JP4509111B2 - トレッド貼付け装置 - Google Patents

Description

本発明は、トレッドなどのストリップ状の材料を搬送する装置に関する。

このような装置は、米国特許明細書第６，４８８，１９３号、米国特許明細書第６，０６２，４５３号、米国特許出願公開第２００３／００６６６１０号、ヨーロッパ特許出願公開明細書第８４４，０６７号、および米国特許明細書第４，３５９，６７５号から公知である。これらのすべての装置では、ストリップ状の材料の形状または位置が、測定スリットの上方で測定されるか、搬送装置を中断することによって作られるか、または搬送装置の端部で測定される。

位置の補正は、ストリップ自体またはストリップが配置された装置を測定スリットの近くで横方向に移動させることによって行われる。この場合、測定範囲と補正範囲が互いに近く、互いに重なることさえあるため、測定が不正確な結果となることがある。さらに、測定速度および補正速度に対してなされる要求が高く、かつ複雑な補正計算を行うことは不可能であるか、または非常に難しい。これらの作業に過去の測定結果を含ませることは、不可能ではないとしても困難である。

さらに、測定スリットが必要であるため、ストリップはその全長にわたって支持されるわけではなく、伸び誤差または測定誤差が生じることがある。

本発明の目的は、既存の装置に代わる装置を提供すること、または少なくとも改良した装置を提供することである。

このために、本発明は、トレッドなどのストリップ状の材料を供給側から排出側に搬送する装置であって、供給側から排出側まで延びている主コンベヤベルトと、各々が供給コンベヤベルトおよび排出コンベヤベルトを含む、主コンベヤベルトの両側にある補助コンベヤベルトと、主コンベヤベルトの両側にスリットを形成するように配置されている、供給コンベヤベルトと排出コンベヤベルトとの間のスリット状開口部とを有する、ストリップ状の材料を搬送する装置に関する。

この結果、ストリップはその全長にわたって支持され、ストリップの幅およびストリップの装置上の位置から正確な記録を作ることができる。

本発明による装置の一実施態様では、補助コンベヤベルトのスリット状開口部は真っ直ぐ延びている。したがって、位置または幅を容易に求めることができる。

一実施態様では、主コンベヤベルトは、その全長にわたってストリップを支持するようになっている。

一実施態様では、主コンベヤベルトは、主コンベヤベルト上にストリップ状の材料を保持する保持手段を有する。

一実施態様では、保持手段は、ストリップを、主コンベヤベルト上に支持されている、ストリップのほぼ全面にわたって主コンベヤベルト上に保持するようになっている。

一実施態様では、主コンベヤベルトは、主コンベヤベルト上の未加硫ゴムのストリップを所定の位置にほぼ固定した状態に保持するように平滑である。

一実施態様では、補助コンベヤベルトは、補助コンベヤベルト上の未加硫ゴムのストリップを所定の位置にほぼ固定した状態に保持するように平滑である。

一実施態様では、本発明による装置は、記録装置、好ましくは、カメラ、すなわちラインスキャンカメラなどの画像記録装置を、スリットの上方または下方にさらに有する。

この装置の一実施態様では、蛍光照明またはストロボスコープ照明などの照明ユニットが、スリットの反対側において記録装置に向かい合うように配置されている。

この装置の一実施態様では、記録装置に動作可能に接続された制御ユニットと、ストリップ状の材料からなる完全なストリップの画像を記憶する記憶手段と、記録装置の記録に基づいて、この装置上のストリップの位置を算出する計算手段とをさらに備えている。

本発明による装置の一実施態様では、ストリップを搬送しつつ排出側を横方向に移動させる手段をさらに備えている。

本発明による装置の一実施態様では、供給側またはスリットの所に回転軸をさらに備えており、ストリップを搬送しつつ排出側を横方向に移動させる手段は、この装置を回転軸を中心として回転させる。

この装置の一実施態様では制御装置を備え、制御装置は、横方向に移動させる手段と主コンベヤベルト用の駆動手段とに動作可能に接続され、それによって、長手方向における主コンベヤベルト上のストリップの位置を検知し、かつ制御手段は、この装置上のストリップのための基準位置を有し、制御装置は、ストリップを搬送する間に、横方向に移動させる手段を制御するようになっている。

本発明による装置の一実施態様では、供給コンベヤベルトは、排出コンベヤベルトよりも短く、好ましくはスリットが供給側の近くに位置する程度に短い。

一実施態様では、コンベヤベルトは、サーボドライブ機構を備えたいわゆるタイミングベルトである。

一実施態様では、主コンベヤベルトと供給コンベヤベルトを共に駆動する駆動手段を供給側に備えている。この装置の他の実施態様では、主コンベヤベルトと排出側の排出コンベヤベルトは、共通の駆動ローラまたは案内ローラを有する。

