Wスパッタチャンバ11
と、Alスパッタチャンバ12と、ロードロックチャン
バ17とを、搬送系チャンバ10を取り囲むように配置
し、それぞれゲートバルブ20、ゲートバルブ20a、
ゲートバルブ20b、ゲートバルブ20cを介して搬送
系チャンバ10に接続されたマルチチャンバ構成となっ
ている。ロードロックチャンバ17には外部からウエハ
19の出し入れを行うゲートバルブ20dが設けられて
おり、ウエハカセット18に保持された複数のウエハ1
9の装置内への搬入および搬出が行われるようになって
いる。また、搬送系チャンバ10の内部には、搬送用ロ
ボット9が備えられており、ゲートバルブ20、ゲート
バルブ20a、ゲートバルブ20b、ゲートバルブ20
cを介して、各チャンバ間におけるウエハ19の移動操
作を行う。
【0035】本実施例では、CVDチャンバ1に減圧プ
ロセス中のプロセスガスを排気するためのドライポンプ
2を接続する際に、図1に示すようにドライポンプ2と
CVDチャンバ1の間にプロセス前後で当該CVDチャ
ンバ1中の残留ガスを急速排気するための排気用のター
ボ分子ポンプ3が設けられた排気ライン4aと、このタ
ーボ分子ポンプ3をバイパスするバイパス排気ライン4
および圧力調整用バルブ5を並列に接続し、かつ並列の
排気ライン4aおよびバイパス排気ライン4のそれぞれ
にバルブ6、バルブ7およびバルブ8からなる各遮断機
構を設けている。
【0036】なお、本実施例でブランケットCVD−W
膜成膜用プロセスを行うCVDチャンバ1に使用するポ
ンプの組合せは、例えばターボ分子ポンプ3はセイコー
精機製磁気浮上型ターボ分子ポンプSTP−1000或
いはライボルト社製オイルフリーターボ分子ポンプTU
RBOVAC−360であり、ドライポンプ2はたとえ
ば荏原製作所製多段ドライ式真空ポンプUERR6M、
或いは日立製作所製ドライターボ真空ポンプスカイトー
ルTVP−60NA−Fである。
【0037】以下、本実施例においてブランケットCV
D−W膜を形成する場合の動作の一例を図2〜図5によ
り説明する。
【0038】図2は装置使用中におけるウエハ待ちの状
態の装置要部を示したものである。
【0039】ブランケットCVD−W膜成膜用のCVD
チャンバ1については、ターボ分子ポンプ3の上流側の
バルブ6、下流側のバルブ7は開放され、バイパス排気
ライン4のバルブ8は閉鎖されている。これによりCV
Dチャンバ1の排気はターボ分子ポンプ3を介して行わ
れ、CVDチャンバ1の到達真空度は、例えば、1×1
-8Torrの高真空が得られている。なお、この間にウエ
ハ19はWスパッタチャンバ11に搬送され、W膜を成
膜され、Wスパッタチャンバ11から搬送用ロボット9
により取り出され、搬送系チャンバ10に戻される。
【0040】次に図2の状態に引き続く、ウエハ19が
CVDチャンバ1内のサセプタ16上に搬入される最中
のCVDチャンバ1の状態を以下に記述する。CVDチ
ャンバ1と搬送系チャンバ10の間のゲートバルブ20
は開放状態にあり、ウエハ19がCVDチャンバ1内に
搬入される。この時、排気系の状態は図2のままで依然
として変わらない。即ち、ターボ分子ポンプ3の上流側
のバルブ6、下流側のバルブ7は開放され、バイパス排
気ライン4のバルブ8は閉鎖されている。これによりC
VDチャンバ1の排気はターボ分子ポンプ3を介して行
われ、CVDチャンバ1の真空度は、搬送系チャンバ1
0の真空度にも依存するが、搬送系チャンバ10の排気
が例えばターボ分子ポンプ或いはクライオポンプ等の高
真空ポンプを用いて行われている場合には、依然として
1×10-8Torrの高真空の保持が可能である。
【0041】図3は減圧プロセス実行中のCVDチャン
バ1の状態を示したものである。ターボ分子ポンプ3の
上流側のバルブ6、下流側のバルブ7は閉鎖され、バイ
パス排気ライン4のバルブ8は開放されている。これに
よりCVDチャンバ1の排気は圧力調整用バルブ5を介
したドライポンプ2の単独で行なわれ、ガス供給系13
より供給された薄膜形成プロセス用の活性ガスは、一部
がウエハ19に対する成膜プロセスに消費された後、余
剰の反応生成物などとともにバイパス排気ライン4を通
過しドライポンプ2により排気される。
【0042】図4は減圧成膜プロセス実行直後のCVD
チャンバ1の状態を示したものである。ターボ分子ポン
プ3の上流側のバルブ6、下流側のバルブ7は開放さ
