JP4508601B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

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Description

この発明は、非水電解質電池に関し、特に、集電体を有する非水電解質電池に関する。
従来、非水電解質電池に関する研究として、電極活物質、電解質、セパレータおよび集電体などに関する研究が行われている。このうち、電極活物質、電解質およびセパレータに関しては、多くの研究が行われている。その一方、集電体に関しては、電極で発生した電気を効率的に集電しなければならないという基本性質上、集電体を構成する材料が金属や半金属などに限られてしまうために、ごく一部の研究に留まっている。
この集電体に必要な基本性質を満たす金属材料として、たとえば、Alなどが知られている。そして、従来では、集電体としてAl箔を用いるとともに、Al箔上に電極活物質層が形成された非水電解質電池が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特公平7−70327号公報
上述した従来のAl箔からなる集電体は、良好な集電性能を有する一方、用いる電解質の種類により特性が変化するという不都合があった。たとえば、LiPFが溶解された有機電解液を用いた場合は、6Vの高電位で使用することが可能である。しかしながら、LiPF以外の溶質が溶解された有機電解液を用いた場合は、3.5V前後で集電体の溶出が発生するために、高電位では使用困難であった。特に、LiN(CFSOやLiN(CSOが溶解された有機電解液では、集電体構成元素であるAlの溶出が増大するので、集電自体が困難であった。その結果、集電体としてAl箔を用いた場合では、使用困難な電解質が数多く存在するので、電解質の選択範囲を広げるのが困難であるという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電解質の選択範囲を広げることが可能な非水電解質電池を提供することである。
この発明のもう1つの目的は、上記の非水電解質電池において、容易に、化学的に安定な集電体を得ることである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、本願発明者が鋭意検討した結果、非水電解質電池の集電体として、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物を用いることによって、LiN(CF SO およびLiN(C SO のうちの少なくとも1つの溶質が溶解された非水電解液において、優れた集電性能を得ることができることを見いだした。
すなわち、この発明の一の局面による非水電解質電池は、正極と、負極と、非水電解液とを備え、正極の集電体が、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物を含む。
この一の局面による非水電解質電池では、上記のように、正極の集電体を、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物を含むように構成することによって、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物は、導電性を有するとともに、化学的に不活性であるので、複数種類の電解質において、広い電位範囲で安定な優れた集電性能を有する集電体を得ることができる。また、たとえば、LiN(CFSOやLiN(CSOなどの従来のAl箔からなる集電体では使用困難な電解質を高電位で用いることが可能となるので、電解質の選択範囲を広げることができる。
上記一の局面による非水電解質電池において、好ましくは、化合物に含有される元素は、窒素(N)であり、かつ、化合物は、侵入型窒化物である。このように構成すれば、侵入型窒化物は、化学的に安定な物質であるので、容易に、化学的に安定な集電体を得ることができる。
上記一の局面による非水電解質電池において、好ましくは、化合物に含有される遷移金属元素は、チタン(Ti)である。このように構成すれば、侵入型窒化物であるTiNからなる化学的に安定な集電体を得ることができる。なお、TiNは、バリアメタルとして使用される材料であるので、化学的に安定な集電体を得るためには、非常に好ましい材料である。
この場合、非水電解液は、LiN(CFSOおよびLiN(CSOのうちの少なくとも1つの溶質が溶解されていることが好ましい。このような非水電解液中では、TiNからなる集電体は、化学的に特に安定した性能が得られるので、より化学的に安定した集電体として利用することができる。
上記一の局面による非水電解質電池において、好ましくは、化合物に含有される遷移金属元素は、ジルコニウム(Zr)である。このように構成すれば、侵入型窒化物であるZrNからなる化学的に安定な集電体を得ることができる。なお、ZrNは、バリアメタルとして使用される材料であるので、化学的に安定な集電体を得るためには、非常に好ましい材料である。
この場合、非水電解液は、LiN(CSO、LiPFおよびLiBFのうちの少なくとも1つの溶質が溶解されていることが好ましい。このような非水電解液中では、ZrNからなる集電体は、化学的に特に安定した性能が得られるので、より化学的に安定した集電体として利用することができる。
上記の非水電解質電池の参考例において、好ましくは、化合物に含有される遷移金属元素は、タンタル(Ta)である。このように構成すれば、侵入型窒化物であるTaNからなる化学的に安定な集電体を得ることができる。なお、TaNは、バリアメタルとして使用される材料であるので、化学的に安定な集電体を得るためには、非常に好ましい材料である。
この場合、好ましくは、非水電解液は、溶質としてのLiPFが溶解された非水電解液を含む。このような非水電解液中では、TaNからなる集電体は、化学的に特に安定した性能が得られるので、より化学的に安定した集電体として利用することができる。
上記の非水電解質電池において、好ましくは、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物は、膜状に形成されている。このように、通常、粉末状であるチタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物を膜状に形成すれば、従来から使用されている集電体としての金属箔と同様の厚みに形成することができるので、容易に、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物を集電体として用いることができる。
