JP2001020510A - 暖房床用床材 - Google Patents

暖房床用床材

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JP2001020510A
JP2001020510A JP11193204A JP19320499A JP2001020510A JP 2001020510 A JP2001020510 A JP 2001020510A JP 11193204 A JP11193204 A JP 11193204A JP 19320499 A JP19320499 A JP 19320499A JP 2001020510 A JP2001020510 A JP 2001020510A
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Japan
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floor
flooring
hot water
back sheet
heating
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JP11193204A
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Yoshinari Yamamoto
吉成 山本
Kazuhiro Yamada
一宏 山田
Takao Inoue
貴雄 井上
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Eidai Co Ltd
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Eidai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱源としての温水用パイプなどを収容する
凹溝と裏面シートとを備えた床材を床下地面の所定の場
所に予め配置しておき、該配置してある床材の凹溝内に
温水用パイプなどを挿通するようにした暖房床の施工方
法において、配置してある床材の凹溝内への温水用パイ
プなどの挿通をスムースに行うことができるようにす
る。 【解決手段】 温水又は電気ヒータの熱により床面を暖
房する暖房床に用いられる床材であって、該床材Aa
は、温水用パイプ又は電気ヒータを収容するための裏面
に形成した1本又は複数本の凹溝2と、前記凹溝部分を
被覆する裏面シート4aとを備えており、該裏面シート
4aとして、基材4b表面に、PVAのように、乾燥し
た状態では粘着性を持たず、表面に水分を与えることに
より粘着性を発現する接着剤4cを塗布して形成したも
のを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水又は電気ヒー
タの熱により床面を暖房する暖房床に用いられる床材に
関し、特に、床材施工と配管施工とを分離して行なうこ
とを可能とし、それにより、暖房床施工の作業性の改善
を図り低コスト化を可能とした温水式又は電気ヒータ式
の暖房床に用いられる床材に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート床あるいはコンクリート床
上に張られた捨て貼り合板のような床下地上に、木質系
床材に電気ヒータあるいは温水用パイプなどの発熱源を
組み込んだ床材を配置するようにした暖房床は知られて
いる。従来、予め発熱源を組み込んだ単位床材が工場で
製造され、暖房床の施工現場に搬入後、施工現場におい
て、温水用パイプあるいは電気ヒータが連続した閉回路
を構築するように相互に接続する作業を行っている。施
工現場の作業において、床材の敷設は大工の仕事であ
り、温水循環路形成あるいは電気ヒータ接続回路形成の
作業は暖房機器店側の作業であることから、作業効率を
落とさないために、従来、双方の作業者を施工現場に同
時に配置することが必要とされている。
【0003】そのような現場施工上の不都合を回避した
暖房床の改良された施工方法として、大工側の作業であ
る床材の配置作業と、暖房設備店側の作業である温水用
パイプの配設などの作業を別々に分離した工程として施
工することを可能とし、それにより、施工コストを低減
可能とした温水式暖房床の施工方法が提案されている
(特開平9−105532号公報、特開平10−253
085号公報など参照)。
【0004】この温水式暖房床の施工方法は、基本的