前記した装置は、タイヤを組み立てる組立体または機械に使用することが好ましい。ベルト層、内側気密層、およびトレッドのような、未加硫ゴムからなるいくつかのストリップが処理されて組立てドラムまで搬送される。ストリップは、次に、組立てドラムの周りの正確な位置に配置する必要がある。この装置は、組立てドラム上に構成部材を貼り付ける貼付け装置として特に適している。特に、トレッドは薄く、しかも広がった側面を有し、さらに、角度がますます小さくなっているため、貼り付けるのが難しい。したがって、縁部が損傷しやすくなる。

本発明は、さらに、タイヤ用の組立てドラム上にトレッドを貼り付けるトレッド貼付け装置と、タイヤ用の組立てドラム上にトレッドを貼り付ける方法に関する。

自動車のタイヤまたは大型トラックのタイヤなどのタイヤのいくつかの層を組立てドラム上に貼り付けることが一般に行われている。たとえば、気密性を確保する内側層と、サイドウォールの複合物と、ビードと、その他の層のような様々な層が、カーカス組立てドラム上に一緒に組み立てられる。ベルト−トレッド組立てドラム上には、各層上の最後の層としてトレッドを有する複数のベルト層からなるパッケージが、多くの場合同時に組み立てられる。トレッドは、通常、厚さが約１ｃｍから数ｃｍであり、幅が約１０〜４０ｃｍであり、長さが約１ｍから数ｍである、未加硫の粘着性ゴムからなる、（すでに配置された層と比べると）比較的厚いストリップである。ベルト層のトレッドパッケージは、その後、カーカス組立てドラムに移される。このことは特に、本出願人のヨーロッパ特許明細書第８８４３６号に記載されている。

トレッドの貼付け、特に組立てドラム上での適切な位置決めが問題になっている。今日まで、操作者による調整および補正が必要になることが多い。約１ｍｍよりももっと高精度の位置決めが望ましい。

米国特許明細書第４，０４９，４８６号およびヨーロッパ特許出願公開明細書第８４４，０６７号はどちらも、「バンド状」の材料の中心合わせ装置を記載している。ここでは、特に、ますます薄くなり、非対称の溝を備え、側面の角度が小さくなっている現在のトレッドではない、トレッドの方向を定めるのに適していない機械的な側面ガイドが用いられている。

米国特許明細書第４，３５９，６７５号および米国特許明細書第６，０６２，４５３号では、ストリップを組立てドラム上に貼り付ける直前に測定および補正を行う。

米国特許第６，４８８，１９３号では、トレッド上に一体に形成されたリブに基づいてトレッドの横方向位置を補正する。この場合も、測定と補正は、同じ測定スリットの所で、さらに組立てドラムから離れた位置で行われる。

横方向に移動可能な搬送装置を使用する様々な解決策、特に上述した解決策が考えられている。

本発明の目的は、組立てドラム上のトレッドの位置決めを改善することである。

このために、本発明は、トレッドをタイヤ用の組立てドラム上に貼り付けるトレッド貼付け装置であって、トレッドを組立てドラムへ、トレッド搬送装置の供給側からトレッド搬送装置の排出側まで搬送方向に搬送するトレッド搬送装置と、トレッドを組立てドラム上に配置する位置決め装置とを有し、位置決め装置は、トレッドのセグメントの位置を求め、位置の値を生成する、供給側にある測定手段と、トレッドのセグメントを、移動方向の成分（displacement directional component）が組立てドラムの回転軸に平行になるように移動させる移動手段と、測定手段および移動手段に接続され、組立てドラム上にトレッドのセグメントを貼り付ける間、位置の値に基づいて移動装置を制御する制御手段とを有する、トレッド貼付け装置を提供する。

本発明は、トレッドをタイヤ用の組立てドラム上に貼り付ける方法であって、トレッド搬送装置上のトレッドの各セグメントの位置を求め、その後、トレッド搬送装置がトレッドを組立てドラムに搬送してそれを組立てドラム上に貼り付け、トレッドを組立てドラム上に貼り付ける間、トレッド搬送装置を組立てドラムに対して横方向に移動させることによって、トレッドの、組立てドラム上に貼り付けられたセグメントの位置を、トレッドが組立てドラム上に貼り付けられる前に予め設定した値に繰り返し調整する、トレッドを組立てドラム上に貼り付ける方法にさらに関する。

セグメントの位置を繰り返し測定し、貼付けの間に必要に応じて前記したセグメントの位置を補正することによって、タイヤ組立のこの態様を自動化できることも分かった。公知のシステムにおいて、測定が行われ、その直後に横方向への移動による補正が行われ、その後、ストリップが組立てドラム上に貼り付けられることが分かった。

