JP3355844B2 - 受液器一体型冷媒凝縮器 - Google Patents

受液器一体型冷媒凝縮器

Info

Publication number
JP3355844B2
JP3355844B2 JP00539795A JP539795A JP3355844B2 JP 3355844 B2 JP3355844 B2 JP 3355844B2 JP 00539795 A JP00539795 A JP 00539795A JP 539795 A JP539795 A JP 539795A JP 3355844 B2 JP3355844 B2 JP 3355844B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
header
chamber
liquid
condenser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP00539795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08219588A (ja
Inventor
弘樹 松尾
則昌 馬場
山本  憲
道泰 山本
康司 山中
薫 都築
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP00539795A priority Critical patent/JP3355844B2/ja
Publication of JPH08219588A publication Critical patent/JPH08219588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3355844B2 publication Critical patent/JP3355844B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • F25B39/04Condensers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2339/00Details of evaporators; Details of condensers
    • F25B2339/04Details of condensers
    • F25B2339/044Condensers with an integrated receiver
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B40/00Subcoolers, desuperheaters or superheaters
    • F25B40/02Subcoolers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D21/00Heat-exchange apparatus not covered by any of the groups F28D1/00 - F28D20/00
    • F28D2021/0019Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for
    • F28D2021/008Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for for vehicles
    • F28D2021/0084Condensers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般的に言って冷凍
サイクルに用いられる受液器一体型冷媒凝縮器に関する
もので、例えば冷媒循環量が大幅に変動する車両用空気
調和装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空気調和装置の冷凍サイク
ルでは、受液器と凝縮器とは別個独立して配置されてい
る。そのため、部品点数の低減によるコスト低減が困難
であり、また受液器と凝縮器とで互いに取付スペースを
占めるため、省スペースの要望に応えることができない
という不具合があった。
【0003】そこで、上記不具合を解消するために、特
開平4−320771号公報では、凝縮器の出口側ヘッ
ダの一部を潰して平面部を形成し、同様に平面部を設け
た、受液器を前記ヘッダーの平面部に一体ろう付けした
ものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術では、いずれも出口側ヘッダ部に気液分離室
を一体に設けることに伴って、出口側ヘッダ部の水平方
向の幅寸法が拡大してしまう。その結果、車両の極めて
狭隘なエンジンルーム内に凝縮器を設置する際、ヘッダ
部が車体や他の機器に干渉して、凝縮器の設置が困難に
なることがある。
【0005】そのため、エンジンルーム内の限られたス
ペース内に凝縮器を設置するために、凝縮器の冷媒と空
気との熱交換を行うコアの幅寸法を狭くしなければなら
ない場合が生じ、性能ダウンが生じるという問題があっ
た。この発明は上記点に鑑み、狭隘なスペースへの設置
に際しても、ヘッダ部と周辺機器との干渉が発生しにく
い受液器一体型冷媒凝縮器を提供することを目的とする
ものである。
【0006】また、この発明は、ヘッダ部に気液分離室
を一体に設ける構造であっても、気液分離室内での冷媒
の気液分離性が良好な受液器一体型冷媒凝縮器を提供す
ることを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明では以下の技術的手段を採用する。 すなわち、請求項1に記載の発明では、(a)水平方向
に流れる冷媒を凝縮する凝縮部を有するコアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
前記凝縮部の下流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
端に連通する連通室と、 (d)前記ヘッダにおいて、前記連通室の側方に設けら
れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
と、 (e)前記ヘッダにおいて、前記連通室内の冷媒を前記
気液分離室内に流入させる冷媒流入手段と、 (f)前記ヘッダにおいて、前記気液分離室内の液冷媒
をこの分離室外へ流出させる冷媒流出手段とを備え、 (g)前記ヘッダは、前記連通室部分の上下方向長さに
比して前記筒状体の上下方向長さが短くなるように構成
されており、 (h)前記ヘッダにおいて、前記連通室を構成する部材
と前記筒状体とのろう付け接合部分を、平面形状の一部
から段差を持って突出した平面突出部で構成した受液器
一体型冷媒凝縮器を特徴としている。 請求項2に記載の発明では、(a)水平方向に流れる冷
媒を凝縮する凝縮部を有するコアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
前記凝縮部の下流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
端に連通する連通室と、 (d)前記ヘッダにおいて、前記連通室の側方に設けら
れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
と、 (e)前記ヘッダにおいて、前記連通室内の冷媒を前記
気液分離室内に流入させる冷媒流入手段と、 (f)前記ヘッダにおいて、前記気液分離室内の液冷媒
をこの分離室外へ流出させる冷媒流出手段とを備え、 (g)前記ヘッダは、前記連通室部分の上下方向長さに
比して前記筒状体の上下方向長さが短くなるように構成
されており、 (h)前記冷媒流入手段の周縁部に前記筒状体側へ突出
する爪片が形成されており、この爪片にて前記筒状体と
前記連通室を構成する部材との固定箇所の一方が構成さ
れ、 (i)前記連通室にはその内部を上下方向に仕切る仕切
り部材が備えられており、この仕切り部材には前記筒状
体側へ突出する突出部が一体成形されており、 (j)この仕切り部材の突出部にて前記筒状体と前記連
通室を構成する部材との固定箇所の他方が構成されてお
り、 (k)前記筒状体が前記爪片による固定箇所と前記突出
部による固定箇所との2箇所にて前記連通室を構成する
部材に固定された後、この筒状体と前記連通室を構成す
る部材とが一体ろう付けされるようにした受液器一体型
冷媒凝縮器を特徴としている。請求項3に記載の発明で
は、請求項1または2において、前記冷媒流入手段は、
前記ヘッダにおいて、前記気液分離室下方の液冷媒貯留
部に対応する部位に設けられ、前記連通室内の冷媒を前
記気液分離室内の液冷媒中に流入させることを特徴とし
ている。請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3
のいずれか1つにおいて、前記冷媒流出手段は、前記気
液分離室内の液冷媒を直接凝縮器外部に流出させる冷媒
流出管であることを特徴としている。請求項5に記載の
発明では、請求項1ないし4のいずれか1つにおいて、
前記筒状体の上端を前記連通室部分の上端より低くする
とともに、前記筒状体の下端を前記連通室部分の下端よ
り高くしたことを特徴としている。 請求項6に記載の発明では、(a)水平方向に流れる冷
媒を凝縮する凝縮部を上側に配設し、この凝縮部で凝縮
された冷媒を水平方向に流して過冷却する過冷却部を下
側に配設したコアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
上側部に前記凝縮部の下流端が接続され、下側部に前記
過冷却部の上流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
端に連通する上流側連通室と、 (d)前記ヘッダの内部において前記上流側連通室の下
方に前記上流側連通室と仕切って設けられ、前記過冷却
部の上流端に連通する下流側連通室と、 (e)前記ヘッダにおいて前記両連通室の側方に設けら
れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
と、 (f)前記上流側連通室内の冷媒を前記気液分離室内へ
流入させる冷媒流入手段と、 (g)この冷媒流入手段より下方に配置され、前記気液
分離室より前記下流側連通室内へ液冷媒を流出させる冷
媒流出手段とを備え、 (h)前記ヘッダは、前記両連通室部分の上下方向長さ
に比して前記筒状体のの上下方向長さが短くなるように
構成されており、 (i)前記ヘッダにおいて、前記両連通室を構成する部
材と前記筒状体とのろう付け接合部分を、平面形状の一
部から段差を持って突出した平面突出部で構成した受液
器一体型冷媒凝縮器を特徴としている。 請求項7に記載の発明では、(a)水平方向に流れる冷
媒を凝縮する凝縮部を上側に配設し、この凝縮部で凝縮
された冷媒を水平方向に流して過冷却する過冷却部を下
側に配設したコアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
