JP4472121B2 - 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の製造方法に関する。詳しくは重質分の副生が少なく、かつ発熱による熱の蓄積が少ないことにより暴走反応を起こす可能性の低い1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンに代表される環状オレフィンは、優れた光学特性、耐熱性、吸油性等を有するポリマーの原料として有用であることが知られている。
しかし、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンは、従来よりインデンとシクロペンタジエンを原料としてこれらの付加反応によって合成されており、この反応の原料、生成物はいずれも不飽和化合物であるため、反応条件によっては反応系内に発熱による熱が蓄積し反応が暴走する可能性がある。すなわち、この反応系内には、インデン、CPD、DCPD、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、およびこれらの高次化合物等の不飽和化合物が共存する。これら不飽和化合物は更に重合する可能性があるほか、DCPD、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン等は分解も起こす可能性がある。
1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン類は、インデン類とCPDとの付加反応によって生成するが、その反応は発熱反応である。さらに、CPDと1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン類が付加反応を起こしたり、DCPDとCPDが付加反応することによって発熱量が多くなり、反応速度が増してさらに発熱が起こり、反応が暴走するおそれがある。これら各反応の発熱、吸熱等の大小に従い、かつ各反応物質の存在量に従って、それぞれの反応系において発熱による熱が蓄積し、その量が大きくなれば温度の上昇とともに反応速度が速くなり、反応は暴走する可能性がある。
一般に分解反応は吸熱反応であり、重合(付加)反応は発熱反応であるが、上記の本発明に使用される化合物の中で重合反応性が最も高いものはCPDであり、その濃度が高い場合には発熱反応を起こして反応が暴走する危険が大きい。さらにまた、従来の方法では、反応条件によっては重質分の副生を必ずしも十分に抑制することできない。一般にインデンとCPDのディールス−アルダー反応では、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンの他にシクロペンタジエン三量体等が副生する。シクロペンタジエン三量体は、沸点において1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンと大きな差がないため、分離するのが困難であり不純物として残ることがある。1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンを原料としてポリマーを製造する場合、不純物として含まれるシクロペンタジエン三量体は架橋成分として働くため、ゲル化を起こしてポリマーの光学的性質を低下させる等の問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の方法は、重質分の副生を抑制し、かつ、発熱による熱の蓄積を抑制して反応が暴走する可能性を低下させることができる1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の製造方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、本発明の原料および副生成物まで含む生成物について、生成反応、逆反応、重合反応等をそれぞれ検討し、その結果CPDを低濃度に維持しつつ反応させることにより、重質分の副生が特異的に抑制されるとともに、発熱による熱の蓄積も抑制が可能であることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、DCPDおよび下記一般式(I)で示されるインデン誘導体を加熱反応させて下記一般式(II)で示される1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体を製造するにあたり、DCPD中の初期のCPD含有量が10質量%以下であり、かつ、DCPDの初期濃度を用いて下記式(1)で求められるCPDの平衡濃度を2mol/kg 以下にすることを特徴とする1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の製造方法に関するものである。
[CPD]=2×α×[DCPD]( 0 ) ・・・・・・・・・・・・・・・ (1)
