JPH0679960B2 - エレベータ―の信号伝送装置 - Google Patents

エレベータ―の信号伝送装置

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JPH0679960B2
JPH0679960B2 JP63196431A JP19643188A JPH0679960B2 JP H0679960 B2 JPH0679960 B2 JP H0679960B2 JP 63196431 A JP63196431 A JP 63196431A JP 19643188 A JP19643188 A JP 19643188A JP H0679960 B2 JPH0679960 B2 JP H0679960B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエレベーターの信号伝送装置に係り、特にコン
ピユータ制御方式のエレベーター制御システムの多重デ
ータ伝送路(バスライン)を用いて制御を行うのに好適
な信号伝送装置に関するものである。
〔従来の技術〕
エレベーターのサービス内容の豊富化にともない各乗り
場に設置されるかご位置表示器やホール呼び寄せ装置、
かご内または乗り場に設置された行先階呼び登録装置あ
るいは案内表示装置などとエレベーター制御装置との間
で配線本数が増加し、配線スペース及び据付工事性が問
題となつている。
そこで、この配線本数の低減をはかるため、各階床及び
乗りかごにマイクロコンピユータ(以下マイコンと略
す)を設け、これによりデータの直列伝送を行う方式の
提案が特開昭61−194943号公報などでなされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、伝送路がバス方式による一対の伝送線
を用いて機械室の制御装置に設けた集中制御装置で各階
床に設けた端末、乗りかごに設けた端末及び比較的遠方
にある監視盤用端末を駆動する構成であり、バスライン
の系統別(ホールバスライン系,乗りかごバスライン
系,監視盤バスライン系等)の電気的絶縁分離及びバス
方式による接続可能な端末個数、伝送距離(特開昭61−
194943号公報では電気−光変換による光フアイバーによ
る伝送により対応しており、これはコストアツプにつな
がる)について配慮がなされておらず、以下に述べる問
題点があつた。
1.バス方式で一対の伝送線(一系統の伝送路)を用い、
機械室に設置した集中制御装置と各階床または各階層や
監視盤などと伝送制御装置を介して接続した場合、例え
ば、任意の階床に設置した端末故障、特にバスラインの
信号伝送用駆動素子故障によるバスラインの短絡故障モ
ードとなつた場合には、このバスラインに接続されてい
るすべての端末はホストと信号の授受を行うことができ
なくなる。
すなわち、この故障モードが発生した場合、同時に乗り
かごと信号伝送も不能となるため、乗客の安全性を考
え、エレベーターを非常停止させ、乗りかごとの信号伝
送は再開されるまで再起動不可とする必要がある。従つ
て、乗り場の一端末の故障により乗客をかん詰め状態に
してしまうことになる。
2.また、各階に設置するホール端末と乗りかごに設置す
る端末とを同一のバスラインで励磁する場合、機械室ま
たは昇降路上部において伝送路が枝分かれすることにな
り、分岐点から見ると2本の伝送線が並列接続されたこ
とになり、伝送路の特性インピーダンスが1/2となる。
すなわち、この伝送路のインピーダンス不連続点からの
反射による波形ひずみが起き、信号伝送の信頼性低下に
つながることになる。
本発明の目的は、バス方式による信号伝送システムにお
いて、1個の信号伝送用ホスト制御装置により独立した
バスラインを駆動できる構成として、低コストで信号の
伝送効率向上、伝送路の信頼性向上、システムの拡張性
の向上及び標準化をはかるとともに、万一の故障発生に
際してのシステムダウンの極小化をはかることができる
エレベーターの信号伝送装置を提供することにある。
すなわち、バス方式の信号伝送システムにおいては、各
階床,階層,乗りかご内、乗りかご上、エレベーター機
械室またはエレベーター遠隔操作所(監視室や受付)な
どの分散して設置される入出力端末装置を系統別に分離
独立させたバスラインを1個あるいは最小個数の信号伝
送ホスト制御装置により駆動することにより、任意の端
末故障によるシステム全体のダウンの防止により冗長性
の向上、外来ノイズの影響の受けやすいバスラインの電
気的絶縁によるシステム全体に与える外来ノイズの低減
をはかることができ、特に後に詳述する本発明、つまり
乗りかごに関する情報の送受信を行う送受信回路と、ホ
ールに関する情報の送受信を行う送受信回路とを別々に
独立して設けた本発明によれば、ホールに関する情報の
送受信を行う送受信回路に故障を生じた場合であつて
も、乗りかごに関する情報の送受信を行う送受信回路は
正常に作動し、乗客をかん詰め状態にする事態を回避す
ることができる。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、エレベーターの制御を信号伝送用ホスト制
御装置と入出力端末制御装置とに分けて行うシステムに
おいて、1個の上記信号伝送用ホスト制御装置に対して
複数個の送信回路及び複数個の受信回路を設け、各々の
上記送受信回路で電気的に絶縁された系統的バスライン
の信号伝送制御を行うことに加えて、さらに前記複数個
の送受信回路回路のうち少なくとも1組の送受信回路で
乗りかごに関する情報を送受信を、他の1組の送受信回
路でホールに関する情報の送受信を行わせる構成とする
