JP4502578B2 - ベルト - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は請求項1の前文に特定された連続可変式トランスミッション用ベルトに関する。
【0002】
(背景技術)
“プッシュベルト”として一般に知られており、またこの特別なデザインにおいて単一パッケージプッシュベルトと称される、このようなベルトは一般に複数の刊行物により知られている。所謂単一パッケージベルトの一つの早期の刊行物は米国特許第3720113号明細書(特許文献1)である。単一パッケージプッシュベルトはEP−A0000802(特許文献2)のようなその後の刊行物により知られているような二重パッケージと較べて実用的な用途に高度に所望されるが、キャリヤ及びベルトの横要素を全体として保つため、換言すれば横要素がキャリヤから離れて落ちることを防止し、かつその構造コヒーレンスを維持するための別個の保持装置を具備する点でコストのかかる技術手段を問題としている。特に、ベルトの保全性のこの維持はベルトが運転中である間に問題であり、またベルト組立品の保全性を単に維持する際の考慮事項である。
【0003】
従来技術が上記問題を解決する幾つかの方法を示す。特に、横要素のキャリヤ受容くぼみの幾つかの型が示されている。これらの中に、一つ以上の軸方向(プーリの軸方向であり、以下特記が無い場合同様)に延びるスロットの具備、キャリヤをフックするための横要素部分の具備、及びキャリヤ受容くぼみをロックするための保持装置、例えば、クロージャーピンの具備がある。
【0004】
前記米国特許刊行物により開示されたベルトでは、横要素の半径方向(ここでは、環状ベルトがプーリに巻き掛けられた状態での該プーリの半径方向、つまりベルトの長さ方向及び幅方向に対し垂直な方向を意味し、以下特記が無い場合同様)に延びる肢部部分がくぼみに対し軸方向に内向きに曲げられ、それによりフックのような部分を生じ、その結果、キャリヤは、それがその横内面及びその半径方向の内面に沿って包囲されることに加えて、またその半径方向の外面に沿って少なくとも部分的に包囲される。横要素によるキャリヤのフックのこの構造はその比較的低重量のために好ましい。しかしながら、その構造は横要素の内向きの曲げが比較的複雑なブランキング形状を与える点及び組み立て時に特別な努力がキャリヤを横要素に対し所望の位置に挿入するのに必要とされる点で製造上の難点を問題としている。特に、キャリヤは自由に、即ち、その変形を生じないで挿入し得ない。このような変形は運転中に苛酷な引張負荷の下にある時にキャリヤ破壊の開始要因であり得る。このような種類の別の構造がEP−A0095257(特許文献3)に開示されており、そのキャリヤは横要素との接触位置に比較的密にフックされる。
【0005】
後者の挿入問題を解決する構造がEP−A0135237(特許文献4)により知られている。この既知の構造では、横要素が所謂スロットを示し、これは横要素の上部コーナーに向かって開口部を有する横要素中の横に配向されたくぼみである。キャリヤの半径方向の外面の少なくとも一部が半径方向の外部、又は上部の横要素部分により接触され、横要素が交互の順序で挿入されるべきである。このような横要素を含むベルトは比較的高い重量を有するようになり、こうして伝達可能なトルクに関する性能を制限する。また、交互の順序要件は横要素が交互に配置された、即ち、ベルトの長さ方向のまわりに鏡に映されたようなベルトに組み立てられる必要がある点で製造上の複雑化をもたらす
【0006】
有利に一層簡単なスロット構造を示す同様に早期の構造がEP−A0073962(特許文献5)により知られている。この書類は横要素の軸方向の面に向かって開口部を有する多少真っ直ぐなスロットを有する横要素を開示している。ベルトが運転中である間にキャリヤがプーリ面と接触するリスクを防止するために、この構造ではまた、横要素が鏡に映されたようにフィットされる必要がある。鏡に映されたような隣接する横要素の複雑さは2面テーパ付けで下部のテーパ付き横要素部分を製造することにより解消されると示唆され、その結果、予想されたように或る種の製造上の難点及びコストを犠牲にして、唯一の横要素配向が適用される必要がある。
【0007】
別の既知の単一パッケージデザインはベルトの運転時にベルト保全性を維持するためのセパレート要素型を示す。このような要素型はロック要素の形態の保持装置、例えば、ピン又はロックリング、これらの組み立て後のキャリヤ受容くぼみの密閉を備えている。このような構造は、運転中及びセパレート部分としての両方で、ベルトの保証された保全性を履行し得るが、重量及び製造コストのために比較的不利であるとともに、多くのデザインにおける強度は、例えば、自動車用途に典型的に必要とされるように、若干大きいトルクレベルが伝達されるべきである時に保証し得ない。このベルトデザインのうちの、一つのこのようなピン構造がEP−A0122064(特許文献6)に開示されており、一つのこのようなリング構造が米国特許第5123880号(特許文献7)に開示されている。
【0008】
本発明は専らではなく主として上記のコスト上昇の不利を生じないで単一パッケージベルトデザインを実現することを目的とし、これはベルトにより伝達可能なトルクの量を最大にするように比較的複雑にされない形状及び比較的低い重量を有する、単一要素型のみを含む。このような本発明に係るベルトは請求項1の特徴的部分により実現される。
【特許文献1】
米国特許第3720113号
【特許文献2】
欧州特許公開公報第A−0000802号
【特許文献3】
欧州特許公開公報第A−0095257号
【特許文献4】
欧州特許公開公報第A−0135237号
【特許文献5】
欧州特許公開公報第A−0073962号
【特許文献6】
欧州特許公開公報第A−0122064号
【特許文献7】
米国特許第5123880号
【0009】
(発明の開示)
このデザインでは、肢部が引掛け機能から解放され、つまり、本横要素がプーリから外れるのを防止する機能から開放される。既知のベルトデザインにおいて、この機能は、長さ方向に見て、基部で、つまり比較的広くなるように要求される肢部の半径方向の最も内側の部分で作用する軸方向の外向きのモーメントを含む。推測上、既知のデザインでは、本横要素の重量を減らすために、肢部は、それらの半径方向の外端部に向かって軸方向の幅にて切断されていた。本発明では、そのような機能がない状態で、肢部は、それのキャリヤを越えて十分に半径方向に伸びることを可能にして、実質的なより少ない軸方向の幅で作られ得る。これは、自由な、つまり本横要素とキャリヤの強制されない相互の挿入を許容することにより実現される。本発明による根本的な洞察から驚くほど外れることとして、プーリ間軌道で、ベルトは、要素の半径方向の外側部分の相互接触による半径方向内側に少なくとも僅かに曲がった形を呈するように委ねられてもよく、それによりプーリの離脱は相互に接触する要素によりもたらされる。
【0010】
現在のデザインでの主な利点は、組み立ての容易さとは別に、キャリヤの軸方向の幅に一般に比例する揺動端部での要素の幅を意味して、特に名目上の要素幅に関して、全面的な肢部幅上の縮小によって、力伝達容量が最適化されることが実現されることである。本発明による寸法は、サドル表面が比較的増加されることを許容する。そのために、キャリヤの幅が増加させられ得るし、従って、その厚さが縮小されるので、それは好ましい。特にキャリヤが半径方向に積み重ねられた1組のエンドレスリングからなる場合、これは特に有利である。本発明によって認識されることは、そのような一組の半径方向の外側のリングが、半径方向の内側のリングよりも力伝達容量に対してより寄与しない傾向があることである。その後、リングの数の減少は、キャリヤの軸方向の幅の小さな増加を超えて有利とされ得る。さらに、リングの数は、コストに大きな影響もある。特に、この点で、サドル表面の、あるいはその表面の近くのあるレベルでの個々の肢部の幅は、前述の表面の軸方向の幅の12分の1未満で設定される。
