JP4516906B2 - 床暖房装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱用長尺体が装備され且つ表面にシート状の均熱体が止着された床暖房パネルと、
その床暖房パネルの上部に接着剤にて貼着される状態で並設される複数の床仕上げ材とを備えた床暖房装置に関する。
かかる床暖房装置は、加熱用長尺体が装備され且つ表面にシート状の均熱体が止着された床暖房パネルを、床下地材上に敷設し、更に、そのように敷設した床暖房パネルの上部に、木質材等にて形成された複数の床仕上げ材を接着剤にて貼着する状態で並設するようにしてある。
ところで、床仕上げ材に傷がつく等により、床暖房パネルの上部に並設した床仕上げ材を張り替える場合がある。
そして、床仕上げ材を床暖房パネルから剥がすときに、床仕上げ材が接着剤にて直接に均熱体に接着されていると、均熱体も一緒に剥がれて、その均熱体に損傷を与えるのは勿論のこと、パネル形成体にも損傷を与える虞がある。
そこで、従来の床暖房パネルでは、床仕上げ材を剥がすときに、均熱体やパネル形成体に損傷を与えるのを抑制するために、床仕上げ材の接着状態を剥離し易くするためのコーティング材にて床暖房パネルの表面をコーティングした状態で、複数の床仕上げ材を床暖房パネルの上部に接着剤にて貼着していた。
そして、コーティング材により、床仕上げ材を床暖房パネルから剥離し易いようにして、床仕上げ材を剥がすときに、均熱体に損傷を与えるのを抑制するようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。
2002−242414号公報
しかしながら、従来の床暖房装置では、床暖房パネルの上部に並設した複数の床仕上げ材を張り替え等のために剥がすときは、床仕上げ材を1枚ずつバール等の工具を用いて剥がす必要があり、床仕上げ材の剥がし作業が煩雑になるという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、床仕上げ材を剥がすときの床暖房パネルの損傷を抑制しながら、床仕上げ材の剥がし作業の簡略化を図り得る床暖房装置を提供することにある。
本発明の床暖房装置は、加熱用長尺体が装備され且つ表面にシート状の均熱体が止着された床暖房パネルと、
その床暖房パネルの上部に接着剤にて貼着される状態で並設される複数の床仕上げ材とを備えたものであって、
第1特徴構成は、前記床暖房パネルの表面における少なくとも前記接着剤の付着予定部分に、前記床仕上げ材の接着状態を剥離し易くするための剥離容易化層が設けられ、
多孔状シート体が、前記剥離容易化層が設けられた前記床暖房パネルの上部に、その全面又は略全面にわたる状態で設けられ、
前記複数の床仕上げ材が、前記多孔状シート体を介在させた状態で、前記剥離容易化層が設けられた前記床暖房パネルの上部に前記接着剤にて貼着されている点を特徴とする。
即ち、床暖房パネルの表面における少なくとも接着剤の付着予定部分に、床仕上げ材の接着状態を剥離し易くするための剥離容易化層を設け、その床暖房パネルの上部にその全面又は略全面にわたる状態で、多孔状シート体を設けて、複数の床仕上げ材を、床暖房パネルの表面に設けられている剥離容易化層に対して多孔状シート体を介在させて接着剤にて貼着した状態で、床暖房パネルの上部に並設することになる。
そして、複数の床仕上げ材を剥がすときは、端部等の1枚の床仕上げ材をバール等の工具を用いて持ち上げる必要があるものの、そのように持ち上げた床仕上げ材の裏面の多孔状シート体を持ち上げてゆくと、バール等の工具を用いることなく、その多孔状シート体の持ち上げに伴って床仕上げ材を順次剥がすことができるので、床仕上げ材を容易に剥がすことができる。
又、そのように床仕上げ材を剥がすときには、剥離容易化層の作用により、均熱体が床暖房パネルの表面から剥がれるのが防止されるので、均熱体に損傷を与えるのを抑制することができる。
従って、床仕上げ材を剥がすときの床暖房パネルの損傷を抑制しながら、床仕上げ材の剥がし作業の簡略化を図り得る床暖房装置を提供することができるようになった。
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記多孔状シート体が、複数のシート部分に分割されている点を特徴とする。
即ち、多孔状シート体が複数のシート部分に分割されているので、シート部分を1枚ずつ床暖房パネルの上部に配置して並べていくことにより、多孔状シート体を、床暖房パネルの上部にその全面又は略全面にわたる状態で設けることができる。
そして、各シート部分は小さくて取り扱い易いので、各シート部分を、床暖房パネルの上部における夫々の所定の部分に、容易に位置ズレや弛みを抑制しながら設けることができるようになり、多孔状シート体を床暖房パネルの上部にその全面又は略全面にわたって設ける作業を容易化することができる。
従って、多孔状シート体の設置作業の容易化により、床暖房装置の施工作業を容易化することができるようになった。
第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
前記床暖房パネルの周辺に、周辺パネルが配置され、
前記剥離容易化層が、前記周辺パネルの表面における少なくとも前記接着剤の付着予定部分に貼着され、
前記多孔状シート体が、前記周辺パネルの全面又は略全面にもわたる状態で設けられ、
前記複数の床仕上げ材が、前記多孔状シート体を介在させた状態で、前記周辺パネルの上部にもわたって前記接着剤にて貼着される状態で並設されている点を特徴とする。
