JP4509816B2 - 封緘機能付き帳票及びその使用方法 - Google Patents
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Description
従来、DP袋は、依頼主や受付店の控片が伝票として袋の上面に積層され、それぞれ複写できる構造を有しているものが一般的である。また、袋にも、複写されることで記入内容が残される。
このDP袋は、写真付き年賀葉書等のように、通常の写真よりも、厚く、大きく、さらに枚数も多くなる場合には、マチ付きの封筒が使用される。
従来のマチ付き封筒20は、封筒表部、封筒裏部、左右に設けられたマチ部、略矩形の角底部等を有し、図4(a)に示すような略矩形の展開用紙を、折り畳み・糊付けして図4(b)のように製袋加工する。
このマチ付き封筒20は、図4(c)に示すように、袋の中に荷物を収納して、図4(d)のように、開口部21を折り返して、粘着テープ等により封緘する。そして、別に印字又は記入した宛名ラベル30や配送伝票40を貼付して、送付する。
しかし、フラップ部を別部材で設けるものは、製造工程や部材数が増えるために生産コストがかかり、また、フラップ部を含む展開用紙を用いるものは、展開用紙を切断するときに、封筒裏部やマチ部の上部等のフラップ部として使用しない部分は切断され、コスト的にも環境的にも望ましくない。
しかし、昨今のオフィスのIT化は、目覚しいものがあり、パソコンやプリンタのないオフィスはない、というほどの勢いで普及している。
そのため、ハード性能アップとコストダウンが急激に進展した結果、オフィスでの主力プリンタは、いわゆるレーザー方式のプリンタで決定した感がある。
1pt方式の配送伝票は、様々なプリンタでの対応が可能であり、従来のドット方式だけでなく、IJ方式、NIP方式(レーザー方式)、サーマル方式、感熱転写方式等と、およそあらゆるプリンタでの使用が可能となった。従って、従来のシステムからの乗り換えも可能で、かつ、配送伝票を印字するためだけの専用プリンタを別途用意する必要がなくなり、コスト的な効率性が高まった。
すなわち、従来のマチ付き封筒等を荷物の配送等に使用する場合、粘着テープや糊等により開口部を封緘する作業と、封筒等に配送伝票を貼付する作業とが必要である。そのため、配送する封筒等が多数ある場合、作業の効率が劣るという問題がある。
また、マチ付き封筒等に別部材でフラップ部を設けること等は、経済性や環境保護の観点から望ましくない。
さらに、配送伝票は、コスト面や作業効率等の観点から、様々なプリンタでの対応が可能であることが望ましい。
そこで、本発明の課題は、様々なプリンタでの対応が可能であるとともに、封緘機能を有し、作業の効率の向上を図ることができる封緘機能付き帳票と、その使用方法とを提供することである。
請求項1の発明は、ベースとして用いられる支持基材(101)と、前記支持基材の表面の少なくとも一部に積層され、プリンタに対する印字適性を有する印字基材(102)と、前記支持基材と前記印字基材との間の一部又は全面に形成され、前記支持基材と前記印字基材とを剥離可能に擬似接着する擬似接着構造(103)と、前記支持基材の裏面に形成された粘着剤層(104)と、を備え、前記支持基材は、前記粘着剤層により収容体(20)に貼付され、少なくとも一部が前記収容体の開口部(21)を封緘すること、を特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の封緘機能付き帳票において、前記支持基材(101)及び/又は印字基材(102)は、少なくとも一部が前記収容体の開口部(21)を封止するフラップ部(10c,11c)であること、を特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の封緘機能付き帳票において、前記フラップ部(10c,11c)は、前記支持基材(101)と前記印字基材(102)とが強接着構造(106)により接着されていること、を特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票において、前記支持基材(101)は、少なくとも一部に、封緘した部分を開封する、分離可能な分離予定線(108,109)を有することを特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の封緘機能付き帳票において、前記分離予定線(108)は、前記フラップ部(11c)とそれ以外の部分(11b)との略境界線となる部分に設けられること、を特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票において、前記粘着剤層(104)に積層された、剥離可能な剥離部材(105)を備えること、を特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票において、前記印字基材(102)は、少なくとも一部が、配送情報を有する情報ラベル部(10a,11a,12a)であること、を特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項8の発明は、請求項7に記載の封緘機能付き帳票において、前記情報ラベル部(10a,11a,12a)は、剥離可能であること、を特徴とする封緘機能付き帳票である。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票の使用方法において、プリンタにより前記情報ラベル部(10a,11a,12a)に配送情報を印字する印字工程と、前記剥離部材(105)を剥離し、前記粘着剤層(104)により前記支持基材(101)を前記収容体(20)に貼付する貼付工程と、前記フラップ部(10c,11c)又は前記支持基材(101)により、前記収容体の開口部(21)を封緘する封緘工程と、を備えた封緘機能付き帳票の使用方法である。
図1は、本発明による封緘機能付き配送伝票の実施例1を示す図である。
実施例1の封緘機能付き配送伝票10は、図1(a)に示すように、宛名ラベル片10a、ベース部10b、フラップ部10cを有する帳票であり、その幅Wは、この封緘機能付き配送伝票10を貼付するマチ付き封筒20の幅に略等しい。
宛名ラベル片10aは、届け先、差出人等の配送情報が記載された情報ラベル部である。この宛名ラベル片10aは、配送情報を印字するレーザープリンタ等に対する印字適性を有する後述の印字基材102が使用され、本実施例においては、宛名ラベル片10a−1,10a−2が、それぞれ剥離可能に設けられている。
ベース部10bは、略矩形であり、その上部に、封緘に使用される略台形のフラップ部10cが設けられている。