ことによって達成される。
〔作用〕
1個の信号伝送用ホスト制御装置に接続された複数個の
送受信回路は、全バスラインに接続され、端末装置総て
に共通データを送信する以外、各々の送受信回路は、ホ
スト制御装置により送信許可信号が得られた送信ポート
のみ信号の伝送を行い、同様に許可が得られた受信ポー
トのみ受信動作を行う。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を第1図〜第14図を用いて詳細に説
明する。
第1図は本発明のエレベーター信号伝送装置の信号伝送
用ホスト制御装置の一実施例を示すハード構成図であ
る。第1図において、B1Fから3Fまでのサービス階床を
有するエレベーターシステム(ただし、3Fは省略してあ
る)に本発明を適用した場合について示してあり、エレ
ベーター制御装置1は、信号伝送用ホスト制御装置2と
接続され、さらに送受信回路2a及びバスライン(直列デ
ータ伝送路)3aを通して各階または各階層に設置された
入出力端末装置(以下、端末と略称)4a〜4cに接続され
ている。また、同時に送受信回路2b及びバスライン3bを
通して乗りかご内運転盤内などに設置された端末6,13に
も接続されている。
信号伝送用ホスト制御装置2は、各端末4a〜4c,6,13を
次々とポーリングし呼び釦とその応答灯などの各階固有
の情報の授受を行う。
各フロア・ステーシヨンの役割を持つ端末4a〜4cは、ホ
ール操作盤5a〜5cに接続される。そして各端末4a〜4cは
呼び釦が押されたかどうかを検知し、その結果をポーリ
ングされたときに、バス3aを通つてデータを信号伝送用
ホスト制御装置2へ直列伝送し、さらに第2図に詳細回
路を示すようにデユアルポートラム301によりエレベー
ター制御装置1またはエレベーター群管理制御装置(図
示していない)へ情報を伝達する。
次にエレベーター制御装置1は、かご呼びやホール呼び
の登録処理を行い、前述と逆の経路により、各端末4a〜
4cへ情報を伝送し、ホール操作盤5a〜5cの応答灯点灯制
御を行う。
ただし、上記した応答灯の点灯制御方法だけでは、応答
灯の点灯遅れが0.1秒位にもなり、利用者に違和感を与
えるため、この実施例では、上記した態様でサービスす
る呼び釦に対応して、各入出力端末装置に対して端末仕
様データをエレベーター制御装置1から伝送し、可端末
側で、呼び釦入力に対応した応答灯点灯用出力を所定期
間駆動するローカル制御を行つて上記した点灯遅れの問
題点を解決するようになつている。
なお、上記したように、この第1図の実施例では、一例
として地下1階(B1F)から地上3階(3F)までの計4
階へサービスするエレベーターの場合を示している。
また、この実施例では、B1階にパーキングスイツチ(PA
K)16と、満員表示等が可能な情報表示器D7a付きのLED
を発行源とするインジケーター7aがエレベーター乗場上
部に設置されており、これらの機器はB1F用入出力端末
装置4aに接続され、入出力制御されるようになつてい
る。
ところで、1階はロビーで利用者が多い。そこで、乗り
場に直接行先階を登録すると共にエレベーターの先導か
ご位置を示す操作盤(以後ポート式インジケータと略称
する)5bと、ランプ式の少し大きめのインジケータ7bと
音声案内用スピーカ15を設けてある。なお、音声再生回
路14は、詳細を第4図に示す小形端末装置4の中に組み
込まれていれば不要とできる。
他方、2階と3階は一般の階床なので、情報表示器8aを
用い、通常はかご位置とサービス方向だけを表示するよ
うになつており、そのため、B1Fでは第5図(a)に、1
Fでは同図(b)にそれぞれ示されているように、各階
床当り1組の入出力端末を使用しているが、2階床当り
1組とすることもできる。特にエレベーター群管理制御
装置と接続される一般のホール呼び登録器では、信号線
が少ないので6階床当り1組を標準とすることができ
る。
エレベーター信号伝送用ホスト制御装置2からかご内の
端末6と、13に対する伝送路はテールコードを含むバス
3bにより接続される。なおここで乗り場へのバス3aと分
離しているのは、反射等により誤動作するのを防止する
ためである。
かご内の端末6は、第3図に示すように、中形の入出力
点数の多い端末装置6を使用し、かご呼びや閉釦(CLOS
E)の他にも、自動(AUTO),手動,平常(NORMAL)の
各信号、それにかご重量検出や着床レベルなどの信号を
取り込み、時刻表示も可能な情報表示器D10を含むかご
内上部に設備するかご内インジケータ10を駆動するよう
になつている。
一方、かご上の端末13は、中形端末6ほどは外部とのイ
ンタフエースは多くないが、ドア駆動装置11への開・閉
制御指令L4とブレーキ信号L2を出力するための制御パラ
メータなどを多数、エレベーター制御装置1から受信で
きるようにしておく必要がある。
なお、この端末13は、開指令はラインL1で、光電装置や
超音波センサーによる乗降客検出装置12の信号はライン
L5で、そしてドア開閉速度と位置はラインL3でそれぞれ
取り込み、これにより、単なる入出力回路制御だけでな
く、ドア開閉制御をも行うようにして、多機能端末化し
た。そして、この結果、データ伝送を安価に行え、ドア
開閉制御装置として独立させた場合に比較し、速度や電
流などを決定する仕様をDip−SWやトリーマ等で別に調
節する必要がなくなつて端末仕様データ化でき、 エレベーター制御装置1で現地調整データを一元管
理できる(端末を交換しても再調整不要)。
エレベーター制御装置1での高度な判断により、状
況に応じたドア開閉制御指令をドア駆動装置11へ与える
