JPH0859527A - イソブタンからのtert−ブチルアルコールの製造方法 - Google Patents

イソブタンからのtert−ブチルアルコールの製造方法

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JPH0859527A
JPH0859527A JP7205444A JP20544495A JPH0859527A JP H0859527 A JPH0859527 A JP H0859527A JP 7205444 A JP7205444 A JP 7205444A JP 20544495 A JP20544495 A JP 20544495A JP H0859527 A JPH0859527 A JP H0859527A
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tert
butyl alcohol
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liquid
hydroperoxide
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JP7205444A
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William A Smith
ウィリアム・アラン・スミス
Mark A Mueller
マーク・アレン・ミューラー
Yu-Hwa E Sheu
ユー−ホワ・エドワード・シェウ
John Ronald Sanderson
ジョン・ロナルド・サンダーソン
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Texaco Development Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イソブタンからtert−ブチルアルコールを製
造する改良された方法を提供する。 【解決手段】 イソブタンを無触媒的に酸素と反応させ
て、tert−ブチルヒドロペルオキシドおよびtert−ブチ
ルアルコールを含む第一の液状反応生成物を得る段階;
その少なくとも一部を第一の分解帯域の中で可溶性過酸
化物分解触媒と接触させて、tert−ブチルヒドロペルオ
キシドの一部をtert−ブチルアルコールに転換し、第二
の液状反応生成物を得る段階;およびそれを第二の分解
帯域中で可溶性ヒドロペルオキシド分解触媒によって処
理してヒドロペルオキシドを分解し、実質的に過酸化物
を含まないtert−ブチルアルコール反応生成物を得る段
階を含む、イソブタンからtert−ブチルアルコールを製
造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソブタンからte
rt−ブチルアルコールを製造するための複数段階法に関
する。より詳細には、本発明は、イソブタンからtert−
ブチルアルコールを製造するための複数段階法であっ
て、まずイソブタンを無触媒的に酸素と反応させて、te
rt−ブチルアルコールおよびtert−ブチルヒドロペルオ
キシドを含む反応混合物を製造し、続いてtert−ブチル
ヒドロペルオキシドをさらなる量のtert−ブチルアルコ
ールに転換する方法に関する。たとえば、本発明による
と、イソブタンを無触媒的に酸素と反応させて、tert−
ブチルヒドロペルオキシドおよびtert−ブチルアルコー
ルを含む第一の液状反応生成物を得ることができる。そ
の後、この第一の反応生成物の全部または一部を第一の
分解帯域中で可溶性過酸化物分解触媒と接触させて、te
rt−ブチルヒドロペルオキシドの一部をtert−ブチルア
ルコールに転換し、第二の液状反応生成物を得ることが
できる。この第二の液状反応生成物を、第二の分解帯域
中で可溶性ヒドロペルオキシド分解触媒によってさらに
処理して残留量のヒドロペルオキシドを分解して、実質
的に過酸化物を含まないtert−ブチルアルコール生成物
を得ることができ、これを、たとえばメチル−tert−ブ
チルエーテル反応帯域中でメタノールとの反応に使用し
て、メチル−tert−ブチルエーテルを得てもよい。第一
の液状反応生成物からのtert−ブチルヒドロペルオキシ
ドの一部を、プロピレンおよびtert−ブチルヒドロペル
オキシドをプロピレンオキシドおよびtert−ブチルアル
コールに転換するための、エポキシ化反応処理の原料と
して用いてもよい。
【0002】
【従来の技術】たとえばWinkler らによって米国特許第
2,845,461号明細書に示されているように、te
rt−ブチルヒドロペルオキシドとtert−ブチルアルコー
ルとの混合物を含む反応生成物を得るために、イソブタ
ンを酸素と液相で無触媒的に反応させることが公知であ
る。
【0003】また、たとえば米国特許第4,294,9
99号明細書および米国特許第4,296,262号明
細書に示されているように、tert−ブチルアルコールお
よび残留するtert−ブチルヒドロペルオキシドを含む反
応生成物を得るために、可溶性の均一系過酸化触媒の存
在下に、イソブタンを酸素と反応させることが公知であ
る。
【0004】さらに、たとえばSanderson らの米国特許
第4,912,266号、米国特許第4,910,34
9号、米国特許第4,912,267号、米国特許第
4,922,033号、米国特許第4,922,034
