JP4516737B2 - 有機無機ハイブリッドガラス状物質とその製造方法 - Google Patents

有機無機ハイブリッドガラス状物質とその製造方法 Download PDF

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本発明は、ゾルゲル法に用いられる原料を出発原料とする有機無機ハイブリッドガラス状物質とその製造方法に関する。
600℃以下で軟化する材料としては、高分子材料や低融点ガラスなどが有名であり、古くから封着・封止材料、パッシベーションガラス、釉薬など、多くのところで用いられてきた。高分子材料と低融点ガラスでは、その諸物性が異なるので、その使用できる環境に応じて使い分けられてきた。一般的には、耐熱性や気密性能が優先される場合にはガラスが、耐熱性や気密性能以外の特性が優先される分野では高分子材料に代表される有機材料が使われてきた。しかし、昨今の技術進歩に伴い、これまで要求されなかった特性も着目され、その特性をもった材料の開発が期待されている。
このため、耐熱性や気密性能を増能させた高分子材料や、軟化領域を低温化させたガラスいわゆる低融点ガラスの開発が積極的になされている。特に、耐熱性や気密性能が要求される電子材料市場において、PbO-SiO2-B2O3系あるいはPbO-P2O5-SnF2系ガラスなどに代表される低融点ガラスは、電子部品の封着、被覆などの分野で不可欠の材料となっている。また、低融点ガラスは高温溶融ガラスに比べ、その成形加工に要するエネルギーひいてはコストを抑えられるため、省エネルギーに対する昨今の社会的要請とも合致している。さらに、光機能性能の有機物を破壊しない温度で溶融することが可能ならば、光機能性有機物含有(非線形)光学材料のホストとして光スイッチなどの光情報通信デバイスなどへの応用が期待される。このように、一般的な溶融ガラスの特徴である耐熱性や気密性能を有し、かつ高分子材料のように種々の特性を得やすい材料は多くの分野で要望され、特に低融点ガラスにその期待が集まっている。さらに、有機無機ハイブリッドガラスも低融点ガラスの一つとして着目されている。
低融点ガラスでは、例えば、Sn−Pb−P−F−O系ガラス(例えば、非特許文献1参照)に代表されるTickガラスが有名であり、100℃前後にガラス転移点を持ち、しかも優れた耐水性を示すので、一部の市場では使われてきている。しかしながら、この低融点ガラスはその主要構成成分に鉛を含むので、昨今の環境保護の流れから代替材料に置き換える必要性がでてきている。さらには、Tickガラスに対する要求特性も大きく変化していると同時に、その要望も多様化している。
一般的なガラスの製造方法としては、溶融法と低温合成法が知られている。溶融法はガラス原料を直接加熱することにより溶融してガラス化させる方法で、多くのガラスがこの方法で製造されており、低融点ガラスもこの方法で製造されている。しかし、低融点ガラスの場合、融点を下げるために、鉛やアルカリ、ビスマスなどの含有を必要とするなど、構成できるガラス組成には多くの制限がある。
一方、非晶質バルクの低温合成法としては、ゾルゲル法、液相反応法及び無水酸塩基反応法が考えられている。ゾルゲル法は金属アルコキシドなどを加水分解−重縮合し、500℃を超える温度(例えば、非特許文献2参照)、通常は700〜1600℃で熱処理することにより、バルク体を得ることができる。しかし、ゾルゲル法で作製したバルク体を実用材料としてみた場合、原料溶液の調製時に導入するアルコールなど有機物の分解・燃焼、又は有機物の分解ガス若しくは水の加熱過程における蒸発放出などのために多孔質となることが多く、耐熱性や気密性能には問題があった。このように、ゾルゲル法によるバルク製造ではまだ多くの問題が残っており、特に低融点ガラスをゾルゲル法で生産することはなされていない。
さらに、液相反応法は収率が低いために生産性が低いという問題の他、反応系にフッ酸などを用いることや薄膜合成が限度とされていることなどから、現実的にバルク体を合成する手法としては不可能に近い状態にある。
無水酸塩基反応法は、近年開発された手法であり、低融点ガラスの一つである有機無機ハイブリッドガラスの製作も可能(例えば、非特許文献3参照)であるが、まだ開発途上であり、すべての低融点ガラスが製作できているわけではない。
したがって、多くの低融点ガラスの製造は、低温合成法ではなく、溶融法により行われてきた。このため、ガラス原料を溶融する都合上からそのガラス組成は制限され、生産できる低融点ガラスとなると、その種類は極めて限定されていた。