ことができる。
などの利点が得られる。
エレベーター制御装置1は、群管理制御装置,保守装
置,監視盤,遠方監視システム用端末装置、それに情報
入力・登録制御システム用受信端末などと、ネツトワー
ク伝送制御装置17を介して伝送路18によりバス接続され
る。これにより容易に群管理システムを組める。
以上の説明により、バス形伝送路付入出力端末装置4,6,
13を用いることによりエレベーター制御システムの構
成、特に乗り場の操作機器や案内装置が変化しても、ま
た、階床数が増減しても、新たなハードウエアを開発す
ることなく、標準化された、信頼性の高い、安価なハー
ドを組合わせてシステムを作ることができることを当該
業者は理解できよう。
第2図は、エレベーター制御装置1に接続される信号伝
送用ホスト制御装置2,デユアルポートラム(以下DPRAM
と略称する)301及び送受信ポートのハード構成図であ
る。
本実施例では、DPRAM301を用いてエレベーター制御装置
1内のCPU(図示しない)と信号伝送用ホスト制御装置
2内のCPU207をバス107で非同期に結合している。
信号伝送用ホスト制御装置2内のCPU207は、エレベータ
ー制御装置1内のCPU部に格納されている信号伝送制御
用基本仕様と管理仕様をDPRAM301から読み取り、伝送制
御形態を決定する。また、同時にDPRAM301からバスライ
ン3a,3bに接続されている端末制御情報を受けとり、シ
リアルコミユニユケーシヨンインターフエース(以下SI
と略す)208へ送る。そしてSI208は各端末装置へのデー
タを送信出力端子TXからA送信回路202及びB送信回路2
05へ同時に出力する。本図では送信回路がA,Bの2回路
の場合を示しているが、さらに3回路,4回路と増設する
ことも可能である。
ここで、SI208の端末TXから出力される信号のデータの
内容によりCPU207はパラレルインターフエース(以下PI
と略す)210から送信回路動作許可信号を送信,受信許
可信号制御回路(TX,RXコントロール回路)304を経由し
てA送信回路202またはB送信回路205へ与える。そして
端子TXから送信されたデータがバスライン3a及び3bに接
続された端末に共通なデータであれば、TX,RXコントロ
ール回路304からA送信回路202,B送信回路205へと信号
送信許可が与えられ、バスライン3a,3bへ同時にデータ
が出力される。また、端子TXから送出されるデータが、
例えば、バスライン3aに接続された端末のみに必要なデ
ータであれば、TX,RXコントロール回路304からCPU207の
指令としてA送信回路202には送信許可信号を、B送信
回路205には送信禁止信号を与える。したがつて、この
期間バスライン3bは空き状態となる。このバスライン空
き状態の期間のみ、エレベーター制御装置1から許可さ
れた端末(従属局)は、他の端末(従属局)に対してセ
レクテイングシーケンスを実行して端末(従属局)相互
間の信号伝送を行わせることも可能となり、バスライン
当りの信号伝送効率を向上させることができる。
また、第2図のように、信号伝送用ホスト制御装置2に
対し、送受信回路を2回路に分離してバスライン3a及び
3bのように電気的に絶縁することにより、例えば、バス
ライン3aにつながる端末の故障、バスラインを短絡させ
るようなバスドライバの故障が発生した場合、あるい
は、端末の送信制御能力が不能となり、端末から信号が
連続送出状態となつた場合、バスライン3aに対しては信
号伝送が不能となるが、バスライン3bに対して全く影響
を与えない。従来の例の方式のように、乗り場系と乗り
かご系のバスラインを同一系統で構成する場合では、乗
り場の1つの端末が上記のような故障モードを起こす
と、乗りかごとの信号伝送もそこなわれるため、エレベ
ーターシステム全体のダウンにつながり、エレベーター
の非常停止さらには乗客をかん詰め状態にすることにな
る。この方式では、エレベーターシステムの冗長性,信
頼性,サービス性を大幅に低下させることになる。
しかし、本発明の実施例のように、1つの信号伝送用ホ
スト制御装置2に対し、バスラインを複数系統設ける構
成とした場合では、例えホール系のバスライン3aがダウ
ンしても乗りかご系のバスライン3bへ影響を与えること
がなく、したがつて、このときエレベーターとしてはホ
ールへの情報授受を行うことができないので、ホール呼
びインジケータの表示等は行うことはできないが、乗り
かごとの信号伝送は可能であるため、エレベーターの運
転は維持できる。
例えば、このようなホール系バスラインの故障モードに
対しては、エレベーターの各階停止運転を実施するなど
して乗客へのサービス性をできるだけ低下させない構成
として対応できる。
次に、上述した従来技術のバスライン構成を伝送波形の
観点から考えると、伝送波形の信頼性,システムの拡張
性において下記問題が発生するが、本方式を採用するこ
とにより全て解決できることになる。
(A)ホールバスライン3aと乗りかごバスライン3bを同
一バスラインで構成すると、伝送路の分岐点が必ずでき
る。この分岐点で伝送路の特性インピーダンスが不連続
となり、伝送波に対して反射波が発生し、これにより伝
送波の波形歪が発生し、信号伝送の信頼を低下させる。
本発明のように、信号伝送用ホスト制御装置1回路に対
し、送受信回路、バスラインをそれぞれ分離することで
大幅なコストアツプにつながることなく、ホール系で乗
りかご系のバスラインを分離できるので、伝送路に対し
ては分岐点もなく、波形歪の少ない、信頼性の高い波形
伝送が可能となる。
さらに、本発明によれば、1つの信号伝送用ホスト制御