さらに、位置の値が生成され、必要に応じて、前記した位置の値に基づいてセグメントの位置が調整されるため、位置の値を正確に求めることと、位置を正確に設定することの両方が可能であることが分かった。したがって、特に、トレッドを組立てドラムに適切に中心合わせして貼り付けることが可能である。

２つの機能、すなわち測定と位置決めが別々になっているため、トレッドを極めて正確にかつ再現可能に測定することと、測定値に基づいて、トレッドを組立てドラム上に正しくかつ再現可能に貼り付けることが可能であることが分かった。

搬送の間に測定を行い、貼付けの間に位置決めすることによって、トレッドの正しい貼付けを迅速に行うことができる。特に、適切に中心合わせした状態で貼付けることができることが分かった。

本発明による装置の実施態様では、トレッド搬送装置は、供給側から排出側まで延びる主コンベヤベルトを有する。したがって、トレッドを、搬送する間に監視することができる。

この装置の他の実施態様では、トレッド搬送装置は、主コンベヤベルトの両側に補助コンベヤベルトを有する。

この装置の他の実施態様では、補助コンベヤベルトは、供給補助コンベヤベルトと排出補助コンベヤベルトを含む。

この装置のさらに他の実施態様では、主コンベヤベルトは供給支持ローラと排出支持ローラを有し、供給支持ローラは供給補助コンベヤベルト用の支持ローラを構成し、排出支持ローラは排出補助コンベヤベルト用の支持ローラを構成している。その結果、各コンベヤベルトの相互の速度を適切に調整することができる。

もう１つの、すなわちさらなる実施態様では、供給補助コンベヤベルトと排出補助コンベヤベルトは、それらの端部が、スリットを形成するように、ある相互距離だけ離して配置されている。前記したスリットは、適切な測定位置を作るのを可能にする。

この装置の他の実施態様では、供給補助コンベヤベルトと排出補助コンベヤベルトは、主コンベヤベルトの両側にスリットを形成するように配置され、主コンベヤベルトの両側のスリットは真っ直ぐになっている。したがって、たとえばラインスキャンカメラなどの画像記録装置がスリットの上方に配置され、蛍光照明またはストロボスコープ照明などの照明ユニットがスリットの下方に配置された場合、適切なコントラストを有するセグメントの記録を迅速に作ることができる。

前記した装置の実施態様によると、トレッド搬送装置は、排出側を組立てドラムの回転軸に平行な方向成分（directional component）を持つように移動させるために、移動可能に配置されている。

この装置の実施態様によると、トレッド搬送装置は、移動方向にほぼ垂直な回転軸を中心として回転可能に配置されている。

この装置の実施態様によると、トレッド搬送装置は、供給側の近くの、トレッド搬送装置を回転させる回転軸が、貼り付けられるトレッドにほぼ平行になるように、好ましくは、回転軸が、貼り付けられるトレッドの下方のほぼ中央に位置するように配置されている。したがって、負荷および力を最小限に抑えながら位置決めを実現することができる。さらに、トレッド全体を迅速にかつ正しく貼り付けるのに必要な、比較的重い搬送装置の排出側の迅速な往復運動が可能である。すなわち、効率的な製造のためには、トレッドを数秒以内に貼り付ける必要がある。この時間内に、通常は数百回の測定を行う必要がある。移動装置は、前記時間内に数百回の調整移動が可能でなければならない。

前記した中心合わせ装置の実施態様によると、トレッド搬送装置に接続された、排出側を移動させるアクチュエータを有する。

本発明による装置の実施態様は、トレッド搬送装置上のトレッドのセグメントの画像を記録する画像記録装置を有する測定手段を有する。

この装置の実施態様によると、測定手段は、セグメントの、記録された画像から、セグメントの中央位置の値を算出する計算ユニットを有する。

トレッドのセグメントを、好ましくはトレッドをその全面にわたってトレッド搬送装置上に固定する手段がさらに含まれていてもよい。

組立てドラム上にトレッドのセグメントを保持する押圧手段と協力して、トレッド搬送装置と組立てドラムが互いに対して横方向に移動するときに、最適なずれ補正を達成することができる。

トレッド搬送装置上への固定は、たとえばコンベヤベルト上にトレッドを吸い付ける真空手段と、間をトレッドが搬送される２つのコンベヤベルトと、コンベヤベルトの上方の押圧ローラによって行われてもよい。しかし、コンベヤベルトが平滑であり、その結果としてトレッドがコンベヤベルトに付着することが好ましい。