即ち、剥離容易化層を、床暖房パネルの周辺に配置された周辺パネルの表面における少なくとも接着剤の付着予定部分にも設け、多孔状シート体を、周辺パネルの全面又は略全面にもわたる状態で設けるので、複数の床仕上げ材を、周辺パネルの上部に設けられている剥離容易化層に対して多孔状シート体を介在させて接着剤にて貼着した状態で、床暖房パネル及び周辺パネルの上部に並設することができる。
そして、床暖房パネル及び周辺パネルの上部に並設した複数の床仕上げ材を剥がすときは、端部の1枚の床仕上げ材をバール等の工具を用いて持ち上げ、そのように持ち上げた床仕上げ材の裏面の多孔状シート体を持ち上げてゆくと、剥離容易化層の作用により、周辺パネルに損傷を与えるのを抑制しながら、バール等の工具を用いることなく、多孔状シート体の持ち上げに伴って床仕上げ材を順次剥がすことができる。
つまり、このような床暖房装置では、通常、暖房対象の床を区画する壁等の床区画材と床暖房パネルとの間に、周辺パネルを配置して、床暖房パネル及び周辺パネルの上部の全面にわたって、複数の床仕上げ材を接着剤にて貼着する状態で並設する。
そのように、床暖房パネルの周辺に周辺パネルを配置する場合に、上述のように、周辺パネルの表面に剥離容易化層を設けると共に多孔状シート体を設けて、複数の床仕上げ材を並設することにより、床仕上げ材を剥がすときには、周辺パネルの損傷を抑制しながら、床仕上げ材を簡単に剥がすことができるのである。
従って、床暖房パネルの周辺に周辺パネルを配置するように構成した床暖房装置において、床暖房パネルだけでなく周辺パネルの損傷をも抑制しながら、床仕上げ材の剥がし作業を簡略化することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記剥離容易化層が、熱伝導性の高い材料にて構成された弱接着性シート体である点を特徴とする。
即ち、剥離容易化層が、熱伝導性の高い材料にて構成された弱接着性シート体であるので、加熱用長尺体から発生して均熱体に伝導する熱を、弱接着性シート体に良好に伝導させることができる。
そして、加熱用長尺体から発生した熱を弱接着性シート体に良好に伝導させることができるので、例えば、剥離容易化層としての弱接着性シート体を均熱体の表面に部分的に設ける場合でも、その弱接着性シート体を、均熱体における弱接着性シート体にて覆われていない部分と同等に加熱されるようにすることが可能となり、床暖房パネルの表面の温度のバラツキを抑制することができる。
従って、床暖房時の床面の温度のバラツキを抑制することができるようになった。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、第1実施形態の床暖房装置は、加熱用長尺体としての熱媒流通管2が装備され且つ表面にシート状の均熱体3が止着された床暖房パネルPHと、その床暖房パネルPHの周辺に配置される周辺パネルPAと、それら床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部に床仕上げ材用接着剤16にて貼着される状態で並設される複数の床仕上げ材1とを備えて構成してある。
そして、図1及び図2に示すように、本発明においては、前記床暖房パネルPHの表面における少なくとも床仕上げ材用接着剤16の付着予定部分に、前記床仕上げ材の接着状態を剥離し易くするための剥離容易化層としての弱接着性シート体10を設け、多孔状シート体11を、前記弱接着性シート体10を設けた床暖房パネルPHの上部に、その全面にわたる状態で設け、前記複数の床仕上げ材1を、多孔状シート体11を介在させた状態で、床暖房パネルPHの上部に床仕上げ材用接着剤16にて貼着してある。
又、図1及び図3に示すように、前記弱接着性シート体10を、前記周辺パネルPAの表面における少なくとも床仕上げ材用接着剤16の付着予定部分にも設け、前記多孔状シート体11を周辺パネルPAの全面にもわたる状態で設け、前記複数の床仕上げ材1を、多孔状シート体11を介在させた状態で、周辺パネルPAの上部にもわたって床仕上げ材用接着剤16にて貼着する状態で並設してある。
以下、床暖房装置の各部について、説明を加える。
先ず、床暖房パネルPHについて説明を加えると、図1及び図2に示すように、その床暖房パネルPHは、熱媒流通管2が装備され且つ表面にシート状の均熱体3が止着されたパネル形成体4を備えて構成し、そのパネル形成体4は、外形形状が矩形状になるように並べた複数の矩形状のパネル単位体6にて構成してある。
図1に示すように、前記熱媒流通管2は、パネル形成体4の表面側に、その略全面にわたって蛇行状に装備し、その熱媒流通管2の両端部を熱媒給排用のヘッダ8に接続してある。
具体的には、図2に示すように、パネル形成体4の表面側に、図1に示す如き熱媒流通管2の配設パターンに対応させて、熱媒流通管2を収納するための溝部4mを形成し、この溝部4mに前記熱媒流通管2を収納してある。
そして、前記ヘッダ8を熱媒往き路及び熱媒戻し路(図示省略)にて熱源機(図示省略)に接続して、その熱源機により、熱媒流通管2を通して熱媒を循環させるように構成してある。
前記パネル形成体4は、熱伝導率が低い発泡ポリスチレン等の発泡樹脂製であり、断熱性を有すると共に軽量化が可能となり、前記熱媒流通管2は、架橋ポリエチレン、ポリブテン等の樹脂製で可撓性を有している。
図1及び図2に示すように、上述のように熱媒流通管2を装備したパネル形成体4の表面の全面にわたって、前記均熱体3を止着してある。
