JP4513241B2 - 減圧装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力検出器、冷媒充填弁等の機能部品を一体化した減圧装置に関するもので、車両空調用冷凍サイクル装置に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、実開昭55−144268号公報においては、車両空調用冷凍サイクル装置における減圧装置として温度式膨張弁を用いるとともに、この温度式膨張弁に圧力スイッチを一体化することが記載されている。
【0003】
この従来技術では、温度式膨張弁の冷媒通路をL状に形成し、このL状冷媒通路の一端側を高圧冷媒が流入する冷媒入口部とし、そして、L状冷媒通路の他端側を膨張弁の弁部で減圧された後の低圧冷媒が流出する冷媒出口部としている。
更に、L状冷媒通路において冷媒入口部の同軸上の延長方向に圧力スイッチのための冷媒圧力導入通路を形成し、この冷媒圧力導入通路を通して圧力スイッチ内部に冷媒入口部の冷媒圧力(減圧前の高圧圧力)を導入する構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、温度式膨張弁は蒸発器出口冷媒の過熱度を感知する必要であるので、車室内に配置される蒸発器近傍位置に設置しなければならない。このため、温度式膨張弁による冷媒減圧(絞り)作用に伴って発生する冷媒流動音が車室内に伝播しやすいという問題がある。
【0005】
本発明は上記点に鑑みて、冷媒減圧(絞り)作用に伴って発生する冷媒流動音が室内に伝播しにくい減圧装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、圧力検出器、冷媒充填弁等の機能部品を減圧装置に一体化して、これらの機能部品の車両等への搭載性を向上するとともに、これらの機能部品を含む減圧装置全体のコスト低減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、配管ブロック(27)に、配管ブロック(27)を貫通するように円形穴からなる第1通路穴(29)を設け、第1通路穴(29)の一端側を冷媒出口部(29a)として構成するとともに、第1通路穴(29)内に冷媒減圧用の絞り部(6)を配置し、第1通路穴(29)の他端側に冷凍サイクルの機能部品(7、37)を配置し、
また、配管ブロック(27)に、第1通路穴(29)に対して直交する方向に延びて絞り部(6)と機能部品(7、37)との中間部位にて第1通路穴(29)と連通する第2通路穴(31)を設け、第2通路穴(31)に冷媒入口部(31a)を構成し、
絞り部(6)は固定絞り(6b、6b’)および冷媒入口部(31a)側の高圧冷媒の状態に応動する可変絞り(6p、6q)の少なくとも一方により構成され、
第1通路穴(29)内にて絞り部(6)の直前部位に、第1通路穴(29)の円形穴内壁面に沿って円筒状に形成されたフィルタ部材(6g)を配置し、
冷凍サイクルの凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)を、第2通路穴(31)および円筒状のフィルタ部材(6g)を通過して絞り部(6)の直前部位にL字状に屈曲して連通し、また、機能部品(7、37)は円筒状のフィルタ部材(6g)の内側空間に連通し、
冷媒入口部(31a)が凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)に接続されるように、配管ブロック(27)を出口コネクタ部(26)に直接組み付けたことを特徴とする。
【0008】
これによると、絞り部(6)を固定絞り(6b)および冷媒入口部(31a)側の高圧冷媒の状態に応動する可変絞り(6p、6q)の少なくとも一方により構成しているから、従来の温度式膨張弁のように、蒸発器出口冷媒の過熱度を感知する必要がない。そのため、絞り部(6)を室内の蒸発器近傍に配置する必要がなく、室外の凝縮器(2)近傍に絞り部(6)を配置できる。その結果、絞り部(6)での冷媒減圧(絞り)作用に伴って発生する冷媒流動音が室内に伝播しにくくなり、室内の静粛化に貢献できる。
【0009】
また、第1通路穴(29)の一端側を冷媒出口部(29a)として構成するとともに、第1通路穴(29)内に冷媒減圧用の絞り部(6)を配置し、第1通路穴(29)の他端側に冷凍サイクルの機能部品(7、37)を配置しているから、第1通路穴(29)内にその他端側から絞り部(6)を挿入した後に、第1通路穴(29)の他端側の開口部をサイクル機能部品(7、37)自身を利用して封止できる。従って、絞り部(6)の挿入用開口部の封止ための専用の蓋部材が不要となり、その分、コスト低減を図ることができる。
【0010】
また、絞り部(6)を内蔵する配管ブロック(27)に機能部品(7、37)を一体化して、この配管ブロック(27)と機能部品(7、37)とを一度に車両等に搭載できるから、搭載作業性がよい。
【0011】
更に、冷凍サイクルの機能部品(7、37)に導入される冷媒は凝縮器(2)にて冷却され温度低下した後の冷媒であるから、圧縮機吐出ガス冷媒に比較して大幅に温度が低くなっている。そのため、機能部品(7、37)の樹脂部材等が高温劣化せず、長期間にわたって機能部品(7、37)の信頼性を維持できる。
【0013】
また、請求項1に記載の発明によると、第1通路穴(29)内にて絞り部(6)の直前部位に円筒状のフィルタ部材(6g)を配置しているから、第2通路穴(31)からの冷媒中の異物を円筒状フィルタ部材(6g)により除去して、異物による絞り部(6)の閉塞を防止できる。
ここで、フィルタ部材(6g)を第1通路穴(29)の内壁面に沿って円筒状に形成しているので、フィルタ部材(6g)のフィルタ(濾過)面積を拡大でき、フィルタ部材(6g)の目詰まりが発生しにくくなり、フィルタ寿命を延ばすことができる。
そして、機能部品(7、37)を第1通路穴(29)内部における円筒状フィルタ部材(6g)の内側空間に連通しているから、円筒状フィルタ部材(6g)で捕捉した異物が機能部品(7、37)に侵入することがない。
よって、1つの共通の円筒状フィルタ部材(6g)を用いて、絞り部(6)の閉塞防止の効果と、機能部品(7、37)への異物侵入防止効果を発揮できる。
更に、請求項1に記載の発明では、絞り部(6)を内蔵する配管ブロック(27)を凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)に直接組み付けるから、室内の静粛化に貢献できると同時に、減圧装置の配管ブロック(27)に凝縮器出口冷媒配管のコネクタ機能の役割を兼務させることができる。
【0015】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の減圧装置において、第1通路穴(29)内にて絞り部(6)の直後の部位に絞り部(6)から噴出する冷媒流れを衝突させて消音作用を果たす消音部材(6e)を配置し、
絞り部(6)とフィルタ部材(6g)と消音部材(6e)とを一体化した状態にて第1通路穴(29)内に挿入することを特徴とする。
これにより、絞り部(6)とフィルタ部材(6g)と消音部材(6e)の三者を一体化状態にて第1通路穴(29)内に簡単に組み付けできる。
【0018】
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の減圧装置において、絞り部(6)は、円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵される樹脂製の円柱状本体部(6a)と、円柱状本体部(6a)に一体に固定され、固定絞りを構成するオリフィスチューブ(6b)とを有しており、
