JP4506561B2 - 自動制御装置 - Google Patents

自動制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4506561B2
JP4506561B2 JP2005152994A JP2005152994A JP4506561B2 JP 4506561 B2 JP4506561 B2 JP 4506561B2 JP 2005152994 A JP2005152994 A JP 2005152994A JP 2005152994 A JP2005152994 A JP 2005152994A JP 4506561 B2 JP4506561 B2 JP 4506561B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
closed loop
parameter
difference signal
control parameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005152994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006331030A (ja
Inventor
禎之 浦川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2005152994A priority Critical patent/JP4506561B2/ja
Publication of JP2006331030A publication Critical patent/JP2006331030A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4506561B2 publication Critical patent/JP4506561B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)

Description

本発明は、制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成される自動制御装置及び方法、またこの自動制御装置に対して制御パラメータを供給するための制御パラメータ生成装置及び方法に関する。
従来、比例動作、積分動作並びに微分動作の制御を組み合わせて制御対象を制御するPID制御装置が提案されている。
このPID制御装置を構成する制御系における制御パラメータ調整は、比例ゲインK、微分ゲインK、積分ゲインK等を試行錯誤的に変更しつつ応答を評価することで行っていたが、かかる制御パラメータと応答との関係が明確でないため、その調整につき熟練が必要となり、またこれにつき多大な時間を費やさなければならないという問題点もあった。
更に、この試行錯誤による制御パラメータ調整では、制御系における性能の限界を識別することができない。即ち、調整を実行してみてある程度以上の性能が得られない場合には、より最適な制御パラメータを模索することなく、それが限界と判断せざるを得なかった。
このため、かかる問題点を解決するために、従来、PID制御を適用した制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1では、制御パラメータの調整を容易に実行するために制御系の伝達関数の極、零点から変数変換により制御パラメータを算出する方法も開示されている。
図11は、この特許文献1において提案されている制御装置の構成を示している。この制御装置8は、減算器31、フィードフォワード(FF)制御演算部32、フィードバック(FB)制御演算部33、加算器34を有する制御演算部98と、D/A変換器36と、変数変換部37と、変数設定部38と、最適極配置演算部39と、サンプラ104とからなる制御器300を有し、モータドライバ42を介してモータ41を制御し、その制御結果がエンコーダ200によって位置信号として検出されて、減算器31に負帰還される。
この制御装置8は、アクチュエータとしてモータを用いて産業用ロボットのアーム等の制御対象を制御する装置であって、サンプリング制御理論に基づくサンプリング制御を前提とし、目標指令に対するフィードフォワード制御、及び目標指令と実際の検出信号との偏差に対するフィードバック制御とを組み合わせた制御を行う。これらフィードバック制御とフィードフォワード制御に、上述した制御パラメータK、K、Kを用いている。フィードバック制御式とフィードフォワード制御式をそれぞれ以下に示す式(20)、式(21)に示す。
Figure 0004506561
Figure 0004506561
この制御装置8は、各制御パラメータK、K、Kに加え、0次フィードフォワードゲインα、1次(速度)フィードフォワードゲインβ等の制御パラメータの調整を容易に実行すべく、変数変換部37、変数設定部38、最適極配置演算部39を用いて制御系の伝達関数の極、零点から変数変換により制御パラメータを算出する。即ち、この制御装置8は、具体的には、図12に示すz座標系における極、零点の指令値a、b、c、f、gに応じて制御パラメータを算出する。算出した制御パラメータはFF制御演算部32並びにFB制御演算部33において実際の制御に使用される。
即ち、この制御装置8は、各制御パラメータK、K、K、α、βを適切に設定することにより、比例動作、微分動作、積分動作に応じて制御対象をより良好に制御することができ、制御パラメータを決定するための最適極配置演算により試行錯誤によらず最適な制御パラメータを求めることが可能となる。
また、従来においては、例えば特許文献2に示すような適応制御型制御装置も提案されている。この従来の適応制御型制御装置では、最適極配置演算部39において、4重極を想定した極配置式、即ちzの5次式に基づいて演算を行うため、最適極配置のための演算量が、従来のような2重の繰り返し計算を行う場合と比較して少なくなることから、かかる最適極配置の算出をより簡便かつ迅速に行うことができる。また、性能の限界を把握した上で調整することができ、効率的な制御パラメータ調整を行うことが可能となる。
特開平8−171402号公報 特開2000−322104号公報
