JP4503901B2 - テトラシクロドデセン類の連続的製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、テトラシクロドデセン類の連続的製造方法に関するものであり、更に詳しくは、優れた光学特性、高透明性や耐熱性、吸油性を有するシクロオレフィン(コ)ポリマーの原料となる高純度テトラシクロドデセン(以下、TCDと称することがある)類を、安価な粗DCPDを原料としても長期間にわたり連続的に安定して製造し得る方法に関するものである。
[背景技術]
【0002】
優れた光学特性、高透明性や耐熱性、吸油性を有するポリマーとしてシクロオレフィン(コ)ポリマーは注目されており、その原料としてシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン(以下、DCPDと称することがある)、ノルボルネン類、テトラシクロドデセン類に代表される環状オレフィンは有用である。
これらの環状オレフィンは有機金属錯体触媒を用いて重合される。その重合方法は大別して2つあげることができる。すなわち、この環状オレフィンのオレフィン部位での単独重合、または低級α−オレフィンとの共重合はチグラー触媒やメタロセン触媒を用いることで重合が進行する。もう一方の重合方法はカルベン型錯体を使用したメタセシス重合が知られている。
【0003】
TCDの製造方法としては、シクロペンタジエン(以下、CPDと称することがある)またはDCPDあるいはこれらの混合物および2−ノルボルネンをエチレンと加熱混合し、デイールス・アルダー(Diels−Alder)反応させることでテトラシクロドデセンと2−ノルボルネンを含む反応混合液を製造し、反応混合液中の2−ノルボルネンは回収、循環させる方法が代表的である。このような生成2−ノルボルネンを回収して、循環・再使用するテトラシクロドデセンの製造方法としては特開平6−9437号公報等が知られている。
【0004】
上記公報記載の方法は、工業的に入手し得る原料粗DCPDに例えばプロペニルノルボルネン、イソプロペニルノルボルネン、ビニルノルボルネン、メチルビシクロノナジエン、メチルジシクロペンタジエン等の不純物が含まれるところから、高純度なDCPDを用いるものである。さらに、当該方法においては反応後、反応器を出た反応混合物は、冷却後、脱圧分離されるところから、反応混合物中のエチレンを初めとする低沸点成分はこの操作で除去される。
【0005】
しかるに上記公報のような高純度のDCPD原料は当然原料費の高騰を招くものであり、さらに前記したようにエチレンを初めとする低沸点成分を除去するならば、未反応成分の有効利用ができないので同じく原料費の高騰につながり、実際上工業的に採用し得る方法ではない。
従って、原料として安価な粗DCPDを用いること、さらには、未反応オレフィンを回収し循環・再使用することは、安価なTCDの製法につながるので好ましい方法である。
【0006】
しかしながら、粗DCPDを原料に用いることに起因して、イソプレン、ピペリレンおよび1−メチル−2−ノルボルネン等の低分子量化合物が反応混合物中に新たに生成し、それは循環・再使用する原料中に混入することがあり、そしてこのためTCDの安定した製造が難しくなることがある他、TCDに沸点が近い高沸点化合物の生成により製品TCDの純度が低下する恐れがあることが、本発明者らの研究により判明した。また、生成するイソプレン、ピペリレンおよび1−メチル−2−ノルボルネンは本来的に連続的に供給される粗DCPDに由来するものであると推測されるので、循環系に蓄積し、極端な場合には運転が困難になる恐れもある。
【0007】
本発明の目的は、安価な粗DCPDを原料としながら高純度のテトラシクロドデセン類を安定して連続的に製造する方法を提供することにある。
【0008】
[発明の開示]
すなわち、本発明の第一は、一般式(1)で示されるオレフィン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびに一般式(2)で示されるノルボルネン類を連続的に反応器に供給して加熱反応させ、反応器からの反応混合物中に含まれるノルボルネン類およびシクロペンタジエンのそれぞれの少なくとも一部を前記反応器に循環させることにより一般式(3)で示されるテトラシクロドデセン類を連続的に製造する方法であって、かつ、 反応器内に導入される原料中の一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびイソプレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびピペリレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類、イソプレン並びにピペリレンの量を下記の範囲内に維持して製造することを特徴とするテトラシクロドデセン類の連続的製造方法に関するものである。
各成分の量の範囲:
イソプレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
ピペリレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜70000質量ppm
(但し、各式においてR1、R2は同一または異なる基を表し、それぞれ水素原子、メチル基またはエチル基のいずれかを表す。)
【0009】
本発明の第二は、下記工程1)〜5)を含み、かつ反応器内に導入される原料中の一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびイソプレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびピペリレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類、イソプレン並びにピペリレンの量を下記の範囲内に維持して製造することを特徴とする一般式(3)で示されるテトラシクロドデセン類の連続的製造方法に関するものである。
各成分の量の範囲:
イソプレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
ピペリレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜70000質量ppm
1)一般式(1)で示されるオレフィン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびに一般式(2)で示されるノルボルネン類を連続的に反応器に供給し加熱反応させる工程、