号、米国特許第4,922,035号、米国特許第4,
922,036号、米国特許第4,992,602号お
よび米国特許第5,025,113号の各明細書に示さ
れているように、tert−ブチルヒドロペルオキシドの接
触分解によってtert−ブチルアルコールを製造すること
が公知である。
【0005】また、たとえばMarquis らによって米国特
許第5,093,506号明細書および米国特許第5,
151,530号明細書に示されているように、イソブ
タンの酸化によって製造されるtert−ブチルヒドロペル
オキシドを、プロピレンとともにエポキシ化反応処理の
原料として使用して、プロピレンおよびtert−ブチルヒ
ドロペルオキシドを、プロピレンオキシドおよびtert−
ブチルアルコールに転換することが公知である。
【0006】イソブタンの酸化によって得られるtert−
ブチルアルコールを原料として、同じく原料としてのメ
タノールとともに、tert−ブチルアルコールとメタノー
ルとを反応させるエーテル化反応法に使用して、メチル
−tert−ブチルエーテルを形成させることが公知であ
る。
【0007】
【発明の概要】本発明によると、イソブタンを酸素と無
触媒的に反応させて、イソブタン、tert−ブチルヒドロ
ペルオキシドをはじめとする過酸化物、および不純物を
含む第一の液状反応生成物を得て;この第一の液状反応
生成物を脱イソブタン化し、可溶性過酸化物分解触媒と
ともに、分留塔および凝縮器を備えた第一の分解反応器
を含む第一の分解帯域に供給し、ここで、第一の分解反
応生成物を分留して、tert−ブチルアルコール、触媒、
ヒドロペルオキシドおよび汚染物を含む第一の液状分解
生成物と、酸素、tert−ブチルアルコールおよび汚染物
を含む第一の気化分解生成物とを得;この第一の気化分
解生成物を冷却し、通常は液状の成分を凝縮して、分留
塔に回すための液状還流と、tert−ブチルアルコール反
応生成物とを得て;第一の液状分解生成物を第二の分解
帯域に供給し、第一の液状分解生成物中の過酸化物を実
質的に完全に分解して第二の液状分解生成物を形成し
て、これを、第二の蒸留塔で、tert−ブチルアルコール
を含む第三の軽質塔頂留分と、tert−ブチルアルコー
ル、残留量のヒドロペルオキシド汚染物、および第一の
分解反応器に再循環される可溶性分解触媒を含む液状反
応生成物を含む第三の重質液状留分とに分離することに
より、イソブタンからtert−ブチルアルコールを製造す
る。
【0008】より詳細には、本発明は、イソブタンから
tert−ブチルアルコールを製造するための方法であっ
て、第一の反応器中で、多量の未反応イソブタン、tert
−ブチルヒドロペルオキシドをはじめとする少量の過酸
化物、tert−ブチルアルコール、ならびにメタノール、
アセトンおよび水をはじめとする汚染量の含酸素不純物
を含む第一の反応生成物が得られるように選択した酸化
反応条件のもとで、イソブタンを無触媒的に酸素と接触
させる段階;第一の蒸留塔で、第一の反応生成物を、イ
ソブタンを含む第一の軽質留分と、該第一の液状反応生
成物の残余分を含む第一の重質液状留分とに分離する段
階;第一の重質液状留分および接触的に有効量の可溶性
過酸化物分解触媒を、第一の分解反応器が分留塔および
凝縮器を備えた第一の分解帯域に供給し、そこに、tert
−ブチルアルコール、可溶性分解触媒、減少した量のヒ
ドロペルオキシド、ならびにメタノール、アセトンおよ
び水をはじめとする汚染量の含酸素不純物を含む第一の
液状分解生成物と、酸素、tert−ブチルアルコール、な
らびにメタノール、アセトンおよび水をはじめとする汚
染量の含酸素不純物を含む第一の気化分解生成物とが得
られるように相関させた時間、温度および圧力の接触過
酸化物分解条件を設定する段階;第一の気化分解生成物
を分留塔から排出し、その通常は液状の成分を凝縮し
て、tert−ブチルアルコールならびにメタノール、アセ
トンおよび水をはじめとする含酸素不純物を含む第一の
凝縮物を形成する段階;第一の凝縮物の一部を還流とし
て該分留塔に戻し、残余の部分をtert−ブチルアルコー
ル反応生成物として回収する段階;第一の液状分解生成
物を、1基以上の直列に接続した反応容器を含む第二の
分解帯域に供給し、第一の液状分解生成物中の過酸化物
を実質的に完全に分解し、tert−ブチルアルコール、少
量の酸素、過酸化物、ならびにメタノール、アセトンお
よび水をはじめとする酸素化不純物を含む第二の液状分
解生成物を形成させるのに十分な時間、温度および圧力
のヒドロペルオキシド分解反応条件を設定する段階;第
二の液状分解生成物を第二の蒸留塔に供給し、そこで、
酸素、tert−ブチルアルコールを含む通常は液状の気化
成分、水ならびにアセトンおよびメタノールはじめとす
る酸素化不純物を含む第三の軽質塔頂留分と、tert−ブ
チルアルコールならびに残留量のヒドロペルオキシド汚
染物および液状過酸化物分解触媒を包含する通常は液状
の反応副生成物を含む第三の重質液状留分とに分離する
段階;第三の重質留分の少なくとも一部を第一の分解反
応器に再循環させる段階;および第三の軽質塔頂留分の
通常は液状の成分を凝縮して、tert−ブチルアルコール
ならびにメタノール、アセトンおよび水をはじめとする
含酸素不純物を含む第二の凝縮物を形成し、この第二の
凝縮物の一部を還流として第二の蒸留塔に戻し、残余の
部分をtert−ブチルアルコール反応生成物として回収す
る段階を含む方法に関する。
【0009】本発明の好ましい実施態様によると、イソ