に、温水用パイプの循環路の形状に対応した凹溝を裏面
に形成した複数の床材を床下地上に配置する工程、該配
置した複数の床材の一部を取り外す工程、該取り外した
床材に隣接して配置されている床材に形成された凹溝を
通して温水用パイプを連続的に配設する工程、温水用パ
イプの配設終了後に前記取り外した床材を元の位置に再
配置する工程、とからなり、好ましくは、前記取り外さ
れる床材以外の床材として、前記裏面に形成した凹溝部
分を少なくとも被覆する裏面シートを貼り付けた床材を
用いて施工するようにしている。
【0005】この温水式暖房床の施工方法においては、
床材を配置するいわゆる床材施工と温水循環系を形成す
る暖房施工とを完全に独立した工程として行なうことが
可能となり、かつ、床材施工は通常のフローリング床施
工と同じようにして実施可能である。そのために作業効
率は向上し施工コストは低減する。また、床材は、主に
直線状の凹溝を持つものと曲線状の凹溝を持つものとに
分けることができ、かつ、曲線状の凹溝を持つものは必
要とされる床材の総個数の一部であることから、床材全
体としての凹溝加工作業は低減し、製造コストは低減す
る。また、主に直線状の凹溝を持つ床材の裏面には少な
くとも該凹溝部分を覆うように裏面シートを貼り付けた
ものを用いることにより、温水用パイプの挿通作業は容
易となり、かつ、異物の侵入により温水用パイプが損傷
を受けることも回避される。
【0006】図2〜図8は、上記温水式暖房床の施工方
法を説明している。図2に上方から見た状態を示すよう
に、この温水式暖房床は、施工床面の4周に沿った部分
を除いて配置される裏面シートを持つ床材A(斜線部
分)、図でその右方側辺に沿って配置される第1の端末
用床材Ba、その左方側辺に沿って配置される第2の端
末用床材Bb、及び、その上下の側辺に沿って配置され
るボーダー床材Cとが、コンクリートスラブに敷設した
捨て貼り合板(床下地材)上に配置されている。
【0007】図3、図4は、裏面シートを持つ床材Aの
一つの実施例を示している。図3aはその平面図、図3
bは背面図であり、図4aは図3に示す床材Aの短辺に
沿った断面図である。裏面シートを持つ床材Aは、表面
側合板1aと裏面側合板1bとの間に均熱板として機能
するアルミ箔3を配置した3層構造であり、例えば同時
熱圧成形等の手段により一体成形される。裏面側合板1
bの周囲には、通常の床材の場合と同様に雄実5a、雌
実5bが形成されている。
【0008】図4aのよく示すように、裏面側合板1b
の裏面には、温水用パイプPを収容できる大きさの凹溝
2が長辺方向に平行に複数本(この例では4本)形成さ
れており、該凹溝2に沿って細い第2の溝2a、2aが
さらに形成されている。そして、前記凹溝2を覆うよう
にして好ましくはその全長にわたりポリエチレンラミネ
ート紙のような裏面シート4が接着剤により貼着されて
いる。図4bは、他の形態である裏面シートを持つ床材
A1を短辺に沿った断面で示しており、この床材A1
は、前記第2の溝2a、2aを有しない点でのみ、図3
及び図4aに示した床材Aと構成を異にしている。
【0009】図5は、前記第1の端末用床材Baと第2
の端末用床材Bbを説明するものであり、この例では、
両者が一体に形成された端末用床材Bが、施工現場にお
いて図5bに示すように位置10で切断され、第1の端
末用床材Baと左側の第2の端末用床材Bbとに分離さ
れる。端末用床材Bの裏面には、裏面シートを持つ床材
Aに形成した凹溝2とほぼ同じ大きさの凹条71 〜74
及び81 〜84 が形成される。また、その短辺側の裏面
には、それぞれ2本の取り外し用のテープ12が貼着さ
れている。前記ボーダー床材Cは従来のフローリング床
に用いられる木質系床材が用いられる。
【0010】施工に当たっては、床材A、B、Cが施工
現場に搬入され、それらが図6に示すように床下地材上
に配置される。最初に、ボーダー床材Cが床面の上辺と
下辺に沿って配置し、次に、端末用床材Bを床面の寸法
に合わせて2分割した第1の端末用床材Baと第2の端
末用床材Bbとを、床面の左右両端に配置する。この
際、第1の端末用床材Baと第2の端末用床材Bbは床
面上に置くだけとし、裏面に貼着した取り外し用のテー
プ12の先端が表面側に現れるようにしておく。
【0011】次に、配置した第1の端末用床材Baと第
2の端末用床材Bbとの間の領域に、裏面シートを持つ
床材A(又は床材A1)を配置する。裏面シートを持つ
床材A(又は床材A1)は、接着剤を用いてあるいは必
