JP4526142B2 - ノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンの同時製造方法 - Google Patents

ノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンの同時製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はテトラシクロドデセン(以下、TCDと称することがある)とノルボルネン(以下、NBと称することがある)の併産製造プロセスに関する。詳しくはNBと高純度TCDとの併産製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
優れた光学特性、高透明性や耐熱性、吸油性を有するポリマーとしてシクロオレフィン(コ)ポリマーは注目されており、その原料としてテトラシクロドデセンに代表される環状オレフィンは有用である。これらの環状オレフィンは有機金属錯体触媒を用いて重合される。その重合方法は大別して2つあげることができる。すなわち、この環状オレフィンのオレフィン部位での単独重合、または低級α−オレフィンとの共重合はチグラー触媒やメタロセン触媒を用いることで重合が進行する。もう一方の重合方法はカルベン型錯体を使用したメタセシス重合が知られている。
【0003】
テトラシクロドデセンの製造方法としては、シクロペンタジエン(以下、CPDと称することがある)および/またはジシクロペンタジエン(以下、DCPDと称することがある)、ノルボルネンをエチレンと加熱混合することでテトラシクロドデセンとノルボルネンを含む反応液を製造し、ノルボルネンは回収、循環させる方法が代表的である。
【0004】
ここで、たとえば、高純度なTCDを得るために特開平6−9437号公報では、高純度な原料DCPDの使用を提案し、反応器からの反応液を蒸留し、ノルボルネンを含む留分を該反応器に循環させる方法を開示する。
【0005】
しかしながら、原料DCPDはナフサ等の熱分解工程から得られる副生物を利用するところから特定の不純物を含み、該副生物を精製して得られる高純度な原料は当然高価であり必然的に製品価格の高騰をもたらす。それゆえ、安価な原料、すなわち不純物を含む原料CDPDを用いながら、高純度なTCDを得る方法が望まれる。
【0006】
ところで、ナフサ等の熱分解工程から得られる原料DCPDは、一応の精製手段として蒸留されるところから、それに含まれる不純物は上記公報でも開示しているようにDCPDと沸点範囲が近接している化合物、すなわち炭素数としては10前後の化合物を主としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らは、反応器における反応またはその後の蒸留等によりCPD以外のDCPDよりもはるかに軽い軽質成分が副生し、しかも前記公報記載の製造方法に従うならばこの軽質成分は反応器に循環されざるを得ないところ、該成分の反応器への循環は製品TCDの純度を低下させる可能性があることを見出した。
【0008】
すなわち、軽質分の中で特にC5不飽和炭化水素、たとえばイソプレンとピペリレンは本発明の反応条件において、NBと付加反応を起こし、示性式C1218で表される炭化水素を与える。このような化合物は目的化合物TCD(C1216)と炭素数が同じであるため蒸留によるTCDとの分離が困難で、TCD純度に影響を与える。
【0009】
本発明の課題は、一定の不純物を含む安価なDCPDを原料として、高収率で高純度なテトラシクロドデセンを得る安価なプロセスを提供することにある。さらに本発明の他の課題は、一定の不純物を含むDCPDを原料として、高収率で高純度なテトラシクロドデセンを得て、併せてNBを製造し、一部は循環使用する安価なプロセスを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、次の工程1)〜6)を含む方法であって、反応器に循環させる循環流中に含まれるC5成分の含有量を低減させることを特徴とするノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンを連続的に同時に製造する方法に関する。
1)エチレン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびにノルボルネンを次の割合になるようにそれぞれ連続的に反応器に供給し、反応温度170〜280℃、LHSV=0.5〜10、圧力1〜50MPaの条件下に連続的に反応させる工程、
・シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエン(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する); 1
・エチレン; 0.5〜5 (ジシクロペンタジエンに対するモル比)
・ノルボルネン; 2〜10(ジシクロペンタジエンに対するモル比)
2) 反応混合物からエチレンを分離する工程、
3) 前記工程2の後で反応混合物から実質的にジシクロペンタジエンを含まないノルボルネン留分を分離する工程、
4) 前記工程3において分離したノルボルネン留分を、C5成分を含む軽質分、精製ノルボルネン、循環ノルボルネンとに分離し、C5成分を含む軽質分および精製ノルボルネンは分離回収し、該循環ノルボルネンは前記反応器に循環させる工程、
5) 前記工程3の後において反応混合物からジシクロペンタジエンを分離する工程
6) 前記工程5の後で反応混合物からテトラシクロドデセンを連続的に分離・回収する工程。
【0011】
本発明の第2は、次の工程1)〜6)を含む方法であって、反応器に循環させる循環流中に含まれるC5成分の含有量を低減させることを特徴とするノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンを連続的に同時に製造する方法に関する。
1) 沸点がノルボルネンより高沸点で、180℃(常圧換算)以下の炭化水素溶剤と、エチレン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびにノルボルネンを次の割合になるようにそれぞれ連続的に反応器に供給し、反応温度170〜280℃、LHSV=0.5〜10、圧力1〜50MPaの条件下に連続的に反応させる工程、
・シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエン(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する); 1
・エチレン; 0.5〜5 (ジシクロペンタジエンに対するモル比)
・ノルボルネン; 2〜10(ジシクロペンタジエンに対するモル比)
2) 反応混合物からエチレンを分離除去する工程、
3) 前記工程2の後で反応混合物から実質的にジシクロペンタジエンを含まないノルボルネンおよび前記炭化水素溶剤を主として含む留分を分離する工程、
4) 前記工程3において分離したノルボルネンおよび溶剤を主として含む留分から、C5成分を含む軽質分、精製ノルボルネンならびに循環ノルボルネンおよび前記炭化水素溶剤を含む留分とに分離し、C5成分を含む軽質分および精製ノルボルネンは分離回収し、該循環ノルボルネンおよび前記炭化水素溶剤を含む留分は前記反応器に循環させる工程、
5) 前記工程3の後において反応混合物から未反応ジシクロペンタジエン留分を分離する工程、
6) 前記工程5の後で反応混合物からテトラシクロドデセンを連続的に分離・回収する工程。
【0012】
本発明の第3は、炭化水素溶剤がヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンの何れかであることを特徴とする本発明第2のノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンを連続的に同時に製造する方法に関する。
【0013】
本発明の方法によれば、循環するノルボルネンを含む留分からC5成分が除かれるために、不純物を含む安価な粗DCPD原料を用いるにもかかわらず、高純度な製品TCDを得ることが出来、それゆえ、安価な原料を用いてNBおよび高純度なTCDを安価に併産することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
図1は本発明の一実施態様を示すプロセスフローである。なお反応開始時には別途ノルボルネンを反応器に供給するが、図1ではこの反応開始時のノルボルネンのための供給ラインは省略している。
図1において、1は溶剤タンクを示す。本発明の方法においては常圧における沸点がノルボルネンの沸点より高く、180℃以下の溶剤を使用することが好ましい。その目的は各成分濃度を低減させ、副生成物である重質分を減少させるためと、および後述する循環ノルボルネンの固化防止にある。溶剤はNBと相溶し、分離可能な程度に沸点が近いことが好ましい。この点から炭素数6〜8の芳香族、脂肪族炭化水素が適当である。
【0017】
これらのなかでも前記したようなノルボルネンの沸点95℃に近接している分岐脂肪族、脂環族炭化水素が好ましく、これらは蒸留でノルボルネンとの混合液として安定に同時に回収することができ、蒸留回収ラインの閉塞問題が解決されるので好ましい。