この均熱体3は、熱伝導率の高いアルミ箔等のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせて接着自在なように構成して、パネル形成体4の表面に貼着するようにしてある。
前記弱接着性シート体10は、熱伝導率が高く且つ床仕上げ材用接着剤16を浸透させないアルミ箔等のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせて接着自在なように構成してある。
そして、その弱接着性シート体10を均熱体3に接着させる接着力を、パネル形成体4に対する均熱体3の接着力、及び、床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を弱接着性シート体10に接着させる接着力よりも弱くして、詳細は後述するが、床仕上げ材1を床暖房パネルから剥がすときに、均熱体3が床暖房パネルPHの表面から剥がれずに、弱接着性シート体10が均熱体3から剥がれるようにして、床仕上げ材1の接着状態を剥離し易くしてある。
この第1実施形態では、床暖房パネルPHの表面の略全面を床仕上げ材接着範囲として、その表面に略全面にわたって床仕上げ材用接着剤16を塗布して、床仕上げ材1を貼着するようしてあるので、床暖房パネルPHの表面の略全面が床仕上げ材用接着剤16の付着予定部分に相当する。
そこで、前記弱接着性シート体10を、均熱体3の表面の全面にわたって貼着してある。
上述のように、前記剥離容易化層としての弱接着性シート体10をアルミ箔等の熱伝導性の高い材料にて構成してあるので、熱媒流通管2から発生して均熱体3に伝導する熱を、床暖房パネルPHの表面の全面にわたって貼着した弱接着性シート体10の全面にわたって良好に伝導させることができるので、床暖房パネルPHの表面温度のバラツキを抑制することができる。
前記多孔状シート体11は、この第1実施形態では、金属製のラス網にて構成してある。
更に、図1及び図4に示すように、この多孔状シート体11を、複数枚(この実施形態では3枚)のシート部分11pに分割して、それら複数枚のシート部分11pを床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部に並べていくことにより、多孔状シート体11を、床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部にその全面にわたる状態で設ける構成としてある。
図1及び図3に示すように、前記周辺パネルPAは、合板にて床暖房パネルPHと同厚さの矩形板状に形成した周辺パネル本体部30を備えて構成してある。
この第1実施形態では、周辺パネルPAの表面の略全面を床仕上げ材接着範囲として、その表面の略全面に床仕上げ材用接着剤16を塗布して、床仕上げ材1を貼着するようしてあるので、周辺パネルPAの表面の略全面が床仕上げ材用接着剤16の付着予定部分に相当する。
そこで、前記弱接着性シート体10を、周辺パネルPAの周辺パネル本体部30の表面の全面にわたって貼着してある。
尚、この弱接着性シート体10を周辺パネル本体部30に接着させる接着力は、パネル形成体4に対する均熱体3の接着力、及び、床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を弱接着性シート体10に接着させる接着力よりも弱くして、床仕上げ材1の接着状態を剥離し易くしてある。
前記床仕上げ材1は、木質材にて細長状の矩形板状に形成し、隣接する床仕上げ材1同士を、一方の側面に形成された溝1mに他方の側面に形成された突条部1rを嵌め込んで接合する、所謂、実接ぎにて接合する構成としてある。
次に、図2ないし図4に基づいて、上述のように構成した床暖房装置を暖房対象の床に設置する作業について説明する。
床下地材13の表面に接着剤(図示省略)を塗布して、弱接着性シート体10を貼着した床暖房パネルPHを暖房対象の床における所定の位置に敷いて、床暖房パネルPHを接着剤により床下地材13に固定する。
又、床下地材13の表面に接着剤(図示省略)を塗布して、前記床暖房パネルPHの側縁と床区画材との間に敷き詰めるように、弱接着性シート体10を貼着した複数の周辺パネルPAを配置して、それら複数の周辺パネルPAを接着剤により床下地材13に固定する。
尚、床暖房パネルPHや周辺パネルPAを接着剤にて床下地材13に接着する接着力は、当然、前記弱接着性シート体10の接着力よりも強くしてある。
続いて、多孔状シート体11を構成する複数枚のシート部分11pを、上述のように敷き詰めた床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部に、それらの全面にわたるように敷き詰める。
この多孔状シート体11は、上述のように複数のシート部分11pに分割してあり、各シート部分11pは小さくて取り扱い易いので、各シート部分11pを、床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部における所定の部分に、位置ズレや弛みを抑制しながら容易に設けることができる。
続いて、床仕上げ材用接着材16を、へら等により多孔状シート体11の孔内に押し込む状態で、上述のように敷き詰めた床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部の略全面にわたって塗布する。
そして、複数の床仕上げ材1を、隣接するもの同士を実接ぎにて接合しながら、上述のように床仕上げ材用接着材16を塗布した床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部の全面にわたって配置することにより、複数の床仕上げ材1を、多孔状シート体11を介在させた状態で、床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部に床仕上げ材用接着材16にて貼着する。