トレッドの排出側を組立てドラム上に押し付けるために、トレッド搬送装置は押圧ローラを備えてもよい。

一実施態様では、この装置は、トレッドの長さを求める、他の測定手段をさらに有する。

この装置の一実施態様では、この装置は、トレッドの長さを、求められた長さと、予め決められて設定された長さの差に基づいて変える手段をさらに有する。

この装置の一実施態様では、測定手段は、トレッドの少なくとも１つのセグメントの画像を記録する少なくとも１つの画像記録装置を有し、制御手段はコンピュータを有し、トレッド搬送装置は、トレッド搬送装置をトレッドの調整可能な移動速度で駆動する駆動手段を有し、組立てドラムは、組立てドラムを、調整可能な循環速度で駆動する組立てドラム駆動手段を有し、画像記録装置と駆動手段と組立てドラム駆動手段は、コンピュータとデータを交換するようにコンピュータに接続され、コンピュータは、画像記録装置の画像に基づいてトレッドの位置と長さを算出し、算出された長さに基づいて駆動手段と組立てドラム駆動手段の相互動作を調整するソフトウェアを含む。容易に実現される他の態様は、トレッド搬送装置の搬送速度を供給装置の搬送速度と異ならせるか、またはトレッド搬送装置を、互いに異なる搬送速度を有する少なくとも２つの部分に分割することである。

他の実施態様では、予め決められ設定された長さは、組立てドラムに適用される条件でのトレッドの評価を参考にして調整される。たとえば、一連の第１のトレッドの目視による検査の場合に、接合部が完全には接続されていないことが分かったとき、操作者は、組立てドラム上の次のトレッドが、完全に接続された切断面を有するように、制御手段において設定された切断長さまたは切断角度を調整してもよい。

したがって、様々な構成部材の作用を容易に互いに調整することができる。トレッドのセグメントの中心合わせもこのようにして行うことができる。画像記録装置の画像からトレッドの長手方向軸を求めることができる。ソフトウェアは、測定された長手方向軸と設定された長手方向軸を比較する。コンピュータは、これらの差に基づいて移動手段を制御する。

他の実施態様では、予め決められ設定された長さは、組立てドラムに適用される条件でのトレッドの評価を参考にして調整される。たとえば、一連の第１のトレッドの目視による検査の場合に、接合部が完全には接続されていないことが分かったとき、操作者は、組立てドラム上の次のトレッドが、完全に接続された切断面を有するように、制御手段において設定された切断長さまたは切断角度を調整してもよい。この装置は、任意に、組立てドラム上の接合部の画像を記録する画像記録装置を備えていてもよい。制御手段は、前記した画像記録装置に接続され、記録された画像に基づいて組立てドラム上の接合部を評価する手段を備えている。前記した評価の結果に基づいて、設定された切断長さまたは切断角度を調整する手段が制御手段内に存在することが好ましい。

本発明による方法の一実施態様によると、中央を、セグメントの両側面の位置の測定値から、前記トレッドのほぼ全長にわたって繰り返し求める。

本発明による方法の一実施態様によると、トレッドを組立てドラム上に貼り付ける間、トレッドの、まだ組立てドラム上に貼り付けられていない部分を、移動成分が組立てドラムの回転軸に平行になるように組立てドラムに対して移動させる。

この方法の一実施態様によると、トレッドの、まだ組立てドラム上に貼り付けられていない部分を移動させる間、トレッドの先端部分が組立てドラム上に貼り付けられ、トレッドの後端部分がトレッド搬送装置上に保持されている。

前記した様々な態様を組み合わせることができる。

この装置は、本発明によるトレッド貼付け装置の例示的な実施態様に基づいてさらに明らかにされる。

タイヤ用のトレッドが、すでに組立てドラム上に貼り付けられた複数の層のパッケージ上に、厚い未加硫ゴム層として貼り付けられている。図１Ａは、トレッド１の断面を示している。トレッドは、傾いた縁部２と、トレッドの下面３と、端部においてタイヤの輪郭部分が形成される上面４とを備えている。構造を明確にするために、これらのすべてを再び図１Ｂの平面図に示している。トレッドは、連続する長いストリップとして供給され、その後、図１Ｂに数字５で示されている斜めの切断部分によって複数のトレッドに切断される。

図１Ｃの長手方向断面図を見ると、切断部分５は、連続するバンドが形成されるように、トレッドの両端部を上で最終的に一緒に接着できる大きな切断面が形成されるように斜めに配置されているのがよく分かる。このようにしてトレッドは無端ベルトを形成する。

図２は、本発明によるトレッド貼付け装置の詳細な側面図を示している。トレッド貼付け装置１０は固定フレーム１１上に置かれ、供給側１２と排出側１３を有している。トレッド貼付け装置は排出側１３に、たとえば、ここに完全に組み込まれるように本明細書に含まれる文書である米国特許第６，１０５，６４８号に記載されている貼付けローラ１４を備えている。