ブタンからtert−ブチルアルコールを連続的に製造する
方法であって、第一の酸化反応帯域中で、未反応イソブ
タン、tert−ブチルヒドロペルオキシドをはじめとする
過酸化物、tert−ブチルアルコール、ならびにメタノー
ル、アセトンおよび水をはじめとする汚染量の含酸素不
純物を含む第一の液状反応生成物が得られるように選択
した反応条件のもとで、連続的にイソブタンを無触媒的
に酸素と接触させる段階;第一の蒸留塔の中で、第一の
反応生成物を、イソブタンを含む第一の軽質留分と、第
一の液状反応生成物の残余を含む第一の重質液状留分と
に連続的に分離する段階;第一の重質液状留分および接
触的に有効量の液状可溶性モリブデン過酸化物分解触媒
を、それぞれが分留塔および凝縮器を備えた一連の分解
反応器を含む第一の分解帯域に連続的に供給し、各反応
器の中に、tert−ブチルアルコール、可溶性過酸化物分
解触媒、減少した量のヒドロペルオキシド、ならびにメ
タノール、アセトンおよび水をはじめとする汚染量の含
酸素不純物を含む液状反応生成物と、酸素、さらにはte
rt−ブチルアルコールならびにメタノール、アセトンお
よび水をはじめとする含酸素不純物を包含する、通常は
液状の気化成分とを含む気化反応生成物とを得るための
接触過酸化物分解反応条件を設定する段階;一連の分解
反応器の第一のものの反応生成物を、次段の反応器に連
続的に供給し、一連の分解反応器の最後のものの反応生
成物を、第一の分解帯域から連続的に排出する段階;各
反応器からの気化反応生成物を、各反応器に関連した分
留塔から連続的に排出する段階;排出した気化反応生成
物それぞれの通常は液状の成分を連続的に凝縮して、te
rt−ブチルアルコール、ならびにメタノール、アセトン
および水をはじめとする含酸素不純物を含む凝縮物を形
成する段階;凝縮物それぞれの一部を還流として関連の
分留塔に連続的に戻し、残余の部分をtert−ブチルアル
コール反応生成物として連続的に回収する段階;一連の
液状反応生成物の最後のものを、第二の分解帯域に連続
的に供給し、そこに、該第一の液状分解生成物中の過酸
化物を実質的に完全に分解し、tert−ブチルアルコー
ル、少量の過酸化物、ならびにメタノール、アセトンお
よび水をはじめとする酸素化不純物を含む第二の液状分
解生成物を形成するのに十分なヒドロペルオキシド分解
反応条件を設定する段階;第二の液状分解生成物を第二
の蒸留帯域に連続的に供給し、そこで、酸素ならびにte
rt−ブチルアルコール、水および酸素化不純物を包含す
る通常は液状の気化成分を含む第三の軽質塔頂留分と、
tert−ブチルアルコール、可溶性分解触媒、少量のヒド
ロペルオキシドならびにメタノール、アセトンおよび水
をはじめとする汚染量の含酸素不純物を含む第三の重質
液状留分とに分離する段階;該第三の液状留分の少なく
とも一部を、該第一の分解反応器に連続的に再循環させ
る段階;該第三の軽質塔頂留分の通常は液状の成分を連
続的に凝縮して、tert−ブチルアルコールおよび酸素化
不純物を含む第二の凝縮物を形成する段階;第二の凝縮
物の一部を還流として該第二の蒸留塔に連続的に戻し、
tert−ブチルアルコールの残余の部分を反応生成物とし
て連続的に回収する段階;tert−ブチルアルコール反応
生成物の少なくとも一部およびメタノールを、メチル−
tert−ブチルエーテル反応帯域に連続的に供給し、そこ
でメチル−tert−ブチルエーテルに連続的に転換する段
階;第一の重質液状蒸留生成物の一部およびプロピレン
を、プロピレンおよびtert−ブチルヒドロペルオキシド
をプロピレンオキシドおよびtert−ブチルアルコールに
転換するように選択した転換条件にあるエポキシ化帯域
に連続的に供給する段階;およびエポキシ化帯域の中で
形成されたtert−ブチルアルコール生成物の少なくとも
一部を、メチル−tert−ブチルエーテル反応帯域に戻す
段階を含む方法が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】本方法の一般的な態様を、以下に
説明する。
【0011】供給原料 本発明に従って使用される供給原料は、イソブタンと酸
素である。イソブタンは、精製された形態で使用しても
よいし、n−ブタンのような他のブタン類を含有するブ
タン画分の一成分として使用してもよい。酸素は、濃縮
分子酸素として使用してもよいし、空気として使用して
もよい。空気として使用するならば、窒素が希釈剤とし
て存在することになる。
【0012】tert−ブチルヒドロペルオキシドの接触分
解 本発明によると、多数の理由から、第一の反応を無触媒
ベースで実施する。プロピレンオキシドの製造に使用す
ることができる多量のtert−ブチルヒドロペルオキシド
が形成されるが、触媒を使用するならば、tert−ブチル
ヒドロペルオキシドの製造量は限られる。また、触媒が
存在するならば、tert−ブチルヒドロペルオキシドが、
プロピレンエポキシ化処理に有害な微量の可溶性金属に
よって、汚染されるであろう。
【0013】本発明によると、第一の反応生成物を第一
の蒸留塔で分留して、第一の酸化反応器に好適に再循環
されるイソブタンを含む軽質留分と、第一の液状反応生
成物の残余を含む第一の重質留分とに分離する。第一の
液状反応生成物の全部または一部を第一の分解反応器の
中でヒドロペルオキシド分解触媒と接触させて、tert−
ブチルヒドロペルオキシドを実質的に分解し、tert−ブ
チルアルコールを、副生成物としての酸素および含酸素