なお、NB回収に際しこのように溶剤とともにノルボルネンを回収するならば、蒸留コンデンサー(図示せず)の冷却に水を用いることができ、水、海水が好ましく使用される。
【0018】
使用する溶剤の種類、量等にもよるが、冷媒の温度は0〜95℃である。またノルボルネンの沸点が95℃であるので、蒸留圧力によってはノルボルネンを排気ガス中に損失する恐れがあり、かかる観点から蒸留塔・塔頂の条件は、好ましくは圧力10〜200KPa、より好ましくは10〜100KPaで、使用する溶剤の種類、量等にもよるが、冷媒の温度は0〜80℃が適当である。ただし、蒸留の際に排気ガス中に損失した溶剤等は原料タンクに適宜・補充として加えることができる。
【0019】
さらに高純度NBの精製工程で蒸留を用いるが、そこでは精製NB、循環NBと溶剤との混合留分に分離する。精製した高純度NBとして、これを留出させることがNB純度を向上させるために好ましく、それゆえ溶剤はNBよりも高沸点で、常圧換算180℃以下のものを使用することがより好ましい。ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンが好ましく、より好ましくはトルエン、メチルシクロヘキサンである。
【0020】
図の2は、粗ジシクロペンタジエンのタンクである。粗シクロペンタジエンも原料とすることができる。CPDはジシクロペンタジエンの熱分解により容易に得られるが、粗DCPDを熱分解するとCPDにも不純物が混入する。このような粗CPDをも原料とすることができる。もちろんCPDとDCPDの混合物からなる粗原料も原料とすることができる。本発明においては、通常の反応条件下ではDCPDはCPDへ分解する。また工業的には粗DCPDの入手は容易である。したがって、CPDとして好ましくは次に述べるDCPDを用いる。
【0021】
本発明においては原料として好ましくは粗ジシクロペンタジエンを用いる。これはエチレン等の低級オレフィン製造のためにナフサ等の軽質炭化水素を熱分解または接触分解する際の副生油から回収されるものが工業的に大量に得られしかも安価であるので好ましい。このような市販の粗ジシクロペンタジエンには、前記公報に記載の不純物、たとえばイソプロペニルノルボルネンやプロペニルノルボルネン等が不純物として含まれる。
【0022】
図の3はエチレンのタンクである。エチレンとしてはそのソースは特に限定されないが、ナフサや天然ガスあるいは石油精製から得られるガス留分をスチームクラッキングすることで得られる重合グレードのエチレンのほか、エタンの脱水素やエタノールの脱水によって得られるエチレンも使用可能であるが、重合グレードを使用することが望ましい。使用するエチレンの量はジシクロペンタジエン(シクロペンタジエンを使用した時にはジシクロペンタジエンに換算する)に対して、モル比で0.5〜5であり、好ましくは1〜4、より好ましくは1.2〜3である。エチレン量が少ないと生成するNBが少なく、エチレン量が多いと生成するNBが多くなり、精製NBの効率的な生産が可能になる。
【0023】
ノルボルネンはエチレンとシクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンを原料に反応温度100〜350℃、反応圧力0.1〜40MPaの条件で合成することができる。本発明の製造プロセスのように反応系中にエチレンとジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエンを共存させれば、テトラシクロドデセン合成条件においてノルボルネンも同時に合成ができる。したがって、併産されたノルボルネンを循環使用することとすれば、反応開始時を除けば特にNBを別途供給する必要はない。
【0024】
粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンは移送ポンプ4にて反応器5に導入される。なお、エチレンは昇圧機(図示せず)等により昇圧されて反応器5に導入される。
【0025】
連続的に供給する粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンは、ジシクロペンタジエンのモル数を基準として(すなわちシクロペンタジエン2モルはジシクロペンタジエン1モルに換算する)、そのノルボルネンとの供給比率はモル比でノルボルネン/ジシクロペンタジエン=2〜10であり、好ましくは2.5〜9、より好ましくは3〜8であるように供給する。
