JP4517351B2 - 車体前部部品の取付け構造 - Google Patents
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Description
このため、設計公差とは別に、工場での組付け作業時に3部品のずれを均等にする作業をしなければならず、組付け作業に大きな負担が掛かっていた。
フロントフェンダー,フロントバンパーおよびヘッドランプの各見切り部の間隙を一定にして、車体前部の外観を向上させるようにした車体前部部品の取付け構造は提供されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の車体前部部品の取付けは、位置決めの基準体となるブラケットをフロントバンパーに取付け、そのバンパーをフロントフェンダーに位置決めして取付けるとともに、ヘッドランプをブラケットに位置決めして取付けている。
また、フロントフェンダーにホルダーを止めるビスの方向が、フロントバンパーから前記フロントフェンダーに向かう方向なので、フロントバンパーの重量を効率よく支えることができる。
また、本発明は、前記ホルダーを前記フロントフェンダーの前端面に、フロントバンパーから前記フロントフェンダーに向かう方向に締結し、前記ホルダーの凹部に対応する切欠きを有する舌片を前記フロントフェンダー端面に設け、かつ前記ヘッドランプの側面に設けられたピンを、前記ホルダーの凹部と共に前記切欠きに係合することによって、前記ヘッドランプ、フロントフェンダーおよび前記ホルダーの前後方向を前記ピンを介して位置決めするので、部品間のずれを最小限に抑えることができる。
図1は、本発明に係る車体前部部品の取付け方法が適用される車体の前部部品を分解して示した斜視図、図2は、車体前部部品を取付けた状態を示した車体前部の斜視図、図3は、図1のホルダー取付け部を拡大して示す分解斜視図、図4は、位置決め部品としてのホルダーを示した斜視図、図5は、車体前部部品であるフロントバンパーの側部平面図、図6は、図2におけるA−A線断面図、図7は、ホルダーをフロントフェンダーに取付けた状態を示した斜視図、図8は、図2におけるB−B線断面図、図9は、図2におけるC−C線断面図、図10および図11は、ホルダーに対する部品の組付け方向を示す概念図である。
このホルダー20の上面、即ちフロントフェンダー10の前端面10cに対向する面には、長手方向に一定間隔で3つの段付きボス21が立設されている。この段付きボス21は、径の小さな上部ボス部21aと径の大きな下部ボス部21bによって形成されており、その中央を除く両側のボス21には、その軸芯にスクリュー用孔21c(図6参照)が形成されている。さらに、ホルダー20の上面におけるボス21,21相互間には、一端から他端側に向けて両側に切り込みを入れた舌片22が側方に向けて形成され、該舌片22の先端に先端の厚みを薄くした爪22aが形成されている。
また、ホルダー20の側部20bの上面にも、外方に向けて舌片22と同様の舌片23が形成され、該舌片23の先端に爪23aが形成されている。さらに、ホルダー20の側部20bには、先端を開口した凹部24が形成され、その近傍にスクリュー用孔25が板面に形成されている。
また、ホルダー20の主部20aには、側部20bと反対の端面20cにも、クリップ用孔26が形成されている。
前記フロントフェンダー10の前端面10cには、ホルダー20の上部ボス部21aが挿入される孔10aを形成した筒部13が形成されており、この筒部13の先端にスクリュー用孔10bが形成されている。前記フロントフェンダー10の前端面10cの先には、ホルダー20の内側側面に沿った壁面10dが設けられている。この壁面10dの先には、図3に示すように、ホルダー20の凹部24に対応する切欠き14およびスクリュー用孔15を有する舌片10eが設けられている。この切欠き14はホルダー20の凹部24とともにヘッドランプ40のピン41が係合されている。また、フロントフェンダー10の舌片10eは、スクリュー51を介してホルダー20のスクリュー用孔25とともにスクリュー用孔15がヘッドランプ40のスクリュー用孔42に締結されている。
先ず、図10および図11並びに図6に示すように、ホルダー20のボス21の上部ボス21aをフロントフェンダー10の前端面10cに形成した孔10aに挿通させ、フロントフェンダー10の前端面10cに対する平行方向の位置決めを行う。次いで、ボス21に形成されているスクリュー用孔21cにスクリュー50を挿通させ、該スクリュー50の先端をフロントフェンダー10の前端面10cに形成されているスクリュー用孔10bに係合させてホルダー20をフロントフェンダー10に、フロントバンパー30からフロントフェンダー10に向かう方向に締結する(図3および図7参照)。 こうして、ホルダー20はフロントフェンダー10の内側側面に沿った壁面10dに背面が当たり位置決めされる。このとき、フロントフェンダー10の舌片10eがホルダー20の前端面に当接し、位置決めが図られるとともに、舌片10eの切欠き14およびスクリュー用孔15が、ホルダー20の凹部24およびスクリュー用孔25に合致する。