不純物とともに形成させる。
【0014】tert−ブチルヒドロペルオキシドの接触分
解によって、tert−ブチルアルコールを製造することが
公知である。たとえば、Grane らは、可溶性モリブデン
触媒を用いるそのような方法を、米国特許第4,29
4,999号明細書に開示している。
【0015】tert−ブチルヒドロペルオキシドのtert−
ブチルアルコールへの接触転換に有用な他の触媒が、Sa
nderson らによって一連の米国特許に開示されている。
たとえば米国特許第4,912,267号明細書には、
好適な触媒は、周期律表のIB族、VII B族またはVIII
B族の金属のフタロシアニン(たとえばクロロ鉄(II)
フタロシアニン)のような、塩基を促進剤とした金属フ
タロシアニン触媒であることが開示されている。また、
米国特許第4,922,033号明細書に開示されてい
るように、二座配位子を促進剤とする可溶性のルテニウ
ム触媒を使用してもよい。また、Sanderson らは、米国
特許第4,922,034号明細書において、アルキル
チオールおよびアミンを促進剤としてもよい、鉄(III
)またはマンガン(III )ポルフィンのような金属ポ
ルフィン触媒の使用を開示している。Sanderson らの米
国特許第4,922,035号の方法において、tert−
ブチルヒドロペルオキシドの分解によってtert−ブチル
アルコールを製造するのに使用される触媒は、C1 〜C
18チオールおよび遊離基阻害剤を促進剤とする金属フタ
ロシアニン触媒(たとえばクロロ鉄(II)フタロシアニ
ンドデカンチオールまたは2,3−ジヒドロキシナフタ
レン)である。tert−ブチルヒドロペルオキシドの接触
分解によるtert−ブチルアルコールの製造に有用な、ホ
ウ酸塩を促進剤とする触媒が、米国特許第4,922,
036号明細書に開示されている。米国特許第4,91
0,349号明細書の方法は、レニウム化合物を促進剤
とする金属フタロシアニン触媒(たとえば、クロロ鉄
(II)フタロシアニンとレニウムヘプトキシド−p−ジ
オキサンまたはオキシトリクロロビス(トリフェニルホ
スフィン)レニウム(V))を使用する、tert−ブチル
ヒドロペルオキシドからのtert−ブチルアルコールの製
造を開示している。tert−ブチルヒドロペルオキシドか
らのtert−ブチルアルコールの製造における触媒とし
て、可溶性鉄化合物および可溶性ルテニウム化合物の使
用が、米国特許第5,025,113号明細書に開示さ
れている。
【0016】好ましい触媒は、可溶性モリブデンおよび
鉄化合物である。
【0017】本発明によると、第一の分解帯域中の分解
反応器は、分留塔および凝縮器を備え、反応生成物が液
相と蒸気相の両方を含むように、50〜200℃の温
度、35〜350MPa (5〜50psia)の圧力、および
0.25〜4時間の反応時間、より好ましくは、80〜
120℃の反応温度、70〜175MPa (10〜25ps
ia)の反応圧力、および0.5〜1.0反応時間の反応
条件を用いる。
【0018】反応を上記の方法で実施する場合、蒸気相
は、酸素のような通常は気体の成分、tert−ブチルアル
コールを含む通常は液状の気化成分、ならびにアセト
ン、メタノールおよび水をはじめとする含酸素不純物を
含むであろう。
【0019】本発明によると、蒸気相を反応器から分留
塔に排出し、凝縮器の中で、通常は液体の気化成分を液
化し、tert−ブチルアルコール、ならびにメタノール、
アセトンおよび水をはじめとする含酸素不純物を含む第
一の凝縮物を形成するのに十分な程度に冷却する。この
凝縮物の一部を還流として分留塔に戻し、残余をtert−
ブチルアルコール生成物として回収する。第一の分解反
応器中で形成された液状分解生成物は、tert−ブチルア
ルコールを含むが、少量(25重量%まで)の未反応te
rt−ブチルヒドロペルオキシドおよび他の過酸化物汚染
物ならびにカルボン酸のような重質反応副生成物をも含
有するであろう。
【0020】イソブタンの無触媒酸化 本発明によると、イソブタンと酸素を液相で無触媒的に
反応させて、未反応イソブタン、tert−ブチルヒドロペ
ルオキシド、tert−ブチルアルコール、ならびにジ−te
rt−ブチルペルオキシドなどのような他の過酸化物や、
メタノール、アセトンおよび水をはじめとする酸素化不
純物を包含する汚染物を含む反応生成物を得る。
【0021】この方法は、たとえば、100〜150℃
の温度、および2.9〜7.0MPa(400〜1,00
0psig)の圧力のような適当な反応条件に言及している
米国特許第2,845,461号明細書に記載された公
知の方法である。好ましい圧力範囲は3.6〜5.4MP
a (500〜750psig)の範囲である。反応時間は、
1〜8時間の範囲が適当であり、4〜6時間の範囲がよ
り適当である。
【0022】上記の反応条件のもとでは、第一の酸化反
応器からの流出液は、通常、未反応イソブタン60〜7
0重量%、tert−ブチルヒドロペルオキシド15〜20
重量%、tert−ブチルアルコール10〜15重量%、な
らびに少量の水、メタノール、アセトンおよび他の酸素
化不純物を含むであろう。
【0023】液状tert−ブチルアルコールからの過酸化
物汚染物の除去 第一の分解反応を上述の方法で実施すると、tert−ブチ
ルヒドロペルオキシドのtert−ブチルアルコールへの高
レベルの転換を得ることができるが、それでもなお、転