上側部に前記凝縮部の下流端が接続され、下側部に前記
過冷却部の上流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
端に連通する上流側連通室と、 (d)前記ヘッダの内部において前記上流側連通室の下
方に前記上流側連通室と仕切って設けられ、前記過冷却
部の上流端に連通する下流側連通室と、 (e)前記ヘッダにおいて前記両連通室の側方に設けら
れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
と、 (f)前記上流側連通室内の冷媒を前記気液分離室内へ
流入させる冷媒流入手段と、 (g)この冷媒流入手段より下方に配置され、前記気液
分離室より前記下流側連通室内へ液冷媒を流出させる冷
媒流出手段とを備え、 (h)前記ヘッダは、前記両連通室部分の上下方向長さ
に比して前記筒状体の上下方向長さが短くなるように構
成されており、 (i)前記冷媒流入手段および前記冷媒流出手段の少な
くとも一方の周縁部に前記筒状体側へ突出する爪片が形
成されており、この爪片にて前記筒状体と前記両連通室
を構成する部材との固定箇所の一方が構成され、 (j)前記上流側連通室にはその内部を上下方向に仕切
る仕切り部材が備えられており、この仕切り部材には前
記筒状体側へ突出する突出部が一体成形されており、 (k)この仕切り部材の突出部にて前記筒状体と前記両
連通室を構成する部材との固定箇所の他方が構成されて
おり、 (l)前記筒状体が前記爪片による固定箇所と前記突出
部による固定箇所との2箇所にて前記両連通室を構成す
る部材に固定された後、この筒状体と前記両連通室を構
成する部材とが一体ろう付けされるようにした受液器一
体型冷媒凝縮器を特徴としている。請求項8に記載の発
明では、請求項6または7において、前記ヘッダにおい
て、前記両連通室を構成する部材は、前記凝縮部および
前記過冷却部のチューブ端部が挿入され、このチューブ
端部が接合されるヘッダプレートと、このヘッダプレー
トに接合されるタンクプレートとを備えていることを特
徴としている。請求項9に記載の発明では、請求項8に
おいて、前記ヘッダプレートと前記タンクプレートと
を、1枚の金属プレートを筒状に曲げ加工し一体に接合
した構造よりなることを特徴としている。請求項10に
記載の発明では、請求項6ないし9のいずれか1つにお
いて、前記筒状体が金属プレートを筒状に曲げ加工して
成形されていることを特徴としている。請求項11に記
載の発明では、請求項6ないし9のいずれか1つにおい
て、前記筒状体が押出し加工により一体成形されている
ことを特徴としている。請求項12に記載の発明では、
請求項8において、前記筒状体と前記タンクプレートが
押出し加工により一体成形されていることを特徴として
いる。請求項13に記載の発明では、自動車のエンジン
ルーム内のラジエータ前方に配置される受液器一体型冷
媒凝縮器であって、断面形状が偏平な長円形で、内部を
冷媒が流通し、水平方向に延びる複数本のアルミニウム
またはアルミニウム合金よりなるチューブ(19、2
1)と、アルミニウムまたはアルミニウム合金の金属プ
レートをコルゲート状にプレス加工することによって形
成されるものであって、隣接する前記チューブ間にろう
付け接合され、冷媒の放熱効率を向上させるためのコル
ゲートフィン(20)と、アルミニウムまたはアルミニ
ウム合金をプレス加工することによって断面略U字状に
形成され、さらにプレス加工によって複数の長円形状の
抜き孔(26)が形成され、この抜き孔(26)に前記
チューブ(19、21)の端部が挿入された状態でろう
付け固定される一対のヘッダプレート(23、36)
と、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、前
記ヘッダプレート(23、36)に互いに向かい合うよ
うにしてろう付け接合され、前記ヘッダプレート(2
3、36)と共に第1ヘッダ(15)と第2ヘッダ(1
6)とを構成する断面略円弧状の一対のタンクプレート
(24、362)と、ろう材をクラッドしたアルミニウ
ム板をプレス加工により円板形状に形成され、前記第1
ヘッダ(15)の内部を上下に分割するようにろう付け
される第1セパレータ(28)と、ろう材をクラッドし
たアルミニウム板をプレス加工により円板形状に形成さ
れ、前記第2ヘッダ(16)の内部を上下に分割するよ
うにろう付けされる第2セパレータ(42)と、アルミ
ニウムまたはアルミニウム合金でろう材クラッド処理し
た金属プレートをプレス加工することにより形成され、
前記第1ヘッダ(15)および前記第2ヘッダ(16)
の上下端部の開口部を塞ぐ略円板形状のキャップ(2
5、38)とを備え、前記第1ヘッダ(15)の上側室
(34)には、前記チューブ(19、21) のうち、凝
縮部(8)を構成する凝縮用チューブ(19)の上流端
がろう付け接続され、前記第1ヘッダ(15)の下側室
(35)には、前記チューブ(19、21)のうち、過
冷却部(10)を構成する過冷却用チューブ(21)の
下流端がろう付け接続され、前記第2ヘッダ(16)の
上側室(46)には前記凝縮用チューブ(19)の下流
端がろう付け接続され、前記第2ヘッダ(16)の下側
室(47)には、前記過冷却用チューブ(21)の上流
端がろう付け接続され、さらに、前記第2ヘッダ(1
6)を構成するタンクプレート(362)にろう付け接
合され、前記第2ヘッダ(16)の前記上側室(46)
の冷媒の全量が冷媒流入口(44)を介して流入し、そ
の冷媒を気液分離した後、冷媒流出口(45)を介して
前記第2ヘッダ(16)の下側室(47)に液冷媒を流
出させる筒状体(37)を備え、前記筒状体(37)
は、アルミニウムまたはアルミニウム合金から形成され
る筒状形状をなし、前記筒状体(37)内に滞留する液
冷媒の液面より下側から前記冷媒流入口(44)を介し
て冷媒が前記筒状体(37)に流入するようになってお
り、前記凝縮用チューブ(19)から流出した冷媒は前
記冷媒流入口(44)から前記筒状体(37)および前
記冷媒流出口(45)を介して、前記過冷却用チューブ
(21)に向けてUターン流れを奏し、前記凝縮部
(8)は前記過冷却部(10)の上方に位置し、前記第
1ヘッダ(15)の前記上側室(34)もしくは前記第
2ヘッダ(16)の前記上側室(46)のいずれか一方
には、冷媒を導入するための入口配管(30)がろう付
け接合され、前記第1ヘッダ(15)の前記下側室(3
5)に前記過冷却用チューブ(21)を流れてきた液冷
媒を導出するための出口配管(32)がろう付け接合さ
れ、前記第2ヘッダ(16)は、前記上側室(46)と
前記下側室(47)部分の上下方向長さに比して前記筒
状体(37)の上下方向が短くなるように構成され、前
記筒状体(37)の上面は前記第2ヘッダ(16)の上
面より下方に位置す 受液器一体型冷媒凝縮器を特徴と
している。請求項14に記載の発明では、請求項13に
おいて、前記第2ヘッダ(16)を構成する前記タンク
プレート(362)と前記筒状体(37)は平面部(3
63、371)全面にてろう付け接合されていることを
特徴としている。請求項15に記載の発明では、請求項
13において、前記第2ヘッダ(16)もしくは前記筒
状体(37)のいずれか一方には突出部(37、36
3)が形成され、この突出部にて前記第2ヘッダ(1
6)と前記筒状体(37)とをろう付け接合している
とを特徴としている。請求項16に記載の発明では、請
求項13ないし15のいずれか1つにおいて前記入口配
管(30)が前記第2ヘッダ(16)の前記上側室(4
6)にろう付け接続されていることを特徴としている。
請求項17に記載の発明では、請求項13において、
記第2ヘッダ(16)の前記タンクプレート(362)
と前記筒状体(37)とは一体押し出し加工により一体
成形されていることを特徴としている。請求項18に記
載の発明では、請求項13、14、15、17のいずれ
か1つにおいて、前記第1ヘッダ(15)は、前記第1
セパレータ(28)の上部に第3セパレータ(61)を
配することによって、前記第1セパレータ(28)と前
記第3セパレータ(61)との間に中間連通室(34
a)を有し、前記第2ヘッダ(16)は、前記第2セパ
レータ(28)の上部に第4セパレータ(62)を配す
ることによって前記上側室(46、46a)を2つに分
割し、前記第1ヘッダ(15)の前記上側室(34)に
流入した冷媒は、前記凝縮用チューブ(19)内でSタ
ーン流れを構成することを特徴としている。 請求項19
に記載の発明では、請求項13ないし18のいずれか1
つにおいて、前記筒状体(37)の下端は第2ヘッダ
(16)の下端より上方に位置することを特徴としてい
る。 請求項20に記載の発明では、請求項13ないし1
5のいずれか1つにおいて、前記第2ヘッダ(16)内
に配される前記第2セパレータ(42、62)は2枚か
ら構成され, この第2ヘッダ(16)には、前記2枚の
第2セパレータ(42、62)より上方で、かつ前記筒
状体(37)の上方位置にて前記入口配管(30)が接
続されていることを特徴としている。 請求項21に記載
の発明では、請求項13ないし20のいずれか1つにお
いて前記過冷却用チューブ(21)の本数は全チューブ
本数の15%〜20%であることを特徴としている。
【0008】
【発明の作用効果】請求項1〜21に記載の発明によれ
ば、図2に例示するように、連通室46、47部分(請
求項13では上側室46、下側室47部分)の上下方向
長さに比して気液分離室48部分、すなわち、筒状体3
7の上下方向長さを短くしているから、凝縮器3のヘッ
ダ16に受液部9を一体に設置する構造であっても、受
液部9が周囲の機器と干渉する程度が大幅に軽減され、
受液器一体型凝縮器3の設置が容易になる。そのため、
凝縮部8を有するコア14の幅寸法を狭くしなければな
らないという不都合が発生せず、凝縮性能の確保が容易
になるという効果がある。また、請求項1、6に記載の
発明によれば、図2、3、5に例示するように、ヘッダ
16において、連通室46、47を構成する部材36、
362と筒状体37とのろう付け接合部分を、平面形状
の一部から段差を持って突出した平面突出部372、3
74で構成しているから、接合面をなす平面突出部37
2、374の部位にろう材およびフラックスが溜まり易
くなって、平面突出部372、374の部位にて確実な
ろう付け面を得ることができる。また、請求項2、7に
記載の発明によれば、図18、19に例示するように、
冷媒流入手段44および冷媒流出手段45の少なくとも
一方の周縁部に筒状体37側へ突出する爪片44c、4
5cが形成されており、この爪片にて筒状体37と両連
通室46、47を構成する部材36、362との固定箇
所の一方が構成され、連通室46にはその内部を上下方
向に仕切る仕切り部材62が備えられており、この仕切
り部材62には筒状体37側へ突出する突出部62aが
一体成形されており、この仕切り部材62の突出部62
aにて筒状体37と連通室46、47を構成する部材3
6、362との固定箇所の他方が構成されており、筒状