使用者は、レーザープリンタ等により、封緘機能付き配送伝票10の宛名ラベル片10aに届け先等の配送情報を印字する(印字工程)。次に、剥離紙105を剥離し、図1(c)に示すように、予め必要事項が印刷されたマチ付き封筒20の封筒表部の開口部21を形成する不図示の切片と、ベース部10bとフラップ部10cとの略境界線となる部分とが略一致するように貼付する(貼付工程)。そして、フラップ部10cをマチ付き封筒20の封筒裏部に貼り込むことにより、マチ付き封筒20の開口部21を封緘する(封緘工程)。
また、この封緘機能付き配送伝票10は、宛名ラベル片10aに印字適性を有する印字基材102を使用しており、プリンタでの印字が可能である。
さらに、例えば、宛名ラベル片10a−1は、配送者がこれを剥離し、受取人の捺印等を受け取ることにより、受取伝票としても使用できる。
この封緘機能付き配送伝票10−1は、支持基材101と、支持基材101の表面の全面に積層された印字基材102と、支持基材101と印字基材102との間に形成され、印字基材102に設けられた宛名ラベル片10aを剥離可能に擬似接着する擬似接着構造103と、宛名ラベル片10aの剥離を容易にするために宛名ラベル片10aを囲むように印字基材102に設けられた切り込み部107と、支持基材101と印字基材102とを接着する強接着構造106と、支持基材101の裏面に形成された粘着剤層104と、粘着剤層104に積層された剥離紙105等を備えている。
なお、以下に示す各実施例において、前述した実施例1と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
この配送伝票11は、図2(b)に示すように、印字基材102が、擬似接着構造103により、支持基材101の表面の全面に剥離可能に擬似接着されている。
また、支持基材101及び粘着剤層104は、フラップ部11cとベース部11bとの略境界線部分に、分離可能なミシン目108が形成されている。
また、この封緘機能付き配送伝票11は、印字基材102を剥離することによりミシン目108が表出する。よって、使用者は、開封するときに、このミシン目108に沿って支持基材111を分離することにより、容易に開封でき、作業の効率を向上できる。
さらに、ミシン目108は、印字基材102に覆われた形態となり、保護されているので、配送時等に、ミシン目108が不用意に分離することを防止できる。
実施例3の封緘機能付き配送伝票12は、図3(a)に示すように、略矩形のベース部12bと、ベース部12bの中央部に設けられた宛名ラベル片12aとを備えており、この幅Wは、図3(d)に示すように、マチ付き封筒20の幅に略等しい。
この封緘機能付き配送伝票12は、支持基材101と、支持基材101の表面の全面に積層された印字基材102と、支持基材101と印字基材102とを剥離可能に擬似接着する擬似接着構造103と、支持基材101の裏面に形成された粘着剤層104と、粘着剤層104に積層された剥離紙105等を備えている。
この支持基材101及び粘着剤層104は、略中央部に、この封緘機能付き配送伝票12の横方向に、略端から端まで、分離可能なミシン目109が設けられている。
使用者は、この封緘機能付き配送伝票12の宛名ラベル片12aに、レーザープリンタ等により、届け先等の配送情報を印字する(印字工程)。次に、使用者は、図3(c)に示すように、マチ付き封筒20に荷物を入れ、開口部21付近を折り返し、図3(d)に示すように、折り返した開口部21に、この封緘機能付き配送伝票12を貼付する(貼付工程及び封緘工程)。
配送者は、図3(e)に示すように、配達時に、例えば、宛名ラベル片12a−1を剥離し、受取伝票として、捺印等を受取人から受け取る。受取人は、図3(f)に示すように、残った宛名ラベル片12a−2等の印字基材102を剥離し、表出したミシン目109を分離して開封する。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)各実施例において、本発明の封緘機能付き帳票は、配送伝票として用いる例を示したが、これに限らず、例えば、保存用のラベル等に用いてもよい。
なお、実施例2においても、同様である。
20 マチ付き封筒
Claims (9)
- ベースとして用いられる支持基材と、
前記支持基材の表面の少なくとも一部に積層され、プリンタに対する印字適性を有する印字基材と、
前記支持基材と前記印字基材との間の一部又は全面に形成され、前記支持基材と前記印字基材とを剥離可能に擬似接着する擬似接着構造と、
前記支持基材の裏面に形成された粘着剤層と、
を備え、
前記支持基材は、前記粘着剤層により収容体に貼付され、少なくとも一部が前記収容体の開口部を封緘すること、
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項1に記載の封緘機能付き帳票において、
前記支持基材及び/又は前記印字基材は、少なくとも一部が前記収容体の開口部を封緘するフラップ部であること、
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項1又は請求項2に記載の封緘機能付き帳票において、
前記フラップ部は、前記支持基材と前記印字基材とが強接着構造により接着されていること、
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票において、
前記支持基材は、少なくとも一部に、封緘した部分を開封する、分離可能な分離予定線を有すること
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項4に記載の封緘機能付き帳票において、
前記分離予定線は、前記フラップ部とそれ以外の部分との略境界線となる部分に設けられること、
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票において、
前記粘着剤層に積層された、剥離可能な剥離部材を備えること、
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票において、
前記印字基材は、少なくとも一部が、配送情報を有する情報ラベル部であること、
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項7に記載の封緘機能付き帳票において、
前記情報ラベル部は、剥離可能であること、
を特徴とする封緘機能付き帳票。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の封緘機能付き帳票の使用方法において、
プリンタにより前記情報ラベル部に配送情報を印字する印字工程と、
前記剥離部材を剥離し、前記粘着剤層により前記支持基材を前記収容体に貼付する貼付工程と、
前記フラップ部又は前記支持基材により、前記収容体の開口部を封緘する封緘工程と、
を備えた封緘機能付き帳票の使用方法。
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