〔式中、[DCPD]( 0 ) はDCPDの初期濃度(mol/kg)であり、初期の CPDはDCPDとしての濃度に換算する。
なお、式(1)のαは、下記式(2)および(3)から求める。
α=[−K+(K2+16K)0 . 5]/8 ・・・・・・・・・・・・・・・(2)
K=1.63×106 exp(−7.83×103/T) ・・・・・・・・・・(3)
ただし、Tは反応温度(絶対温度)である。〕
【化3】
(式中Rは水素原子、メチル基またはエチル基を示す。)
【化4】
(式中Rは水素原子、メチル基またはエチル基を示す。)
【0005】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の反応原料の一つであるDCPDは、市販のものを使用することができる。不純物を含むものでも使用可能であるが、その純度は90%以上であることが望ましい。
また、DCPDから平衡反応によって生成するCPDは反応基質であるが、本発明の原料としても使用可能であることから、本発明におけるDCPDとはCPDを含有するものを含む。このCPDは原料にもともと含有されているものであっても、別途に用意したものを原料に添加したものであってもよく、あるいは別途に反応系に供給したものであってもよい。
DCPDは100℃以上で分解してCPDを生成するが、後述のように本発明の反応温度は100℃以上であるため、原料として特にCPDを添加または供給する必要はなく、DCPDを反応系に供給すればよい。また、CPDは常温で重合しやすく、重合時に大量の熱を放出し危険性が高いので、このことからも、CPDをあえて原料として使用する必要はない。
なお、本発明においては、もともとCPDが含まれる原料を用いた場合、あるいは別途添加または供給する場合のいずれにおいても、DCPD中の全体のCPD含有量を10質量%以下にすることが必要である。
【0006】
本発明において用いられるインデン誘導体は、下記一般式(I)で示されるものである。
【化5】
ここでRは水素原子、メチル基またはエチル基を表し、その組合わせは全く任意である。具体的にはインデンのほか、1−メチルインデン、2−メチルインデン、3−メチルインデン、4−メチルインデン、5−メチルインデン、6−メチルインデン、7−メチルインデン、1−エチルインデン、2−エチルインデン、3−エチルインデン、4−エチルインデン、5−エチルインデン、6−エチルインデン、7−エチルインデン、3,3−ジメチルインデン、1,2−ジメチルインデンなどがあげられる。
なお、生成物である1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体において許容される限り、これらのインデン誘導体は混合物を使用してもよい。
【0007】
本製造法で反応系に供給されるインデン誘導体とDCPDとのモル比は好ましくは0.1〜30、より好ましくは0.5〜15、さらに好ましくは1.0〜10の範囲である。なおCPDを使用した場合はDCPDに換算するものとする。
これらの値が上記範囲の下限より小さいと、より多量のCPDが発生し危険であり、なおかつ1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン類の選択性の低下が起こり、効率的な生産ができなくなる懸念がある。また上限を超えた場合は安全性は増すが、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン類の収率は低下するので好ましくない。
なお未反応のインデン誘導体は反応混合物より分離回収して、原料として再利用することが可能である。
【0008】
本発明において連続的に1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の製造を行う場合に、CPDまたはDCPDは、昇圧機またはポンプにより加圧して反応系内へ供給することが望ましい。その他の原料であるインデン誘導体とあらかじめ混合した後にフィードしてもよく、また別個にフィードしてもよい。別個にフィードする場合には原料タンクおよびポンプが2台必要になるため、あらかじめ混合しておく方が好ましい。
【0009】
本発明においては、初期のDCPD濃度を用いて以下の式(1)により求められるCPDの平衡濃度が2mol/kg 以下であることが必要である。
[CPD]=2×α×[DCPD]( 0 ) ・・・・・・・・・・・・・・・ (1)
ここで[DCPD]( 0 ) は、反応系におけるDCPDの初期濃度(mol/kg)を示す。CPDは、DCPDとしてのモル数に換算する。反応の進行に伴い、 DCPD濃度は変化するが、ここでは初期濃度を用いる。連続式の反応器では、反応原料の供給量から計算すればよい。
なお、式(1)のαは、式(2)から求めるものであり、式(2)中の値Kは式(3)から求めることができる。
α=[−K+(K2+16K)0 . 5]/8 ・・・・・・・・・・・・・・・(2)
K=1.63×106 exp(−7.83×103/T) ・・・・・・・・・(3)
