JP4514442B2 - エレベータの防災装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エレベータの昇降路とエレベータホールとの間の気密性を高めて、火災発生時の煙の流通を遮断するエレベータの防災装置に関する。
建屋のエレベータホールと昇降路との間には、エレベータに対する乗降部としての乗降口が設けられ、この乗降口に三方枠および敷居が取り付けられている。そして、三方枠に対向して前記敷居の上にドア装置が設置されている。ドア装置は、昇降路内を昇降するかごが当該エレベータホールに着床する際に開放し、そのかごが当該エレベータホールから離れる際に閉合する。
ところで、ドア装置と三方枠や敷居との間には僅かな隙間があり、このためエレベータホールで火災が発生した際に、その煙が前記隙間を通して昇降路内に流入し、昇降路が煙を上昇させる煙突として働き、火勢を強めてしまう恐れがある。
このため、従来においては、三方枠の前方側に、火災発生時に収納状態から展開してドア装置を含む三方枠の前面側全体を覆うスクリーンを設け、このスクリーンでエレベータホール側から昇降路内への煙の流入を防止する防災装置が設けられることが多くなってきている。
しかしながら、火災発生時にスクリーンを収納状態から展開させて三方枠の前面側全体を覆うような手段では、動作に時間がかかり、昇降路内への煙の流入を速やかに遮断することが困難であるばかりでなく、その煙の流入を遮断する性能も低く、さらにコストもかかり、また収納状態のスクリーンを三方枠の前面に設けるためエレベータホールの美観を損ねる恐れがある。
また、防災装置は、煙の流入を遮断するために充分な密閉度が必要である。このような密閉度を満足するために、現地において防災装置をエレベータに取り付ける場合、充分な密閉度を確保するために微調整ができることが望ましい。
この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、安価にかつ確実に、また美観を損ねることなくエレベータホールと昇降路との間の気密性を高めて昇降路の煙突化を防止することができるエレベータの防災装置を提供することにある。
本発明に係るエレベータの防災装置は、建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、この三方枠の下部に設けられた敷居と、前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された両開き式のドアパネルと、複数の密閉部材と、を具備する。前記複数の密閉部材のうち少なくとも1つの密閉部材は、前記ドアパネルに設けられ、かつ、前記三方枠の配置側に延びるリップ部を具備する。前記リップ部は、前記ドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記リップ部の中間部の側面前記ドアパネルが閉じた状態で前記三方枠の角部に接して前記ドアパネルと前記角部との間の隙間を密閉する。
または、本発明に係る他の形態のエレベータの防災装置は、建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、この三方枠の下部に設けられた敷居と、前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された両開き式のドアパネルと、前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、前記両開き式のドアパネルの戸当り部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材と、を具備する。前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、前記ドアパネルに設けられ、かつ、前記側枠部の配置側に延びるリップ部を具備する。前記リップ部は、前記ドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記リップ部の中間部の側面前記ドアパネルが閉じた状態で前記側枠部の角部に接して前記ドアパネルと前記角部との間の隙間を密閉する。
または、本発明に係る他の形態のエレベータの防災装置は、建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、この三方枠の下部に設けられた敷居と、前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された片開き式のドアパネルと、複数の密閉部材と、を具備する。前記複数の密閉部材のうち少なくとも1つの密閉部材は、前記ドアパネルに設けられるとともに前記三方枠の配置側に延びるリップ部を具備し、または、前記片開き式のドアパネルにおいて互いに重なる側縁部のうち一方の側縁部に設けられるとともに他方の側縁部の配置側に延びるリップ部を具備する。前記三方枠の配置側に延びる前記リップ部は、前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記三方枠の角部に接して前記ドアパネルと前記角部との間の隙間を密閉する。前記一方の側縁部に設けられる密閉部材は、前記リップ部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記他方の側縁部のパネル縁に接して前記側縁部間の隙間を密閉する。
または、本発明に係る他の形態のエレベータの防災装置は、建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、この三方枠の下部に設けられた敷居と、前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された片開き式のドアパネルと、前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材とを具備する。前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、前記ドアパネルに設けられるとともに前記側枠部の配置側に延びる側枠部用リップ部を具備する。前記側枠部用リップ部は、前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記側枠部用リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記側枠部の角部に接して前記ドアパネルと前記側枠部の角部との間の隙間を密閉する。前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材は、重なる前記側縁部のうち一方の側縁部に設けられるとともに他方の側縁部の配置側に延びる側縁部用リップ部を具備し、前記側縁部用リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記他方の側縁部のパネル縁に接して前記側縁部間の隙間を密閉する。
この場合、前記ドアパネルと前記三方枠の幕板部との間の隙間を密閉する密閉部材は、幕板部用基部と幕板部用リップ部とを有し、前記幕板部用基部には幕板部用押え板が接着され、前記幕板部用基部が前記幕板部用押え板とともに前記幕板部に幕板部用締結部材を介して固定され、前記幕板部用リップ部は前記幕板部用基部から一体に延出し、前記ドアパネルの表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記ドアパネルの表面に弾性的に接触して前記隙間を密閉する。
また、前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、側壁部用基部有し、前記側枠部用基部には側枠部用押え板が接着され、前記側枠部用基部が前記側枠部用押え板とともに前記ドアパネルの端面に側枠部用締結部材を介して固定され、前記側枠部用リップ部は前記側枠部用基部から一体に延出し、前記側枠部の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその側面が円弧状に反るように湾曲して前記側枠部の角部に弾性的に接触して前記隙間を密閉する。
また、前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材は、敷居用基部と敷居用リップ部とを有し、前記敷居用基部には敷居用押え板が接着され、前記敷居用基部が前記敷居用押え板とともに前記ドアパネルに敷居用締結部材を介して固定され、前記敷居用リップ部は前記敷居用基部から一体に延出し、前記敷居の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記敷居の上面に弾性的に接触して前記隙間を密閉する。
そして、前記ドアパネルと前記三方枠の幕板部との間の隙間を密閉する密閉部材を幕板部に固定する前記幕板部用締結部材は、昇降路の中央側から前記幕板部に挿入されて前記密閉部材を幕板部に固定する。
また、前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記側枠部用締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定する。
また、前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記敷居用締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定する。
前記密閉部材は、フッ素系ゴム、シリコンゴム、塩化ビニル又はエチレンープロピレンゴムのうち少なくとも何れか1種類を含んで構成される。
また、前記ドアパネルと前記幕板部、前記ドアパネルと前記三方枠もしくは前記ドアパネルと前記敷居のいずれかに対して設けられる前記密閉部材は、エチレンープロピレンゴムである。
また、前記幕板部用押え板と前記敷居用押え板は、縦断面が略U字形状であり、このU字形状内部に前記密閉部材を挟み込むようにして前記密閉部材を保持する。
また、前記敷居表面であって、この敷居の長手方向の所定範囲に亘って凹部が形成される。
また、前記敷居に設けられるガイド溝であって、前記三方枠と交差する所定領域に、このガイド溝を塞ぐ塞ぎ部材が設けられる。
また、前記密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する戸袋部遮蔽材は、前記ドアパネルの上下方向に沿って長い長円形の取付孔を有する。
また、前記密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する敷居部遮蔽材は、前記ドアパネルに固定される基端部から前記敷居の上面に接触する先端部に向かう方向に沿って長い長円形の取付孔を有する。