換率は、通常、5〜50重量%にしか達しない。その結
果、酸化反応器の中で形成される液状反応生成物は、te
rt−ブチルアルコールだけでなく、25重量%までのte
rt−ブチルヒドロペルオキシドおよび他の過酸化物汚染
物、ならびに0〜2重量%の、アセトン、メタノールお
よび水のような他の汚染物をも含有するであろう。
【0024】本発明によると、第一の分解生成物を、過
酸化物を実質的に完全に分解し、tert−ブチルアルコー
ル、少量の酸素や窒素のようなガス状物質、過酸化物、
ならびにメタノール、アセトン、および水をはじめとす
る酸素化不純物を含む第二の分解生成物を形成するのに
十分な時間、温度および圧力の反応条件にある第二の分
解帯域に供給する。
【0025】過酸化物汚染物を5重量%まで含有するte
rt−ブチルアルコールを精製することが公知である。過
酸化物汚染物は、第二の分解帯域中で実質的に完全に分
解される。最終生成物は、通常、過酸化物0〜1重量%
を含有するであろう。
【0026】第二の分解帯域に用いられる反応条件は、
80〜170℃、より好ましくは100〜140℃の温
度、0.4〜1.2MPa (40〜150psig)、より好
ましくは0.6〜0.7MPa (70〜80psig)の圧
力、および0.25〜6時間、より好ましくは0.5〜
2時間の反応時間を含むことが適当である。
【0027】tert−ブチルアルコール、過酸化物不純物
0〜1重量%、メタノール、アセトンおよび水をはじめ
とする含酸素不純物0〜10重量%、ならびに酸素のよ
うな通常は気体の副生成物を含む第二の生成物を、第二
の分解帯域から抜き出して第二の蒸留塔に供給し、そこ
で、酸素ならびにtert−ブチルアルコール、水およびア
セトンやメタノールをはじめとする酸素化不純物を含
む、通常は液状の気化成分を含む第三の軽質塔頂留分に
分離する。これらを凝縮器に通して、通常は液状の成分
を凝縮(すなわち液化)する。第二の凝縮物の一部を還
流として第二の蒸留塔に戻し、残余の部分をtert−ブチ
ルアルコール生成物として回収する。
【0028】tert−ブチルアルコール、残留する過酸化
物汚染物、可溶化した触媒およびカルボン酸のような重
質の副生成物を含む重質留分を第二の蒸留塔から抜き出
す。本発明の好ましい実施態様によると、第三の重質液
状留分を、第一の分解帯域に再循環させる。
【0029】すでに述べたように、tert−ブチルアルコ
ール反応生成物の全部または一部を、メチル−tert−ブ
チルエーテルを製造するための供給原料として使用して
もよい。そのように実施する場合、tert−ブチルアルコ
ールを、メタノールとともに適当なメチル−tert−ブチ
ルエーテル製造ユニットに供給して、この中で、適当な
触媒の存在において反応させて、メチル−tert−ブチル
エーテルを得る。この種の代表的な方法は、たとえばKr
use らの米国特許第5,243,091号明細書に開示
されている。
【0030】すでに述べたように、脱ブタン化した第一
の反応生成物を含む第一の重質液状留分の一部を、プロ
ピレンオキシドおよび追加のtert−ブチルアルコールを
製造するための原料として用いることができる。そのよ
うに実施する場合、第一の重質液状留分の一部およびプ
ロピレンをエポキシ化反応ユニットに供給して、そこ
で、可溶性モリブデン触媒の存在下に接触反応させて、
プロピレンオキシドおよび追加のtert−ブチルアルコー
ルを得る。この種の代表的な方法は、たとえば米国特許
第5,093,506号明細書および米国特許第5,1
51,530号明細書に開示されている。
【0031】添付の図面を参照しながら、本発明をさら
に詳細に説明する。
【0032】図1は、本発明を実施するための好ましい
方法を説明する概略流れ図である。
【0033】図2は、分留塔を備えた複数の分解反応器
を使用し、第一の酸化反応生成物の一部をプロピレンの
エポキシ化反応の原料として使用し、tert−ブチルアル
コールを、メチル−tert−ブチルエーテル反応帯域に供
給するための原料として用いる、本発明の変形された態
様を説明する概略流れ図である。
【0034】まず図1を参照すると、酸素がライン12
によって供給され、イソブタンがライン14によって供
給される酸化反応器10が図示されている。
【0035】酸化反応器10の中には、未反応ブタン、
tert−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−tert−ブチルペ
ルオキシドなどをはじめとする過酸化物反応生成物、te
rt−ブチルアルコール、メタノールおよびアセトンをは
じめとする酸素化不純物、水、窒素ならびに酸素を含む
第一の反応生成物が得られるように相関させた、無触媒
酸化反応条件が設定されている。好適には、酸化反応器
10で使用される無触媒反応条件は、100〜150℃
の温度、少なくとも2.9MPa (400psig)の圧力お
よび1〜8時間の反応時間を含むであろう。記載した組
成を有する第一の反応生成物が、排出ライン16によっ
て酸化反応器10から連続的に回収されて第一の蒸留塔
20に送られ、この中で、この第一の反応生成物は、本
質的にイソブタンのみからなる第一の軽質留分22と、
ライン24によって排出される第一の液状反応生成物の
残余を含む第一の重質留分とが得られるように選択され
た条件のもとで分留される。ライン22中のイソブタン
の全部または一部を、イソブタン供給ライン14に再循
環させて、酸化反応器10に戻してもよい。