れ、バイパス排気ライン4のバルブ8は閉鎖されてい
る。また、ガス供給系13は閉止されている。これによ
りCVDチャンバ1の排気はターボ分子ポンプ3を介し
て行われ、CVDチャンバ1内の残留ガスは速やかにチ
ャンバ外部へ排出される。
【0043】このためCVDチャンバ1の到達真空度
は、例えば、ターボ分子ポンプ3による排気開始から1
0秒で10-7Torr台の高真空が、30秒で10-8Torr台
の高真空が得られる。このように本実施例の装置では成
膜プロセス終了後ごく短時間で、ゲートバルブ20を開
けても搬送系チャンバ10への残留ガスの拡散が問題と
ならない程度までの到達真空が得られる。
【0044】次に、図4に引き続く、ウエハがCVDチ
ャンバ1から搬出される最中の、装置の状態を以下に記
述する。CVDチャンバ1と搬送系チャンバ10の間の
ゲートバルブ20が開放され、ウエハ19がCVDチャ
ンバ1内のサセプタ16上から搬送系チャンバ10へ搬
出される。この時、排気系の状態は図4のままで依然と
して変わらない。即ち、ターボ分子ポンプ3の上流側の
バルブ6、下流側のバルブ7は開放され、バイパス排気
ライン4のバルブ8は閉鎖されている。これによりCV
Dチャンバ1の排気はターボ分子ポンプ3を介して行わ
れ、CVDチャンバ1の真空度は、搬送系チャンバ10
の真空度にも依存するが、搬送系チャンバ10の排気が
例えばターボ分子ポンプ或いはクライオポンプ等の高真
空ポンプを用いて行われている場合には、依然として1
×10-8Torrの高真空の保持が可能である。なお、この
後、ウエハ19は搬送用ロボット9によりロードロック
チャンバ17へ搬送され大気開放後取り出されるか、或
いはAlスパッタチャンバ12へ搬送され大気開放され
ることなく、CVD−W膜上にAl膜を成膜される。
【0045】更に装置使用中におけるウエハ待ちのCV
Dチャンバ1の状態について記述する。引き続きターボ
分子ポンプ3の上流側のバルブ6、下流側のバルブ7は
開放され、バイパス排気ライン4のバルブ8は閉鎖され
ている。これによりCVDチャンバ1の排気はターボ分
子ポンプ3を介して行われ、チャンバの到達真空度は、
例えば、1×10-8Torrの高真空が得られており、次回
の成膜プロセスの初期状態としては前回のプロセスの実
行による影響が問題ない程度まで残留ガス濃度が抑えこ
まれる。
【0046】なお、以上の一連の動作における各部の関
連を示すタイミングチャートを図5に示した。
【0047】このように本実施例によれば、以下の効果
を得ることが可能となる。
【0048】(1).プロセス終了後のCVDチャンバ1中
の残留活性ガスを短時間で効率良く排気することが可能
となることにより、CVDチャンバ1内の状態が残留ガ
ス濃度の点から毎回初期化され着工順による薄膜形成プ
ロセスの不安定性が改善されるという効果を持つ。
【0049】(2).活性ガスのチャンバ間での拡散を防止
でき、他チャンバのプロセスに対しての影響が無くなる
ため、各チャンバでのプロセスの高品質化が可能とな
り、従来組合せが困難であった活性ガスを使用するプロ
セスチャンバと高清浄度が要求されるプロセスチャンバ
を同一装置に組み込むことが出来る。
【0050】(3).ロードロック室17、或いは大気中に
活性ガスが拡散する危険性をより低減することが可能と
なるため、雰囲気汚染を防止する効果も持つ。
【0051】(4).残留ガスの排気に必要な時間を短縮で
きるため、装置のスループットを向上できる。
【0052】(5).成膜プロセス中にターボ分子ポンプ3
を使用しないため、ターボ分子ポンプ3の内部への反応
生成物の堆積や腐食を防止でき、重大な装置故障、長時
間のメインテナンスによる装置の停止を防止できる。
【0053】次に、本発明の他の実施例である半導体装
置の製造方法が実施される薄膜形成装置および方法につ
いて説明する。
【0054】図6は、本実施例の半導体製造装置の構造
を説明する説明図、図7〜図13はこの半導体製造装置
を使用して半導体装置を製造する場合の製造途中の装置
の動作状態図である。本実施例もCVD法によるタング
ステン(W)の成膜を例にとり説明を行う。
【0055】本実施例の半導体製造装置は、図6に示す
通りである。即ち、CVDチャンバ1には複数のガス供
給配管として、例えばパージおよび成膜時キャリア用ア
ルゴンガス(Ar)を供給するアルゴンガス供給用配管
