JP4509265B2 - エレベータの群管理装置及び群管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数台のエレベータを一群として管理して乗場呼びに分担応答させるようにしたエレベータの群管理装置及びその群管理方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレベータの制御装置にマイクロコンピュータが採用され、大量の情報を演算処理して高度な制御が行われるようになった。反面、故障も複雑化し、その解明と復旧に時間を要する場合もある。このため、システム全体の信頼性を向上させることが重要であり、特に群管理エレベータでは、複雑な演算を必要とすることから、信頼性の向上が求められてきた。
【0003】
その具体例として、例えば、特公平7−2573号公報には、複数の単体エレベータ制御部にホール呼び情報登録部を持たせ、ホール呼びが発生すると主局となるエレベータ制御部のホール呼び情報登録部に登録し、異常が発生した場合は、所定の順位に従って切り替えて他のエレベータ制御部を主局として稼動させてホール呼びを登録し、各エレベータで分担応答するようにしたものが開示されている。
また、特開昭63−12578号公報には、ホール器具からラインを経て第1の制御器へ信号を送受信し、第1の制御器が故障したときは、ホール器具から上記ラインを経て第2の制御器へ信号を送受信するように切り換えるようにしたものが開示されている。
いずれも、乗場釦との信号の授受を確保し、乗場呼びに対する応答を確実にすることにより、エレベータの信頼性向上を図ったものである。
【0004】
ところで、エレベータの制御装置には、乗場釦に限らず、かご周りの機器及び昇降路機器とも接続されている。これらの機器は、いずれもエレベータの運転に専ら使用される専用機器であり、エレベータ独自の所定の伝送方式によって信号の授受がなされている。マイクロコンピュータの下では、情報をビット列として時系列的に逐次伝送する直列伝送方式が採用されている。
このような所定の直列伝送方式の下では、乗場釦との信号の授受は、標準的な入出力装置を介してネットワークに接続しておけばよく、その授受を一の制御装置から他の制御装置へ切り替えるにもソフト的に容易に行うことができる。
【0005】
しかし、エレベータの制御装置に接続される外部機器には、エレベータ専用機器に限られない。ビルには、エレベータの外にビルの受変電設備、空調設備及び照明設備等が設置されている。これらの設備を監視するためにビルの管理室には監視盤が設けられ、その一環としてエレベータの制御装置からは動作状態を示す信号が伝送されて監視盤に表示される。
しかしながら、ビルの監視盤は、エレベータとは別に所定の信号伝送方式が採用される。このため、エレベータ独自の直列伝送方式による信号を、そのまま供給することはできない。
そこで、エレベータ側からは、1信号毎に信号線を使用する並列伝送方式によってビル監視盤へ伝送していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、並列伝送方式では、1信号線に対して同一内容の信号源を複数並列に接続しておいて、信号源に故障が発生した場合、健全な信号源に切り替えて送信することは、信号線の本数が多いため煩雑である。このため、信号源の故障に対するバックアップは特に考慮されていなかった。従って、エレベータ制御装置からビル監視盤への信号伝送は信頼性が低い、という問題があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、エレベータの群管理機能の信頼性向上を図ると共に、エレベータ側とビルの監視盤側との信号伝送方式の相違に左右されることなく、しかも、監視盤への信号伝送の信頼性向上も図ったエレベータの群管理装置及び群管理方法を提供することを目的とする。
【0007】