上述した制御パラメータの算出においては、制御系に1サンプリング時間の演算時間遅れのみ存在すると想定したものだったが、実際の制御系では様々な理由により1サンプリング時間以上のむだ時間が存在することも多い。1サンプリング時間より大きいむだ時間要素がある場合には、この実むだ時間をサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素で近似し、配置しきれない極を多項式の係数の形で解くことで極配置式を求めて制御パラメータを演算する方法等も考えられるが、実むだ時間の近似誤差によっては極零配置で指定した応答と実際の応答にずれが生じ、正確に応答を指定することができないことがある。
例えば、制御パラメータ算出で想定したむだ時間要素よりも実むだ時間の方が大きければ、実システムでは位相遅れの方が若干大になり、これにより想定した位相余裕が小さくなってしまう。光ディスクドライブのサーボ系などでは位相余裕を十分確保する必要があるため、実際の位相遅れの方が大きくなる場合にはサーボ帯域を若干下げる必要が生じる。これに対して、制御パラメータ算出で想定したむだ時間要素よりも実むだ時間の方が小さければ、実システムでは位相余裕が若干大になり、余裕のある制御パラメータとなる。この場合には、本来もう少しサーボ帯域を上げられる可能性があるところを性能を抑えた状態で使用することになり、実システムの能力を十分に活用することができない。
特に、ディジタル化されたPID制御系においては、何らかの理由で1サンプリング時間より大きいむだ時間要素が存在することは珍しいことではなく、かかる制御パラメータの調整効率の改善が要求されている。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、1サンプリング時間よりも大きいむだ時間要素が存在する制御系においても効率よく制御パラメータを演算することができ、所望の制御性能を得ることが可能な自動制御装置及び方法、並びに制御パラメータを演算してこれを当該自動制御装置へ供給するための制御パラメータ生成装置及び方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る自動制御装置は、生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成される自動制御装置において、上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成手段と、上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該自動制御装置における1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて生成する制御パラメータ生成手段と、上記制御パラメータ生成手段により生成された制御パラメータを用いた制御関数に基づいて、上記差分信号生成手段により生成された差分信号につき所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御演算手段とを備え、上記制御パラメータ生成手段は、当該自動制御装置におけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて上記制御パラメータを演算する。
本発明に係る自動制御装置における制御演算手段は、当該自動制御装置におけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して閉ループ伝達関数を算出し、また制御パラメータの数に応じた閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて制御パラメータを演算する。そして、制御演算手段は、配置できない極について安定判別を行い、その安定判別の結果をユーザに通知してもよい。
また、本発明に係る自動制御装置は、ディスク状記録媒体に対してデータを書き込み、又はディスク状記録媒体に記録されているデータを読み取る記録再生装置に搭載され、ディスク状記録媒体の記録面に対して記録再生素子を水平方向又は垂直方向へ駆動させるための駆動手段の制御パラメータを演算する。
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る自動制御方法は、生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて閉ループで動作制御する自動制御方法において、上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成ステップと、上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該閉ループにおける1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて生成する制御パラメータ生成ステップと、上記制御パラメータ生成ステップにより生成された制御パラメータを用いた制御関数に基づいて、上記差分信号生成ステップにおいて生成した差分信号につき所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御演算ステップとを有し、上記制御パラメータ生成ステップでは、当該閉ループにおけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて上記制御パラメータを演算する。
上述した課題を解決するために、本発明に係る制御パラメータ生成装置は、生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成され、上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成手段と、上記差分信号生成手段により生成された差分信号につき、制御関数に基づいて所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御手段とを有する制御装置に対して、上記制御関数を構成する制御パラメータを供給するための制御パラメータ生成装置において、上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該自動制御装置における1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて演算するパラメータ演算手段を備え、上記パラメータ演算手段は、上記閉ループにおけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて、上記制御パラメータを演算する。