装置でツイストスペアケーブル、同軸ケーブル等の特性
インピーダンスの異なるバスラインを一度に接続するこ
とができるので、端末装置の種類,伝送距離,配線環境
に合わせた配線を選択することができる。
(B)ノイズの影響の低減 外来ノイズによる影響は、信号伝送における最も固有の
問題である。長距離、かつ、多様な環境のもとを走る伝
送路にとつてこの問題は避けることはできない。したが
つて、エレベーター機械室内の制御装置間の信号伝送で
は、予想もしないノイズが伝送路に加わる心配はない
が、機械室と機械室外部のビル監視センター等に設置さ
れた監視盤等と信号伝送を行う場合では、ビル内のダク
トの中で高圧の電源ライン等と伝送路が平行して設置さ
れると、予想もしないノイズの影響を受けることにな
る。機械室の制御盤間の信号伝送路と制御盤と機械室外
部の監視盤との伝送路を同一系統として同一の信号伝送
用ホスト制御装置で伝送制御を行う場合、本実施例によ
れば次のような効果が得られる。例えば、第1図のバス
ライン3aは機械室内の信号伝送路として、バスライン3b
は機械室外の監視盤との信号伝送路とすることにより、
前述した機械室外での予想もしない大きなバスライン3b
へ誘起されるノイズの影響をバスライン3aでは受けるこ
とがなく、したがつて、信号伝送における外来ノイズの
影響を極力抑えることができ、機械室内の制御盤間ある
いはホール、乗りかご等の外来ノイズの影響を受けず、
信号伝送系の信頼性を向上させることができる。
(C)システムの拡張性 パルストランスを用いてバス方式の信号伝送を行う場
合、例えば、n個のパルストランスをバスに接続すると
いうことは、ちようど1次インダクタンスが1/nのパル
ストランスを接続したのと同じことになる。このよう
に、1次インダクタンスが低下すると、矩形波の信号波
形はサグが大きくなる。このように、パルストランスを
用いたバス方式では、バスに接続できる伝送装置の数に
は限界があり、例えば、伝送速度が50Kビツト/秒程度
の場合では、1本のバスに数個〜十数個が限度と考えら
れている。したがつて、1本のバスラインで乗り場1階
床毎に一端末を設置する場合、十数階床分の端末しか設
置することができない。よつて十数階床を超えたエレベ
ーターシステムにおいては、新たに伝号伝送用ホスト制
御装置を付加し、さらにバスラインをもう1系統追加す
る必要があり大きなコストアツプにつながる。しかし、
本発明のように、1個の伝送用ホスト制御装置で送受信
回路を複数系統に分離すると、1個の伝送用ホスト制御
装置での端末駆動個数が送受信回路の設定の個数倍とな
る。したがつて、システム拡張に対し新たに伝送用ホス
ト制御装置を追加することなく、伝送路の追加のみで対
応することができるので大幅にコストアツプすることも
ない。本実施例の1つの具体例を第6図に示す。
また、1度顧客に納入した後、顧客から乗り場に設置す
る音声やデイスプレイ案内表示の追加依頼があり、ホー
ル端末装置を追加する場合は、一度布線した伝送路を延
長する等の再加工(伝送路の信頼性低下になる)あるい
は新たに信号伝送路用ホスト制御装置を追加し、もう1
系統バスラインを布線することになる。
しかし、本発明を適用すると、上記と同様にシステムの
拡張に対し容易に対応できる。
さらに本発明のように1つの信号伝送用ホスト制御装置
で、送受信回路を複数個設けることにより、任意の受信
ポートで受けた信号を他の送信ポートから信号を送信す
ることにより信号伝送における中継器としても使用でき
る。これにより長距離伝送における信号増幅器あるいは
特性インピーダンスの異なる伝送路の変換器としても使
用することができる。
(D)伝送処理時間の改善 第6図(説明を簡単にするため、送受信ポート2cが接続
されていない場合を示す)に示すような構成において、
まず、共有メモリ301には第7図に示すような情報がエ
レベーター制御装置1内の主プロセツサにより格納され
る。すなわち、乗りかごと各階床に共通な情報エリア33
0(かご位置など)、乗りかごに関する情報エリア331及
び1階〜N階の各階に関する情報エリア332〜332+Nで
あり、第6図の信号伝送装置200のマイコン2Mはこれら
の情報エリアの情報を読み出し、第8図のシリアルの送
信信号3Tに変換して出力する。この送信信号3Tは、送受
信回路2a及び2bを介して伝送路3a,3bに同時に出力され
る。一方、かご端末600またはフロア端末4a〜4a+Nか
ら送信された情報は、伝送路3aまたは伝送路3bを介して
送受信回路2aまたは送受信回路2bのいずれか一方より受
信信号3Rとしてマイコン2Mに入力される。
これら一連の送受信信号の関係を第8図により説明す
る。まず、期間T0において、信号電送装置200から乗り
かご及び各階床に共通する情報が出力されると、乗りか
ご端末600及び各フロア端末4a〜4a+Nは、この情報を
それぞれ伝送路3aまたは伝送路3bを介して受信する。次
に、期間T1において信号伝送装置200から乗りかごに対
する情報が出力されると、乗りかご端末600はこれを受
信し、応答として期間T2で乗りかごの情報(乗りかご呼
び情報など)を伝送路3bに出力する。この期間は伝送路
3aに信号がないので、各フロア端末4a〜4a+Nは入出力
処理等独立の仕事を行つている。続いて、期間T3におい
て信号伝送用ホスト制御装置2から1階床に対する情報
が出力されると、1階床のフロア端末4aはこれを受信
し、応答として期間T3で一階床の情報を伝送路3aに出力
する。以下同様にN階床まで送受信を繰り返すが、各フ
ロア端末4a〜4a+Nからの応答の期間(T4…TM)は伝送