円筒状のフィルタ部材(6g)によってオリフィスチューブ(6b)の上流端を取り囲むようになっており、
一方、第1通路穴(29)内にてオリフィスチューブ(6b)の直後の部位に、オリフィスチューブ(6b)から噴出する冷媒流れを衝突させて消音作用を果たす消音部材(6e)を配置し、
消音部材(6e)はオリフィスチューブ(6b)の下流端を取り囲むようにして樹脂製の円柱状本体部(6a)に一体成形されていることを特徴とする。
これによると、オリフィスチューブ(6b)から噴出する冷媒流れを消音部材(6e)に衝突させて消音作用を果たすことができる。そのため、オリフィスチューブ(6b)からの高速噴出流れによる冷媒流動音を消音部材(6e)によって積極的に低減できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の減圧装置において、絞り部(6)は、円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵され前記円筒状のフィルタ部材(6g)と一体になっている円筒状本体部(6a’)を有しており、
円筒状本体部(6a’)に固定絞り(6b’)が設けられるとともに、円筒状本体部(6a’)の内側空間であって、固定絞り(6b’)よりも冷媒流れ上流側部位に可変絞り(6p、6q)が設けられており、
円筒状のフィルタ部材(6g)の下流側において円筒状本体部(6a’)の中心部には固定弁座(6n)が設けられており、
可変絞りは、固定弁座(6n)に対して円筒状本体部(6a’)の軸方向に移動可能に配置された円筒状の弁体(6p)を有しており、
円筒状の弁体(6p)の中心部には通路穴(6q)が形成され、
円筒状の弁体(6p)が冷媒入口部(31a)側の高圧冷媒の状態に応じて前記軸方向に移動することで、固定弁座(6n)と円筒状の弁体(6p)との間隔が変化して通路穴(6q)の開度が変化することを特徴とする。
これによると、固定絞り(6b’)と可変絞り(6p、6q)との組み合わせからなる絞り部(6)を円筒状本体部(6a’)に構成できる。そして、高圧冷媒の状態に応動する可変絞り(6p、6q)を固定絞り(6b’)に組み合わせることで、サイクルの循環冷媒流量の調整作用を固定絞り単独の場合よりも改善できる。
【0020】
請求項5に記載の発明では、配管ブロック(27)に、前記配管ブロック(27)を貫通するように円形穴からなる第1通路穴(29)を設け、
第1通路穴(29)の一端側を冷媒出口部(29a)として構成するとともに、第1通路穴(29)内に冷媒減圧用の絞り部(6)を配置し、第1通路穴(29)の他端側に冷凍サイクルの機能部品(7、37)を配置し、
また、配管ブロック(27)に、第1通路穴(29)に対して直交する方向に延びて絞り部(6)と機能部品(7、37)との中間部位にて第1通路穴(29)と連通する第2通路穴(31)を設け、第2通路穴(31)に冷媒入口部(31a)を構成し、
冷媒入口部(31a)が冷凍サイクルの凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)に接続されるように、配管ブロック(27)を出口コネクタ部(26)に直接組み付け、
絞り部(6)は、円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵される樹脂製の円柱状本体部(6a)と、円柱状本体部(6a)に一体に固定され、固定絞りを構成するオリフィスチューブ(6b)とを有しており、
第1通路穴(29)内にてオリフィスチューブ(6b)の直後の部位に、オリフィスチューブ(6b)から噴出する冷媒流れを衝突させて消音作用を果たす消音部材(6e)を配置し、
消音部材(6e)はオリフィスチューブ(6b)の下流端を取り囲むようにして樹脂製の円柱状本体部(6a)に一体成形されており、
一方、第1通路穴(29)内にてオリフィスチューブ(6b)の直前部位に、第1通路穴(29)の円形穴内壁面に沿って円筒状に形成されたフィルタ部材(6g)を配置し、
円筒状のフィルタ部材(6g)は樹脂製の円柱状本体部(6a)と一体になっており、
円筒状のフィルタ部材(6g)によってオリフィスチューブ(6b)の上流端を取り囲むようになっており、
凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)は、第2通路穴(31)および円筒状のフィルタ部材(6g)を通過してオリフィスチューブ(6b)の直前部位にL字状に屈曲して連通し、また、機能部品(7、37)は円筒状のフィルタ部材(6g)の内側空間に連通し、
絞り部(6)は消音部材(6e)および円筒状のフィルタ部材(6g)と一体化した状態で第1通路穴(29)内に前記他端側から挿入され、
第1通路穴(29)内にて冷媒出口部(29a)側の部位に絞り部(6)の位置決めをする段部(29c)が形成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載の発明においても、前述した請求項1に記載の発明と同様の作用効果を発揮できる。これに加えて、請求項5に記載の発明では、第1通路穴(29)内にてオリフィスチューブ(6b)の直後の部位に、オリフィスチューブ(6b)の下流端を取り囲むようにして消音部材(6e)を配置しているので、オリフィスチューブ(6b)から噴出する冷媒流れを消音部材(6e)に衝突させて消音作用を果たすことができる。そのため、オリフィスチューブ(6b)からの高速噴出流れによる冷媒流動音を消音部材(6e)によって積極的に低減できる。
しかも、請求項5に記載の発明では、円筒状のフィルタ部材(6g)および消音部材(6e)を樹脂製の円柱状本体部(6a)と一体とし、絞り部(6)を円筒状のフィルタ部材(6g)および消音部材(6e)と一体化した状態で第1通路穴(29)内に他端側から挿入し、第1通路穴(29)内にて冷媒出口部(29a)側の部位に絞り部(6)の位置決めをする段部(29c)を形成している。
これにより、第1通路穴(29)内に他端側から絞り部(6)を挿入すると、絞り部(6)を所定位置に簡単確実に位置決めできるので、絞り部(6)を円筒状のフィルタ部材(6g)および消音部材(6e)とともに配管ブロック(27)に対して簡単に組み付けることができる。
【0022】
請求項6に記載の発明では、配管ブロック(27)に、配管ブロック(27)を貫通するように円形穴からなる第1通路穴(29)を設け、
第1通路穴(29)の一端側を冷媒出口部(29a)として構成するとともに、第1通路穴(29)内に冷媒減圧用の絞り部(6)を配置し、第1通路穴(29)の他端側に冷凍サイクルの機能部品(7、37)を配置し、
また、配管ブロック(27)に、第1通路穴(29)に対して直交する方向に延びて絞り部(6)と機能部品(7、37)との中間部位にて第1通路穴(29)と連通する第2通路穴(31)を設け、第2通路穴(31)に冷媒入口部(31a)を構成し、
冷媒入口部(31a)が冷凍サイクルの凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)に接続されるように、配管ブロック(27)を出口コネクタ部(26)に直接組み付け、
前記第1通路穴(29)内にて前記冷媒出口部(29a)側の部位に前記絞り部(6)の位置決めをする段部(29c)が形成されており、前記絞り部(6)は前記第1通路穴(29)内に前記他端側から挿入されて前記段部(29c)に突き当たるようになっており、
第1通路穴(29)内にて絞り部(6)の直前部位に、第1通路穴(29)の円形穴内壁面に沿って円筒状に形成されたフィルタ部材(6g)を配置し、
凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)を、第2通路穴(31)および円筒状のフィルタ部材(6g)を通過して絞り部(6)の直前部位にL字状に屈曲して連通し、
また、機能部品(7、37)は円筒状のフィルタ部材(6g)の内側空間に連通し、
絞り部(6)は、円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵され円筒状のフィルタ部材(6g)と一体になっている円筒状本体部(6a’)を有しており、
円筒状本体部(6a’)に固定絞り(6b’)が設けられるとともに、円筒状本体部(6a’)の内側空間であって、固定絞り(6b’)よりも冷媒流れ上流側部位に可変絞り(6p、6q)が設けられており、
円筒状のフィルタ部材(6g)の下流側において円筒状本体部(6a’)の中心部には固定弁座(6n)が設けられており、
可変絞りは、固定弁座(6n)に対して円筒状本体部(6a’)の軸方向に移動可能に配置された円筒状の弁体(6p)を有しており、
円筒状の弁体(6p)の中心部には通路穴(6q)が形成され、
円筒状の弁体(6p)が冷媒入口部(31a)側の高圧冷媒の状態に応じて前記軸方向に移動することで、固定弁座(6n)と円筒状の弁体(6p)との間隔が変化して通路穴(6q)の開度が変化することを特徴とする。
請求項6に記載の発明においても、前述した請求項1に記載の発明と同様の作用効果を発揮できる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明と同様に第1通路穴(29)内に他端側から絞り部(6)を挿入すると、絞り部(6)を段部(29c)により所定位置に簡単確実に位置決めできる。そのため、絞り部(6)を円筒状のフィルタ部材(6g)とともに配管ブロック(27)に対して簡単に組み付けることができる。
これに加えて、請求項6に記載の発明では、固定絞り(6b’)と可変絞り(6p、6q)との組み合わせからなる絞り部(6)を円筒状本体部(6a’)に構成できる。そして、高圧冷媒の状態に応動する可変絞り(6p、6q)を固定絞り(6b’)に組み合わせることで、サイクルの循環冷媒流量の調整作用を固定絞り単独の場合よりも改善できる。
【0027】
請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の減圧装置において、機能部品は、具体的には絞り部(6)の上流側の冷媒圧力を検出する圧力検出器(7)である。
【0028】
これにより、圧力検出器(7)の搭載性向上、信頼性向上の効果を発揮できる。なお、圧力検出器(7)としては電気接点を開閉する圧力スイッチタイプのもの、冷媒圧力変化に応じて電気抵抗値のような電気的特性が変化する圧力センサタイプの何れでも良い。
【0029】
特に、圧力スイッチタイプのものを圧力検出器(7)として用いる場合には、電気接点(7i)を開閉する反転板(7h)の反転動作時の冷媒圧力振動が騒音の原因となるが、圧力検出器(7)に隣接して絞り部(6)が配置されているから、反転板(7h)の反転動作時の冷媒圧力振動が室内側の冷媒配管(34)に伝達することを絞り部(6)によって防止できる。このため、圧力検出器(7)側に冷媒圧力振動の伝達防止用の絞り部を特別に設ける必要がない。
【0030】
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の減圧装置において、絞り部(6)に圧力検出器(7)を一体化した状態にて絞り部(6)と圧力検出器(7)を配管ブロック(27)に組み付けることを特徴とする。
【0031】
これにより、絞り部(6)に圧力検出器(7)を一度にまとめて効率よく配管ブロック(27)に組み付けることができる。
【0032】
請求項9に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の減圧装置において、機能部品は、具体的には冷凍サイクル内に冷媒を充填するための充填弁(37)であってもよい。これにより、冷媒充填の機能を減圧装置部に一体化できる。
【0033】
請求項10に記載の発明のように、請求項9に記載の減圧装置において、充填弁(37)のハウジング(37a)を配管ブロック(27)に一体成形すれば、部品点数削減によるコスト低減効果を発揮できる。
【0034】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の減圧装置を組み付けた凝縮器部分の斜視図であり、図2は図1の凝縮器の冷媒通路構成を示す概略断面図であり、図3は図1、2の凝縮器および減圧装置を含む冷凍サイクルの構成図である。最初に、図3に基づいて本発明を適用した車両空調用冷凍サイクル装置の概要を説明すると、圧縮機1は電磁クラッチ1a等を介して車両エンジン(図示せず)によりベルト駆動される。圧縮機1から吐出された高圧のガス冷媒は凝縮器2に流入し、ここで、外気と熱交換して冷却され、凝縮する。
【0036】
なお、凝縮器2は車両走行による走行風を受けて冷却される部位、具体的には車両エンジンルーム内の最前部等に配置され、走行風および冷却ファン3の送風空気により冷却される。冷却ファン3は電動モータ3aにより駆動される電動式のものである。
【0037】
凝縮器2には、凝縮器2の熱交換部の途中から凝縮過程にある気液2相冷媒が分岐して導入される気液分離器4が一体に備えられている。この気液分離器4は上下方向に延びる細長のタンク形状を有し、液冷媒とガス冷媒の密度差を利用して冷媒の気液を分離するものである。気液分離器4は、そのタンク内空間の下方部に液冷媒を溜めてガス冷媒を凝縮器2の熱交換部の途中に戻すようになっている。
【0038】
減圧装置5は凝縮器2で通過した冷媒を低圧の気液2相状態に減圧するためのものであり、本例ではオリフィス、ノズル、キャピラリーチューブ等の固定絞りで構成される絞り部6を有し、この絞り部6に高圧圧力を検出する圧力検出器7を一体化している。なお、凝縮器2および減圧装置5の具体的構成は後述する。
【0039】
蒸発器8は図示しない空調室内ユニットのケース内に配置され、減圧装置5を通過した低圧冷媒を図示しない空調用送風機の送風空気から吸熱して蒸発させるものである。蒸発器8を内蔵する空調室内ユニットは、車室内の計器盤内側等に配置される。蒸発器8で冷却された冷風は周知のごとく図示しないヒータコア部で温度調整された後に車室内へ吹き出す。蒸発器8で蒸発したガス冷媒は圧縮機1に吸入される。
【0040】
次に、凝縮器2の具体的構成を図1、2により説明する。なお、図1と図2ではその左右方向が逆転している。凝縮器2は水平方向に延びて冷媒流路を構成する多数本の偏平チューブ10とこれに接合されるコルゲートフィン11とから構成される熱交換部を有している。
【0041】
この熱交換部の左右両側にヘッダタンク(サイドタンク)12、13を上下方向に配置し、偏平チューブ10の左右の端部をそれぞれヘッダタンク12、13の内部に連通させている。
【0042】
ヘッダタンク12、13の内部空間はそれぞれ仕切り板14、15により上下に仕切られている。さらに、ヘッダタンク12側では、仕切り板14の下方部位であって、且つ、ヘッダタンク13内の仕切り板15と同一高さの部位に、絞り16を有する板部材17を配置してある。この板部材17と仕切り板15の上側に第1熱交換部2aを構成し、その下側に第2熱交換部2bを構成している。
【0043】