なお、現時点では耐熱性や気密性能から、低融点ガラスが材料として有力であり、低融点ガラスに代表される形で要求物性が出されることが多い。しかし、その材料は低融点ガラスにこだわるものではなく、要求物性が合致すれば、ガラス以外の低融点あるいは低軟化点物質で大きな問題はない。
すなわち、現在の低融点ガラスよりも低軟化点で、鉛を含まず、化学的耐久性を有しながら、透明である物質はこれまでなかった。
公知技術をみれば、ゾルゲル法による石英ガラス繊維の製造方法(例えば、特許文献1参照)が、ゾルゲル法による酸化チタン繊維の製造方法(例えば、特許文献2参照)が、さらにはゾルゲル法による半導体ドープマトリックスの製造方法(例えば、特許文献3参照)が知られている。また、溶融法によるP−TeO−ZnF系低融点ガラスが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開昭62-297236号公報 特開昭62-223323号公報 特開平1-183438号公報 特開平7-126035号公報 P.A.Tick, Physics and Chemistry of Glasses, vol.25 No.6, pp.149-154(1984). 神谷寛一、作花済夫、田代憲子,窯業協会誌,pp.614−618,84(1976). 高橋雅英、新居田治樹、横尾俊信,New Glass, pp.8-13,17(2002).
多くの低軟化点材料、特に低融点ガラスの製造は、溶融法により行われてきた。このため、そのガラス組成には多くの制限があり、ガラス原料を溶融する都合上、生産できる低融点ガラスは極めて限られていた。
一方、低温合成法のゾルゲル法で製造した場合、緻密化のために500℃以上の処理温度が必要となるが、その温度で処理すると低融点ガラスとはならないので、結果として耐熱性や気密性能の良好な低融点ガラスを得ることはできなかった。特に、電子材料分野では、厳しい耐熱性や気密性能と低融点化に対応する低融点ガラス又はガラス以外の低融点材料もこれまで見出されていなかった。
特開昭62-297236号公報、特開昭62-223323号公報及び特開平1-183438号公報で開示された方法は、高温溶融でのみ対応可能であった材料生産を低温でも可能としたという功績はあるが、低融点ガラスを製造することはできない。また、ゾルゲル処理後には、500℃以上での処理も必要である。一方、特開平7-126035号公報の方法では、転移点が3百数十℃のガラスを作製できることが開示されている。しかし、それ以下の転移点をもつガラスを鉛やビスマスなどを始めとする低融点化材料なしで製作した例はこれまでなかった。
すなわち、これまでの低融点ガラスの製造方法では、厳しい耐熱性や気密性能と低融点特性、さらには透明性を同時に満たすガラスを作ることはできなかった。また、ガラス以外の材料でもこのような特性を満たすものはなかった。
本発明は、有機無機ハイブリッドガラス状物質を製造する場合において、原料とする有機置換基で一置換されたアルコキシシランモル比でアルコキシシランの3〜50倍の水、モル比でアルコキシシランの0.01〜0.1倍の塩酸若しくは酢酸及びアルコールの混合工程、40℃〜100℃かつアルコールの沸点以下の温度で行われる加熱反応工程、加熱反応工程後にモル比で塩酸若しくは酢酸の1〜20倍のアンモニアを添加する工程、30℃〜400℃かつ軟化点以上の温度で行われる溶融工程及び又は30℃〜400℃の温度でかつ0.1Torr以下の圧力下でかつ5分以上の時間で行われる熟成工程を経ることにより有機無機ハイブリッドガラス状物質中にTユニットを含有させる有機無機ハイブリッドガラス状物質の製造方法である。Tユニットの含有は、低融点化を可能とする。ここで、Tユニットとはケイ素原子の4本の結合手のうち有機置換基との結合を除いた3本がすべて酸素原子を介してケイ素原子と結合した状態のことをさす。
このTユニット以外のユニットとしては、ケイ素原子の4本の結合手の中で有機置換基との結合を除いた3本のうち2本が酸素原子を介してケイ素原子と結合したTやケイ素原子の4本の結合手の中で有機置換基との結合を除いた3本のうち1本が酸素原子を介してケイ素原子と結合したTがある。さらにTユニットのうち、ケイ素原子の4本の結合手の中で有機置換基との結合を除いた3本のうち2本が酸素原子を介してケイ素原子と結合し残りの1本がエトキシ基である状態をT(−OEt)とする。また、Tユニットのうち、ケイ素原子の4本の結合手の中で有機置換基との結合を除いた3本のうち2本が酸素原子を介してケイ素原子と結合し残りの1本がヒドロキシル基である状態をT(−OH)とする。これらは、例えば、29Si NMR分光法により、その存在や含有量を確認することができる。