この発明に係る第1のエレベータの群管理装置は、1信号毎に1信号線を用いて配線する並列伝送方式によってビルの設備に接続される監視盤に接続され、ビルに設置された複数台のエレベータを一群として管理するエレベータの群管理装置において、各エレベータに設けられてエレベータ単体の制御を行うスレーブ制御手段が格納された号機制御装置と、各エレベータの号機制御装置のいずれか1つに組み込まれ、各エレベータのスレーブ制御手段に接続され、乗場呼びを各エレベータに分散応答させるために各エレベータのスレーブ制御手段を制御して群管理運転を行う主マスタ制御手段と、各エレベータの号機制御装置のうち、主マスタ制御手段が組み込まれた号機制御装置以外のいずれか1つの号機制御装置に組み込まれ、各エレベータのスレーブ制御手段に接続され、主マスタ制御手段から切り替えられることで、乗場呼びを各エレベータに分散応答させるために各エレベータのスレーブ制御手段を制御して群管理運転を行う副マスタ制御手段と、主マスタ制御手段の動作を監視して異常の有無を検出すると共に監視盤に異常の有無を示す信号を伝送する相互監視手段と、相互監視手段により主マスタ制御手段が正常であると検出される場合には、主マスタ制御手段に群管理運転を行わせると共に監視盤に主マスタ制御手段からの信号を伝送し、一方、相互監視手段により主マスタ制御手段が異常であると検出される場合には、群管理運転を主マスタ制御手段から副マスタ制御手段に切り替えると共に監視盤に副マスタ制御手段からの信号を伝送する主副切替手段とを備え、相互監視手段と主副切換手段とが並列伝送方式によって監視盤に接続されることを特徴とする。
【0008】
この発明に係る第2のエレベータの群管理装置は、上記第1のエレベータの群管理装置において、主マスタ制御手段に電源遮断が生じたとき、これを相互監視手段が異常として検出するようにしたものである。
【0009】
この発明に係る第3のエレベータの群管理装置は、上記第1のエレベータの群管理装置において、主マスタ制御手段へチェック情報を送信し、所定の時間内に応答信号が返送されなかったとき、これを相互監視手段が異常として検出するようにしたものである。
【0010】
この発明に係る第4のエレベータの群管理装置は、上記第1のエレベータの群管理装置において、主マスタ制御手段及び副マスタ制御手段と主副切替手段との信号伝送は、情報をビット列で伝送する直列伝送方式によるものとし、主副切替手段と監視盤との信号伝送は、各信号ごとに配線された信号線によって伝送される並列伝送方式としたものである。
【0011】
この発明に係るエレベータの群管理方法は、エレベータ単体の制御を行うスレーブ制御手段を各エレベータ毎に設け、乗場呼びが発生すると主マスタ制御手段によってスレーブ制御手段を制御して各エレベータに分担応答させると共にエレベータの動作状態をビルの監視盤に表示させるようにしておいて、主マスタ制御手段に異常が発生すると副マスタ制御手段に切り替え、この副マスタ制御手段によってスレーブ制御手段を制御して乗場呼びを各エレベータに分担応答させると共に監視盤に表示させるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1から図7は、実施の形態1を示す。この実施の形態1は、4台を一群として群管理されるエレベータを1階から6階まで就役させるようにし、主マスタ制御手段を1号機に、副マスタ制御手段を3号機に組み込んだものである。
図1において、1〜4は、エレベータ毎に設けられた1〜4号機制御装置、5は各機器が接続されて、情報をビット列で伝送する直列伝送方式による送受信に供されるバスである。
11、21、31及び41は、それぞれ1〜4号機制御装置1〜4に格納されて1〜4号機単体の制御を行うスレーブ制御手段、12、22、32及び42は、それぞれ1〜4号機制御装置1〜4に組み込まれた機器をバス5へ接続する通信手段である。
【0013】
51は乗場呼びを各エレベータに分担応答させるためにバス5を介してスレーブ制御手段11、21、31及び41を制御してエレベータの群管理運転を行う主マスタ制御手段、52は主マスタ制御手段51が異常のときに替わってスレーブ制御手段11、21、31及び41を制御して群管理運転を行う副マスタ制御手段、53は主マスタ制御手段51側から副マスタ制御手段52へチェック信号を送信して副マスタ制御手段52の異常の有無を検出する主相互監視手段、53aは主相互監視手段53の監視結果を並列伝送信号として各信号ごとに出力する出力ユニット、53bは各信号ごとに出力ユニット53aの出力端子から配線された並列伝送方式の信号線である。
【0014】
54は副マスタ制御手段52側から主マスタ制御手段51へチェック信号を送信して主マスタ制御手段51の異常の有無を検出する副相互監視手段、54aは副相互監視手段54の監視結果を並列伝送信号として出力する出力ユニット、54bは出力ユニット54aの出力端子から配線された並列伝送方式の信号線である。ここで、主相互監視手段53と副相互監視手段54は、相互に監視し合う相互監視手段を構成する。