また、本発明に係る制御パラメータ生成方法は、生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成され、上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成部と、上記差分信号生成部により生成された差分信号につき、制御関数に基づいて所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御部とを有する制御装置に対して、上記制御関数を構成する制御パラメータを供給するための制御パラメータ生成方法において、上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該閉ループにおける1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて演算するパラメータ演算ステップを有し、上記パラメータ演算ステップでは、上記閉ループにおけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて、上記制御パラメータを演算する。
本発明によれば、1次遅れ要素及びむだ時間要素を併用した実むだ時間を反映した制御モデルを用いて極配置式を算出し、この極配置式からより正確な制御パラメータが算出できるので、実むだ時間をサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素で近似する手法では必ずしも近似誤差が小さいといえない場合であっても、近似誤差の影響を低減して、制御対象となる装置の設計時に想定した能力を十分に発揮できる制御が可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成される自動制御装置について、光ディスク記録再生装置におけるフォーカスサーボ制御系を例に挙げて説明をする。ちなみに本発明は、要旨を逸脱しない範囲で、モータにかかる回転系や直動系に適用可能であることは言うまでもない。
本発明を適用した自動制御装置2が配設される光ディスク記録再生装置3の構成を図1に示す。
光ディスク記録再生装置3は、光ディスク4に対してデータを書き込む又は当該光ディスク4に記録されているデータを読み取るための記録再生素子31と、所定の演算処理を実行することにより制御信号を出力する制御演算部15と、上記制御演算部15における制御関数に必要な制御パラメータを生成する制御パラメータ生成部28とを備えている。
記録再生素子31は、回転操作される光ディスク4の各記録層に光ビームを合焦し、光ディスク4の記録面にて反射した戻り光を検出することにより、誤差信号を生成し、これを制御演算部15へ送信する。この記録再生装置31は、半導体の再結合発光を利用した半導体レーザ等により構成され、所定の波長のレーザ光を出射するレーザ光源32と、光ディスク4からの戻り光を受光してこれを光電変換する受光部35と、このレーザ光源32から出射されたレーザ光を光ディスク4側へ導くとともに、当該光ディスク4を反射したレーザ光をそのまま透過させてこれを受光部35へと導く光分離部33と、光分離部33からのレーザ光を集光して光ディスク4の各記録層に合焦させるとともに、当該光ディスク4からの戻り光を平行光にするレンズ34とを備え、さらに自動制御装置2からの制御信号に応じて記録再生素子31を光ディスク4の記録面に対して近接離間させる電磁アクチュエータ36をも備えている。
自動制御装置2における制御演算部15は、受光部35において生成された誤差信号を検出することにより、トラッキングエラー信号を生成する誤差信号検出回路51と、誤差信号検出回路51において生成されたトラッキングエラー信号をA/D変換するためのAD変換部52と、AD変換部52においてディジタル化されたトラッキングエラー信号につき、制御パラメータ生成部28において生成された制御パラメータを用いて所定の制御を施すことにより制御信号を生成する制御演算回路53と、制御演算回路53において生成された制御信号をD/A変換するためのDA変換部54と、DA変換部54においてディジタル化された制御信号に基づいて電磁アクチュエータ36を駆動させるアクチュエータ駆動回路55とを備えている。
更に、この自動制御装置2における制御パラメータ生成部28は、制御パラメータを実際に算出する制御パラメータ算出部41と、制御パラメータ算出部41に接続される安定判別部42と、接続された安定判別部42における安定判別の結果を表示するための表示部43と、制御パラメータ算出部41に対して数値設定を行う極位置入力部44とを備えている。
制御パラメータ算出部41は、制御演算回路41のそれぞれの制御関数に用いられる制御パラメータを極位置入力部44により指定された数値に基づいて演算し、その演算結果を制御演算回路53に対して出力する。
即ち、この制御パラメータ生成部28では、上記制御演算に必要な制御パラメータを生成する。具体的には、極位置入力部44において制御系閉ループ伝達関数における所望の極配置を入力し、制御パラメータ算出部41において、上記入力された極配置を実現する制御パラメータを算出する。制御パラメータ算出時に算出される配置できない極については、安定判別部42において安定判別を行い、その判別結果を表示部43に表示する。安定であればその旨制御パラメータ算出部41に通知し、制御パラメータを制御演算回路53へ転送することにより記録再生素子31のサーボ制御が可能となる。
上述した構成からなる自動制御装置2を構成する制御系をディジタル制御で実現するときの制御ブロックを図2に示す。
図2中に示すrは、記録再生素子31が本来あるべき位置を表す目標位置である。dは目標位置に加わるディスクの周ぶれ等の外乱である。またeは位置誤差を表す。この位置誤差eは外乱dに応じて変化した記録再生素子の目標位置r+dと制御対象の実際の位置yとの差r+d−yに相当する。図2に示す制御系では、記録再生素子31に加わる外乱dや実際の位置yは直接検出できず、誤差信号検出回路51においてトラッキングエラー信号に対応した位置誤差e=r+d−yを検出してサーボ制御を行う。