一方のヘッダタンク12は冷媒入口側であり、アルミニュウム製の入口ジョイント18がヘッダタンク12の上部にろう付け等により固定されている。この入口ジョイント18には配管側ジョイントブロック19がボルト20により締め付け固定される。この配管側ジョイントブロック19には、圧縮機1の吐出冷媒が流れる吐出側冷媒配管21がろう付け等により固定される。
【0044】
冷媒入口側のヘッダタンク12には、上下方向に延びる細長のタンク形状からなる気液分離器4が一体に接合される。ヘッダタンク12と気液分離器4との隔壁に第1連通路(吐出冷媒バイパス通路)22を設け、この第1連通路22により、ヘッダタンク12の上部入口空間(入口ジョイント18が連通している空間)を気液分離器4の上部空間に連通させている。
【0045】
また、気液分離器4の外部にパイプ材により構成される第2連通路(ガス冷媒戻し通路)23を設け、この第2連通路23により気液分離器4内の上部のガス冷媒域をヘッダタンク12の下部空間(板部材17の下側空間)に連通させている。また、ヘッダタンク12と気液分離器4との隔壁に第3連通路(液冷媒戻し通路)24を設け、この第3連通路24により、気液分離器4内の下部の液冷媒貯留域をヘッダタンク12の下部空間に連通させている。更に、ヘッダタンク12と気液分離器4との隔壁に第4連通路(気液2相冷媒入口通路)25を設け、この第4連通路25によりヘッダタンク12の中間部空間(仕切り板14と板部材17との間の空間)を気液分離器4内に連通させている。
【0046】
他方のヘッダタンク13は冷媒出口側であり、アルミニュウム製の出口ジョイント26がヘッダタンク13の下部にろう付け等により固定されている。この出口ジョイント26に、減圧装置5の配管ブロック27がボルト28により締め付け固定される。ここで、入口ジョイント18、出口ジョイント26および減圧装置5は凝縮器2の冷却空気流れ方向Aに対して凝縮器2の上流側(車両前方側)に配置されている。
【0047】
なお、凝縮器2の偏平チューブ10、コルゲートフィン11、ヘッダタンク12、13、入口ジョイント18、出口ジョイント26、および気液分離器4等はアルミニュウムの一体ろう付けにより一体に接合することができる。
【0048】
圧縮機1の吐出冷媒は、吐出冷媒配管21、配管側ジョイントブロック19を経て入口ジョイント18からヘッダタンク12の上部空間内に流入する。その後、冷媒は第1熱交換部2aの上側の偏平チューブ10を水平方向に通過してヘッダタンク13の上部空間に流入する。そして、ヘッダタンク13の上部空間で冷媒は矢印aのようにUターンして、第1熱交換部2aの下側の偏平チューブ10を水平方向に通過し、ヘッダタンク12の中間部空間(仕切り板14と板部材17との間の空間)に流入する。
【0049】
ここから冷媒の主流は板部材17の絞り16を通過してヘッダタンク12の下部空間に流入し、更に、冷媒は第2熱交換部2bの偏平チューブ10を矢印bのように通過してヘッダタンク13の下部空間に流入する。ヘッダタンク13の下部空間の冷媒は出口ジョイント26から減圧装置5側へ向かう。以上は凝縮器2における冷媒の主流路であり、これに対して、気液分離器4に対して以下の補助流路による冷媒流れが起きる。
【0050】
先ず、ヘッダタンク12の上部空間内に流入した吐出冷媒の一部が矢印cのように第1連通路22によって分岐され気液分離器4内の上部に直接流入する。また、ヘッダタンク12の中間部空間に流入した凝縮過程の気液2相冷媒の一部が矢印dのように第4連通路25によって気液分離器4内に直接流入する。
【0051】
そして、気液分離器4内にて気液分離されたガス冷媒は、気液分離器4の上部から矢印eのように第2連通路23に取り出され、この第2連通路23によってガス冷媒はヘッダタンク12の下部空間に導かれ、主流路の冷媒に混合する。その後、ガス冷媒は第2熱交換部2bにて冷却され、凝縮する。このように、気液分離器4は凝縮過程の気液2相冷媒の気液分離を分離して、ガス冷媒をサイクル主流路に戻す高圧側アキュムレータの機能を発揮する。
【0052】
また、気液分離器4内の底部側の液冷媒の一部を矢印fのように第3連通路24によってヘッダタンク12の下部空間に戻しているので、気液分離器4内の底部側に溜まる液冷媒中のオイルを確実にサイクル主流路に戻すことができる。
【0053】
ところで、入口ジョイント18からの吐出冷媒の一部が第1連通路22によって気液分離器4内の上部に直接流入して気液分離器4内の液冷媒と熱交換するので、圧縮機吐出冷媒の過熱度を気液分離器4内にフィードバックして、気液分離器4内に溜まる液冷媒量を調整できる。これにより、サイクル循環冷媒流量を調整して、圧縮機吐出冷媒の過熱度を調整できる。
【0054】
そして、圧縮機1での圧縮過程は基本的に断熱圧縮による等エントロピ変化であるから、吐出ガス冷媒の状態が決まると、モリエル線図上で等エントロピ線により圧縮機1吸入側冷媒の状態、すなわち、吸入側冷媒の過熱度が決まる。従って、気液分離器4内に溜まる液冷媒量を圧縮機吐出冷媒の過熱度変化に対応して調整することにより、吸入側冷媒の過熱度を制御することが可能となる。
【0055】
次に、本実施形態の要部をなす減圧装置5の具体的構成を図4、図5により説明すると、減圧装置5は、配管ブロック27と、この配管ブロック27に内蔵される固定絞りで構成される絞り部6と、圧力検出器7とに大別される。
【0056】
配管ブロック27はアルミニュウム等の金属により略直方体状(図1参照)に成形されており、配管ブロック27には第1通路穴29が開けてある。この第1通路穴29は、配管ブロック27を貫通するように切削加工された円形穴である。第1通路穴29の一端側(図4の左端側)を冷媒出口部29aとして構成するとともに、第1通路穴29の中央部に絞り部6を配置し、第1通路穴29の他端側(図4の右端側)に圧力検出器7を配置している。
【0057】
また、配管ブロック27には、第1通路穴29に対して直交する方向に突出する円筒部30が一体に成形され、この円筒部30の中心部に第2通路穴31が開けてある。この第2通路穴31は、第1通路穴29に対して直交する方向に延びて、絞り部6と圧力検出器7との中間部位にて第1通路穴29と連通する。この第2通路穴31も切削加工された円形穴である。第2通路穴31において第1通路穴29との連通部と反対側に位置する開口端部(図4の上端部)を冷媒出口部31aとして構成する。
【0058】
円筒部30の外周面の円周方向に凹状溝32を形成し、この凹状溝32にOリング(弾性シール材)33を嵌合している。配管ブロック27の円筒部30を凝縮器2の出口ジョイント26の冷媒通路穴26a内に挿入して、このOリング33を冷媒通路穴26aの内周面に圧着することにより、出口ジョイント26と配管ブロック27との結合部をシールするようになっている。
【0059】
図5は絞り部6単体の構成を示すもので、樹脂製の円柱状本体部6aを有し、この円柱状本体部6aの中心部に、固定絞りを構成する小径の金属製オリフィスチューブ6bをインサート成形にて一体に固定している。なお、円柱状本体部6aの外周面の円周方向に凹状溝6cを形成し、この凹状溝6cにOリング(弾性シール材)6dを嵌合し、このOリング6dを第1通路穴29の内周面に圧着するようになっている。
【0060】
円柱状本体部6aの軸方向の一端側(図4の左端側)はオリフィスチューブ6bの下流側であり、オリフィスチューブ6bから噴出する高速冷媒を衝突させて消音作用を果たす網目状の消音部材6eが樹脂にて円柱状本体部6aと一体成形されている。この消音部材6eは、円柱状本体部6aの端面から突き出すオリフィスチューブ6bの下流端周囲を取り囲むように成形される。
【0061】