この場合、好ましくは、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物は、フィルム状の基板上に形成されている。このように構成すれば、フィルム状の基板は柔軟性に富むので、フィルム状の基板上に形成された集電体も柔軟性に富むようになる。これにより、変形が容易な電池用電極を形成することができる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
(実施例1−1〜実施例1−5)
[集電体(正極)の作製]
図1は、本発明の実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5による非水電解質電池に共通に用いる正極の集電体の作製に使用したスパッタリング装置を示した概略図である。まず、図1を参照して、実施例1−1〜1−5で用いたスパッタリング装置の構成について説明する。このスパッタリング装置は、真空容器1と、真空容器1内に回転可能に支持された水冷回転ドラム2と、水冷回転ドラム2と対向するように設置されたターゲット3と、ターゲット3に高周波電力を供給するための高周波電源4と、真空容器1内にArガスを導入するためのArガス導入バルブ5aと、真空容器1内にNガスを導入するためのNガス導入バルブ5bと、真空容器1の真空度を制御するための真空排気バルブ6とを備えている。
ここで、実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5の非水電解質電池に共通に用いる集電体を作製する際には、図1に示すように、水冷回転ドラム2に、ポリイミドフィルム(東レデュポン社製カプトン70V)からなる基板7を設置するとともに、以下の表1に示す条件下で、基板7上にTiN膜を形成した。
上記表1を参照して、実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5に共通に用いるTiN膜の形成条件は、動作ガス(雰囲気ガス)流量:Arガス(50sccm)および5族元素であるN(窒素)からなるNガス(5sccm)、動作ガス圧力:0.18Pa、ターゲット投入高周波電力:200W、形成時間:180minである。
また、実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5に共通に用いる集電体を作製する際には、ターゲット3として、遷移金属元素であるTi(チタン)を99.9%含有するTi金属を成形したものを用いるとともに、ターゲット3と基板7との間の距離を6cmとした。なお、Ti(チタン)は、本発明の「遷移金属元素」の一例である。また、ポリイミドフィルムからなる基板7の厚みは、17.5μmとするとともに、基板7上に形成されるTiN膜の厚みは、0.3μmとした。
具体的な作製プロセスとしては、まず、図1に示した真空容器1内を、真空排気バルブ6を開にして真空排気を行う。到達真空度に達したところで、Arガス導入バルブ5aおよびNガス導入バルブ5bより、Arガス(50sccm)およびNガス(5sccm)を導入し、さらに真空排気バルブ6の開度を調整して0.18Paの圧力を得た。そして、高周波電源4からターゲット3(Ti金属)に高周波電力(200W)を供給することによって、プラズマ8を発生させた。これにより、プラズマ8中のイオンがターゲット3の表面に衝突するので、ターゲット3を構成する原子(Ti)がはじき出される。この状態で、ポリイミドフィルムからなる基板7が設置された水冷回転ドラム2を矢印A方向に回転させることによって、基板7上に、0.3μmの厚みを有するTiN膜(図示せず)を形成した。なお、TiNは、本発明の「化合物」および「侵入型窒化物」の一例である。そして、基板7およびTiN膜を、集電を取る端子部と2cm角の正方形部とを有する旗形に切り出した後、真空中において、110℃で2時間乾燥させることによって、実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5による非水電解質電池に共通に用いる正極の集電体を作製した。
(比較例1−1〜比較例1−3)
[集電体(正極)の作製]
Al箔を成形することによって、比較例1−1〜1−3による非水電解質電池に共通に用いる正極の集電体を作製した。
(実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5、比較例1−1〜比較例1−3)
次に、上記のようにして作製した実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5および比較例1−1〜1−3による集電体と、電解液との組み合わせによる性能の違いを調べるために、以下のようなサイクリックボルタンメトリー測定を行った。
[サイクリックボルタンメトリー測定]
このサイクリックボルタンメトリー測定では、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5および比較例1−1〜1−3により作製された集電体(正極)を作用極とするとともに、Li金属を成形したものを対極(負極)および参照極として用いた。
また、電解液として、実施例1−1および比較例1−1では、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との等体積混合溶媒(EC/DEC(1/1))に、LiN(CFSOを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
実施例1−2および比較例1−2では、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiN(CSOを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
参考例1−3および比較例1−3では、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiPFを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
参考例1−4では、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiCFSOを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
参考例1−5では、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiBFを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