体37が爪片44c、45cによる固定箇所と突出部6
2aによる固定箇所との2箇所にて連通室46、47を
構成する部材36、362に固定された後、この筒状体
37と連通室46、47を構成する部材36、362と
が一体ろう付けされるようにしている。これによると、
筒状体37がその上下方向の2箇所にて連通室46、4
7の構成部材36、362に固定された後、この筒状体
37と連通室46、47の構成部材36、362とが一
体ろう付けされるから、筒状体37の組付位置がろう付
け前に図17(b)に示すようにずれることがなく、筒
状体37を連通室46、47の構成部材36、362に
常に良好にろう付けできる。
【0009】また、請求項1〜21に記載の発明によれ
ば、図2に例示するように、凝縮部8で凝縮した冷媒を
ヘッダ16の連通室46(請求項13では上側室46)
内に一旦集め、その後に冷媒流入手段44を介して気液
分離室48(請求項13では筒状体37)内へ送り出す
ようにしている。これにより、凝縮部8より出る細かい
気泡状の気相冷媒が上流側連通室46で集められて径の
大きい気泡状の気相冷媒となって浮力の影響を大きく受
けるようになり、気液分離室48内で気液分離し易くな
る。
【0010】しかも、冷媒流入手段44から気液分離室
48を通って冷媒流出手段45までの間に冷媒の流れが
Uターン流れとなっているので、気液が遠心力により分
離し気泡状の気相冷媒がより集まることで気泡状の気相
冷媒の径がより大きくなり、より一層浮力の影響を大き
く受けて気液分離が容易となる。そして、仮に凝縮部8
の最下部と過冷却部10の最上部とが接近していても、
上記Uターン流れにより凝縮部8の下流端から過冷却部
10の上流端までの流路長さが長くなり、気液分離室4
8から過冷却部10へ分離できていない気泡状の気相冷
媒を送り出すことがなくなる。
【0011】また、請求項3、13に記載の発明によれ
ば、冷媒流入手段44(請求項13では冷媒流入口4
4)から冷媒を気液分離室48(請求項13では筒状体
37)内下方の液冷媒中に流入させているから、冷媒流
量が大きいときでも、気液分離室48内の液面9aが波
立つことがなく、冷媒の気液分離を良好におこなうこと
ができる。そして、請求項6〜21に記載の発明によれ
ば、気液分離室48(請求項13〜21では筒状体3
7)の下部が下流側連通室47(請求項13〜21では
下側室47)を介して過冷却部10に連通しているた
め、気液分離室48での気液分離が万一不十分であって
も、過冷却部10にて気泡状の気相冷媒は消滅する。
【0012】以上の作用の組み合わせにより、気液分離
室48の容積、つまり気液分離室48の断面積を小さく
することが可能となり、凝縮部8と過冷却部10の有効
放熱面積の確保が容易になる。また、請求項に記載の
発明によれば、図11に例示するようにヘッダプレート
36とタンクプレート362を、1枚の金属プレートを
曲げ加工して一体に接合することにより構成しているか
ら、部品点数低減によるコスト低減の効果が得られる。
【0013】また、請求項12、17記載の発明によれ
ば、図9に例示するようにタンクプレート362と筒状
体37とを一体成形しているから、部品点数低減による
コスト低減、接合箇所減少による洩れ不良低減等の効果
が得られる。
【0014】
【実施例】次に、この発明の受液器一体型冷媒凝縮器を
自動車用空気調和装置に適用した実施例に基づいて説明
する。図1ないし図5はこの発明の第1実施例を示した
もので、図1は自動車用空気調和装置の冷凍サイクルを
示した図である。この自動車用空気調和装置の冷凍サイ
クル1は、冷媒圧縮機2、受液器一体型冷媒凝縮器3、
サイトグラス4、膨張弁5および冷媒蒸発器6を、金属
製パイプまたはゴム製パイプよりなる冷媒配管7によっ
て順次接続している。
【0015】冷媒圧縮機2は、自動車のエンジンルーム
(図示せず)内に設置されたエンジンEにベルトVと電
磁クラッチ(動力断続手段)Cを介して連結されてい
る。この冷媒圧縮機2は、エンジンEの回転動力が伝達
されると、冷媒蒸発器6より内部に吸入した気相(ガ
ス)冷媒を圧縮して、高温高圧の気相冷媒を受液器一体
型冷媒凝縮器3へ吐出する。
【0016】受液器一体型冷媒凝縮器3は、凝縮部8、
受液部9および過冷却部10を一体的に設けている。凝
縮部8は、冷媒圧縮機2の吐出側に接続され、冷媒圧縮
機2より内部に流入した気相冷媒をクーリングファン
(図示せず)等により送られてくる室外空気と熱交換さ
せて冷媒を凝縮液化させる凝縮手段として働く。受液部
9は、凝縮部8より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液
相冷媒とに気液分離して、液相冷媒のみ過冷却部10に
供給する気液分離手段として働く。過冷却部10は、上
側に配置された凝縮部8より下方に隣接して設けられ、
受液部9より内部に流入した液相冷媒をクーリングファ
ン等により送られてくる室外空気と熱交換させて液相冷
媒を過冷却する過冷却手段として働く。
【0017】サイトグラス4は、受液器一体型冷媒凝縮
器3の過冷却部10より下流側に接続され、冷凍サイク
ル1内を循環する冷媒の気液状態を観察して、サイクル
内封入冷媒量の過不足を点検する冷媒量点検手段として
働くものである。このサイトグラス4は、自動車のエン
ジンルーム内において点検者が視認し易い場所、例えば
受液器一体型冷媒凝縮器3に隣設した冷媒配管7の途中
に単独で架装されている。
【0018】そして、サイトグラス4は、図1に示した
ように、両端部が冷媒配管7に溶接や締結等の手段で接
続される管状の金属ボディ11、およびこの金属ボディ
11の上面に形成された覗き窓12に嵌め込まれた溶着
ガラス13等より構成されている。一般に覗き窓12か
ら気泡が見られるときは冷媒不足であり、気泡が見られ
ないときは冷媒量が適正量である。
【0019】膨張弁5は、冷媒蒸発器6の冷媒入口部側
に接続され、サイトグラス4より流入した高温高圧の液
相冷媒を断熱膨張して低温低圧の気液二相の霧状冷媒に
する減圧手段として働くもので、本例では冷媒蒸発器6
の冷媒出口部の冷媒過熱度を所定値に維持するよう弁開
度を自動調整する温度作動式膨張弁が用いられている。
【0020】冷媒蒸発器6は、冷媒圧縮機2の吸入側と
膨張弁5の下流側との間に接続され、膨張弁5より内部
に流入した気液二相状態の冷媒をブロワ(図示せず)に
より吹き付けられる室外空気または室内空気と熱交換さ
せて冷媒を蒸発させ、その蒸発潜熱により送風空気を冷
却する冷却手段として働く。次に、この実施例の受液器
一体型冷媒凝縮器3を図2ないし図5に基づいて詳細に
説明する。この受液器一体型冷媒凝縮器3は、例えば高
さが300mm〜400mm、幅が300mm〜600mmの大
きさで、自動車のエンジンルーム内の走行風を受け易い
場所、通常はエンジン冷却水冷却用ラジエータの前方側
に位置するように取付ブラケット(図示せず)を介して
車体に取り付けられている。
【0021】そして、受液器一体型冷媒凝縮器3は、熱
交換を行うコア14、このコア14の水平方向の一端側
に配された第1ヘッダ15、およびコア14の水平方向
の他端側に配された第2ヘッダ16等から構成され、こ
れらの構成部品はすべてアルミニュームで形成され、炉
中にて一体ろう付けして製造される。コア14は、凝縮
部8および過冷却部10よりなり、これらの上端部およ
び下端部に受液器一体型冷媒凝縮器3を自動車の車体に
取り付けるための取付用ブラケットを固定するサイドプ
レート17、18がろう付け等の接合手段により接合さ
れている。上側の凝縮部8は、水平方向に延びる複数の
凝縮用チューブ19およびコルゲートフィン20よりな
り、これらはろう付け等の接合手段により接合されてい
る。下側の過冷却部10は、水平方向に延びる複数の過
冷却用チューブ21およびコルゲートフィン22よりな
り、これらはろう付け等の接合手段により接合されてい
る。
【0022】なお、サイドプレート17、18は、アル
ミニウムまたはアルミニウム合金にろう材をクラッド処
理した金属プレートをプレス加工することによって図示
の所定形状が得られ、水平方向の両端部にそれぞれ第1
ヘッダ15および第2ヘッダ16に差し込まれる挿入片
171、172、181、182が形成されている。複
数の凝縮用チューブ19および過冷却用チューブ21は
冷媒流路形成手段であって、耐食性、熱伝導性に優れた
アルミニウムまたはアルミニウム合金材を押出し加工す
ることによって断面形状が偏平な長円形状で、かつ内部
に複数の冷媒流路19aを有する形状(図3参照)に形
成されている。また、コルゲートフィン20、22は、
冷媒の放熱効率を向上させるための放熱促進手段で、プ
レートの表裏両側面をろう材でクラッド処理したアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金等の金属プレートをコル
ゲート状にプレス加工したものである。
【0023】そして、冷媒入口側の第1ヘッダ15から
冷媒は複数の凝縮用チューブ19内を水平方向に流れて
第2ヘッダ16へ流入し、一方複数の過冷却用チューブ
21内を流れる冷媒は逆に第2ヘッダ16から水平方向
に流れて第1ヘッダ15へ流入する。また、この実施例
では、凝縮用チューブ19の本数を、過冷却用チューブ
21の本数より多くしてあり、実験的経験によれば、過
冷却用チューブ21の本数はコア14の全体の15%〜
20%程度が好ましい。
【0024】第1ヘッダ15は、断面形状が略U字状の
ヘッダプレート23および断面形状が半円弧状のタンク
プレート24よりなり、上下方向に延びる略円筒形状を
呈する。この第1ヘッダ15の両プレート23、24
は、それぞれ耐食性および熱伝導性に優れたアルミニウ
ムまたはアルミニウム合金で両側面をろう材でクラッド
処理した金属プレートをプレス加工することによって上
記した所定の形状を得ている。
【0025】また、第1ヘッダ15の上側部は凝縮部8
を構成する複数の凝縮用チューブ19の上流端が接続さ
れ、下側部は過冷却部10を構成する複数の過冷却用チ
ューブ21の下流端が接続されている。そして、第1ヘ
ッダ15の上下方向(板長さ方向)の上下端部の開口部
には、キャップ25が嵌め込まれている。なお、キャッ
プ25は、アルミニウムまたはアルミニウム合金でろう
材でクラッド処理した金属プレートをプレス加工するこ
とによって図3に示す形状が得られ、第1ヘッダ15の
上下端部にろう付け等の接合手段により接合される略円
環状の接合片251と、この接合片251より窪んでお
り、第1ヘッダ15の上下端部の開口部を塞ぐ略円板状
の閉塞部252とを有している。
【0026】ヘッダプレート23には、プレス加工によ
って、長円形状の抜き穴26が多数形成され、上下端部
に貫通穴27がそれぞれ形成されている。その多数の抜
き穴26には、複数の凝縮用チューブ19の上流端およ
び複数の過冷却用チューブ21の下流端が差し込まれた
状態でろう付け等の接合手段により接合されている。ま
た、上下の2個の貫通穴27には、サイドプレート1
7、18の挿入片171、181が差し込まれた状態で