21、成膜用モノシラン(SiH4 )を供給するモノシ
ラン供給用配管22、同じく成膜用の六フッ化タングス
テン(WF6 )を供給する六フッ化タングステン供給用
配管23、同じく成膜用の水素ガス(H2 )を供給する
水素ガス供給用配管24、チャンバに堆積したW膜をエ
ッチングするクリーニング用の三フッ化窒素(NF3
を供給する三フッ化窒素供給用配管25からなるガス供
給系13が接続されている。
【0056】アルゴンガス供給用配管21〜三フッ化窒
素供給用配管25の各々は、それぞれバルブ21a,バ
ルブ22a,バルブ23a,バルブ24a,バルブ25
aの各々によって互いに独立に開閉制御され、また、ア
ルゴンガス供給用配管21〜三フッ化窒素供給用配管2
5に共通なガス供給系13はバルブ13aによって開閉
が制御される。
【0057】一方、排気系は、一例として、ドライポン
プ2までは前記実施例1と同様の構成であるが、ドライ
ポンプ2の下流側は複数の分岐配管26、分岐配管27
に分岐されており、分岐配管26、分岐配管27は、そ
れぞれ、除害装置14および除害装置15に接続されて
いる。
【0058】除害装置14および除害装置15に至る分
岐配管26、分岐配管27の経路にはガス遮断機構2
8、ガス遮断機構29が設けられている。ガス遮断機構
28および29は制御装置30により制御され、一方の
分岐配管26の側のガス遮断機構28はSiH4 、WF
6 或いはH2 のガス供給系であるモノシラン供給用配管
22、六フッ化タングステン供給用配管23、水素ガス
供給用配管24のガス供給開始を示す論理信号(バルブ
21a〜25aの各々について、開:“1”、閉:
“0”)の論理和と同期して開放され、他の分岐配管2
7の側のガス遮断機構29は閉鎖される。
【0059】また、逆に、NF3 を供給する三フッ化窒
素供給用配管25の開放によるガス供給開始と同期して
一方の分岐配管27のガス遮断機構29は開放され、他
方の分岐配管26のガス遮断機構28は閉鎖される。な
お、アルゴンガス供給用配管21の開閉についてはガス
遮断機構28,29は特に連動せず、その直前の状態を
保持する。また、ガス遮断機構28、29の両者を同時
に開または閉とするようなガスの組合せはとらないか、
間違ってそのような組合せをとろうとした場合には図示
しないインターロック機構によりガスの供給は停止され
る。
【0060】更に、分岐配管26、分岐配管27の各々
に設けられたガス遮断機構28およびガス遮断機構29
の上流側直近には排気系のパージ窒素(N2 )導入用
の、パージ用窒素ガス供給配管31およびパージ用窒素
ガス供給配管32が接続されており、その各々は、バル
ブ33、逆止弁35、およびバルブ34、逆止弁36に
よって開閉動作が行われるようになっている。さらに、
バルブ33には、ガス遮断機構28に対する制御論理信
号の否定が入力されることにより、おなじ分岐配管26
に設けられたガス遮断機構28とは開閉動作が互いに逆
になるように連動して動作するように設定されており、
同様に分岐配管27の側でも、バルブ34はガス遮断機
構29とは開閉動作が互いに逆になるように連動して開
閉するように構成されている。
【0061】以下、本実施例において半導体装置を製造
する場合の使用法を図7〜図13により説明する。
【0062】図7は減圧下での成膜プロセス実行直前の
CVDチャンバ1の状態を示したものである。CVDチ
ャンバ1に接続された複数のガス供給配管からなるガス
供給系13は遮断されておりガスは導入されない。その
一方でドライポンプ2によりCVDチャンバ1は排気さ
れており、その時の真空度は例えば10mTorrである。
ドライポンプ下流側の分岐配管26、27のうちどちら
が開放になっているかは直前の状態により異なるが、こ
こでは初期状態を分岐配管27が開放、26が閉鎖とし
て説明を行なう。この場合、パージN2 導入用のパージ
用窒素ガス供給配管31のバルブ33が開放状態にあ
り、閉鎖されているガス遮断機構28の直前からN2
排気系に導入されることによって、閉鎖状態の分岐配管
26の側に残留ガスが滞留することを防止する。また、
CVDチャンバ1中にはウエハ37がセットされてい
る。
【0063】図8は成膜プロセス実行中のCVDチャン
バ1の状態を示したものである。アルゴンガス供給用配
管21、六フッ化タングステン供給用配管23、水素ガ
ス供給用配管24が開放され、CVDチャンバ1には成