ただし、Tは反応温度(絶対温度)である。
なお、反応中に反応温度が変化する場合には、その間における最高の温度をTとする。たとえば、バッチ式多段反応の場合には反応温度が最も高い反応器の温度を、また連続式反応において温度勾配が存在する場合にはその最高温度をそれぞれTとする。
【0010】
上記式に従って求めたCPD濃度が2mol/kg を超えると、重質分の生成割合が増大し、特にCPDの多量体は固形物となり、それによりラインや安全弁などの閉塞する危険が生じ易い。またそのような閉塞が起こった場合には、加熱ゾーン(反応ゾーン)にCPDが高濃度で存在することになるため、発熱による熱が蓄積し、その結果暴走反応を誘発し、安全弁からの噴出や、装置の破損などの重大事故を招く可能性がある。
そのほか、重大な事故に至らないまでも、CPD濃度が高濃度で存在すれば、発熱が大きいため冷却の調整が困難となり易い。また重質分の副生も多くなり、いずれにしろ好ましくない。
【0011】
なお、バッチ式および連続式のいずれで反応を行う場合も、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の生成に伴いCPDは消費されるが、DCPDを供給すればCPDの濃度は低下せず、上昇することもあり得る。しかしながら本発明の方法においては、CPDが高濃度で存在しないような条件において反応を行う。好ましくは式(1)で計算されるCPD濃度が1 mol/kg 以下、より好ましくは0.7mol/kg 以下である。式(1)で計算されるCPD濃度の下限値は特に規定されない。しかしながらCPDは反応基質であり、その濃度が著しく低い場合には目的物の1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の収率が低下する可能性があるため、通常は式(1)で計算されるCPD濃度は0.01mol/kg 以上とすることが好ましい。
【0012】
CPDが相互に付加反応を起こすことによりDCPDが生成するが、その生成熱は21kcal/モル-DCPDであり、逆反応の場合は21kcal の吸熱である。また同様にCPDとDCPDが付加反応を起こすことにより重質物が生成するが、その際の発熱量はCPDの1モルあたり21kcal である。したがって、CPDをなるべく低濃度に維持することにより、暴走反応を抑制するという本発明の目的が達成される。
【0013】
本発明においては、炭化水素を反応溶媒として使用することができる。ベンゼン、トルエン、キシレンのほか、環境や人体に対する安全性等が高い点および溶解力に優れている点から分枝脂肪族炭化水素または脂環族炭化水素が好ましく使用される。具体的にはシクロペンタン、シクロヘキサン、エチルシクロペンタン、ジメチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、n−オクタン、メチルヘプタン、ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、アルキレートガソリン、n−デカンなどである。ここでいうアルキレートガソリンとは、硫酸ジルコニア、硫酸、弗化水素などの強酸ないし超強酸を触媒にしてイソブタンをブテンでアルキル化したものであり、アルキル化成分のうちトリメチルペンタンを主成分とする留分である。
【0014】
これらの溶媒を使用することにより、より低い圧力で実質的に気相の存在しない条件が達成され、その結果、目的物である1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンまたはその誘導体の収率を向上させることが可能である。
これらの炭化水素溶媒とインデン誘導体との重量比は任意であるが、モル比としてインデン誘導体/炭化水素溶媒=0.1〜10の割合で使用することが好ましい。
なお、上記のように溶媒を使用する場合であっても、式(1)で計算されるCPD濃度を2mol/kg 以下にすることが肝要である。
【0015】
本発明の方法の反応形式はバッチ式でも連続式でもよいが、特に1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンまたはその誘導体を連続的に製造する方法が好ましい。連続式の場合には、完全混合型およびピストンフロー型のいずれの型の反応器も使用することができる。ピストンフロー型反応器の市販品としては、ノリタケカンパニー(株)製「スタティックミキサー」、住友重機械工業(株)製「スルーザーミキサー」、櫻製作所(株)製「スケヤミキサー」などが挙げられる。
完全混合型反応器やピストンフロー型反応器は1段または2段以上の多段で用いることができ、多段の場合には完全混合型およびピストンフロー型の反応器をそれぞれ単独でまたは組み合わせて直列または並列の形式で用いることができる。
【0016】
連続式の場合の反応条件として、空間速度は0.001〜100h−1、好ましくは0.1〜50h−1、より好ましくは0.5〜10h−1である。空間速度が100h−1を超える場合には、未反応物が多くなり不適当である。