この発明によれば、簡単な構成で確実に、また美観を損ねることなくエレベータホールと昇降路との間の気密性を高め、エレベータホールでの火災の発生時における昇降路の煙突化を防止して火災の発展を抑えることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1ないし図6には第1の実施形態を示してある。図1は、エレベータの乗降部を昇降路側から見た正面図で、この乗降部は建物壁1を備え、この建物壁1に形成された開口部に三方枠3が取り付けられている。
三方枠3は、上下方向に延びて両側に配置する一対の側枠部4と、これら側枠部4の上部間に配置する幕板部5とから門形をなし、この三方枠3の内側の空間が出入口6となっている。
建物壁1の昇降路側前面の上部には左右方向に延びるヘッダケース7が図示しないバックアングルによりにより取り付けられ、このヘッダケース7にドアレール8が水平に架設されている。また、三方枠3の下部には敷居9が取り付けられ、この敷居9は昇降路側に突出して左右方向に延びるように水平に支持されている。
三方枠3の昇降路側には、図2に示すように、三方枠3と対向してドア装置としての例えば両開き式の一対のドアパネル12が設けられている。なお、図2は図1中のA−A線に沿う断面図である。
各ドアパネル12の上部には図1に示すように、それぞれヘッダー13が取り付けられ、これらヘッダー13にそれぞれドアローラ14が回転自在に設けられ、これらドアローラ14が前記ドアレール8の上に転動自在に懸架され、これにより前記各ドアパネル12がドアレール8に沿って左右に移動し、この移動で前記出入口6が開閉されるようになっている。
図3には、ドアパネル12の上部と三方枠3の幕板部5との対向部分の断面図(図1中のB−B線に沿う断面図)を示してあり、この図3に示すように、各ドアパネル12の上部と三方枠3の幕板部5との間には僅かな隙間G1が設けられている。そして幕板部5には、その隙間G1を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材17が設けられている。
この密閉部材17は、基部17aを有し、この基部17aに金属製の押え板18が接着剤で接着され、この状態でその基部17aが押え板18と一体的に幕板部5の内面に締結部材としてのねじ19を介して締結固定されている。
この密閉部材17は、幕板部5の左右方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ19を介して幕板部5に固定されている。各ねじ19は昇降路の中央から幕板部5に挿入されている。
密閉部材17の上部側は、基部17aから斜め上方に延びるリップ部17bとなっており、このリップ部17bはドアパネル12の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲してドアパネル12の表面に弾性的に接触し、この接触でドアパネル12と幕板部5との間の隙間G1が気密的に密閉されている。なお、ドアパネル12が左右に開閉移動する際には、密閉部材17のリップ部17bはそのドアパネル12と摺動する。
両開き式の一対のドアパネル12は、図4(図1中のC−C線に沿う断面図)に示すように、その一端側の側縁部が互いに突き当る状態にあり、その双方のドアパネル12の側縁部にその戸当り部間の隙間G2を密閉する密閉部材が取り付けられている。
これら密閉部材21は、塩化ビニル等の弾性材料からなり、ドアパネル12の上下方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、ねじ等によりドアパネル12の側縁部に固定されている。
これら密閉部材21は、中空状の比較的軟質な密着部21aと、これら密着部21aの外側に一体に延びるベース部21bとを有し、前記密着部21aが互いに接触し、これにより一方のドアパネル12と他方のドアパネル12との戸当り部間の隙間が気密的に密閉されている。
なお、ドアパネル12が戸開方向に移動する際には、前記一対の密閉部材21は互いに離間する。また、前記密閉部材21は、ドアパネル12の戸閉時における戸当りの衝撃や騒音を吸収するクッション材を兼ねている。
各ドアパネル12の戸当りの反対側の側縁部と三方枠3の側枠部4との間には、図5(図1中のD−D線に沿う断面図)に示すように僅かな隙間G3が設けられている。そしてドアパネル12の側縁部の端面には、その隙間G3を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材24が設けられている。
この密閉部材24は、基部24aを有し、この基部24aに金属製の押え板25が接着剤で接着され、この状態でその基部24aが押え板25と一体的にドアパネル12の端面に締結部材としてのねじ26を介して締結固定されている。
この密閉部材24は、ドアパネル12の上下方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ26を介してドアパネル12に固定されている。
この密閉部材24の一側縁側は、基部24aから三方枠3における側枠部4の配置側に延びるリップ部24bとなっており、このリップ部24bが側枠部4の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつ円弧状に反るように湾曲してその中間部の側面が側枠部4の角部に弾性的に接触し、この接触でドアパネル12と側枠部4との間の隙間G3が気密的に密閉されている。
ドアパネル12が戸開方向に移動する際には、密閉部材24のリップ部24bが側枠部4から離れ、またドアパネル12が戸閉方向に移動して閉合する際にリップ部24bが側枠部4の角部に接触し、隙間G3が密閉される。
各ドアパネル12の下部には、図6(図1中のE−E線に沿う断面図)に示すように、ガイドシュー31が取り付けられている。ガイドシュー31は、図1に示すようにドアパネル12の両側に分かれて一対設けられ、それぞれドアパネル12の下端部からその下方に突出するように取り付けられている。
図6に示すように、三方枠3の下部に設けられた敷居9の上面には、その長手方向に沿ってガイド溝35が形成され、このガイド溝35内に前記ガイドシュー31が摺動自在に挿入され、前記ガイド溝35に沿って各ドアパネル12が左右に開閉移動するようになっている。なお、ガイド溝35の底面には、ごみ等の異物を排出するための排出孔35aが形成されている。
各ドアパネル12の下部と敷居9の上面との間には、僅かな隙間G4が設けられている。そして各ドアパネル12には、その隙間G4を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材37が設けられている。
この密閉部材37は、基部37aを有し、この基部37aに金属製の押え板38が接着剤で接着され、この状態でその基部37aが押え板38と一体的にドアパネル12の内面に設けられた下梁40に締結部材としてのねじ39を介して締結固定されている。
この密閉部材37は、ドアパネル12の左右方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ39を介してドアパネル12の下梁40に固定されている。各ねじ39は昇降路の中央側からドアパネル12の下梁40に挿入されている。
この密閉部材37の下部側は、基部37aから斜め下方に延びるリップ部17bとなっており、このリップ部17bは敷居9の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して敷居9の上面に弾性的に接触し、この接触でドアパネル12と敷居9との間の隙間G4が気密的に密閉されている。なお、ドアパネル12が左右に開閉移動する際には、密閉部材37のリップ部17bは敷居9の上面と摺動する。
敷居9の上面はガイド溝35により昇降路側とエレベータホール側とに隔てられているが、前記密閉部材37のリップ部17bは前記ガイド溝35よりもエレベータホール側にずれる位置に配置して敷居9の上面に接触しており、この接触でドアパネル12と敷居9との間の隙間G4が気密的に密閉されている。
このような構成においては、各ドアパネル12と三方枠3の幕板部5との間の隙間G1、各ドアパネル12と三方枠3の側枠部4との間の隙間G2、両ドアパネル12の戸当り部間の隙間G3、各ドアパネル12と敷居9との間の隙間G4がそれぞれ密閉部材17,21,24,37により密閉されており、このためエレベータホールから昇降路内への空気の流通が遮断され、エレベータホールのフロアで火災が発生した際に、その火災による煙がエレベータホールから昇降路内に流入するようなことがなく、したがって昇降路の煙突化を防止して火災の発展を抑えることができ、また他の階のフロアへの煙の拡散を防止することができる。
図6に示すように、敷居9に設けられたガイド溝35の底面には異物排出用の排出孔35aが形成されているが、密閉部材37はエレベータホールとガイド溝35との間における敷居9の上面に接触して隙間G4を密閉しており、このため前記排出孔35aを通してエレベータホール側の煙が昇降路内に流入するようなことがない。
この発明の防災装置は、ドアパネル12と三方枠3および敷居9との間やドアパネル12の戸当り部に、単に弾性体からなる密閉部材17,21,24,37を設けるだけでよく、このため構造が簡単で安価に構成することができる。
従来のスクリーンを用いる防災装置では、火災発生時にそのスクリーンを収納状態から展開させる動作時間が必要となるが、この発明の防災装置ではそのような動作時間が不要で、火災発生時に的確に昇降路内への煙の流入を防止でき、またドアパネル12と三方枠3および敷居9との間やドアパネル12の戸当り部に単に密閉部材17,21,24,37を設けるだけ、その密閉部材17,21,24,37がエレベータホール側に露出するようなことがなく、このためエレベータホールの外観的な美観を損ねるようなこともない。
ドアパネル12と幕板部5との間の隙間G1を密閉する密閉部材17においては、図3に示すように、そのリップ部17bがドアパネル12の表面に対して傾斜する状態を保ちながらその先端縁部が円弧状に反るように湾曲してドアパネル12に弾性的に接触しており、このためその密閉が確実であり、またリップ部17bの先端縁部が摩耗してもドアパネル12との接触状態を適正に維持でき、耐久性を高めることができる。
前記密閉部材17の基部17aには、予め接着剤で押え板18が取り付けられ、この状態でその基部17aが幕板部5にねじ19で固定されており、このためその基部17aが前記押え板18で補強され、無用な変形が防止され、安定して幕板部5に取り付けることができる。基部17aを幕板部5に固定するねじ19は、昇降路の中央側がら幕板部5に挿入されており、このためその挿入作業を容易に行なえ、能率よく密閉部材17を幕板部5に取り付けることができる。