【0011】
本発明の一層の発展において、肢部は、プーリ滑車と接触するための横要素の横側面、またはプーリ接触面が方向決めされる角度、つまりいわゆるフランク角度の円錐角度と少なくとも実質的に一致する角度の下で、少なくともある主な部分のために半径方向に指向される。この方法では、軸方向に広い相互の接触基部が、ベルト流れデザインの安定性を促進して、その横要素のために実現される。そのようなデザインは、横要素とキャリヤの相互の引っ掛け機能の不足を考慮して特に望まれる。
【0012】
また発明の一層の発展の中で、要素の肢部はそれ自身知られているような引っ掛ける部分を与えられてもよい。しかしながら、本発明によれば、それがベルトの長さ方向に関する相互の回転で導入可能なそのような要素に接している場合、それはキャリヤを越えて相当に与えられる。この方法によって、本横要素の上部部分の安定的な相互の接触は、プーリ軌道間にて、押し進めおよび緩みの両方で、ベルトの安全な作用およびそれのトルク伝達容量の両方を増強して、実現される。再びこれは、サドル表面の軸方向の幅に適合する小さな軸方向の幅を持っている本発明に従う肢部デザインを支援する。キャリヤからのある半径方向の距離で肢部の大きな幅を実現する本発明による手段は、要素上部の良好な相互接触を助ける。そのようなデザインで、既知のベルトの共通の実行を備えた適合中の最小に減らされたベルトの要素間の長さ方向の遊びで最も安全に、ベルトは、要素上部の相互の接触がベルトの崩壊を防ぐような方法で作動する。
【0013】
本発明は、さらに、上に言及されたコストを上げる損失なしで、主に単一のパッケージ・ベルトデザインを実現することを目的とする。要素型の最小の可能な数から構成され、それは、ベルトによって伝達可能なトルクの量を最大限にするために比較的複雑でない形および比較的低い重量を持っており、一方、ベルトに対する様々な機能的な需要に対してよい方法で答える。そのようなベルトは、要素とキャリヤとの間の自由な相互の挿入を許容して、要素の半径方向の外側に開いたくぼみを定義し、キャリヤを越えて半径方向に伸びる肢部の特徴によって実現された本発明に従っている。
【0014】
そのような特徴を含むベルトは、いかなる追加部分も保持手段として要求されないので、容易に生産され得る。驚いたことに、本発明によるデザインでは、保持手段は、ベルトのその要素間の長さ方向の遊びの合計と揺動端部の上の半径方向のベルト高さとの間の比率の適応であり、ベルト内に実質的に存在するいくつかの幾何学的な特徴を順調に利用し適応させることにより達成される。その解決策は、請求の範囲によって、ベルトのプーリ間における緩い部分、ベルトの崩壊を考慮して最も重要な部分で、該横要素が、適切なベルト部分が少なくともわずかに凹に曲げられる安定した端部位置で互いに閉鎖(block)してもよいという洞察に基づく。その解決は、そのような緩い部分が、ベルト、少なくともそれの要素を同じプーリで回転し続ける傾向があるようにし、かつベルトが出てくるプーリでのクランプする作用により半径方向の内方へ曲がる傾向があるという経験および洞察を考慮する。
【0015】
本発明による解決で、ベルト内の隣接した対をなす要素間の長さ方向の遊びの好ましい大きな値は、揺動端部の上の要素高さが十分に大きく作られる場合、ベルトの組立体に適合して、許容され得る。本発明は、これによってさらに、この緩い軌道中に現実にあるその遊びの部分が、隣接した要素の対の間で分配される傾向がある一方、前述のものの一部だけがスラック(slack)軌道部分中にあるという経験を利用し得る。
【0016】
前述の解決に対する二者択一で、所謂単一パッケージ・ベルトの完全を維持することについて記述された問題は、前述の解決に加えてここに組込まれる特徴によって解決された本発明に従っている。この特徴では、少なくとも横要素の大多数は、半径方向の外端部分が前述の揺動端部のそれより大きな厚さを有する一つの上要素部分を持っており、前述の端部分で相互に接触することにより前述のベルトの中で互いに押されたそのような要素の列は、安定した弧状の形を呈する。この方法では、少なくともプーリの軌道間での押し進め(pushing)で、所謂猫の背のような弧が二つのプーリ間で整えられるようなベルトの押し進め部分中に達成される。したがって、プーリからのベルトの退出は強められる。一方、側面の高さから観察された時それらがその位置においてくさび止めされるので、各要素は互いに、あるいはキャリヤから脱落しない。必要に応じてそのような特徴の、追加、または存在をもって、本ベルトは、トランスミッションの静止状態で、予め緊張させたスプリングの存在なしに、プーリに組み入れられてもよい。くさび止めの特徴は、地球の重力に関してトランスミッションの上部側に置かれた要素を、ベルトがもはや所望の棒のような状態にまで変形し得ない位置を呈することから防ぐからである。トランスミッションの上部あるいはより低い側のいずれかの緩い軌道の部分中において、くさび止めの特徴は、緩い軌道の安定的に内側に曲がった端部位置を呈することで支援する。
【0017】
驚くべきことに、本発明の後の側面による手段は、横要素とキャリヤとの間の相対的な半径方向の移動を確実にあるいは直接制限することにより、ベルトの完全性を維持するための前述の既知の手段の適用を排除しながら、再びベルトの完全性を実現する。これは、半径方向に完全に開く、つまり、フックまたはロックする部分なくすことでもって、くぼみを適用する可能性を提供する。この結果の達成のために、本発明によれば、上要素部分の小さいが顕著な量だけの先細になるテーパを付けることが要求される。この方法において好ましい利点は、ベルトが著しく多くの横要素を組込む状況から得られる。
【0018】
現在の記述の情況では、要素の高さは、循環的な形にて位置決めされた時、半径方向におけるベルトの寸法と一致するように設定され、要素の幅は交差方向かまたは軸方向におけるベルトの寸法と一致し、そして、要素の厚さはベルトの長さ方向のつまりベルトの周囲に沿った方向の寸法と一致することはここに注目される。
【0019】
本発明の上記の提案された実施例および曲面は、それ自体であるいは組み合わせ中で最も好ましくは、半径方向に組入れられた比較的薄いエンドレスの金属平バンドの一組から構成されたキャリヤと結合して作用する。
【0020】
上記の目的、及び以下の詳細な記述から明白になるであろう他の目的を考慮して、本発明による可撓性ベルト型のトランスミッションの手段の好ましい具体例が、添付図面中に示される。図1はそれ自体知られているベルト型トランスミッション装置の輪郭を示す立面図である。図2は図1のトランスミッション装置用のベルトの所謂単一パッケージ実施態様の従来技術の横要素を示す拡大正面図である。図3は図2の断面A−Aを示す図である。図4は本発明の所謂二重パッケージ要素実施態様の正面図である。図5は図4の断面B−Bを示す図である。図6は本発明の単一パッケージ要素実施態様の正面図であり、破線により正面図に関連付けした側面図を含む。図7は図1の立面図において、本発明の要素デザインの効果を示す概要図である。図8は図1の立面図において、それ自体適用された場合の本発明の別の局面の要素デザインの効果を示す立面図である。図9は本発明に係る横要素の臨界高さ(HSE)に対する端部遊び修正(EPC)効果のプーリの軸の中心間の幾つかの距離(AV)に関するプロット図である。図10は図6の横要素を含むベルト部分の斜視図である。図11は図6の側面図に示された、別の横要素の実施態様に係る上部の部分図である。図12は図6の側面図に示された、第二の別の横要素の実施態様に係る上部の部分図である。図13は本発明の範囲内に入る横要素の実施態様に係る概略説明用図である。