本発明により、これまで製作することが極めて難しいとされてきた耐熱性や気密性能を有し、化学的耐久性が高く低融点で透明な有機無機ハイブリッドガラス状物質を生成することができた。
本発明は、有機無機ハイブリッドガラス状物質を製造する場合において、原料とする有機置換基で一置換されたアルコキシシランモル比でアルコキシシランの3〜50倍の水、モル比でアルコキシシランの0.01〜0.1倍の塩酸若しくは酢酸及びアルコールの混合工程、40℃〜100℃かつアルコールの沸点以下の温度で行われる加熱反応工程、加熱反応工程後にモル比で塩酸若しくは酢酸の1〜20倍のアンモニアを添加する工程、30℃〜400℃かつ軟化点以上の温度で行われる溶融工程及び又は30℃〜400℃の温度でかつ0.1Torr以下の圧力下でかつ5分以上の時間で行われる熟成工程を経ることにより有機無機ハイブリッドガラス状物質中にTユニットを含有させる有機無機ハイブリッドガラス状物質の製造方法である。
アンモニアはモル比で塩酸若しくは酢酸の1〜20倍であることが好ましい。アンモニアと塩酸若しくは酢酸は触媒である。この触媒は、アンモニアと酢酸、又はアンモニアと塩酸の組み合わせが好ましい。アンモニアだけでは良好な結果を示さない。アンモニアがモル比で塩酸若しくは酢酸の1倍未満では、アルコキシドが完全に加水分解されずにガラス中にT(−OEt)が多く残り化学的安定性が劣るという問題が発生する。一方、アンモニアがモル比で塩酸若しくは酢酸の20倍を越えると、加水分解-重縮合反応が急激に進行し均一な反応が達成されないという問題が発生する。より好ましくは、2〜10の範囲である。
塩酸若しくは酢酸は、モル比で原料とする金属アルコキシドの0.01〜0.1倍であることが好ましい。塩酸若しくは酢酸は重要な触媒であり、上記の範囲が好ましい。塩酸若しくは酢酸がモル比で原料とする金属アルコキシドの0.01未満であると、加水分解反応に長時間を要するという問題が発生する。一方、0.1倍を越えると、加水分解-重縮合反応が急激に進行し均一な反応が達成されないという問題が発生する。より好ましくは、0.01〜0.05の範囲である。
また、従来のゾルゲル法では触媒として塩酸や硝酸が多く用いられていた。これは、他の触媒ではゲル化時間が長くなるためであった。しかし、本発明の混合工程では硝酸や他の酸は好ましくはなく、塩酸か酢酸を用いることが好ましい。より好ましいのは、酢酸である。
また、混合工程で用いる水はモル比で金属アルコキシドの3〜50倍とすることが好ましい。水と原料とする金属アルコキシドのモル比が3倍未満では、加水分解反応が極めて遅くなるという問題が発生する。一方、水と原料とする金属アルコキシドのモル比が50倍を越すと、軟化特性が得にくくなる。より好ましくは、3〜10倍の範囲である。
従来のゾルゲル法では、薄膜状ゾルゲル膜を形成させるときに多めの水を使うことはあるが、バルク状とする場合はできるだけ少なくする、例えばモル比で原料の3〜4倍程度とされていた。水の量をできるだけ少なくする理由としては、急速な加水分解及び不安定ゾルの生成を抑制するという基本的な問題に対処するためであり、ゾルゲル法における加水分解の制御は極めて重要であった。すなわち、ゾル中に水分濃度が高い部分が生ずると、粒子の沈殿が起こり、不均質なゲルとなることがある。さらに、ゲルの乾燥工程を短くするという生産上の理由もあった。
原料とする有機置換基で置換されたアルコキシシラン、有機置換基としてフェニル基、メチル基、エチル基、プロピル基(n−、i−)、ブチル基(n−、i−、t−)、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、メルカプトメチル基、メルカプトプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、3-トリフルオロアセトキシプロピル基、ビニル基、ベンジル基、スチリル基等から、アルコキシル基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基(n−、i−)等から成る金属アルコキシドから選ばれることが好ましい。これらは、有機無機ハイブリッドガラス状物質、特に室温以下の低軟化となる透明状物質を製造する上で極めて有用な原料である。なお、上記以外の金属アルコキシドでも良い。また、金属アセチルアセトナート、金属カルボン酸塩、金属硝酸塩、金属水酸化物、及び金属ハロゲン化物等、ゾルゲル法で使われているものであれば製造は可能である。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノ-ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノ-ル、2−ブタノール、1.1−ジメチル−1−エタノール等が代表的であるが、これらに限定される訳ではない。