ドアパネル12の側縁部と三方枠3の側枠部4との間の隙間G3を密閉する密閉部材24においては、図5に示すように、そのリップ部24bが側枠部4の表面に対して傾斜する状態を保ちながらその中間部が円弧状に反るように湾曲して側枠部4の角部に弾性的に接触しており、このためその密閉が確実に達成される。
前記密閉部材24の基部24aには、予め接着剤で押え板25が取り付けられ、この状態でその基部24aがドアパネル12の端面にねじ26で固定されており、このためその基部24aが前記押え板25で補強され、無用な変形が防止され、安定してドアパネル12の端面に取り付けることができる。
ドアパネル12と敷居9との間の隙間G4を密閉する密閉部材37においては、図6に示すように、そのリップ部37bが敷居9の上面に対して傾斜する状態を保ちながらその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して敷居9の上面に弾性的に接触しており、このためその密閉が確実であり、またリップ部37bの先端縁部が摩耗しても敷居9との接触状態を適正に維持でき、耐久性を高めることができる。
前記密閉部材37の基部37aには、予め接着剤で押え板38が取り付けられ、この状態でその基部37aがドアパネル12の下梁40にねじ39で固定されており、このためその基部37aが前記押え板38で補強され、無用な変形が防止され、安定してドアパネル12の下梁40に取り付けることができる。基部37aをドアパネル12の下梁40に固定するねじ39は、昇降路の中央側がら下梁40に挿入されており、このためその挿入作業を容易に行なえ、能率よく密閉部材37をドアパネル12の下梁40に取り付けることができる。
図7ないし図15には第2の実施形態を示してある。前記第1の実施形態の場合は、一対のドアパネル12が垂直な同一平面上に配置し、その一対のドアパネル12が互いに逆方向に移動することにより出入口を開閉する両開き式のドア装置の場合であるが、この第2の実施形態においては、図7に示すように、一対のドアパネル12a,12bが前後に段違い状に配置し、その一対のドアパネル12a,12bが同じ方向に異なる速度で移動することにより出入口を開閉する片開き式のドア装置となっている。
この第2の実施形態の場合には、一対のドアパネル12a,12bが前後に段違い状に配置する構造であるから、図7に示すように、三方枠3の幕板部5もそれに応じるように、左右方向の中間部に段部5aを有する段違い状となっている。すなわち、幕板部5は、段部5aを境とする左側の前列区間部5bと右側の後列区間部5cとに分かれている。
そしてこのドア装置の場合には、図7に示す戸閉状態から一方のドアパネル12aが左方向に低速で移動し、他方のドアパネル12bが左方向に高速で移動して戸開し、またその戸開状態から一方のドアパネル12aが右方向に低速で移動し、他方のドアパネル12bが右方向に高速で移動して戸閉する。
各ドアパネル12a,12bの上部と三方枠3の幕板部5における前列区間部5bおよび後列区間部5cとの間には、図8に示すように、それぞれ僅かな隙間G5が設けられている。そして幕板部5の前列区間部5bおよび後列区間部5cに、その各隙間G5を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材43が設けられている。
これら密閉部材43は、基部43aを有し、この基部43aに金属製の押え板44が接着剤で接着され、この状態でその基部43aが押え板44と一体的に幕板部5の内面に締結部材としてのねじ45を介して締結固定されている。
幕板部5の前列区間部5bに設けられた密閉部材43はその前列区間部5bのほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ45を介して幕板部5に固定され、幕板部5の後列区間部5cに設けられた密閉部材43はその後列区間部5cのほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ45を介して幕板部5に固定されている。そして前記各ねじ45は昇降路の中央側から幕板部5に挿入されている。
各密閉部材43の上部側は、基部43aから斜め上方に延びるリップ部43bとなっており、このリップ部43bはドアパネル12a,12bの表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲してドアパネル12a,12bの表面に弾性的に接触し、この接触でドアパネル12a,12bと幕板部5との間の隙間G5が気密的に密閉されている。
なお、ドアパネル12bが左方向に移動して戸開する際には、そのドアパネル12bが密閉部材43から離れ、ドアパネル12bが右方向に移動して戸閉する際に再び密閉部材43に接触するが、この際、ドアパネル12bが密閉部材43に円滑に接触することができるように、ドアパネル12bの端面に図9に示すようにガイド部材47が取り付けられている。
このガイド部材47は、テーパ面47aを有し、ドアパネル12bが右方向に移動して戸閉するときに、前記テーパ面47aが密閉部材43のリップ部43bの縁部に当接し、この当接でリップ部43bがドアパネル12bの表面に円滑に接触するようにガイドされ、これによりドアパネル12bの戸閉時にドアパネル12bと幕板部5との間の隙間G5を的確に密閉することができるようになっている。
片開き式の一対のドアパネル12a,12bは、その戸閉状態のもとでは、図10に示すように、一端側の側縁部が互いに前後に隙間G6をあけて重なり合う状態にあり、その隙間G6を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材49がドアパネル12bの端面に取り付けられている。
この密閉部材49は、基部49aを有し、この基部49aに金属製の押え板50が接着剤で接着され、この状態でその基部49aが押え板50と一体的にドアパネル12bの端面に締結部材としてのねじ51を介して締結固定されている。
この密閉部材49は、ドアパネル12bの上下方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ51を介してドアパネル12bに固定されている。
この密閉部材49の一側縁側は、基部49aからドアパネル12aの配置側に延びるリップ部49bとなっており、このリップ部49bがドアパネル12aの側縁部の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつ円弧状に反るように湾曲してその中間部の側面がドアパネル12aのパネル縁に接触し、この接触でドアパネル12a,12bの側縁部間の隙間G6が気密的に密閉されている。
ドアパネル12a,12bが戸開方向に移動する際には、その速度の差によりドアパネル12bにおける密閉部材49のリップ部49bがドアパネル12aのパネル縁から離れ、またドアパネル12a,12bが戸閉方向に移動して閉合する際には、その速度の差によりドアパネル12bにおける密閉部材49におけるリップ部49bがドアパネル12aのパネル縁に接触し、隙間G6が密閉される。
ドアパネル12aの他方側の側縁部と三方枠3の側枠部4との間には、図11に示すように僅かな隙間G7が設けられている。そしてドアパネル12aの側縁部の端面にその隙間G7を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材54が設けられている。
この密閉部材54は、基部54aを有し、この基部54aに金属製の押え板55が接着剤で接着され、この状態でその基部54aが押え板55と一体的にドアパネル12aの端面に締結部材としてのねじ56を介して締結固定されている。
この密閉部材54は、ドアパネル12aの上下方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ56を介してドアパネル12aに固定されている。
この密閉部材54の一側縁側は、基部54aから三方枠3における側枠部4の配置側に向って延びるリップ部54bとなっており、このリップ部54bが三方枠3における側枠部4の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつ円弧状に反るように湾曲してその中間部の側面が側枠部4の角部に接触し、この接触でドアパネル12aと側枠部4との間の隙間G7が気密的に密閉されている。
ドアパネル12aが戸開方向に移動する際には、密閉部材54のリップ部54bが三方枠3の側枠部4から離れ、またドアパネル12aが戸閉方向に移動して閉合する際には、密閉部材54のリップ部54bが側枠部4の角部に接触し、隙間G7が密閉される。
三方枠3の図7に示す右側の側枠部4は、ドアパネル12bの側縁部が突き当る戸当り部となっており、この戸当り部には図12に示すようには戸当り板61が設けられ、この戸当り板61にドアパネル12bの戸閉に応じてその側縁部が突き当るようになっている。そしてその戸当り部間の隙間G8を密閉するための密閉部材63がドアパネル12bと戸当り板61とにそれぞれ取り付けられている。
これら密閉部材63は、塩化ビニル等の弾性材料からなり、一方の密閉部材63はドアパネル12bの上下方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、ねじ等によりドアパネル12bに固定され、他方の密閉部材63は戸当り板61の上下方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、接着剤およびボルト64を介して戸当り板61に固定されている。
これら密閉部材63は、中空状の比較的軟質な密着部63aと、これら密着部63aの外側に一体に延びるベース部63bとを有し、前記密着部63aが互いに接触し、これによりドアパネル12bと戸当り板61とが突き当る戸当り部間の隙間G8が気密的に密閉されている。なお、前記密閉部材63は、ドアパネル12bの戸当り時の衝撃や騒音を吸収するクッション材を兼ねている。
図13には、敷居9の平面図を示してあり、この敷居9の上にドアパネル12a,12bが前後に段違い状に位置をずらして配置されている。各ドアパネル12a,12bの下部には、ガイドシュー65が取り付けられている。ガイドシュー65は各ドアパネル12a,12bの両側に分かれて一対設けられ、それぞれドアパネル12a,12bの下端部からその下方に突出する状態にある。