次に、図5に基づいて、床仕上げ材1を張り替え等のために剥がす作業について、説明する。
例えば、床の角部に設けられている1枚の床仕上げ材1を、バール等の工具を用いて持ち上げる。
そして、そのように持ち上げた床仕上げ材1の裏面の多孔状シート体11を持ち上げてゆくと、バール等の工具を用いることなく、その多孔状シート体11の持ち上げに伴って床仕上げ材1を順次剥がすことができる。
又、床仕上げ材1は、床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの表面に貼着された弱接着性シート体10に対して多孔状シート体11を介在させた状態で床仕上げ材用接着剤16にて貼着されていて、床暖房パネルPHの均熱体3や周辺パネルPAの表面に直接に接着されていないので、上述のように多孔状シート体11を持ち上げて床仕上げ材1を剥がすときには、多孔状シート体11と一緒に弱接着性シート体10が床暖房パネルPHの均熱体3や周辺パネルPAから剥がれることになる。
従って、床暖房パネルPHの表面に貼着した均熱体3が剥がれるのを防止することができ、又、周辺パネルPAの周辺パネル本体部30の表面が損傷するのを防止することができるものとなり、床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの損傷を抑制しながら、床仕上げ材1を簡単に剥がすことができるようになった。
〔第2実施形態〕
図6に示すように、第2実施形態の床暖房パネルPHは、上記の第1実施形態と同様に、熱媒流通管2が装備され且つ表面にシート状の均熱体3が止着された床暖房パネルPHと、その床暖房パネルPHの周辺に配置される周辺パネルPAと、それら床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部に床仕上げ材用接着剤16にて貼着される状態で並設される複数の床仕上げ材1とを備えて構成してあるが、床暖房パネルPH及び周辺パネルPA夫々の構成が、上記の第1実施形態と異なる。
即ち、図6及び図7に示すように、床暖房パネルPHは、熱媒流通管2が装備され且つ表面にシート状の均熱体3が止着されたパネル形成体4を備えて構成し、そのパネル形成体4に、複数(この実施形態では8本)の小根太5をその小根太5の幅方向に所定の小根太ピッチ(例えば、303mm)にて並設して構成してある点で、上記の第1実施形態と異なる。
又、周辺パネルPAは、下記の点で上記の第1実施形態と異なる。
即ち、図6、図11及び図12に示すように、周辺パネルPAには、前記床暖房パネルPHにおける前記小根太5の長手方向の側方に配置する小根太長手方向側方用の周辺パネル本体部31を備えた小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmと、前記床暖房パネルPHにおける前記複数の小根太5の並び方向の側方に配置する小根太並び方向側方用の周辺パネル本体部32を備えた小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnとがある。
尚、図11において、(イ)は小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmの平面図であり、(ロ)は側面図であり、図12において、(イ)は小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnの平面図であり、(ロ)は側面図である。
そして、前記小根太長手方向側方用の周辺パネル本体部31には、複数(この実施形態では6本)の長手方向側方用小根太33を、前記床暖房パネルPHにおける複数の小根太5の並びピッチである小根太ピッチと同一の並びピッチにて並設してある。
又、前記小根太並び方向側方用の周辺パネル本体部32には、複数(この実施形態では2本)の並び方向側方用小根太36を、その周辺パネル本体部32が前記床暖房パネルPHにおける前記複数の小根太5の並び方向の側方に配置された状態において、その床暖房パネルPHにおいて前記小根太ピッチで並ぶ複数の小根太5に連なって前記小根太ピッチで並ぶ状態となるように設けてある。
以上の点で、この第2実施形態の周辺パネルPAは、上記の第1実施形態と異なる。
前記床暖房パネルPHについて、説明を加える。
図7に示すように、前記パネル形成体4は、外形形状が矩形状になるように並べた複数の矩形状のパネル単位体6にて構成してある。
その矩形状のパネル形成体4に、前記複数の小根太5を、その長手方向の一部分に小根太5が存在しない小根太不存在部分7を形成する状態で、前記パネル形成体4の一辺方向に前記小根太ピッチで並設してある。
具体的には、図8及び図9に示すように、パネル形成体4に、小根太5を嵌入するための小根太嵌入部4kを、上述の如き複数の小根太5の配置パターンに対応させて、パネル形成体4の側端縁から内方側に入り込む凹入状や、パネル形成体4の厚さ方向に貫通する開口状にて形成してある。
そして、前記パネル形成体4の厚さと同じ厚さの小根太5を各小根太嵌入部4kに嵌入することにより、パネル形成体4に前記複数の小根太5を、夫々が着脱自在な状態で、上述の如き配置パターンにて並設する構成としてある。
ちなみに、前記小根太5は、ビスの螺入が可能な木製又は樹脂製である。