そして、Liからなる参照極を基準電位(Vvs.Li/Li)として電位を走査する際に、TiNまたはAlからなる作用極で起きる酸化反応により、TiNまたはAlからなる作用極とLiからなる対極との間に流れる酸化電流を測定した。また、電位走査範囲としては、実施例1−1、1−2、参考例1−4、1−5および比較例1−2では、自然電位〜6Vvs.Li/Liとした。実施例1−3では、自然電位〜5Vvs.Li/Liとした。比較例1−1では、自然電位〜4.7Vvs.Li/Liとした。比較例1−3では、3Vvs.Li/Li〜6Vvs.Li/Liとした。また、走査開始は、酸化方向(電位を増大させる方向)とした。その後、還元方向(電位を減少させる方向)に電位を走査した。このサイクリックボルタンメトリー測定の結果は、図2〜図9に示されている。
図2〜図6は、それぞれ、本発明の実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。図7〜図9は、それぞれ、比較例1−1〜1−3による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。
図2および図3を参照して、LiN(CFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とTiN膜からなる集電体との組み合わせである実施例1−1、および、LiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とTiN膜からなる集電体との組み合わせである実施例1−2では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少することが判明した。これは、集電体の表面が1サイクル目で不活性な物質で覆われ、2サイクル目以降の測定において酸化電流が流れにくくなったためであると考えられる。この結果から、集電体を構成するTiN膜は、LiN(CFSOまたはLiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液中にほとんど溶出しないといえる。これにより、集電体としてのTiN膜と、LiN(CFSOまたはLiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせであれば、6Vの高電位で使用することができることが判明した。
また、図4を参照して、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液とTiN膜からなる集電体との組み合わせである参考例1−3では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が増大することが判明した。これは、集電体が電解液中に溶出することにより、サイクルを重ねる毎に集電体の酸化反応される表面積が大きくなるので、その分、流れる酸化電流が増加したためであると考えられる。この結果から、集電体を構成するTiN膜は、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液中に溶出するといえる。ただし、走査電位が4Vvs.Li/Li以下の場合においては、酸化電流がほとんど流れていない。これにより、集電体としてのTiN膜と、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせでは、4V以下で使用することができると考えられる。
また、図5を参照して、LiCFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とTiN膜からなる集電体との組み合わせである参考例1−4では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少する一方、還元方向(電位を減少させる方向)の酸化電流の値が酸化方向(電位を増大させる方向)の酸化電流の値を上回ることが判明した。これは、集電体が電解液中に溶出することにより、酸化方向に電位を走査する時に比べて、還元方向に電位を走査する時の方が、集電体が酸化される表面積が大きくなるので、その分、酸化電流が流れやすくなったためであると考えられる。この結果から、集電体を構成するTiN膜は、LiCFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液中に溶出するといえる。ただし、走査電位が4Vvs.Li/Li以下の場合においては、酸化電流がほとんど流れていない。これにより、集電体としてのTiN膜と、LiCFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせでは、4V以下で使用することができると考えられる。
また、図6を参照して、LiBFが溶解されたEC/DECからなる電解液とTiN膜からなる集電体との組み合わせである参考例1−5では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少するが、走査電位が4.5Vvs.Li/Liを超えると、酸化電流の値がmAオーダになるとともに、最大で3.4mAと大きくなることが判明した。この結果から、集電体を構成するTiN膜は、電位が4.5Vvs.Li/Liを超えると、LiBFが溶解されたEC/DECからなる電解液中に溶出しやすくなるといえる。ただし、走査電位が4.5Vvs.Li/Li以下の場合においては、酸化電流がほとんど
流れていない。これにより、集電体としてのTiN膜と、LiBFが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせでは、4.5V以下で使用することができると考え
られる。
次に、図7を参照して、LiN(CFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とAl箔からなる集電体との組み合わせである比較例1−1では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が増大するとともに、還元方向の酸化電流の値が酸化方向の酸化電流の値を上回り、かつ、3.5Vvs.Li/Liを超えると、酸化電流の値が最大で18mAと非常に大きくなることが判明した。この結果から、集電体を構成するAl箔は、LiN(CFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液中に非常に溶出しやすいといえる。したがって、集電体としてのAl箔と、LiN(CFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせでは、3.5V以上で使用するのは困難であると考えられる。