(但し、各式においてR1、R2は同一または異なる基を表し、それぞれ水素原子、メチル基またはエチル基のいずれかを表す。)
2)反応混合物からオレフィン、シクロペンタジエンおよびノルボルネン類を蒸留により分離する工程、
3)前記工程2で分離したオレフィン、シクロペンタジエンおよびノルボルネン類のそれぞれ少なくとも一部を前記反応器に循環させる工程、
4)前記工程2の後に、反応混合物からジシクロペンタジエンを蒸留により分離する工程、
5)前記工程4の後に、反応混合物からテトラシクロドデセン類を蒸留により分離する工程。
【0010】
本発明の第三は、本発明の第二において、反応混合物からジシクロペンタジエンを蒸留塔により分離するに際し、蒸留塔の塔頂、塔底の温度、圧力条件がそれぞれ50〜120℃、30KPa以下、80〜200℃、80KPa以下の条件でもって該蒸留塔塔頂からジシクロペンタジエンを抜き出すことを特徴とするテトラシクロドデセン類の連続的製造方法に関するものである。
【0011】
本発明の第四は、本発明の第一または第二において、オレフィン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびにノルボルネン類を、反応温度100〜400℃、反応圧力0.5〜40MPa、滞留時間0.1〜360分およびジシクロペンタジエンのモル数(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する)に対して、オレフィンを0.1〜50倍モル、ノルボルネン類を1〜50倍モルの割合で反応器に供給し反応させることを特徴とするテトラシクロドデセン類の連続的製造方法に関するものである。
【0012】
本発明の方法によれば、粗DCPDを原料としながら、高純度のテトラシクロドデセン化合物を長期にわたって安定して連続的に製造することができる。
以下本発明に係わる連続的製造方法について詳細に説明する。
【0013】
本発明の製造方法において、オレフィン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびにノルボルネン類を連続的に反応器に供給し加熱反応させる際には、次の反応(1)〜(3)が進行しTCDが生成する。
すなわち、
i) ジシクロペンタジエンを用いた場合には、ジシクロペンタジエンからシクロペンタジエンへの下記熱分解反応(1)、
ii) オレフィンとシクロペンタジエンの反応により上記一般式(2)で示されるノルボルネン類(以下、アルキルノルボルネンと称することがある)を生成する下記反応(2)、
iii) シクロペンタジエンとノルボルネン類との反応により上記一般式(3)で示されるテトラシクロドデセン類(以下、アルキルテトラシクロドデセンと称することがある)を生成する下記反応(3)。
【0014】
本発明に使用する上記一般式(1)で示されるオレフィンは2〜4個の炭素原子の炭素原子を含むオレフィンである。代表的なオレフィンの例は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン等であり、何れも重合グレードを使用することが望ましい。
【0015】
本発明においては供給すべき原料であるジシクロペンタジエンとして粗DCPDを用いる。粗DCPDは、エチレン等の低級オレフィン製造のためにナフサ等の軽質炭化水素を熱分解または接触分解して得られる副生油から回収されるものが工業的に大量に得られしかも安価であるので有利である。このような粗ジシクロペンタジエンの純度としては70質量%以上の粗ジシクロペンタジエンを使用することができる。また不純物を含む限り、より高純度品、例えば、純度90〜95質量%程度、またはそれ以上のものも使用することができる。
【0016】
ジシクロペンタジエン中の不純物は前記公報にも開示があるように、イソプロペニルノルボルネン、プロペニルノルボルネン、ビニルノルボルネンやテトラヒドロメチルインデンさらにはメチルジシクロペンタジエンも含まれており、それらの含有量は当然ながらジシクロペンタジエンの純度に応じて、最大10数質量%までの量を含むことがある。
なおシクロペンタジエンは工業的にはジシクロペンタジエンを熱分解することにより得られるが、粗ジシクロペンタジエンを熱分解するとそれが不純物を含むことに対応してやはりCPDも不純物を含む。本発明の原料には有利にはこのような粗CPDも含むものである。さらにCPDは容易に二量化してDCPDとなるところから、CPDとDCPDの混合物である粗原料も本発明の原料に含むものである。CPD/DCPD混合物の場合、上記純度は、CPDとDCPDの合計を意味する。
【0017】
アルキルノルボルネンはオレフィンとシクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンを原料に反応温度100〜300℃、反応圧力0.1〜40MPaの条件で合成される。本発明の製造方法ではオレフィンとジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエンを共存させておくことによりアルキルテトラシクロドデセンを製造すると同時に、アルキルノルボルネンも製造できるものである。
【0018】
効率的にテトラシクロドデセン類の合成を行うためには、アルキルノルボルネンを反応系中に共存させることが必須で、それゆえ、反応終了後、反応混合物から分離したアルキルノルボルネンを反応原料として循環・再使用する。アルキルノルボルネンは工業的には入手の困難な化合物であるため、本発明の製造プロセスにおいては、反応後に、反応器内において消費されるアルキルノルボルネンの量よりも生成するアルキルノルボルネン量が多いか、少なくとも少なくなることのないような条件を選択することがアルキルノルボルネンを循環使用するために肝要である。このような条件は、たとえば、各原料のモル比等を調整することにより達成することができる。
【0019】
本発明の原料であるノルボルネン類は上記一般式(2)で示されるノルボルネン類(以下アルキルノルボルネンと称することがある)であり、前記一般式(2)においてRは炭素数2以下のアルキル基または水素原子を示し、具体的には2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン(メチルノルボルネン)、5−エチル−2−ノルボルネン(エチルノルボルネン)、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン(ジメチルノルボルネン)等が挙げられる。なお、これらの置換基の立体配置は任意で、いずれの異性体も使用できる。
