JP4511738B2 - チューブカップリング - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、溶接や半田付けを必要とせずにチューブを押圧することによってプラスチックあるいは銅製チューブを固着するタイプの除去可能なカップリングに関する。
【０００２】
【従来の技術】
米国特許第４，９１１，４０６号には、金属あるいはプラスチックチューブを、単に該チューブをカップリングに押圧することによってバルブあるいはその類似物に対して流体密封結合の状態に連結し得るチューブカップリングが示されている。このチューブは可撓性の歯付き把持リングによってカップリングに保持され、この歯が、カップリング内の流体圧によってチューブが押し出されるのを阻止するために、チューブに噛み込むようになっている。この歯は、チューブが該チューブの回転なしに単に軸線方向に引き抜くことによっては除去されずにカップリングをねじ戻すことによってカップリングからチューブを除去できるように構成されている。Ｏリングシールはチューブ周囲のカップリングの外側に流体が漏れるのを防止するために設けられている。
【０００３】
米国特許第４，９１１，４０６号に係る発明の利点の１つは、チューブをねじ回し動作させて把持リングから抜き出すことによってチューブの表面に対するダメージが最小限になることである。これによってカップリング内の把持リングおよびシールの他の有利な配置を可能にする。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
配管工業におけるポリブチレンあるいはＰＥＸ（交差結合ポリエチレン、プラスチック）のような軟質プラスチックチューブの導入に伴なって、把持リングの保持力に対する要求が増大してきている。この軟質チューブ材料は、チューブが高頻度の反復サイクルで高い流体静圧力を受けたとき把持リングの歯によってチューブに溝が掘られることになる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明の第１の改良点は、カップリングにおける把持リングの位置を米国特許第４ ，９１１，４０６号に示された位置に対して逆にすることである。本発明の実施例においては、Ｏリングシールのようなシールが把持リングの軸方向内側でカップリングの外側ハウジングに配置されている。これは前記リングを所定箇所に保持するスペーサブッシュを伴なっており、歯を備えた把持リングがスペーサブッシュの軸方向外側に存在している。
【０００６】
米国特許第４，９１１，４０６号に係る発明の第２の改良点は、軟質チューブとともに使用するに際しカップリングにおけるリングの保持力を増大させるために２個あるいはそれ以上の個数の把持リングを設けたことである。この２個あるいはそれ以上の個数の把持リングは、実質的に軟質チューブにおけるリングの保持力を増大させるためにそれらの間に荷重を分配する共働効果としてチューブに共同作用する。チューブの軟質性はリング上の荷重が多くのリングにわたって分配されるまでプラスチックの歯の究極的な保持力の増大をもたらすと考えられる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
図１に最も良く示されるように、このユニークなカップリングは、テストキャップでもあり得るが一般的なカップリングとしての一形態で示されている。例えば、テストキャップは、すべての継手に漏れがなく、かつ適切な圧力が維持されるかどうかを見るために配管システムの圧力を臨時的に検査するために配管工業で使用される。通常その後にテストキャップは除去され、恒久的なバルブがチューブに半田付けあるいは接着される。このカップリングの多くの応用部分は図４に概略的に仮想線で更に示されており、この仮想線のボックスはテストキャップカップリング、バルブ、シャワーヘッドのような端部ユニット、２片のチューブを一体に結合するためのカップリング等であ。図５はバルブに対する本発明をより明確に示したものである。これらの異なった応用部分の詳細は技術分野における通常の熟練者にとって明らかであり、米国特許第４，９１１，４０６号の詳細部分がこれに対する参照としてここでも共用さる。
【０００８】
図１〜図５のカップリングのすべてにおいて、本発明は側壁１４をもつ内穴１２を有する外側ハウジング１０を含む。内穴はシール支持面１６を有し、これに対峙して通常のＯリングシール１５が嵌着されている。シールはスペーサブッシュ１８によって穴内に保持される。スペーサブッシュは、図２に最もよく示されるように、円周方向に隔置された軸方向の溝３３を有する。金属製把持リング２７には円周方向に隔置された軸方向および半径方向内側に突出する歯２９が設けられている。スペーサブッシュは把持リング２７上の平坦部３０と整合した平坦部３６を有する。ハウジングの内壁はブッシュおよび把持リングの平坦部を受けるための突出した平坦部３１を有する。把持リングにはまたノッチ３９が設けられ、スペーサブッシュにはノッチ４１が設けられ、これらのノッチは外側ハウジング１０の内壁１４上の突起４０（図１）と係合する。内側ブッシュと把持リングの平坦部およびノッチはハウジング内に把持リングと内側ブッシュを適切に設置するのを確保するために設けられている。