路3bに信号がないので、乗りかご端末は入出力処理等独
自の仕事を行つている。信号伝送用ホスト制御装置2は
以下T0〜TMの送受信を繰り返す。
第9図は上記受信の情報に関してエレベーター制御装置
1内の主プロセツサで必要な処理である。すなわち、ス
テツプ390で乗りかご及び各階床に共通の情報を共有メ
モリ301の情報エリア330に格納し、ステツプ391で乗り
かごに対する情報を共有メモリ301の情報エリア331に格
納すると共に同エリアから乗りかご端末より受信した情
報を読み出す。同様にステツプ392により各階床の情報
を情報エリア332〜332+Nに格納すると共に同エリアか
ら各フロア端末より受信した情報を読み出す。
本実施例によれば、エレベーター制御装置1の主プロセ
ツサは乗りかご及び各フロア端末に共通する情報を1個
の共有メモリに格納すればよいので、処理量を軽減でき
る上に装置の小形化がはかれる。
第10図は本発明の一実施例のシステム構成を示す図で、
B1〜BFまでのサービス階床を有する3台のエレベーター
群管理システム(本図中ではサービス階1〜4Fを図示
し、他階を省略している)に本発明を適用した場合につ
いて図示してある。第10図において、運転系の群管理制
御装置10Mに内蔵された群管理ホストマイコン1Gは、群
管理用I/O伝送制御装置M17H1〜M17H3と接続され、さら
に2階床分の階床設置機器のインターフエースを行う入
出力端末装置(以下、端末と略称)4C1〜4C3,4d1〜4d3
とバス(共通データ伝送路)3b1〜3b3で接続されてい
る。また、さらに群管理ホストマイコン1Gには、伝送制
御装置1個に対して2個の送受信回路を持つたネツトワ
ーク伝送制御装置M17C1が接続され、知能処理系(待機
系)の群管理制御装置10S内のネツトワーク伝送制御装
置517C1,各号機制御装置10a1〜10a3にもネツトワーク伝
送制御装置17a1〜17a3が組み込まれている。これらの伝
送装置のa,b2つの送受信回路相互と第14図に示す保守端
末装置10は、監視盤、遠方監視システム用端末、それに
情報入力や登録制御システムなどに使用する多機能イン
ターフエース端末装置10U(以下UCBと略称)に組み込ま
れた伝送装置17U1,17H1の伝送回路a,bを2重系に布線さ
れた伝送路L17aとL17bとによりそれぞれバス接続する。
また、第10図において2系からなる群管理制御装置10S
と10M相互間と保守端末装置10Hの間を伝送制御装置M17C
2,S17C2,17H3によりバスラインL10Gを介して接続し、群
管理制御装置10Mと10Sの群管理制御または学習,獲得知
識データの状況ないしはエレベーター運行調査と2系間
の群管理制御データ通信を行う。
また、群管理制御装置10Sは、群管理制御装置10Mと同様
の構成で、群管理ホストマイコン1S、ネツトワーク伝送
制御装置S17C1,群管理データ伝送装置S17C2及び群管理
用I/O伝送制御装置S17H1〜S17H3は、バスラインL17H1〜
L17H3を介してバス3b1〜3b3に接続されており、群管理
制御装置10Mのバツクアツプとしての機能等を持つてい
る。これらのバツクアツプ動作は、マイコン1Gの自己診
断結果と、ハード回路による故障診断結果により自動的
に切り換えることができる。一方、各号機制御装置10a1
〜10a3は、各号機マイコン1a1〜1a3及びそれに接続され
る伝送制御装置1個に対して2個の送受信回路を持つた
ネツトワーク伝送制御装置17a1〜17a3とエレベーター用
I/O伝送制御装置2a1〜2a3とから構成される。また、エ
レベーター用I/O伝送制御装置2a1〜2a3は、バス3b1〜3b
3を介して各エレベーター毎に各階床の端末4c1〜4c3,4d
1〜4d3へ接続する。さらにバス3a1〜3a3を介して第1図
に示すかご内運転盤等に設置された端末と接続されてい
る。
以上の構成からなる3台のエレベーター群管理システム
における号機制御装置10a1と群管理制御装置10M間の制
御用データ伝送について第11図のタイムチヤートにて説
明する。
エレベーター用I/O伝送制御装置2a1は、バス3a1,3b1を
介して端末4c1,4d1及び乗りかご内端末をポーリングセ
レクシヨン方式により定期的に順次データの送受信を行
う。
その際ホール側には、第10図のエレベーター用I/O伝送
制御装置2a1からバス3b1を介して端末4a1,4d1に接続さ
れたホールランタン8a1,8b1,8c1,8d1の点灯制御信号や
チヤイム(図示せず)等の制御信号が送出され、端末4c
1,4d1からは前述と逆の経過で端末4c1,4d1に接続された
ホール操作盤(以下ホール釦と略称)5a1,5b1,5c1,5d1
の入力信号がエレベーター用I/O伝送制御装置2a1のDPRA
Mを経て号機マイコンへ送出される。
また、同時に群管理制御装置10Mの群管理用I/O伝送制御
装置M17H1は、バス3b1上に端末4c1,4d1から送出された
ホール釦5a1,5b1,5c1,5d1の入力信号を盗聴する形で受
信を行い、この信号はホストマイコン1Gへ入力され、ホ
ール釦の登録処理が行われる。その結果、ホストマイコ
ン1Gは、群管理用I/O伝送制御装置M17H1へホール釦5a1,
5b1,5c1への出力信号(応答灯点灯信号)を返送する。
また、さらにホストマイコン1Gは、3台のエレベーター
に対してサービス階割り当て情報をネツトワーク伝送制
御装置M17C1よりバスL17aを介して各号機制御装置10a1
〜10a3のネツトワーク伝送制御装置17a1〜17a3へ送出す
る。
第11図(c)のタイムチヤートL3aに示すように、各階