また、図8を参照して、LiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とAl箔からなる集電体との組み合わせである比較例1−2では、還元方向の酸化電流の値が酸化方向の酸化電流の値を上回ることが判明した。この結果から、集電体を構成するAl箔は、LiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液中に非常に溶出しやすいといえる。また、集電体が溶出することにより集電体が酸化される表面積が大きくなるので、サイクルを重ねる毎に、さらに集電体の溶出が増大すると考えられる。したがって、集電体としてのAl箔と、LiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせでは、使用困難であると考えられる。
また、図9を参照して、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液とAl箔からなる集電体との組み合わせである比較例1−3では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少することが判明した。この結果から、集電体を構成するAl箔は、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液中にほとんど溶出しないといえる。
図7〜図9に示した比較例1−1〜1−3の結果から、集電体としてのAl箔を、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液と組み合わせて使用するのは可能である一方、集電体としてのAl箔を、LiN(CFSOまたはLiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液と組み合わせて使用するのは困難である。
実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5では、上記のように、正極の集電体を、TiN膜により構成することによって、遷移金属元素であるTi(チタン)と5族元素であるN(窒素)とを含有するTiNは、導電性を有するとともに、化学的に不活性であるので、複数種類の電解質において、広い電位範囲で安定な優れた集電性能を有する集電体を得ることができる。また、LiN(CFSOやLiN(CSOなどの従来のAl箔からなる集電体では使用困難な電解質を高電位で用いることが可能となるので、電解質の選択範囲を広げることができる。また、TiNは、化学的に安定な侵入型窒化物であるので、容易に、化学的に安定な集電体を得ることができる。
また、実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5による非水電解質電池に共通に用いる集電体の作製プロセスでは、上記のように、スパッタリング装置を用いて、通常、粉末状である遷移金属元素であるTi(チタン)と5族元素であるN(窒素)とを含有する化合物を膜状に形成することによって、従来から使用されている集電体としての金属箔と同様の厚みに形成することができるので、容易に、遷移金属元素であるTiと5族元素であるNとを含有する化合物を集電体として用いることができる。また、スパッタリング法を用いることによって、塗布法により基板上に集電体を形成する場合に比べて、集電体に含有する不純物の量を少なくすることができ、かつ、基板7と集電体との密着性を向上させることができる。また、集電体をポリイミドフィルムからなる基板7上に形成することによって、ポリイミドフィルムは柔軟性に富むので、ポリイミドフィルムからなる基板7上に形成された集電体も柔軟性に富むようになる。これにより、変形が容易な非水電解質電池用正極を形成することができる。また、ポリイミドフィルムは、耐熱性に優れているので、TiN膜形成時に基板温度が上昇したとしても、ポリイミドフィルムからなる基板7の劣化を抑制することができる。
(実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5
[集電体(正極)の作製]
この実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5では、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5と同様のスパッタリング法を用いて、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5による非水電解質電池に共通に用いる正極の集電体を作製した。ただし、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5では、ポリイミドフィルムからなる基板7(図1参照)上に、以下の表2に示す条件下で、0.3μmの厚みを有するZrN膜を形成した。なお、ZrNは、本発明の「化合物」および「侵入型窒化物」の一例である。
上記表2を参照して、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5に共通に用いるZrN膜の形成条件は、動作ガス(雰囲気ガス)流量:Arガス(50sccm)および5族元素であるN(窒素)からなるNガス(3sccm)、動作ガス圧力:0.18Pa、ターゲット投入高周波電力:200W、形成時間:120minである。また、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5に共通に用いる集電体を作製する際には、ターゲット3(図1参照)として、遷移金属元素であるZr(ジルコニウム)を99.9%含有するZr金属を成形したものを用いた。
次に、上記のようにして作製した実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5による集電体と、電解液との組み合わせによる性能の違いを調べるために、以下のようなサイクリックボルタンメトリー測定を行った。
[サイクリックボルタンメトリー測定]
この実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5では、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5と同様のサイクリックボルタンメトリー測定を行った。すなわち、上記実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5により作製された集電体(正極)を作用極とするとともに、Li金属を成形したものを対極(負極)および参照極として用いた。