【０００９】
端部ブッシュ２０は把持リングに対向して配置され、かつ、把持リングの歯が内穴１２内に延びるようにＯリング、スペーサブッシュおよび把持リングを一体にきつく保持する。端部ブッシュは音波溶接（ｓｏｎｉｃ ｗｅｌｄｓ）２２によって外側ハウジング１０の内穴の内部に保持される。端部ブッシュにはプラスチックあるいは銅製チューブ２６をカップリング内へ案内するために案内リブ２８が設けられている。カップリング内に挿入されたチューブ端は図１に仮想線で示されている。内側リブ３５は内側の内穴１２の側壁１４に設けられている。全体として、把持リングは全硬質ステンレススチールから造られ、カップリング部分は、アセタールのようなプラスチックから、あるいは大形カップリングに対しては、金属から造られ、またチューブあるいはパイプは銅あるいは配管工事のポリブチレンに使用される通常のＰＶＣ、ＣＰＶＣ、ＰＥＸあるいは配管工事に使用される他の金属およびプラスチックから造られる。
【００１０】
図１に最もよく示されるように、カップリングはリング支持面１６に対向してＯリングを配置することにより組み立てられ、スペーサブッシュは外側ハウジングの平坦部３１に対向してその平坦部３６と整合され、かつＯリングに対向した位置へ滑り入れられ、次に把持リングがスペーサブッシュに対向して配置され、その平坦部３０がスペーサブッシュの溝３３に入る歯２９と整合する。次に、端部ブッシュは外側ハウジング内に配置され、音波溶接２２によって所定場所に溶接される。金属製カップリングに対しては、外側ハウジングはひだ付きあるいは干渉ねじのような適当な恒久取付部によって装着され得る。チューブ２６がカップリングに挿入されるか、あるいはカップリングがチューブを超えて挿入されるときは、チューブおよびカップリングは互いに軸方向に移動されて該チューブが歯と係合する。歯はハウジングの内穴の内部へチューブ２６の外径以上の距離で延在し、これによって歯はチューブおよびハウジングが互いに軸方向に移動されるときにチューブによって偏倚されるようになる。これは、任意の流体圧力がカップリングに加えられる前においても歯の直接的把持係合を生じさせることになる。チューブは穴１２の端壁５０と緊密に係合するまで挿入される。これは、チューブの端部が端壁５０に対接して停止するまで、そして外側ハウジングに対してこれ以上押動されなくなるまでチューブがきつくても軸方向に押動され得るので、カップリングの使用者によって感じ取ることができる。
【００１１】
Ｏリングシールはチューブのまわりに流体シールを維持する。チューブはカップリングを毀損することなしには流体圧力によって単独に軸方向に引き抜くことはできず、きわめて高い流体圧力を維持する。チューブは該チューブに対してカップリングをねじ戻すことによって除去することができる。把持リングの歯２９は僅かな捩りによって造られるか、あるいは全硬質ステンレススチール、あるいはマンガンのような同等の材料、あるいはその複合材料を用いることによって造られ、リング厚みは約０．０１２インチ（０．０３０ｃｍ）以下、好ましくは０．００８インチ（０．０２０ｃｍ）であり、これによって、チューブ２６が回転とハウジング外方への引張りとを同時に受けるときの歯に作用する力によって捩り部が形成される。引張りと共にチューブを回転させることによって、把持歯の縁部は溝３０内で移動し、歯の１つの縁部に生じる摩擦によって歯が捩られかつチューブが把持リングから捩り出される。もしチューブが最初に把持リングを通して挿入されず、あるいはＯリングシールを経て挿入されないならば、圧力が配管システムに加えられたときの漏れの発生はおそらく直ちに明らかになろう。したがって、この実施例の利点は、カップリング内におけるチューブの適切な配置あるいはカップリング上のテストキャップの位置の直接的な目視チェックが得られることである。
【００１２】
図４は、カップリングが図１に示されるようなテストキャップ、あるいは米国特許第４，９１１，４０６号におけるバルブであり得ること、あるいは右側のカップリング５０の単なる反映像が単に２つのチューブを一体に結合するために左側にあることを例示するためにカップリングを仮想形態で示したものである。
【００１３】