【0020】
本発明の方法の目的化合物であるテトラシクロドデセン類は上記一般式(3)で示されるテトラシクロドデセン類(アルキルテトラシクロドデセンと称することがある)であり、前記一般式(3)においてRは炭素数2以下のアルキル基または水素原子を示し、具体的には1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン(テトラシクロドデセン、TCDと称することがある)、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン(メチルテトラシクロドデセン)、2−エチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン(エチルテトラシクロドデセン)、2,3−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン(ジメチルテトラシクロドデセン)等が挙げられる。もちろん、これらの立体化学は任意で、置換基の立体構造、環の立体構造(endo−endo体、endo−exo体、exo−endo体、exo−exo体)も全く任意である。
【0021】
次に図により本発明を説明する。
図1は、本発明の一実施態様を示すプロセスフローである。なお図1では反応開始時のアルキルノルボルネンの供給ラインは省略している。
【0022】
図1において、1は溶媒タンクを示す。本発明においては常圧における沸点が50〜180℃である溶媒を使用することが好ましい。その目的は、反応時や蒸留時の各成分濃度を低減させ、副生成物である重質分を減少させるためと、とくに2−ノルボルネン(前記一般式(2)においてR1=R2=Hである)を使用した場合の、循環2−ノルボルネンの固化防止にある。そのため用いる溶剤は2−ノルボルネンと沸点が近いことが好ましい。通常は、炭素数6〜8の芳香族、脂肪族炭化水素が適当である。
【0023】
具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなどがあげられる。人体や環境に対する安全性から、脂環族炭化水素や分岐脂肪族炭化水素がさらに好ましく、具体的にはイソヘキサン、イソヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロペンタンが好ましく使用される。
【0024】
ここでイソヘキサン、イソヘプタン、イソオクタンとはヘキサン、ヘプタン、オクタン等であってメチル基以上の分岐がある化合物をさし、その置換位置、異性体等を問わず使用することができ、具体的には2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,3−ジメチルブタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタンがあげられる。ジメチルシクロヘキサン、たとえば1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサンのいずれも使用可能で、二つのメチル基の相対的置換位置を問わず使用できる。
【0025】
これら溶媒のなかでも前記したようなノルボルネンの沸点95℃に近接している分岐脂肪族、脂環族炭化水素が好ましく、これらは蒸留でノルボルネンとの混合液として安定に同時に回収することができ、蒸留回収ラインの閉塞問題が解決されるので好ましい。
【0026】
なお、このように溶媒とともにノルボルネンを回収するならば、蒸留コンデンサー(図示せず)の冷却に水を用いることができ、水、海水が好ましく使用される。
使用する溶媒の種類、量等にもよるが、冷媒の温度は0〜95℃である。またノルボルネンの沸点が95℃であるので、蒸留圧力によってはノルボルネンを排気ガス中に損失する恐れがあり、かかる観点から蒸留塔・塔頂の条件は、好ましくは圧力10〜200KPa、より好ましくは10〜100KPaで、使用する溶媒の種類、量等にもよるが、冷媒の温度は0〜80℃が適当である。ただし、蒸留の際に排気ガス中に損失した溶媒等は原料タンクに適宜・補充として加えることができる。
【0027】
また特にオレフィンとしてプロピレンやブテンを用いる場合には(前記一般式(2)のR1、R2のいずれもHで無い場合)、アルキルノルボルネンは常温において液状であり、2−ノルボルネンのような固化防止のために溶剤を用いる必然性はない。
したがって当然のことながら、溶媒を使用しない場合には溶媒タンクは必要ない。しいて溶媒を使用する場合には循環使用する成分、すなわちオレフィンかアルキルノルボルネンと同時に回収できることが好ましく、アルキルノルボルネンと同時に回収することがより好ましい。そのためアルキルノルボルネンと沸点が近い溶媒を用いることが好ましく、たいていの場合は炭素数が同じである溶媒を使用すればよい。
【0028】
図1の2は、粗ジシクロペンタジエンのタンクである。本発明においては、上記反応式(1)に示すように反応条件下でジシクロペンタジエンはシクロペンタジエンへ分解する。
【0029】
図1の3はオレフィンのタンクである。具体的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテンである。使用するオレフィンの量は、ジシクロペンタジエンのモル数(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する)を1としたとき0.1〜20倍モルであり、好ましくは0.2〜15倍モル、より好ましくは0.5〜15倍モルである。
オレフィンのDCPDに対するモル比が0.1未満であると、生成するアルキルノルボルネン量が少なく、アルキルテトラシクロドデセン合成に使用されるアルキルノルボルネンの量の方が多くなり、循環使用するアルキルノルボルネン量が減少してくるので好ましくない。また大過剰のオレフィンの添加は、オレフィン回収時のエネルギーを大量に消費するため好ましくない。
【0030】
シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンは移送ポンプ4にて反応器5に導入される。なおオレフィン、特にエチレンは昇圧機(図示せず)等により昇圧されて反応器5に導入される。
【0031】