要に応じて雌実部分に釘打ち等を行って床面に定着させ
る。接着剤の塗布は、床下地材に対して筋状に行っても
よく、床材A(又は床材A1)の裏面に対して行っても
よい。なお、図3及び図4aに示す床材Aを用いる場合
には、塗布した接着剤の厚みにむらがあるような場合で
あっても、配置時に床材Aを床面に押し付けながら幾分
滑らせることによって、余分な接着剤をその第2の溝2
a内に入り込ませることができ、均平な接着面が得られ
る利点がある。そのようにして裏面シートを持つ床材A
(又は床材A1)を定着させることにより、大工側が行
う図2に示す形状の床材施工工程は終了する。
【0012】次に、暖房器具店の作業員が、図6に示す
ように、表面に飛び出している取り外し用のテープ12
を手で引き上げて、第1の端末用床材Baと第2の端末
用床材Bbを取り外し、次に、図7に示すように、所定
長に切断された架橋ポリエチレンパイプのような温水用
パイプPを、裏面シートを持つ床材A(又は床材A1)
の裏面に形成した各凹溝2を通して、一方端から他方端
まで貫通させる。床材A(又は床材A1)の凹溝2は裏
面シート4により覆われているので、凹溝2内に床材A
の接着時に用いた接着剤や異物が入り込むことはなく、
温水用パイプPは円滑に凹溝2内を通過する。
【0013】図8に示すように、すべての裏面シートを
持つ床材A(又は床材A1)に形成した凹溝2に温水用
パイプPを挿通した後で、その温水用パイプP群が一つ
の循環路を形成するように端部同志の連接を行い、両端
をジョイントボックスGに接続することにより、一つの
温水循環路が形成される。その後で、先に取り外してお
いた第1の端末用床材Baと第2の端末用床材Bbとを
接着剤によりあるいは必要に応じて釘打ちを行うことに
よって元の位置に固定して、暖房施工工程は終了する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
暖房床の施工を実際に行ってきているが、その過程にお
いて、図4a、図4bに示した裏面シートを持つ床材A
あるいは床材A1を床下地面に配置した後、温水用パイ
プPの挿通を行う際に、裏面シート4を床材の裏面に接
着したときに床材の裏面に塗布した接着剤が、凹溝2内
に入り込んで硬化している場合があり、硬化した接着剤
により温水用パイプPの挿通が阻害される場合が生じる
ことを経験した。それを回避すべく、裏面シート4とし
て基材の表面に通常の粘着剤を塗布したものを用いてみ
たが、凹溝2に面する部分の粘着剤が温水用パイプPの
挿通を妨げる場合があり、やはり好ましくなかった。
【0015】また、床材Aあるいは床材A1を床下地面
の所定の場所に配置すべく、コンクリートスラブに敷設
した捨て貼り合板上を滑らせるときに、作業を慎重に行
わないと、床材Aの裏面に貼り付けてある裏面シート4
が、その縁部が捨て貼り合板の表面に存在する不規則な
凹凸に引っかかったり、捨て貼り合板に塗布した接着剤
に不規則にひきずられたりしたて、剥がれてしまう場合
のあることも経験した。裏面シート4が剥がれてしまう
と、凹溝2の中に接着剤や異物が入り込んでしまい、温
水用パイプPの挿通に支障を来すことから、剥がれた裏
面シート4の貼り直しを行うか、当該床材Aの使用を諦
めざるを得ず、施工作業を混乱させ、また施工コストを
高騰させる要因ともなりかねないことを知った。
【0016】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、上記したような、加熱源としての
温水用パイプなどを収容する凹溝と裏面シートとを備え
た床材を床下地面の所定の場所に予め配置しておき、該
配置してある床材の凹溝内に温水用パイプなどを挿通す
るようにした暖房床の施工方法において、配置してある
床材の凹溝内への温水用パイプなどの挿通をスムースに
行うことができる床材を提供することにある。本発明の
他の目的は、床材裏面からの裏面シートの剥がれ現象を
確実に回避することのできる床材を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべ
く、本発明者らは多くの実験を行うことにより、裏面テ
ープとして基材の表面にPVA(ポリビニルアルコー
ル)のような、乾燥した状態では粘着性を持たず、表面
に水分を与えることにより粘着性を発現する接着剤を塗
布したものを用いる場合に、裏面テープの床材裏面への
貼り付けが容易であり、貼り付け後には表面が平坦かつ
滑らかとなり、温水用パイプなどの通過になんの支障も