図５はカップリングとして米国特許第４，９１１，４０６号のバルブあるいはハウジング５０ａを使用した実施例を示す図である。本発明のもう１つの利益ある形態は、所定切断長さのチューブあるいはホース６０が接合されるか符号６１で示すように縮小締めがなされるか、あるいはバルブに恒久的に装着されて配管システムから或る器具あるいは他の配管据付け物に完全な連結が行われることを示した図５に例示されている。このように、既に出来上った、かつ有用で完全な所定切断部の配管連結を有する設備がより経済的にかつ迅速に造られる。
【００１４】
図６に最もよく示されるように、バルブとしての１形態における多重把持リングをもつユニークなカップリングが示されている。しかしながら、バルブが図６の実施例に示されているものの、これは例示の目的だけであり、このカップリングは米国特許第４，９１１，４０６号に示されたようなバルブのために使用され得るか、あるいはカップリングとして他の任意の使用も可能である。これは概略的には図９の仮想線で示されており、この仮想線のボックスは、バルブ、チューブの２片を一体に結合するカップリング、シャワーヘッド、あるいは浴槽の蛇口であり、あるいは軟質チューブの配管材料が多くのチューブに、あるいは幾つかの配管据付け物に連結されるような任意の他の使用箇所として示されている。カップリングのためのこれらの異なった応用例あるいは使用例はこの技術分野の通常の熟練者にとって明らかであり、米国特許第４，９１１，４０６号の詳細な記述はこれに対する参照としてここでも共用される。
【００１５】
図６〜図１１のカップリングにおいて、本発明は側壁１１４を備えた内穴１１２をもつ外側ハウジング１１０を含む。内穴はシール支持面１１６を有し、これに対向して通常のＯリングシール１１５が嵌着されている。このシールはスペーサブッシュ１１８によってこの穴に保持されている。スペーサブッシュは、図７に最も良く示されるように、円周方向に隔置された軸方向溝１３３を有する。金属製把持リング１２７には、円周方向に隔置されかつ軸方向および半径方向内側に突出する歯１２９が設けられる。第２の同様な把持リング１３２はＯリングシールに対向して、かつ、したがってスペーサブッシュ１１８の反対側に設けられている。このスペーサブッシュは把持リング１２７，１３２上の平坦部１３０と整合した平坦部１３６を有する。ハウジングの内側壁はブッシュおよび把持リングを収容するように突出した平坦部１３１を有する。把持リングには同様にノッチ１３９が設けられ、スペーサブッシュにはノッチ１４１が設けられ、これらのノッチは外側ハウジング１１０の内側壁１１４上の突起あるいはキー１４０（図６）と係合する。内側ブッシュおよび把持リング上の平坦部およびノッチはハウジング内に把持リングおよび内側ブッシュの適切な設置を確実にするために設けられている。
【００１６】
端部ブッシュ１２０は把持リング１２７に対向して配置され、かつ、把持リングの歯が内穴１１２内に延在するようにＯリング、スペーサブッシュおよび把持リングをきつく一体に保持する。端部ブッシュは音波（ｓｏｎｉｃ ｗｅｌｄｓ）１２２によって外側ハウジング１１０の内穴内に保持される（図１０）。この端部ブッシュには、プラスチックあるいは銅製チューブ１２６をカップリング内に案内するために案内リブ１２８が設けられている。別の例では、実在の「はばき金」付きの実在する古い修理済み配管チューブが大径の端部ブッシュ１２０内に嵌合され得るように、これらのリブを除去することができる。カップリング内に挿入されたチューブ端部は図６に示されている。内側リブ１３５（図７）は内側の内穴１１２の側壁１１４に設けられる。一般的には、把持リングは全硬質ステンレススチールから造られ、カップリング部品はアセタルのようなプラスチックから、大形のカップリングでは金属から造られ、またチューブあるいはパイプは銅、通常のＰＶＣ、ポリブチレン、ＰＥＸ、あるいは配管工事に使用される他の金属およびプラスチックから造られる。
【００１７】
図６に最もよく示されるように、このカップリングはリング支持面１１６に対向してＯリングを配置することにより組み立てられ、把持リング１３２はＯリングに対向して配置され、スペーサブッシュは外側ハウジングの平坦部１３１に対向してその平坦部と整合され、かつ把持リング１３２に対向した箇所へ滑り入れられ、次に把持リング１２７は、スペーサブッシュの反対側に対向して配置され、その平坦部１３０がスペーサブッシュの溝１３３内に入る歯１２９と整合する。次に端部ブッシュが外側ハウジング内に配置されかつ音波溶接１２２によって所定箇所に溶接される。金属製カップリングに対しては、外側ハウジングはひだ付きあるいは干渉ねじのような任意の適切な恒久取付部によって装着される。チューブ１２６がカップリング内に挿入され、あるいはカップリングがチューブを超えて挿入されるときには、チューブおよびカップリングは互いに軸方向に移動されて該チューブが歯と係合する。両リングの歯はハウジングの内穴の内部へチューブ１２６の外径以上の距離で延在し、これによって歯はチューブおよびハウジングが互いに軸方向に移動されるときにチューブによって偏倚されるようになる。これは、任意の流体圧力がカップリングに加えられる前においても歯の直接的な把持係合を生じさせることになる。チューブは穴１１２の端壁１５０（図１０）と緊密に係合するまで挿入される。これは、チューブの端部が端壁１５０に対接して停止するまで、そして外側ハウジングに対してこれ以上押動されなくなるまで、チューブがきつくても軸方向に押動され得るので、カップリングの使用者によって感じ取ることができる。