供給するアルキルノルボルネン量は、ジシクロペンタジエンのモル数(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する)を1としたとき1〜50倍モルの供給量であり、好ましくは1〜30倍モル、より好ましくは1〜20倍モルである。アルキルノルボルネン量が多いと反応は重質分の収量は比較的少なくなるが、循環使用量が多くなり、蒸留に際しエネルギーを大量に必要とするため、あまり得策ではない。ジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン量が多いと重質分が多く生成し、原料の有効利用率が低下する。
【0032】
これらを原料として反応器5においてアルキルテトラシクロドデセンの合成を行う。
反応器5は完全混合型、ピストンフロー型、いずれの反応器も使用できる。ピストンフロー型反応器の市販品としてノリタケカンパニー(株)製「スタティックミキサー」、住友重機械工業(株)製「スルーザーミキサー」、櫻製作所(株)製「スケヤミキサー」などがあげられる。反応器5は一段でも二段以上の多段の構造とすることもできる。完全混合型反応器やピストンフロー型反応器は、直列または並列で組み合わせて使用することができる。
反応器5での反応条件として、滞留時間は0.1〜360分であり、好ましくは2〜240分である。滞留時間が0.1分未満の場合には、未反応物が多くなり不適当である。
反応圧力は0.5〜40MPaであり、好ましくは1〜30MPaである。反応温度は100〜400℃であり、好ましくは150〜300℃である。とくにジシクロペンタジエンを原料に用いる場合は、反応温度は100℃以上とすればジシクロペンタジエンはシクロペンタジエンへ容易に分解するので好ましい。
【0033】
本発明の方法においては反応器5中において低沸点であるオレフィンがアルキルノルボルネンやシクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンに充分に溶け込んでいることが好ましい。溶媒を用いる場合にはもちろん溶媒にも十分溶解していることが好ましい。
【0034】
このような状態はアルキルノルボルネン、ジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン、オレフィンのモル混合比によっても変わるが、たとえば無溶媒の場合モル混合比でノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレン=8/1/1、温度が180℃の場合ではおおよそ2.5MPa以上の圧力が必要である。
これよりもエチレン量が多い場合または温度が高い場合にはより高い圧力が必要で、たとえば260℃の場合ではおおよそ3.9MPa以上が必要である。溶媒を使用する場合には、これらよりもより低い圧力でもオレフィンの溶解が可能であり、反応圧の低圧化が達成できる。いずれにしろ反応条件下において、液相で反応させることとし、そして反応器内に気相が実質的に存在しないように反応条件を選択することが、アルキルテトラシクロドデセンを高い収率で得るために好ましい。
【0035】
本発明の反応においては、粗DCPDを原料に用いたことに起因して、イソプレン、ピペリレン、前記一般式(4)の化合物としての1−メチル−2−ノルボルネン類のいずれか1つ、あるいはいずれか2つ、またはこれら3つ(以下、イソプレン、ピペリレンおよび1−メチル−2−ノルボルネン類と称すことがある)が反応器内に生成する。そして、生成した1−メチル−2−ノルボルネン類は、循環・再使用するノルボルネン類と共に留出し、またイソプレン、ピペリレンは同じく循環・再使用する未反応CPDと共に留出する。
したがって、反応器内で生成したイソプレン、ピペリレンおよび1−メチル−2−ノルボルネン類は、いずれにしろそのかなりの割合が、再び反応器内へ循環することになる。
【0036】
反応原料中のイソプレン、ピペリレンおよび1−メチル−2−ノルボルネン類が増加すると、すなわち、反応原料中のジシクロペンタジエンに対するイソプレン、ピペリレンおよび1−メチル−2−ノルボルネン量が増加するとアルキルテトラシクロドデセンと沸点の近い副生物が増加するため好ましくない。
そこで、本発明においては反応器に流入する反応原料中におけるジシクロペンタジエンとシクロペンタジエンの合計に対する一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびイソプレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびピペリレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類、イソプレン並びにピペリレンの量を一定の値の範囲内に維持するものである。なお、ここでいうDCPDとCPDとの合計量とは、ガスクロマトグラフィーなどで分析した純DCPDと純CPDとの合計量を意味する。
【0037】
すなわち、本発明の製造方法においては、維持されるイソプレン量の範囲は、反応器に導入される原料中のシクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm、好ましくは1〜7000質量ppmである。
また、本発明の製造方法においては、維持されるピペリレン量は反応器に導入される原料中のシクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm、好ましくは1〜7000質量ppmの範囲である。
また、本発明の製造方法においては、維持される1−メチル−2−ノルボルネン類量が反応器に導入される原料中のシクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜70000質量ppm、好ましくは1〜50000質量ppmの範囲である。なお、この量は連続的製法におけるものなので、単位時間当たりの量である。
また、反応器への供給ラインが複数ある場合には、単位時間当たりの各原料の合計とする。
【0038】
イソプレン量、ピペリレン量および1−メチル−2−ノルボルネン類の量範囲は1−メチル−2−ノルボルネン類およびイソプレン、あるいは1−メチル−2−ノルボルネン類およびピペリレン、あるいは1−メチル−2−ノルボルネン類、イソプレン並びにピペリレンの組合せにおけるイソプレン量、ピペリレン量および1−メチル−2−ノルボルネン類の前記量範囲がこの範囲を超えるといずれも目的物であるアルキルテトラシクロドデセンと沸点の近い副生物の量が急激に増加し、製品アルキルテトラシクロドデセンの純度の低下を招くため好ましくなく、また蒸留塔や循環ライン等の装置内部にゴム状のイソプレンやピペリレンのポリマーが生成する等の副反応が起こり配管などを閉塞させるため好ましくない。