図7に示すように、前記熱媒流通管2は、パネル形成体4の表面側に、前記小根太不存在部分7を通過させる状態で、パネル形成体4の略全面にわたって蛇行状に装備し、その熱媒流通管2の両端部を、パネル形成体4の角部に配設した熱媒給排用のヘッダ8に接続してある。
具体的には、図8ないし図10に示すように、パネル形成体4の表面側に、図7に示す如き熱媒流通管2の配設パターンに対応させて、熱媒流通管2を収納するための溝部4mを形成し、この溝部4mに前記熱媒流通管2を収納してある。
図7及び図8に示すように、上述のように熱媒流通管2を装備し且つ複数の小根太5を並設したパネル形成体4の表面の全面にわたって、熱伝導率の高いアルミ箔等のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせて接着自在なように構成した均熱体3を貼着してある。
更に、図7、図8及び図10に示すように、前記均熱体3における各小根太不存在部分7の上部に対応する部分には、釘打ちを禁止する領域であることを示す釘打ち禁止シール9を貼付してある。
この第2実施形態では、床暖房パネルPHの表面における各小根太5の上部に相当する部分に床仕上げ材用接着剤16(図13参照)を塗布した状態で、床暖房パネルPHの上部に床仕上げ材1を配置する。
従って、床暖房パネルPHの表面における各小根太5の上部に相当する部分に塗布された床仕上げ材用接着剤16が床仕上げ材1により押し広げられて、均熱体3の表面における小根太5に隣接する小根太隣接部分に広がることになるので、床暖房パネルPHの表面において、各小根太5の上部に相当する部分及び各小根太隣接部分が床仕上げ材用接着剤16の付着予定部分に相当する。
そこで、図6ないし図9に示すように、この第2実施形態では、剥離容易化層としての帯状の弱接着性シート体10を、前記複数の小根太5の夫々に対応させた状態で、前記均熱体3の表面における小根太5の上部に相当する部分及び小根太隣接部分を一連に覆うように貼着してある。
第1実施形態と同様に、この弱接着性シート体10を均熱体3に接着させる接着力を、パネル形成体4に対する均熱体3の接着力、及び、床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を弱接着性シート体10に接着させる接着力よりも弱くして、床仕上げ材1を床暖房パネルから剥がすときに、均熱体3が床暖房パネルPHの表面から剥がれずに、弱接着性シート体10が均熱体3から剥がれるようにして、床仕上げ材1の接着状態を剥離し易くしてある。
更に、図7、図8及び図10に示すように、前記釘打ち禁止シール9を相似的に拡大した形状の禁止シール覆い用弱接着性テープ12を、釘打ち禁止シール9上に、その全周からはみ出させる状態で貼着してある。
釘打ち禁止シール9及び均熱体3に対する禁止シール覆い用弱接着性テープ12の接着力は、パネル形成体4に対する均熱体3の接着力、及び、床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を禁止シール覆い用弱接着性テープ12に接着させる接着力よりも弱くしてある。
そして、前記弱接着性シート体10の幅は、床仕上げ材1を床暖房パネルPHの上部に固定する際の床仕上げ材用接着剤16の広がり範囲(以下、単に床仕上げ材用接着剤広がり範囲と記載する場合がある)をカバーできる幅に設定してある。
又、前記禁止シール覆い用弱接着性テープ12の幅も、床仕上げ材用接着剤広がり範囲をカバーできる幅に設定してある
前記禁止シール覆い用弱接着性テープ12は、前記弱接着性シート体10と同様に、アルミ箔等のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせることにより形成してある。
上述のように、弱接着性シート体10をアルミ箔等の熱伝導率の高いシート状体にて構成して、熱媒流通管2から均熱体3に伝導する熱をその弱接着性シート体10に良好に伝導させることができるようにしてあるので、床暖房パネルPHの表面温度のバラツキを抑制することができる。
次に、前記周辺パネルPAについて説明を加える。
先ず、図6及び図11に基づいて、前記小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmについて説明を加える。
小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmに備えさせる前記小根太長手方向側方用の周辺パネル本体部31は、前記床暖房パネルPHと同厚さの細長矩形板状に形成してあり、前記床暖房パネルPHにおける前記小根太5の長手方向の側方に、その長手方向を床暖房パネルPHにおける複数の小根太5の並び方向に沿わせた姿勢で配置するように構成してある。
具体的には、前記小根太長手方向側方用の周辺パネル本体部31は、前記複数の長手方向側方用小根太33と、その長手方向側方用小根太33と同長さの複数の矩形板状の長手方向側方用パネル単位体34とを互い違いに並べた状態で接着剤にて固定して形成してある。
前記長手方向側方用パネル単位体34は、前記パネル形成体4と同様に発泡樹脂製であり、前記長手方向側方用小根太33は、前記床暖房パネルPHの小根太5と同幅であり、又、その床暖房パネルPHの小根太5と同様に木製又は樹脂製である。
この第2実施形態では、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmの表面における前記複数の長手方向側方用小根太33の上部に床仕上げ材用接着剤16を塗布した状態で、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmの上部に床仕上げ材1を配置する。