位置誤差eはサンプリングされて制御演算部K(z)で制御演算が行われる。制御系の制御パラメータは低域強調の低域カットオフ離散化角周波数a、低域強調の高域カットオフ離散化角周波数c、位相進み離散化角周波数d、位相遅れ離散化角周波数b、及び制御器ゲインKの5つである。この制御演算を経て1サンプリング時間後に演算結果が出力される。ちなみにこの制御演算部K(z)における演算時間遅れは図2中のむだ時間要素に相当する。出力された演算結果は0次ホルダを経て制御信号uとして出力される。0次ホルダは図1中のDA変換器54に相当する。制御信号uによりアクチュエータが駆動され記録再生素子の位置yが決まる。制御信号uから記録再生素子の位置yへの伝達関数は図2中の制御対象P(s)で表される。
ちなみに、本実施の形態においては、制御対象P(s)は簡便のため2次積分要素で表す。これについて説明する。光ディスク記録再生装置3等に適用される電磁アクチュエータ36は正確には“1次積分+1次遅れ要素”或いは“共振特性をもつ2次遅れ要素”で表される。しかし、何れも約100Hz以下での違いであり、低周波は高ゲインで外乱抑圧効果が大きいため、極配置にはほとんど影響しない。このため、本実施の形態では、電磁アクチュエータ36を簡便のため2次積分要素とした。
図3に、この制御系の開ループ特性の一例を示す。図3(a)はゲインの開ループ特性を示しており、図3(b)は位相の開ループ特性を示している。実線は測定データ、点線は図2に示す制御系の開ループ周波数特性をシミュレーションした結果である。特に、図3(b)の位相の開ループ特性には、10kHz近傍において、実線で示す測定データの方が点線で示すシミュレーションデータより位相遅れが大きいことが現れている。
そこで、制御系モデル中の遅れ時間要素を大きくして2サンプリング時間とする。図4は、2サンプリング時間のむだ時間のあるサーボ制御系の構成を示す。このときのシミュレーションデータが図3中に一点鎖線で示されている。特に、図3(b)の位相の開ループ特性には、10kHz近傍において、実線で示す測定データの方が1点鎖線で示すシミュレーションデータより位相遅れが小さいことが現れている。
このように、何れの場合も測定データと制御系モデルに基づくシミュレーションとのずれが大きく、実むだ時間を整数に近似するのでは近似誤差が大きいことがわかる。そこで、本発明の具体例では、図5に示すように1次遅れ要素(1−f)/(z−f)を用いることを特徴とする。
図5に示す例では、1次遅れ要素の時定数fを変化させることで位相遅れを連続的に変化させることができる。f=0の場合は、1/zとなって1サンプリング時間のむだ時間要素となるため、1サンプリング時間以上のむだ時間遅れを表現できることがわかる。
図6には、図5に示す制御系の開ループ特性の一例を示す。図6(a)はゲインの開ループ特性を示しており、図6(b)は位相の開ループ特性を示している。また、図6は前述の測定データを実線で示し、図5の制御系モデルに基づいてf=0.2としてシミュレーションしたときの結果を点線で示している。特に、図6(b)の位相の開ループ特性には、10kHz近傍でも測定データとシミュレーションデータがよく一致すること現れている。このように1次遅れ要素(1−f)/(z−f)を用いることで、より正確な制御モデルを作成することができる。
次に、図5に示す制御モデルの極配置式の算出について述べる。図5中の制御対象P(s)及び0次ホルダをz変換してP(z)とし、全体を離散系で表すと図7となる。この制御系の外乱dから位置誤差eへの閉ループ伝達関数は、以下に示す(1)式で表される。
Figure 0004506561
(1)式は分母が5次式であるので極が5つ存在する。制御パラメータは、上述のように全部で5つ考えられるが、低域強調の低域カットオフ離散化角周波数aは、制御性能とは別の要因に支配されるため、制御特性に関連する制御パラメータは実質的には4つである。この4つの制御パラメータで5つの極が配置されるので、1つ配置できない極が生じる。なお、式中のGは制御対象のゲイン、Tはサンプリング時間、fは制御系の実むだ時間から決まる時定数であり、何れも制御系から決まる定数である。
配置できる4つの極をp、p、p、pとし、配置できない極の位置をqとすると、閉ループ伝達関数は、(2)式のように表される。
Figure 0004506561
ここで(1)式と(2)式の分母が等しくなるように係数比較式を作成すると、(3)〜(7)式が得られる。
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
これらの式から、b、c、d、K、qは、以下の(8)〜(14)式の極配置式が得られる。制御パラメータ算出部41は、(8)〜(14)式に則って、入力p、p、p、pに対して、b、c、d、K、qを出力する演算装置で実現される。また安定判別部42は(15)式の真偽を判別する装置で実現される。
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
Figure 0004506561
図8に、以上説明した制御パラメータ算出部41及び安定判別部42の動作を示すフローチャートを示す。
先ず、ステップS51において、最初に低域強調の低域カットオフ離散化角周波数a、制御対象ゲインG、サンプリング時間T、1次遅れ要素の時定数fを設定する。このステップS51における操作は電源投入時のみでもよい。
次に、ステップS52へ移行し、極位置p、p、p、pを入力する。次にステップS53へ移行し、(8)式よりqを算出する。次にステップS54へ移行し、qも用いて(9)式よりbを算出する。次にステップS55へ移行し、(10)式よりKを算出する。次にステップS56へ移行して(11)式よりcdを算出し、更にステップS57へ移行して(12)式よりc+dを算出する。
次にステップS58へ移行し、(13)式、(14)式に基づいてc、dを求める。c、dが共役な複素数となる場合は実装時に1次フィルタの直列ではなく2次フィルタとして実現する必要がある。次にステップS59へ移行し、配置できない極qの値を安定判別部40に転送し、安定判別部40において(15)式に基づき安定判別を行う。(15)式が成り立たない場合は不安定であり、ステップS60へ移行する。これに対して、(15)式が成り立つ場合には、ステップS61へ移行する。