55は主マスタ制御手段51と副相互監視手段52との切替えを行う主副切替手段、55aは主副切替手段55によって切り替えられた主マスタ制御手段51又は副相互監視手段52の内容を並列伝送信号として出力する出力ユニット、55bは出力ユニット55aの出力端子から配線された並列伝送方式の信号線、56はビル管理室に設けられた監視盤で、エレベータを含めてビルに設置された機器管理のために動作状態を表示するものである。
【0015】
1Sは各階に設けられて運転方向やかごの位置を表示する1号機のホールステーションで、それぞれ通信手段12を介してスレーブ制御手段11と信号の授受を行う。2Sは同じく2号機のホールステーションで、通信手段22を介してスレーブ制御手段21と信号の授受を行う。3Sは同じく3号機のホールステーションで、それぞれ通信手段32を介してスレーブ制御手段31と信号の授受を行う。4Sは同じく4号機のホールステーションで、通信手段42を介してスレーブ制御手段41と信号の授受を行う。
1Hは1階から6階まで各階に設けられた乗場釦で、ホールステーション1Sを介して主マスタ制御手段51に入力される。更に、バス5及び通信手段32を介して副マスタ制御手段52にも入力される。2Hは同じく乗場釦で、ホールステーション3Sを介して副マスタ制御手段52に入力される。更に、バス5及び通信手段12を介してマスタ制御手段51にも入力される。
【0016】
図2において、監視盤56のエレベータに関する部分を例示したものである。図において、61はエレベータに異常が発生した場合に該当号機を表示する異常灯、62はかごの運転方向を示す方向灯、63はかごの位置を表示する位置表示灯、64はエレベータを運転休止させるためのスイッチ、65は乗場呼びの登録灯、66は副相互監視手段54が主マスタ制御手段51の異常を検出したときに点灯する主マスタ異常灯、67は主相互監視手段53が副マスタ制御手段52の異常を検出したときに点灯する副マスタ異常灯である。
【0017】
図3は主マスタ制御手段51及び副マスタ制御手段52の記憶装置の一部を示す。
図3(a)は主マスタ制御手段51及び副マスタ制御手段52のそれぞれに備えられた各号機状態メモリKCCを示し、各スレーブ制御手段11、21、31及び41から信号を受けて号機番号iに対応させてかご位置メモリKP、運転方向メモリDR、運転休止メモリDS、及び異常メモリEMからなる。この記憶内容は監視盤56に表示される。
図3(b)も同様に主マスタ制御手段51及び副マスタ制御手段52のそれぞれに備えられた乗場呼びメモリHCCを示し、乗場呼び1U〜5U、2D〜6Dに対応させて登録メモリHCDと未応答時間メモリHRTとからなる。この記憶内容は監視盤56に表示される。
【0018】
図3(c)は主マスタ制御手段51に備えられたチェック信号メモリCHMを示し、図4及び図5に示すチェック信号の送受信にともなうメモリである。即ち、主マスタ制御手段51から副マスタ制御手段52へ送信されるチェック信号mnを記憶する送信チェック信号メモリTCMと、副マスタ制御手段52から主マスタ制御手段51へ送信されたチェック信号snを記憶する受信チェック信号メモリRSMとからなる。
【0019】
図3(d)は副マスタ制御手段52に備えられたチェック信号メモリCHSを示し、同様に図4及び図5に示すチェック信号の送受信にともなうメモリである。即ち、副マスタ制御手段52から主マスタ制御手段51へ送信されるチェック信号snを記憶する送信チェック信号メモリTCSと、主マスタ制御手段51から副マスタ制御手段52へ送信されるチェック信号mnを記憶する受信チェック信号メモリRSSとからなる。
【0020】
図4は、主マスタ制御手段51から副マスタ制御手段52へ送信されるチェック信号mnの送受信を示す。チェック信号mnは主マスタ制御手段51から送信されるごとに1だけカウントアップされて循環するカウンタの出力からなる。ここでは、チェック信号mnはm0から開始されるものとした。図において、主相互監視手段53が主マスタ制御手段51にチェック信号の送信を指令すると、主マスタ制御手段51は時刻t1でチェック信号m0を送信した後、送信チェック信号メモリTCMに記録する。従って、送信されない場合は記録されないことになる。副マスタ制御手段52は時刻t2でチェック信号m0を受信する。副相互監視手段54は受信されたチェック信号m0が前回受信されたものと異なることを確認した後、受信チェック信号メモリRSSに記録し、時刻t3で主マスタ制御手段51へ返信する。主マスタ制御手段51は時刻t4でチェック信号m0を受信する。主相互監視手段53が送信時のチェック信号m0と一致することを確認した後、チェック信号m0をカウントアップしてm1とする。主マスタ制御手段51は、時刻t5でチェック信号m1を送信した後、送信チェック信号メモリTCMに記録する。以下同様の処理を継続する。