【0021】
(発明を実施するための最良の形態)
図面中、相当する機能を行なう構造部分が同じ参照番号により参照される。図面が以下に更に詳しく説明される。
【0022】
図1はプーリのプーリに載っている間にプーリ1及び2の間で走行するベルト3を備えた、自動車用途に適するが、例えば、ウィンドミルのようなその他の用途に好適なベルト型トランスミッション装置(また連続可変式トランスミッション(CVT)と称される)を図示する。プーリ1,2の各組プーリ(組合わせた軸固定プーリと軸上可動プーリ)は、概してV字形のプーリ接触面15及び16(またベルト3のフランク15及び16と称される)を受け取るためのV字形溝を形成する。ベルト3は、両プーリ1,2の一方から他方に力を伝達し、その力は、例えば、車両のエンジンによりこのような一つのプーリ1,2に負荷されたトルクから生じる。ベルト3は、手動中間に中の第一ギヤ位置に匹敵する、所謂ロー位置付近の位置で示される。ベルト3(またプッシュベルト3と称される)は、組重ね(nest)されたエンドレスの薄い金属バンド7(それ以外にリング7と称される)の組の形態の、キャリヤ4(また支持体4又は引張手段4と称される)、及び多数のセパレート横要素5(それ以外にブロック5と称される)を含む。横要素5はエンドレスの、実質的に連続のアレイ中に前記キャリヤ4に沿って摺動自在に配置され、こうしてベルト3が所謂プッシュベルト3、即ち、隣接横要素5を二つのプーリ1と2の間で互いに対して押し付ける横要素5のアレイ内のプッシュ力により力を一つのプーリから別のプーリに伝達するためのベルト3として機能することができることを保証する。
【0023】
運転適用について、ベルト3は、プーリの軸からのいずれかの半径方向の距離でプーリの間を走行してもよく、こうしてステップのない可変トランスミッション比を生じる。ベルト3を組プーリの間にクランプするため、またベルト3の走行半径を変えるために、夫々のプーリ1,2の少なくとも一つのプーリは、それ自体知られている様式で、例えば、前記トルクを伝達するのに、又は夫々のプーリ1,2中でベルト3の走行半径をシフトするのに充分な力を前記の少なくとも一つのプーリに適用する油圧制御装置により軸方向に変位可能に設けられる。
【0024】
図中に示されるように、ベルト3の横要素5は前記プーリ1及び2のプーリを接触させるための傾斜プーリ接触面15及び16(またフランク15及び16と称される)を備えている。プーリ1,2のプーリの間に充分に強くクランプされた時に、このような力が前記フランク15及び16と夫々の組プーリのV字面の間の摩擦によりベルト3に伝達された後に、ベルト3は力を回転している両プーリ1,2の一方から他方に伝達することができる。プーリ1及び2の各組プーリにより形成されたV字形溝は横要素5の傾斜フランク15及び16が配向される角度、所謂フランク(flank)角度(側面角度)と少なくとも実質的にマッチするV角度を有する。フランク15及び16は横要素5と両プーリ1,2の接触中のトランスミッションオイルの如き冷媒の適切な存在を可能にするように、谷及び溝を設けることにより粗面化されてもよい。横要素5は、断面で見られるように、下要素部分(環状ベルト3における内側部分)を有することが好ましく、これは揺動端部(rocking edge)9のレベルから半径方向に内向きに配置された横要素5の部分及び揺動端部9それ自体を含む。次いで上部分(環状ベルト3における外側部分)はプーリにおける半径方向に外向きに、即ち、揺動端部9の上に配置された横要素5の部分として形成される。揺動端部9は、また傾斜ゾーン9と称され、普通6〜12mm付近の半径を有し、プーリの軸方向に配向された理論的に多数の接触ライン(それらに沿って横要素5が、例えば、プーリ1,2の各組プーリの間でアークのように曲げられた軌道BTにある間に、相互に接触し、揺動し得る)を保持する半径方向の湾曲を含む。
【0025】
少なくとも下要素部分の傾斜面19、即ち、図3の立面図中の側面は横要素5の同じ面で上要素部分に対し傾斜され、その結果、横要素5はプーリにおけるその半径方向の内面、即ち、ベルト3の内面に向けられた面に向かって一層薄くなる。更に、横要素5は概してわずかに凸形かつ半径方向に外向きに面するキャリヤ接触面8(またサドル表面8と称される)を備えている。キャリヤ接触面8はベルト3の運転中にキャリヤ4、特にその半径方向に最も内側のバンドと接触することが意図されている。このようなサドル表面8は、少なくともキャリヤ4と接触することが意図されているその部分について、側面図に見られるように概してまた凸形に成形される。
【0026】
ベルト3の各部分は、運転中、駆動プーリの回転により、所謂交差軌道CTU,CTL(また“プーリ間軌道部分”CTU,CTLと称される)が曲がった軌道BT(そこでベルト横要素5が夫々のプーリ1,2中でクランプされる)の間を通過し、その交差軌道中で、それは、主として延伸された性質の、上部及び下部、夫々交差軌道CTU及び交差軌道CTLを示す。プーリ1及び2の各組プーリの間でクランプされた時に、ベルト3は第一及び第二の典型的なアークのような曲がった軌道BTを示す。二つのプーリ間軌道部分CTU,CTLで、ベルト3は、引っ張られた一つの部分と、プッシュ軌道部分とがあり、即ち、横要素5が互いに対し強く押し付けられる。このような部分では、ベルト3は押し付け機能を行なう。反対のプーリ間軌道部分CTU,CTL、スラック(slackゆるい)軌道部分では、ベルト3は、若干緩和され、即ち、隣接横要素5が若干の遊び、即ち、最終の横要素5を組み立てで挿入するのに必要とされるベルト3の横要素5の間の全遊びの一部を示してもよく、この遊びは横要素5の磨耗又は運転中のベルト3中の変形から生じる。このような遊びはベルト3の全端部遊びEPと称される。プッシュ軌道部分及びスラック軌道部分は、運転中に、トランスミッション条件に応じて、上面、即ち、図7及び8中の交差軌道CTU、又は下面、即ち、トランスミッションの図7及び8中の交差軌道CTLに存在してもよい。両方の交差軌道CTU,CTL中で、キャリヤ4は横要素5を所望の相互配向に保つのに利用でき、少なくとも助け、それにより高い引張力にかけられてもよい。実際に、ベルト3は、プッシュ軌道部分中で、横要素5が互いに対し押し付けるために曲がる傾向を示し、それにより離れたスプラッシングの傾向を有する前記プーリ1及び2の間の金属ロッドを実質的に形成する。しかしながら、このような傾向はキャリヤ4、特にその中に行き渡っている引張力により相殺される。
【0027】
特に図2及び3を参照して、横要素5の既知の従来技術のデザインの実施態様が図示され、その記載はここではベルト3に関する横要素5の幾つかの基本的な機能及び構造の特徴を解明するのに利用でき、特に横要素5の所謂単一パッケージ実施態様が示される。横要素5のこのような型は組重ねされたリング7の組を含むキャリヤ4を受け取るための中央のくぼみ6(また開口部6と称される)を有する。開口部6は半径方向に外向きに延びる肢部10及び11のフック部分12及び13により半径方向に外向きの方向に境界を定められる。肢部10及び11は夫々横要素5の横側部付近で上向き(外向き)に、即ち、半径方向に外向きに延び、くぼみ6の横の境界を形成する。この従来技術の実施態様において、肢部10及び11はキャリヤが横要素5のサドル表面8と接触する時にキャリヤ4まで上向きに延び、それをわずかに超えて延びる。従来技術の肢部10及び11のフック部分12及び13は、ベルト3が一旦組み立てられるとくぼみ6中にキャリヤを含むように成形される。
【0028】
下部に、横要素5は、フランク15及び16、並びにベルト3がプーリ1,2中をアーク形の曲がった軌道部分BTに沿って通過することを可能にする先細りテーパ付けを与えられている。従来技術の実施態様において、揺動端部9はサドル表面8の若干下に、即ち、それから半径方向に内方に配置される。先細りテーパ付けは、軸方向に配向された揺動端部9の上に延びる主要な面部分に対し下向きかつ後向きに傾斜される下要素部分(これは揺動端部9の下面と上にリンクする)の傾斜面19により実現される。下要素部分はそうしないと軸方向に配向される実質的に真っ直ぐな下端を有する比較的高い剛性を有する中実の実質的に台形のブロックとして製造される。
【0029】
図4及び図5は図2及び図3に記載の実施態様の主要な特徴を含むが、リング7の二つの組の形態のキャリヤ4を受け入れるためにデザインされた、個人車両用に特に適したベルト3を形成する本発明の実施態様を示し、その目的のためにスロット6の形態の二つのリング受容くぼみ6が設けられる。夫々のくぼみ6はサドル表面8により半径方向に内向きに境界を定められ、また横要素5のT字形上要素部分14により半径方向に外向きに境界を定められる。本発明の横要素5中で、上要素部分14、即ち、揺動端部9の半径方向に上の部分は、わずかにテーパ付けされ、その結果、それはその半径方向の外端部付近に最も厚い部分を有する。その厚さは少なくとも300〜500個の単一ベルト3中の横要素5の典型的な個数について揺動端部9付近でその厚さの4%のオーダーの増分の量だけ半径方向に外向き方向に増大することが好ましい。しかしながら、これに関して有益な範囲は1%〜20%の間に及び、これらの値を含む。この方法では、一つの交差軌道CTU,CTLで、典型的な“ねこの背中”、即ち、図7に示された上部の、即ち、プッシュする交差軌道CTUの凸形が有利に得られる。本発明によれば、この形状は上部交差軌道CTU中のサドル表面8とキャリヤ4の接触を促進し、それによりまたその軌道のこの部分中の横要素5のセンタリングを有利に促進する。またその凸形はプーリ1,2からのベルト3の退出を促進する。
【0030】
図7(図中、Dは夫々のプーリ1,2の回転の方向を表す)は更にプーリ1,2が、ベルト3におけるクランプ力のその発揮のために、その組プーリの間にクランプされたベルトの横要素5を保つ、即ち、円形軌道中で移動している横要素5を保つことによりベルト3の前記退出を抑制する傾向がある。この特徴は、特に参照番号40で示された理論的な真っ直ぐの軌道と比較して、スラック軌道部分、ここでは下部交差軌道CTLにより示される。凹形をとるベルト3の得られる傾向はベルト3中の横要素5の間の遊びの合計量、即ち、全端部遊びEPに依存する。既知のベルト3の場合のように全端部遊びEPを厳密な制限内に保つことはベルト3の製造に負担をかける結果をもたらす。これは、本発明のベルト3では、横要素5の相互接触により横要素5の間の遊びの利用可能な量を減少する傾向があるという点で、増大された外部厚さの特徴により軽減し得る。また、本発明の構造は製造されたベルト3内の比較的大きい全端部遊びEPを可能にする。なぜならば、横要素5のわずかに増大する厚さがまた凹形スラック軌道部分中の遊びの利用可能な量の減少に影響するからである。更に、凹形スラック軌道部分中の遊びのこの減少はベルト3がこのような軌道部分中で曲がる傾向を同時に減少する。この効果により、ベルト3は一つのプーリ2からの出口の位置から別のプーリ1にある入口の位置まで完全に真っ直ぐに交差するベルト3の想像上の空間軌道40に関して、本発明に従って特定された凹形曲げの可能な量内に更に容易に保たれる。本発明の基礎となる識見によれば、側面図に見られるようなベルト3の凹形スラック軌道部分は、ベルト3による異常に高い力を避け、かつキャリヤ4がくぼみ6内にとどまることを実現するように、想像上の空間軌道40内に少なくとも部分的に留まるべきであることが特定される。図7に真っ直ぐな空間軌道40から内向きの少量の曲げで示されるが、本発明の特徴を有するベルト3は凹形スラック軌道部分が空間の真っ直ぐな軌道40と実質的に一致するように容易にデザインし得る。
【0031】
上要素部分を厚くする上記原理は本発明によれば、例えば、図2に記載の単一パッケージ実施態様に有利に適用し得る。このようなデザインでは、本発明の特徴が経済的かつ技術的な機能デザインを得るという問題の解決策として利用できる。特になぜならば、その特徴はまた上部交差軌道CTL中の横要素5が互いに、又はキャリヤ4から離れて落下することから防止され、即ち、ベルト3の保全性が維持されることに影響するからである。このような単一パッケージ実施態様の例が図6により示された構造中に用意される。図6の側面部分は、要素の半径方向に外向きに増大する厚さがわずかに前方に傾斜される上要素部分の前面20により実現される横要素5の好ましい実施態様を示す。このような前面20は揺動端部9及び下要素部分の傾斜面19が設けられる要素の面に配置されることが好ましく、その結果、ベルトの長さ方向に面する横要素の唯一の面が傾斜され、一方、前面20のような反対方向に面する更にベルトの長さ方向に面する面が平らであってもよい。
【0032】
図8は臨界半径方向の距離又は高さの特徴を明らかにし、それによりベルト幾何学的特徴における識見が新規なデザインにおいて有利に同定され、適用され、それにより通常の数学的法則を利用する。図7中の提示とは異なり、図8中では上部交差軌道CTUがスラック軌道部分に相当し、この場合、最悪の場合を考慮するために、全端部遊びEPはスラック軌道部分の正確に半分に配置される二つの隣接横要素5の間に集中される。図7のように、トランスミッションは中間トランスミッション状態、即ち、速度トランスファの比及びトルクトランスファの比が1である状態のベルト3で示される。矢印Aは、関係プーリ2に丁度入りつつあるベルト3の入口の位置における横要素5の揺動端部9の位置から始まる。つまりこれは、ベルトの回転中におけるフリーベルト軌道部分の組プーリ間で、クランプされていることから丁度外れるあたりであり、図8に示されように、ベルトがそこから内方へ移動し始める点である。中間トランスミッション状態では、矢印Aの長さは約(1/2)AVである。なぜならば、この位置における要素は組プーリ間にクランプされていないからである。一般に、上要素部分(これは比較的長い)はベルトがスラック軌道部分中のその中央に向かって曲がるそれ自体の傾向のもとに曲がり、即ち、崩壊するというリスクが強く軽減されるという利点を有する。図8に従って説明された特徴に関連して、実際に本発明によれば、除去されるべき端部遊びEPCの量、又は補正、修正もしくは吸収のためのベルト3の固有の可能性が今使用される。この可能性が本発明により認識され、利用可能にされ、上記の増大された厚さの解決策とは別に、又はそれに加えて、以下の概念(これはそれ自体で適用し得る)に従い、少なくともそれに由来する手段により実施に向けられる。
【0033】
このような別の解決策によれば、横要素5は上要素部分の一部である揺動端部9から始まって半径方向に測定して、比較的に長く延びている肢部10及び11を備えている。横要素5のこの特徴は図6に示されるような、上要素部分の上記の増大する厚さの特徴と組み合わせて適用されることが好ましいが、必ずしもそうではない。図6に記載の好ましい実施態様において、肢部10及び11は、本発明の一部と考えられる、臨界半径方向の距離、又は高さHSEを越えるレベルまで揺動端部9の上に延びる。揺動端部9の上の臨界半径方向の高さHSEは、除去されるべき端部遊びEPCの前もって特定された所望の量に依存する。除去されるべき前記端部遊びEPCは、また増大された厚さの解決策が適用される場合には、横要素5の間の全端部遊びEPの共有であることのみが必要とされる。記載されたように、このような全端部遊びEPは、ベルト3の製造を促進するために含まれてもよく、運転中のキャリヤ4の弾性伸び及び/又は横要素5の弾性圧縮のためであってもよく、又は運転中のベルト3の磨耗のためであってもよい。前記の臨界半径方向の高さHSEを含む本発明はスラック軌道部分の凹形曲げで、肢部10及び11の半径方向の外部が想像上の空間の真っ直ぐな部分40内に留まることを与え、その結果、曲げが避けられ、キャリヤ4が依然としてくぼみ6内に配置され、それによりベルト3の構造コヒーレンスを維持する。
【0034】
本発明によれば、スラック軌道部分中の端部遊びのこの修正又は除去がまた第一の解決策により実現され、この場合、要素上部が全体にテーパ付けされた形状を備えているが、それはそれ程延びるべきではない。これに関して、横要素5の有効な厚さは二つの相互に接触する横要素5の前面20の間の最小の、ベルトの長さ方向の距離と定義し得る。上要素部分のテーパ付けされた形状のために、このような有効な厚さは横要素5が相互に平行に配向される場合(これはプーリ1,2の間のスラック軌道部分中で起こる)に大きく、またそれらが上要素部分のテーパに一致する角度で配向される場合(これはプッシュ軌道部分又はベルト3の自由な状態の円形中で起こる)に小さいことが明らかであり、但し、少なくともテーパが比較的小さく、例えば、本発明により特定されるように、0.01〜0.2の上要素部分にわたる厚さの増大により形成されることを条件とする。最初の場合には、有効厚さが上要素部分の最大厚さに等しく、また後者の場合には、有効厚さが下要素部分の最大厚さに等しい。有効厚さのこのような差は、本発明によれば小さく、即ち、0.01〜0.20であるが、それはスラック軌道部分中に存在する隣接横要素5の全ての対について存在するであろう。この効果は、組み立て後、即ち、ベルト3が円形形状をとり得る時に存在して、運転中に消失するベルト3中の横要素5間のかなりの量の全遊びを生じる。これは前記の第一の解決策と同時に採用された場合に第二の解決策により除去すべき遊びの量を減少し、従って臨界距離HSEを減少する。
【0035】
示された単一パッケージ実施態様の機能に必須であるが、本発明の解決策及び本発明の基礎となる識見は、図4及び5に示された所謂二重パッケージ実施態様に同様に有利に適用し得ることが注目される。この場合、くぼみ6の上部境界を形成するT字形上要素部分14の定義は有利にはそれ程厳密ではなくなるかもしれない。なぜならば、運転中の半径方向のキャリヤ4及び横要素5の構造コヒーレンスを維持するという技術水準の横要素5中の前記の上部境界の機能が本発明のベルト3では最早必要とされないからである。これはT字形上要素部分14の軸方向の寸法の減少を可能にし、この場合、T字形の横延長が、例えば、ベルト3の組み立てを促進することのみに利用し得る。
【0036】
本発明の両方の解決策は同時に適用し得ることが更に注目され、その結果、これらの夫々の特徴、即ち、前記の増大された厚さ及び前記の臨界距離が夫々全端部遊びEPの共有である除去されるべき端部遊びEPCの前もって特定された量について寸法を決められることのみを必要とする。これに関して、揺動端部9のサイズ及び形状、そして特に自由状態の形状、即ち、製造中のベルト3の円形形状と比較した時の二つの曲げられた軌道BT中の前記接触ラインとサドル表面8の間の半径方向の距離が全端部遊びEPの合計量に影響することが更に述べられる。それ故、上記曲げに妥当な全端部遊びEPの合計量は実際には本発明の前記特徴を有しない駆動ベルト3の運転中に生じ得る全端部遊びEPの最大量と解されるかもしれない。
【0037】
上記識見に基いて、本発明は特に下記の式の規定に従ってデザインされたベルト3に関する。
【0038】
【数1】
式(1)の基準にマッチするベルトは、全端部遊びEPが要素の突起21の形状、長さ方向の突起及び位置から独立に選ばれてもよいという追加された利点を有する。それ以外に、本発明の本特徴は要素の突起21の成形及び位置決めにおけるデザイン自由度を改良する。特にそれは組重ねされたリング7の二重組を有する普通に知られているベルト型により教示され、また適用されるような円形突起21の長さ方向(ベルトの長さ方向)の突出量よりも大きい必要はない。本発明の上記基準は特に横要素5に対するキャリヤ4の半径方向に外の移動、例えば、T字形上要素部分14の横延長を制限するための装置を用いないでデザインされたベルト3を製造するのに有利に適用し得る。
【0039】
本発明によれば、ベルト3の周囲長さLが実際にプーリの一般に所望の最も近い相互配向の結果としての、トランスミッションのプーリ1及び2の軸、即ち、軸の中心間距離AVを示す時として更に好ましいパラメータに有益かつ自動車用途に充分なインジケータであることが判明している。特に乗客車両移動適用のための、ベルトの目標の自動車用途において、プーリの周囲間の距離、即ち図7に両プーリ1,2を示す二つの円の間の遊びはベルトの実際の周囲に関して無視できると考えられ、即ち、一般に約1%より小さい。実際に、これはプーリ1及び2が通常可能な最小の半径方向の距離に相互に配置されることを意味する。式(1)記載の高さHSEの端部遊び除去能はその後にベルト3に関するデザイン規則に変化し得る。
【0040】
この識見によれば、ベルトの周囲長さLはその中心間距離AVの2倍と、プーリを含むアーク形の曲げられた軌道BT内の両方のベルト部分の周方向長さとの和として表され、後者の軌道部分は中間トランスミッション状態、即ち、トランスミッション比1におけるベルト3の半径RMED、及び周辺の円の長さを計算するための定数により決定される。
【0041】
【数2】
ベルト3が中間RMED中を走行する半径は、ベルト3の最小走行半径及び最大走行半径、夫々RMIN及びRMAXの間の半分の距離として計算される。
【0042】
【数3】
ベルト3の目的とされる用途に関するデザイン規則を考慮して、ベルト3の最小走行半径(これはプーリの軸の半径により決められる)はプーリ直径の約0.2倍であり、後者は中心間距離AVにほぼ等しい。少なくとも、プーリ1及び2の周囲間の分離が無視し得る自動車用途では、RMEDは以下のように書き直される。
【0043】
【数4】
目的の用途について、式(2)に適用される場合に次の式(5)をもたらす。
【0044】
【数5】
式(1)に適用されると、除去すべき端部遊びEPCの所望の量に関する上要素部分の最小に必要とされる高さ、即ち、臨界の半径方向の高さHSEはこうして本発明によれば下記の表現によりベルトの長さLに関係しており、それによりその式の更に小さい項は無視される。
【0045】
【数6】
最大の保証及び安全性に関して、要素遊び値は本発明によれば弾性変形について1.5mm、そして磨耗作用について2mmと夫々安全に定められ、一方、ベルト3の組み立てられた自由状態の要素遊び値は1.5mmとされ、それの安全限界は現在の計算目的のために0.5mmと定められる。こうして、運転中の全端部遊びEPの最大量は理論上5.5mmの量になるであろう。その場合、全端部遊びEPは上要素部分の臨界高さHSEのみにより説明され、特に増大された厚さの効果又は先に説明される揺動端部9とサドル表面8の間の距離の効果によるものではなく、式(6)は必要とされる高さHSEがベルトの長さLの平方根の0.81倍の量になることを突きとめる。しかしながら実際には、全端部遊びEPのこのような最大量はめったに到達されず、大部分の時間で下要素部分遊び値はベルト3の組み立て時に生じることがあり、その間にベルト磨耗は過度ではない。なぜならば、ベルト3は250,000キロメートル以上と定義される無限の寿命時間まで運転されることがほとんどないからである。更に、本発明の基礎となる識見によれば、最大張力はトランスミッション中で常に到達されず、一方また組み立て時に、即ち、遊びが二つの隣接横要素5の間で集中されるようなキャリヤ4の上に互いに対し積み重ねられた横要素5で測定された理論的な要素遊びは、全要素遊びが隣接する横要素5の幾つかの対の間に多少分布される場合に、運転中に生じる要素遊びよりも通常大きい。こうして実際には、極めて低い除去されるべき端部遊びの量EPCは、一般に理論的な最大に基づいて予想し得るものよりも十分であろう。しかしながら、全端部遊びEPはその円形の自由状態の形状のベルト3中の初期の要素遊びよりも大きくされることが好ましい。
【0046】
本発明によれば、式(5)から上要素部分の臨界高さHSEはベルト3の周囲長さLの平方根の係数C倍により定められた条件を満足すべきであると結論され、この場合、Cは除去すべき端部遊びEPCの量の平方根の0.35倍以上の値である。
【0047】
更に有益な試験では、現在の識見は本発明により与えられる効果を得るために、揺動端部9の上に延びる横要素5の臨界高さHSEは、少なくとも9.5mmとせいぜい21mmの間に定められるべきであるデザイン規則として発生される。又は更に正確には、その高さHSEは350mmで始まり、850mmで終わる範囲の周囲長さLを有するベルトについて10mmから15mmで終わる範囲に定められるべきである。
【0048】
更に有益な試験では、除去すべき端部遊びEPCの量はベルト3が円形形状、又は自由状態形状に配置される場合には横要素5の間のほぼ初期のベルトの長さ方向の遊びである。本発明によれば、この場合の係数Cに適した範囲は初期のベルトの長さ方向の遊びの平方根の0.35×1.1倍で始まり、その値の0.35×3倍で終わる。この範囲はそれが前記遊びに関する小さい効果、例えば、ベルト3中の振動を考慮する0.1の安全係数を含むことにより始まり、それがベルト内のかなりの弾性変形及び正常な運転条件下で予想される最もひどい磨耗を考慮する値で終わるように選ばれる。
【0049】
更に有益な試験では、除去すべき端部遊びEPCの前記量は、テーパ付き形状を有する上要素部分の特徴によって、スラック軌道部分中で除去される遊びの量により、並びに揺動端部9の形状及び位置が端部遊びについて有する影響により、ベルトがその円形の自由状態の形状から曲げられた軌道及び真っ直ぐな軌道のそのトランスミッション形態に変形される場合に除去される遊びの量により減少され、ベルト3が円形の形状、又は自由状態形状に配置される場合の横要素5の間のほぼ初期のベルトの長さ方向の遊びである。ロートランスミッション状態は、通常ベルト3が運転中に最も高度に負荷される状態に相当するので、本発明では初期の遊びから減じられる遊びの量がこのトランスミッション状態について決められることが好ましい。驚くことに、これは減じられる遊びの両方の量が実際に中間トランスミッション状態で最小であるという概念と対照的である。しかしながら、本発明によれば、運転中に要素遊びを増大するベルトの弾性変形は、ロー状態で明らかに最大であり、初期の遊びから減じられる遊びの両方の量に関するトランスミッション状態の影響を実質的に超える。
【0050】
更に、横要素5が上要素部分中に少なくとも主として与えられるベルトの長さ方向に延びる突起21を備えている場合、ベルト3が円形の形状、又は自由状態の形状で配置される時の横要素5の間の初期の長さ方法の遊びは、突起21のベルトの長さ方向の突出量N1,N2の1倍〜2倍の範囲であることが好ましい。
【0051】
組み立ての容易さのために、ベルト3が円形の形状、又は自由状態の形状で配置される時の横要素5の間の前記の初期のベルトの長さ方向の遊びは横要素5の最大厚さの少なくとも3/4である。
【0052】
図7及び8に関して夫々記載された運転中のベルト3の保全性を維持するための両方の解決策は、横要素5及びキャリヤ4を一緒に保つための横要素5の一体部分として用意される既知のロック手段の使用を不要にする。このような既知のロック手段はそれらが運転中に負荷される時に崩壊することがあり、これらが通常製造し難く、しかもそれらが横要素5のデザインの自由度を制限するという欠点を有する。組み合わせると、本発明の解決策は上要素部分の厚さ増大の大きさ並びに肢部10及び11の高さの大きさが互いに対し交換され、こうしてデザインの自由度を生じ、ベルト3の機能性及び製造コストに著しく影響するという利点を有する。
【0053】
図9は揺動端部9と横要素5の半径方向に外部の境界の間の距離、臨界高さHSEについての特定された基準内の除去されるべき端部遊びEPCの量の例示プロットにより式(1)により示された関係を図示する。その中の幾つかの関係は普通に適用されたプーリ直径、即ち、プーリの軸の中心間距離AVに関し、特に自動車用途に適している。例えば、典型的なベルト3について、全端部遊びEPの1.2mmの比較的大きい量は、肢部10及び11が揺動端部9の上に延びる10mmの臨界半径方向の高さHSEにより、修正され、又は別途除去されてもよい。
【0054】
図6及び図10のベルト断面のその斜視図は本発明の幾つかの更なる独立の局面を示す本発明の実施態様を示す。
【0055】
最初に、キャリヤ4の横移動のための軸方向の境界を形成するその肢部10,11を含む単一パッケージデザインは、一面へのキャリヤ4の横移動が横要素5により拘束されず、プーリ1,2により拘束される二重パッケージデザインとは異なることが注目される。この相違は二重パッケージデザインの横要素5がプーリ1又は2のプーリの間でそのキャリヤ4がプーリ1,2から少なくとも部分的に半径方向に外向きに配置され、その間フランク15及び16がプーリの各組プーリの間に依然として部分的に配置されるように配置されることを可能にする。従って、同じプーリデザインにより、所定の長さLのベルト3で実現し得るトランスミッション比の範囲(トランスミッション比はプーリ1及び2中の曲げられた軌道部分BTの走行半径の商である)が二重パッケージデザインによるよりも単一パッケージベルトデザインで大きくてもよい。これは高度に望ましいと考えられる。なぜならば、同じ組み立て空間中で、トランスミッションの機能性が改良されるからである。キャリヤ4がプーリ1,2の半径方向に外側部に配置される状態で、またフランク15及び16がプーリ1,2の半径方向に外側部に部分的に配置され、それによりそこでの圧力を増大するが、これが本発明に従って可能にされ得るという識見が単一パッケージベルト3のこの特徴の基礎になっている。なぜならば、それはプーリ1,2の各組プーリの間の横要素5の数、そしてこうしてまた力を吸収するのに利用できる全表面積がいずれにしても比較的大きい場合の最大走行半径を有する曲げられた軌道部分BTでのみ生じるからである。