トレッド貼付け装置１０は、フレーム１１に対して移動可能に取り付けられたトレッド搬送装置１５を備えている。トレッド搬送装置１５を駆動するために、トレッド貼付け装置１０は駆動手段１６、この場合には電気モータを備えている。さらに、トレッド貼付け装置１０は、トレッド搬送装置の上方に取り付けられたカメラを含む測定手段１７を備えている。

図３は、トレッド貼付け装置１０の概略図を示している。この図面には、トレッド搬送装置１５の移動の様々な選択可能な形態が示されている。この図面には組立てドラム２０も示されている。まず第１に、この組立てドラム上にタイヤの様々な層が貼り付けられ、その後、最終的にトレッドが貼り付けられる。組立てドラム２０は、組立てドラムが回転する中心となる回転軸２１を有している。トレッド貼付け装置は、トレッド貼付け装置の供給側１２に第１の加熱装置２２を備え、トレッド貼付け装置の排出側１３の近くに第２の加熱装置２３を備えている。前記した第２の加熱装置２３は、搬送装置に沿って、搬送方向に平行な方向Ｆに移動可能である。その結果、様々な長さのトレッドを加熱することができる。

第１および第２の加熱装置の目的は、切断面５を加熱することである。したがって、第１の加熱装置２２は下方から上向きに加熱し、第２の加熱装置は上方から下向きに加熱する。その結果、切断面同士は、組立てドラム上に貼り付けられた後に、より良好にくっつき合う。様々な長さのトレッドの前部切断面を加熱できるようにするために、第２の加熱装置は移動可能に配置されている。

トレッド搬送装置１５は、他の図面に詳しく記載されている様々なコンベヤベルト２４を備えている。コンベヤベルト２４は、駆動ローラ２５によって駆動される。これについては以下にまた詳しく説明する。まず第一に、移動方向が大文字で示されている、トレッド搬送装置１５の移動の様々な選択可能な形態について説明する。

トレッド搬送装置は、組立てドラムの様々な直径に合わせて調整可能にするために、Ａで示された方向の、ヒンジ３０の周りの高さに関して調整することができる。

さらに、押圧ローラ１４が、トレッドを組立てドラム２０上に押し付けることができ、かつ圧力を調節することができるように、垂直方向に移動可能である。この方向はＢで示されている。

トレッド貼付け装置において、トレッド搬送方向Ｃは、トレッドが組立てドラムまで搬送される方向として示されている。

トレッド搬送装置は、トレッドを組立てドラムに搬送し、実際に組立てドラム上に貼り付けるために、駆動手段によって移動方向Ｄに移動可能であり、すなわち、組立てドラムの方へ移動可能である。押圧ローラ１４はトレッド搬送装置に接続され、組立てドラム２０の方へ移動する。

図３には、画像記録装置１７の真下に照明ユニット３１も示されている。

トレッドを組立てドラム上に配置し、この位置を、貼付けの間に連続的に調整するために、トレッド搬送装置は、トレッド貼付け装置の供給側１２の近くで回転軸Ｅを中心として回転可能である。そのために、トレッド貼付け装置の排出側１３の近くにおいて、トレッド搬送装置１５は小型ローラ２６上に配置されており、それによって搬送装置の排出側の横方向への移動が可能になっている。したがって、搬送装置の排出側は、移動成分が組立てドラムの回転軸に平行になるように移動可能である。

図３には、動作手段、この場合には、メモリとソフトウェアと測定手段からのデータを受信して組立てドラムの駆動ユニットに命令およびデータを送信する接続手段とを備えたコンピュータ２８と、搬送装置用の駆動手段と、搬送装置を組立ドラムまで方向Ｄに移動させる駆動手段用の移動手段３０がさらに示されている。

搬送装置１５は、位置決めの間、トレッドを搬送装置上に保持する押圧ローラ２９をさらに備えている。

図４は、トレッド搬送装置１５のコンベヤベルトと、トレッド貼付け装置の供給側１２におけるカメラの位置とをより詳しく示している。

このために、図４は、本発明の例示的な実施態様によるトレッド貼付け装置の供給側の詳細図を示している。トレッド、またはトレッドが切り出される連続するストリップがトレッド貼付け装置の供給側１２に供給され、それは、切断面を局所的に加熱する加熱装置が下方に配置された供給ローラ４０上を通過する。

トレッドはその後、供給ローラ４０から、トレッドの中央を支持する主コンベヤベルト４１を含む複数のコンベヤベルト上に運ばれる。前記した主コンベヤベルトは供給側から排出側に至るまで延びている。トレッド搬送装置は、供給側において、主コンベヤベルト４１の両側に第１の供給補助コンベヤベルト４３および第２の供給補助コンベヤベルト４５をさらに有している。主コンベヤベルトと、両側の２つの供給補助ベルトは、共通の駆動ローラ２５および駆動手段１６を共有している。さらに、供給補助コンベヤベルト４３および４５と排出補助コンベヤベルト４２および４４は、歯付きベルト４７によって互いに接続されている。その結果、主コンベヤベルトと供給補助コンベヤベルトと排出補助コンベヤベルトの速度はほぼ等しい。