従って、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmにおける長手方向側方用小根太33の上部に相当する部分に塗布された床仕上げ材用接着剤16が床仕上げ材1により押し広げられて、長手方向側方用パネル単位体34における長手方向側方用小根太33に隣接する部分に広がることになるので、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmの表面において、各長手方向側方用小根太33の表面に相当する部分及び長手方向側方用パネル単位体34の表面における各長手方向側方用小根太33に隣接する部分に相当する部分が、床仕上げ材用接着剤16の付着予定部分に相当する。
そこで、この第2実施形態では、剥離容易化層としての帯状の弱接着性シート体10を、前記複数の長手方向側方用小根太33の夫々に対応させた状態で、その長手方向側方用小根太33の長手方向の全長にわたって、その長手方向側方用小根太33及び長手方向側方用パネル単位体34における長手方向側方用小根太33に隣接する部分を一連に覆うように貼着してある。
つまり、小根太長手方向側方用の周辺パネル本体部31の表面に、帯状の弱接着性シート体10を、床暖房パネルPHにおける複数の小根太5夫々の仮想延長線上に位置する状態で貼着してある
尚、この帯状の弱接着性シート体10を長手方向側方用小根太33及び長手方向側方用パネル単位体34に接着させる接着力は、パネル形成体4に対する均熱体3の接着力、及び、床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を弱接着性シート体10に接着させる接着力よりも弱くして、床仕上げ材1の接着状態を剥離し易くしてある。
又、この帯状の弱接着性シート体10の幅は、床仕上げ材用接着剤広がり範囲をカバーできる幅に設定してある。
次に、図6及び図12に基づいて、前記小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnについて説明を加える。
小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnに備えさせる前記小根太並び方向側方用の周辺パネル本体部32は、前記床暖房パネルPHと同厚さの細長矩形板状に形成してあり、前記床暖房パネルPHにおける前記複数の小根太5の並び方向の側方に、その長手方向を床暖房パネルPHの小根太5の長手方向に沿わせた姿勢で配置するように構成してある。
具体的には、前記小根太並び方向側方用の周辺パネル本体部32は、前記複数の並び方向側方用小根太36と、その並び方向側方用小根太36と同長さの複数の矩形板状の並び方向側方用パネル単位体37とを互い違いに並べた状態で接着剤にて固定して形成してある。
前記並び方向側方用パネル単位体37は、前記パネル形成体4と同様に発泡樹脂製であり、前記並び方向側方用小根太36は、前記床暖房パネルPHの小根太5と同幅であり、又、その床暖房パネルPHの小根太5と同様に木製又は樹脂製である
この第2実施形態では、小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnの表面における前記複数の並び方向側方用小根太36の上部に床仕上げ材用接着剤16を塗布した状態で、小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnの上部に床仕上げ材1を配置する。
従って、小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnにおける並び方向側方用小根太36の上部に相当する部分に塗布された床仕上げ材用接着剤16が床仕上げ材1により押し広げられて、並び方向側方用パネル単位体37における並び方向側方用小根太36に隣接する部分に広がることになるので、小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnの表面において、各並び方向側方用小根太36の表面に相当する部分及び並び方向側方用パネル単位体37の表面における各並び方向側方用小根太36に隣接する部分に相当する部分が、床仕上げ材用接着剤16の付着予定部分に相当する。
そこで、この第2実施形態では、剥離容易化層としての帯状の弱接着性シート体10を、前記複数の並び方向側方用小根太36の夫々に対応させた状態で、その並び方向側方用小根太36の長手方向の全長にわたって、その並び方向側方用小根太36及び並び方向側方用パネル単位体37における並び方向側方用小根太36に隣接する部分を一連に覆う状態で、それらに貼着して設けてある。
つまり、小根太並び方向側方用の周辺パネル本体部32の表面に、その周辺パネル本体部32が前記床暖房パネルPHにおける前記複数の小根太5の並び方向の側方に配置された状態において、その床暖房パネルPHにおいて前記小根太ピッチで並ぶ複数の小根太5に連なって前記小根太ピッチで並ぶ状態となるように、帯状の弱接着性シート体10を並べて貼着してある。
尚、この帯状の弱接着性シート体10を並び方向側方用小根太36及び並び方向側方用パネル単位体37に接着させる接着力は、パネル形成体4に対する均熱体3の接着力、及び、床仕上げ材用接着剤16により床仕上げ材1を弱接着性シート体10に接着させる接着力よりも弱くして、床仕上げ材1の接着状態を剥離し易くしてある。
又、この帯状の弱接着性シート体10の幅は、床仕上げ材用接着剤広がり範囲をカバーできる幅に設定してある。