【００１８】
Ｏリングシールはチューブのまわりに流体密封を維持する。チューブはカップリングを毀損することなしには流体圧力によって単独に軸方向に引き抜くことはできず、きわめて高い流体圧力を維持する。チューブは該チューブに対してカップリングをねじ戻すことによって除去することができる。もっとも、カップリングがねじ戻されるときは、より軟質のプラスチックチューブでは歯はより深くチューブ内に突き込まれ、またチューブの彫り溝の付いた面は毀損されることになる。この場合は、新しいチューブが必要となるかあるいは元のチューブの毀損部分が切除され、そして該チューブの毀損していない残りの部分がカップリング内に再挿入される。把持リングの歯１２９は僅かな捩りによって造られるか、あるいは全硬質ステンレススチール、あるいはマンガンのような同等の材料、あるいはその複合材料を用いることによって造られ、リング厚みは約０．０１２インチ（０．０３０ｃｍ）以下、好ましくは０．００８インチ（０．０２０ｃｍ）であり、これによって、チューブ１２６が回転とハウジング外方への引張りとを同時に受けるときの歯に作用する力によって捩り部が形成される。引張りと共にチューブを回転させることによって、把持歯の縁部は溝１３０内で移動し、歯の１つの縁部に生じる摩擦によって歯が捩られかつチューブが把持リングから捩り出される。
【００１９】
図示の実施例において、もしチューブが最初に把持リングを通して挿入されず、あるいはＯリングシールを経て挿入されないならば、圧力が配管システムに加えられたときの漏れの発生はおそらく直ちに明らかになろう。したがって、この実施例の利点は、カップリング内におけるチューブの適切な配置あるいはカップリング上のテストキャップの位置の直接的な目視チェックが得られることである。
【００２０】
図８は代表的な把持リングを示した図である。
図９はカップリングがバルブ、２つのチューブを連結するカップリング、蛇口カップリング、シャワーヘッド、テストキャップ、あるいはカップリング上の押えを用いた任意の他の配管据付け物であることを例示するためにカップリングを仮想形態で示した図である。
【００２１】
図１０はより多くの把持リング（３個の、特に符号１２７，１７７および１８７で表わしたものが示されている）および、より多くのスペーサ１１８，１７８および１８８を有する本発明と同様形態の他の実施例を示す図である。
図１１はテストキャップとしてカップリングを使用した実施例を示す図である。テストキャップは、すべての結合部で漏れがないか、また適切な圧力が維持されるかどうかを見るために配管システムに使用されるものである。通常は後でテストキャップが除去され、恒久的なキャップがチューブ上に半田付けあるいは接着される。
【００２２】
図１２はスペーサ１１８ａがＯリングと把持リング間に配置された、図１０および図１１と類似した他の実施例を示す図である。
２個および３個の把持リングが図面に示されているが、このカップリングのスペース内に任意の多数の把持リングが使用されることもできる。
好適な実施例が例示され、かつ記述されたが、変形形態は当該技術における熟練者にとって明らかであることは明白である。したがって、本発明は図面に示された特定の実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の原理を実現したカップリングの軸線方向断面図である。
【図２】 図１に示すカップリングの分解斜視図である。
【図３】 把持歯の１つを示した把持リングの部分的な断面図である。
【図４】 本発明の原理を実現したものがテストキャップあるいはバルブあるいは他のカップリング装置製品でもあり得ることを一般的に例示した図である。
【図５】 米国特許第４，９１１，４０６号に示されたタイプのバルブ内に本発明のＯリングおよび把持リングを配置した例を示す図である。
【図６】 例えば、バルブとともに使用するための多数の把持リングを備えた本発明の原理を実現したカップリングの軸線方向断面図である。
【図７】 図６に示したカップリングの分解斜視図である。
【図８】 把持歯の１つを示した把持リングの部分的な断面図である。
【図９】 バルブ、シャワーヘッド、浴槽の蛇口カップリング、チューブカップリングでもあり得るものを備えたカップリングの一般的な使用例、あるいはこのユニークなカップリングに対する任意の他の応用あるいは使用例を例示した図である。