端末からの送信期間は、エレベーター用I/O伝送制御装
置2a1と乗りかご内端末間のバス3a1には信号を送出しな
いため、バス3a1は空き状態となつているが、号機が送
出したデータは乗りかごの伝送路にも与え、乗りかご内
表示器にホールと同一の案内やホール呼び釦による停止
階案内を可能とする。
次に、エレベーター用I/O伝送制御装置2a1は、バス3a1
を介して乗りかご内端末とデータの送受信をホール側と
同様の方式で行うため、この時間帯tZcは、前述とは逆
にバス3b1が空き状態となる。このバス3b1が空いている
時間帯に群管理制御装置10Mまたは10Sのホストマイコン
1Gまたは1Sより先に伝送制御装置M17H1のDPRAMを介して
与えた呼び入力信号であるホール釦5a1,5b1,5c1,5d1に
対する正式な対応指令出力信号(例えば、応答灯点滅点
灯信号や「サービスできません」の報知指令コード)を
伝送制御装置M17H1から端末4c1,4d1へバス3b1を介して
送出する。これによつて、バス3b1を時間tMHだけ効率的
に使用することができるため、エレベーターI/O伝送制
御装置2a1が端末4c1,4d1及び乗りかご内端末とのポーリ
ングセレクシヨンに要する1周期当たりの時間を短くす
ることができる。その結果、ホール釦操作時、利用者に
応答時間の遅れを感じさせることなくホール釦の応答灯
点灯制御を迅速に行うことができる。
また、実施例では、端末4c,4dを2階床に1組設置して
いるが、これは各階毎に1端末設けた場合に比較する
と、エレベーターI/O伝送制御装置2a1より乗りかご端末
及びホール端末とのポーリングセレクシヨンに要する1
周期当たりの時間を時間tZHの1/2に相当する分短くする
ことができる。さらに、端末を3〜6階床に1組ずつ設
置し、高階床エレベーターに適用した場合、上記方式に
よりエレベーターI/O伝送制御装置と端末間のデータ通
信を時間の増加を防止し、迅速に行えるという効果があ
る。
以上のバス構成において、バスL17aでは、群管理制御装
置10M,10S,号機制御装置10a1〜10a3の各々に内蔵された
ネツトワーク伝送装置の送受信回路間でエレベーター運
転制御データの送受信を行い、バスL17bでは、保守端末
装置10HやUCB10Uと、群管理制御装置10M,10S,号機制御
装置10a1〜10a3の前述と同一のネツトワーク伝送制御装
置に内蔵されている別の送受信回路bを使つて情報デー
タ(保守管理データ,表示データ等)の送受信を行う。
第11図(a)のタイムチヤートL17a(制御系データ伝
送)とL17b(情報系データ伝送)に示すように、エレベ
ーター運転制御データと情報データのバスを分けること
によつて遠方に設置される保守端末装置10H,UCB10Uに異
常が発生したり、誤情報データがバス上に送出されて
も、エレベーター運転制御装置へ影響を及ぼさないよう
にしている。
また、エレベーター運転制御データ送受信用のバスL17a
に断線等の故障発生時には、エレベーター運転制御デー
タを情報系用バスL17b上に送出することによりエレベー
ター運転制御を継続して行うことができる。ただし、こ
の場合、UCB10Uと保守端末装置10Hへ送信権移行は行わ
ず、モニタ(受診)のみさせる。
さらに、本システム構成において、ホール釦(5a1等)
の応答灯点灯制御及び発生したホール呼びに対してエレ
ベーターのサービス階割り当て制御を行つている群管理
制御装置10M及びそのバツクアツプ機能等を持つ群管理
制御装置10Sの両方に異常が発生し、エレベーター運転
制御データが号機制御装置(10a1等)に送出されなくな
つた場合には、号機制御装置(10a1等)内の号機マイコ
ン(1a1等)で異常を検知し、ホール釦(5a1等)の応答
灯点灯制御を行う。
そして、同時に号機マイコン(1a1等)は、ホール釦(5
a1等)の入力情報をネツトワーク伝送制御装置(17a1
等)を介してバスL17a上に送出して他号機に伝送する。
それによつて群管理制御装置10M,10Sの異常発生に対し
てエレベーターの運行サービス低下を最小限にすること
ができる。
以上の説明により、本システム構成によれば、 (イ)ホール釦(5a1等)の入出力制御を迅速化でき
る。
(ロ)端末(4c1等)を2〜6階に1組設置することに
よつて高階床エレベーターへの対応が容易になる。
(ハ)エレベーター運行制御に関する装置等の異常に対
してバツクアツプ機能を向上できる。
などの効果が得られる。
次に、第12図を用いて本発明の信号伝送装置を2台並設
のエレベーター管理システム(以下Duplexと略す)に適
用した場合について説明する。
No.1号機及びNo.2号機制御盤に設置されたエレベーター
制御用マイコン部1a1,1a2は、号機制御機能を持つた部
分と、Duplexエレベーターのホール呼び割り当て制御、
分散待機制御管理運転制御、パターン運転制御等2台の
エレベーターを関連づけて制御する機能を持つた管理制
御部分からなつている。各号機の制御機能は、上記の通
りハード,ソフトとも全く同一で、管理制御機能を各号
機制御装置に分散させる構成をとつている。
上記構成のDuplexエレベーターにおいて、号機制御盤10
a1,10a2の通信ポート200a1,200a2,200b1,200b2は、本発
明による信号伝送ホスト制御装置1個に対し複数個の送
受信回路を持つた構成とし、それぞれ制御用マイコン部
1a1,1a2に接続されている。No.1号機通信ポート200a1に
は、乗りかごに設置された端末(図示せず)とを結ぶバ
スライン3c1とホールに設置された端末5a1,5b1及びNo.2