次に、図6、図13、図14及び図15に基づいて、上述のように構成した床暖房装置を暖房対象の床に設置する作業について説明する。尚、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAm及び小根太並び方向側方用の周辺パネルPAn夫々の設置作業を、同一の図15を用いて示している。
図6及び図13の(イ)に示すように、床下地材13の表面に接着剤(図示省略)を塗布して、床暖房パネルPHを暖房対象の床における所定の位置に敷き、ビス14を、各小根太5における幅方向の中間部分から、床下地材13に達するように捩じ込んで、床暖房パネルPHを接着剤とビス14とにより、床下地材13に固定する。
又、図6及び図15の(イ)に示すように、床下地材13の表面に接着剤(図示省略)を塗布して、前記床暖房パネルPHにおける前記小根太5の長手方向の側縁と床区画材との間に、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmを敷き込み、前記床暖房パネルPHにおける前記複数の小根太4の並び方向の側方の側縁と床区画材との間に、小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnを敷き込んで、それら小根太長手方向側方用の周辺パネルPAm及び小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnを接着剤により、床下地材13に固定する。
尚、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmは、複数の長手方向側方用小根太33が床暖房パネルPHの複数の小根太5と同位相で並ぶように配置する。
続いて、図6、図13の(イ)及び図15の(イ)に示すように、帯状の弱接着性シート体10を、上述のように敷き詰めた床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部に、上述のように貼着し、多孔状シート体11を構成する複数枚のシート部分11pを、上述のように敷き詰めた床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの上部に、それらの全面にわたるように敷き詰める。
更に、図13の(イ)に示すように、床仕上げ材用接着剤16を、前記床暖房パネルPHに貼着した各帯状の弱接着性シート体10の表面の略中央部に、その長手方向に沿わせた状態で帯状に塗布する。
又、図15の(イ)に示すように、床仕上げ材用接着剤16を、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAmに貼着した各帯状の弱接着性シート体10の表面、及び、小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnに貼着した各帯状の弱接着性シート体10の表面にも、夫々の略中央部に夫々の長手方向に沿わせた状態で帯状に塗布する。
そして、図13の(ロ)及び図14の(ハ)に示すように、床仕上げ材1をその端部が小根太5の幅方向中央部に位置するように配置して、突条部1rの根元に釘17を打ち込み、他の床仕上げ材1を、その溝1mに前記釘17を打ち込んだ床仕上げ材1の突条部1rを嵌め込む状態で配置することを繰り返して、床暖房パネルPHの表面に、床仕上げ材1を釘17と床仕上げ材用接着剤16にて固定する状態で敷設する。
又、図15の(ロ)に示すように、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAm及び小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnの表面には、床仕上げ材1を床仕上げ材用接着剤16にて固定する状態で敷設する。
そのように、床暖房パネルPH、小根太長手方向側方用の周辺パネルPAm及び小根太並び方向側方用の周辺パネルPAnの表面に、床仕上げ材1を敷設すると、床仕上げ材用接着剤16が床仕上げ材1に押し付けられて広がることになるが、その広がりが前記弱接着性シート体10の表面に止まるように構成してある。
次に、図16に基づいて、床仕上げ材1を張り替え等のために剥がす作業について、説明する。
例えば、床の角部に設けられている1枚の床仕上げ材1を、バール等の工具を用いて持ち上げる。
そして、そのように持ち上げた床仕上げ材1の裏面の多孔状シート体11を持ち上げてゆくと、弱接着性シート体10が床暖房パネルPHの均熱体3や周辺パネルPAから剥がれながら、多孔状シート体11の持ち上げに伴って床仕上げ材1を順次剥がすことができる。
従って、床暖房パネルPHのパネル形成体4の表面に貼着した均熱体3が剥がれるのを防止することができ、又、周辺パネルPAの表面が損傷するのを防止することができるものとなり、床暖房パネルPH及び周辺パネルPAの損傷を抑制しながら、床仕上げ材1を簡単に剥がすことができる。
又、多孔状シート体11と一緒に、釘打ち禁止シール9を覆っている禁止シール覆い用弱接着性テープ12が釘打ち禁止シール9から剥がれるので、釘打ち禁止シール9が損傷するのを防止することができる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 多孔状シート体11の具体構成としては、上記の各実施形態において例示した金属製のラス網に限定されるものではない。