ろう付け等の接合手段により接合されている。
【0027】タンクプレート24には、プレス加工によ
って、内部を上下に仕切るセパレータ28を固定する穴
部29、入口配管30を固定する円形状の冷媒吸入口3
1および出口配管32を固定する円形状の冷媒吐出口3
3が形成されている。前記セパレータ28は、略円板形
状に形成され、第1ヘッダ15の内部を、凝縮部8の上
流端のみに連通する入口側連通室34と過冷却部10の
下流端のみに連通する出口側連通室35とに分割するも
のである。
【0028】入口配管30は、円管形状を呈し、冷媒圧
縮機2より吐出された高温高圧の気相冷媒を入口側連通
室34内に流入させるための配管で、ろう付け等の接合
手段により冷媒吸入口31に接合されている。また、出
口配管32は、円管形状を呈し、出口側連通室35内の
液相冷媒をサイトグラス4側へ送り出す配管で、ろう付
け等の接合手段により冷媒吐出口33に接合されてい
る。
【0029】第2ヘッダ16は、図3、4により具体的
に示したように、断面形状が略U字状のヘッダプレート
36、断面形状が略円弧形状のタンクプレート362、
および略円筒形状の筒状体37よりなり、これら3部材
36、362、37を組み合わせた、上下方向に延びる
二重筒状を呈する。この第2ヘッダ16は、それぞれ耐
腐食性および熱伝導性に優れたアルミニウムまたはアル
ミニウム合金で上記の所定形状を得ている。
【0030】また、第2ヘッダ16の上側部は凝縮部8
を構成する複数の凝縮用チューブ19の下流端が接続さ
れ、下側部は過冷却部10を構成する複数の過冷却用チ
ューブ21の上流端が接続されている。そして、第2ヘ
ッダ16のうち、ヘッダプレート36とタンクプレート
362で形成される筒状空間の上下方向(板長さ方向)
の上下端部の開口部には、キャップ38が嵌め込まれて
いる。
【0031】なお、キャップ38は、上記筒状空間の上
下端部にろう付け等の手段により接合される略円環状の
接合片381と、この接合片381より窪んでおり、上
記筒状空間の上下端部の内側の開口部を塞ぐ略円板状の
閉塞部382とを有しており、前記キャップ25と同様
にろう材を両面クラッドしたアルミ板をプレス加工して
図示の形状に成形されている。
【0032】ヘッダプレート36には、両側面をろう材
でクラッド処理したアルミニウムからなる金属プレート
をプレス加工することによって長円形状の抜き穴39が
多数形成され、上下端部に貫通穴40がそれぞれ形成さ
れている。その多数の抜き穴39には、複数の凝縮用チ
ューブ19の下流端および複数の過冷却用チューブ21
の上流端が差し込まれた状態でろう付け等の手段により
接合されている。また、2個の貫通穴40には、サイド
プレート17、18の挿入片172、182が差し込ま
れた状態でろう付け等の手段により接合されている。
【0033】筒状体37は、タンクプレート362に対
向する面に平面部371を持つ筒状形状にアルミ材を押
出し加工して形成する。同様にタンクプレート362に
おいても筒状体37に対向する面にプレス加工で平面部
363を形成している。ここで、タンクプレート362
は、両側面をろう材でクラッド処理したアルミニウムか
らなる金属プレートをプレス加工することによって成形
されている。これらの平面部363、371は第2ヘッ
ダ16部分の横方向(水平方向)への突出量を低減する
とともに、筒状体37とタンクプレート362との間の
ろう付け面積を確保するために設けてある。
【0034】図4、5は、上記両者のろう付け構造を詳
細に示すもので、本例では筒状体37の平面部371の
上下2箇所に、段差を持って突出した平面突出部37
2、373をプレス加工で形成し、この両突出部37
2、373をろう付け面として、筒状体37をタンクプ
レート362にろう付け接合している。このように突出
部372、373を設けてろう付けを行うのはろう付け
強度を向上させるためであって、その詳細理由は以下の
とおりである。
【0035】すなわち、上記平面部363、371をそ
れらの全面でろう付けすることも考えられるが、もし、
全面でろう付けをおこなうと、ろう付け用フラックスの
塗布ムラや接合面の隙間の大小が生じる等の理由から、
平面部全面に一様なろう付け条件を確保することが困難
となり、ろう付け不良(ボイド)が発生しやすい。しか
るに、本例のごとく、筒状体37の平面部371に平面
突出部372、373を設けることにより、この突出部
周りはろう付けされることがないため、ろう付け時にろ
う材が接触面である突出部372、373に流れること
になり、また同時にフラックスも突出部に溜まりやすい
ので、この部分のろう材が活性化されやすくなり、その
結果突出部372、373にて確実なろう付け面を得る
ことができる。しかも、突出部を複数(本例では上下2
個)設けることにより、ろう付け面の強度をより一層向
上できる。
【0036】なお、上述の例では、筒状体37の平面部
371に突出部372、373を設けたが、この突出部
を廃止して、タンクプレート362の平面部363に複
数の突出部を設けて、ろう付け面の強度向上を図っても
よい。一方、ヘッダプレート36とタンクプレート36
2で形成される筒状空間は、円板状のセパレータ42で
その内部を上下方向に上流側の連通室46と下流側の連
通室47に分割している。これら両連通室46、47の
側方(外側)に筒状体37が位置して、この筒状体37
の内部に受液部9を構成する気液分離室48が形成され
ている。
【0037】前記上流側連通室46は凝縮部8の下流端
のみに連通し、前記下流側連通室47は過冷却部10の
上流端のみに連通しており、そして上流側連通室46は
その底部近く(凝縮部8の最下部)に設けられた略矩形
の冷媒流入口44にて気液分離室48の冷媒液面9a
(この液面9aはサイクル内への冷媒封入量が通常の適
正量であるときの液面である)より下方、換言すれば室
48内の液冷媒貯留部位に連通している。さらに、気液
分離室48は、その底部近く(換言すれば冷媒流入口4
4より下方位置)に設けられた略矩形の冷媒流出口45
にて下流側連通室47に連通している。
【0038】前記セパレータ42はろう材をクラッドし
たアルミ板をプレス加工により円板状に形成されたもの
で、タンクプレート362に設けられた穴43に圧入し
て仮止めされた後、ヘッダプレート36とタンクプレー
ト362にろう付けにより接合される。前記冷媒流入口
44および冷媒流出口45はそれぞれ、タンクプレート
362と筒状体37に開けられた穴44a、44bと、
穴45a、45bにより形成されている。また、タンク
プレート362の穴44a、45aの周縁部には、複数
(本例では、4個)の爪片44c、45cを一体成形
し、この爪片44c、45cを穴44b、45bの内周
部に圧入して、タンクプレート362と筒状体37とを
仮止めした後にろう付けにより接合するようにしてあ
る。
【0039】また、筒状体37の上下端部の開口部は、
キャップ50で閉塞されており、このキャップ50は前
記キャップ25、38と同様のものであって、上記筒状
体37の上下端部にろう付け等の手段により接合される
略円環状の接合片501と、この接合片501より窪ん
でおり、上記筒状体37の上下端部の内側の開口部を塞
ぐ略円板状の閉塞部502とを有しており、ろう材を両
面クラッドしたアルミ板をプレス加工して図示の形状に
成形されている。
【0040】なお、冷媒流入口44は上流側連通室46
の下部(凝縮部8の最下部)で開口し、上流側連通室4
6内の冷媒を気液分離室48内の液面9aより下方の液
冷媒貯留部に流入させる冷媒流入手段をなすもので、冷
媒流出口45は冷媒流入口44より下方で開口し、気液
分離室48内の液冷媒を下流側連通室47内に流出させ
る冷媒流出手段をなす。また、気液分離室48は、上流
側連通室46より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相
冷媒とに分離して液相冷媒のみを下流側連通室47へ送
り出す役割を果している。また、本例では、タンクプレ
ート362の平面部363と筒状体37の平面部373
とにより、両連通室46、47と気液分離室48とを分
割する仕切部を構成している。
【0041】本実施例では、図1,2,5に明示するよ
うに、気液分離室48部分の上端を両連通室46,47
部分の上端より低くするとともに、気液分離室48部分
の下端を両連通室46,47部分の下端より高くし、こ
れにより気液分離室48部分の上下方向長さを両連通室
46,47部分の上下方向長さより短くしてある。次
に、この第1実施例の自動車用空気調和装置の冷凍サイ
クル1の作用を図1および図2に基づいて説明する。自
動車用空気調和装置の運転が開始されると、電磁クラッ
チCが通電され、冷媒圧縮機2がベルトVと電磁クラッ
チCを介してエンジンEによって回転駆動される。
【0042】このため、冷媒圧縮機2内で圧縮されて吐
出された高温高圧の気相冷媒は、入口配管30を通って
第1ヘッダ15の入口側連通室34内に流入する。入口
側連通室34内に流入した気相冷媒は、入口側連通室3
4内で凝縮部8を構成する複数の凝縮用チューブ19に
分配される。そして、複数の凝縮用チューブ19に分配
された気相冷媒は、これらの凝縮用チューブ19を通過
する際にコルゲートフィン20を介して室外空気と熱交
換して凝縮液化され、一部の気相冷媒を残してほとんど
液相冷媒となる。この冷媒は、複数の凝縮用チューブ1
9より第2ヘッダ16の上側連通室46内に流入し、こ
の上流側連通室46内に一旦集められ、その後に上流側
連通室46の下部で開口する冷媒流入口44を介して受
液部9内へ送り出される。これにより、複数の凝縮用チ
ューブ19の下流端より出る細かい気泡状の気相冷媒が
上流側連通室46内で集められて径の大きい気泡状の気
相冷媒となって浮力の影響を大きく受けるようになる。
【0043】次いで、上側連通室46内に流入した冷媒
は、冷媒流入口44を通って受液部9(気液分離室4
8)内の冷媒液面9aより下方の液冷媒中に流入する。
受液部9(気液分離室48)では、その断面積をある程
度大きく(例えば500mm2 )とることで、冷媒の速度
を低減させ、且つ気泡状の気相冷媒の浮力を利用して、
冷媒の気液分離を行う。
【0044】また、室46から流入口44を通って、冷
媒が気液分離室48内下方の液冷媒中に流入するように
なっているので、室48内で冷媒流入による液面9aの
波立ちが発生せず、より一層冷媒の気液分離が良好とな
る。特に冷媒圧縮機2を高速運転した時のように冷媒循
環量が大きい場合でも、液面9aの波立ちが生じないの
で、受液部9の断面積を格別に大きくしなくても、気液
分離が良好に行われ、受液部9内に安定した気液界面が
できる。
【0045】さらに、第2セパレータ42によって、複
数の凝縮用チューブ19のうちの最下部の凝縮用チュー
ブ19の下流端から複数の過冷却用チューブ21のうち
の最上部の過冷却用チューブ21の上流端までの流路長
さを長くとって、浮力による気液分離をしやすくしてい
る。その上、第2セパレータ42によって、複数の凝縮
用チューブ19から第2ヘッダ16内に流入した冷媒が
Uターンして複数の過冷却用チューブ21へ流出するよ
うにしているので、凝縮用チューブ19の下流端より出
る細かい気泡状の気相冷媒が前述のごとく上流側連通室
46内に一旦集められ、ここで径の大きい気泡状となっ
て、浮力をうけやすくなり、その後遠心力により気液分
離し気泡状の気相冷媒がより一箇所(内側)に集められ
る。
【0046】すなわち、冷媒流入口44が上流側連通室
46の下部で開口しており、冷媒流入口44と冷媒流出
口45とが比較的に接近していても、気泡を含む冷媒が
冷媒流入口44→受液部9→冷媒流出口45を通過する
時に、Uターン流れ(逆方向のベクトル)に基づく遠心
力を受けて、比重の大きい液相冷媒が筒状体37の外側
部に移行し、比重の小さい気泡状の気相冷媒が第2セパ
レータ42の受液部9内への突出部分に集まる。
【0047】このため、気液が遠心力により分離し気泡
状の気相冷媒がより集まることで気泡状の気相冷媒の径
がより大きくなり、浮力の影響をより大きく受けて気液
分離が容易となる。したがって、冷媒流入口44より受
液部9内へ流入した際に冷媒が気液分離し易くなり、受
液部9内において気相冷媒が上方に液相冷媒が下方に滞
留するようになる。
【0048】これにより、受液部9から複数の過冷却用
チューブ21へ、分離できていない気泡状の気相冷媒を
流出させることがなくなり、過冷却部10を有効に働か
せることができる。そして、受液部9の下流側に過冷却
部10が設けられているため、受液部9での気液分離が
もし完全でなくても、過冷却部10にて気泡状の気相冷
媒は完全に消滅するので、受液部9の容積、つまり受液
部9の断面積を小さくすることができ、コア14の凝縮
部8と過冷却部10の有効放熱面積が縮小化することを
防止することができる。
【0049】以上のことが総合されて、受液部9内で気
液二相状態の冷媒が効率良く気液分離するため、受液部
9の上部に気相冷媒が、下部に液相冷媒が溜まることに
なる。よって、受液部9内において気液界面ができるだ
けの十分な冷媒が冷凍サイクル1内に充填されているな
らば、受液部9の下部にある冷媒流出口45からは過冷
却度を持たない液相冷媒のみが下流側連通室47内に流
入する。下流側連通室47内に流入した液相冷媒は、こ
こで過冷却部10を構成する複数の過冷却用チューブ2
1に分配される。
【0050】そして、複数の過冷却用チューブ21に分
配された液相冷媒は、これらの過冷却用チューブ21を
通過する際にコルゲートフィン22を介して室外空気と
熱交換して過冷却され、過冷却度を持つ液相冷媒とな
り、第1ヘッダ15の出口側連通室35内に流入する。
【0051】出口側連通室35内に流入した液相冷媒
は、出口配管32、サイトグラス4を通って膨張弁5内
へ流入する。膨張弁5内には過冷却された液相冷媒が供
給されるため、膨張弁5で減圧された後の冷媒の乾き度
が小さくなり、これにより、冷媒蒸発器6の入口、出口
間の冷媒エンタルピ差が大となり、自動車用空気調和装
置の冷房能力を向上できる。
【0052】また、気液分離室48部分の上下方向長さ
を両連通室46、47部分の上下方向長さに比して短く
しているので、凝縮器3を自動車の狭隘なエンジンルー
ム内のラジエータ前方に設置する場合に実用上極めて有
利となる。すなわち、自動車のラジエータ前方の車体は
デザイン上の理由等から、自動車の左右、上下両方向に
曲面を持って設計されることが多いので、凝縮器3の幅
寸法(水平方向寸法)は極力小さくして、凝縮器3が車
体等の周辺機器と干渉しないようにすることが望まれ
る。この点に鑑み、室48の上下方向長さを室46、4
7部分の上下方向長さより短くしているので、室48の
分だけ凝縮器幅寸法が大きくなっても、室48部分が車
体等と干渉するのを効果的に回避でき、凝縮器3のエン
ジンルーム内への設置を容易にすることができる。
【0053】また、この実施例では、受液器一体型冷媒
凝縮器3を冷媒圧縮機2とサイトグラス4との間に接続
しているので、受液器を独立に設置する場合に比して部
品点数の低減によるコスト低減が図られる。また、自動
車のエンジンルーム内における受液器設置スペースを廃
止でき、省スペースとなる。なお、この実施例では、サ
イトグラス4を過冷却部10より下流側に接続している
ため、受液部9での気液分離性を確実にする必要はな
く、受液部9の容積、つまり受液部9の断面積は冷凍サ
イクル1の負荷変動による冷媒変動量と冷媒漏れに対す
る余裕量の分だけ見込んでおけば良い。
【0054】〔第2実施例〕図6は第2実施例を示すも
ので、図4に対応する要部断面図であり、この例では筒
状体37を押し出し加工でなく、表裏両面にろう材をク
ラッドしたアルミニューム等の金属プレートを曲げ加工
して、平面部371を持つ筒状の形状に成形し、金属プ
レートの平面折曲端部37aをろう付けにより接合する
ようにしたものである。他の点は、第1実施例と同じで
ある。
【0055】〔第3実施例〕図7は第3実施例を示すも
ので、上述の第2実施例では、タンクプレート362と
筒状体37の両方にプレス加工により平面部363、3
71を形成し、この平面部で両者をろう付けをしていた
が、図7の例ではこの両者の片方だけ、例えば筒状体3
7だけに断面円弧状の凹部37bをプレス加工により成
形し、この凹部37bをタンクプレート362の円弧状
外周面とを密着させてろう付けするようにしたものであ
る。
【0056】もちろん、図7の例において、タンクプレ
ート362側に断面円弧状の凹部を成形し、この凹部に
筒状体37の円弧状外周面を密着させてろう付けするよ
うにしてもよい。また、前述した図6の例においても、
平面部でのろう付けでなく、筒状体37またはタンクプ
レート362に断面円弧状の凹部を形成し、この円弧状
部でのろう付けを行うようにしてもよい。
【0057】〔第4実施例〕図8〜図10は、第4実施
例を示すもので、タンクプレート362と筒状体37と
をアルミニューム材の押し出し加工により1つの筒状部
品376で一体成形し、その後に筒状体37の上下端部
を削り取って、筒状体37を図10に示すように所望高
さの寸法に形成する。冷媒通路44、45を形成する穴
はプレス加工、ドリル加工等の追加工をして形成する。
【0058】〔第5実施例〕図11(a)(b)は第5
実施例を示すもので、筒状体37は図5(b)に示すも
のと同じであるが、ヘッダプレート36とタンクプレー
ト362は、表裏両面にろう材をクラッドしたアルミニ
ューム等の金属プレートを曲げ加工して、筒状の形状に
成形した1つの筒状部品365で一体成形し、金属プレ
ートの平面折曲端部365aをろう付けにより接合する
ようにしたものである。タンクプレート362には平面
部363が形成してあり、この平面部363には筒状体
37の穴44b、45bと連通して冷媒通路44、45
を形成する穴(図示せず)が設けられている。他の点は
第1実施例と同じである。
【0059】〔第6実施例〕図12は第6実施例を示す
もので、図1に示す第1実施例とは異なり、冷媒流入口
44の位置を気液分離室9の上方、即ち冷媒液面9aの
上方に設け、凝縮部8で凝縮した冷媒をこの流入口44
から気液分離室9内上方の気相冷媒中に流入させるよう
にしたものである。他の点は第1実施例と同じである。
【0060】〔第7実施例〕図13は第7実施例を示す
もので、図1に示す第1実施例における過冷却部10を
廃止したものである。本例では、凝縮器3の熱交換部全
体を凝縮部8として構成し、この凝縮部8で凝縮した冷
媒を気液分離室9の冷媒液面9aより下方に設けた冷媒
流入口44から、室9内の液冷媒中に流入させ、さらに
出口配管32を前記冷媒流入口44より下方の位置で、
気液分離室9を形成する筒状体37にろう付けで接合
し、この出口配管32の入口先端を室9内に開口して冷
媒流出口45とし、室9内の液冷媒を出口配管32から
直接外部へ流出させ、サイトグラス4側へ流す。
【0061】〔第8実施例〕図14はこの発明の第8実
施例を示したもので、受液器一体型冷媒凝縮器を示した
図である。この実施例では、第1ヘッダ15および第2
ヘッダ16内に、凝縮部8を構成する複数の凝縮用チュ
ーブ19と連通している部屋を第3、第4セパレータ6
1、62により2分割して中間連通室34aおよび上流
側連通室46aを追加し、凝縮部8内での冷媒の流し方
をSターンとしている。
【0062】なお、凝縮部8内での冷媒の流し方はセパ
レータをさらに増やすことでターン数を増やしても良
い。 〔第9実施例〕図15は第9実施例を示すもので、第1
実施例における入口、出口配管30、32部分を変形し
たものであり、本例ではこの両配管30、32をアルミ
ニュウム製の配管ジョイント30a、32aと一体成形
し、このジョイント30a、32aを第1ヘッダ15に
ろう付けにより接合し、このジョイント30a、32a
に図1の冷媒配管7を接続するようにしたものである。
この場合、配管接続を凝縮器奥行き方向(自動車前後方
向)で行うように、配管30、32の開口方向を設定
し、エンジンルーム内での設置スペースの一層の低減を
図っている。
【0063】〔第10実施例〕図16は第10実施例を
示すもので、受液部9を設ける側の第2ヘッダ16に入
口配管30を設け、上記第9実施例と同様に、入口配管
30を配管ジョイント30aに一体成形し、第2ヘッダ
16にろう付けしたものである。種々の車両への搭載性
の自由度を高めるという観点から見れば、凝縮器3の入
口配管30および出口配管32は、それぞれ別のヘッダ
に取り付けることも可能であることが望ましい。そこ
で、入口配管30を第1ヘッダ15に、出口配管32を
第2ヘッダ16に取り付ける場合と、入口配管30を第
2ヘッダ16に、出口配管32を第1ヘッダ15に取り
付ける場合の2通りの取付け方が考えられるが、前述し
たように、過冷却用チューブ21の本数はコア14の全
体の15%〜20%程度であることが好ましいので、仮
に入口配管30を第1ヘッダ15に、出口配管32を受
液部9側の第2ヘッダ16に取り付けようとすると、過
冷却部10をUターン流れにしなければならず、過冷却
部10はチューブ21の本数が少ないため、冷媒の圧力
損失が大きくなってしまう。
【0064】従って、入口配管30を受液部9側の第2
ヘッダ16に取り付ける方がどちらかというと望まし
い。そこで、図16に示す本第10実施例では、第2ヘ
ッダ16内にセパレータ62を追加することにより凝縮
部8をSターン流れとし、第2ヘッダ16に入口配管3
0の配管ジョイント30aを取り付け、その結果、入口
配管30と出口配管32をそれぞれ別のヘッダに取り付
けることを可能とした。
【0065】〔第11実施例〕前述した図4、6、7の
断面図に示したように、受液部9を構成する筒状体37
を、ヘッダ16のタンクプレート362と別体で形成
し、この両者37、362をろう付け接合するに際して
は、ろう付け前に仮止めする必要がある。この仮止めの
ために、第1実施例では、タンクプレート362の穴4
4a、45aの周縁部に、筒状体37側へ突出する複数
の爪片44c、45cを一体成形し、この爪片44c、
45cを穴44b、45bの内周部に圧入して、タンク
プレート362と筒状体37とを仮止めするようにして
いる。
【0066】しかし、本発明者らが実際に試作、検討し
てみると、図17に示すように、タンクプレート362
の穴44a、45aをその長手方向の一端側(下端側)
に偏った位置に設けた場合、筒状体37の他端側を支持
固定する手段がないので、凝縮器の組付体をろう付け炉
内へ搬送するまでの間に、筒状体37の他端側が図17
(a)の正規の組付位置から、図17(b)の位置まで
ずれてしまい、ろう付け不良を起こすことが分かった。
【0067】そこで、本第11実施例では、上記筒状体
37が正規の組付位置からずれるという不具合を解消す
るための改良を図ったもので、筒状体37をその上下方
向の2箇所で固定するようにしたものである。すなわ
ち、図18〜20は第11実施例の具体的構造を示すも
ので、本例ではタンクプレート362と筒状体37の1
箇所の固定(上下方向下側の固定)は、第1実施例と同
様に、タンクプレート362の穴44a、45aの周縁
部に一体成形した複数の爪片44c、45cを筒状体3
7の穴44b、45bの内周部に圧入することにより行
っている。
【0068】ここで、第11実施例では、タンクプレー
ト362の穴44a、45aと、筒状体37の穴44
b、45bを、第1実施例とは異なり、それぞれ1つの
穴で形成し、この1つの穴の中央部にセパレータ42を
配設することにより、上側連通室46と下側連通室47
とを仕切るとともに、冷媒流入口44と冷媒流出口45
を区画形成するようにしている。
【0069】そして、タンクプレート362と筒状体3
7の他の1箇所の固定(上下方向上側の固定)は、別の
セパレータ62を利用して行っている。このセパレータ
62は第8実施例(図14)および第10実施例(図1
6)で説明した凝縮部8での冷媒流れをSターンとする
ために、上側連通室を2つの室46と46aに仕切るた
めに用いるものである。
【0070】このセパレータ62を利用して、タンクプ
レート362と筒状体37とを固定するために、セパレ
ータ62を略円板状にプレス成形する際に、略円板状の
形状の外周部から筒状体37側へ突出する突出部62a
が一体成形されている。ここで、セパレータ62はろう
材を両面クラッドしたアルミニュウム板から成形され
る。
【0071】一方、タンクプレート362の平面部36
3と、筒状体37の平面部371には、前記セパレータ
62の突出部62aが嵌入し得るスリット状の穴363
a、371aが形成されている。従って、このセパレー
タ62の突出部62aを穴363a、371aに嵌入し
た後、図19の矢印Z方向に突出部62aを曲げ加工す
ることにより、筒状体37の他の1箇所をタンクプレー
ト362に固定することができる。
【0072】上記セパレータ62の突出部62aの曲げ
加工は、筒状体37内部に適宜の治具を挿入して突出部
62aに押圧力を作用することにより行うことができ、
また曲げ加工の方向は図19の矢印Z方向に限らず、矢
印Z方向と逆方向(図19の右方向)であってもよいこ
とはもちろんである。以上のごとくして、筒状体37
は、穴44a、45aの周縁部に一体成形した複数の爪
片44c、45cの圧入による固定部と、セパレータ6
2の突出部62aの曲げ加工による固定部の2箇所に
て、タンクプレート362に固定することができるた
め、ろう付け前に、筒状体37の固定位置が図17
(b)のごとくずれることがなく、図17(a)の正規
組付位置をろう付け時に確実に保持できる。
【0073】そのため、筒状体37をタンクプレート3
62に対して常に良好にろう付けできる。なお、上記第
11実施例の利点は、筒状体37とタンクプレート36
2とが別体で構成され、この両者が接合(ろう付け)さ
れる構造である場合に発揮されるのであるから、図11
の第5実施例のごとくヘッダプレート36とタンクプレ
ート362を1つの筒状部品365で一体成形するもの
に、第11実施例の構成(筒状体37の2点固定構造)
を組み合わせてもよい。
【0074】また、第11実施例においても、第1実施
例のように、タンクプレート362の2個の穴44a、
45aの周縁部に、筒状体37側へ突出する複数の爪片
44c、45cを一体成形し、この爪片44c、45c
を筒状体37の2個の穴44b、45bの内周部に圧入
して、タンクプレート362と筒状体37とを仮止めす
るようにしてもよいことは勿論である。
【0075】この場合、爪片44c、45cをタンクプ
レート362の穴44a、45aのいずれか一方の周縁
部のみに形成するようにしてもよい。 〔変形例〕上述の各実施例では、本発明を自動車用空気
調和装置に適用したが、本発明を鉄道車両、船舶や航空
機等のように冷媒循環量の変動が大きいあらゆる空気調
和装置に適用しても良い。
【0076】また、上述の各実施例では、第2ヘッダ1
6について種々の具体例を説明したが、第1ヘッダ15
も第2ヘッダ16と同様に種々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に用いた自動車用空気調
和装置の冷凍サイクルを示した構成図である。
【図2】この発明の第1実施例に用いた受液器一体型冷
媒凝縮器を示した断面図である。
【図3】図2の受液器一体型冷媒凝縮器の一部分解斜視
図である。
【図4】図2の第2ヘッダを示した断面図で、図1のA
ーA断面を示す。
【図5】(a)は第1実施例における第2ヘッダのタン
クプレートの正面図で、(b)は同第2ヘッダの筒状体
の正面図である。
【図6】この発明の第2実施例を示した断面図で、図4
に相当する断面を示す。
【図7】第3実施例を示す断面図で、図4に相当する断
面を示す。
【図8】第4実施例を示す凝縮器の正面図である。
【図9】図8のBーB断面図である。
【図10】図8、9に示す筒状部品376の斜視図であ
る。
【図11】(a)は第5実施例を示す筒状体37の斜視
図で、(b)はこの筒状体37と筒状部品365との組
付状態を示す要部断面図である。
【図12】第6実施例を示す凝縮器の正面図である。
【図13】第7実施例を示す凝縮器の正面図である。
【図14】第8実施例を示す凝縮器の断面図である。
【図15】第9実施例を示す凝縮器の正面図である。
【図16】第10実施例を示す凝縮器の正面図である。
【図17】第11実施例の技術的課題を示す凝縮器ヘッ
ダ部の側面図である。
【図18】第11実施例の凝縮器ヘッダ部の分解斜視図
である。
【図19】第11実施例の凝縮器ヘッダ部の一部断面図
である。
【図20】第11実施例の凝縮器ヘッダ部の他の部分の
一部断面図である。
【符号の説明】
1 冷凍サイクル 3 受液器一体型冷媒凝縮器 4 サイトグラス 8 凝縮部 9 受液部 10 過冷却部 14 コア 15 第1ヘッダ 16 第2ヘッダ 19 凝縮用チューブ 21 過冷却用チューブ 42 セパレータ(仕切り部) 44 冷媒流入口 45 冷媒流出口 46 上流側連通室 47 下流側連通室 48 気液分離室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 道泰 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 山中 康司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 都築 薫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−227436(JP,A) 特開 平4−121562(JP,A) 特開 平5−1865(JP,A) 特開 平2−282671(JP,A) 特開 平5−141812(JP,A) 特開 平4−257670(JP,A) 特開 平2−267478(JP,A) 特開 平4−103973(JP,A) 特開 平4−131667(JP,A) 特開 平4−95522(JP,A) 特開 平4−43271(JP,A) 特開 平4−320771(JP,A) 特開 平3−87572(JP,A) 特開 平6−94329(JP,A) 実開 平3−73866(JP,U) 実開 平2−103667(JP,U) 実開 平2−38055(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 39/04 F25B 43/00

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)水平方向に流れる冷媒を凝縮する
    凝縮部を有するコアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
    前記凝縮部の下流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
    端に連通する連通室と、 (d)前記ヘッダにおいて、前記連通室の側方に設けら
    れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
    と、 (e)前記ヘッダにおいて、前記連通室内の冷媒を前記
    気液分離室内に流入させる冷媒流入手段と、 (f)前記ヘッダにおいて、前記気液分離室内の液冷媒
    をこの分離室外へ流出させる冷媒流出手段とを備え、 (g)前記ヘッダは、前記連通室部分の上下方向長さに
    比して前記筒状体の上下方向長さが短くなるように構成
    されており、 (h)前記ヘッダにおいて、前記連通室を構成する部材
    と前記筒状体とのろう付け接合部分を、平面形状の一部
    から段差を持って突出した平面突出部で構成したことを
    特徴とする受液器一体型冷媒凝縮器。
  2. 【請求項2】 (a)水平方向に流れる冷媒を凝縮する
    凝縮部を有するコアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
    前記凝縮部の下流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
    端に連通する連通室と、 (d)前記ヘッダにおいて、前記連通室の側方に設けら
    れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
    と、 (e)前記ヘッダにおいて、前記連通室内の冷媒を前記
    気液分離室内に流入させる冷媒流入手段と、 (f)前記ヘッダにおいて、前記気液分離室内の液冷媒
    をこの分離室外へ流出させる冷媒流出手段とを備え、 (g)前記ヘッダは、前記連通室部分の上下方向長さに
    比して前記筒状体の上下方向長さが短くなるように構成
    されており、 (h)前記冷媒流入手段の周縁部に前記筒状体側へ突出
    する爪片が形成されており、この爪片にて前記筒状体と
    前記連通室を構成する部材との固定箇所の一方が構成さ
    れ、 (i)前記連通室にはその内部を上下方向に仕切る仕切
    り部材が備えられており、この仕切り部材には前記筒状
    体側へ突出する突出部が一体成形されており、 (j)この仕切り部材の突出部にて前記筒状体と前記連
    通室を構成する部材との固定箇所の他方が構成されてお
    り、 (k)前記筒状体が前記爪片による固定箇所と前記突出
    部による固定箇所との2箇所にて前記連通室を構成する
    部材に固定された後、この筒状体と前記連通室を構成す
    る部材とが一体ろう付けされるようにしたことを特徴と
    する受液器一体型冷媒凝縮器。
  3. 【請求項3】 前記冷媒流入手段は、前記ヘッダにおい
    て、前記気液分離室下方の液冷媒貯留部に対応する部位
    に設けられ、前記連通室内の冷媒を前記気液分離室内の
    液冷媒中に流入させることを特徴とする請求項1または
    2に記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  4. 【請求項4】 前記冷媒流出手段は、前記気液分離室内
    の液冷媒を直接凝縮器外部に流出させる冷媒流出管であ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに
    記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  5. 【請求項5】 前記筒状体の上端を前記連通室部分の上
    端より低くするとともに、前記筒状体の下端を前記連通
    室部分の下端より高くしたことを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮
    器。
  6. 【請求項6】 (a)水平方向に流れる冷媒を凝縮する
    凝縮部を上側に配設し、この凝縮部で凝縮された冷媒を
    水平方向に流して過冷却する過冷却部を下側に配設した
    コアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
    上側部に前記凝縮部の下流端が接続され、下側部に前記
    過冷却部の上流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
    端に連通する上流側連通室と、 (d)前記ヘッダの内部において前記上流側連通室の下
    方に前記上流側連通室と仕切って設けられ、前記過冷却
    部の上流端に連通する下流側連通室と、 (e)前記ヘッダにおいて前記両連通室の側方に設けら
    れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
    と、 (f)前記上流側連通室内の冷媒を前記気液分離室内へ
    流入させる冷媒流入手段と、 (g)この冷媒流入手段より下方に配置され、前記気液
    分離室より前記下流側連通室内へ液冷媒を流出させる冷
    媒流出手段とを備え、 (h)前記ヘッダは、前記両連通室部分の上下方向長さ
    に比して前記筒状体のの上下方向長さが短くなるように
    構成されており、 (i)前記ヘッダにおいて、前記両連通室を構成する部
    材と前記筒状体とのろう付け接合部分を、平面形状の一
    部から段差を持って突出した平面突出部で構成したこと
    を特徴とする受液器一体型冷媒凝縮器。
  7. 【請求項7】 (a)水平方向に流れる冷媒を凝縮する
    凝縮部を上側に配設し、この凝縮部で凝縮された冷媒を
    水平方向に流して過冷却する過冷却部を下側に配設した
    コアと、 (b)このコアの一端部において上下方向に延ばされ、
    上側部に前記凝縮部の下流端が接続され、下側部に前記
    過冷却部の上流端が接続されたヘッダと、 (c)このヘッダの内部に設けられ、前記凝縮部の下流
    端に連通する上流側連通室と、 (d)前記ヘッダの内部において前記上流側連通室の下
    方に前記上流側連通室と仕切って設けられ、前記過冷却
    部の上流端に連通する下流側連通室と、 (e)前記ヘッダにおいて前記両連通室の側方に設けら
    れ、冷媒を気液分離する気液分離室を構成する筒状体
    と、 (f)前記上流側連通室内の冷媒を前記気液分離室内へ
    流入させる冷媒流入手段と、 (g)この冷媒流入手段より下方に配置され、前記気液
    分離室より前記下流側連通室内へ液冷媒を流出させる冷
    媒流出手段とを備え、 (h)前記ヘッダは、前記両連通室部分の上下方向長さ
    に比して前記筒状体の上下方向長さが短くなるように構
    成されており、 (i)前記冷媒流入手段および前記冷媒流出手段の少な
    くとも一方の周縁部に前記筒状体側へ突出する爪片が形
    成されており、この爪片にて前記筒状体と前記両連通室
    を構成する部材との固定箇所の一方が構成され、 (j)前記上流側連通室にはその内部を上下方向に仕切
    る仕切り部材が備えられており、この仕切り部材には前
    記筒状体側へ突出する突出部が一体成形されており、 (k)この仕切り部材の突出部にて前記筒状体と前記両
    連通室を構成する部材との固定箇所の他方が構成されて
    おり、 (l)前記筒状体が前記爪片による固定箇所と前記突出
    部による固定箇所との2箇所にて前記両連通室を構成す
    る部材に固定された後、この筒状体と前記両連通室を構
    成する部材とが一体ろう付けされるようにしたことを特
    徴とする受液器一体型冷媒凝縮器。
  8. 【請求項8】 前記ヘッダにおいて、前記両連通室を構
    成する部材は、前記凝縮部および前記過冷却部のチュー
    ブ端部が挿入され、このチューブ端部が接合されるヘッ
    ダプレートと、このヘッダプレートに接合されるタンク
    プレートとを備えていることを特徴とする請求項6また
    は7に記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  9. 【請求項9】 前記ヘッダプレートと前記タンクプレー
    トとを、1枚の金属プレートを筒状に曲げ加工し一体に
    接合した構造よりなることを特徴とする請求項8に記載
    の受液器一体型冷媒凝縮器。
  10. 【請求項10】 前記筒状体が金属プレートを筒状に曲
    げ加工して成形されていることを特徴とする請求項6な
    いし9のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮
    器。
  11. 【請求項11】 前記筒状体が押出し加工により一体成
    形されていることを特徴とする請求項6ないし9のいず
    れか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  12. 【請求項12】 前記筒状体と前記タンクプレートが押
    出し加工により一体成形されている請求項8に記載の受
    液器一体型冷媒凝縮器。
  13. 【請求項13】 自動車のエンジンルーム内のラジエー
    タ前方に配置される受液器一体型冷媒凝縮器であって、 断面形状が偏平な長円形で、内部を冷媒が流通し、水平
    方向に延びる複数本のアルミニウムまたはアルミニウム
    合金よりなるチューブ(19、21)と、 アルミニウムまたはアルミニウム合金の金属プレートを
    コルゲート状にプレス加工することによって形成される
    ものであって、隣接する前記チューブ間にろう付け接合
    され、冷媒の放熱効率を向上させるためのコルゲートフ
    ィン(20)と、 アルミニウムまたはアルミニウム合金をプレス加工する
    ことによって断面略U字状に形成され、さらにプレス加
    工によって複数の長円形状の抜き孔(26)が形成さ
    れ、この抜き孔(26)に前記チューブ(19、21)
    の端部が挿入された状態でろう付け固定される一対のヘ
    ッダプレート(23、36)と、 アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、前記ヘ
    ッダプレート(23、36)に互いに向かい合うように
    してろう付け接合され、前記ヘッダプレート(23、3
    6)と共に第1ヘッダ(15)と第2ヘッダ(16)と
    を構成する断面略円弧状の一対のタンクプレート(2
    4、362)と、 ろう材をクラッドしたアルミニウム板をプレス加工によ
    り円板形状に形成され、前記第1ヘッダ(15)の内部
    を上下に分割するようにろう付けされる第1セパレータ
    (28)と、 ろう材をクラッドしたアルミニウム板をプレス加工によ
    り円板形状に形成され、前記第2ヘッダ(16)の内部
    を上下に分割するようにろう付けされる第2セパレータ
    (42)と、 アルミニウムまたはアルミニウム合金でろう材クラッド
    処理した金属プレートをプレス加工することにより形成
    され、前記第1ヘッダ(15)および前記第2ヘッダ
    (16)の上下端部の開口部を塞ぐ略円板形状のキャッ
    プ(25、38)とを備え、 前記第1ヘッダ(15)の上側室(34)には、前記チ
    ューブ(19、21)のうち、凝縮部(8)を構成する
    凝縮用チューブ(19)の上流端がろう付け接 続され、 前記第1ヘッダ(15)の下側室(35)には、前記チ
    ューブ(19、21)のうち、過冷却部(10)を構成
    する過冷却用チューブ(21)の下流端がろう付け接続
    され、 前記第2ヘッダ(16)の上側室(46)には前記凝縮
    用チューブ(19)の下流端がろう付け接続され、前記
    第2ヘッダ(16)の下側室(47)には、前記過冷却
    用チューブ(21)の上流端がろう付け接続され、 さらに、前記第2ヘッダ(16)を構成するタンクプレ
    ート(362)にろう付け接合され、前記第2ヘッダ
    (16)の前記上側室(46)の冷媒の全量が冷媒流入
    口(44)を介して流入し、その冷媒を気液分離した
    後、冷媒流出口(45)を介して前記第2ヘッダ(1
    6)の下側室(47)に液冷媒を流出させる筒状体(3
    7)を備え、 前記筒状体(37)は、アルミニウムまたはアルミニウ
    ム合金から形成される筒状形状をなし、前記筒状体(3
    7)内に滞留する液冷媒の液面より下側から前記冷媒流
    入口(44)を介して冷媒が前記筒状体(37)に流入
    するようになっており、 前記凝縮用チューブ(19)から流出した冷媒は前記冷
    媒流入口(44)から前記筒状体(37)および前記冷
    媒流出口(45)を介して、前記過冷却用チューブ(2
    1)に向けてUターン流れを奏し、 前記凝縮部(8)は前記過冷却部(10)の上方に位置
    し、 前記第1ヘッダ(15)の前記上側室(34)もしくは
    前記第2ヘッダ(16)の前記上側室(46)のいずれ
    か一方には、冷媒を導入するための入口配管(30)が
    ろう付け接合され、 前記第1ヘッダ(15)の前記下側室(35)に前記過