さらに、トレッド搬送装置１５は、排出側において、主コンベヤベルト４１の両側に排出補助コンベヤベルト４２および排出補助コンベヤベルト４４をさらに有している。主コンベヤベルト４１と２つの排出補助ベルトは、主コンベヤベルトと排出補助コンベヤベルトの速度がほぼ等しくなるように、支持ローラ２７を共有している。

２つの排出補助コンベヤベルト４２、４４は、主コンベヤベルト４１の両側に測定スリット４６が形成されるように、２つの供給補助コンベヤベルト４３および４５から短い距離の位置に配置されている。ランプ（図３の数字３１）がスリット４６の下方に取り付けられており、トレッドがスリット４６の上方を搬送される間にトレッド１の各セグメントの記録を作製するカメラ１７が、スリット４６の上方に取り付けられている。

画像からトレッドの各セグメントの正確な位置を求めることができる。一実施形態では、下方から照明されるスリットに対して（比較的露光量が少なく）黒いトレッドのために側面が高いコントラストを示すので、トレッドの両側面が求められる。両側面の位置から、トレッドの中央の位置を求めることができる。

様々なコンベヤベルト４１〜４５は平滑な表面を備え、したがって、粘着性の未加硫ゴムから成るトレッドの下面はコンベヤベルトに付着し、トレッドが供給側から供給側に搬送され、最終的にドラムまで搬送される間、コンベヤベルトから移動することはできない。さらに、トレッドがほぼその全長にわたってコンベヤベルト上に保持されるので、収縮はほとんど起こらない。その結果、長さを適切に監視することができ、材料を適切に分散させることが確実にできる。さらに、トレッドがドラムに貼り付けられたときに、トレッドの継ぎ目がより一定でより正確になる。

さらに、搬送装置の長さは、トレッド全体を搬送装置上に支持することができるように、搬送されるトレッドの長さよりも長い。

図５Ａ〜５Ｉには、トレッド貼付け装置の動作が様々な連続する画像で示されている。

図５Ａは、どのようにして、トレッド１が供給装置によってトレッド貼付け装置の方へ供給されるかを示している。

図５Ｂは、その後にどのようにして、トレッドがカメラ１７を越えてスリット４６上を通過することによってトレッドの最初の部分が測定されるかを示している。

図５Ｃによると、どのようにして、トレッドがさらにスリット４６上を搬送され、そのたびに次のセグメントの画像記録が行われるかが分かる。この図面では、トレッドの形状がどのようにしてトレッド貼付け装置上を長手方向に移されるかが明確に分かる。トレッドの長手方向軸は真っ直ぐではない。

図５Ｄでは、トレッド１がどのようにして供給装置から離れた方を向き、完全にトレッド貼付け装置の搬送装置上に配置されるかが分かる。この位置で、加熱装置２２は切断面を適切に加熱することができる。このために搬送装置は短時間停止する。

図５Ｅでは、トレッドはスリット４６を完全に通過しており、カメラ１７もトレッドの端部の画像を記録している。ここで、トレッドは完全にトレッド搬送装置のコンベヤベルト上に位置している。一方、測定装置はトレッド１の各セグメントの位置の測定値を生成している。

図５Ｆでは、トレッド搬送装置全体がどのようにして、矢印Ｄで示されているように、組立てドラムの方へ移動させられるかが分かる。その結果、トレッドがコンベヤベルトの平滑な表面上に固定されるため、トレッドが搬送装置上で移動することや変形することはほとんどない。

図５Ｇは、組立てドラム上へのトレッドの貼付けを開始した様子を示している。押圧ローラ１４は、組立てドラム２０とトレッド搬送装置１５のコンベヤベルトがここでほぼ同期してトレッド１を組立てドラム２０の周りに巻く動作をさせられる間、トレッドをドラムに押し付ける。トレッド搬送装置の端部は、矢印Ｇで示されている方向、すなわち、組立てドラムの回転軸２１に平行な方向に移動する。

図５Ｇおよび５Ｈでは、各セグメントのずれを補正できるようにするために、トレッド搬送装置１５が、どのようにして、トレッドの貼付けの間に供給側１３において方向Ｇに横移動させられるかが明確に分かる。トレッド１の一端が組立てドラム２０上に固定され、トレッド１の残りの部分がトレッド搬送装置１５上に固定されているため、トレッド１が組立てドラム上の正しい位置に正しく貼り付けられるように、組立てドラム２０とトレッド搬送装置１５の間に配置され、保持されていないセグメントの位置を調整することが可能である。