膜時に使用するガスAr、H2 、WF6 が導入されてい
る。WF6 、H2 の導入と連動して排気側の遮断機構が
動作するので、排気系は分岐配管26(ガス遮断機構2
8)が開放、分岐配管27(ガス遮断機構29)が閉鎖
状態にあり、閉鎖側の分岐配管27に設けられたパージ
用窒素ガス供給配管32のバルブ34が開放され、他方
の分岐配管26のパージ用窒素ガス供給配管31のバル
ブ33が閉鎖状態にある。
【0064】図9は成膜終了直後のCVDチャンバ1の
状態を示したものである。SiH4或いはH2 、および
WF6 の供給が停止して成膜は終了する。この時排気系
は直前の状態が保持され、分岐配管26(ガス遮断機構
28)が開放、分岐配管27(ガス遮断機構29)が閉
鎖状態にある。
【0065】図10はウエハ搬出準備中のCVDチャン
バ1の状態を示したものである。SiH4 、WF6 、H
2 の残留濃度の低減のため、上記ガス供給停止と共にC
VDチャンバ1にはArが導入される。この時、排気系
の前述のような開閉状態は保持されており、この開閉状
態を例えば30秒保持することにより、SiH4 、WF
6 、H2 の残留濃度が十分に低くなるまでは排気系はN
3 用の分岐配管27には切り替わらず、ガスの混合は
防止される。
【0066】図11はウエハ搬出後のクリーニングプロ
セス中のCVDチャンバ1の状態を示したものである。
CVDチャンバ1の内壁に堆積したWをプラズマエッチ
ングにより、除去するため、NF3 が導入される。三フ
ッ化窒素供給用配管25の開放と同時に排気系は分岐配
管26(ガス遮断機構28)が閉鎖され、分岐配管27
(ガス遮断機構29)が開放される。また、パージ用窒
素ガス供給配管31および32の開閉状態は、これに連
動して、パージ用窒素ガス供給配管31側のバルブ33
が開放、パージ用窒素ガス供給配管32側のバルブ34
が閉鎖に切り替わる。
【0067】図12はクリーニングプロセス終了直後の
CVDチャンバ1の状態を示したものである。NF3
供給が停止してクリーニングは終了する。この時排気系
は直前の状態が保持され、分岐配管27(ガス遮断機構
29)が開放、分岐配管26(ガス遮断機構28)が閉
鎖状態にある。
【0068】図13はウエハ搬入準備中のCVDチャン
バ1の状態を示したものである。NF3 の残留濃度の低
減のため、CVDチャンバ1にはアルゴンガス供給用配
管21からArが導入され、排気系の開閉状態は保持さ
れている。この開閉状態を例えば30秒保持することに
より、NF3 の残留濃度が十分低くなるまでは排気系は
SiH4 、WF6 、H2 用の分岐配管26には切り替わ
らず、ガスの混合は防止される。
【0069】また、ガス供給系13の側におけるバルブ
13a、および、アルゴンガス供給用配管21〜三フッ
化窒素供給用配管25の各バルブ21a〜25aの開閉
の制御は、供給停止時には、上流側の前記個別のバルブ
21a〜25aを閉じた後に、アルゴンガス供給用配管
21のバルブ21aを開放し、アルゴンガスによってバ
ルブ21a〜25aと、共通のバルブ13aの間の配管
内をパージし、その後、下流側の共通のバルブ13aを
閉じるという動作を行う。また、供給開始時には、下流
側の共通のバルブ13aを開放した後、目的の活性ガス
に対応したバルブ21a〜25aを開放する、という動
作を行う。
【0070】これにより、バルブ21a〜25aと、共
通のバルブ13aの間の配管内における好ましくない活
性ガス同士の混合を確実に防止でき、異物の発生や爆発
などの不具合を確実に防止できる。
【0071】このように本実施例によれば、以下の効果
を得ることが可能となる。
【0072】(1).混合してはならない活性ガスを順次に
流す場合に排気経路がガス遮断と同時に単純には切り替
わらなくなるため、不活性ガスによる排気系内のパー
ジ、更にはCVDチャンバ1のパージと組み合わせるこ
とにより残留ガスの滞留および別経路への侵入がなくな
り、CVDチャンバ1内および排気系中での混合を防止
できるため、爆発等の懸念が解消され、安全性が向上す
る。
【0073】(2).混合してはならない活性ガスを順次に
流す場合に排気経路がガス遮断と同時には切り替わらな
くなるため、不活性ガスによるCVDチャンバ1のパー
ジと組み合わせることにより残留ガスが分岐点から他の
分岐配管の経路に流れ込んで滞留することがなくなり、