敷居9の上面には、前記一方のドアパネル12aのガイドシュー65が嵌合する第1のガイド溝66aと、前記他方のドアパネル12bのガイドシュー65が嵌合する第2のガイド溝66bとが敷居9の長手方向に沿って形成されている。なお、各ガイド溝66a,66bの底面には、ごみ等の異物を排出するための排出孔67が形成されている。
ドアパネル12aの下部と敷居9の上面との間には、図14に示すように、僅かな隙間G9が設けられている。そしてドアパネル12aには、その隙間G9を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材69が設けられている。
この密閉部材69は、基部69aを有し、この基部69aに金属製の押え板70に接着剤で接着され、この状態でその基部69aが押え板70と一体的にドアパネル12aの内面に設けられた下梁71に締結部材としてのねじ72を介して締結固定されている。
この密閉部材69は、ドアパネル12aの左右方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ72を介してドアパネル12aの下梁71に固定されている。各ねじ72は昇降路の中央側からドアパネル12aの下梁71に挿入されている。
この密閉部材69の下部側は、基部69aから斜め下方に向って延びるリップ部69bとなっており、このリップ部69bは敷居9の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記敷居9の上面に弾性的に接触している。
密閉部材69のリップ部69bが接触する敷居9の上面の位置は、敷居9に形成された前記ガイド溝66aよりもエレベータホール側にずれる位置となっている。
また、図15に示すように、ドアパネル12bの下部と敷居9の上面との間には僅かな隙間G10が設けられている。そしてドアパネル12bには、その隙間G10を密閉するゴム等の弾性材料からなる密閉部材75が設けられている。
この密閉部材75は、基部75aを有し、この基部75aに金属製の押え板76が接着剤で接着され、この状態でその基部75aが押え板76と一体的にドアパネル12bの内面に設けられた下梁77に締結部材としてのねじ78を介して締結固定されている。
この密閉部材75は、ドアパネル12bの左右方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ78を介してドアパネル12bの下梁77に固定されている。各ねじ78は昇降路の中央側からドアパネル12bの下梁77に挿入されている。
この密閉部材75の下部側は、基部75aから斜め下方に向って延びるリップ部75bとなっており、このリップ部75bは敷居9の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が前記敷居9の上面に弾性的に接触している。
密閉部材75のリップ部75bが接触する敷居9の上面の位置は、敷居9に形成された前記ガイド溝66bよりもエレベータホール側にずれる位置となっている。
ところで、図13に示すように、敷居9の上面にはガイド溝66aが形成されているため、図13に矢線Wで示すように、ガイド溝66aを通ってエレベータホール側から昇降路側に抜ける通路が通路が生じる。
そこで、ドアパネル12aの側縁部の下部端面には、ゴム等の弾性材料からなる密閉部材80が取り付けられ、この密閉部材80の下部が前記ガイド溝66a内に挿入され、この密閉部材80によりエレベータホール側と昇降路側とを連通させる前記通路が遮断されている。
このような構成においては、各ドアパネル12a,12bと三方枠3の幕板部5との間の隙間G5、両ドアパネル12a,12b間の隙間G6、ドアパネル12aと三方枠3の一方の側枠部4との間の隙間G7、ドアパネル12bと三方枠3の他方の側枠部4の戸当り部間の隙間G8、各ドアパネル12a,12bと敷居9との間の隙間G9,G10がそれぞれ密閉部材43,49,54,63,69,75により密閉されており、このためエレベータホールから昇降路内への空気の流通が遮断され、エレベータホールのフロアで火災が発生した際に、その火災による煙がエレベータホールから昇降路内に流入するようなことがなく、したがって昇降路の煙突化を防止して火災の発展を抑えることができ、また他の階のフロアへの煙の拡散を防止することができる。
敷居9に設けられたガイド溝66a,66bの底面には異物排出用の排出孔67が形成されているが、密閉部材69,75はガイド溝66a,66bよりもエレベータホール側の位置に配置して敷居9の上面に接触しており、このため前記排出孔67を通してエレベータホール側の煙が昇降路内に流入するようなことがない。
また、図13に矢線Wで示す、エレベータホール側と昇降路側との通路が密閉部材80で遮断されているから、その通路を通してエレベータホール側の煙が昇降路内に流入するようなこともない。
ドアパネル12a,12bと幕板部5との間の隙間G5を密閉する密閉部材43においては、図8に示すように、そのリップ部43bがドアパネル12a,12bの表面に対して傾斜する状態を保ちながらその先端縁部が円弧状に反るように湾曲してドアパネル12a,12bの表面に弾性的に接触しており、このためその密閉が確実であり、またリップ部43bの先端縁部が摩耗してもドアパネル12a,12bとの接触状態を適正に維持でき、高い耐久性を得られる。
前記密閉部材43の基部43aには、予め接着剤で押え板44が取り付けられ、この状態でその基部43aが幕板部5にねじ45で固定されており、このためその基部43aが前記押え板44で補強され、無用な変形が防止され、安定して幕板部5に取り付けることができる。基部43aを幕板部5に固定するねじ45は、昇降路の中央側がら幕板部5に挿入されており、このためその挿入作業を容易に行なえ、能率よく密閉部材43を幕板部5に取り付けることができる。
両ドアパネル12a,12bの重なり間の隙間G6を密閉する密閉部材49においては、図10に示すように、そのリップ部49bが円弧状に反るように湾曲してドアパネル12aのパネル縁に接触しており、このためその密閉が確実に達成される。
前記密閉部材49の基部49aには、予め接着剤で押え板50が取り付けられ、この状態でその基部49aがドアパネル12bの端面にねじ51で固定されており、このためその基部49aが前記押え板50で補強され、無用な変形が防止され、安定して密閉部材49をドアパネル12bの端面に取り付けることができる。
ドアパネル12aの側縁部と三方枠3の側枠部4との間の隙間G7を密閉する密閉部材54においては、図11に示すように、そのリップ部54bが側枠部4の表面に対して傾斜する状態を保ちながらその中間部が円弧状に反るように湾曲して側枠部4の角部に弾性的に接触しており、このためその密閉が確実に達成される。
前記密閉部材54の基部54aには、予め接着剤で押え板55が取り付けられ、この状態でその基部54aがドアパネル12aの端面にねじ56で固定されており、このためその基部54aが前記押え板55で補強され、無用な変形が防止され、安定して密閉部材54をドアパネル12aの端面に取り付けることができる。
ドアパネル12aと敷居9との間の隙間G9を密閉する密閉部材69においては、図14に示すように、そのリップ部69bが敷居9の上面に対して傾斜する状態を保ちながらその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して敷居9の上面に弾性的に接触しており、このためその密閉が確実であり、またリップ部69bの先端縁部が摩耗しても敷居9との接触状態を適正に維持でき、高い耐久性を得られる。
前記密閉部材69の基部69aには、予め接着剤で押え板70が取り付けられ、この状態でその基部69aがドアパネル12aの下梁71にねじ72で固定されており、このためその基部69aが前記押え板70で補強され、無用な変形が防止され、安定して密閉部材69をドアパネル12aの下梁71に取り付けることができる。基部69aをドアパネル12aの下梁71に固定するねじ72は、昇降路の中央側がら下梁71に挿入されており、このためその挿入作業を容易に行なえ、能率よく密閉部材69をドアパネル12aの下梁71に取り付けることができる。
ドアパネル12bと敷居9との間の隙間G10を密閉する密閉部材75においては、図15に示すように、そのリップ部75bが敷居9の上面に対して傾斜する状態を保ちながらその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して敷居9の上面に弾性的に接触しており、このためその密閉が確実であり、またリップ部75bの先端縁部が摩耗しても敷居9との接触状態を適正に維持でき、高い耐久性を得られる。
前記密閉部材75の基部75aには、予め接着剤で押え板76が取り付けられ、この状態でその基部75aがドアパネル12bの下梁77に締結部材としてのねじ78で固定されており、このためその基部75aが前記押え板76で補強され、無用な変形が防止され、安定して密閉部材75をドアパネル12bの下梁77に取り付けることができる。基部75aをドアパネル12bの下梁77に固定するねじ78は、昇降路の中央側がら下梁77に挿入されており、このためその挿入作業を容易に行なえ、能率よく密閉部材75をドアパネル12bの下梁77に取り付けることができる。
なお、前記第2実施形態においては、2枚のドアパネルが段違い状に重なり合って同一方向に移動する片開き式のドア装置としたが、3枚あるいはそれ以上の枚数のドアパネルが段違い状に重なり合って同一方向に移動する片開き式のドア装置の場合であっても差し支えない。
本発明は上記実施の形態には限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。
例えば、密閉部材は弾性特性を有していればどのような材料から形成されていても良く、好ましくはシリコンゴム、フッ素系ゴム、エチレンープロピレンゴム(特にエチレンープロピレンジエンモノマー)、塩化ビニル(特に軟質塩化ビニル)などを含んだ部材である。
これら材料は、引張り強さ、引き裂き強さ、耐磨耗性、耐光性、加工性、滑り特性、耐熱性、等の観点を考慮して選択されるものである。なお、これら材料の特徴としては、シリコンゴムは耐光性が顕著に優れ、加工性及び耐熱性も良い。またエチレンープロピレンゴムは耐光性が顕著に優れ、引張り強さ、引き裂き強さ及び加工性も良い。またフッ素系ゴムは、引張り強さ、耐磨耗性、耐光性、滑り特性、耐熱性が顕著に優れ、引き裂き強さも良い。また塩化ビニルは、加工性が顕著に優れ、耐光性、耐熱性及び難燃性も良いことがあげられる。
これら各材料の特性を考慮した発明者らのシミュレーションによれば、密閉部材の材料の例としては、密閉部材17,43にはフッ素系ゴムを、密閉部材37,69,75にはフッ素系ゴムを、密閉部材24,49,54にはエチレンープロピレンゴムを、密閉部材21,63には塩化ビニルを、それぞれ用いることが好適であることが分かった。