【0036】可溶性モリブデン触媒のような適当な液状
ヒドロペルオキシド分解触媒が、ライン26によってラ
イン24中の第一の重質液状留分に加えられて、供給ラ
イン28に送られて第一の分解反応器30に供給され
る。
【0037】第一の分解酸化反応器30には、凝縮器3
4および凝縮物ドラム36を備えた分留塔32が取り付
けられている。
【0038】第一の分解反応器30では、第一の液状分
解生成物および第一の気化分解生成物の両方が得られる
ように、反応条件を相関させている。第一の気化分解生
成物は、酸素などの通常は気体の成分、ならびにtert−
ブチルアルコール、含酸素不純物、たとえばメタノー
ル、アセトン、水などの、通常は液体の気化成分を含む
ことが好適であろう。第一の液状分解生成物は、tert−
ブチルアルコール、未反応tert−ブチルヒドロペルオキ
シド、可溶性触媒、重質反応副生成物などを含むであろ
う。第一の気化分解生成物は、ライン33によって分留
塔32から排出されて凝縮器34に送られ、その中で、
通常は液状の気化成分が凝縮される。凝縮器34からの
流出液はライン35によってデカンタ36に供給され、
そこで、酸素のような通常は気体の成分が液状凝縮物か
らライン37によって分離されて排出される。液状凝縮
物は、ライン39によって凝縮物ドラム36から排出さ
れる。ライン39中の凝縮物の一部が、ライン40によ
って還流として分留塔32に戻され、凝縮物の残余の部
分が、ライン42によってtert−ブチルアルコール生成
物として回収される。
【0039】第一の液状分解生成物は、ライン44によ
って第一の分解反応器30から排出されて、第二の分解
反応器50に送られる。
【0040】第二の分解反応器50中には、第一の液状
分解生成物中の過酸化物を実質的に分解し、tert−ブチ
ルアルコール、少量の過酸化物不純物、メタノール、ア
セトンおよび水をはじめとする含酸素不純物、ならびに
少量の酸素を含む第二の液状分解生成物を形成するのに
十分な時間、温度および圧力の反応条件が設定されてい
る。好適には、第二の分解反応器50中の反応条件は、
80〜170℃、より好ましくは100〜140℃の温
度、0.4〜1.1MPa (40〜150psig)、より好
ましくは0.6〜0.7MPa (70〜80psig)の圧
力、および0.25〜6時間、より好ましくは0.5〜
2時間の反応時間を含む。第二の分解生成物は、ライン
52によって第二の分解反応器50から排出されて、第
二の蒸留塔60に送られ、ここで、酸素、ならびにtert
−ブチルアルコール、水およびアセトンやメタノールを
はじめとする酸素化不純物を包含する、通常は液状の気
化成分を含む第三の軽質塔頂留分62と、tert−ブチル
アルコール、残留量の過酸化物汚染物および溶解した液
状過酸化物分解触媒を包含する、通常は液状の副生成物
を含む第三の重質留分61とに分離される。
【0041】第三の重質留分64は、供給ライン28に
連続的に再循環されて第二の分解反応器30に送られ
る。
【0042】第三の軽質塔頂留分62は、凝縮器64に
通されて、その中で、通常は液状の気化成分が凝縮され
て第二の凝縮物を形成し、この凝縮物がライン66によ
って凝縮物ドラム68に供給される。第二の凝縮物はラ
イン69によって凝縮物ドラム68から排出され、ライ
ン69中の凝縮物の一部がライン67によって還流とし
て第二の蒸留塔60に戻され、一方、残余の部分がライ
ン65によってtert−ブチルアルコール生成物として系
から排出される。
【0043】第三の軽質塔頂留分62の通常は気体の成
分は、ライン63によって凝縮物ドラム68から取り出
される。
【0044】次に図2を参照すると、複数の分解反応容
器を含む第一の分解帯域が設けられた本発明の変形形態
が示されている。
【0045】本発明のこの実施態様によると、上に述べ
た態様と同様に、ライン12によって酸素が供給され、
ライン14によってイソブタンが供給される酸化反応器
10が設けられている。酸化反応器10中で、酸素とイ
ソブタンとが、上述の方法で無触媒的に反応して、未反
応イソブタン、tert−ブチルヒドロペルオキシドをはじ
めとする過酸化物、tert−ブチルアルコール、ならびに
メタノール、アセトンおよび水をはじめとする汚染量の
含酸素不純物を含む第一の反応生成物16を提供する。
第一の反応生成物16は、第一の蒸留塔20に供給さ
れ、この中で、イソブタン、酸素などを含む第一の軽質
留分22と、第一の重質留分24とに分離される。
【0046】第一の塔頂留分22は凝縮器11に供給さ
れ、ここで、イソブタンおよび他の通常は液状の気化成
分が凝縮されて一次凝縮物を形成し、これが、ライン1
3によって凝縮器11から排出されて一次凝縮物ドラム
15に送られる。酸素および他の非凝縮性の気体は、ラ
イン17によって一次ドラム15から排出され、一次凝
縮物の残余はライン19によってドラム15から排出さ
れて、イソブタン供給ライン14によって酸化反応器1
0に再循環される。
【0047】本発明によると、第一の重質留分24の一
部がライン70によってエポキシ化反応帯域72に供給
される。また、プロピレンがライン74によってエポキ
シ化反応帯域72に供給される。エポキシ化反応帯域7
2中では、プロピレンと、第一の重質液状留分70に含
まれるtert−ブチルヒドロペルオキシドとが可溶性モリ
ブデン触媒の存在において反応して、プロピレンオキシ
ドおよび追加のtert−ブチルアルコールを形成する。エ