さらに、搬送装置の速度と組立てドラムの循環速度を交互に追加調整することによって、トレッドの長さを調整することができ、したがって、測定されることがある長さのわずかなずれを補正することができる。

図５Ｉでは、どのようにして、トレッド１が貼り付けられ、トレッド搬送装置１５が方向Ｄに、供給装置に接続される初期位置に戻されるかが分かる。

図６、７、および８は、本発明による位置決め装置の一実施形態の理論的な背景を再び示している。トレッド１をスリット４６の上方を搬送する間にカメラ１７を用いて作られた画像記録から、トレッドの側面が求められており、この測定から、トレッド１の長手方向に沿うトレッド１の中央の位置（トレッドの長手方向軸）が、図表（plot）Ｉに示されている。測定された長手方向軸を目標値に一致させるために、トレッド１が組立てドラム２０上に貼り付けられる間に搬送装置がどれだけ横方向に移動する必要があるかを算出するコンピュータの計算が、図表Ｉの上に図表IIにおいて示されている。ここで、長手方向軸の位置を全体的に移動させることができるが、長手方向軸の進路を移動させることもできる。

図７は、わずかに誇張して、トレッド搬送装置上のトレッドの形状のずれを示しており、トレッドの様々なセグメントがどのようにして真っ直ぐにならず、その結果トレッドが真っ直ぐなバンドをもはや形成しないが、いくつかの蛇行部を有するようになる（長手方向軸が真っ直ぐでなくなる）かが明確に分かる。組立てドラム２０上にトレッドを貼り付ける間、トレッド搬送装置の端部が横方向に移動するため、前記したようにこれらの蛇行部を無くすことが可能である。この結果得られた長手方向軸は直線である。

図８は、組立てドラム２０とコンベヤベルト４１を再び明確に示し、トレッド１と、ここではカメラを備えた測定装置１７を概略的に示す、トレッド貼付け装置の最も重要な部分を再び備えた、図７の側面図を示している。

前記した説明は好ましい実施形態の動作を示すために記載されただけであり、本発明の保護の範囲を制限するものではないことが明らかであろう。本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲によって定義されている。当業者に明白な、前記した説明で論じた実施形態の変形例および構成も、本発明の保護の範囲内である。

トレッドの断面図である。 トレッドの平面図である。 トレッドの長手方向断面図である。 本発明によるトレッド貼付け装置の詳細な側面図である。 可動部分を有する、図２の装置の組立状態を概略的に示す、図２と同様な側面図である。 図２および図３のトレッド貼付け装置の供給側の詳細図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドを貼り付ける様々な段階における、図２〜４のトレッド貼付け装置の平面図である。 トレッドの位置を示す図である。 トレッドのずれを概略的に示す図である。 図７の側面図である。

Claims (14)