【0039】
本発明においては、原料中のイソプレン、ピペリレンおよび1−メチル−2−ノルボルネン類の量を上記の範囲に維持・調整することによりアルキルテトラシクロドデセンを高純度で製造することができる。イソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネン類は、粗DCPD中の不純物に起因するため、その量の調整は、たとえば、反応器に供給する粗DCPD量を調整するほか、適宜に循環ノルボルネン量や未反応CPD量を調整すれば良い。また、反応温度、その他の反応条件の調整によることもできる。もちろん、前記した原料モル比、反応温度範囲等の条件の範囲内で調整するものである。
【0040】
なお、前記一般式(1)のオレフィンとして、エチレンを用いた場合前記一般式(4)の1−メチル−2−ノルボルネン類は、1−メチル−2−ノルボルネンであるが、オレフィンとしてプロピレン、ブテン−1を用いた場合の前記一般式(4)の1−メチル−2−ノルボルネン類は、それぞれ1,5−ジメチル−2−ノルボルネン、1,6−ジメチル−2−ノルボルネン、1−メチル−5−エチル−2−ノルボルネン、1−メチル−6−エチル−2−ノルボルネンである。
【0041】
反応器5から連続的に抜き出された反応混合液は、次に蒸留工程に導かれる。
まず、図1では反応器5からの反応混合液は、第1蒸留塔6に導入されて圧力を0.1〜1MPaに調整される。ここでは主として塔頂から未反応オレフィン、シクロペンタジエンが分離される。蒸留条件は塔頂では圧力100〜1000KPa、温度25〜45℃で、塔底では圧力100〜1000KPa、温度25〜100℃の範囲から任意に選ばれる。特にエチレンの場合は、圧力を常圧よりも若干加圧にすることで、安価な海水や工業用水により塔頂ガスを凝縮できるようになる。
【0042】
本発明においては、第1蒸留塔6塔頂から分離された未反応オレフィン、シクロペンタジエンは、未反応原料の有効利用のために、これを回収し原料としてその少なくとも一部をライン11を介して反応器5へ循環・再使用する。その際、エチレン等は必要に応じて昇圧機(図示せず)で昇圧して反応器5へ導入する。その外、ライン12を経てオレフィンタンク3へ戻して循環・使用することもできる。
第1蒸留塔6の塔底からは、オレフィンおよび少なくとも一部のシクロペンタジエンが分離・除去された反応混合液が抜き出され、第2蒸留塔7に導かれる。
【0043】
第2蒸留塔7の蒸留条件は、蒸留塔7の塔頂では0.1〜200KPa、好ましくは1〜100KPa、温度35〜96℃で、塔底では圧力0.1〜200KPa、好ましくは1〜100KPa、温度40〜190℃である。蒸留塔には分離効率をあげるため、各種充填物を充填したり、還流を行うことができる。理論段数については各蒸留塔において、1〜100段であり、好ましくは2〜50段、より好ましくは3〜30段である。還流比は各蒸留塔の分離状態をみて決定することができる、通常は1〜50が適当である。
【0044】
第2蒸留塔7の塔頂からはアルキルノルボルネンを分離・回収し、その少なくとも一部をライン10を介して、反応器5へ循環・再使用する。このアルキルノルボルネン留分には場合によりシクロペンタジエンが含まれることがある。また、反応に溶剤使用した場合には、溶剤の使用目的の一つにノルボルネンの固化防止にあるので、ここで溶剤をアルキルノルボルネンと共に同時に留出させることが好ましい。
【0045】
循環アルキルノルボルネン単独、または循環アルキルノルボルネンと必要により使用した溶剤との混合物は、循環ライン10を経て、原料として再利用するために反応器5へ循環させる。適宜溶媒タンク1および粗ジシクロペンタジエン・タンク2から供給される溶媒または粗ジシクロペンタジエンと混合し、液送(移送)ポンプ4に導かれ反応器5へと導入される。
【0046】
なお、蒸留工程の内、未反応オレフィン、シクロペンタジエン、アルキルノルボルネン、必要に応じて使用した溶媒を分離回収する工程は1本の蒸留塔で行うことも可能で、これら留分を同時に塔頂から抜出すことが可能であり、それぞれその少なくとも一部を反応器に循環するようにすることができる。
【0047】
なお、第2蒸留塔7の塔頂から留出するアルキルノルボルネン留分は、更に別の蒸留塔(図示せず)で蒸留することにより、該塔頂のアルキルノルボルネン留分から高純度のアルキルノルボルネンを抜出すことができる。
【0048】
第2蒸留塔7の塔底より抜き出された反応混合物は、第3蒸留塔8へ送られ、塔頂よりジシクロペンタジエンを分離する。その際の蒸留条件は蒸留塔の塔頂、塔底の温度、圧力条件がそれぞれ50〜120℃、30KPa以下、80〜200℃、80KPa以下であることが好ましい。なおこの回収した留分は適宜にジシクロペンタジエン原料として再使用することもできる。
【0049】
第3蒸留塔8の塔底からはジシクロペンタジエンが除去された反応混合物が抜き出され、第4蒸留塔9に送られる。
【0050】
第4蒸留塔9では塔頂より目的物であるアルキルテトラシクロドデセンが、塔底よりこれより高沸点の重質分が抜き出される。第4蒸留塔9の運転条件は塔底において圧力30KPa以下で、温度は200℃以下であることが好ましい。
【0051】
なお、その他の微量不純物として、シクロペンタジエン、アルキルノルボルネンと沸点が近くこれらを蒸留回収する際に混入する成分としては、オレフィンとイソプレンの反応によるアルキルメチルシクロヘキセン、オレフィンとブタジエンの反応によるアルキルシクロヘキセン化合物等が確認されているが、本発明における製造方法において、シクロペンタジエンとの付加反応は起さず、またオレフィンとイソプレン等から合成されないことを確認しており、従ってこれらの化合物は循環使用する回収原料中に混入しても何ら影響を与えない。
【0052】
また本発明においては酸化防止剤、重合禁止剤を加えることができる。例えば、ハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4−メトキシフェノール等のフェノール系化合物、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミン化合物などが好適に添加される。その添加量は、反応器中に供給される反応原料全量に対して、通常10〜10000質量ppm、好ましくは50〜5000質量ppmの範囲である。また、製品テトラシクロドデセン化合物にも50〜5000質量ppmの範囲で好ましく添加することができる。