例えば、樹脂製の網状体や、樹脂製のシート材に床仕上げ材用接着剤16を入り込ませることが可能な多数の孔を形成した樹脂製多孔シートでも良い。
但し、多孔状シート体11は、どのような構成であっても、床仕上げ材1を剥がすために端部から持ち上げてゆくときに、破断し難い材料にて構成する必要がある。
(ロ) 上記の各実施形態においては、多孔状シート体11を複数枚のシート部分11pに分割する場合について例示したが、このようなシート部分11pに分割しなくても良い。
(ハ) 上記の各実施形態においては、剥離容易化層として、熱伝導性が高いアルミ箔のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせて形成したアルミ箔製の弱接着性シート体10を用いたが、熱伝導率がアルミ箔よりも低い樹脂製のシート状体の裏面に接着剤層を備えさせて形成した樹脂製の弱接着性シート体を用いても良い。但し、熱媒流通管2から発生して均熱体3に伝導する熱を剥離容易化層に良好に伝導させて、床暖房パネルPHの表面温度のバラツキを抑制するようにするには、剥離容易化層を、アルミ箔製の弱接着性シート体10等、熱伝導性の高い材料にて構成した弱接着性シート体を用いるのが好ましい。
(ニ) 前記剥離容易化層の具体構成としては、上記の実施形態において例示した弱接着性シート体10に限定されるものではなく、例えば、床仕上げ用接着剤16が接着し難いコーティング材を均熱体3の表面をコーティングしたコーティング層でも良い。
(ホ) 上記の第2実施形態では、複数の小根太5を、その長手方向の一部分に小根太5が存在しない小根太不存在部分7を形成する状態で、その小根太5の幅方向に間隔を隔てて並設する場合について例示したが、複数の小根太5をその長手方向の一部分に前述のような小根太不存在部分7を形成することなく、その小根太5の幅方向に間隔を隔てて並設しても良い。
(ヘ) 上記の第2実施形態においては、小根太長手方向側方用の周辺パネル本体部31を、複数の長手方向側方用小根太33と複数の長手方向側方用パネル単位体34とを互い違いに並べた状態で接着剤にて固定して板状に形成し、小根太並び方向側方用の周辺パネル本体部32を、複数の並び方向側方用小根太36と複数の並び方向側方用パネル単位体37とを互い違いに並べた状態で接着剤にて固定して板状に形成する場合について例示したが、小根太長手方向側方用の周辺パネル本体部31や小根太並び方向側方用の周辺パネル本体部32は、合板等の単一の板状体にて形成しても良い。
(ト) 加熱用長尺体の具体構成としては、上記の各実施形態において例示した如き、熱媒を通流させる熱媒流通管2に限定されるものではなく、例えば、電気ヒータでも良い。
第1実施形態に係る床暖房装置の設置状態を示す一部切り欠き平面図 第1実施形態に係る床暖房装置の要部の縦断面図 第1実施形態に係る床暖房装置の要部の縦断面図 第1実施形態に係る床暖房装置の設置作業を説明する斜視図 第1実施形態に係る床暖房装置の床仕上げ材の剥がし作業を説明する斜視図 第2実施形態に係る床暖房装置の設置状態を示す一部切り欠き平面図 第2実施形態に係る床暖房装置における床暖房パネルの一部切り欠き全体平面図 第2実施形態に係る床暖房装置における床暖房パネルの要部の一部切り欠き斜視図 図8におけるイ−イ矢視図 図8におけるロ−ロ矢視図 第2実施形態に係る床暖房装置の周辺パネルを示す図 第2実施形態に係る床暖房装置の周辺パネルを示す図 第2実施形態に係る床暖房装置の設置作業を説明する要部の縦断面図 第2実施形態に係る床暖房装置の設置作業を説明する要部の縦断面図 第2実施形態に係る床暖房装置の設置作業を説明する要部の縦断面図 第2実施形態に係る床暖房装置における床仕上げ材の剥がし作業を説明する斜視図
符号の説明
1 床仕上げ材
2 加熱用長尺体
3 均熱体
10 剥離容易化層
11 多孔状シート体
11p シート部分
16 接着剤
PA 周辺パネル
PH 床暖房パネル

Claims (4)

  1. 加熱用長尺体が装備され且つ表面にシート状の均熱体が止着された床暖房パネルと、
    その床暖房パネルの上部に接着剤にて貼着される状態で並設される複数の床仕上げ材とを備えた床暖房装置であって、
    前記床暖房パネルの表面における少なくとも前記接着剤の付着予定部分に、前記床仕上げ材の接着状態を剥離し易くするための剥離容易化層が設けられ、
    多孔状シート体が、前記剥離容易化層が設けられた前記床暖房パネルの上部に、その全面又は略全面にわたる状態で設けられ、
    前記複数の床仕上げ材が、前記多孔状シート体を介在させた状態で、前記剥離容易化層が設けられた前記床暖房パネルの上部に前記接着剤にて貼着されている床暖房装置。
  2. 前記多孔状シート体が、複数のシート部分に分割されている請求項1記載の床暖房装置。
  3. 前記床暖房パネルの周辺に、周辺パネルが配置され、
    前記剥離容易化層が、前記周辺パネルの表面における少なくとも前記接着剤の付着予定部分にも設けられ、
    前記多孔状シート体が、前記周辺パネルの全面又は略全面にもわたる状態で設けられ、
    前記複数の床仕上げ材が、前記多孔状シート体を介在させた状態で、前記周辺パネルの上部にもわたって前記接着剤にて貼着される状態で並設されている請求項1又は2記載の床暖房装置。
  4. 前記剥離容易化層が、熱伝導性の高い材料にて構成された弱接着性シート体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の床暖房装置。
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