起こさないことを知った。
【0018】本発明は上記知見に基づくものであり、基
本的に、温水又は電気ヒータの熱により床面を暖房する
暖房床に用いられる床材であって、温水用パイプ又は電
気ヒータを収容するための裏面に形成した1本又は複数
本の凹溝と、前記凹溝部分を被覆する裏面シートとを少
なくとも有しており、該裏面シートは、基材表面に乾燥
した状態では粘着性を持たず、表面に水分を与えること
により粘着性を発現する接着剤を塗布して形成されたも
のであり、該接着剤により該裏面シートが床材に接着さ
れていることを特徴とする。
【0019】本発明において、裏面シートに塗布する接
着剤は好ましくはPVAであり、このような、基材表面
に例えばPVAを塗布した裏面シートは工場において長
尺状のテープとして容易に製造可能である。PVAは、
前記のように、乾燥した状態では粘着性を持たず、表面
に水分を与えることにより粘着性を発現し、再び乾燥状
態となると、当初の平滑性とすべり易さを取り戻す。従
って、床材裏面へ裏面シートを接着するに当たって、裏
面シートのPVAのような接着剤塗布面にローラなどに
より水分を与えて湿潤化し、前記凹溝に沿うようにして
貼り付ければよく、貼り付け作業はきわめて容易であ
る。貼り付け後、塗布した水分の乾燥を待てば、裏面シ
ートの凹溝側に面する部分の表面は、当初の平滑性とす
べり易さを回復し、事後の温水用パイプやコードヒータ
などの挿通に支障が生じることはない。
【0020】裏面シートの基材は、前記のように、床下
地面(捨て貼り合板)に塗布した接着剤が凹溝内に入り
込むのを抑制することができ、かつ、異物により容易に
破損しない強度を持つ素材であれば任意のものを用いる
ことができ、ポリオレフィン系シートのラミネート紙の
ような複合紙や不織布、あるいは、ポリエチレンやポリ
プロピレンのようなオレフィン系樹脂シートそのものな
どを用いうる。
【0021】本発明者らの実験では、クラフト紙はそこ
にPVAを塗布したときにPVAが含浸して強い強度が
得られ、温水用パイプやコードヒータの挿通時及び下地
に床材を貼り付けたときに、裏面シートが破損し難くな
ることから、基材として特に優れていることがわかっ
た。
【0022】本発明の暖房床用床材における他の好まし
い態様では、上記の構成に加えて、前記凹溝部分に沿っ
て形成された細い第2の溝をさらに有しており、かつ、
前記裏面シートの両縁は、前記第2の溝内に入り込んだ
姿勢とされていることを特徴とする。上記構成の暖房床
用床材では、床材の裏面に貼り付けてある裏面シートの
両縁が前記第2の溝内に入り込んだ状態となっているの
で、捨て貼り合板などの上を滑らせるときに、その縁部
が不規則に引っかかることやひきずられることはなく、
裏面シートが床材の裏面から剥がれることは確実に回避
できる。それにより、温水用パイプやコードヒータなど
の挿通は一層円滑に行いうると共に、暖房床の床材施工
作業は安定して行うことができ、施工コストが高騰する
ことも回避できる。
【0023】熱効率を上げるために、床材が均熱板とし
ての機能を果たす金属箔を中間層として有することも好
ましい態様であり、さらに、暖房床の遮音性を高めるた
めに、裏面に遮音機能を持つ遮音シートを積層している
ことも、また、好ましい態様である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による暖房床用床材の一実施の形態を説明する。図1a
は、本発明による裏面シート4aの短辺方向での断面図
であり、基材4bにPVA4cが接着剤として塗布され
ている。この例では、基材4bは、秤量50g/m2程
度のクラフト紙であり、テープ状とされている。該クラ
フト紙に対して、液体状態とされたPVA4cをロール
コータなどでコーティングし、PVAを乾燥させること
により裏面シート4aが得られる。
【0025】図1bは、上記裏面シート4aを裏面に貼
り付けた本発明による暖房床用床材Aaの短辺方向の断
面を拡大して示す部分図である。なお、この暖房床用床
材Aaの全体構成は、図4aに示した従来の裏面シート
を持つ床材Aと同様であってよい。すなわち、この例
で、暖房床用床材Aaは、表面側合板1aと裏面側合板
1bとの間に均熱板として機能するアルミ箔3を配置し
た3層構造であり、裏面側合板1bの周囲には、通常の
床材Aの場合と同様に雄実5a、雌実5bが形成され
る。裏面側合板1bの裏面には、暖房用熱源である温水
用パイプ又は棒状の電気ヒータ(いずれも図示されな