【0021】
上記処理において、所定時間t内にチェック信号が返信されなかったとき、主相互監視手段53は副マスタ制御手段52の異常として検出する。
更に、送信時と返信時でチェック信号が異なっていたとき、又は副マスタ制御手段52の受信したチェック信号が前回受信のチェック信号と異なっているときも、主マスタ制御手段51、副マスタ制御手段52、主相互監視手段53又は副相互監視手段54のいずれかの異常と判断される。
【0022】
図5は、副マスタ制御手段52から主マスタ制御手段51へ送信されるチェック信号snの送受信を示し、図4と同様の処理である。
即ち、副相互監視手段54が副マスタ制御手段52にチェック信号の送信を指令すると、副マスタ制御手段52は時刻t11でチェック信号s0を送信した後、送信チェック信号メモリTCSに記録する。従って、送信されなかった場合は記録されないことになる。主マスタ制御手段51は時刻t12でチェック信号s0を受信する。主相互監視手段53は受信されたチェック信号s0が前回受信されたものと異なることを確認した後、受信チェック信号メモリRSMに記録し、時刻t13で副マスタ制御手段52へ返信する。副マスタ制御手段52は時刻t14でチェック信号s0を受信する。副相互監視手段54が送信時のチェック信号s0と一致することを確認した後、チェック信号s0をカウントアップしてs1とする。副マスタ制御手段52は、時刻t15でチェック信号s1を送信した後、送信チェック信号メモリTCSに記録する。以下同様の処理を継続する。
【0023】
上記処理において、所定時間t内にチェック信号が返信されなかったとき、副相互監視手段54は主マスタ制御手段51の異常として検出する。
更に、送信時と返信時でチェック信号が異なっていたとき、又は主マスタ制御手段51の受信したチェック信号が前回受信のチェック信号と異なっているときも、主マスタ制御手段51、副マスタ制御手段52、主相互監視手段53又は副相互監視手段54のいずれかの異常と判断される。
【0024】
図6は、主相互監視手段53によって副マスタ制御手段52の異常を検出し、その旨を監視盤56に表示する処理を示す。
手順S11で副マスタ制御手段52の電源が遮断されているか否かを調べる。遮断されている場合、副マスタ制御手段52は主マスタ制御手段51の代替として機能し得ないので、手順S18で監視盤56の副マスタ異常灯67を点灯させ、その旨を表示すると共に、手順S16及び手順S17により主マスタ制御手段51は継続してエレベータの群管理制御を行う。
電源が正常の場合は、手順S12でチェック信号をカウントアップする。手順S13で主相互監視手段53は主マスタ制御手段51に副マスタ制御手段52へチェック信号を送信するよう指令する。
手順S14で主マスタ制御手段51がチェック信号を送信したか否かを調べる。この調査方法は、送信チェック信号メモリTCMの内容を調査することにより行う。即ち、カウントアップされたチェック信号が送信チェック信号メモリTCMに記録されておれば送信されたことを意味する。送信されていない場合は主マスタ制御手段51の異常であり、ここでの処理は終了する。なお、この異常は副相互監視手段54によって検出される。
【0025】
主マスタ制御手段51から送信された場合は、手順S15で所定時間t内に副マスタ制御手段52から主マスタ制御手段51へチェック信号が返信されたか否か調べる。返信されなかった場合、主相互監視手段53は副マスタ制御手段52の異常として検出し、手順S18で副マスタ異常灯67を点灯させ、その旨を表示する。所定時間t内に返信された場合、副マスタ制御手段52は正常であり、主マスタ制御手段51の異常時は代替し得ることになる。
手順S16で主マスタ制御手段51は継続してエレベータの群管理制御を行うと共に、手順S17で主マスタ制御手段51の内容を監視盤56へ表示して処理を終了する。
【0026】
図7は、副相互監視手段54によって主マスタ制御手段51の異常が検出された場合、主マスタ制御手段51から副マスタ制御手段52に切り替えて群管理制御をすると共に、その旨を監視盤56に表示する処理を示す。
手順S21で主マスタ制御手段51の電源が遮断されているか否かを調べる。遮断されている場合、主マスタ制御手段51は群管理制御をなし得ないので、手順S28で監視盤56の主マスタ異常灯66を点灯させ、その旨を表示すると共に、手順S29で副マスタ制御手段52により群管理制御をする。