【0053】
[発明を実施するための最良の形態 ]
以下本発明を、実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明は本発明の主旨を逸脱しない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
【0054】
(比較例4)
図1に示した装置を用いて反応を行った。ノルボルネン/メチルシクロヘキサンを質量比85/15で混合し、粗ジシクロペンタジエンとエチレンを反応器5に連続導入した。原料の純度はノルボルネン(99.7質量%)、ジシクロペンタジエン(73.7質量%)、エチレン(99.9質量%)であった。ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレンはモル比で4.5/1/1で、粗ジシクロペンタジエンは純度換算を行わないもので粗ジシクロペンタジエン132gを1モルとした(以下、実施例、比較例において同じ)。
反応器5は、5MPaに保持した。ノルボルネンとメチルシクロヘキサンとの混合物を基準に、滞留時間は15分であり、反応器5での反応温度は230℃であった。
反応器5からの反応混合物を第1蒸留塔6に導入した。第1蒸留塔6は理論段数20段であり、400KPaで運転することで、塔頂よりエチレンとシクロペンタジエンの混合物を連続的に分離し、ライン11を経て反応器5へ循環させた。
【0055】
第1蒸留塔6の塔底より抜きだされた反応混合物は、次に理論段数30段の第2蒸留塔7に送り、20KPa、塔頂温度43℃でノルボルネンとメチルシクロヘキサンを同時に回収した。この回収液は質量比でノルボルネン/メチルシクロヘキサン=85/15から若干の乖離があり、ライン10を経てタンク1からメチルシクロヘキサンを添加して、反応器5へ連続的に循環させた。第2蒸留塔7の塔底より抜き出された混合物は理論段数25段の第3蒸留塔8に導き、10KPa、塔頂温度84℃で塔頂から未反応ジシクロペンタジエンを分離した。
【0056】
この塔底より抜き出された反応混合物を理論段数25段の第4蒸留塔9へ導き、3KPa、塔頂温度89℃で塔頂から目的物のテトラシクロドデセンを得た。塔底からは、TCDよりも高沸点の重質物を抜き出した。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ1100質量ppm、10500質量ppm、71000質量ppmと安定しておりテトラシクロドデセンの純度は93.8質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0057】
(比較例5)
純度77.7質量%のジシクロペンタジエンを用いた以外は比較例4に記載の反応条件で連続運転を行った。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ12000質量ppm、2000質量ppm、72000質量ppmと安定しておりテトラシクロドデセンの純度は92.9質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0058】
(比較例6)
純度78.3質量%のジシクロペンタジエンを用いた以外は比較例4に記載の反応条件で連続運転を行った。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ11000質量ppm、12000質量ppm、31000質量ppmと安定しておりテトラシクロドデセンの純度は93.1質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0059】
(実施例1)
ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレンをモル比で8/1/1として、連続的に反応を行い、第1蒸留塔6を200KPaで運転して、分離されたエチレンを廃棄し、第2蒸留塔7の運転条件を30KPa、塔頂温度47℃としてノルボルネン、メチルシクロヘキサンを同時に回収した以外は比較例4に記載の反応条件で連続運転を行った。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ1200質量ppm、1100質量ppm、32000質量ppmで安定しておりテトラシクロドデセンの純度は95.0質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0060】
(比較例7)
ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレンをモル比で6.5/1/1とした以外は比較例4に記載の反応条件で連続運転を行った。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ1100質量ppm、1200質量ppm、72000質量ppmで安定しておりテトラシクロドデセンの純度は93.5質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0061】
(実施例2)
純度78.3質量%のジシクロペンタジエンを使用し、ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレンをモル比で6.5/1/1とした以外は比較例4に記載の反応条件で連続運転を行った。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ1300質量ppm、12000質量ppm、40000質量ppmで安定しておりテトラシクロドデセンの純度は94.1質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0062】
(実施例3)
純度77.7質量%のジシクロペンタジエンを使用し、ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレンをモル比で6.5/1/1とした以外は比較例4に記載の反応条件で連続運転を行った。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ13000質量ppm、1200質量ppm、38000質量ppmで安定しておりテトラシクロドデセンの純度は94.7質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0063】