さらに、円柱状本体部6aの端面から一体に突き出すコ字状の枠体部6fにより網目状の消音部材6eを支持するようになっている。従って、オリフィスチューブ6bから噴出した高速冷媒は消音部材6eの網目状の隙間を通過した後、第1通路穴29の冷媒出口部29aに向かう。
【0062】
また、円柱状本体部6aの軸方向の他端側(図4の右端側)はオリフィスチューブ6bの上流側であり、ここには冷媒中の異物を除去するためのフィルタ部材6gが配置してある。このフィルタ部材6gは樹脂にて円柱状本体部6aと一体成形された細かい網目状の部材である。このフィルタ部材6gは第1通路穴29の内周面に沿って円筒状に成形され、第2通路穴31と第1通路穴29との連通部を覆うようになっている。
【0063】
また、フィルタ部材6gの円筒形状により円柱状本体部6aの端面から突き出すオリフィスチューブ6bの上流端周囲を取り囲むようになっている。更に、円柱状本体部6aの端面から複数本の支柱部6hが一体に突き出しており、この複数本の支柱部6hにより網目状のフィルタ部材6gの円周方向の複数箇所を支持するようになっている。複数本の支柱部6hの先端部にはリング状の仕切り板6iが一体成形され、この仕切り板6iが第1通路穴29の内周面に密着するようになっている。
【0064】
この結果、絞り部6の外周部の軸方向の両端部がOリング6dと仕切り板6iによりシールされる。そして、この軸方向の両端部のシール部の中間に第2通路穴31が位置しているので、凝縮器2の出口冷媒は第2通路穴31から必ずフィルタ部材6gを通過して矢印gのようにL字状に屈曲して、第1通路穴29内のオリフィスチューブ6bの上流側に流入する。
【0065】
リング状の仕切り板6iの中心部には連通穴6jが開けてあるので、フィルタ部材6gの下流側(内側)空間は連通穴6jを通して第1通路穴29の右側端部、すなわち、圧力検出器7への圧力導入部6kに連通している。第1通路穴29のうち、圧力導入部6kを構成する右側端部には雌ねじ29bが形成してあり、この雌ねじ29bに、圧力検出器7の金属製本体ハウジング7aの円筒状先端部7bをねじ込んで締め付け固定している。
【0066】
本体ハウジング7aに備えたOリング(弾性シール材)7cにより本体ハウジング7aと配管ブロック27の端面との間をシールしている。円筒状先端部7bの中心部に設けた圧力導入通路7dにより本体ハウジング7aの内側空間が第1通路穴29の圧力導入部6kに連通している。
【0067】
本体ハウジング7aは樹脂製のスイッチハウジング7eにかしめ等の手段にて一体に結合されている。この本体ハウジング7aとスイッチハウジング7eとの結合部にはダイヤフラム7fの外周縁部がOリング(弾性シール材)7gを介在してシール固定されている。ダイヤフラム7fは圧力導入通路7dから導入される冷媒圧力(サイクル高圧圧力)の変化に応じて図4の左右方向に変位する圧力応動部材である。
【0068】
スイッチハウジング7e内には、このダイヤフラム7fの変位に対応して反転する複数(図示例は3種類)の反転板7hと、この反転板7hの反転動作により開閉される電気接点7iが備えてある。
【0069】
図4の圧力検出器7はトリプル圧力スイッチの例を示しており、サイクル高圧圧力が第1所定圧力以下に低下した「異常低圧」の状態を示すスイッチ信号と、サイクル高圧圧力が第1所定圧力よりも十分高い第2所定圧力以上に上昇した「異常高圧」の状態を示すスイッチ信号と、サイクル高圧圧力が第1所定圧力と第2所定圧力との中間の第3所定圧力に上昇した状態を示すスイッチ信号とを発生するようになっている。
【0070】
「異常低圧」の状態を示すスイッチ信号と「異常高圧」の状態を示すスイッチ信号は、電磁クラッチ1aへの通電を遮断して、圧縮機1を停止させる圧縮機制御信号に用いる。また、中間の第3所定圧力に上昇した状態を示すスイッチ信号は、凝縮器冷却ファン3の駆動用電動モータ3aの印加電圧を高めて、冷却ファン3を高速回転させる冷却ファン制御信号に用いる。
【0071】
次に、減圧装置5部分の組付方法を図6にて説明すると、配管ブロック27は図6に示す断面形状に切削加工され、第1通路穴29において冷媒出口部29a寄りの部位に、絞り部6の位置決めを行う段部29cが内径方向へ突出するように形成してある。
【0072】
そして、配管ブロック27において第1通路穴29の冷媒出口部29aの内周に低圧冷媒配管34の先端部を矢印B方向から挿入し、この配管34の先端部をろう付け等により配管ブロック27の端面に一体に接合する。
【0073】
次に、図5に示す絞り部6を矢印Bと反対方向Cから第1通路穴29内に挿入する。このとき、絞り部6の円柱状本体部6aの端面が第1通路穴29の段部29cに突き当たることにより、絞り部6の挿入位置が位置決めされる。その後に、圧力検出器7の本体ハウジング7aの円筒状先端部7bを矢印C方向から第1通路穴29の雌ねじ29bにねじ込んで締め付け固定する。
【0074】
なお、冷凍サイクルの運転時には、絞り部6の前後に発生する冷媒圧力差によって常に絞り部6が段部29cに押し付けられるので、絞り部6の位置は固定される。
【0075】
次に、上述した第1実施形態による作用効果について説明する。
【0076】
(1)図1、4に示すように、凝縮器出口の高圧冷媒を低圧状態に減圧する絞り部6を車両エンジンルーム(車室外)に配置される凝縮器2近傍に配置しているから、絞り部6での減圧(絞り)作用に伴う冷媒流動音が車室内に到達しにくくなり、車室内の静粛化にとって非常に有利である。
【0077】
(2)絞り部6の円柱状本体部6aに網目状の消音部材6eを一体成形して、オリフィスチューブ6b出口側の冷媒流路の急拡大を抑制するとともに、オリフィスチューブ6bから噴出する高速冷媒流を網目状の消音部材6eに衝突させて高速冷媒流(ジェットコア)を破壊することにより、消音作用を果たすことができる。これにより、車室内に到達する冷媒流動音をより一層低減できる。
【0078】
(3)第1通路穴29内に絞り部6を矢印C方向から挿入するために必要となる、第1通路穴29の右側開口部を圧力検出器7自身を利用して封止できる。すなわち、圧力検出器7の本体ハウジング7aの円筒状先端部7bをOリング7cを介して第1通路穴29の雌ねじ29bにねじ込んで締め付け固定することにより第1通路穴29の右側開口部を確実に封止できる。従って、絞り部6の挿入用開口部の封止ための専用の蓋部材が不要となる。
【0079】
(4)低圧冷媒配管34を接合した配管ブロック27に絞り部6を内蔵させ、この配管ブロック27を凝縮器2のヘッダタンク13の出口ジョイント26に直接固定しているから、減圧装置5の配管ブロック27に凝縮器出口側の配管接続の機能を兼務させることができる。その場合に、配管ブロック27の第2通路穴31に冷媒入口部31aを設け、第2通路穴31から第1通路穴29へとL字状に冷媒が屈曲して流れるから、配管ブロック27を出口ジョイント26に直接固定する構成であっても、第1通路穴29の冷媒出口部29aと反対側の端部に圧力検出器7の配置スペースを容易に確保できる。
【0080】
(5)圧力検出器7は冷凍サイクルの高圧圧力を検出するものであるから、圧縮機1と凝縮器2との間の高圧冷媒配管に圧力検出器7を配置することもできるが、この配置場所であると、高温の圧縮機吐出ガス冷媒が圧力検出器7内に導入されるので、圧力検出器7の樹脂部材等の高温劣化が生じて検出精度が低下するという不具合が発生する。しかし、本実施形態の場合には、凝縮器2で冷却されて凝縮(温度低下)した後の高圧液冷媒が圧力検出器7に導入されるから、圧力検出器7の樹脂部材等の高温劣化を回避でき、圧力検出器7の検出精度に対する信頼性を確保できる。
【0081】