そして、フロントバンパー30とフロントフェンダー10のずれを低減し、フロントバンパー30の重量を効率的に支えることができる。
この状態においては、図7に示したように、ホルダー20の上面とフロントフェンダー10の前端面10cとの間に、下部ボス部21bの高さに相当する一定の間隙αが形成される。
この状態におけるヘッドランプ40は、フロントフェンダー10との見切り部の間隙が一定に確保される。スクリュー51によって締結することで、ヘッドランプ40のY方向(車幅方向)を規制する。これにより、フロントフェンダー10との水平の隙間のY方向(上下方向)を規制する。
なお、ヘッドランプ40の他の部分は、車体フレーム1等にクリップ等によって締結される。
こうして、フロントフェンダー10とヘッドランプ40の水平の隙間のZ方向(上下方向)を規制する。
次いで、このフロントバンパー30は、その端部に形成されたクリップ用孔37に挿通させたクリップ52をホルダー20のクリップ用孔26に係合することによって、ホルダー20に固定される。こうして、図10ないし図13に示すように、ホルダー20に対して、フロントフェンダー10、ヘッドランプ40、フロントバンパー30が3方向から組みつけられるので、公差が最小限に抑えられて位置決めが図られる。
なお、このフロントバンパー30の他の部分は、クリップ等によって車体フレーム1等に締結される。
10 フロントフェンダー
10a 孔
10b スクリュー用孔
14 切欠き
20 ホルダー
20a 主部
20b 側部
20c 端面
21 ボス
21a 上部ボス部
21b 下部ボス部
21c スクリュー用孔
22 舌片
22a 爪
23 舌片
23a 爪
24 凹部
25 スクリュー用孔
26 クリップ用孔
30 フロントバンパー
30a バンパー本体
30b 側面部
31,32 通風孔
33 切欠き
34 フランジ
34a 矩形状孔
34b 切欠き
35 フランジ
35a 矩形状孔
36 屈曲部
40 ヘッドランプ
41 ピン
42 スクリュー用孔
50,51 スクリュー
52 クリップ
Claims (3)
- ホルダー(20)とフロントフェンダー(10)との間に互いに位置決めする手段を配設し、前記ホルダー(20)とフロントバンパー(30)との間に互いに位置決めする手段を配設し、前記ホルダー(20)とヘッドランプ(40)との間に互いに位置決めする手段を配設した車体前部部品の取付け構造であって、
前記ホルダー(20)の前記フロントフェンダー(10)の前端面(10c)に対向するフロントフェンダー側の面に段差部を構成する段付きボス(21)を立設するとともに、
前記段付きボス(21)の基部に前記段差部によって前記ホルダー(20)の面との間に所定の間隙を形成し、
前記フロントフェンダー(10)の前端面(10c)に、前記段付きボス(21)の小径部に合致する径の孔(10a)を形成することによって前記段差部による第1の位置決め手段を構成し、
前記ホルダー(20)の前記フロントフェンダー側の面を、前記段付きボス(21)を前記孔(10a)に係合することで前記段差部による所定の間隙αをもって取付けるとともに、
前記フロントバンパー(30)の側縁に内方に曲折させたフランジ(34)に、前記段付きボス(21)の基部の大径部に対応する切欠部(34b)を形成し、
前記ホルダー(20)の前記段付きボス(21)の基部の大径部と前記切欠部を係合することによって第2の位置決め手段を構成し、
前記ホルダー(20)の側端に開口する凹部(24)を形成するとともに、前記ヘッドランプ(40)の側面に、前記凹部(24)に合致する径のピン(41)を立設することによって第3の位置決め手段を構成し、
始めに第1の位置決め手段の前記段付きボス(21)を前記孔(10a)に挿嵌させ、前記ホルダー(20)を、前記フロントフェンダー(10)の前端面(10c)に対して位置決めし、
次に第3の位置決め手段の前記ヘッドランプ(40)のピンを前記凹部(24)に係合することによって、前記ヘッドランプ(40)を前記ホルダー(20)に位置決めし、
最後に第2の位置決め手段の前記フランジ(34)を前記間隙αに挿入させることによって、前記フロントバンパー(30)を前記ホルダー(20)に位置決めすることを特徴とする車体前部部品の取付け構造。 - 上記第1の位置決め手段および第3の位置決め手段において、
前記ホルダーの凹部に対応する切欠きを有する舌片を前記フロントフェンダー端面に設け、かつ前記ヘッドランプの側面に設けられたピンを、前記ホルダーの凹部と共に前記切欠きに係合することによって、前記ヘッドランプおよびフロントフェンダーを、前記ホルダーを介して位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の車体前部部品の取付け構造。 - 前記ホルダーを前記フロントフェンダーの前端面に、フロントバンパーから前記フロントフェンダーに向かう方向に締結したことを特徴とする請求項1または2に記載の車体前部部品の取付け構造。
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