JP4510320B2 - 加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の燃料タンクは、車体のデザインに合わせて最後に設計されることが通常で、その形状は近年益々複雑になる傾向にある。また燃料タンクは自動車の重要保安部品であるため、その使用材料には優れた深絞り特性は勿論のこと、成型後の衝撃による耐割れ性が良いことも要求される。これに加えて、フィルター目詰まりに繋がるような腐食物の生成が少なく、耐孔あき腐食性の良好な材料で製造されることが重要である。これら様々な特性を有する燃料タンク用材料として、従来よりターンシートと称されるPb−Sn合金めっき鋼板(特公昭57−61833号公報)が主に使用されてきた。しかし、近年環境への負荷軽減からPbを使用しない材料の要求が強まっている。その要求に対して、特開平10−46358号公報や特開平10−67235号公報に示すような燃料タンク用アルミ(Al−Si)めっき鋼板及びアルミめっき製燃料タンク容器が開示されている。
【0003】
アルミめっき鋼板はその表面に安定な酸化皮膜が形成されるため、ガソリンを始めとして、アルコールやガソリン等が劣化したときに生じる有機酸に対しても耐食性の優れることがこれまでの実験から確認されている。しかしながら、アルミめっき鋼板を燃料タンク材料として使用する際の課題としては、プレス成形時にめっき層が損傷を受けて耐食性が劣化することにある。そのため、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板への要求が高まっていた。
【0004】
溶融アルミめっき鋼板の耐食性に影響を及ぼす因子として大きいものにFe−Al−Si金属間化合物層があるが、その中での亀裂の発生に影響を及ぼす方法としてはスキンパス圧延が考えられる。溶融アルミめっき鋼板の特性に及ぼすスキンパス圧延の影響を開示したものとしては、スパングル模様の消去技術に関する特開昭61−147905号公報と特開昭61−147906号公報があるが、Fe−Al−Si金属間化合物層中の亀裂を制御することの開示はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、めっき層中の亀裂の大きさと密度を制御することと、めっき原板に深絞り性の良好な鋼板を用いることにより、溶融アルミめっき鋼板の加工後の耐食性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、溶融アルミめっき鋼板の加工後の耐食性について検討を行った結果、Fe−Al−Si金属間化合物層から表面まで貫通する亀裂の存在量が耐食性を低下させるのであるが、そのめっき層を貫通する亀裂は加工前のFe−Al−Si金属間化合物層中の亀裂のサイズと量に影響されることを見出した。すなわち、ある一定サイズの亀裂がFe−Al−Si金属間化合物層に存在する溶融アルミめっき鋼板を加工した際に、Fe−Al−Si金属間化合物層の変形が容易となることによってめっき層全体の変形も容易となり、めっき層を貫通する亀裂の発生を抑制することを明らかにした。また、めっき原板に深絞り性の良好な鋼板を用いることにより、より厳しいプレス加工も可能となることがわかった。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の要旨とするところは、鋼板の表面に、Fe−Al−Siを含有する金属間化合物被覆層を有し、その表面に質量比でSi:2〜13%、残部がAlの含有量が50%以上のAl系の化学成分である溶融アルミめっき鋼板において、めっき層のFe−Al−Si金属間化合物層に幅5μm以下の亀裂が存在し、その亀裂の幅の合計が観察長さに対して0.05%以上、10%以下の割合であり、めっき層のFe−Al−Si金属間化合物層から表面まで貫通する亀裂の幅の合計が観察長さに対して4%以下の割合であることを特徴とする加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板と、上記のめっき層を有し、鋼板の化学成分が質量%で、C:0.005%以下、N:0.01%以下、Mn:0.5%以下、Si:0.3%以下、P:0.1%以下、Al:0.005%以上、0.2%以下、必要に応じてB:0.0002%以上、0.005%以下、Ti,Nbの一方あるいは双方をC/12+N/14+S/32<1.2(Ti/48+Nb/93)なる条件を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とするプレス成形性に優れた溶融アルミめっき鋼板と、上記の化学成分の鋼板を用いて溶融アルミめっきを行った後、ロール径が330mm以上、790mm以下のロールを用いて伸び率が1.65%以上のスキンパス圧延を行うことを特徴とする、上記に示すめっき層を有する加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板の製造方法にある。
【0008】
本発明のめっき層に関する限定理由を以下に示す。
めっき層のFe−Al−Si金属間化合物層に存在する亀裂の幅を5μm以下としたのは、これ以上であるとプレス加工時の応力集中により合金層の亀裂を起点としてめっき層を貫通する亀裂が発生するためである。