ステップS61へ移行した場合には、制御系が安定である旨を制御パラメータ算出部41へ通知し、これを受けた制御パラメータ算出部41は、自ら算出したb、c、d、Kを制御演算部15へ出力し、処理を終了する。
これに対してステップS60へ移行した場合には、制御系が不安定であることを表示部43へ表示し、次にステップS62へ移行して、上述した処理をリトライするか否かユーザに対して選択を促す。その結果、ユーザより上述した処理をリトライする旨の選択がなされた場合には、再びステップS62へ移行し、極位置p、p、p、pの入力を行う。また、ユーザより上述した処理をリトライしない旨の選択がなされた場合には、処理を終了する。
ここで、配置できない極qの挙動について説明する。配置できない極は、むだ時間要素を想定しない閉ループ伝達関数では生じるものではなく、むだ時間要素に起因する。サーボ帯域が低いときには制御系の時定数が大きく、むだ時間要素の影響は相対的に小さくなる。このため、むだ時間要素に起因する配置できない極qもまた制御特性に大きく影響しない高周波領域(具体的にはz平面での0近傍である。)に存在する。サーボ帯域が広がるにつれ、むだ時間要素の影響は相対的に大きくなり、ついには配置できない極qが不安定となる。これがディジタルサーボ制御系のサーボ帯域の限界と考えられる。
以上より、サーボ帯域が低いとき、配置できない極qは、0近傍に存在し制御特性に大きく影響しないことがわかる。しかし、サーボ帯域が広くなると、配置できない極qの制御特性に対する影響が見逃せなくなることがわかる。
以上は、図3に示した1サンプリング時間以上2サンプリング時間以下の演算時間遅れをもつ制御系に対して1次遅れ要素のみを用いて図7に示す離散系制御系モデルを構成したときの極配置例であるが、実際にはさらに遅れ時間が大きく2サンプリング時間以上の場合もある。この場合、1次遅れ要素の(1−f)/(z−f)の時定数fのみを調整する方法もあるが、1次遅れ要素とむだ時間による遅れ時間要素とを併用してもよい。こうすることで、より正確に実むだ時間を表現することができ、より正確に制御パラメータを算出することができる。
図9に、2サンプリング時間以上3サンプリング時間以下の演算時間遅れを有する制御系に対して1次遅れ要素(1−f)/(z−f)とむだ時間要素1/zとを併用したサーボ制御系の構成例を示す。この制御系は、1サンプリング時間以上のむだ時間遅れ要素と、1次遅れ要素を含む離散系とで表現することができる。このとき、極配置式は、前述の方法と同様に、閉ループ伝達関数式から係数比較式を作成して求めることができる。具体的には、図9に示す制御系を外乱dから位置誤差eへの閉ループ伝達関数で表し(16)式を得る。
Figure 0004506561
上述した(16)式では分母が6次式となり極が6つ存在する。制御パラメータは4つであるため、2つの配置できない極が存在する。配置できる4つの極をp、p、p、pとし、配置できない極の位置をq、qとして、閉ループ伝達関数を表現すると(17)式のようになる。
Figure 0004506561
これにより制御パラメータ算出部41は、前述の例と同様、(16)式と(17)式の分母式が等しくなるように係数比較式を作成し、与えられたp、p、p、p及びfの値から、b、c、d、K、Q、Qが算出されるように式を解くと、2サンプリング時間以上3サンプリング時間以下の演算時間遅れを有する制御系であっても、極配置式により正確な制御パラメータを算出することができる。これは3サンプリング時間以上の実むだ時間をもつ制御系であっても、むだ時間要素を増やすことにより同様に極配置を行うことができる。
更に、モータ回転系についてPID制御を行う場合も同様に考えることができる。
図10には、1サンプリング時間以上2サンプリング時間以下の遅れ時間があり、1次遅れ要素を用いた離散系で構成されたPID制御系の一例を示す。この場合も前述の方法と同様に閉ループ伝達関数式から係数比較式を作成して解くことで、極配置式を求めることができる。具体的には、図10の制御系を閉ループ伝達関数で表し、(18)式を得る。
Figure 0004506561
(18)式では分母が5次式となり極が5つ存在する。フィードバック制御系の制御パラメータは3つであるため、2つの配置できない極が存在する。配置できる3つの極をp、p、pとし、配置できない極の位置をq、qとして、閉ループ伝達関数を表現すると(19)式になる。
Figure 0004506561
前述の場合と同様、(18)式と(19)式の分母式が等しくなるように係数比較式を作成し、特許文献3での解法と同様、与えられたp、p、p及びfの値から、K、K、K、Q、Qが算出されるように式を解くと、1サンプリング時間以上2サンプリング時間以下の演算時間遅れをもつPID制御系であっても正確な制御パラメータを算出することができる。
以上説明したように、本発明の具体例として示す自動制御装置2は、1次遅れ要素及びむだ時間要素を考慮した実むだ時間を反映した制御モデルを用いて極配置式を算出し、この極配置式に基づいて制御パラメータを算出することで、実むだ時間をサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素で近似したときに、近似誤差の影響を低減し、より正確な制御パラメータの算出が可能になる。
すなわち、例えば、2.5サンプリング時間程度の実むだ時間が存在するような場合、実むだ時間をサンプリング時間の整数倍で切り捨てて2サンプリング時間のむだ時間要素と近似するような従来の制御モデルの生成方法だと、制御パラメータ算出で想定したむだ時間要素よりも実むだ時間の方が大きくなり、実システムでは位相遅れが若干大きくなり位相余裕が小さくなる。光ディスク記録再生装置の駆動サーボ系等では、位相余裕を十分に確保する必要があるため、従来手法による制御モデルではサーボ帯域を若干下げなければならない。
また、逆に、実むだ時間を切り上げて3サンプリング時間とする近似を行うと、制御パラメータ算出で想定したむだ時間要素よりも実むだ時間の方が小さくなり、実システムでは位相余裕が若干大きく余裕のある制御パラメータとなる。このため、本来であればもう少しサーボ帯域を上げられる可能性があるところを性能を抑えて使用することになり、能力を十分活かした動作が期待できないことがある。