電源が正常の場合は、手順S22でチェック信号をカウントアップする。手順S23で副相互監視手段54は副マスタ制御手段52に主マスタ制御手段51へチェック信号を送信するよう指令する。
手順S24で副マスタ制御手段52がチェック信号を送信したか否かを調べる。この調査方法は、図6と同様に送信チェック信号メモリTCSの内容を調査することにより行う。即ち、カウントアップされたチェック信号が送信チェックメモリTCSに記録されておれば送信されたことを意味する。送信されていない場合は副マスタ制御手段52の異常であり、ここでの処理は終了する。なお、この異常は主相互監視手段53によって検出される。
【0027】
副マスタ制御手段52から主マスタ制御手段51へ送信された場合は、手順S25で所定時間t内に主マスタ制御手段51から副マスタ制御手段52へチェック信号が返信されたか否か調べる。所定時間t内に返信された場合、主マスタ制御手段51は正常であり、手順S26で主マスタ制御手段51によってエレベータの群管理運転を行うと共に、手順S27で主マスタ制御手段51の内容を監視盤56へ表示して処理を終了する。
手順S25で所定時間t内に返信されなかった場合、副相互監視手段54は主マスタ制御手段51の異常として検出し、手順S28で主マスタ異常灯66を点灯させ、その旨を表示するする。手順S29で主副切替手段55によってマスタ制御手段51から切り替えて副マスタ制御手段52によって群管理制御を行うと共に、手順S30で副マスタ制御手段52の内容を監視盤56へ表示して処理を終了する。
【0028】
上記実施の形態1によれば、群管理運転手段として主マスタ制御手段51と副マスタ制御手段52とを備えておいて、主マスタ制御手段51に異常が発生した場合、副マスタ制御手段52に切り替えて群管理運転を行うようにしたので、エレベータの群管理機能の信頼性を向上させることができる。
また、主マスタ制御手段51から副マスタ制御手段52への切替えに伴って監視盤への信号も副マスタ制御手段52へ切り替えるようにしたので、監視盤56におけるエレベータの動作状態の表示も信頼性を向上させることができる。
更に、監視盤56へ送られる信号は、並列伝送方式によるものとしたので、エレベータ側とビルの監視盤56側とで信号伝送方式に相違があったとしても支障はない。
更にまた、主マスタ制御手段51から副マスタ制御手段52への切替えは直列伝送方式側で行い、この切り替えられた直列伝送方式の信号を並列伝送方式に変換して監視盤56へ送信するようにしたので、監視盤56への信号の切替えが煩雑になることはない。
更にまた、主マスタ制御手段51及び副マスタ制御手段52の異常を、電源異常とチェック信号の送受信によって検出する通信異常とに分けたので、広範囲な異常検出と異常原因の究明が容易である。
【0029】
【発明の効果】
この発明は以上述べたとおり構成されているので、以下の効果を奏する。
この発明に係る第1のエレベータの群管理装置は、一群のエレベータを群管理制御して乗場呼びを分担応答させる主マスタ制御手段と、主マスタ制御手段に替わって群管理制御する副マスタ制御手段とを備え、主マスタ制御手段に異常が発生すると相互監視手段によって上記異常を検出して主マスタ制御手段から副マスタ制御手段へ切り替えると共に、監視盤への信号も、主マスタ制御手段から副マスタ制御手段へ併せて切り替えて送信するようにしたものである。
このため、エレベータの群管理機能の信頼性向上と併せ、監視盤におけるエレベータの動作状態の表示も信頼性を向上させることができる、という効果を奏する。
【0030】
この発明に係る第2のエレベータの群管理装置は、上記第1のエレベータの群管理装置において、主マスタ制御手段の電源遮断を異常として検出するようにしたものである。このため、電源遮断を容易に検知できる、という効果を奏する。
【0031】
この発明に係る第3のエレベータの群管理装置は、上記第1のエレベータの群管理装置において、主マスタ制御手段へチェック情報を送信し、所定の時間内に応答信号が返送されなかったときに異常として検出するようにしたものである。
このため、信号の伝送異常を容易に検知できる、という効果を奏する。
【0032】
この発明に係る第4のエレベータの群管理装置は、上記第1のエレベータの群管理装置において、主マスタ制御手段及び副マスタ制御手段の信号伝送は直列伝送方式によるものとし、監視盤への信号伝送方式は並列伝送方式としたものである。
このため、エレベータ側とビルの監視盤側との信号伝送方式の相違に左右されることがない、という効果を奏する。
【0033】