(6)減圧装置5の配管ブロック27内の絞り部6において、固定絞りをなすオリフィスチューブ6bの上流側にフィルタ部材6gを配置し、第2通路穴31からの冷媒流れがフィルタ部材6gを通過した後にオリフィスチューブ6b内に流入するから、冷媒中の異物をオリフィスチューブ6bの直前にてフィルタ部材6gにより除去できる。そのため、オリフィスチューブ6bが冷媒中の異物により詰まることを防止できる。
【0082】
ここで、フィルタ部材6gよりも上流側に圧力検出器7が位置すると、圧力検出器7の圧力導入通路7dがフィルタ部材6gの捕捉した異物により詰まったり、あるいは、樹脂製のダイヤフラム7fが異物の付着により損傷するという不具合が生じるが、本実施形態によると、フィルタ部材6gの下流側空間に圧力検出器7の圧力導入通路7dを連通させており、フィルタ部材6gの上流側部位と圧力導入通路7dとの間はリング状の仕切り板6iにより遮断しているから、フィルタ部材6gの捕捉した異物が圧力導入通路7d側へ侵入することがない。
【0083】
従って、1つのフィルタ部材6gを、固定絞りをなすオリフィスチューブ6bの閉塞防止および圧力検出器7側への異物侵入防止のために共用できる。
【0084】
(7)圧力検出器7においては、ダイヤフラム7fが圧力導入通路7dからの冷媒圧力(サイクル高圧圧力)の変化に応じて変位すると反転板7hが反転動作して、電気接点7iを開閉するのであるが、反転板7hの反転動作に伴ってダイヤフラム7fが変位して、冷媒の圧力振動が起こり、この冷媒の圧力振動が冷媒配管に伝わって車室内へ騒音が伝播することがある。そこで、従来の圧力検出器7では、通常、圧力導入通路7dに図7に示すように絞り7jを形成し、反転板7hの反転動作に伴う冷媒の圧力振動が冷媒配管側へ伝わることを防止しているが、本実施形態によると、圧力検出器7の圧力導入通路7dの直後の部位に固定絞りをなすオリフィスチューブ6bが位置しているから、反転板7hの反転動作に伴う冷媒の圧力振動が、車室内に向かって配管される低圧冷媒配管34側へ伝わることをオリフィスチューブ6bにて防止できる。
【0085】
従って、従来の圧力検出器7における圧力導入通路7dの絞り7jを廃止でき、圧力検出器7の本体ハウジング7aの加工(切削)コストを低減できる。
【0086】
なお、第1実施形態では、圧力検出器7として電気接点7iを開閉するスイッチタイプのものについて説明したが、冷媒圧力の変化に応じて電気的特性、例えば、電気抵抗が変化する圧力センサを圧力検出器7として使用してもよいことはもちろんである。
【0087】
(第2実施形態)
第1実施形態では、減圧装置5の配管ブロック27内に配置される絞り部6として、固定絞りをなすオリフィスチューブ6bのみを使用しているが、第2実施形態では、絞り部6として固定絞りと可変絞りとを組み合わせている。
【0088】
図8は第2実施形態による絞り部6であり、本体部6a’は樹脂にて円筒状に成形されている。この円筒状本体部6a’には、第1実施形態と同様に、Oリング6dを嵌合する凹状溝6c、フィルタ部材6g、連通穴6jを有するリング状の仕切り板6i等が一体成形されている。配管ブロック27の第2通路穴31からの冷媒が矢印gのようにフィルタ部材6gを通過してL字状に流れる。
【0089】
フィルタ部材6gの下流側において、円筒状本体部6aの内側空間の中心部に円柱状の固定弁座6nを設け、この固定弁座6nに対して円筒状の弁体6pを軸方向に移動可能に配置している。この円筒状弁体6pは中心部に通路穴6qを有し、且つ、弾性手段をなすコイルばね6rによって常に固定弁座6n側に押圧されるようになっている。
【0090】
従って、フィルタ部材6gの内側空間の冷媒圧力、すなわち、サイクル高圧圧力とコイルばね6rのばね力とが釣り合う位置に円筒状弁体6pが移動して、固定弁座6nと円筒状弁体6pとの間隔が変化し、これにより、通路穴6qの開度を変化させる。すなわち、円筒状弁体6pは定差圧弁であり、弁体6pの前後の差圧がコイルばね6rのばね力により決まる一定値に維持されるように弁体6pが変位する。
【0091】
そして、円筒状本体部6aの下流端部の中心部にノズル、オリフィス等の固定絞り6b’を設けている。従って、第2実施形態では、冷媒流れの上流側に位置する可変絞り(円筒状弁体6p、通路穴6q)と、冷媒流れの下流側に位置する固定絞り6b’とを組み合わせていることになる。
【0092】
第2実施形態によると、サイクル高圧圧力の変化に応動する可変絞りを固定絞り6b’に組み合わせているので、サイクル循環冷媒流量の調整特性を第1実施形態よりも改善できる。
【0093】
なお、減圧装置5の配管ブロック27内に配置される絞り部6として、サイクル高圧冷媒の状態に応動する可変絞りのみを使用してもよい。例えば、凝縮器2の出口冷媒の圧力と温度に応動して弁開度を調整する過冷却度制御弁を可変絞りとして用いてもよい。
【0094】
この過冷却度制御弁も、図8の第2実施形態による絞り部6もともにサイクル高圧冷媒の状態に応動する可変絞りであるから、温度式膨張弁と異なり、凝縮器2近傍に配置できる。従って、減圧作用に伴う冷媒流動音が車室内へ伝播しにくいので、車室内の静粛化に有利である。
【0095】
(第3実施形態)
第1実施形態では、減圧装置5の配管ブロック27を凝縮器2のヘッダタンク13の出口ジョイント26にボルト28により直接固定しているが、第3実施形態では、減圧装置5の配管ブロック27を冷媒配管途中に配置する。
【0096】
図9は第3実施形態を示すものであり、高圧液冷媒配管35の上流端部を配管側ジョイント36にろう付けにより接合し、この配管側ジョイント36を凝縮器2のヘッダタンク13の出口ジョイント26にボルト28により締め付け固定している。高圧液冷媒配管35の下流端部も配管ブロック27の第2冷媒通路穴31の冷媒入口部31aにろう付けにより接合する。第3実施形態の他の点は第1実施形態と同じである。
【0097】
第3実施形態では、減圧装置5の配管ブロック27を凝縮器2の冷却空気流れ方向Aに対して凝縮器2の上流側に配置しているが、車両エンジンルーム内において、減圧装置5の配管ブロック27を他の部位、例えば、凝縮器2よりも後方側の部位等に配置することも可能である。
【0098】
(第4実施形態)
第4実施形態は上記第3実施形態の変形であり、図10、 図11に示すように、減圧装置5の配管ブロック27に、冷媒の充填弁37を追加している。この充填弁37は冷凍サイクル内に冷媒を充填するときに使用するサービス用の機能部品である。
【0099】
第4実施形態では、第2冷媒通路穴31を配管ブロック27を貫通するように穴開け加工している。そして、第2冷媒通路穴31の一端側を冷媒入口部31aとし、この冷媒入口部31aに高圧液冷媒配管35の下流端部をろう付けにより接合する。また、第2冷媒通路穴31の他端側を充填弁37の取付部31bとし、この取付部31bに設けた雌ねじに、充填弁37のハウジング37aをOリング(弾性シール材)37bを介してねじ込み、ハウジング37aを配管ブロック27に対して気密に締め付け固定している。
【0100】
ここで、充填弁37のハウジング37aは略円筒状であり、その内部に一方向弁(サービスバルブ)37cを内蔵している。この一方向弁37cは、冷媒を封入した冷媒缶(図示せず)の充填口部をハウジング37aに装着すると、冷媒缶の冷媒封入圧が一方向弁37cの開弁方向(図11の下方向)に作用して一方向弁37cが図11の下方向に移動して開弁する。これにより、冷媒缶内の冷媒を充填弁37から配管ブロック27を通してサイクル内へ充填できる。
【0101】
なお、一方向弁37cはその開弁方向の力が加わらないときは図示しないばね手段のばね力およびサイクル内冷媒圧力により閉弁方向(図11の上方向)の力を常時受けて、一方向弁37cのOリング(弾性シール材)37dが弁座部に圧着して閉弁状態を維持するようになっている。