(比較例1)
ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレンのモル比を2/1/1とした以外は比較例4と同一の反応条件で連続反応を行った。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、1−メチル−2−ノルボルネンの量を測定したところ、それぞれ21000質量ppm、23000質量ppm、95000質量ppmであり、製品テトラシクロドデセンの純度は87.0質量%と低純度であった。反応終了後にシクロペンタジエン留分が留出する蒸留塔や循環ラインの内側を観察したところ、イソプレンやピペリレンのポリマーとみられるゴム状物の付着がみられた。
【0064】
(実施例4)
テトラシクロドデセンの連続製造を図1に示した装置を用いて行った。なお溶剤は使用していない。5−エチル−2−ノルボルネン、粗ジシクロペンタジエン、1−ブテンを反応器5に連続導入した。原料の純度は5−エチル−2−ノルボルネン(99.7質量%)、ジシクロペンタジエン(73.7質量%)、1−ブテン(99.6質量%)で5−エチル−2−ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/1−ブテンはモル比で5/1/7であった。
反応器5は、5.0MPaに保持し、滞留時間30分で反応器5での反応温度は230℃であった。
反応器5からの反応混合物を第1蒸留塔6に導入した。第1蒸留塔6は理論段数20段であり、100KPaで運転することで、塔頂より1−ブテンを連続的に分離し、ライン11,12を経てブテンタンク3に戻し、反応器5へ循環使用した。
第1蒸留塔6の塔底より抜きだされた混合液を理論段数30段の第2蒸留塔7に送り、13KPa、塔頂温度77〜83℃で5−エチル−2−ノルボルネンを回収し、ライン10を経て反応器5へ循環使用した。
第2蒸留塔7の塔底より抜き出された混合液を理論段数25段の第3蒸留塔8に導き、10KPa、塔頂温度90℃で塔頂から未反応ジシクロペンタジエンを分離した。
この塔底より抜き出された混合液を理論段数25段の第4蒸留塔9へ導き、ここで塔頂より3KPa、塔頂温度118℃で目的物のエチルテトラシクロドデセンを得た。塔底からは、エチルテトラシクロドデセンよりも高沸点の重質物を抜き出した。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対する6−エチル−1−メチル−2−ノルボルネンと5−エチル−1−メチル−2−ノルボルネンの合計量、イソプレン、ピペリレンの量を測定したところ、それぞれ43000質量ppm、2000質量ppm、1700質量ppmであり、製品エチルテトラシクロドデセンの純度は96.3質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0065】
(比較例2)
5−エチル−2−ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/1−ブテンのモル比を2/1/3とした以外は実施例4に記載の反応条件で連続反応を行った。
200日の連続運転期間中、反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対する6−エチル−1−メチル−2−ノルボルネンと5−エチル−1−メチル−2−ノルボルネンの合計量、イソプレン、ピペリレンの量を測定したところ、それぞれ83000質量ppm、21000質量ppm、27000質量ppmであり、製品エチルテトラシクロドデセンの純度は88.9質量%と低純度であった。反応終了後にシクロペンタジエン留分が留出する蒸留塔や循環ラインの内側を観察したところ、イソプレンやピペリレンのポリマーとみられるゴム状物の付着がみられた。
【0066】
(実施例5)
メチルテトラシクロドデセンの連続製造を図1に示した装置を用いて行った。なお溶剤は使用していない。5−メチル−2−ノルボルネン、粗ジシクロペンタジエン、プロピレンを反応器5に連続導入した。原料の純度は5−メチル−2−ノルボルネン(99.5質量%)、ジシクロペンタジエン(73.7質量%)、プロピレン(99.5質量%)で5−メチル−2−ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/プロピレンはモル比で7/1/6であった。
反応器5は、5.0MPaに保持し、滞留時間30分で反応器5での反応温度は230℃であった。
反応器5からの反応混合物を第1蒸留塔6に導入した。第1蒸留塔6は理論段数20段であり、150KPaで運転することで、塔頂よりプロピレンを連続的に分離し、ライン11,12を経てプロピレンタンク3に戻し、反応器5へ循環使用した。
第1蒸留塔6の塔底より抜きだされた混合液を理論段数30段の第2蒸留塔7に送り、20KPa、塔頂温度75〜81℃で5−メチル−2−ノルボルネンを回収し、ライン10を経て反応器5へ循環使用した。
第2蒸留塔7の塔底より抜き出された混合液を理論段数25段の第3蒸留塔8に導き、10KPa、塔頂温度90℃で塔頂から未反応ジシクロペンタジエンを分離した。
この塔底より抜き出された混合液を理論段数25段の第4蒸留塔9へ導き、ここで塔頂より3KPa、塔頂温度107℃で目的物のメチルテトラシクロドデセンを得た。塔底からは、メチルテトラシクロドデセンよりも高沸点の重質物を抜き出した。
200日の連続運転期間中、全ての原料が流入する反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対する1,6−ジメチル−2−ノルボルネンと1,5−ジメチル−2−ノルボルネンの合計量、イソプレン、ピペリレンの量を測定したところ、それぞれ35000質量ppm、1800質量ppm、2100質量ppmであり、製品メチルテトラシクロドデセンの純度は95.9質量%と高純度で何ら経時変化を示すことなく安定な連続運転ができた。
【0067】
(比較例3)
5−メチル−2−ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/プロピレンのモル比を3/1/2.5とした以外は実施例5に記載の反応条件で連続反応を行った。