1. トレッドなどのストリップ状の材料を供給側から排出側に搬送する装置であって、前記供給側から前記排出側まで延びている主コンベヤベルトを有する、ストリップ状の材料を搬送する装置において、各々が供給コンベヤベルトおよび排出コンベヤベルトを含む、前記主コンベヤベルトの両側にある補助コンベヤベルトと、前記主コンベヤベルトの両側にスリットを形成するように配置されている、前記供給コンベヤベルトと前記排出コンベヤベルトとの間のスリット状開口部と、前記スリットの上方または下方にある記録装置、好ましくは、カメラ、すなわちラインスキャンカメラなどの画像記録装置と、をさらに有することを特徴とする、ストリップ状の材料を搬送する装置。
2. 前記記録装置に動作可能に接続された制御ユニットと、前記ストリップ状の材料からなる完全なストリップの画像を記憶する記憶手段と、前記画像記録装置の記録に基づいて、前記ストリップ状の材料を搬送する装置上の前記ストリップの位置を算出する計算手段とをさらに備えている、請求項１に記載の、ストリップ状の材料を搬送する装置。
3. 前記補助コンベヤベルトの前記スリット状開口部は真っ直ぐに延びている、請求項１に記載の、ストリップ状の材料を搬送する装置。
4. 前記主コンベヤベルトは、前記主コンベヤベルト上の未加硫ゴムのストリップを所定の位置にほぼ固定した状態に保持するように平滑であり、好ましくは、前記補助コンベヤベルトは、前記補助コンベヤベルト上の未加硫ゴムのストリップを所定の位置にほぼ固定した状態に保持するように平滑である、請求項１に記載の、ストリップ状の材料を搬送する装置。
5. 前記供給コンベヤベルトは、前記排出コンベヤベルトよりも短く、好ましくは前記スリットが前記供給側の近くに位置する程度に短い、請求項１に記載の、ストリップ状の材料を搬送する装置。
6. 前記主コンベヤベルトと前記供給コンベヤベルトを共に駆動する駆動ローラを前記供給側に備えている、請求項１に記載の、ストリップ状の材料を搬送する装置。
7. 前記主コンベヤベルトと前記排出コンベヤベルトを共に駆動する駆動ローラを前記排出側に備えている、請求項１に記載の、ストリップ状の材料を搬送する装置。
8. トレッドをタイヤ用の組立てドラム上に貼り付けるトレッド貼付け装置であって、
   前記トレッドを組立てドラムへ、トレッド搬送装置の供給側から前記トレッド搬送装置の排出側まで搬送方向に搬送するトレッド搬送装置であって、前記供給側から前記排出側まで前記搬送方向に延びている主コンベヤベルトと、各々が供給コンベヤベルトおよび排出コンベヤベルトを含む、前記主コンベヤベルトの両側にある補助コンベヤベルトと、前記主コンベヤベルトの両側にスリットを形成するように配置されている、前記供給コンベヤベルトと前記排出コンベヤベルトとの間のスリット状開口部と、前記スリットの上方または下方にある記録装置、好ましくは、カメラ、すなわちラインスキャンカメラなどの画像記録装置と、を有するトレッド搬送装置と、
   前記トレッドを前記組立てドラム上に配置する位置決め装置であって、前記トレッドのセグメントの位置を求め、位置の値を生成する、前記供給側にある測定手段と、前記トレッドの前記セグメントを、移動方向が前記組立てドラムの回転軸に平行になるように移動させる移動手段と、前記測定手段および前記移動手段に接続され、前記トレッドの前記セグメントを前記組立てドラム上に貼り付ける間、前記位置の値に基づいて前記移動装置を制御する制御手段とを有する位置決め装置と
   を有するトレッド貼付け装置。
9. 前記主コンベヤベルトは供給支持ローラと排出支持ローラを有し、前記供給支持ローラは前記供給補助コンベヤベルト用の支持ローラを構成し、前記排出支持ローラは前記排出補助コンベヤベルト用の支持ローラを構成している、請求項８に記載のトレッド貼付け装置。
10. 前記測定手段は、セグメントの、記録された画像から、前記セグメントの中央位置の値を算出する計算ユニットを有する、請求項８に記載のトレッド貼付け装置。
11. トレッドの長さを求める、他の測定手段と、トレッドの長さを、前記求められた長さと、所定の設定された長さの差に基づいて変える手段をさらに有し、前記測定手段は、前記トレッドの少なくとも１つのセグメントの画像を記録する少なくとも１つの画像記録装置を有し、前記制御手段はコンピュータを有し、前記トレッド搬送装置は、該トレッド搬送装置を前記トレッドの調整可能な移動速度で駆動する駆動手段を有し、前記組立てドラムは、該組立てドラムを、調整可能な循環速度で駆動する組立てドラム駆動手段を有し、前記画像記録装置と前記駆動手段と前記組立てドラム駆動手段は、前記コンピュータとデータを交換するように前記コンピュータに接続され、前記コンピュータは、前記画像記録装置の画像に基づいてトレッドの位置と長さを算出し、該算出された長さに基づいて前記駆動手段と前記組立てドラム駆動手段の相互動作を調整するソフトウェアを含む、請求項８に記載のトレッド貼付け装置。
12. トレッドを請求項８に記載の装置を用いて、タイヤ用の組立てドラム上に貼り付ける方法であって、トレッド搬送装置上の前記トレッドの各セグメントの位置を測定し、その後、前記トレッド搬送装置が前記トレッドを前記組立てドラムに搬送してそれを前記組立てドラム上に貼り付け、前記トレッドを前記組立てドラム上に貼り付ける間、前記トレッド搬送装置を前記組立てドラムに対して横方向に移動させることによって、前記トレッドの、前記組立てドラム上に貼り付けられたセグメントの位置を、前記トレッドが前記組立てドラム上に貼り付けられる前に予め設定した値に繰り返し調整する、トレッドを組立てドラム上に貼り付ける方法。
13. 中央を、セグメントの両側面の位置の測定値から、前記トレッドのほぼ全長にわたって繰り返し求める、請求項１２に記載の、組立てドラム上にトレッドを貼り付ける方法。
14. 前記トレッドを前記組立てドラム上に貼り付ける間、前記トレッドの、まだ前記組立てドラム上に貼り付けられていない部分を、移動成分が前記組立てドラムの前記回転軸に平行になるように前記組立てドラムに対して移動させる、請求項１２に記載の、組立てドラム上にトレッドを貼り付ける方法。

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