ノルボルネン量が多いと反応は重質分の収量は比較的少なくなるが、循環使用量が多くなり、蒸留に際しエネルギーを大量に必要とするため、あまり得策ではない。ジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン量が多いと重質分が多く生成し、原料の有効利用率が低下する。
【0026】
これらを原料として反応器5に連続的に供給しテトラシクロドデセンおよびノルボルネンの合成を行う。
反応器5は完全混合型、ピストンフロー型、いずれの反応器も使用できる。ピストンフロー型反応器の市販品としてノリタケカンパニー(株)製「スタティックミキサー」、住友重機械工業(株)製「スルーザーミキサー」、櫻製作所(株)製「スケヤミキサー」などがあげられる。反応器は一段でも二段以上の多段の構造とすることもできる。完全混合型反応器やピストンフロー型反応器は、直列または並列で組み合わせて使用することができる。
【0027】
反応器5での反応条件としては、LHSV=0.5〜10である。好ましくはLHSV=0.7〜8、より好ましくはLHSV=1〜6である。LHSVが10を越えると、未反応物が多く、効率的な生産ができない。またLHSVが0.5未満であると、重質物の生成が多くなり原料の有効収率が低下する。また時間当たりの生産量も低下する。反応圧力は1〜50MPaであり、好ましくは2〜40MPa、より好ましくは3〜10MPaである。反応温度は170〜280℃であり、好ましくは180〜270℃、より好ましくは200〜250℃である。
【0028】
とくにジシクロペンタジエンを原料に用いる場合は、反応温度は100℃以上とすればジシクロペンタジエンはシクロペンタジエンへ容易に分解するので好ましい。なお反応温度が280℃よりも高いと重質分が生成しやすく、また反応温度が低いと、反応が進行し難くなり、効率的な生産ができない。
【0029】
本発明の方法においては、反応器5中において、エチレンがノルボルネンやシクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンに充分に溶け込んでいることが好ましい。溶剤を用いる場合にはもちろん溶剤にも十分溶解していることが好ましい。このような状態はノルボルネン、ジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン、エチレンのモル混合比によっても変わるが、たとえば無溶剤の場合モル混合比でノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレン=8/1/1、温度が180℃の場合ではおおよそ2.5MPa以上の圧力が必要である。
【0030】
これよりもエチレン量が多い場合または温度が高い場合にはより高い圧力が必要で、たとえば260℃の場合ではおおよそ3.9MPa以上が必要である。当然溶剤を使用する場合には、これらよりもより低い圧力でもエチレンの溶解が可能であり、反応圧の低圧化が達成できる。いずれにしろ反応条件下において、液相で反応させることとし、そして反応器内に気相エチレンが実質的に存在しないように反応条件を選択することが、TCDを高い収率で得るために好ましい。
【0031】
反応器5から連続的に抜き出された反応混合物は、次に蒸留工程に導かれる。
まず図1では反応器5からの反応混合液は、第1蒸留塔6に導入されて圧力を0.1〜1MPaに調整される。ここでは主として塔頂から未反応エチレンが分離される。
蒸留条件はその塔頂において圧力100〜1000KPa、温度25〜45℃で、塔底では圧力100〜1000KPa、温度25〜100℃の範囲から任意に選ばれる。圧力を常圧よりも若干加圧にすることで、安価な海水や工業用水により塔頂ガスを凝縮できるようになる。ここで分離したエチレンは、エチレンタンクまたは昇圧機(いずれも図示せず)に導入し、原料として再利用することが可能である。
【0032】
第1蒸留塔6の塔底からは、エチレンが分離された反応液が抜き出され、第2蒸留塔7に導かれる。
第2蒸留塔7の塔頂から未反応CPDおよび溶剤を使用した場合には溶剤を含んだノルボルネンを分離・回収する。蒸留条件は第2蒸留塔7の塔頂では0.1〜200KPa、好ましくは1〜100KPa、温度35〜96℃で、塔底では圧力0.1〜200KPa、好ましくは1〜100KPa、温度40〜190℃である。
【0033】
第2蒸留塔7では分離効率をあげるため、各種充填物を充填したり、還流を行うことができる。理論段数については各蒸留塔において、1〜100段であり、好ましくは2〜50段、より好ましくは3〜30段である。還流比は各蒸留塔の分離状態をみて決定されるものであるが、1〜50が適当である。
【0034】