【0056】
本発明の横要素5は比較的薄く、即ち、1.5mm〜3.0mmであり、揺動端部9とベルト3の半径方向に見られる横要素の内端部24の間に延びる傾斜面19を含む下要素部分を有することが示される。側面図に見られる下要素部分の厚さは、アークのように曲げられた軌道BTをプーリ1及び2中に通す時にベルト3が曲げられるように、その内端部24に向かって減少する。リング7の半径方向に組重ねられた組内の運転張力のために、キャリヤ4、及び曲げられた軌道BTを通る少なくともその部分は示され、横要素5のサドル表面8と接触して押しやられると考えられる。内端部24は下要素部分の最小の半径方向の高さがベルト3の軸方向に見て横要素5の中央付近に得られるように凹形に湾曲される。傾斜面19は内端部24に向かって連続し、それとつながってもよいが、横要素5の有利な軽量実施態様では、傾斜面19がベルト3の長さ方向にステップ22中のくぼみ部分23に隣接する。図6中、ステップ22の深さがその詳細を明らかに示すために誇張された。実際には、ステップ22は揺動端部9の直ぐ上の横要素5の部分厚さの1/12〜3/12の範囲の深さ寸法を有する。ここに示されない横要素の好ましい実施態様において、ステップ22は揺動端部9と実質的に隣接し、その場合、傾斜面19が不在である。この様式では、特にくぼみ部分23が揺動端部9を成形する工程に先行する製造工程又は方法で実現される場合、横要素5が更に正確に製造し得る。なぜならば、切断端部の減少された表面積のために、少ない努力が横要素5をプレート又はストリップから打ち抜きするのに必要とされるからである。ステップ22を設けることについての機能上の理由は、フランク15及び16がプーリ1,2との最適の接触のためにかなりの高さ、即ち、ベルト3の半径方向の長さであることを可能にするとともに、横要素5の低重量の要件を依然として満たすためである。適切な接触を保証するために、ステップ22の深さは揺動端部9の直ぐ上の横要素5の厚さを越えるべきではない。サドル8に最も近い位置の内端部24は、ステップ22に結合し、又は少なくともそれに近く終端し、おそらくそれと交差しさえもするようにデザインされる。内端部24は図6に示される単一点でステップ22に交差することが好ましい。内端部24は、それが例えば0.3mmの小半径の丸みをつけることによりフランク15及び16と実質的につながるように始まり、半径方向に最も内側の横要素部分の直ぐ近くで夫々終わる凹形湾曲として成形し得る。このような凹形湾曲はそれと交差するステップ22により中断されることが可能とされ得るが、半径方向の湾曲の深さは揺動端部9の直ぐ上のベルト3の軸方向に横要素5の幅の1/6まで少なくとも延びることが好ましい。凹形湾曲はアーク形であり、又は場合によっては幾つかの隣接アークを含むことが好ましく、このような一つ以上のアークは前記下要素部分の幅の0.5〜1の範囲の曲率半径を有する。この様式では、接触面15及び16の下部に作用する力が横要素5に有利に伝達される。
【0057】
本発明の実施態様において、横要素5は前面20から長さ方向に突き出ている少なくとも一つの突起21を更に備えている。突起21は前面20の半径方向に外半分に設けられる。前面20の反対の長さ方向の横要素5のさらに長さ方向に面する面で、このような突起21は穴27、即ち、突起21にほぼ一致して成形されるくぼみ部分と一緒になる。示された実施態様において、突起21は肢部10及び11の夫々に設けられ、多少矩形に成形されて主として軸方向に配向された方向に延びる。半径方向の突起21の最大寸法は揺動端部9の直ぐ上の横要素5の厚さに実質的に一致することが好ましい。好ましい実施態様において、肢部10及び11の軸方向に面する側面は主としてフランク15及び16に実質的に平行に延び、それによりベルト3の運転安定性及びその組み立ての両方を促進する。突起21(また長さ方向の突起21と称される)は本デザインにおいて横要素5がスラック軌道部分にある時又はベルト3がクランプ力の不在下でどういうわけか引っ張られていない時に、横要素5がキャリヤ4から分離することを防止するためのバックアップ安全として利用できる。しかしながら、基本的なクランプ力は通常プーリ1又は2の少なくとも一つの移動可能なプーリに作用するばねにより与えられる。この理由のために、本ベルトデザインの組み立て後の初期における横要素遊びは突起21の部分の長さ方向(ベルトの長さ方向)の突出長さの2倍に定められることが好ましい。
【0058】
本発明の好ましい実施態様において、突起21は図11及び12の一つに従って成形される。図11及び12は夫々図6の側面図の上部断面を示す。ブランキングにより成形されるのではなく、突起21は肢部10及び11の曲げにより有利に製造し得る。これは肢部10,11の長さ方向の厚さそしてそれとともに強度がその半径方向の高さにわたって維持し得るという利点を有する。図11に記載の実施態様において、突起21は等しくないとしても合致する厚さの三つの肢部における部分29,30及び31により具体化される。ベルトの長さ方向の突出量N1は、このデザインにより穴27と相互作用することが意図されている突起21に関してかなり増大されてもよい。図11の実施態様において、肢部における部分29,30及び31の半径方向の寸法は、肢部10,11の長さにより制限されるが、その一方で肢部10,11と同じ厚さであってもよく、これは図6の側面図の穴27と相互作用することが意図されている突起21よりもかなり厚い。図12の実施態様において、肢部の部分29及び34のベルトの長さ方向の突出量は横要素5の局所厚さにマッチする。しかしながら、本発明によれば、長さ方向の突出量は原則として肢部の部分29の位置で横要素5の厚さの2倍の大きさにされていてもよい。図12に記載のデザインでは、突出量N2は有利にはN1よりも大きくされてもよい。なぜならば、肢部10,11の利用できる半径方向の長さの一部を使用する後に曲げ返された部分31が省かれるからである。両方のデザインにおいて、肢部の部分29は横要素5の前面又は裏面に面する軸方向かつ長さ方向に上向きに延びる表面を含む。横要素5の前面は揺動端部9が配置される横要素5の面を意味する。図12の実施態様の別の利点は半径方向に外側部の部分34が比較的長く更に容易に製造し得ることである。
【0059】
肢部における部分29,30,31及び29,34の長さ方向の比較的大きい突出量N1及びN2は、運転中のベルト3の保全性、又はコヒーレンスの維持並びにプーリ1,2を出るベルトの能力及び容易さの両方に著しく影響する。肢部における部分29及び31は、ベルト3の長さ方向に対し好ましくは45度以上、更に好ましくは50〜60度の範囲内の角度で延びる。
【0060】