これに対して、本発明の具体例として示す自動制御装置2では、2.5サンプリング時間程度の実むだ時間が存在するとき、上述したように1次遅れ要素及びむだ時間要素を実むだ時間とした制御モデルを用いて極配置式を算出し、この極配置式により制御パラメータを算出すると、より正確な制御パラメータを得ることができ、実システムにおいてサーボ帯域を下げなければならないといった問題が解消される。また、適切な位相余裕をもてる最大のサーボ帯域をもつ最適な制御パラメータが算出できるため、制御対象となる装置の性能を十分活かした制御系を構成することができる。
更に、本発明の具体例として示す自動制御装置2によれば、3サンプリング時間以上の実むだ時間をもつPID制御系でも、正確な制御パラメータを決定することができる。
なお、フィードフォワード制御については、上記特許文献1と同様に算出することができる。
本発明を適用した自動制御装置が装備される光ディスク記録再生装置を説明する構成図である。 上記自動制御装置を構成する制御系をディジタル制御で実現するときの制御ブロック図である。 図2に示す制御系の開ループ特性の一例を説明するものであり、(a)はゲインの開ループ特性を示す特性図であり、(b)は位相の開ループ特性を示す特性図である。 2サンプリング時間のむだ時間があるサーボ制御系を説明する構成図である。 1次遅れ要素を有するサーボ制御系を説明する構成図である。 図5に示す制御系の開ループ特性の一例を説明するものであり、(a)はゲインの開ループ特性を示す特性図であり、(b)は位相の開ループ特性を示す特性図である。 1次遅れ要素を有し離散系で表されるサーボ制御系を説明する構成図である。 制御パラメータ算出部及び安定判別部における制御パラメータの算出処理を説明するフローチャートである。 1次遅れ要素及びむだ時間要素を用いて離散系で構成されるサーボ制御系を説明する構成図である。 1サンプリング時間以上2サンプリング時間以下の遅れ時間があって、1次遅れ要素を用い離散系で構成されたPID制御系を説明する構成図である。 従来の制御装置を説明する構成図である。 制御対象につきz座標系における安定性を解析するための概念図である。
符号の説明
2 自動制御装置、 3 光ディスク記録再生装置、 15 制御演算部、 28 制御パラメータ生成部、 41 制御パラメータ算出部、 42 安定判別部、 43 表示部、 44 極位置入力部、 51 誤差信号検出回路、 52 AD変換部、 53 制御演算回路、 54 DA変換部、 55 アクチュエータ駆動回路

Claims (14)

  1. 生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成される自動制御装置において、
    上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成手段と、
    上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該自動制御装置における1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて生成する制御パラメータ生成手段と、
    上記制御パラメータ生成手段により生成された制御パラメータを用いた制御関数に基づいて、上記差分信号生成手段により生成された差分信号につき所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御演算手段とを備え、
    上記制御パラメータ生成手段は、当該自動制御装置におけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて、上記制御パラメータを演算す
    自動制御装置。
  2. 上記制御演算手段は、上記配置できない極について安定判別を行うとともに、その安定判別の結果をユーザに通知す
    請求項記載の自動制御装置。
  3. ディスク状記録媒体に対してデータを書き込み、又は当該ディスク状記録媒体に記録されているデータを読み取るための上記制御対象としての記録再生素子と、
    上記ディスク状記録媒体の記録面に対して上記記録再生素子を水平方向又は垂直方向へ駆動させるための駆動手段と、
    上記記録再生素子が記録再生を行うべき位置と実際の位置の差分に比例し、かつ上記差分信号に対応する誤差信号を検出す誤差信号検出手段とをさらに備え、
    上記制御演算手段は、上記駆動手段を動作制御するための制御パラメータを演算す
    請求項1記載の自動制御装置。
  4. 上記制御演算手段は、上記制御対象の角度又は位置を目標値へ向けてPID制御する閉ループで構成される当該自動制御装置における1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて、上記制御パラメータを演算す
    請求項1記載の自動制御装置。
  5. 上記制御演算手段は、上記配置できない極について安定判別を行うとともに、その安定判別の結果をユーザに通知す
    請求項記載の自動制御装置。
  6. 着磁されたロータを上記制御演算手段により生成された上記制御信号に応じて回転させる電磁駆動手段をさらに備え、
    上記差分信号生成手段は、上記制御対象としての上記ロータの現時点における回転角度の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成し、
    上記制御演算手段は、上記電磁駆動手段を動作制御するための制御パラメータを演算す
    請求項記載の自動制御装置。
  7. 生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて閉ループで動作制御する自動制御方法において、
    上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成ステップと、
    上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該閉ループにおける1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて生成する制御パラメータ生成ステップと、