【0102】
第4実施形態によると、サイクル機能部品として、圧力検出器7の他に冷媒の充填弁37をも減圧装置5の配管ブロック27に一体化してるから、減圧装置5、圧力検出器7および冷媒充填弁37の三者を一度にまとめて車両に搭載することができ、車両搭載作業をより一層効率的に行うことができる。
【0103】
なお、第4実施形態において、圧力検出器7と冷媒充填弁37の取付位置を入れ替えて、高圧液冷媒配管35の延長上に圧力検出器7を配置し、絞り部6の延長上に冷媒充填弁37を配置するようにしてもよい。
【0104】
(第5実施形態)
第5実施形態は上記第4実施形態の変形であり、図12に示すように、冷媒充填弁37のハウジング37aを減圧装置5の配管ブロック27に一体成形するようにしたものである。これにより、単体部品としてのハウジング37aを廃止でき、部品点数の削減効果を発揮できる。
【0105】
なお、第5実施形態の考え方を圧力検出器7に適用して、圧力検出器7の金属製の本体ハウジング7aを減圧装置5の配管ブロック27に一体成形するようにしてもよい。
【0106】
(第6実施形態)
第1実施形態では、図6に示すように、減圧装置5の配管ブロック27の第1通路穴29内に先ず絞り部6を矢印C方向から挿入し、その後に、圧力検出器7を再度矢印C方向から第1通路穴29の端部の雌ねじ29bにねじ込むようにしているので、絞り部6と圧力検出器7を配管ブロック27に対して別々に2段階に組み付けることになる。
【0107】
これに対し、第6実施形態では図13に示すように、絞り部6と圧力検出器7を予め一体化しておき、絞り部6と圧力検出器7を配管ブロック27に対して一度に組み付けるようにしたものである。
【0108】
具体的には、圧力検出器7の金属製本体ハウジング7aの円筒状先端部7bに軸方向へ突出する複数本の係止爪片7kを一体に形成する。一方、絞り部6の本体部6aのうち、フィルタ部材6gよりも先端側に、連通穴6jを有する円筒状の連結部6sを一体成形し、この連結部6sの外周面にリング状の係止溝6tを形成する。そして、複数本の係止爪片7kの先端部をこの係止溝6t内にかしめることにより、絞り部6と圧力検出器7を一体化している。
【0109】
従って、絞り部6を先に配管ブロック27の第1通路穴29内に挿入し、続いて、圧力検出器7の金属製本体ハウジング7aの円筒状先端部7bの雄ねじ部を配管ブロック27の第1通路穴29の雌ねじ29bにねじ込むことにより、絞り部6と圧力検出器7を配管ブロック27に対して一度に組み付けることができる。なお、第6実施形態では、絞り部6と圧力検出器7を一体化しているから、絞り部6の位置決めが不要となる。そのため、第1通路穴29内の位置決め用の段部29cは廃止できる。
【0110】
(第7実施形態)
第1実施形態では、図3に示すように、凝縮器2にアキュムレータ機能を果たす気液分離器(高圧側アキュムレータ)4を備える冷凍サイクルに本発明の減圧装置5を適用する場合について説明したが、第7実施形態は図14に示すように、圧縮機1の吸入側に気液分離器(低圧側アキュムレータ)4aを備える冷凍サイクルに本発明の減圧装置5を適用するものである。図14の冷凍サイクルにおいても上述の各実施形態を同様に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の減圧装置を含む凝縮器部の斜視図である。
【図2】図1の凝縮器の冷媒通路構成を示す概略断面図である。
【図3】第1実施形態の冷凍サイクル図である。
【図4】第1実施形態の減圧装置部分の断面図である。
【図5】第1実施形態の減圧装置における絞り部の一部を半断面した斜視図である。
【図6】第1実施形態の減圧装置の組付説明図である。
【図7】従来の圧力検出器の断面図である。
【図8】第2実施形態による減圧装置の絞り部の断面図である。
【図9】第3実施形態による減圧装置の車両搭載状態を示す凝縮器部の斜視図である。
【図10】第4実施形態による減圧装置の車両搭載状態を示す凝縮器部の斜視図である。
【図11】第4実施形態による減圧装置の断面図である。
【図12】第5実施形態による減圧装置の断面図である。
【図13】第6実施形態により減圧装置の絞り部と圧力検出器とを一体化した状態を示す断面図である。
【図14】第7実施形態の冷凍サイクル図である。
【符号の説明】
2…凝縮器、5…減圧装置、6…絞り部、
6b…オリフィスチューブ(固定絞り)、7…圧力検出器、
26…出口ジョイント、27…配管ブロック、29…第1通路穴、
29a…冷媒出口部、31…第2通路穴、31a…冷媒入口部。
Claims (10)
- 配管ブロック(27)に、前記配管ブロック(27)を貫通するように円形穴からなる第1通路穴(29)を設け、
前記第1通路穴(29)の一端側を冷媒出口部(29a)として構成するとともに、前記第1通路穴(29)内に冷媒減圧用の絞り部(6)を配置し、前記第1通路穴(29)の他端側に冷凍サイクルの機能部品(7、37)を配置し、
また、前記配管ブロック(27)に、前記第1通路穴(29)に対して直交する方向に延びて前記絞り部(6)と前記機能部品(7、37)との中間部位にて前記第1通路穴(29)と連通する第2通路穴(31)を設け、前記第2通路穴(31)に冷媒入口部(31a)を構成し、
前記絞り部(6)は固定絞り(6b、6b’)および前記冷媒入口部(31a)側の高圧冷媒の状態に応動する可変絞り(6p、6q)の少なくとも一方により構成され、
前記第1通路穴(29)内にて前記絞り部(6)の直前部位に、前記第1通路穴(29)の円形穴内壁面に沿って円筒状に形成されたフィルタ部材(6g)を配置し、
冷凍サイクルの凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)を、前記第2通路穴(31)および前記円筒状のフィルタ部材(6g)を通過して前記絞り部(6)の直前部位にL字状に屈曲して連通し、
また、前記機能部品(7、37)は前記円筒状のフィルタ部材(6g)の内側空間に連通し、
前記冷媒入口部(31a)が前記凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)に接続されるように、前記配管ブロック(27)を前記出口コネクタ部(26)に直接組み付けたことを特徴とする減圧装置。 - 前記第1通路穴(29)内にて前記絞り部(6)の直後の部位に前記絞り部(6)から噴出する冷媒流れを衝突させて消音作用を果たす消音部材(6e)を配置し、
前記絞り部(6)と前記フィルタ部材(6g)と前記消音部材(6e)とを一体化した状態にて前記第1通路穴(29)内に挿入することを特徴とする請求項1に記載の減圧装置。 - 前記絞り部(6)は、前記円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵される樹脂製の円柱状本体部(6a)と、前記円柱状本体部(6a)に一体に固定され、前記固定絞りを構成するオリフィスチューブ(6b)とを有しており、
前記円筒状のフィルタ部材(6g)によって前記オリフィスチューブ(6b)の上流端を取り囲むようになっており、
一方、前記第1通路穴(29)内にて前記オリフィスチューブ(6b)の直後の部位に、前記オリフィスチューブ(6b)から噴出する冷媒流れを衝突させて消音作用を果たす消音部材(6e)を配置し、