第2蒸留塔7の塔頂から抜き出された未反応CPDおよび溶剤を使用した場合には溶剤を含んだノルボルネンからなるNB留分は、シクロペンタジエンのほかDCPD不純物に由来するC5成分、すなわち炭素数5の不飽和炭化水素、たとえばイソプレン、ピペリレンなど軽質分を含んでいることがある。これらC5成分はTCD製造の反応時、蒸留時またはその両方の工程において生成する可能性がある。この当該C5成分はノルボルネンとともに反応器5に循環されるとそこで再度反応し重質分となって製品TCDの純度を低下させる原因になり得る。そのため、循環させるノルボルネンを含む留分中のC5成分はその含有量を低減させることが必要である。
【0035】
すなわち、軽質分の中で、とくにC5不飽和炭化水素、たとえばイソプレンとピペリレンは本発明の反応条件において、NBと付加反応を起こし、示性式C1218で表される炭化水素を与える。このような化合物はTCD(C1216)と炭素数が同じで、TCDとの分離が困難で、TCD純度に影響を与える。そのためTCD純度向上のためには、反応原料への軽質分の混入が少ないほど好ましい。
そのため系外へ排出するC5分が多いほど、反応器中のイソプレン、ピペリレンはDCPDの不純物からの発生分のみに近くなり、純度の低いDCPDも原料として使用することが可能となる。
【0036】
具体的な低減方法としては、たとえば、第2蒸留塔7から抜き出された上記NB留分を別個の蒸留塔(図示せず)に送り、その塔頂より精製ノルボルネンと塔底より循環ノルボルネンおよび反応に溶剤を使用した場合には該溶剤との混合物に分離する。この精製ノルボルネンには軽質分を含ませるようにし、これにより反応器への循環流中からC5成分を減少させることができる。分離した精製NBは回収することができ、ノルボルネンの用途によっては許容範囲の軽質分の含有であれば、このように精製ノルボルネン中にC5成分を混入させ、このまま製品とすることができる。
【0037】
またそのほか、図に示すように精製ノルボルネンの純度向上も兼ねて、第2蒸留塔7の塔頂から抜き出された前記のNB留分を、別個の蒸留塔8において蒸留し、その塔頂からC5成分を含む軽質分を抜き出し、その途中から精製ノルボルネン留分を、塔底から循環ノルボルネンおよび反応に溶剤を使用した場合には循環ノルボルネンと該溶剤をも含む留分を抜き出すように分離することも可能である。
【0038】
このように分離した軽質分はシクロペンタジエンをも含むことがあるが、このCPDは反応原料として再利用することもできる。第3蒸留塔8の蒸留条件は塔頂では1〜200KPa、好ましくは10〜100KPa、温度35〜96℃で、塔底では圧力1〜200KPa、好ましくは10〜100KPa、温度40〜190℃である。蒸留塔には分離効率をあげるため、各種充填物を充填したり、還流を行うことができる。理論段数については各蒸留塔において、1〜100段であり、好ましくは2〜50段、より好ましくは3〜30段である。還流比は各蒸留塔の分離状態をみて決定されるものであるが、1〜50が適当である。
【0039】
いずれにしろ反応器5へ循環させる循環流中におけるC5成分、たとえばイソプレン,ピペリレン等の不飽和炭化水素成分の含有量をより低くすることが、製品TCD純度を向上させるために好ましいことである。好ましくは10質量%以上を低減する。
【0040】
さらに精製NBは凝固しやすく、ラインの閉塞がおこり、プラントの安定運転ができなくなる恐れがあるので、製品タンクや移送の際のラインなどは適宜の保温材により保温しておくことが好ましい。
【0041】
循環ノルボルネン留分または循環ノルボルネンと反応に溶剤を使用した場合には該溶剤を含む留分は、循環ライン11を介して反応器5へ循環させ、原料として再利用する。すなち、適宜溶剤タンク1、粗ジシクロペンタジエンタンク2から供給される溶剤、粗ジシクロペンタジエンと混合し、液送ポンプ4に導かれ、反応器5へと導入される。
【0042】
第2蒸留塔7の塔底より抜き出された反応混合物は、第4蒸留塔9へ送られ、塔頂より未反応成分としてのジシクロペンタジエンを主成分とする留分を分離する。すなわち、第4蒸留塔9の塔頂からは未反応成分としてのジシクロペンタジエンを含む留分が抜き出され、そして、塔底からの留分は第5蒸留塔10に送られる。
第5蒸留塔10では塔頂よりTCD留分が抜き出され、塔底からはより重質な成分が抜き出される。第5蒸留塔の運転条件は塔底において圧力30KPa以下で、温度は200℃以下であることが好ましい。
【0043】