ポキシ化反応帯域は、Marquis らの米国特許第5,15
1,530号明細書に開示され、記載されたように構成
し、作動させることができる。
【0048】生成物プロピレンオキシドは、ライン75
によってエポキシ化反応帯域72から排出され、生成物
tert−ブチルアルコールはライン76によってエポキシ
化反応帯域72から排出される。
【0049】第一の重質液状留分24の残余の部分は、
ライン29により、符号100によって示す第一の分解
帯域に供給される。
【0050】接触的に有効な量の、好適なtert−ブチル
ヒドロペルオキシド分解触媒(たとえば、5〜1,00
0ppm の可溶性モリブデン触媒)がライン26によって
供給され、第一の重質液状留分24の残余の部分と混合
され、この混合物が供給ライン29によって複数の、た
とえば30と110のような2基の反応容器のうち最初
の方に供給される。
【0051】図1に関して先に述べたように、分解反応
器30は、液状反応生成物および気化反応生成物が得ら
れるように作動させる。気化反応生成物は、排出ライン
33によって分解反応器30から分留塔32を経て排出
されて、凝縮器34に送られ、そこで、留分33の通常
は液状の成分が凝縮されて凝縮物となり、この凝縮物が
ライン35によって排出されて凝縮物ドラム36に送ら
れる。酸素のような非凝縮性の気体は、ライン37によ
って凝縮物ドラム36から排出され、液状の凝縮物は、
ライン39によってドラム36から排出される。ライン
39中の凝縮物の一部が、ライン40により還流として
分留塔32に戻され、残余の部分が、ライン42によっ
てtert−ブチルアルコール反応生成物として排出され
る。
【0052】液状分解生成物44は、次のヒドロペルオ
キシド分解反応容器110に供給される。この容器は、
過酸化物分解反応器30と同様に作動する。
【0053】第二のヒドロペルオキシド分解容器110
からの気化反応生成物は、tert−ブチルアルコール、な
らびにメタノール、アセトンおよび水のような含酸素不
純物を包含する、通常は液状の気化成分と、酸素のよう
な非凝縮性の気体を含み、関連する分留塔112からラ
イン114によって排出されて凝縮器116に送られ、
そこで、通常は液状の成分が凝縮されて凝縮物が得ら
れ、この凝縮物がライン118により排出されて凝縮物
ドラム120に送られる。非凝縮性の気体は、ライン1
22によって凝縮物ドラム120から排出され、凝縮物
がライン124によって凝縮物ドラムから排出される。
凝縮物124の一部は、ライン126によって還流とし
て分留塔112に戻され、凝縮物124の残余の部分
は、ライン128によって排出されて、tert−ブチルア
ルコール生成物ライン42に送られる。
【0054】図2には、2基のヒドロペルオキシド分解
反応器、すなわち反応器30および110しか示してい
ないが、望むならば、上記の方法で作動する追加のヒド
ロペルオキシド分解容器を直列に接続しうることが理解
されよう。
【0055】本発明によると、一連のヒドロペルオキシ
ド反応容器の最後のもの(たとえばヒドロペルオキシド
分解容器110)から一連の液状ヒドロペルオキシド分
解生成物の最後のものがライン130によって排出さ
れ、第二のヒドロペルオキシド分解帯域に送られる。こ
の第二の分解帯域には、図1に関して先に述べたように
構成され、作動する反応器50がある。図2には、1基
の分解反応器、すなわち反応器50しか示していない
が、望むならば、上記の方法で作動する追加のヒドロペ
ルオキシド分解容器を直列に接続しうることが理解され
よう。第二のヒドロペルオキシド分解生成物は、ライン
52によって第二の分解反応器50から排出されて第二
の蒸留塔60に送られ、そこで、tert−ブチルアルコー
ルおよび他の通常は液状の軽質反応成分、ならびに酸素
のような非凝縮性の気体を含む塔頂留分が取り出され
る。
【0056】第二の蒸留塔60からの第三の軽質塔頂留
分62は、凝縮器64に供給され、ここで、通常は液状
の成分が凝縮されて凝縮物66が得られ、これが凝縮物
ドラム68に供給される。酸素のような非凝縮性の気体
はライン63によって凝縮物ドラム68から排出され、
凝縮物がライン69によって凝縮物ドラム68から排出
される。ライン69中の凝縮物の一部が、ライン67に
よって還流として第二の蒸留塔60に戻され、残余の部
分がライン65によって排出されてtert−ブチルアルコ
ール生成物ライン42に送られる。
【0057】第二の蒸留塔60から排出された第三の重
質留分61は、一部がライン102によって第二の分解
反応器110に再循環され、一部がライン104によっ
て第一の分解反応器30に再循環される。
【0058】本発明のこの実施態様によると、生成物ラ
イン42中のtert−ブチルアルコールは、たとえばKrus
e らの米国特許第5,243,091号明細書に開示さ
れ、記載されたように構成され、作動するメチル−tert
−ブチルエーテル反応帯域200に供給される。この実
施態様によると、メタノールがライン202によってメ
チル−tert−ブチルエーテル反応帯域200に供給さ
れ、生成物メチル−tert−ブチルエーテルがライン20
4によってメチル−tert−ブチルエーテル反応帯域20
0から排出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための好ましい方法を説明す
る概略流れ図である。
【図2】分留塔を備えた複数の分解反応器を使用し、第