    上記制御パラメータ生成ステップにより生成された制御パラメータを用いた制御関数に基づいて、上記差分信号生成ステップにおいて生成した差分信号につき所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御演算ステップとを有し、
    上記制御パラメータ生成ステップでは、当該閉ループにおけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて上記制御パラメータを演算す
    自動制御方法。
  8. 上記制御演算ステップでは、上記配置できない極について安定判別を行うとともに、その安定判別の結果をユーザに通知す
    請求項記載の自動制御方法。
  9. 上記差分信号生成ステップでは、ディスク状記録媒体に対してデータを書き込み、又は当該ディスク状記録媒体に記録されているデータを読み取るための上記制御対象としての記録再生素子の現時点における位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成し、
    上記制御演算ステップでは、上記ディスク状記録媒体の記録面に対して上記記録再生素子を水平方向又は垂直方向へ駆動させるための駆動部を動作制御するための制御パラメータを演算す
    請求項記載の自動制御方法。
  10. 上記制御演算ステップでは、上記制御対象の角度又は位置を目標値へ向けてPID制御する閉ループにおける1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて、上記制御パラメータを演算す
    請求項記載の自動制御方法。
  11. 上記制御演算ステップでは、上記配置できない極について安定判別を行うとともに、その安定判別の結果をユーザに通知す
    請求項10記載の自動制御方法。
  12. 上記差分信号生成ステップでは、上記制御対象としての着磁されたロータの現時点における回転角度の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成し、
    上記制御演算ステップは、上記ロータを回転させる電磁駆動部を動作制御するための制御パラメータを演算す
    請求項10記載の自動制御方法。
  13. 生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成され、上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成手段と、上記差分信号生成手段により生成された差分信号につき、制御関数に基づいて所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御手段とを有する制御装置に対して、上記制御関数を構成する制御パラメータを供給するための制御パラメータ生成装置において、
    上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該自動制御装置における1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて演算するパラメータ演算手段を備え、
    上記パラメータ演算手段は、上記閉ループにおけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて、上記制御パラメータを演算す
    制御パラメータ生成装置。
  14. 生成した制御信号に基づいて制御対象の角度又は位置を目標値へ向けて動作制御する閉ループで構成され、上記制御対象の現時点における角度又は位置の上記目標値に対する差分に応じた差分信号を生成する差分信号生成部と、上記差分信号生成部により生成された差分信号につき、制御関数に基づいて所定の演算処理を施すことにより上記制御信号を生成する制御部とを有する制御装置に対して、上記制御関数を構成する制御パラメータを供給するための制御パラメータ生成方法において、
    上記制御対象を動作制御するための制御パラメータを、上記閉ループにおける閉ループ伝達関数の極から、当該閉ループにおける1次遅れ要素及びむだ時間要素を含む演算式に基づいて演算するパラメータ演算ステップを有し、
    上記パラメータ演算ステップでは、上記閉ループにおけるむだ時間要素を1次遅れ要素及びサンプリング時間の整数倍のむだ時間要素に近似して上記閉ループ伝達関数を算出し、また上記制御パラメータの数に応じた上記閉ループ伝達関数の極を配置するとともに、それ以外の配置できない極については、多項式の係数を算出することとして求めた極配置式に基づいて、上記制御パラメータを演算す
    制御パラメータ生成方法。
JP2005152994A 2005-05-25 2005-05-25 自動制御装置 Expired - Fee Related JP4506561B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005152994A JP4506561B2 (ja) 2005-05-25 2005-05-25 自動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005152994A JP4506561B2 (ja) 2005-05-25 2005-05-25 自動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006331030A JP2006331030A (ja) 2006-12-07
JP4506561B2 true JP4506561B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=37552663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005152994A Expired - Fee Related JP4506561B2 (ja) 2005-05-25 2005-05-25 自動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4506561B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2676944B2 (ja) * 1989-09-22 1997-11-17 日本電気株式会社 位置制御装置