溶融工程に入る前、すなわち、出発原料の混合工程と加熱による溶融工程との間に、加熱反応工程、加熱反応工程後にアンモニアを添加する工程を有することが好ましい。この加熱反応工程は40℃以上100℃以下の温度で行われることが好ましい。この温度域以外では、その構造中に有機官能基Rを持つ金属ユニット、例えば(RSiO(4−n)/2)(n=1、2、3から選択)で表されるケイ素ユニット、さらに、詳細には、フェニル基の金属ユニット(PhSiO(4−n)/2)、メチル基の金属ユニット(MeSiO(4−n)/2)、エチル基の金属ユニット(EtSiO(4−n)/2)、ブチル基の金属ユニット(BtSiO(4−n)/2)(n=1〜3)などを適切に含有させることができないため、ガラス溶融のできる有機無機ハイブリッドガラス状物質を得ることは極めて難しくなる。
なお、この有機官能基Rは、アルキル基やアリール基が代表的である。アルキル基としては、直鎖型でも分岐型でもさらには環状型でも良い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基(n−、i−)、ブチル基(n−、i−、t−)、ペンチル基、ヘキシル基(炭素数:1〜20)などが挙げられ、特に好ましいのはメチル基とエチル基である。さらに、アリール基としては、フェニル基、ピリジル基、トリル基、キシリル基などがあり、特に好ましいのはフェニル基である。当然ながら、有機官能基は上述のアルキル基やアリール基に限定されるものではない。
加熱反応工程の上限温度は沸点が100℃を越すアルコール、例えば118℃の1−ブタノールを用いる場合では100℃以下であるが、沸点が100℃以下のアルコールでは沸点も考慮する方が望ましい。例えば、エタノールを用いる場合は、その沸点の80℃以下とした方が良い結果となる傾向にある。これは、沸点を越えると、アルコールが急激に蒸発するので、アルコール量や状態変化から均一反応が達成されにくくなるためであると考えられる。
この熱処理に要する時間は、30分〜5時間程度であるので、ゲル化に1〜3日を要していた従来のゾルゲル法による処理時間とは大きく異なる。なお、この加熱反応工程後、すぐに溶融工程に入っても良いし、一度冷却してから溶融工程に入っても良い。
溶融工程は30℃〜400℃の温度で行われることが好ましい。加熱による溶融工程は30〜400℃の温度範囲で処理される。30℃よりも低い温度では、実質上溶融できない。また、400℃を超えると、網目を形成する金属元素と結合する有機基が燃焼するために所望の有機無機ハイブリッドガラス状物質を得られないばかりか、破砕したり、気泡を生じて不透明になったりする。望ましくは、100℃以上300℃以下である。
熟成工程では30℃以上400℃以下の温度でかつ0.1Torr以下の圧力下で処理されるのが好ましい。30℃よりも低い温度では、実質上熟成できない。400℃を超えると、熱分解することがあり、安定したガラス状物質を得ることは難しくなる。望ましくは、100℃以上300℃以下である。さらに、この熟成温度は、溶融下限温度よりも低い温度ではその効果が極めて小さくなる。一般的には、溶融下限温度〜(溶融下限温度+150℃)程度が望ましい。このとき、同時に0.1Torr以下の圧力下で行われることが好ましい。その圧力が0.1Torrを越えると、泡残りの問題が発生する。さらに、熟成に要する時間は5分以上必要である。熟成時間は、その処理量、処理温度及び反応活性な水酸基(−OH)の許容残留量により異なるが、一般的には5分未満では満足できるレベルに到達することは極めて難しい。また、長時間では生産性が下がってくるので、望ましくは10分以上1週間以内である。
上記の溶融工程又は/及び熟成工程を経ることにより、安定化した有機無機ハイブリッドガラス状物質を得ることができる。従来から行われてきたゾルゲル法では、前記の溶融工程も熟成工程もないので、本発明の有機無機ハイブリッドガラス状物質を得ることはできない。