号機の制御装置10a2の通信ポート200b2を結ぶバスライ
ン3e1が接続されている。さらに通信ポート200a1には、
階床数が高階床になつた場合に適用する中層の奇数階用
I/Oバスライン3c1、高層の奇数階用I/Oバスライン3d1が
接続可能であり、この場合には、拡張用通信ポート2bを
設置して、通しポート200a3には中層の偶数階用I/Oバス
ライン3c2a、通信ポート200a4には、高層の偶数階用I/O
バスライン3d2aが接続できるように対応する。
また、通信ポート200a2には、No.2号機の制御装置10a2
の通信ポート200b2を結ぶバスラインL17及びNo.2号機の
ホールに設置された端末5a2,5b2を結ぶバスライン3a5が
接続されている。No.2号機の通信ポート200b1,200b2もN
o.1号機と同様にバスラインが接続されている。
以上のように構成されたDuplexエレベーターにおいて、
第13図に示すタイミングでデータ伝送処理が行われてい
る。また、前述した通りNo.1号,No.2号機の制御装置と
も、同一の管理制御機能を持つているが、今回の説明で
は、No.1号機の制御装置が管理制御機能を分担している
こととする。この構成において、各号機間の通信を行う
バスラインL17では、No.1号機の通信ポート200a2が制御
局となり、また、乗りかご、各ホールに設けた端末と通
信を行う場合には、No.1号機の通信ポート200a1が、No.
2号機では通信ポート200b1が制御局となる。これら制御
局である通信伝達ホスト制御装置は、それぞれのバスラ
インを通してポーリングセレクシヨン方式により各端末
とデータのやりとりを行う。
まず、号機間通信の制御局であるNo.1号機の通信ポート
200a2のPa6から通信開始の同期信号(第13図に示すS1)
が送出されると同時に、通信ポート200a1のPa1からバス
ライン3c1を通して乗りかご端末(図示せず)とポーリ
ングセレクテイングシーケンスを実行する。このとき、
バスライン3a4には信号が送出されないように送信ポー
トをカツトしておく。これと同時に乗りかご端末との通
信開始の同期信号S1を受診したNo.2号機のエレベーター
制御用マイコン部1a2もNo.1号機と同様に乗りかご端末
(図示せず)とポーリングセレクテイングシーケンスを
実行する。同様にこのときバスライン3a5には信号が送
出されないように送信ポートをカツトしておく。この期
間No.1号機の通信ポート200a2のPa6は、通信開始の同期
信号S1を送出した後、No.2号機の走行制御に関する指令
等を送出し、これを受けたNo.2号機の通信ポート200b2
のPb6からはエレベーターの運転方向、位置等の信号及
び最後に乗りかごと通信終了信号をNo.1号機の通信ポー
ト200a2のPa6へ返送する。そしてエレベーターの運転管
理制御機能を持つたNo.1号機のエレベーター制御用マイ
コン部1a1は、通信ポート200a1のPa1,200a2のPa6がそれ
ぞれ上記の所定の通信を終了したことを検出すると、次
のシーケンスへと進める。そして次の期間では、上記と
同様にNo.1号機の通信ポート200a2のPa6からホールに設
置されたそれぞれの端末との通信開始同期信号S2が送出
されると、各号機の通信ポート200a1及び200a2はそれぞ
れ制御局となつて、各ホール端末データのやりとりを行
うため、ポーリングセレクテイングのシーケンスを実行
する。このとき、No.1号機の通信ポート200a2のPa5は、
バスライン3a5よりNo.2号機のホール端末(5a2,5b2等)
から通信ポート200b1のPb3へ送られてくる押釦入力信号
を盗聴する形で受信している。このように、No.2号機の
ホールにつながるバスライン3a5をNo.1号機に接続する
構成にすることにより、No.2号機のホール押釦入力情報
をDuplexエレベーターの管理制御機能を持つたNo.1号機
制御装置のマイコン部1a1は即座に得ることができる。
しかし、バスライン3a5がNo.1号機の通信ポート200a2へ
つながつていない場合には、ホール押釦情報は、まず、
No.2号機の通信ポート200b1へ入力され、次に、運転制
御用のマイコン部1a2はこの情報を読み込み、さらに通
信ポート200b2へ送り、これを受けた通信ポート200b2は
バスラインL17を通してNo.1号機の通信ポート200a2へ信
号を送出する。そして、最後にNo.1号機の運転制御用マ
イコン1a1がこの情報を受けとることになる。
したがつて、Duplexエレベーターにおいて、本方式をと
ることにより、No.1号機の管理制御機能を持つた運転制
御マイコン部がNo.2号機のホール押釦情報を短時間内に
得ることができるので、Duplexエレベーターの運転管理
制御を迅速適格に行うことができ、エレベーターのサー
ビス性を向上させることができる。
本発明による通信制御用マイコン1個に対し、送受信ポ
ートを複数個設ける構成を適用することにより、Duplex
エレベーターのシステムを大規模化及び複雑化すること
なく、さらにはコストアツプすることなく、簡便な構成
で得られる。ところが、本構成をとらない場合には、各
号機には4つの通信ポート及びこの通信制御を行うマイ
コンがそれぞれ4個ずつ必要となるが、本発明の適用に
より、通信制御用のマイコンの個数を大幅に増加させる
ことなく、しかも、バスラインを有効に効率的に使用で
きることになる。
また、本構成のようにDuplexエレベーターシステムを構
築することにより、例えば、No.2号機の電源を遮断ある
いは制御装置故障の場合においても、No.2号機のホール