また本反応においては反応原料中に、適宜に酸化防止剤、重合禁止剤を加えることができる。例えば、ハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチルフェノル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4−メトキシフェノール等のフェノール系化合物、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミン化合物などが好適に添加される。その添加量は、反応器中に供給される反応原料全量に対して、通常10〜10000質量ppm、好ましくは50〜5000質量ppmの範囲である。もちろん製品としてのテトラシクロドデセンにも同様に添加することができる。
【0044】
【実施例】
以下本発明を、実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明は本発明の主旨を逸脱しない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
テトラシクロドデセンの連続製造を図1に示す製造装置で行った。
ノルボルネン/メチルシクロヘキサン(溶剤)が質量比85/15で混合された原料を反応器5に連続的に張り込み、市販の粗ジシクロペンタジエンとエチレンを同様に連続して反応器5に導入した。その際ノルボルネン/ジシクロペンタジエン/エチレンはモル比で5/1/2であった。なお連続供給する市販の粗ジシクロペンタジエン、エチレンの純度は、それぞれ80.0質量%、99.9質量%であった。
連続運転としてはノルボルネンとエチルシクロペンタンとの混合液を基準に、空間速度は2h-1であり、反応器5での温度は230℃であった。反応圧力は5MPaとした。
【0045】
第1蒸留塔6は理論段数20段であり、400KPaで連続運転することで、塔頂より反応混合物からエチレンを連続的に分離した。第1蒸留塔6の塔底より抜きだされた反応混合物を理論段数10段の第2蒸留塔7に送り、20KPa、塔頂温度35〜43℃の蒸留条件でノルボルネンとメチルシクロヘキサンの留分を塔頂から回収した。
これを第3蒸留塔8へ送り、20KPa、塔頂温度42℃で第3蒸留塔8塔頂よりシクロペンタジエン、イソプレン、ピペリレンを主成分とする留分を分離した。第3蒸留塔の途中からは精製NBを純度99.2質量%で得た。塔底からは循環NBとメチルシクロヘキサンとの混合留分を得て、これは原料として再使用するため、循環ライン11を経て連続的に原料ジシクロペンタジエンと混合し、液送ポンプ4より反応器5へ送った。
【0046】
なおこの回収液は、溶剤のロスにより初めの質量比のノルボルネン/メチルシクロヘキサン=85/15から若干の乖離があったので、損失したメチルシクロヘキサンを添加して、原料タンクに連続的に供給した。
前記第2蒸留塔7の塔底より抜き出された反応液を第4蒸留塔9に供給し、その塔頂から未反応成分としてのジシクロペンタジエンを抜き出した。第4蒸留塔9の塔底より抜き出された反応混合物は第5精留塔10へ送り、ここで塔頂より目的物のテトラシクロドデセンが純度97.0質量%で得られた。塔底からは、TCDよりも重質な成分を抜き出した。
【0047】
以上の運転は何ら経時変化を示すことなく250日以上にわたって安定な連続運転ができた。
なお、ジシクロペンタジエン転化率は92%、エチレン転化率は78%であった。純度99.2質量%のノルボルネン収率は10%(仕込みジシクロペンタジエン基準)であり、純度90.0質量%のテトラシクロドデセン収率は75%(仕込みジシクロペンタジエン基準)であり、イソプレンまたはピペリレンとノルボルネンとの付加物を1質量%含んでいた。
【0048】
(比較例1)
実施例1において、原料として純度80質量%のDCPDを使用して同様の反応させ、第3蒸留塔8塔頂から同様に抜き出したシクロペンタジエン、イソプレン、ピペリレンを主成分とする留分を、その全量を原料として反応器5へ循環させ再使用したほかは実施例1と同様に反応させた。
その結果、ジシクロペンタジエン転化率は92%、エチレン転化率は78%であった。純度99.2質量%のノルボルネン収率は10%(仕込みジシクロペンタジエン基準)であり、テトラシクロドデセン収率は75%(仕込みジシクロペンタジエン基準)であり、純度は90質量%であり、イソプレンまたはピペリレンとノルボルネンとの付加物を4質量%含んでいた。
【0049】
【発明の効果】
本発明のノルボルネン、テトラシクロドデセンを併産する製造方法においては、原料の組成比、運転条件、蒸留条件を適切なものとし、反応時またはその後の操作で副生するDCPD不純物に由来するイソプレンやピペリレンの少なくとも一部を系外に除去することで、イソプレンやピペリレンとNBとの付加物の生成を抑制し、安定に高純度NB、TCDを併産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示すプロセスフローである。