200日の連続運転期間中、反応器5の入口から経時毎に試料を抜出し、各サンプル中に含まれる純シクロペンタジエンと純ジシクロペンタジエンの合計量に対する1,6−ジメチル−2−ノルボルネンと1,5−ジメチル−2−ノルボルネンの合計量、イソプレン、ピペリレンの量を測定したところ、それぞれ81000質量ppm、19000質量ppm、21000質量ppmであり、製品メチルテトラシクロドデセンの純度は87.8質量%と低純度であった。反応終了後にシクロペンタジエン留分が留出する蒸留塔や循環ラインの内側を観察したところ、イソプレンやピペリレンのポリマーとみられるゴム状物の付着がみられた。
【0068】
産業上の利用可能性
本発明のテトラシクロドデセン類の連続的製造方法によれば、低純度のジシクロペンタジエンである粗DCPDを原料に使用することが可能であり、そして反応器内に導入される原料中のシクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対するイソプレン、ピペリレン、前記一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類のいずれか1つ、あるいはいずれか2つ、またはこれら3つの量を一定範囲内とすることにより、高純度なジシクロペンタジエン類を安定して長期間にわたって製造することができるので、その産業上の利用価値は甚だ大きい。
【0069】
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施態様を示すプロセスフローである。図1において、1は溶媒タンク、2は粗ジシクロペンタジエン・タンク、3はオレフィン・タンク、4は送液ポンプ、5は反応器、6は第1蒸留塔、7は第2蒸留塔、8は第3蒸留塔、9は第4蒸留塔、10は2−ノルボルネン類循環ライン、11、12は未反応オレフィン循環ラインを示す。
Claims (4)
- 一般式(1)で示されるオレフィン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびに一般式(2)で示されるノルボルネン類を連続的に反応器に供給して加熱反応させ、反応器からの反応混合物中に含まれるノルボルネン類およびシクロペンタジエンのそれぞれの少なくとも一部を前記反応器に循環させることにより一般式(3)で示されるテトラシクロドデセン類を連続的に製造する方法であって、かつ、 反応器内に導入される原料中の一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびイソプレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびピペリレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類、イソプレン並びにピペリレンの量を下記の範囲内に維持して製造することを特徴とするテトラシクロドデセン類の連続的製造方法。
各成分の量の範囲:
イソプレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
ピペリレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜70000質量ppm
(但し、各式においてR1、R2は同一または異なる基を表し、それぞれ水素原子、メチル基またはエチル基のいずれかを表す。) - 下記工程1)〜5)を含み、かつ反応器内に導入される原料中の一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびイソプレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類およびピペリレン、あるいは一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類、イソプレン並びにピペリレンの量を下記の範囲内に維持して製造することを特徴とする一般式(3)で示されるテトラシクロドデセン類の連続的製造方法。
各成分の量の範囲:
イソプレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
ピペリレン量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜10000質量ppm
一般式(4)で表される1−メチル−2−ノルボルネン類量:シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの合計量に対して1〜70000質量ppm
1)一般式(1)で示されるオレフィン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびに一般式(2)で示されるノルボルネン類を連続的に反応器に供給し加熱反応させる工程、
(但し、各式においてR1、R2は同一または異なる基を表し、それぞれ水素原子、メチル基またはエチル基のいずれかを表す。)
2)反応混合物からオレフィン、シクロペンタジエンおよびノルボルネン類を蒸留により分離する工程、
3)前記工程2で分離したオレフィン、シクロペンタジエンおよびノルボルネン類のそれぞれ少なくとも一部を前記反応器に循環させる工程、
4)前記工程2の後に、反応混合物からジシクロペンタジエンを蒸留により分離する工程、
5)前記工程4の後に、反応混合物からテトラシクロドデセン類を蒸留により分離する工程。 - 反応混合物からジシクロペンタジエンを蒸留塔により分離するに際し、蒸留塔の塔頂、塔底の温度、圧力条件がそれぞれ50〜120℃、30KPa以下、80〜200℃、80KPa以下の条件でもって該蒸留塔塔頂からジシクロペンタジエンを抜き出すことを特徴とする請求項2記載のテトラシクロドデセン類の連続的製造方法。
- オレフィン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびにノルボルネン類を、反応温度100〜400℃、反応圧力0.5〜40MPa、滞留時間0.1〜360分およびジシクロペンタジエンのモル数(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する)に対して、オレフィンを0.1〜50倍モル、ノルボルネン類を1〜50倍モルの割合で反応器に供給し反応させることを特徴とする請求項1または請求項2記載のテトラシクロドデセン類の連続的製造方法。
【0001】
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