このような選択には、それぞれの密閉部材に対して要求される条件が異なっているためである。例えば、密閉部材17,43,37,69,75には、耐磨耗性と滑り特性が特に必要であり、また密閉部材24,49には、加工性と耐磨耗性と耐光性が特に必要であり、また密閉部材21,63には、加工性と耐光性と難燃性が特に必要であるといったことなどである。
なお、これら密閉部材の厚さも設置される用途に応じて0.1mm〜数mm程度と比較的薄いものである。
このような構成にすることにより、気密性をより精度良く保つことができ、さらに加工性が容易となり、また長寿命とすることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図16の断面図を参照して説明する。
この実施形態の密閉部材17は、基部17aを有し、この基部17aを挟むようにして金属製の縦断面が略U字形状の押え板18で固着され、この状態でその基部17aが押え板18と一体的に幕板部5の内面に締結部材としてのねじ19を介して締結固定されている。この押え板18は、SUSや鋼板などで形成されている。また、押え板18の端部は、縦断面が「く」の字形状をしており、この「く」の字形状に沿って密閉部材17が接触して姿勢が保持されている。なお、この「く」の字部分は、幕板部5の端部よりも上方に配置されるような長さで成形されている。
そして、この密閉部材17は、幕板部5の左右方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ19を介して幕板部5に固定されている。各ねじ19は昇降路の中央側から幕板部5に挿入されている。
密閉部材17の上部側は、基部17aから斜め上方に延びるリップ部17bとなっており、このリップ部17bはドアパネル12の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲してドアパネル12の表面に弾性的に接触し、この接触でドアパネル12と幕板部5との間の隙間G1が気密的に密閉されている。なお、ドアパネル12が左右に開閉移動する際には、密閉部材17のリップ部17bはそのドアパネル12と摺動する。
このように基部17aを押え板18で挟み込むことにより、押え板18と密閉部材17との接触強度(保持強度)をさらに上げることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について図17の断面図を参照にして説明する。
この実施形態の密閉部材37は、基部37aを有し、この基部37aを挟むようにして金属製の縦断面形状が略U字形状の押え板38で固着され、この状態でその基部37aが押え板38と一体的にドアパネル12の内面に設けられた下梁40に締結部材としてのねじ39を介して締結固定されている。この押え板38は、SUSや鋼板などで形成されている。また、押え板38の端部は、縦断面が「く」の字形状をしており、この「く」の字形状に沿って密閉部材37が接触して姿勢が保持されている。なお、押え板38の端部は、ドアパネル12の下端と同程度の位置になるように配置される。
この密閉部材37は、ドアパネル12の左右方向のほぼ全長区間に渡って連続して延び、所定のピッチごとにねじ39を介してドアパネル12の下梁40に固定されている。各ねじ39は昇降路の中央側からドアパネル12の下梁40に挿入されている。
この密閉部材37の下部側は、基部37aから斜め下方に延びるリップ部37bとなっており、このリップ部37bは敷居9の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して敷居9の上面にその長手方向に沿って形成された深さの浅い溝状の凹部90に弾性的に接触し、この接触でドアパネル12と敷居9との間の隙間G4が気密的に密閉されている。なお、ドアパネル12が左右に開閉移動する際には、密閉部材37のリップ部37bは敷居9の上面と摺動する。
敷居9の上面はガイド溝35により昇降路側とエレベータホール側とに隔てられているが、前記密閉部材37のリップ部37bは前記ガイド溝35よりもエレベータホール側にずれる位置に配置して敷居9の上面の凹部90に接触しており、この接触でドアパネル12と敷居9との間の隙間G4が気密的に密閉されている。
このような構成にすることにより、気密性をより精度良く保つことができ、さらに加工性が容易となり、また長寿命とすることができる。また、凹部90にリップ部37bを接触する様に配置することで、据付時の密閉部材37の調整が容易となる。
次に、本発明の第5の実施形態について図18の断面図を参照にして説明する。
この実施形態は片開き式のドア装置であって、敷居9のガイド溝35が三方枠3の側枠部4と交差する、重なり合う領域(図中斜線部)において、このガイド溝35を塞ぐスポンジやゴムなどの弾性体からなる塞ぎ部材91を嵌入させる。この塞ぎ部材91は、ガイド溝35の形状に合うような略直方体形状をしており、ガイド溝35に挿入する前の幅(図中上下方向の大きさ)はガイド溝35の幅Xよりも大きいものとする。また、塞ぎ部材91は、三方枠3の縁を中心にしてガイド溝35の溝方向に数ミリ程度に亘る長さを有しているものとする。そのため、塞ぎ部材91の挿入後には塞ぎ部材91の一方の端部は見ることができる。
このような構成とすることにより、片開き式のドア装置であっては、ガイド溝35からの空気の漏洩を防止し、気密性を向上させることができる。
次に、本発明の第6の実施形態について図19から図27を参照して説明する。
まず、遮煙装置付エレベータ101の構成について説明する。
建屋の昇降路102とエレベータホール103とを連通するエレベータの乗降口104を昇降路102側から見た斜視図を図19に示す。乗降口104は、三方枠105と敷居106とによって囲われている。三方枠105と敷居106とは、いずれも建屋の壁面に昇降路102側から取り付けられている。
三方枠105は、幕板部105aと側部105bとで門形に構成されている。幕板部105aは、乗降口104の上部に位置し、側部105bは、幕板部105aの両端からそれぞれ下方に向かって延びている。幕板部105aには、昇降路102側からヘッダケース107が取り付けられている。ヘッダケース107は、水平に配置されるドアレール108を備える。ドアレール108には、上部110aに懸架装置109が取り付けられたドアパネルの一例であるホールドア110が吊下げられている。懸架装置109は、ドアレール108に転接する複数の懸架ローラを内蔵している。懸架ローラは、それぞれ上下方向およびドアレール108を横切る方向に微調整可能に設けられており、これにより、ホールドア110の位置を調整する。
敷居106は、側部105bの下端をつなぐように水平方向に配置されている。敷居106には、ドアレール108と平行に延びる溝111が設けられている。溝111の底部111aには、ごみなどの異物を排出するための排出孔112が数か所設けられている。溝111の両側壁111bには、図23に示すように、ホールドア110の下部110bに設けられるガイドシュー113が摺接している。ガイドシュー113は、ホールドア110の移動方向に2か所設けられている。ホールドア110は、ドアレール108および溝111に案内され、滑らかに移動する。なお、ガイドシュー113の代わりに溝111の両側壁111bに個別に転接するガイドローラを設けても良い。
ホールドア110は、両開きとなるように2枚設けられており、乗降口104を塞ぐ大きさを有している。ホールドア110と三方枠105および敷居106との間には、防災装置の一例である遮煙装置120が設けられている。遮煙装置120は、ホールドア110が閉じられた状態でできる隙間を塞ぐ。遮煙装置120は、戸当り部遮蔽材121と幕板部遮蔽材122と戸袋部遮蔽材123と敷居部遮蔽材124とを備える。
戸当り部遮蔽材121は、図20に示すように、ホールドア110が互いに付き合わされる戸当り部110cにそれぞれ取り付けられている。ホールドア110の戸当り部110cは、昇降路102側に折り返されており、戸当り部遮蔽材121は、折り返された端部110dに昇降路102側からボルト125で固定されている。戸当り部遮蔽材121は、ホールドア110の移動方向にホールドア110の戸当り部110c側へ突出しており、ホールドア110が閉じられた状態で全長にわたって互いに密着し、ホールドア110同士の間にできる隙間を密閉する。戸当り部遮蔽材121は、柔軟性および弾性を有した部材、例えば塩化ビニールや硬質ゴムなどによって形成されている。また、戸当り部遮蔽材121として、難燃性の合成樹脂を使用することも好ましい。戸当り部遮蔽材121は、ホールドア110が閉じて互いに突き合わさるときの衝撃や騒音を吸収するクッション材を兼ねている。
幕板部遮蔽材122は、図21に示すように、幕板部105aの下端から昇降路102側に向かって延びるブラケット105cとホールドア110に向かって折れ曲がった押え板126との間に基端部122aが挟まれ、昇降路102側から螺挿される止めねじ127で固定されている。幕板部遮蔽材122は、押え板126に沿ってホールドア110側に延び、先端部122bがホールドア110の上部110aに摺接している。幕板部遮蔽材122は、ホールドア110が閉じられた状態でホールドア110の上部110aと幕板部105aとの間にできる隙間を塞ぐ。幕板部遮蔽材122は、柔軟性および弾性を有した部材、例えば、ゴムなどによって形成されている。また、幕板部遮蔽材122は、ホールドア110と摺接するので、耐磨耗性も考慮した難燃性の合成樹脂を使用することも好ましい。
戸袋部遮蔽材123は、図22に示すように、ホールドア110の戸袋側縁部110eに取り付けられている。ホールドア110の戸袋側縁部110eは、昇降路102側に折り返されている。ホールドア110が開かれる場合に進行方向の先端側となる端面110fに戸袋部遮蔽材123の基端部123aが押え板128を宛がわれて止めねじ129で固定されている。押え板128の三方枠105側の端部128aは、ホールドア110から離れる方向に折り起こされている。戸袋部遮蔽材123は、ホールドア110を閉じた状態で三方枠105の側部105bと接触し、ホールドア110の戸袋側縁部110eと三方枠105の側部105bとの間にできる隙間を塞ぐ。また、戸袋部遮蔽材123に設けられる取付孔123bは、図25に示すように、上下方向に沿って長い長円形に形成されている。戸袋部遮蔽材123は、柔軟性および弾性を有した部材、例えばゴムなどによって形成されている。また、ホールドア110が開閉されることによって、戸袋部遮蔽材123は、三方枠105の側部105bに当って繰り返し曲げられるので、耐磨耗性および復原性を考慮した難燃性の合成樹脂を使用することも好ましい。
敷居部遮蔽材124は、図23に示すように、ホールドア110の下部110bに沿って取り付けられた下梁114に取り付けられている。下梁114は、ホールドア110に当接する前壁114aから昇降路102側に向かって斜めに延びる下縁部114bを有している。敷居部遮蔽材124の基端部124aは、下縁部114bと抑え板30との間に挟まれ、止めねじ131で固定されている。押え板130は、ホールドア110側に向かって折り曲げられている。したがって、敷居部遮蔽材124は、押え板130に沿って折り返されてエレベータホール103側に向かって延びている。敷居部遮蔽材124の先端部124bは、ホールドア110の下端110gよりも下方に延びて、溝111よりもエレベータホール103側の敷居106の上面106aに摺接している。また、敷居部遮蔽材124に設けられる取付孔124cは、敷居部遮蔽材124の基端部124aから先端部124bに向かう方向に長い長円形に形成されている。敷居部遮蔽材124は、柔軟性および弾性を有した部材、例えばゴムなどによって形成されている。また、敷居部遮蔽材124は、敷居106と摺接するので、耐磨耗性も考慮した難燃性の合成樹脂を使用することも好ましい。
以上のように構成される遮煙装置付エレベータ101は、ホールドア110と乗降口104との間にできる隙間を塞ぐ遮煙装置120が設けられており、昇降路102とエレベータホール103との通気が遮断されているので、火災が発生した場合に、火災によって発生した煙がエレベータホール103側から昇降路102内に流入することを防ぐことができる。つまり、昇降路102が煙突化することを防止することができるので、火災の拡大を抑えることができる。また、他の階へ火災によって発生した煙やガスが拡散することを防止することができる。
次に、以上のように構成される遮煙装置付エレベータ101の組立手順について図27を参照して説明する。
エレベータ1の組立工程において、まず、建屋の昇降路102内に、材料が搬入される(S1)とともに、吊り元が設置される(S2)。次に、最下層から順にレールや枠などを取り付けていく(S3)。また、必要に応じて昇降路102内に足場を設置する(S4)。レールや枠が最上階まで組みあがると、三方枠設置工程S5とヘッダ取付工程S6と敷居取付工程S7とホールドア取付工程S8と遮煙装置取付工程S9が施工される。
三方枠設置工程S5では、三方枠105を昇降路102側から組み付ける。ヘッダ取付工程S6では、ヘッダケース107を三方枠105の上部である幕板部105aに取り付ける。敷居取付工程S7では、敷居106を三方枠105の下部、つまり側部105bの下端に昇降路102側から取り付ける。ホールドア取付工程S8では、ヘッダケース107に設けられたドアレール108にホールドア110を吊下げる。このとき同時にガイドシュー113が、敷居106の溝111に挿入される。また、懸架装置109およびガイドシュー113を調整して、ホールドア110の位置を微調整する。
遮煙装置取付工程S9では、遮煙装置120を取り付ける作業を昇降路102側から行なう。遮煙装置取付工程S9は、さらに細かく戸当り部遮煙装置取付工程S91と幕板部遮煙装置取付工程S92と戸袋部遮煙装置取付工程S93と敷居部遮煙装置取付工程S94とに分けることができる。
戸当り部遮煙装置取付工程S91では、両開きに設けられたホールドア110が互いに突き当たる戸当り部110cに戸当り部遮蔽材121を取り付ける。なお、ホールドア110は、両開きの対になる組合せが予め決まっていることが多い。したがって、戸当り部遮煙装置取付工程S91は、ホールドア取付工程S8よりも前に行なうこともできる。具体的には、エレベータ1の設置される建屋に工場から出荷される前に工場で予め行なってしまうと、エレベータ設置工事における現地での作業を軽減することができる。
幕板部遮煙装置取付工程S92では、幕板部遮蔽材122をヘッダケース107よりも下側の幕板部105aに取り付ける。幕板部遮蔽材122は、幕板部105a側に基端部122aが固定され、閉じられたホールドア110の上部110aに先端部122bが摺接する。したがって、幕板部遮煙装置取付工程S92は、図24に示すように、ホールドア110を開放した状態で幕板部遮蔽材122を取り付ける。なお、幕板部遮煙装置取付工程S92は、ホールドア取付工程S8の前に実施することで、ホールドア110が邪魔になることなく作業を容易に行なうことができるようになる。
戸袋部遮煙装置取付工程S93では、図25に示すように、戸袋部遮蔽材123をホールドア110の戸袋側の端面110fに取り付け、上下方向に長く形成された取付孔123bの範囲内において上下方向の取付位置が調整される。これにより、ホールドア110の戸袋側縁部110eと三方枠105の側部105bとの間の密閉度が最適な状態に調整される。
敷居部遮煙装置取付工程S94では、図26に示すように、敷居部遮蔽材124をホールドア110の下部110bに取り付け、敷居部遮蔽材124の基端部124aから先端部124bに向かう方向に長い取付孔124cの範囲内で取付位置が調整される。これにより、ホールドア110の下部110bと敷居106との間の密閉度が最適な状態に調整される。
なお、密閉度が最適な状態とは、ホールドア110と乗降口104との間にできる隙間を閉じて昇降路102とエレベータホール103との通気を遮断し、かつ、戸袋部遮蔽材123が三方枠105の側部105bに、敷居部遮蔽材124の先端部124bが敷居106の上面106aにそれぞれホールドア110の開閉動作の妨げとならない強さで押し当てられる状態をいう。幕板部遮蔽材122、戸袋部遮蔽材123、敷居部遮蔽材124は、予めそれぞれの押え板126,128,130に対して一体に接着固定しておくと、装着作業を簡単に行なうことができる。
また、戸袋部遮蔽材123と敷居部遮蔽材124の取付孔123b,24cが長円形に形成されているので、工場から出荷する前に戸袋部遮蔽材123および敷居部遮蔽材124を取付孔123b,24cの中央部で仮止めした状態まで施工し、現地での作業を調整作業のみにすることで現地での作業を軽減することができる。
遮煙装置取付工程S9の完了後は、巻上機および制御盤の設置(S10)、昇降路102内の配管および配線(S11)、エレベータ1のかご枠および釣合い錘の組立(S12)、かご室140の組立(S13)、ロープ巻掛け(S15)、試運転調整(S16)等、主に溶接やグラインダ作業など火の粉の飛散するような作業を含まない工程が施工される。
また、戸当り部遮蔽材121と幕板部遮蔽材122と戸袋部遮蔽材123と敷居部遮蔽材124とで構成される遮煙装置120は、ホールドア取付工程S8を行なった後に昇降路102側から取付作業および調整作業を実施することができる。したがって、かご室140の組立が完了し、エレベータとして稼働するようになった後で、かご室140の天井を足場にして、遮煙装置120を昇降路102側から取り付けたり調整したりすることができる。また、遮煙装置120をメンテナンスなどの際に、交換することも可能である。
三方枠設置工程S5とヘッダ取付工程S6と敷居取付工程S7とホールドア取付工程S8と遮煙装置取付工程S9とは、予め工場で行なってしまい、三方枠105と敷居106とホールドア110と遮煙装置120とを組合わせたユニットの状態で、昇降路102内に持ち込み、取り付けることも可能である。この場合、現地での作業は、ホールドア110の動作確認および微調整と、遮煙装置120の密閉度確認および微調性とを行なうだけでよいので、現地での作業が大幅に軽減される。
なお、図27に示す組立手順は、遮煙装置付エレベータ101の組立手順の一例を示すものであって、上述のように、遮煙装置120の取付をホールドア取付工程の前に行なうことや、かご室140が組み立てられた後にかご室140の天井を足場代わりに遮煙装置120の取付作業を行なうことも可能である。
この発明の第1の実施形態を示し、エレベータの乗降部を昇降路側から見た正面図。 図1中のA−A線に沿う断面図。 図1中のB−B線に沿う断面図。 図1中のC−C線に沿う断面図。 図1中のD−D線に沿う断面図。 図1中のE−E線に沿う断面図。 この発明の第2の実施形態を示す断面図。 図7中のF−F線に沿う断面図。 第2の実施形態におけるドアパネルに設けられたガイド部材を示す斜視図。 図7中のH部の拡大断面図。 図7中のI部の拡大断面図。 図7中のJ部の拡大断面図。 第2の実施形態における敷居を示す平面図。 図13中のK−K線に沿う断面図。 図13中のL−L線に沿う断面図。 この発明の第3の実施形態を示す断面図。 この発明の第4の実施形態を示す断面図。 この発明の第5の実施形態を示す断面図。 この発明の第6の実施形態の遮煙装置付エレベータの組立方法によって組み立てられた三方枠とホールドアとを昇降路側から示す斜視図。 図19中のF2−F2に沿ってホールドアの戸当り部周辺を示す断面図。 図19中のF3−F3に沿ってホールドアの上部および三方枠の幕板部を示す断面図。 図19中のF4−F4に沿ってホールドアの戸袋側周辺を示す断面図。 図19中のF5−F5に沿ってホールドアの下部および敷居を示す断面図。 図19のホールドアを開放した状態で幕板部遮蔽材の戸袋側端部を拡大して示す分解斜視図。 図19の戸袋部遮蔽材の取付孔周辺を一部拡大して示す分解斜視図。 図19の敷居部遮蔽剤の取付孔周辺を一部拡大して示す分解斜視図。 遮煙装置付エレベータの組立手順の工程を示す図。
符号の説明
1…建物壁、3…三方枠、4…側枠部、5…幕板部、6…出入口、9…敷居、12,12a,12b…ドアパネル、17,21,24,37,43,49,54,63,69,75…密閉部材、17a…基部(幕板部用基部)、24a…基部(側枠部用基部)、37a…基部(敷居用基部)、43a…基部(幕板部用基部)、49a…基部(側縁部用基部)、54a…基部(側枠部用基部)、69a…基部(敷居用基部)、75a…基部(敷居用基部)、17b…リップ部(幕板部用リップ部)、24b…リップ部(側枠部用リップ部)、37b…リップ部(敷居用リップ部)、43b…リップ部(幕板部用リップ部)、49b…リップ部(側縁部用リップ部)、54b…リップ部(側枠部用リップ部)、69b…リップ部(敷居用リップ部)、75b…リップ部(敷居用リップ部)、18…押え板(幕板部用押え板)、25…押え板(側枠部用押え板)、38…押え板(敷居用押え板)、44…押え板(幕板部用押え板)、50…押え板(側縁部用押え板)、55…押え板(側枠部用押え板)、70…押え板(敷居用押え板)、76…押え板(敷居用押え板)、19…ねじ(幕板部用締結部材)、26…ねじ(側枠部用締結部材)、39…ねじ(敷居用締結部材)、45…ねじ(幕板部用締結部材)、51…ねじ(側縁部用締結部材)、56…ねじ(側枠部用締結部材)、72…ねじ(敷居用締結部材)、78…ねじ(敷居用締結部材)、90…凹部、91…塞ぎ部材、110…ホールドア(ドアパネル)、120…遮煙装置(防災装置)、123…戸袋部遮蔽材、123b…取付孔、124…敷居部遮蔽材、124c…取付孔。

Claims (30)

  1. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された両開き式のドアパネルと、
    複数の密閉部材と、
    を具備し、
    前記複数の密閉部材のうち少なくとも1つの密閉部材は、前記ドアパネルに設けられ、かつ、前記三方枠の配置側に延びるリップ部を具備し、
    前記リップ部は、前記ドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記リップ部の中間部の側面前記ドアパネルが閉じた状態で前記三方枠の角部に接して前記ドアパネルと前記角部との間の隙間を密閉することを特徴とするエレベータの防災装置。
  2. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された両開き式のドアパネルと、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、
    前記両開き式のドアパネルの戸当り部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材と、
    を具備し、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、前記ドアパネルに設けられ、かつ、前記側枠部の配置側に延びるリップ部を具備し、
    前記リップ部は、前記ドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記リップ部の中間部の側面前記ドアパネルが閉じた状態で前記側枠部の角部に接して前記ドアパネルと前記角部との間の隙間を密閉する
    ことを特徴とするエレベータの防災装置。
  3. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された片開き式のドアパネルと、
    複数の密閉部材と、
    を具備し、
    前記複数の密閉部材のうち少なくとも1つの密閉部材は、前記ドアパネルに設けられるとともに前記三方枠の配置側に延びるリップ部を具備し、または、前記片開き式のドアパネルにおいて互いに重なる側縁部のうち一方の側縁部に設けられるとともに他方の側縁部の配置側に延びるリップ部を具備し、
    前記三方枠の配置側に延びる前記リップ部は、前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記三方枠の角部に接して前記ドアパネルと前記角部との間の隙間を密閉し、
    前記一方の側縁部に設けられる密閉部材は、前記リップ部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記他方の側縁部のパネル縁に接して前記側縁部間の隙間を密閉することを特徴とするエレベータの防災装置。
  4. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された片開き式のドアパネルと、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、
    前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材と、
    を具備し、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、前記ドアパネルに設けられるとともに前記側枠部の配置側に延びる側枠部用リップ部を具備し、前記側枠部用リップ部は、前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で円弧状に反るように湾曲し、前記側枠部用リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記側枠部の角部に接して前記ドアパネルと前記側枠部の角部との間の隙間を密閉し、
    前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材は、重なる前記側縁部のうち一方の側縁部に設けられるとともに他方の側縁部の配置側に延びる側縁部用リップ部を具備し、前記側縁部用リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記他方の側縁部のパネル縁に接して前記側縁部間の隙間を密閉する
    ことを特徴とするエレベータの防災装置。
  5. 前記ドアパネルと前記三方枠の幕板部との間の隙間を密閉する密閉部材は、幕板部用基部と幕板部用リップ部とを有し、前記幕板部用基部には幕板部用押え板が接着され、前記幕板部用基部が前記幕板部用押え板とともに前記幕板部に幕板部用締結部材を介して固定され、前記幕板部用リップ部は前記幕板部用基部から一体に延出し、前記ドアパネルの表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記ドアパネルの表面に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とする請求項2または4に記載のエレベータの防災装置。
  6. 前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、側枠部用基部を有し、前記側枠部用基部には側枠部用押え板が接着され、前記側枠部用基部が前記側枠部用押え板とともに前記ドアパネルの端面に側枠部用締結部材を介して固定され、前記側枠部用リップ部は前記側枠部用基部から一体に延出し、前記側枠部の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその側面が円弧状に反るように湾曲して前記側枠部の角部に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とする請求項2,4,5のうちのいずれか一項に記載のエレベータの防災装置。
  7. 前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材は、敷居用基部と敷居用リップ部とを有し、前記敷居用基部には敷居用押え板が接着され、前記敷居用基部が前記敷居用押え板とともに前ドアパネルに敷居用締結部材を介して固定され、前記敷居用リップ部は前記敷居用基部から一体に延出し、前記敷居の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記敷居の上面に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とする請求項2,4,5,6のうちのいずれか一項に記載のエレベータの防災装置。
  8. 前記ドアパネルと前記三方枠の幕板部との間の隙間を密閉する密閉部材を幕板部に固定する前記幕板部用締結部材は、昇降路の中央側から前記幕板部に挿入されて前記密閉部材を幕板部に固定していることを特徴とする請求項5に記載のエレベータの防災装置。
  9. 前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記側枠部用締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定していることを特徴とする請求項6に記載のエレベータの防災装置。
  10. 前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記敷居用締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定していることを特徴とする請求項7に記載のエレベータの防災装置。
  11. 前記密閉部材は、フッ素系ゴム、シリコンゴム、塩化ビニル又はエチレンープロピレンゴムのうち少なくとも何れか1種類を含んでなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエレベータの防災装置。
  12. 前記ドアパネルと前記幕板部、前記ドアパネルと前記三方枠もしくは前記ドアパネルと前記敷居のいずれかに対して設けられる前記密閉部材は、エチレンープロピレンゴムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエレベータの防災装置。
  13. 前記幕板部用押え板と前記敷居用押え板は、縦断面が略U字形状であり、このU字形状内部に前記密閉部材を挟み込むようにして前記密閉部材を保持することを特徴とする請求項5または7に記載のエレベータの防災装置。
  14. 前記敷居表面であって、この敷居の長手方向の所定範囲に亘って凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエレベータの防災装置。
  15. 前記敷居に設けられるガイド溝であって、前記三方枠と交差する所定領域に、このガイド溝を塞ぐ塞ぎ部材が設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエレベータの防災装置。
  16. 前記密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する戸袋部遮蔽材は、前記ドアパネルの上下方向に沿って長い長円形の取付孔を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータの防災装置。
  17. 前記密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する敷居部遮蔽材は、前記ドアパネルに固定される基端部から前記敷居の上面に接触する先端部に向かう方向に沿って長い長円形の取付孔を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータの防災装置。
  18. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された両開き式のドアパネルと、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、
    前記両開き式のドアパネルの戸当り部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材と、