めっき層のFe−Al−Si金属間化合物層に存在する亀裂の幅の合計が観察長さに対して0.05%以上、10%以下の割合としたのは、0.05%以下の割合ではプレス加工時の際にめっき層が変形しやすくなる効果が小さいためである。また、亀裂の幅が大きくなると、プレス加工の際にめっき層を貫通する亀裂が多くなって、耐食性が低下するためである。その上限は10%以下であるが、5%以下が特に優れており望ましい。
【0009】
めっき層のFe−Al−Si金属間化合物層から表面まで貫通する亀裂の幅の合計を観察長さに対して4%以下の割合としたのは、これ以上であるとプレス加工の際にめっき層を貫通する亀裂の幅が拡大し、地鉄の露出が多くなるために耐食性が低下するためである。
めっき層中のSi添加量を2%以上、13%以下としたのは、添加量が2%未満であると、硬質で脆いFe−Al−Si金属間化合物層が厚く成長してしまい、加工性を確保できないばかりか、耐食性も低下する。また、13%超添加すると、合金層を薄くする効果が飽和するばかりか、Siは電気化学的にカソードになりやすいために耐食性が劣化するためである。また、他の成分としては耐食性を向上させる観点からMgを添加してもよい。その際の添加量は、溶融アルミ浴中のドロスの発生が多くなってしまうために、20%以下が望ましい。また、めっき層厚さは特に規定しないが、下限は耐食性の観点から、上限はめっき性の観点から、8μm以上、25μm以下が望ましい。
【0010】
次に、本発明の鋼成分に関する限定理由を以下に示す。
TiおよびNbのいずれか一方または双方を1.2(Ti/48+Nb/93)>C/12+N/14+S/32なる関係を満足するように限定したのは、鋼中のCおよびNを析出物の形で固定し、固溶のC,Nを冷延時にほとんど存在させずにスムースな結晶回転を可能にすることにより、その後の再結晶焼鈍で製品、特に燃料タンクに必要な深絞り性を良好ならしめるに有利な方位である(111)<112>,(554)<225>などの集積度の高い集合組織を有する鋼板を得るためである。
【0011】
C:0.005%以下、Nを0.01%以下としたのはこれらの量を超えて、Cを添加すると製品の加工性を損なうのみならず、C/12+N/14+S/32<1.2(Ti/48+Nb/93)なる条件式を満たすために必要なTiあるいはNbの量が多くなり、不必要に製造コストが高くなるためである。なお他の成分としては強度向上のために含まれる成分、すなわち、Si,Mn,Pの上限をSi:0.3%以下、Mn:0.5%以下、P:0.1%以下としたのは、これ以上の添加は加工性を劣化するためである。
【0012】
また、Bの添加は2次加工性を高めるので、必要に応じ0.0002%以上のBを添加することは効果的であるが、0.0050%以上になると加工性の劣化が著しくなり望ましくないので、上限は0.0050%とする。Alは溶鋼での確実な脱酸を可能とするために少なくとも0.005%の添加が必要であるが、過度の添加は加工性を劣化するので上限を0.2%とした。また、特に制限していないが、不可避的不純物としてCu,Ni,Cr,Mo,Vなどが含まれるが、その上限としては、0.5%以下が望ましい。
【0013】
次に、本発明の製造方法に関しては、上記に示す化学成分の鋼を用いて上記に示すめっき層を持つ溶融アルミめっき鋼板をいかなる方法で製造しても、加工後の耐食性は良好であるが、コストや品質の点から、圧下率の比較的高いスキンパス圧延にてFe−Al−Si合金層中に亀裂を導入する方法が優れている。スキンパス圧延のロール径を330mm以上、790mm以下としたのは、330mm以下であると、めっき層に与える損傷が大きくなり、耐食性が低下するためである。790mm以下であると、表面近傍に与える歪みが小さくなるため、Fe−Al−Si金属間化合物層中に必要な亀裂を導入しにくくなるためである。伸び率を1.65%以上としたのは、これ以下であるとFe−Al−Si金属間化合物層中に必要な亀裂を導入しにくくなるためである。またその上限は特に規制しないが、過度に高い伸び率は加工性と耐食性が低下するので10%以下が望ましい。
【0014】
また、スキンパス圧延を異周速圧延とすることにより、めっき層に大きな剪断力が働くため、低い伸び率でもFe−Al−Si金属間化合物層中に必要な亀裂を導入できるようになる。その際、異周速率{異周速率=(高速側のロール速度・低速側のロール速度)/(低速側のロール速度)}を3%以上30%以下としたのは、3%より小さい異周速率では、異周速圧延の効果が現れないためである。また、異周速率を30%以下としたのは、それ以上であると、通板が困難となるためである。また、伸び率を0.5%以上としたが、これ以下であるとFe−Al−Si金属間化合物層中に必要な亀裂を導入できなくなるためである。またその上限は特に規制しないが、過度に高い伸び率は加工性と耐食性が低下するので10%以下が望ましい。
【0015】
【実施例】