CVDチャンバ1内および排気系内での活性ガスの混合
を防止できるため、活性ガスの反応による生成物の堆積
による排気配管の閉塞や、CVDチャンバ1内への逆流
による異物発生を抑えられる。
【0074】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0075】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0076】(1).即ち、本発明の半導体装置の製造方
法、ならびに前記(v)〜(vii )記載の薄膜形成装置
および前記(xiii)記載の薄膜形成方法によれば、例え
ばプロセス終了後のチャンバ中の残留活性ガスを短時間
で効率良く排気することが可能となることにより、チャ
ンバ内の状態が残留ガス濃度の点から毎回初期化され着
工順によるプロセスの不安定性が改善されるという効果
があるとともに、活性ガスのチャンバ間での拡散を防止
でき、他チャンバのプロセスに対しての影響が無くなる
ため、各チャンバでのプロセスの高品質化が可能とな
り、従来組合せが困難であった活性ガスを使用するプロ
セスチャンバと高清浄度が要求されるプロセスチャンバ
を同一装置に組み込むことが出来るという効果がある。
また、ロードロック室或いは大気中に活性ガスが拡散す
る危険性をより低減することが可能となるため、雰囲気
汚染を防止する効果も持つ。更に残留ガスの排気に必要
な時間を低減できるため、装置のスループット向上にも
有効である。
【0077】(2).本発明の半導体装置の製造方法、なら
びに前記(viii)〜(xi)記載の本発明の薄膜形成装置
によれば、例えば混合してはならない活性ガスを順次に
流す場合に排気経路がガス遮断と同時には切り替わらな
くなるため、不活性ガスによるパージと組み合わせるこ
とにより残留ガスの滞留や別経路に流れ込むことがなく
なり、チャンバ中および排気系中での混合を防止できる
ため、爆発等の安全上の問題点を解決できるのみなら
ず、反応による生成物の堆積による排気配管の閉塞やチ
ャンバ中への逆流による異物も抑えられるという効果が
ある。
【0078】(3).本発明の半導体装置の製造方法、なら
びに本発明の前記(xii )記載の薄膜形成装置によれ
ば、例えば混合してはならない活性ガスを順次に流す場
合に供給側配管中に溜ったガス同士の混合を防止できる
ため、爆発等の安全上の問題点や、反応による生成物に
よる異物発生を抑えられる。更にガス配管が2重以上に
遮断されているため一方の遮断機構が故障した場合にも
ガスの混合が防止でき、より安全性が向上する。
【0079】(4).本発明の半導体装置の製造方法、なら
びに本発明の(xiv )記載の薄膜形成方法によれば、プ
ロセス実行中およびウエハ搬送中を除きチャンバ内が常
時不活性ガスによりパージされるため、チャンバ中の残
留ガス濃度を低減でき、チャンバ外部へのガスの拡散を
防止できるため、従来組合せが困難であった活性ガスを
使用するプロセスチャンバと高清浄度が要求されるプロ
セスチャンバを同一装置に組み込んだマルチチャンバ構
成を実現出来るという効果がある。また、ロードロック
室或いは大気中に活性ガスが拡散する危険性をより低減
することが可能となるため、雰囲気汚染を防止する効果
も持つ。また、排気系配管からの大気成分、ガス、反応
生成物等の逆流を防止でき、異物の発生を抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である半導体装置の製造方法
が実施される半導体製造装置の構造を説明する概念図で
ある。
【図2】その動作状態の一例を示す概念図である。
【図3】同じく、その動作状態の一例を示す概念図であ
る。
【図4】同じく、その動作状態の一例を示す概念図であ
る。
【図5】その作用における、要部の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図6】本発明の他の実施例である半導体装置の製造方
法が実施される半導体製造装置の構造を説明する概念図
である。
【図7】その動作状態の一例を示す概念図である。
【図8】同じく、その動作状態の一例を示す概念図であ
る。
【図9】同じく、その動作状態の一例を示す概念図であ
る。
【図10】同じく、その動作状態の一例を示す概念図で
ある。
【図11】同じく、その動作状態の一例を示す概念図で
ある。