い)を収容できる大きさの凹溝2が長辺方向に平行に複
数本形成されており、該凹溝2に沿って細い第2の溝2
a、2aがさらに形成されている。
【0026】上記構成の暖房床用床材Aaにおける前記
凹溝2を覆うようにしてその全長にわたり、図1aに示
した裏面シート4aが貼着される。この例において、裏
面シート4aの短辺幅は、凹溝2の両側に沿ってその長
手方向に形成された2本の第2の溝2a、2aを跨ぐ程
度の幅とされている。貼着に当たっては、裏面シート4
aのPVA面側に吸湿性ロールを用いて所要の水分を付
与する。水分付与後、直ちに、PVA面側を前記凹溝2
側として、該凹溝2を覆うように貼り付け、同時に、図
1bに示すように、その両縁部分41、41を適宜の手
段により第2の溝2a、2a内に押し込む。その状態
で、付与した水分が乾燥するのを待ち、本発明の暖房床
用床材Aaが完成する。
【0027】この暖房床用床材Aaは、暖房床施工での
床材の一種として、図2〜図8に基づいて既に説明した
と同様にして用いられ、同様な施工工程を経て暖房床を
形成する。凹溝2内に挿通する部材は、温水用パイプで
あってもよく、コードヒータのような電気ヒータであっ
てもよい。前者の場合は、温水式暖房床が構築され、後
者の場合は電気式暖房床が形成される。
【0028】なお、上記実施の形態による暖房床用床材
Aaでは、裏面に貼り付けてある裏面シート4aの両縁
部分41、41は第2の溝2a、2a内に入り込んだ姿
勢となっているので、床下地材面を滑らせながら位置決
めをするときに、縁部分41、41が不規則に引っかか
ったり、ひきずられることはなく、裏面シート4aが床
材Aaの裏面にから剥がれることは確実に回避される。
それにより、凹溝2内に床下地面などに塗布した接着剤
や異物が入り込むことは確実に阻止される。
【0029】床材Aaを床下地面の上に位置決め配置し
た後の暖房床の施工態様は、図2〜図8に基づいた説明
したと同様にして行えばよく、説明は省略するが、前記
のように、裏面シート4aの凹溝2に面した部分は十分
な平滑性とすべり易さを有しており、温水用パイプやコ
ードヒータなどの挿通に際して、支障が生じることはな
い。
【0030】図1cは本発明による暖房床用床材の他の
実施の形態であり、この暖房床用床材A1aは、図4b
に示した裏面シートを持つ床材A1における裏面シート
4に変えて、上記図1aに示した裏面シート4aを貼り
付けると共に、床材の裏面全体に遮音機能を持つ遮音シ
ート6を積層したものである。遮音シート6は、例えば
厚さ2〜5mm程度の不織布などであってよく、例えば
水溶性接着剤により貼着されている。なお、遮音シート
6は、従来の暖房床用床材でない通常の床材の裏面に貼
着される遮音シート材料を任意に用いることができ、不
織布の他に、軟質ゴムシートや軟質プラスチックシー
ト、又は、これらの発泡シートあるいは凹凸を有するエ
ンボスシート等が有効に利用できる。なお、この遮音シ
ート6は厚さが2〜5mm程度がよく、2mmより薄い
と所望の遮音機能が奏されず、5mmを越えると歩行感
の低下を招く。
【0031】この暖房床用床材A1aでは、凹溝2が裏
面シート4aで覆われており、遮音シート6の貼り付け
時に、接着剤が凹溝2内に入り込むことはなく、さら
に、暖房床用床材A1aは裏面全面に遮音機能を有する
層6を積層しているので、例えば床下地面への固定に接
着剤を用いる場合でも、用いた接着剤が凹溝内に侵入す
ることはない。さらに、上記のように、裏面シート4a
の凹溝2に面した部分は十分な平滑性とすべり易さを有
しているので、温水用パイプやコードヒータなどの挿通
に際して、支障が生じることは確実に回避でき、また、
床下地上に釘等の異物が残っている場合でも、該遮音機
能を有する層により凹溝内に入り込むのを阻止すること
ができ、温水用パイプやコードヒータが損傷を受けるの
も防止できる。
【0032】また、施工された暖房床は、そのほとんど
が裏面全面に遮音機能を有する層を積層した床材で占め
られており、そのままで十分な遮音機能を有する。その
ために、床材の表面にあらためて遮音層を形成すること
は不要であり、また、部分的に床高さが厚くなることも
なく段差処理等を必要とすることもない。さらに、伝熱
性の低下が生じることもない。特に図示しないが、図1
bに示す暖房床用床材Aaの裏面全面に遮音機能を有す
る層6を積層してもよいことは当然である。
【0033】
【発明の効果】本発明による暖房床用床材では、加熱源
としての温水用パイプなどを収容する凹溝と裏面シート