一の酸化反応生成物の一部をプロピレンエポキシ化反応
の原料として使用し、tert−ブチルアルコールを、メチ
ル−tert−ブチルエーテル反応帯域に供給するための原
料として用いる、本発明の変形態様を説明する概略流れ
図である。
【符号の説明】
10 酸化反応器 12 酸素 14 イソブタン 16 第一の反応生成物 20 蒸留塔 22 第一の軽質留分 24 第一の重質留分 26 液状ヒドロペルオキシド分解触媒 30 第一の分解反応器 32 分留塔 33 第一の気化分解生成物 34 凝縮器 36 凝縮物ドラム 42 tert−ブチルアルコール 44 第一の液状分解生成物 50 第二の分解反応器 52 第二の分解生成物 60 第二の蒸留塔 61 第三の重質留分 62 第三の軽質留分 64 凝縮器 65 tert−ブチルアルコール 69 第二の凝縮物 72 エポキシ化反応帯域 74 プロピレン 75 プロピレンオキシド 76 tert−ブチルアルコール 110 分解反応器 200 メチル−tert−ブチルエーテル反応帯域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーク・アレン・ミューラー アメリカ合衆国、テキサス 78723、オー スチン、マンスフィールド・サークル 13103 (72)発明者 ユー−ホワ・エドワード・シェウ 台湾 30042、シンチュー、セクション2、 クアン・フー・ロード 321 (72)発明者 ジョン・ロナルド・サンダーソン アメリカ合衆国、テキサス 78641、リー ンダー、フォービオン・トレイル 15290

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソブタンからtert−ブチルアルコール
    を製造する方法において、 イソブタンを無触媒的に酸素と反応させて、tert−ブチ
    ルヒドロペルオキシドおよびtert−ブチルアルコールを
    含む第一の液状反応生成物を得る段階;該第一の反応生
    成物の少なくとも一部を、第一の分解帯域の中で可溶性
    過酸化物分解触媒と接触させて、tert−ブチルヒドロペ
    ルオキシドの一部をtert−ブチルアルコールに転換し、
    第二の液状反応生成物を得る段階;および該第二の液状
    反応生成物を、第二の分解帯域中で可溶性ヒドロペルオ
    キシド分解触媒によって処理して、残留量のヒドロペル
    オキシドを分解し、そのようにして実質的に過酸化物を
    含まないtert−ブチルアルコール反応生成物を得る段階
    を含む方法。
  2. 【請求項2】 酸化反応器中で、未反応イソブタン、te
    rt−ブチルヒドロペルオキシドをはじめとする過酸化
    物、tert−ブチルアルコール、および汚染量の含酸素不
    純物を含む第一の反応生成物を得るための酸化反応条件
    のもとで、イソブタンを無触媒的に酸素と接触させる段
    階;第一の蒸留塔で該第一の反応生成物を蒸留して、イ
    ソブタンを含む第一の軽質留分と、該第一の液状反応生
    成物の残余を含む第一の重質液状留分とに分離する段
    階;該第一の重質液状留分および接触的に有効量の可溶
    性過酸化物分解触媒を、分留塔および凝縮器を備えた第
    一のヒドロペルオキシド分解反応器に供給し、反応させ
    て、tert−ブチルアルコール、過酸化物分解触媒、減少
    した量の過酸化物および汚染量の含酸素不純物を含む第
    一の液状ヒドロペルオキシド分解生成物と、酸素および
    tert−ブチルアルコールを含む通常は液状の気化成分、
    ならびに汚染量の含酸素不純物を含む第一の気化ヒドロ
    ペルオキシド分解生成物とを得る段階;該第一の気化分
    解生成物を該分留塔を経て排出し、該第一の気化分解生
    成物の通常は液状の成分を凝縮して第一の凝縮物を形成
    する段階;該第一の凝縮物の一部を還流として該分留塔
    に戻し、残余の部分をtert−ブチルアルコール反応生成
    物として回収する段階;該第一の液状分解生成物を、第
    二のヒドロペルオキシド分解反応器に供給して、該第一
    の液状分解生成物中の過酸化物を実質的に完全に分解
    し、tert−ブチルアルコール、少量の過酸化物、含酸素
    不純物および酸素を含む第二のヒドロペルオキシド分解
    生成物を形成する段階;該第二の分解生成物を、第二の
    蒸留塔に供給し、そこで、酸素ならびにtert−ブチルア
    ルコール、水および含酸素不純物を含む通常は液状の気
    化成分を含む第三の軽質塔頂留分と、tert−ブチルアル
    コール、残留量のヒドロペルオキシド汚染物および溶解
    した過酸化物分解触媒を含む通常は液状の反応副生成物
    を含む第三の重質液状留分とに分離する段階;該第三の
    重質留分を、該第一のヒドロペルオキシド分解酸化反応
    器に再循環させる段階;該第三の軽質塔頂留分の通常は
    液状の成分を凝縮して、tert−ブチルアルコールおよび
    含酸素不純物を含む第二の凝縮物を形成する段階;およ
    び該第二の凝縮物の一部を還流として該第二の蒸留塔に
    戻し、残余の部分をtert−ブチルアルコール反応生成物
    として回収する段階の各段階を含む請求項1記載の方
    法。
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