JP2000322104A (ja) * 1999-05-11 2000-11-24 Sony Corp 適応型制御装置及び適応型制御方法
JP2001283544A (ja) * 2000-03-31 2001-10-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 情報記録再生装置、媒体および情報集合体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5624603A (en) * 1979-08-08 1981-03-09 Toshiba Corp Process control device
JPH02150901A (ja) * 1988-12-01 1990-06-11 Idemitsu Kosan Co Ltd 無駄時間n次遅れ補償制御方法
JPH087625B2 (ja) * 1989-07-06 1996-01-29 株式会社安川電機 フィードフォワード補償を用いた位置制御装置
JPH10232702A (ja) * 1997-02-18 1998-09-02 Toshiba Corp 多変数制御パラメータ調整支援装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2676944B2 (ja) * 1989-09-22 1997-11-17 日本電気株式会社 位置制御装置
JP2000322104A (ja) * 1999-05-11 2000-11-24 Sony Corp 適応型制御装置及び適応型制御方法
JP2001283544A (ja) * 2000-03-31 2001-10-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 情報記録再生装置、媒体および情報集合体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006331030A (ja) 2006-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4488070B2 (ja) サーボ制御装置及びサーボ制御方法、並びにディスク記録又は再生装置
JP4534859B2 (ja) サーボ制御装置及びサーボ制御方法、並びに光ディスク記録又は再生装置
US20070265714A1 (en) Magnetic disk device and head-position control method
JP2009123319A (ja) シーク制御装置、およびシーク制御のための制御データ生成方法
JPH08167152A (ja) トラックアクセス装置
JP3773686B2 (ja) サーボ制御装置及びサーボ制御方法
JP4506561B2 (ja) 自動制御装置
JPH0652563A (ja) 光ディスク装置の制御方式
US6847598B2 (en) Servo with digital filter to control gain in a frequency band where open loop characteristic is higher than the phase cross-over frequency and lower than resonance frequency
US7120101B2 (en) Head follow-up control method, head follow-up control device and storage device thereof
JP2006023847A (ja) 自動制御装置
US6996592B2 (en) Discretization processing method of transfer function in continuous time systems, system and program therefor, and compensator and feedback control system using the same
US8872064B2 (en) Positioning control system for moving element and laser drilling machine
JP2009104710A (ja) 磁気ディスク装置及び磁気ヘッドの制御方法
JP4508052B2 (ja) サーボ制御装置及び制御パラメータ決定方法、並びに制御パラメータ決定プログラム
JP5224217B2 (ja) トラッキング制御装置
JP2010097310A (ja) 位置決め制御装置及びレーザ加工機
US8125864B2 (en) Information processing device and method, program, and recording/reproducing device
JP2006344311A (ja) サーボ制御装置及びサーボ制御方法、並びに光ディスク記録再生装置
US20040090884A1 (en) Focus search apparatus and method
JP5088209B2 (ja) 情報処理装置および方法、プログラム、並びに記録再生装置
JP2003006884A (ja) 光ディスクドライブにおけるロングシークの制御システムおよびその方法
WO2018074015A1 (ja) 電磁駆動型アクチュエータの位置制御装置及び位置制御方法
JP5053229B2 (ja) ギャップ制御装置及び光情報装置
US6653965B2 (en) Digital servo control method, digital Servo controller, storage device and head position control method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100419

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees