JPH11223423A - 冷凍サイクル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、空気調和器等において、冷媒
減圧回路と冷媒チャージパイプの機能を揃えた空気調和
機等の冷凍サイクルに関するものであり、冷媒減圧機と
冷媒チャージパイプ占有体積の小型化と材料費及び冷凍
サイクル組立における工数低減をすることにある。 【解決手段】上記の目的のためには、冷媒減圧機構と冷
媒チャージパイプの機能を持つ冷媒接続弁を有した冷凍
サイクルの発明により上記課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機等にお
いて、冷媒減圧回路と冷媒チャージパイプの機能を揃え
た冷媒接続弁を有する冷凍サイクルに関するものであ
り、冷凍サイクルの冷媒減圧器及び冷媒チャージパイプ
の占有体積の小型化と材料費及び工数低減を目的とする
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術を図１に示す冷凍サイクルの
模式図に基づいて説明する。この図において１は圧縮
機、２，２′は熱交換器、３は４方弁、５は冷媒チャー
ジパイプ、６は冷媒減圧器、７，７′は冷媒接続弁であ
る。従来の冷媒減圧器として銅製の薄肉細管６が使用さ
れており、空気調和機内において大きな占有体積を取ら
ないように輪状に巻かれていた。さらに外力に弱いため
に、冷媒減圧器６を周辺のパイプに固定する等して製造
コストを高めている。また、熱交換器等を含む冷媒配管
内を真空引きや冷媒のチャージを行う際は、前記冷媒減
圧器の流量抵抗が大きいために、配管の一部にチャージ
パイプ５を設置し、冷媒チャージ後はチャージパイプを
カシメ，密封する等して材料費アップや工数アップの要
因となっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銅管
薄肉細管の冷媒減圧器６や冷媒チャージパイプ５に係わ
る占有体積を減少し、機能部の一体化により材料費の低
減と工数低減を目的とした冷凍サイクルを提供すること
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】冷媒減圧回路と冷媒チャ
ージパイプの機能を有する冷媒接続弁を設置した冷凍サ
イクルを発明することにより、前記課題を解決する事が
できる。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を図２から図７で
説明する。図２は本発明の一実施例の冷凍サイクルにお
ける冷媒接続弁を示したものである。図２において７ａ
は冷媒接続弁本体、７ｂはニードル弁、７ｃは弁本体と
ニードル弁の隙間をシールするゴム製のＯリング、７ｄ
はニードル弁の位置決めを行うストッパー、７ｅは冷媒
接続弁の気密性を保持するフクロナット、７ｆ部は螺旋
状溝部すなわち弁本体７ａのめねじ部とニードル弁７ｂ
のおねじ部との嵌合部である。

【０００６】このねじ嵌合部７ｆは図３および図４のよ
うに弁本体ねじ８ａ，９ａとニードル弁ねじ部８ｂ，９
ｂとの嵌合部隙間８ｃ，９ｃが形成されている。この螺
旋状溝部７ｆに冷媒が通過する際、冷媒が減圧され前記
薄肉細管のような占有体積を必要とせず、省スペースで
剛性のある冷媒減圧機能を有することが出来る。さら
に、本実施例においては図３，図４に示すようにニード
ル弁８ｂ，９ｂのおねじを複数条に切っても良いし、１
条ねじを形成しても冷媒通路が確保できる。

【０００７】また、本発明では図５に示すように冷媒減
圧器のニードル弁７ｂを軸中心開方向に移動させること
により、図１で示した真空引き及び冷媒チャージパイプ
６に相当する弁口径を有するので、チャージ口７ｇより
冷凍サイクル内を真空引きし、さらには７ｇより冷媒チ
ャージして銅配管接続部７ｈに導くことが出来る。これ
により、前記チャージパイプ６を除去する事が可能とな
り銅配管で構成される冷媒配管の簡素化と冷媒チャージ
パイプ６をカシメ，密封する必要が無いため大幅な材料
費低減と工数低減が可能となる。このときニードル弁７
ｂを移動させる際は、弁本体７ａとの間にゴム製のＯリ
ング７ｃを有しているために外部に冷媒が漏洩すること
は無い。

【０００８】本発明の冷凍サイクルは、冷媒接続弁を図
５のようにニードル弁７ｂを全開方向に位置した状態で
チャージ口７ｇより冷凍サイクル内を真空引きする。そ
の後７ｇ部より冷媒をチャージし、チャージ終了後は図
６のようにニードル弁を全閉位置にしてニードル弁のテ
ーパ部７ｊを弁本体７ｋ部に突き当てて密封状態にす
る。

【０００９】次にストッパー７ｄを弁本体７ａのねじ部
７ｉにねじ込みフランジ部７ｍに突き当てる。次にニー
ドル弁７ｂを軸中心開方向に移動させストッパー７ｄに
突き当てればニードル弁７ｂの位置決めが可能となり任
意の流量抵抗を得ることが出来る。最後に、フクロナッ
ト７ｅを弁本体７ａにねじ込みシールすれば冷媒減圧機
構と冷媒チャージ機構を有した冷媒接続弁を有した安価
な冷凍サイクルを提供することが出来る。

【００１０】なお、本発明の当該冷凍サイクルの冷媒接
続弁において任意の流量抵抗を調整するためには、螺旋
状溝部の断面積を任意設定することにより容易に調整で
きるといった利点がある。また、本発明において同じ螺
旋部断面積であってもストッパー７ｄの有効長さ、すな
わちストッパーの位置を可変する事により任意の流量抵
抗が容易に設定できるという優れた効果がある。

【００１１】

【発明の効果】以上、本発明の冷凍サイクルによれば、
従来のような銅製の薄肉細管を使用した冷媒減圧器や冷
媒チャージパイプの機能を冷媒接続弁一つに置き換えら
れることが出来、図７に示すような冷凍サイクルを構成
され配管の省スペースと大幅な材料費低減及び工数低減
が得られる。また、ねじ部の嵌合形状や嵌合長さを可変
する事が出来るので容易に任意の流量抵抗を設定出来、
冷媒接続弁本体の標準化も図れる。以上の結果、本発明
による冷媒接続弁を設置した冷凍サイクルを使用するこ
とにより低価格の空気調和機を顧客に提供することが出
来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の冷凍サイクル模式図。

【図２】本発明の一実施例の冷凍サイクルにおける冷媒
接続弁の断面図。

【図３】本発明の螺旋状溝部例の断面図。

【図４】本発明の螺旋状溝部例の断面図。

【図５】本発明の冷媒チャージパイプ機能を有する冷媒
接続弁構造の断面図。

【図６】本発明の冷媒チャージ後の状態を示した冷媒接
続弁構造の断面図。

【図７】本発明の冷媒接続弁を適用した際の冷凍サイク
ル模式図。

【符号の説明】

１…圧縮機、２，２′…熱交換器、３…４方弁、４…冷
媒配管、５…冷媒チャージパイプ、６…冷媒減圧器、
７，７′…冷媒接続弁、７ａ…冷媒接続弁本体、７ｂ…
ニードル弁、７ｃ…Ｏリング、７ｄ…ストッパー、７ｅ
…フクロナット、７ｆ…螺旋状溝部、７ｇ…冷媒チャー
ジ口、７ｈ…配管接続部、７ｉ…ストッパーねじ込み
部、７ｊ…ニードル弁のシール部、７ｋ…弁本体のシー
ル部、７ｍ…弁本体のフランジ部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】圧縮機，熱交換器，冷媒配管等で構成され
   る空気調和機等の冷凍サイクルにおいて、外周面にねじ
   を形成してあるニードル弁を内周面にねじを形成してあ
   る弁本体に中心軸方向に挿入して、ニードル弁と弁本体
   との間の螺旋状空間によって、相互に連通する螺旋状通
   路で冷媒減圧回路を形成する冷媒接続弁を有することを
   特徴とする冷凍サイクル。