【図１０】 ３個の把持リングを有する本発明の他の実施例を示したものであり、把持リングの数が２個あるいはそれ以上の任意の多数であり得ることを示した図である。
【図１１】 テストキャップとして使用されるカップリングの他の実施例を示したたものであり、すべてが必ずしも簡潔化の目的で示したものではないが、カップリングが広い多様的な使用および配列形態を有することを示す図である。
【図１２】 カップリングの他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
１０，１１０ 外側ハウジング
１２，１１２ 内穴
１４，１１４ 側壁
１５，１１５ Ｏリングシール
１６，１１６ シール支持面
１８，１１８ スペーサブッシュ
２０，１２０ 端部ブッシュ
２６，１２６ チューブ
２７，１２７，１３２ 把持リング
２８，１２８ 案内リブ
２９，１２９ 歯
３０，３１，３６，１３０，１３１，１３６ 平坦部
３３，１３３ 溝
３５，１３５ 内側リブ
５０，１５０ 端部壁

Claims (18)

1. 内部にチューブ（２６，１２６）を除去可能に保持するための流体導管カップリングであって、
   円周方向の側壁（１４，１１４）を備えた内穴（１２，１１２）をもつ外側ハウジング（１０，１１０）と、
   前記内穴（１２，１１２）内に形成され、軸方向の内側部および軸方向の外側部を有しているスペーサブッシュ（１８，１１８，１１８ａ、１７８，１８８）と、
   前記内穴（１２，１１２）内にあって、前記内穴（１２，１１２）内に内向きに突出する内側縁部を有しかつ半径方向および軸方向内側部に突出して円周方向に隔置された把持歯（２９，１２９）を有する第１把持リング（２７，１２７、１７７）とを有し、
   前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）は、前記スペーサブッシュ（１８，１１８，１７８，１８８）の軸方向の外側部に隣接しており、かつ、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）は、その回転移動を排除するために前記外側ハウジング（１０，１１０）に保持されており、
   前記スペーサブッシュ（１８，１１８，１７８，１８８）が、円周方向に隔置された溝（３３，１３３）を有しており、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）の前記把持歯（２９，１２９）が前記溝（３３，１３３）と整合しており、
   さらに、前記内穴（１２，１１２）内に配置され、かつ、前記スペーサブッシュ（１１８，１８８）の軸方向内側部に配置されたシール（１５、１１５）を含む、
   ことを特徴とする流体導管カップリング。
2. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記スペーサブッシュ（１８，１１８ａ）の前記軸方向内側部は、前記シール（１５，１１５）と係合することを特徴とする流体導管カップリング。
3. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記スペーサブッシュ（１８，１１８）の軸方向内側部に配置されかつ前記シール（１１５）の前記軸方向外側部に設けられた第２把持リング（１３２，１７７）をさらに有し、前記第２把持リング（１３２，１７７）は、前記内穴（１１２）の内向きに突出した内縁部を持ちかつ内向きに突出し円周方向に隔置された把持歯（１２９）を有することを特徴とする流体導管カップリング。
4. 請求項３に記載の流体導管カップリングであって、前記第２把持リング（１３２，１７７）は、前記スペーサブッシュ（１１８，１８８）の軸方向内側部に対向しかつ前記シール（１１５）に隣接していることを特徴とする流体導管カップリング。
5. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記内穴（１２，１１２）内に、シール支持面（１６，１１６）及びシール（１５，１１５）をさらに有し、前記シール（１５，１１５）は前記シール支持面（１６，１１６）に係合し、前記スペーサブッシュ（１８、１１８，１１８ａ、１７８、１８８）がシール支持面（１６，１１６）内の前記シール（１５，１１５）を保持することを特徴とする流体導管カップリング。
6. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）の軸方向内側に形成された前記内穴（１１２）内に第２把持リング（１３２，１７７）をさらに有し、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）及び前記第２把持リング（１３２，１７７）は、前記スペーサブッシュ（１１８，１１８ａ，１７８、１８８）によって分離され、前記第２把持リング（１３２，１８７）は、前記内穴（１１２）の内向きに突出した内縁部を持つ内向きに突出し円周方向に隔置された把持歯（１２９）を有することを特徴とする流体導管カップリング。
7. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記内穴（１１２）内に形成され、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）の軸方向外側部に他のスペーサブッシュ（１１８，１７８）と一緒に配置された第２把持リング（１３２，１７７）をさらに有し、前記第２把持リング（１２７）は、前記内穴（１１２）に向きに突出した内縁部を持ち内向きに突出し円周方向に隔置された把持歯（１２９）を有することを特徴とする流体導管カップリング。
8. 請求項７に記載の流体導管カップリングであって、前記他のスペーサブッシュ（１１８，１７８）は、円周方向に隔置された溝（１３３）を有し、前記第２把持リング（１２７）の前記把持歯（１２９）は前記他のスペーサブッシュ（１１８，１７８）の前記溝（１３３）内に整列して係合していることを特徴とする流体導管カップリング。
9. 請求項７に記載の流体導管カップリングであって、前記第２把持リング（１２７）の軸方向外側部に配置されたスペーサブッシュ（１１８）をさらに有することを特徴とする流体導管カップリング。
10. 請求項７に記載の流体導管カップリングであって、前記第１把持リング（１７７）の軸方向内側部に形成された前記内穴（１１２）内に第３把持リング（１８７）をさらに有し、前記第１把持リング（１７７）及び前記第３把持リング（１８７）は前記スペーサブッシュ（１８８）によって分離され、前記第３把持リング（１８７）は、前記内穴（１１２）の内向きに突出した内縁部を持つ内向きに突出し円周方向に隔置された把持歯（１２９）を有することを特徴とする流体導管カップリング。
11. 請求項１０に記載の流体導管カップリングであって、前記内穴（１１２）内に形成され、前記第３把持リング（１８７）の軸方向内側部に配置されたシール（１５，１１５）を更に有することを特徴とする流体導管カップリング。
12. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記内穴（１２，１１２）内に前記スペーサブッシュ（１８、１１８、１１８ａ，１７８，１８８）を固着するために前記外側ハウジング（１０，１１０）に取付けられた端部ブッシュ（２０、１２０）をさらに有ことを特徴とする流体導管カップリング。
13. 請求項１２に記載の流体導管カップリングであって、前記内穴（１２，１１２）は、円周方向に隔置された内側リブ（３５、１３５）を有し、前記端部ブッシュ（２０、１２０）は、円周方向に隔置された間隔をおいた案内リブ（２８、１２８）を有することを特徴とする流体導管カップリング。
14. 請求項１２に記載の流体導管カップリングであって、前記端部ブッシュ（２０、１２０）は、前記外側ハウジング（１０，１１０）に溶接によって固着されていることを特徴とする流体導管カップリング。
15. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）がその周囲に平坦部（３０，１３０）を有し、前記スペーサブッシュ（１８，１１８，１１８ａ，１７８，１８８）が、その周囲に平坦部（３６，１３６）を有し、前記平坦部（３０、３６、１３０、１３６）が前記外側ハウジング（１０，１１０）の前記内穴（１２，１１２）内の嵌め合い隆起部（３１、１３１）と係合することを特徴とする流体導管カップリング。
16. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記流体導管カップリングに挿入された前記チューブ（２６，１２６）を螺旋戻し及び除去をするために軸方向外向き力及び回転力を同時に受けたときに、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）の前記把持歯（２９，１２９）が捩れるに十分な可撓性を有していることを特徴とする流体導管カップリング。
17. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記流体導管カップリングに挿入された前記チューブ（２６，１２６）をねじ戻し及び除去をするために、前記第１把持リング（２７，１２７、１７７）の前記把持歯（２９，１２９）は、捻りによって造られていることを特徴とする流体導管カップリング。
18. 請求項１に記載の流体導管カップリングであって、前記溝（３３，１３３）が、把持歯（２９，１２９）を捻ることを可能にし、前記把持歯（２９，１２９）の縁部に摩擦を発生させて前記流体導管カップリングに挿入された前記チューブ（２６，１２６）のねじ戻し及び除去を行うことを特徴とする流体導管カップリング。

Images