また、電解液として、実施例2−1では、上記実施例1−1と同様、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との等体積混合溶媒(EC/DEC(1/1))に、LiN(CFSOを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
実施例2−2では、上記実施例1−2と同様、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiN(CSOを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
参考例2−3では、上記参考例1−3と同様、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiPFを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
参考例2−4では、上記参考例1−4と同様、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiCFSOを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
参考例2−5では、上記参考例1−5と同様、電解液として、EC/DEC(1/1)に、LiBFを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
また、電位走査範囲を自然電位〜6Vvs.Li/Liとするとともに、ZrNからなる作用極とLiからなる対極との間に流れる酸化電流を測定した。このサイクリックボルタンメトリー測定の結果は、図10〜図14に示されている。
図10〜図14は、それぞれ、本発明の実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。
図10を参照して、LiN(CFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とZrN膜からなる集電体との組み合わせである実施例2−1では、TiN膜からなる集電体を用いた上記実施例1−1(図2参照)と異なり、低電位でのみ使用することができることが判明した。すなわち、実施例2−1では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少する一方、走査電位が4.8Vvs.Li/Li以上の場合において、還元方向の酸化電流の値が酸化方向の酸化電流の値を上回ることが判明した。この結果から、集電体を構成するZrN膜は、LiN(CFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液中に溶出するといえる。ただし、走査電位が3.4Vvs.Li/Li以下の場合においては、酸化電流がほとんど流れていない。これにより、集電体としてのZrN膜と、LiN(CFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせでは、3.4V以下で使用することができると考えられる。
図11を参照して、LiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とZrN膜からなる集電体との組み合わせである実施例2−2では、TiN膜からなる集電体を用いた上記実施例1−2(図3参照)と同様、6Vの高電位で使用することができることが判明した。すなわち、実施例2−2では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少することが判明した。この結果から、集電体を構成するZrN膜は、LiN(CSOが溶解されたEC/DECからなる電解液中にほとんど溶出しないといえる。
図12を参照して、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液とZrN膜からなる集電体との組み合わせである参考例2−3では、TiN膜からなる集電体を用いた上記参考例1−3(図4参照)と異なり、6Vの高電位で使用することができることが判明した。すなわち、参考例2−3では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少することが判明した。この結果から、集電体を構成するZrN膜は、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液中にほとんど溶出しないといえる。
図13を参照して、LiCFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液とZrN膜からなる集電体との組み合わせである参考例2−4では、TiN膜からなる集電体を用いた上記参考例1−4(図5参照)と同様、低電位でのみ使用することができることが判明した。すなわち、参考例2−4では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少するが、走査電位が4.2Vvs.Li/Liを超えると、酸化電流の値がmAオーダになるとともに、最大で1.2mAと大きくなることが判明した。この結果から、集電体を構成するZrN膜は、走査電位が4.2Vvs.Li/Liを超えると、LiCFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液中に溶出しやすくなるといえる。ただし、走査電位が4.2Vvs.Li/Li以下の場合においては、酸化電流がほとんど流れていない。これにより、集電体としてのZrN膜と、LiCFSOが溶解されたEC/DECからなる電解液との組み合わせでは、4.2V以下で使用することができると考えられる。
図14を参照して、LiBFが溶解されたEC/DECからなる電解液とZrN膜からなる集電体との組み合わせである参考例2−5では、TiN膜からなる集電体を用いた参考例1−5(図6参照)と異なり、6Vの高電位で使用することができることが判明した。すなわち、参考例2−5では、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少することが判明した。この結果から、集電体を構成するZrN膜は、LiBFが溶解されたEC/DECからなる電解液中にほとんど溶出しないといえる。