前記消音部材(6e)は前記オリフィスチューブ(6b)の下流端を取り囲むようにして前記樹脂製の円柱状本体部(6a)に一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載の減圧装置。 - 前記絞り部(6)は、前記円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵され前記円筒状のフィルタ部材(6g)と一体になっている円筒状本体部(6a’)を有しており、
前記円筒状本体部(6a’)に前記固定絞り(6b’)が設けられるとともに、前記円筒状本体部(6a’)の内側空間であって、前記固定絞り(6b’)よりも冷媒流れ上流側部位に前記可変絞り(6p、6q)が設けられており、
前記円筒状のフィルタ部材(6g)の下流側において前記円筒状本体部(6a’)の中心部には固定弁座(6n)が設けられており、
前記可変絞りは、前記固定弁座(6n)に対して前記円筒状本体部(6a’)の軸方向に移動可能に配置された円筒状の弁体(6p)を有しており、
前記円筒状の弁体(6p)の中心部には通路穴(6q)が形成され、
前記円筒状の弁体(6p)が前記冷媒入口部(31a)側の高圧冷媒の状態に応じて前記軸方向に移動することで、前記固定弁座(6n)と前記円筒状の弁体(6p)との間隔が変化して前記通路穴(6q)の開度が変化することを特徴とする請求項1に記載の減圧装置。 - 配管ブロック(27)に、前記配管ブロック(27)を貫通するように円形穴からなる第1通路穴(29)を設け、
前記第1通路穴(29)の一端側を冷媒出口部(29a)として構成するとともに、前記第1通路穴(29)内に冷媒減圧用の絞り部(6)を配置し、前記第1通路穴(29)の他端側に冷凍サイクルの機能部品(7、37)を配置し、
また、前記配管ブロック(27)に、前記第1通路穴(29)に対して直交する方向に延びて前記絞り部(6)と前記機能部品(7、37)との中間部位にて前記第1通路穴(29)と連通する第2通路穴(31)を設け、前記第2通路穴(31)に冷媒入口部(31a)を構成し、
前記冷媒入口部(31a)が冷凍サイクルの凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)に接続されるように、前記配管ブロック(27)を前記出口コネクタ部(26)に直接組み付け、
前記絞り部(6)は、前記円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵される樹脂製の円柱状本体部(6a)と、前記円柱状本体部(6a)に一体に固定され、固定絞りを構成するオリフィスチューブ(6b)とを有しており、
前記第1通路穴(29)内にて前記オリフィスチューブ(6b)の直後の部位に、前記オリフィスチューブ(6b)から噴出する冷媒流れを衝突させて消音作用を果たす消音部材(6e)を配置し、
前記消音部材(6e)は前記オリフィスチューブ(6b)の下流端を取り囲むようにして前記樹脂製の円柱状本体部(6a)に一体成形されており、
一方、前記第1通路穴(29)内にて前記オリフィスチューブ(6b)の直前部位に、前記第1通路穴(29)の円形穴内壁面に沿って円筒状に形成されたフィルタ部材(6g)を配置し、
前記円筒状のフィルタ部材(6g)は前記樹脂製の円柱状本体部(6a)と一体になっており、
前記円筒状のフィルタ部材(6g)によって前記オリフィスチューブ(6b)の上流端を取り囲むようになっており、
前記凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)は、前記第2通路穴(31)および前記円筒状のフィルタ部材(6g)を通過して前記オリフィスチューブ(6b)の直前部位にL字状に屈曲して連通し、
また、前記機能部品(7、37)は前記円筒状のフィルタ部材(6g)の内側空間に連通し、
前記絞り部(6)は前記消音部材(6e)および前記円筒状のフィルタ部材(6g)と一体化した状態で前記第1通路穴(29)内に前記他端側から挿入され、
前記第1通路穴(29)内にて前記冷媒出口部(29a)側の部位に前記絞り部(6)の位置決めをする段部(29c)が形成されていることを特徴とする減圧装置。 - 配管ブロック(27)に、前記配管ブロック(27)を貫通するように円形穴からなる第1通路穴(29)を設け、
前記第1通路穴(29)の一端側を冷媒出口部(29a)として構成するとともに、前記第1通路穴(29)内に冷媒減圧用の絞り部(6)を配置し、前記第1通路穴(29)の他端側に冷凍サイクルの機能部品(7、37)を配置し、
また、前記配管ブロック(27)に、前記第1通路穴(29)に対して直交する方向に延びて前記絞り部(6)と前記機能部品(7、37)との中間部位にて前記第1通路穴(29)と連通する第2通路穴(31)を設け、前記第2通路穴(31)に冷媒入口部(31a)を構成し、
前記冷媒入口部(31a)が冷凍サイクルの凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)に接続されるように、前記配管ブロック(27)を前記出口コネクタ部(26)に直接組み付け、
前記第1通路穴(29)内にて前記冷媒出口部(29a)側の部位に前記絞り部(6)の位置決めをする段部(29c)が形成されており、前記絞り部(6)は前記第1通路穴(29)内に前記他端側から挿入されて前記段部(29c)に突き当たるようになっており、
前記第1通路穴(29)内にて前記絞り部(6)の直前部位に、前記第1通路穴(29)の円形穴内壁面に沿って円筒状に形成されたフィルタ部材(6g)を配置し、
前記凝縮器(2)の出口コネクタ部(26)を、前記第2通路穴(31)および前記円筒状のフィルタ部材(6g)を通過して前記絞り部(6)の直前部位にL字状に屈曲して連通し、
また、前記機能部品(7、37)は前記円筒状のフィルタ部材(6g)の内側空間に連通し、
前記絞り部(6)は、前記円形穴からなる第1通路穴(29)内に内蔵され前記円筒状のフィルタ部材(6g)と一体になっている円筒状本体部(6a’)を有しており、
前記円筒状本体部(6a’)に固定絞り(6b’)が設けられるとともに、前記円筒状本体部(6a’)の内側空間であって、前記固定絞り(6b’)よりも冷媒流れ上流側部位に可変絞り(6p、6q)が設けられており、
前記円筒状のフィルタ部材(6g)の下流側において前記円筒状本体部(6a’)の中心部には固定弁座(6n)が設けられており、
前記可変絞りは、前記固定弁座(6n)に対して前記円筒状本体部(6a’)の軸方向に移動可能に配置された円筒状の弁体(6p)を有しており、
前記円筒状の弁体(6p)の中心部には通路穴(6q)が形成され、
前記円筒状の弁体(6p)が前記冷媒入口部(31a)側の高圧冷媒の状態に応じて前記軸方向に移動することで、前記固定弁座(6n)と前記円筒状の弁体(6p)との間隔が変化して前記通路穴(6q)の開度が変化することを特徴とする減圧装置。 - 前記機能部品は、前記絞り部(6)の上流側の冷媒圧力を検出する圧力検出器(7)であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の減圧装置。
- 前記絞り部(6)に前記圧力検出器(7)を一体化した状態にて前記絞り部(6)と前記圧力検出器(7)を前記配管ブロック(27)に組み付けることを特徴とする請求項7に記載の減圧装置。
- 前記機能部品は、冷凍サイクル内に冷媒を充填するための充填弁(37)であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の減圧装置。
- 前記充填弁(37)のハウジング(37a)を前記配管ブロック(27)に一体成形したことを特徴とする請求項9に記載の減圧装置。
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