    を具備し、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記三方枠との間の隙間を密閉する密閉部材は、中間部の側面が前記三方枠の角部に接し、
    前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、側枠部用基部と側枠部用リップ部とを有し、前記側枠部用基部には側枠部用押え板が接着され、その側枠部用基部が前記側枠部用押え板とともに前記ドアパネルの端面に側枠部用締結部材を介して固定され、前記側枠部用リップ部は前記側枠部用基部から一体に延出し、前記側枠部用側枠部の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその側面が円弧状に反るように湾曲して前記側枠部の角部に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とするエレベータの防災装置。
  19. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された片開き式のドアパネルと、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、
    前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材と、
    を具備し、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記三方枠との間の隙間を密閉する密閉部材は、中間部の側面が前記三方枠の角部に接し、
    前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる前記密閉部材の中間部の側面が前記ドアパネルのパネル縁に接し、
    前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、側枠部用基部と側枠部用リップ部とを有し、側枠部用基部には側枠部用押え板が接着され、その側枠部用基部が前記側枠部用押え板とともに前記ドアパネルの端面に側枠部用締結部材を介して固定され、前記側枠部用リップ部は前記側枠部用基部から一体に延出し、前記側枠部の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその側面が円弧状に反るように湾曲して前記側枠部の角部に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とするエレベータの防災装置。
  20. 前記ドアパネルと前記三方枠の幕板部との間の隙間を密閉する密閉部材は、幕板部用基部と幕板部用リップ部とを有し、前記幕板部用基部には幕板部用押え板が接着され、その幕板部用基部が前記幕板部用押え板とともに前記幕板部に幕板部用締結部材を介して固定され、前記幕板部用リップ部は前記幕板部用基部から一体に延出し、前記ドアパネルの表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記ドアパネルの表面に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とする請求項18または請求項19にエレベータの防災装置。
  21. 前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材は、基部とリップ部とを有し、基部には押え板が接着され、その基部が前記押え板とともに前ドアパネルに締結部材を介して固定され、前記リップ部は前記基部から一体に延出し、前記敷居の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記敷居の上面に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とする請求項18〜20のうちのいずれか一項に記載のエレベータの防災装置。
  22. 前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定していることを特徴とする請求項18〜20のうちのいずれか一項に記載のエレベータの防災装置。
  23. 前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定していることを特徴とする請求項21に記載のエレベータの防災装置。
  24. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された両開き式のドアパネルと、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、
    前記両開き式のドアパネルの戸当り部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材と、
    を具備し、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、前記ドアパネルに設けられ、かつ、前記側枠部の配置側に延びるリップ部を具備し、
    前記リップ部の中間部の側面は、前記ドアパネルが閉じた状態で前記側枠部の角部に接して前記ドアパネルと前記角部との間の隙間を密閉し、
    前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、側枠部用基部を有し、前記側枠部用基部には側枠部用押え板が接着され、前記側枠部用基部が前記側枠部用押え板とともに前記ドアパネルの端面に側枠部用締結部材を介して固定され、前記側枠部用リップ部は前記側枠部用基部から一体に延出し、前記側枠部の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその側面が円弧状に反るように湾曲して前記側枠部の角部に弾性的に接触して前記隙間を密閉する
    ことを特徴とするエレベータの防災装置
  25. 建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられ、両側に配置する一対の側枠部と、これら側枠部の上端部間に配置する幕板部とを有する三方枠と、
    この三方枠の下部に設けられた敷居と、
    前記三方枠と対向して前記敷居の上に配置された片開き式のドアパネルと、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる複数の密閉部材と、
    前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材と、
    を具備し、
    前記ドアパネルと、前記三方枠の側枠部および幕板部、ならびに前記敷居との間の各隙間を密閉する弾性体からなる前記複数の密閉部材のうち、前記ドアパネルと前記側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、前記ドアパネルに設けられるとともに前記側枠部の配置側に延びる側枠部用リップ部を具備し、前記側枠部用リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記側枠部の角部に接して前記ドアパネルと前記側枠部の角部との間の隙間を密閉し、
    前記片開き式のドアパネルにおける側縁部の重なり部間の隙間を密閉する弾性体からなる密閉部材は、重なる前記側縁部のうち一方の側縁部に設けられるとともに他方の側縁部の配置側に延びる側縁部用リップ部を具備し、前記側縁部用リップ部の中間部の側面が前記片開き式のドアパネルが閉じた状態で前記他方の側縁部のパネル縁に接して前記側縁部間の隙間を密閉し、
    前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材は、側枠部用基部を有し、前記側枠部用基部には側枠部用押え板が接着され、前記側枠部用基部が前記側枠部用押え板とともに前記ドアパネルの端面に側枠部用締結部材を介して固定され、前記側枠部用リップ部は前記側枠部用基部から一体に延出し、前記側枠部の表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその側面が円弧状に反るように湾曲して前記側枠部の角部に弾性的に接触して前記隙間を密閉する
    ことを特徴とするエレベータの防災装置
  26. 前記ドアパネルと前記三方枠の幕板部との間の隙間を密閉する密閉部材は、幕板部用基部と幕板部用リップ部とを有し、前記幕板部用基部には幕板部用押え板が接着され、前記幕板部用基部が前記幕板部用押え板とともに前記幕板部に幕板部用締結部材を介して固定され、前記幕板部用リップ部は前記幕板部用基部から一体に延出し、前記ドアパネルの表面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記ドアパネルの表面に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とする請求項24または25に記載のエレベータの防災装置。
  27. 前記ドアパネルと前記三方枠の側枠部との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記側枠部用締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定していることを特徴とする請求項24〜26のうちのいずれか1項に記載のエレベータの防災装置。
  28. 前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材は、敷居用基部と敷居用リップ部とを有し、前記敷居用基部には敷居用押え板が接着され、前記敷居用基部が前記敷居用押え板とともに前ドアパネルに敷居用締結部材を介して固定され、前記敷居用リップ部は前記敷居用基部から一体に延出し、前記敷居の上面に対して傾斜する姿勢を保ちつつその先端縁部が円弧状に反るように湾曲して前記敷居の上面に弾性的に接触して前記隙間を密閉することを特徴とする請求項24〜26のうちのいずれか1項に記載のエレベータの防災装置。
  29. 前記ドアパネルと前記敷居との間の隙間を密閉する密閉部材をドアパネルに固定する前記敷居用締結部材は、昇降路の中央側から前記ドアパネルに挿入されて前記密閉部材をドアパネルに固定していることを特徴とする請求項28に記載のエレベータの防災装置。
  30. 前記幕板部用押え板と前記敷居用押え板は、縦断面が略U字形状であり、このU字形状内部に前記密閉部材を挟み込むようにして前記密閉部材を保持することを特徴とする請求項28に記載のエレベータの防災装置。
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