表1に示した化学成分の連続鋳造スラブを1200℃で加熱し、約900℃で仕上げ圧延した4mm厚の熱延板を82.5%冷延した。その後、これらの鋼板に対して、溶融めっき法で、アルミめっき鋼板を製造した。その後、スキンパス圧延を行い、CrO3 −SiO2 系無機クロメートや更にリン酸まで含んだ無機クロメート、或いは、有機樹脂とクロム酸が混合した液を塗布,乾燥させた。いわゆる樹脂クロメート皮膜、クロムを含まない皮膜等々を施したものを用意した。それらについての検討結果を表2,3,4,5,6に示す。スキンパス圧延の異周速率は特に示さない場合は0%である。
【0016】
めっき層中の亀裂は光学顕微鏡を用いた断面観察により測定を行った。測定長は1mm程度とした。深絞り性は、ポンチ径40mmφ、ポンチ肩R5mm、ダイス径42.8mmφ、ダイス肩R5mmの金型を用いて、しわ押え力1000kgfにて限界絞り比(L.D.R)を求め、2.1以上を良好とした。2次加工性は、前述の金型により絞り比2.1にて成形したカップを−70℃に冷却し、テーパー(角度37度)付きポンチにカップをのせ、1mの高さから5kgの重錘を落下させた。その際に、脆性割れを生じなかったものを良好とした。B添加により加工性の低下については、他の化学成分は同一である鋼を用いて、同様の工程で製造した鋼板との全伸びの差により検討し、全伸びの差(ΔEl)が5%以下であるものを良好とした。
【0017】
耐食性については、ガソリンに対する耐食性を評価した。方法は上記の油圧成形試験機により、フランジ幅20mm、直径50mm、深さ25mmの平底円筒絞り加工を施した試料に、試験液を入れ、シリコンゴム製のリングを下ろしてガラスで蓋をした。この試験後の腐食状況を目視判定した。試験液はガソリン+蒸留水10%+蟻酸200ppmとした。試験期間は40℃で3ヶ月放置した。
評価基準は、○:赤錆発生0.1%未満、△:赤錆発生0.1〜5%あるいは白錆あり、×:赤錆発生5%超あるいは白錆顕著、とした。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】
No.1〜17は鋼種の影響を検討したものである。めっき層の組成は、質量%で、Si:2〜13%,Mg:0〜15%と残部Alと不可避的不純物とした。めっき厚みは10〜20μmとした。これらの実験については、請求項1、4の範囲を満たすため、加工後の耐食性に優れていた。No.3,7,11,14はC/12+N/14+S/32<1.2(Ti/48+Nb/93)なる条件を満たさないので深絞り性が若干低下した。No.17はBが制限以上であったため、延性が低下した。No.1,2,4,5,6,8,9,11,12,14,15,16は本発明の範囲を満たしているため、深絞り性・延性が良好であり、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を実現できた。また、No.4,5,6,11,12,14,15,16は本発明範囲のB添加を行っており2次加工性が優れ、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を実現できた。
【0025】
No.18〜61はスキンパス圧延条件とめっき層の亀裂の状態の影響を検討したものである。めっき層の組成は、質量%でSi:2〜13%、Mg:0〜15%と残部Alと不可避的不純物とした。めっき厚みは9〜23μmとした。No.18〜21,40〜43はスキンパス圧延のロール径が小さいために、導入された歪みが大きくなり、めっき層の損傷が激しくなり、加工後の耐食性が低下した。No.22,27,32,44,49,54はスキンパス圧延の伸び率が低いために、請求項1のようなFe−Al−Si金属間化合物層中の亀裂を生じさせるに十分な歪みを導入できず、めっき層が加工の際に変形しずらくなったために、加工後にめっき層を貫通する亀裂が多く生じて耐食性が低下した。
【0026】
No.37,38,39,59,60,61はスキンパス圧延のロール径が大きいために、請求項1のようなFe−Al−Si金属間化合物層中の亀裂を生じさせるに十分な歪みを導入できず、めっき層が加工の際に変形しずらくなったために、加工後にめっき層を貫通する亀裂が多く生じて耐食性が低下した。No.23,24,25,26,28,29,30,31,33,34,35,36,44,45,56,47,48,50,51,52,53,55,56,57,58,は本発明の範囲を満たしているため、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を実現できた。
【0027】
No.62〜86はめっき組成の影響を検討したものである。めっき層の組成は、SiとMgを質量%で表4に示す濃度と残部Alと不可避的不純物とした。めっき厚みは9〜23μmとした。No.62,75はSi量が少ないために、Fe−Al−Si金属間化合物層が厚く成長したために耐食性が低下した。No.68,80はSi量が多いために、耐食性が低下した。No.63,64,65,66,67,69,70,71,72,73,74,76,77,78,79,81,82,83,84,85,86は本発明の範囲を満たしているため、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を実現できた。なお、No.69〜74,81〜86はMgを添加したが、本発明の範囲を満たしているため、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を実現できた。