    冷却用チューブ(21)を流れてきた液冷媒を導出する
    ための出口配管(32)がろう付け接合され、 前記第2ヘッダ(16)は、前記上側室(46)と前記
    下側室(47)部分の上下方向長さに比して前記筒状体
    (37)の上下方向が短くなるように構成され、前記筒
    状体(37)の上面は前記第2ヘッダ(16)の上面よ
    り下方に位置する ことを特徴とする受液器一体型冷媒凝
    縮器。
  14. 【請求項14】 前記第2ヘッダ(16)を構成する前
    記タンクプレート(362)と前記筒状体(37)は平
    面部(363、371)全面にてろう付け接合されてい
    ことを特徴とする請求項13に記載の受液器一体型冷
    媒凝縮器。
  15. 【請求項15】 前記第2ヘッダ(16)もしくは前記
    筒状体(37)のいずれか一方には突出部(37、36
    3)が形成され、この突出部にて前記第2ヘッダ(1
    6)と前記筒状体(37)とをろう付け接合している
    とを特徴とする請求項13に記載の受液器一体型冷媒凝
    縮器。
  16. 【請求項16】 前記入口配管(30)が前記第2ヘッ
    ダ(16)の前記上側室(46)にろう付け接続されて
    いることを特徴とする請求項13ないし15のいずれか
    1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  17. 【請求項17】 前記第2ヘッダ(16)の前記タンク
    プレート(362)と前記筒状体(37)とは一体押し
    出し加工により一体成形されていることを特徴とする請
    求項13に記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  18. 【請求項18】 前記第1ヘッダ(15)は、前記第1
    セパレータ(28)の上部に第3セパレータ(61)を
    配することによって、前記第1セパレータ(28)と前
    記第3セパレータ(61)との間に中間連通室(34
    a)を有し、 前記第2ヘッダ(16)は、前記第2セパレータ(2
    8)の上部に第4セパレータ(62)を配することによ
    って前記上側室(46、46a)を2つに分割し、 前記第1ヘッダ(15)の前記上側室(34)に流入し
    た冷媒は、前記凝縮用チューブ(19)内でSターン流
    れを構成することを特徴とする請求項13、14、1
    5、17のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮
    器。
  19. 【請求項19】 前記筒状体(37)の下端は第2ヘッ
    ダ(16)の下端より上方に位置することを特徴とする
    請求項13ないし18のいずれか1つに記載の受液器一
    体型冷媒凝縮器。
  20. 【請求項20】 前記第2ヘッダ(16)内に配される
    前記第2セパレータ(42、62)は2枚から構成さ
    れ, この第2ヘッダ(16)には、前記2枚の第2セパレー
    タ(42、62)より上方で、かつ前記筒状体(37)
    の上方位置にて前記入口配管(30)が接続さ れている
    ことを特徴とする請求項13ないし15のいずれか1つ
    に記載の受液器一体型冷媒凝縮器。
  21. 【請求項21】 前記過冷却用チューブ(21)の本数
    は全チューブ本数の15%〜20%であることを特徴と
    する請求項13ないし20のいずれか1つに記載の受液
    器一体型冷媒凝縮器。
JP00539795A 1994-02-16 1995-01-18 受液器一体型冷媒凝縮器 Expired - Lifetime JP3355844B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00539795A JP3355844B2 (ja) 1994-02-16 1995-01-18 受液器一体型冷媒凝縮器

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1925494 1994-02-16
JP30870394 1994-12-13
JP6-308703 1994-12-13
JP6-19254 1994-12-13
JP00539795A JP3355844B2 (ja) 1994-02-16 1995-01-18 受液器一体型冷媒凝縮器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08219588A JPH08219588A (ja) 1996-08-30
JP3355844B2 true JP3355844B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=27276732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00539795A Expired - Lifetime JP3355844B2 (ja) 1994-02-16 1995-01-18 受液器一体型冷媒凝縮器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3355844B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190023263A (ko) * 2017-08-28 2019-03-08 한온시스템 주식회사 응축기
US10935288B2 (en) 2017-08-28 2021-03-02 Hanon Systems Condenser

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11304293A (ja) 1997-07-10 1999-11-05 Denso Corp 冷媒凝縮器
US5934102A (en) * 1998-02-06 1999-08-10 Modine Manufacturing Company Integral receiver/condenser for a refrigerant
KR101217017B1 (ko) * 2010-02-10 2013-01-02 한라공조주식회사 라디에이터 탱크 및 오일쿨러 조립체
US9328972B2 (en) * 2011-08-16 2016-05-03 Mahle International Gmbh Condenser having a receiver/dehydrator top entrance with communication capable of stabilized charge plateau
JP2014145560A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Denso Corp 貯液器および貯液器一体型熱交換器
JP6222042B2 (ja) * 2014-05-23 2017-11-01 株式会社デンソー 積層型熱交換器
KR102228023B1 (ko) * 2015-04-15 2021-03-16 한온시스템 주식회사 차량용 응축기
CN107576101A (zh) * 2017-09-07 2018-01-12 新昌县宏昇机械厂 一种汽车冷凝器储液管、连接结构及加工工艺
JP2020016379A (ja) * 2018-07-25 2020-01-30 株式会社デンソー 熱交換器
JPWO2022130655A1 (ja) * 2020-12-14 2022-06-23

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190023263A (ko) * 2017-08-28 2019-03-08 한온시스템 주식회사 응축기
US10935288B2 (en) 2017-08-28 2021-03-02 Hanon Systems Condenser
KR102228167B1 (ko) * 2017-08-28 2021-03-17 한온시스템 주식회사 응축기

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08219588A (ja) 1996-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5546761A (en) Receiver-integrated refrigerant condenser
JP3561957B2 (ja) 受液器一体型冷媒凝縮器
US5813249A (en) Refrigeration cycle
US5628206A (en) Refrigerant condenser
US7992401B2 (en) Evaporator
JP3301169B2 (ja) 冷凍装置
JPH11304293A (ja) 冷媒凝縮器
JP3355844B2 (ja) 受液器一体型冷媒凝縮器
US5582027A (en) Modulator integrated type refrigerant condenser
JP3617083B2 (ja) 受液器一体型冷媒凝縮器
JPH109713A (ja) 冷媒凝縮装置、および冷媒凝縮器
JP3557628B2 (ja) 受液器一体型冷媒凝縮器
US20070079957A1 (en) Heat exchanger
JPH07159000A (ja) 冷媒凝縮器
US20070056718A1 (en) Heat exchanger and duplex type heat exchanger
US20030075305A1 (en) Heat exchanger having bracket mounted on side plate of core unit
JP2001174103A (ja) 冷媒凝縮器
TW200303973A (en) Heat exchanger with receiver tank, receiver tank connecting member, receiver tank mounting structure of heat exchanger and refrigeration system
JP2004239598A (ja) 熱交換器
JP3955766B2 (ja) レシーバタンク付き熱交換器、レシーバタンク結合部材、熱交換器のレシーバタンク組付構造及び冷凍システム
JP4221823B2 (ja) 受液器一体型冷媒凝縮器
US7024884B2 (en) Condenser for an air conditioning system
JP3367235B2 (ja) 車両用空調装置の冷凍サイクル
JP4106718B2 (ja) 熱交換器
JPH07280389A (ja) モジュレータ一体型冷媒凝縮器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term