【0017】
また反応圧力は0.1〜10MPa であり、好ましくは0.2〜8MPa、より好ましくは0.3〜6MPa である。気相部分が存在しない条件を選定することが望ましい。
反応温度は100〜300℃であり、好ましくは120〜280℃、より好ましくは150〜270℃である。
【0018】
さらにまた、本発明においては反応系の適宜の個所において、酸化防止剤、重合禁止剤等を加えて反応、蒸留等の操作を行うことができる。
反応終了後、目的化合物である1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体は、適宜の蒸留により反応混合物から高純度で得ることができる。インデン誘導体は、適宜の蒸留により回収し、再使用する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により説明する。
【実施例】
<実施例1>
インデン(637g)とジシクロペンタジエン(205g)とを混合し、ポンプを使用して、外部との断熱性に優れた50mlのオートクレーブに、空間速度が2.0h−1になるように液送した。反応温度は220℃とした。なお調圧弁を使用して、反応系内の圧力を1MPaに維持した。1時間の連続運転を行うことにより反応混合物を得て、ガスクロマトグラフィーを用い分析を行った。式(1)、(2)および(3)で計算されるCPD濃度[CPD]は0.75mol/kgであった。ジシクロペンタジエン転化率は90%、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンの収率は、転化したDCPDを基準にして88%であり、重質物の収率は10%、CPD収率は2%であった。
また1時間連続運転後、ポンプを停止して原料フィードを止め、内容物が充填されたまま反応器に設けた温度計により反応器の温度上昇を観察したが、特に発熱はみられなかった。
【0020】
<比較例1>
インデン(1460g)とジシクロペンタジエン(2050g)とを混合し、ポンプを使用して、外部との断熱性に優れた50mlのオートクレーブに空間速度が5.0h−1になるように液送した。反応温度は245℃とした。なお調圧弁を使用して、反応系内の圧力を1MPaに維持した。1時間の連続運転を行うことにより反応混合物を得て、ガスクロマトグラフィーを用い分析を行った。式(1)、(2)および(3)で計算されるCPD濃度[CPD]は2.50mol/kgであった。ジシクロペンタジエン転化率は75%であり、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンの収率は転化したDCPDを基準にして45%であり、重質物の収率は53%、CPD収率は2%であった。なおこの留出液は静置しておいたところ、白色の沈澱物がみられた。
また1時間連続運転後、ポンプを停止して原料フィードを止め、内容物が充填されたまま反応器に設けた温度計により反応器の温度上昇を確認した。またその内容物は白濁しており、大量のポリマーを確認した。
【0021】
【発明の効果】
本発明の1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンまたはその誘導体の製造方法においては、DCPD中の初期のCPD含有量を10質量%以下とし、DCPDの初期濃度を用いた式(1)の計算からCPDの最大濃度を規定することにより、発熱源であるCPDの濃度を抑制して、暴走反応を防止することができ、安全かつ収率よく目的物を得ることができる。
Claims (1)
- ジシクロペンタジエンおよび下記一般式(I)で示されるインデン誘導体を加熱反応させて下記一般式(II)で示される1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体を製造するにあたり、反応器内を液相に保ちかつジシクロペンタジエン中の初期のシクロペンタジエン含有量が10質量%以下であり、かつ、ジシクロペンタジエン(DCPD)の初期濃度を用いて下記式(1)で求められるシクロペンタジエン(CPD)の平衡濃度を2mol/kg 以下にすることを特徴とする1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体の製造方法。
[CPD]=2×α×[DCPD](0) ・・・・・・・・・・・・・・・(1)
〔式中、[DCPD]( 0 ) はDCPDの初期濃度(mol/kg)であり、初期のCPDはDCPDとしての濃度に換算する。
なお、式(1)のαは、下記式(2)および(3)から求める。
α=[−K+(K2+16K)0 . 5]/8
・・・・・・・・・・・・・・・(2)
K=1.63×106 exp(−7.83×103/T) ・・・・・・・・・・(3)
ただし、Tは反応温度(絶対温度)である。〕
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