【0028】
No.87〜166はスキンパス圧延の異周速率を変化させた実験である。No.87,88,89,127,128,129は伸び率が低かったために、請求項1のような、Fe−Al−Si金属間化合物層中の亀裂を生じさせるに十分な歪みを導入できず、めっき層が加工の際に変形しずらくなったために、加工後にめっき層を貫通する亀裂が多く生じて耐食性が低下した。No.90,95,100,110,115,120,130,135,140,150,155,160は異周速率が小さかったために請求項1のようなFe−Al−Si金属間化合物層中の亀裂を生じさせるに十分な歪みを導入できず、めっき層が加工の際に変形しずらくなったために、加工後にめっき層を貫通する亀裂が多く生じて耐食性が低下した。
【0029】
No.90,91,92,93,94,96,97,98,99,101,102,103,104,105,106,111,112,113,114,116,117,118,119,121,122,123,124,125,126,131,132,133,134,136,137,138,139,141,142,143,144,145,146,150,151,152,153,154,156,157,158,159,161,162,163,164,165,166,は本発明の範囲を満たしているため、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を実現できた。
なお、本実験のスキンパス圧延で使用したロールの粗度はRaで0.05〜10程度であるが、本発明の範囲を満たしていればロールの粗度に関わらず、加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を実現できた。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、自動車などの燃料タンクに用いられる加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板を低コストで安定的に供給でき、工業的に価値の高い発明である。
Claims (5)
- 鋼板の表面に、Fe−Al−Siを含有する金属間化合物被覆層を有し、その表面に質量比で、Si:2〜13%、残部がAlの含有量が50%以上のAl系の化学成分である溶融アルミめっき鋼板において、めっき層のFe−Al−Si金属間化合物層に幅5μm以下の亀裂が存在し、その亀裂の幅の合計が観察長さに対して0.05%以上、10%以下の割合であり、めっき層のFe−Al−Si金属間化合物層から表面まで貫通する亀裂の幅の合計が観察長さに対して4%以下の割合であることを特徴とする加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板。
- 請求項1のめっき層を有し、鋼板の化学成分が質量%で、
C:0.005%以下、
N:0.01%以下、
Mn:0.5%以下、
Si:0.3%以下、
P:0.1%以下、
Al:0.005%以上、0.2%以下、
Ti,Nbの一方あるいは双方をC/12+N/14+S/32<1.2(Ti/48+Nb/93)なる条件を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とする加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板。 - 請求項1のめっき層を有し、鋼板の化学成分が質量%で、
C:0.005%以下、
N:0.01%以下、
Mn:0.5%以下、
Si:0.3%以下、
P:0.1%以下、
Al:0.005%以上、0.2%以下、
B:0.0002%以上、0.005%以下、
Ti,Nbの一方あるいは双方をC/12+N/14+S/32<1.2(Ti/48+Nb/93)なる条件を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とする加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板。 - 請求項2または3の化学成分の鋼板の上に質量%で、Si:2〜13%を含有し、残部のAlの含有量が50%以上の溶融アルミめっきを行った後、ロール径が330mm以上、790mm以下のロールを用いて伸び率が1.65%以上のスキンパス圧延を行うことを特徴とする加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板の製造方法。
- 請求項2または3の化学成分の鋼板の上に質量%で、Si:2〜13%を含有し、残部のAlの含有量が50%以上の溶融アルミめっきを行った後、ロール径が330mm以上、790mm以下のロールを用いて、異周速率{異周速率=(高速側のロール速度・低速側のロール速度)/(低速側のロール速度)}が3%以上30%以下、伸び率が0.5%以上のスキンパス圧延を行うことを特徴とする加工後の耐食性に優れた溶融アルミめっき鋼板の製造方法。
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