この発明に係るエレベータの群管理方法は、乗場呼びが発生すると主マスタ制御手段によって群管理制御をして各エレベータに分担応答させると共にエレベータの動作状態をビルの監視盤に表示させるようにしておいて、主マスタ制御手段に異常が発生すると副マスタ制御手段に切り替え、この副マスタ制御手段によって群管理制御をすると共に副マスタ制御手段による動作状態を監視盤に表示するようにしたものである。
このものにあってもエレベータの群管理機能の信頼性向上と併せ、監視盤におけるエレベータの動作状態の表示も信頼性を向上させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるエレベータの群管理装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】 この発明の実施の形態1における監視盤の平面図。
【図3】 この発明の実施の形態1における主マスタ制御手段及び副マスタ制御手段に備えられたメモリの構成図。
【図4】 この発明の実施の形態1におけるチェック信号の動作説明用図。
【図5】 この発明の実施の形態1におけるチェック信号の動作説明用図。
【図6】 この発明の実施の形態1における異常検出を示す流れ図。
【図7】 この発明の実施の形態1における異常検出を示す流れ図。
【符号の説明】
1 1号機制御装置、 2 2号機制御装置、 3 3号機制御装置、 4 4号機制御装置、 5 バス、 1S ホールステーション、 2S ホールステーション、 3S ホールステーション、 4S ホールステーション、 1H 乗場釦、 2H 乗場釦、 11 スレーブ制御手段、 21 スレーブ制御手段、 31 スレーブ制御手段、 41 スレーブ制御手段、 12 通信手段、 22 通信手段、 32 通信手段、 42 通信手段、 51 主マスタ制御手段、 52 副マスタ制御手段、 53 主相互監視手段、 53a出力ユニット、 54a 出力ユニット、 55a 出力ユニット、 53b信号線、 54b 信号線、 55b 信号線、 54 副相互監視手段、 55 主副切替手段、 56 監視盤。
Claims (4)
- 1信号毎に1信号線を用いて配線する並列伝送方式によってビルの設備に接続される監視盤に接続され、上記ビルに設置された複数台のエレベータを一群として管理するエレベータの群管理装置において、
上記各エレベータに設けられてエレベータ単体の制御を行うスレーブ制御手段が格納された号機制御装置と、
上記各エレベータの号機制御装置のいずれか1つに組み込まれ、上記各エレベータのスレーブ制御手段に接続され、乗場呼びを上記各エレベータに分散応答させるために上記各エレベータのスレーブ制御手段を制御して群管理運転を行う主マスタ制御手段と、
上記各エレベータの号機制御装置のうち、上記主マスタ制御手段が組み込まれた号機制御装置以外のいずれか1つの号機制御装置に組み込まれ、上記各エレベータのスレーブ制御手段に接続され、上記主マスタ制御手段から切り替えられることで、上記乗場呼びを上記各エレベータに分散応答させるために上記各エレベータのスレーブ制御手段を制御して群管理運転を行う副マスタ制御手段と、
上記副マスタ制御手段が組み込まれた号機制御装置に組み込まれ、上記主マスタ制御手段の動作を監視して異常の有無を検出すると共に上記監視盤に異常の有無を示す信号を伝送する相互監視手段と、
上記主マスタ制御手段が組み込まれた号機制御装置に組み込まれ、上記相互監視手段により上記主マスタ制御手段が正常であると検出される場合には、上記主マスタ制御手段に群管理運転を行わせると共に上記監視盤に上記主マスタ制御手段からの信号を伝送し、一方、上記相互監視手段により上記主マスタ制御手段が異常であると検出される場合には、群管理運転を上記主マスタ制御手段から上記副マスタ制御手段に切り替えると共に上記監視盤に上記副マスタ制御手段からの信号を伝送する主副切替手段とを備え、
上記相互監視手段と上記主副切換手段とが上記並列伝送方式によって上記監視盤に接続されること、
を特徴とするエレベータの群管理装置。 - 相互監視手段を、主マスタ制御手段の電源遮断を異常として検出するものとした請求項1に記載のエレベータの群管理装置。
- 相互監視手段を、主マスタ制御手段へチェック情報を送信し、所定の時間内に応答信号が返送されなかったとき異常として検出するものとした請求項1に記載のエレベータの群管理装置。
- 主マスタ制御手段及び副マスタ制御手段と主副切替手段との信号伝送は、情報をビット列で伝送する直列伝送方式によるものとした請求項1に記載のエレベータの群管理装置。
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