実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5では、上記のように、正極の集電体を、ZrN膜により構成することによって、遷移金属元素であるZr(ジルコニウム)と5族元素であるN(窒素)とを含有するZrNは、導電性を有するとともに、化学的に不活性であるので、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5と同様、複数種類の電解質において、広い電位範囲で安定な優れた集電性能を有する集電体を得ることができる。また、従来のAl箔からなる集電体では使用困難な電解質であるLiN(CSOを高電位で用いることが可能となる。さらに、LiPFやLiBFなどのTiN膜からなる集電体では高電位での使用が困難な電解質も高電位で用いることが可能となる。これにより、ZrN膜からなる集電体を用いた場合においても、電解質の選択範囲を広げることができる。また、ZrNは、化学的に安定な侵入型窒化物であるので、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5と同様、容易に、化学的に安定な集電体を得ることができる。
なお、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5の作製プロセスの効果は、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5と同様である。すなわち、スパッタリング法によりZrN膜を形成することによって、従来から使用されている集電体としての金属箔と同様の厚みに形成することができるので、容易に、ZrN膜を集電体として用いることができる。また、集電体に含有する不純物の量を少なくすることができ、かつ、基板7と集電体との密着性を向上させることができる。また、集電体をポリイミドフィルムからなる基板7上に形成することによって、ポリイミドフィルムは、柔軟性に富み、かつ、耐熱性に優れているので、変形が容易な非水電解質電池用正極を形成することができるとともに、ZrN膜形成時の基板温度の上昇に起因する基板7の劣化を抑制することができる。
参考例3)
[集電体(正極)の作製]
この参考例3では、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5と同様のスパッタリング法を用いて、参考例3による非水電解質電池に用いる正極の集電体を作製した。ただし、参考例3では、ポリイミドフィルムからなる基板7(図1参照)上に、以下の表3に示す条件下で、0.3μmの厚みを有するTaN膜を形成した。なお、TaNは、本発明の「化合物」および「侵入型窒化物」の一例である。
上記表3を参照して、参考例3に用いるTaN膜の形成条件は、動作ガス(雰囲気ガス)流量:Arガス(50sccm)および5族元素であるN(窒素)からなるNガス(50sccm)、動作ガス圧力:2.6×10−1Pa、ターゲット投入高周波電力:200W、形成時間:120minである。また、実施例3に用いる集電体を作製する際には、ターゲット3(図1参照)として、遷移金属元素であるTa(タンタル)を99.9%含有するTa金属を成形したものを用いた。なお、Ta(タンタル)は、本発明の「遷移金属元素」の一例である。
次に、上記のようにして作製した参考例3による集電体と、電解液との組み合わせによる性能の違いを調べるために、以下のようなサイクリックボルタンメトリー測定を行った。
[サイクリックボルタンメトリー測定]
この参考例3では、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5と同様のサイクリックボルタンメトリー測定を行った。すなわち、上記実施例3により作製された集電体(正極)を作用極とするとともに、Li金属を成形したものを対極(負極)および参照極として用いた。
また、電解液として、参考例3では、上記参考例1−3および参考例2−3と同様、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との等体積混合溶媒(EC/DEC(1/1))に、LiPFを溶解させて、1モル/リットルの濃度を有するように調製したものを用いた。
また、電位走査範囲を自然電位〜6Vvs.Li/Liとするとともに、TaNからなる作用極とLiからなる対極との間に流れる酸化電流を測定した。このサイクリックボルタンメトリー測定の結果は、図15に示されている。
図15は、本発明の参考例3による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。
図15を参照して、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液とTaN膜からなる集電体との組み合わせである参考例3では、TiN膜からなる集電体を用いた上記参考例1−3(図4参照)と異なり、6Vの高電位で使用することができることが判明した。すなわち、実施例3では、ZrN膜からなる集電体を用いた上記参考例2−3(図12参照)と同様、サイクルを重ねる毎に酸化電流の値が減少することが判明した。この結果から、集電体を構成するTaN膜は、LiPFが溶解されたEC/DECからなる電解液中にほとんど溶出しないと言える。
参考例3では、上記のように、正極の集電体を、TaN膜により構成することによって、遷移金属元素であるTa(タンタル)と5族元素であるN(窒素)とを含有するTaNは、導電性を有するとともに、化学的に不活性であるので、LiPFが溶解された電解質を用いる場合において、広い電位範囲で安定な優れた集電性能を有する集電体を得ることができる。すなわち、TiN膜からなる集電体では高電位での使用が困難なLiPFが溶解された電解質を、高電位で用いることが可能となる。また、TaNは、化学的に安定な侵入型窒化物であるので、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5および実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5と同様、容易に、化学的に安定な集電体を得ることができる。