なお、溶融工程後に粉砕・洗浄工程を経てアンモニウム塩を除去することが好ましい。アンモニウム塩があると、安定した有機無機ハイブリッドガラス状物質とならないことがあるからである。
なお、加熱による溶融工程若しくは熟成工程において、不活性雰囲気下で行ったり、マイクロ波加熱も有効である。
以下、実施例に基づき、述べる。
出発原料には金属アルコキシドのフェニルトリエトキシシラン(PhSi(OEt))を用いた。混合工程として室温で10mlのフェニルトリエトキシシランに約45mlの水(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約50)、約30mlのエタノール(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約10)、触媒である塩酸を約0.15ml(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約0.1)加え、加熱反応工程として60℃で3時間撹拌後、アンモニアを約0.50ml(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約0.2)加えてさらに60℃で1時間撹拌した。その後150℃に上げ2時間溶融した。その後室温まで冷却し、粉砕し、精製水を用いて塩化アンモニウムを除去した。さらに、0.1Torrの圧力下で200℃で1時間熟成した後、室温まで冷却し、厚さ3mmで薄片状の透明状物質を得た。
この透明状物質の軟化温度は151℃であり、不規則網目構造を有していたことも考慮すると、今回得た透明状物質は有機無機ハイブリッドガラス構造をとる物質、すなわち有機無機ハイブリッドガラス状物質である。
さらに、図1にこのガラス状物質の29Si NMRスペクトルを示す。実施例1と書かれた実線のデータがこれにあたる。ここで、TユニットとT(−OH)ユニットのピークを図中に示した。TユニットとT(−OH)ユニットのピーク面積より、TユニットとTユニットを含むすべてのユニットの合計量との比を算出することができる。本実施例で得られたガラス状物質のTユニットとTユニットを含むすべてのユニットの合計量との比は、0.66であった。
出発原料にメチルトリエトキシシラン(MeSi(OEt))を用いた以外は実施例1と同様の原料を用い、同様の加熱反応工程を経た後室温まで冷却し、粉砕し、精製水を用いて塩化アンモニウムを除去した。さらに、0.1Torrの圧力下で200℃で1時間熟成した後、室温まで冷却し、厚さ3mmで薄片状の透明状物質を得た。この透明状物質の軟化温度は210℃であり、不規則網目構造を有していたことも考慮すると、今回得た透明状物質は有機無機ハイブリッドガラス構造をとる物質、すなわち有機無機ハイブリッドガラス状物質である。また、29Si NMR分光法よりこのガラス状物質のTユニットとTユニットを含むすべてのユニットの合計量との比は0.73であった。
(比較例1)
出発原料には金属アルコキシドのフェニルトリエトキシシラン(PhSi(OEt))を用いた。混合工程として室温で約10mlのフェニルトリエトキシシランに約3mlの水(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約3)、約20mlのエタノール(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約10)、触媒であるアンモニアを約0.50ml(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約0.2)加えて撹拌しながら混合し、加熱反応工程として撹拌しながら60℃で3時間加熱後、150℃に上げ4時間撹拌したが反応が進行せず反応溶液が蒸発し透明物質を得られなかった。
(比較例2)
出発原料にメチルトリエトキシシラン(MeSi(OEt))を用いた以外は実施例1と同様の原料を用い、同様の加熱反応工程を経た後室温まで冷却し、粉砕し、精製水を用いて塩化アンモニウムを除去した。さらに、0.1Torrの圧力下で200℃で5時間熟成した後、室温まで冷却し、厚さ3mmで薄片状の透明状物質を得た。この透明状物質は軟化挙動を示さなかった。また、29Si NMR分光法よりこのガラス状物質のTユニットとTユニットを含むすべてのユニットの合計量との比は0.85であった。
(比較例3)
出発原料には金属アルコキシドのフェニルトリエトキシシラン(PhSi(OEt))を用いた。混合工程として室温で10mlのフェニルトリエトキシシランに約1mlの水(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約1)、約30mlのエタノール(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約10)、触媒である酢酸を約0.30ml(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約0.1)加え、加熱反応工程として60℃で3時間撹拌後、150℃に上げ2時間溶融した。さらに、0.1Torrの圧力下で150℃で2時間熟成した後、室温まで冷却し、厚さ3mmで薄片状の透明状物質を得た。
この透明状物質の軟化温度は45℃であり、室温で軟化特性を示すラバー状物質であった。29Si NMR分光法よりこのラバー状物質のTユニットとTユニットを含むすべてのユニットの合計量との比は0.10であり、シロキサン結合の形成が不十分で、ガラス状物質の熱的安定性が低かった。
(比較例4)
出発原料には金属アルコキシドのフェニルトリエトキシシラン(PhSi(OEt))を用いた。混合工程として室温で10mlのフェニルトリエトキシシランに約3mlの水(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約3)、約30mlのエタノール(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約10)、触媒である塩酸を約0.15ml(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約0.1)加え、加熱反応工程として60℃で3時間撹拌後、アンモニアを約0.05ml(フェニルトリエトキシシランに対するモル比は約0.02)加えてさらに60℃で1時間撹拌した。その後150℃に上げ2時間溶融した。その後室温まで冷却し、粉砕し、精製水を用いて塩化アンモニウムを除去した。さらに、0.1Torrの圧力下で200℃で1時間熟成した後、室温まで冷却し、厚さ3mmで薄片状の透明状物質を得た。
この透明状物質の軟化温度は79℃であり、不規則網目構造を有していたことも考慮すると、今回得た透明状物質は有機無機ハイブリッドガラス構造をとる物質、すなわち有機無機ハイブリッドガラス状物質である。
さらに、図1にこのガラス状物質の29Si NMRスペクトルを示す。比較例4と書かれた破線のデータがこれにあたる。TユニットとT(−OH)ユニットとT(−OEt)ユニットのピーク面積より、TユニットとTユニットを含むすべてのユニットの合計量との比を算出した。その結果このガラス状物質のTユニットとTユニットを含むすべてのユニットの合計量との比は0.50であった。また図1より−71ppm付近に実施例1では見られなかったピーク(図中でT(−OEt)と表記)が見られた。このT(−OEt)はケイ素原子の4本の結合手の中で有機置換基との結合を除いた3本のうち2本が酸素原子を介してケイ素原子と結合し残りの1本がエトキシ基である状態を表している。T(−OH)ユニットの場合このエトキシ基がヒドロキシ基に変わった状態であることから、今回得た透明状物質はアルコキシドが完全に加水分解されておらず、化学的安定性に劣るということが分かった。
本発明の実施例1及び比較例4で示した29Si NMRスペクトル図。

Claims (1)

  1. 有機無機ハイブリッドガラス状物質を製造する場合において、原料とする有機置換基で一置換されたアルコキシシランモル比でアルコキシシランの3〜50倍の水、モル比でアルコキシシランの0.01〜0.1倍の塩酸若しくは酢酸及びアルコールの混合工程、40℃〜100℃かつアルコールの沸点以下の温度で行われる加熱反応工程、加熱反応工程後にモル比で塩酸若しくは酢酸の1〜20倍のアンモニアを添加する工程、30℃〜400℃かつ軟化点以上の温度で行われる溶融工程及び又は30℃〜400℃の温度でかつ0.1Torr以下の圧力下でかつ5分以上の時間で行われる熟成工程を経ることにより有機無機ハイブリッドガラス状物質中にTユニットを含有させることを特徴とする有機無機ハイブリッドガラス状物質の製造方法。
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