【図12】同じく、その動作状態の一例を示す概念図で
ある。
【図13】同じく、その動作状態の一例を示す概念図で
ある。
【符号の説明】
1 CVDチャンバ(容器) 2 ドライポンプ(第2の真空ポンプ) 3 ターボ分子ポンプ(第1の真空ポンプ) 4 バイパス排気ライン(第2の排気系) 4a 排気ライン(第1の排気系) 5 圧力調整用バルブ 6 バルブ(第1のバルブ) 7 バルブ(第3のバルブ) 8 バルブ(第2のバルブ) 9 搬送用ロボット 10 搬送系チャンバ 11 Wスパッタチャンバ 12 Alスパッタチャンバ 13 ガス供給系 13a バルブ 14 除害装置 15 除害装置 16 サセプタ 17 ロードロックチャンバ 18 ウエハカセット 19 ウエハ 20 ゲートバルブ 20a〜20d ゲートバルブ 21 アルゴンガス供給用配管 21a バルブ 22 モノシラン供給用配管 22a バルブ 23 六フッ化タングステン供給用配管 23a バルブ 24 水素ガス供給用配管 24a バルブ 25 三フッ化窒素供給用配管 25a バルブ 26 分岐配管 27 分岐配管 28 ガス遮断機構 29 ガス遮断機構 30 制御装置 31 パージ用窒素ガス供給配管 32 パージ用窒素ガス供給配管 33 バルブ 34 バルブ 35 逆止弁 36 逆止弁 37 ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 英雄 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所デバイス開発センタ内 (56)参考文献 特開 平3−206618(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/02 H01L 21/203

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、 前記容器内のガスを排気する、第1の真空ポンプが設け
    られた第1の排気系と、 前記第1の排気系と並列して設けられた第2の排気系
    と、 前記第1の排気系及び前記第2の排気系と接続され、前
    記第1の排気系及び前記第2の排気系の下流側に設けら
    れた第2の真空ポンプとを有する半導体製造装置を用
    い、 前記容器内のウエハの表面処理の前または後は、前記第
    1の真空ポンプ及び前記第2の真空ポンプを用いて真空
    排気し、 前記ウエハの表面処理工程中は、前記第2の排気系から
    前記第2の真空ポンプを用いて真空排気することを特徴
    とする半導体装置の製造方法
  2. 【請求項2】 前記第1の真空ポンプはターボ分子ポン
    プであり、前記第2の真空ポンプはドライポンプである
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
  3. 【請求項3】 容器と、 前記容器内のガスを排気する、第1のバルブと、前記第
    1のバルブの下流側に設けられた第1の真空ポンプと、
    前記第1の真空ポンプの下流側に設けられた第3のバル
    ブとを有する第1の排気系と、 前記第1の排気系と並列して設けられた、第2のバルブ
    を有する第2の排気系と、 前記第1の排気系及び前記第2の排気系と接続され、前
    記第1の排気系及び前記第2の排気系の下流側に設けら
    れた第2の真空ポンプとを有する半導体製造装置を用
    い、 前記容器内のウエハの表面処理の前または後は、前記第
    1及び前記第3のバルブを開きかつ前記第2のバルブを
    閉じて、前記第1の真空ポンプ及び前記第2の真空ポン
    プを用いて真空排気し、 前記ウエハの表面処理工程中は、前記第2のバルブを開
    き、前記第1及び第3のバルブを閉じて、前記第2の排
    気系から前記第2の真空ポンプを用いて、真空排気する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法
  4. 【請求項4】 前記第1の真空ポンプはターボ分子ポン
    プであり、前記第2の真空ポンプはドライポンプである
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方
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