【符号の説明】
1;溶剤タンク
2;ジシクロペンタジエン・タンク
3;エチレン・タンク
4;移送ポンプ
5;反応器
6;第1蒸留塔
7;第2蒸留塔
8;第3蒸留塔
9;第4蒸留塔
10;第5蒸留塔
11:回収・循環ライン

Claims (3)

  1. 下記工程1)〜6)を含み、反応器に循環させる循環流中に含まれるC5成分の含有量を低減させることを特徴とするノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンを連続的に同時に製造する方法。
    1)エチレン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびにノルボルネンを次の割合になるようにそれぞれ連続的に反応器に供給し、反応温度170〜280℃、LHSV=0.5〜10、圧力1〜50MPaの条件下に連続的に反応させる工程、
    ・シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエン(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する); 1
    ・エチレン; 0.5〜5 (ジシクロペンタジエンに対するモル比)
    ・ノルボルネン; 2〜10(ジシクロペンタジエンに対するモル比)
    2) 反応混合物からエチレンを分離する工程、
    3) 前記工程2の後で反応混合物から実質的にジシクロペンタジエンを含まないノルボルネン留分を分離する工程、
    4) 前記工程3において分離したノルボルネン留分を、C5成分を含む軽質分、精製ノルボルネン、循環ノルボルネンとに分離し、C5成分を含む軽質分および精製ノルボルネンは分離回収し、該循環ノルボルネンは前記反応器に循環させる工程、
    5) 前記工程3の後において反応混合物からジシクロペンタジエンを分離する工程、
    6) 前記工程5の後で反応混合物からテトラシクロドデセンを連続的に分離・回収する工程。
  2. 下記工程1)〜6)を含み、反応器に循環させる循環流中に含まれるC5成分の含有量を低減させることを特徴とするノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンを連続的に同時に製造する方法。
    1) 沸点がノルボルネンより高沸点で、180℃(常圧換算)以下の炭化水素溶剤と、エチレン、粗シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエンならびにノルボルネンを次の割合になるようにそれぞれ連続的に反応器に供給し、反応温度170〜280℃、LHSV=0.5〜10、圧力1〜50MPaの条件下に連続的に反応させる工程、
    ・シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエン(シクロペンタジエンはジシクロペンタジエンに換算する); 1
    ・エチレン; 0.5〜5 (ジシクロペンタジエンに対するモル比)
    ・ノルボルネン; 2〜10(ジシクロペンタジエンに対するモル比)
    2) 反応混合物からエチレンを分離除去する工程、
    3) 前記工程2の後で反応混合物から実質的にジシクロペンタジエンを含まないノルボルネンおよび前記炭化水素溶剤を主として含む留分を分離する工程、
    4) 前記工程3において分離したノルボルネンおよび溶剤を主として含む留分から、C5成分を含む軽質分、精製ノルボルネンならびに循環ノルボルネンおよび前記炭化水素溶剤を含む留分とに分離し、C5成分を含む軽質分および精製ノルボルネンは分離回収し、該循環ノルボルネンおよび前記炭化水素溶剤を含む留分は前記反応器に循環させる工程、
    5) 前記工程3の後において反応混合物から未反応ジシクロペンタジエン留分を分離する工程、
    6) 前記工程5の後で反応混合物からテトラシクロドデセンを連続的に分離・回収する工程。
  3. 炭化水素溶剤がヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンの何れかであることを特徴とする請求項2記載のノルボルネンおよび高純度テトラシクロドデセンを連続的に同時に製造する方法。
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