とを備えた床材を床下地面の所定の場所に予め配置して
おき、該配置してある床材の凹溝内に温水用パイプなど
を挿通するようにした暖房床の施工方法において、配置
してある床材の凹溝内への温水用パイプなどの挿通を常
に支障なくスムースに行うことができる。
【0034】また、好ましい態様の暖房床用床材では、
床材の裏面に貼り付けてある裏面シートの両縁が凹溝に
沿って形成された第2の溝内に入り込んだ状態となって
いるので、捨て貼り合板の上を滑らせるときに、その縁
部が不規則に引っかかることやひきずられることはな
く、裏面シートが床材の裏面から剥がれることは確実に
防止できる。それにより、上記の効果に加えて、施工作
業に不測な混乱を招くことや、施工コストを高騰させる
ことも回避される。
【0035】また、他の好ましい態様の暖房床用床材で
は、床材の裏面に裏面に遮音機能を持つ遮音シートを積
層しているので、暖房用床材のみで、本来の遮音性能を
持ちかつ熱効率の良好な暖房床を成形することができ
る。さらに、温水用パイプなどを通過させるべき凹溝に
接着剤や異物が入り込むことはなく、温水用パイプなど
の挿通作業は一層容易にかつ確実なると共に、異物によ
り温水用パイプが損傷を受けることも確実に回避でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1aは本発明による暖房床用床材に用いる裏
面シートの断面を示し、図1b及び図1cは、上記裏面
シートを裏面に貼り付けた本発明による暖房床用床材の
短辺方向の断面を拡大して示す部分図である。
【図2】暖房床を示す平面図。
【図3】裏面シートを持つ床材を示す図であり、aは平
面図、bは背面図。
【図4】図4aは、図3の床材のIV−IV線による拡
大断面図であり、図4bは、裏面シートを持つ床材の他
の実施の形態における断面図である。
【図5】端部用床材の一例を示す図であり、aは平面
図、bは背面図。
【図6】暖房設備店側の作業の最初の手順を説明する
図。
【図7】暖房設備店側の作業の次の手順を説明する図。
【図8】温水用パイプP群を一つの循環路を形成するよ
うに端部同志の連接して一つの温水循環路が形成された
状態を説明する図。
【符号の説明】
Aa、A1a…本発明による暖房床用床材、B…端末用
床材、C…ボーダー用床材、2…床材の裏面に形成され
る凹溝、2a…凹溝に沿って形成される第2の溝、3…
均熱板、4a…裏面シート、4b…基材、4c…PVC
フロントページの続き (72)発明者 井上 貴雄 大阪府大阪市住之江区平林南2丁目10番60 号 永大産業株式会社内 Fターム(参考) 3L070 AA02 BD03 3L072 AA01 AB03 AC02 AC05 AD03 AD19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水又は電気ヒータの熱により床面を暖
    房する暖房床に用いられる床材であって、該床材は、温
    水用パイプ又は電気ヒータを収容するための裏面に形成
    した1本又は複数本の凹溝と、前記凹溝部分を被覆する
    裏面シートとを少なくとも有しており、該裏面シートは
    基材表面に、乾燥した状態では粘着性を持たず、表面に
    水分を与えることにより粘着性を発現する接着剤を塗布
    して形成されたものであり、該接着剤により該裏面シー
    トが床材に接着されていることを特徴とする暖房床用床
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の暖房床用床材であって、
    該床材は、裏面に遮音機能を持つ遮音シートを積層して
    いることを特徴とする暖房床用床材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の暖房床用床材であって、
    該床材は、前記凹溝部分に沿って形成された細い第2の
    溝をさらに有しており、かつ、前記裏面シートの両縁
    は、前記第2の溝内に入り込んだ姿勢とされていること
    を特徴とする暖房床用床材。
  4. 【請求項4】 裏面シートの基材がクラフト紙である請
    求項1ないし3いずれか記載の暖房床用床材。
  5. 【請求項5】 均熱板としての機能を果たす金属箔を中
    間層としてさらに有することを特徴とする請求項1ない
    し3いずれか記載の暖房床用床材。
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