端末は、バスライン3d2を通してNo.1号機の通信ポート
に接続されているので、No.2号機の押釦を利用客が操作
してもNo.1号機の制御用マイコン部に取り込むことがで
きる。
したがつて、No.2号機の制御装置の電源遮断や故障に対
してもエレベーターのサービス性を低下させることな
く、対応できる利点もある。
〔発明の効果〕
以上本発明によれば、バス方式による信号伝送システム
において、1個の信号伝送用ホスト制御装置により独立
したバスラインを駆動できる構成として、低コストで信
号の伝送効率向上、伝送路の信頼性向上、システムの拡
張性の向上及び標準化をはかるとともに、万一の故障発
生に際してのシステムダウンの極小化をはかることがで
きるエレベーターの信号伝送装置を得ることができる。
すなわち、バス方式の信号伝送システムにおいては、各
階床,階層,乗りかご内、乗りかご上、エレベーター機
械室またはエレベーター遠隔操作所(監視室や受付)な
どの分散して設置される入出力端末装置を系統別に分離
独立させたバスラインを1個あるいは最小個数の信号伝
送ホスト制御装置により駆動することにより、任意の端
末故障によるシステム全体のダウンの防止により冗長性
の向上、外来ノイズの影響の受けやすいバスラインの電
気的絶縁によるシステム全体に与える外来ノイズの低減
をはかることができ、特に乗りかごに関する情報の送受
信を行う送受信回路と、ホールに関する情報の送受信を
行う送受信回路とを別々に独立して設けた本発明によれ
ば、ホールに関する情報の送受信を行う送受信回路に故
障を生じた場合であっても、乗りかごに関する情報の送
受信を行う送受信回路は正常に作動し、乗客をかん詰め
状態にする事態を回避できるというように、トラブルを
最小限に止どめることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のエレベーターの信号伝送装置の信号伝
送用ホスト制御装置の一実施例を示すハード構成図、第
2図は第1図のエレベーター制御装置に接続された信号
伝送用ホスト制御装置、デユアルポートラム、送受信ポ
ートの一実施例を示すハード構成図、第3図,第4図は
それぞれ第1図の入出力端末装置の一実施例を示す構成
図、第5図はホール側での入出力回路の使用例を示す
図、第6図は本発明を高階床エレベーターに適用した場
合の一実施例を示す図、第7図,第8図,第9図はそれ
ぞれ動作説明図、第10図は本発明を適用した群管理エレ
ベーターのシステム構成図、第11図は信号伝送における
タイムチヤート、第12図は本発明を適用したDuplexエレ
ベーターのシステム構成図、第13図は信号伝送における
タイムチヤート、第14図は多機能インターフエース端末
装置に組み込まれた伝送装置の伝送回路を多重系に布線
された伝送路を示す図である。 1……エレベーター制御装置、2……信号伝送用ホスト
制御装置、2a,2b……送受信回路、3a,3b……バスライン
(信号伝送路)、4a〜4c……階床入出力端末装置、5a〜
5c……ホール操作盤、6……かご内入出力端末装置、11
……ドア駆動装置、12……乗降客検出装置、13……かご
上入出力端末装置、200……信号伝送装置、202,205……
送信回路、203,206……受信回路、301……DPRAM、304…
…送信,受信許可信号受信回路、1G,1S……群管理ホス
トマイコン、10M,10S……群管理制御装置、10a1〜10a3
……各号機制御装置、1a1〜1a3……各号機マイコン、2a
1〜2a3……エレベーター用I/O伝送制御装置、600……か
ご端末。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 優人 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 稲葉 博美 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 山崎 正親 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 飛田 敏光 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 森田 雄三 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 中村 清 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−124666(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベーターの制御を信号伝送用ホスト制
    御装置と入出力端末装置とに分けて行うシステムにおい
    て、 1個の前記信号伝送用ホスト制御装置に対して複数個の
    送信回路及び複数個の受信回路を設け、前記各々の送受
    信回路で電気的に絶縁された系統的バスラインの信号伝
    送制御を行うことに加えて、 さらに前記複数個の送受信回路回路のうち少なくとも1
    組の送受信回路で乗りかごに関する情報の送受信を、他
    の1組の送受信回路でホールに関する情報の送受信を行
    わせる構成としたことを特徴とするエレベーターの信号
    伝送装置。
JP63196431A 1988-08-06 1988-08-06 エレベータ―の信号伝送装置 Expired - Lifetime JPH0679960B2 (ja)

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