なお、実施例3の作製プロセスの効果は、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5および実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5と同様である。すなわち、スパッタリング法によりTaN膜を形成することによって、従来から使用されている集電体としての金属箔と同様の厚みに形成することができるので、容易に、TaN膜を集電体として用いることができる。また、集電体に含有する不純物の量を少なくすることができ、かつ、基板7と集電体との密着性を向上させることができる。また、集電体をポリイミドフィルムからなる基板7上に形成することによって、ポリイミドフィルムは、柔軟性に富み、かつ、耐熱性に優れているので、変形が容易な非水電解質電池用正極を形成することができるとともに、TaN膜形成時の基板温度の上昇に起因する基板7の劣化を抑制することができる。
なお、今回開示された実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
また、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5および参考例3では、フィルム状の基板の一例としてのポリイミドからなるフィルム状の基板上に、集電体を形成するようにしたが、本発明はこれに限らず、ポリイミド以外の他のフィルム状の基板上に、集電体を形成するようにしてもよい。たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルおよびポリカーボネートなどからなるフィルム状の基板が挙げられる。ただし、ポリイミドからなるフィルム状の基板は、柔軟性かつ耐熱性に優れた基板であるので、特に好ましい。
また、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5および参考例3では、スパッタリング法を用いて、基板上に集電体を形成するようにしたが、本発明はこれに限らず、原料を気相中から供給する方法であれば、他の方法を用いてもよい。たとえば、蒸着法などのPVD法やプラズマCVD法などのCVD法などを用いて、基板上に集電体を形成するようにしてもよい。
また、上記実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5、実施例2−1、2−2、参考例2−3、2−4、2−5および参考例3では、基板上に集電体のみが形成されたものを正極として用いたが、本発明はこれに限らず、非水電解質電池として用いる場合には、集電体上に正極活物質層を形成するのが好ましい。ここで、本発明をリチウム二次電池に適用する場合には、リチウムを吸蔵および放出することが可能な材料を正極活物質として用いることができる。正極活物質として用いることが可能な材料としては、たとえば、無機化合物であるLiFeO、TiOおよびVなどのトンネル状の空孔を有する酸化物や、TiSおよびMoSなどの層状構造を有する金属カルコゲン化合物などが挙げられる。また、正極活物質としては、LiMO(0≦x≦1)またはLi(0≦y≦2)で示される組成式を有する複合酸化物を用いるのがより好ましい。なお、組成式中のMは、遷移元素である。上記した組成式を有する複合酸化物としては、たとえば、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiCrOおよびLiMnなどが挙げられる。また、Liサイトの一部置換体および遷移金属の一部置換体などを用いてもよい。
本発明の実施例1−1、1−2、参考例1−3、1−4、1−5による非水電解質電池に共通に用いる正極の集電体の作製に使用したスパッタリング装置を示した概略図である。 本発明の実施例1−1による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の実施例1−2による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の参考例1−3による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の参考例1−4による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の参考例1−5による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 比較例1−1による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 比較例1−2による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 比較例1−3による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の実施例2−1による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の実施例2−2による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の参考例2−3による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の参考例2−4による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の参考例2−5による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。 本発明の参考例3による走査電位と酸化電流との関係を示したサイクリックボルタモグラムである。
1 真空容器
2 水冷回転ドラム
3 ターゲット
4 高周波電源
5a Arガス導入バルブ
5b Nガス導入バルブ
6 真空排気バルブ
7 基板
8 プラズマ

Claims (6)

  1. 正極と、
    負極と、
    非水電解液とを備え、
    前記正極の集電体が、チタンまたはジルコニウムと、窒素との化合物を含み、
    前記非水電解液は、LiN(CF SO およびLiN(C SO のうちの少なくとも1つの溶質が溶解された非水電解液を含む、非水電解質電池。
  2. 前記化合物は、侵入型窒化物である、請求項1に記載の非水電解質電池。
  3. 前記非水電解液は、溶質としてのLiPFが溶解された非水電解液を含む、請求項1に記載の非水電解質電池。
  4. 前記化合物は、膜状に形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質電池。
  5. 前記化合物は、フィルム状の基板上に形成されている、請求項4に記載の非水電解質電池。
  6. 前記フィルム状の基板がポリイミドからなる、請求項5に記載の非水電解質電池。
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