本発明の実施態様において、フランク15及び16は、横要素5の半径方向に最も内側の部分付近からサドル表面8の充分に上に、好ましくは少なくともサドル表面8と接触する場合にはキャリヤ4まで、又は更にはキャリヤ4を越えて延びる。フランク15及び16は揺動端部9の上方(外方)にそれらの半径方向の長さの少なくとも1/3、更に好ましくは少なくとも半分にわたって延びることが好ましい。本発明の特別な実施態様において、フランク15及び16はキャリヤ4の上方(外方)にそれらの半径方向の全長の1/5にわたって延びる。フランク15及び16の半径方向の全長は横要素5の半径方向の高さの少なくともほぼ半分に一致する。この方法では、例えば、JP2000/213609に記載されたような曲げられた軌道BT中の横要素5に作用する力により実現されたモーメントがベルト3の軸のまわりの横要素5の傾斜に影響するのにはあまりにも小さいレベルに低下されることが得られるかもしれない。特に、プーリ1,2と横要素5の間の摩擦により生じる有効な力、サドル表面8とキャリヤ4の間の比較的小さい強さの摩擦力及び隣接する横要素5の間に揺動端部9により加えられたプッシュ力が前記モーメントに影響する。このような傾斜は横要素5とプーリ1,2の間のスリップにより伴われ、それによりトランスミッションの効率に悪影響する。横要素5がベルト3の軸のまわりに傾斜し、その結果、それがプーリ1,2中でクランプされる間に最早実質的に半径方向に配向されないという傾向は、本発明の本手段により有意に軽減される。それとともに、トルクがベルト3により伝達される効率は、サドル表面からかなりの半径方向の距離に配置される揺動端部9(これは図2〜5の既知の要素デザインに必要とされ、例えば、JP01/098733に記載されたようにキャリヤ4と横要素5の間の相対速度を増大することにより、ベルト3の機能に悪影響するであろう)を必要としないで有利に増大される。
【0061】
本発明のフランク15,16のデザインは、その半径方向の長さが有利に増大されることに更に影響し、これは通常ベルト3が所謂ロートランスミッション状態に一致する状態である時に、最小の走行半径(RMINに相当する)を有するアークのような曲げられた軌道である、運転中に最もきつく曲げられるベルト部分に特に有利である。この状態及び位置では、通常前記摩擦力及びクランプ力が運転中に最大であり、一方、このような力を吸収するのに利用できるプーリ1,2中の横要素5の数が最小である。更に、アークのように成形された内端部24はフランク15及び16がかなりの半径方向の長さであり、揺動端部9のレベルのかなり下に延伸することを可能にし、その間に前記力が横要素5により有利に吸収され、その本体にわたって分布される。フランク15,16の全長はサドル表面8と内端部24の間の横要素5の最小の半径方向の寸法の高さの少なくとも2倍、好ましくは最大で5倍である。このような範囲は挟む力の最適の受け取りを与えるとともに、充分な強度を横要素5に依然として与える。
【0062】
フランク15及び16の比較的大きい半径方向の長さはそれ以外は一定のクランプ力で横要素5とプーリ1,2の接触の低減された接触圧力に更に影響する。通常ヘルチアン接触圧力と称される、このような接触圧力と関連するストレスは、所定の材料特性及び理論分析から解されるように、一般に横要素5又はプーリ1,2の機械強度に重要と考えられないが、実際には前記接触に行き渡っている圧力が多くの型の圧油の性能に影響する。特に、冷媒及び/又はグリース媒体の局所崩壊は、局所消失される熱の量が低く保たれる場合、又は接触圧力が低く保たれ、即ち、従来技術により知られているものと比較して低下される場合に防止し得る。プーリ1,2と横要素5の間の接触における低いヘルチアン接触ストレスの維持は本発明によれば高度に実用的に重要である。なぜならば、冷媒の崩壊に続いてトランスミッションの機能の損失が迅速に生じ得るからである。
【0063】
図6は端部の軸方向の幅が半径方向に外向き方向にわずかに増大する端部を有する肢部10及び11を更に示す。この横要素における肢部の端部は、一つの軸方向の肢部側から反対の軸方向の肢部側に延び、例えば肢部10で言えばその最も幅広い断面26で開始する少なくとも部分的に湾曲された面28により形成される半径方向の上面を備えている。湾曲面28は、揺動端部9の位置で横要素5の長さ方向の厚さの半分のオーダーの曲率半径で少なくとも部分的に湾曲されることが好ましい。その好ましい実施態様は、軸方向及び長さ方向に延びる中央の平らな面部分を更に示す。端部の位置で肢部10及び11の増大する軸方向の幅は、ベルト3が内向きに湾曲されたスラック軌道部分を通過する間に、横要素5の安定な相互支持を可能にする。このような幅広化は、半径方向に、即ち、ベルト3の軸方向及び長さ方向に少なくとも実質的に垂直に延びる肢部10,11の軸方向の内面、即ち、くぼみ6に面する面で得られることが好ましい。また、例えば、プーリ1,2に面する肢部10,11の端部の軸方向の外面が図13に示されるように主として半径方向に延びる場合、前記幅広化は、軸方向の外面から離れて配向される軸方向の内面の一部で得られてもよい。
【0064】
図13は特許請求の範囲及び本発明の上記の記載の範囲内に入る横要素5の実施態様を図示する。四角形50はキャリヤ4がベルト3の組み立て時に横要素5のくぼみ6により受け入れられる方法を示す。図2に示された技術水準の要素デザインとは対照的に、肢部10及び11のフック形端部12及び13は、運転中にキャリヤ4及び横要素5を一緒にロック(lock)するが、隣接する横要素5の間の接触に利用できる表面積を増大し、それが運転ではない時にベルト3のコヒーレンスを維持することを助けるのに利用できず、又は実際にそれらの制限されたサイズのために利用できない。これにより、フック部分12及び13は、技術水準の横要素5の場合のように、キャリヤ4をくぼみ6中に有効にロックするのに充分に大きくないが、それらは軸方向に実質的に平行に配向された時にキャリヤ4がくぼみ6を出ることから抑制することを意味した。
【0065】
先に記載された本発明の夫々のデザイン特徴はそれ自体で、又は組み合わされると、横要素重量の減少が実現され、かつ/又は支持され、その減少はトランスミッション中での運転中のベルト3のトルク伝達能に有利であり、そのコスト価格及び/又は技術性能に著しく影響する。本発明は特許請求の範囲に記載のものに限定されないが、図面及びそれらに関する記載により開示された全ての特徴を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 それ自体知られているベルト型トランスミッション装置の輪郭を示す立面図である。
【図2】 図1のトランスミッション装置用のベルトの所謂単一パッケージ実施態様の従来技術の横要素を示す拡大正面図である。
【図3】 図2の断面A−Aを示す図である。
【図4】 本発明の所謂二重パッケージ要素実施態様の正面図である。
【図5】 図4の断面B−Bを示す図である。
【図6】 本発明の単一パッケージ要素実施態様の正面図であり、破線により正面図に関連付けした側面図を含む。
【図7】 図1の立面図において、本発明の要素デザインの効果を示す概要図である。
【図8】 図1の立面図において、それ自体適用された場合の本発明の別の局面の要素デザインの効果を示す立面図である。
【図9】 本発明に係る横要素の臨界高さ(HSE)に対する端部遊び修正(EPC)効果のプーリの軸の中心間の幾つかの距離(AV)に関するプロット図である。
【図10】 図6の横要素を含むベルト部分の斜視図である。
【図11】 図6の側面図に示された、別の横要素の実施態様に係る上部の部分図である。
【図12】 図6の側面図に示された、第二の別の横要素の実施態様に係る上部の部分図である。
【図13】 本発明の範囲内に入る横要素の実施態様に係る概略説明用図である。
Claims (10)
- ベルト(3)内の張力を吸収するための無端キャリヤ(4)と、前記キャリヤ(4)に沿って長手方向に移動可能に配置された複数の横要素(5)からなり、
前記横要素(5)は、前記キャリヤ(4)と接触するための少なくとも一つのサドル表面(8)と、1つの揺動端部(9)を含む1つの先細りの下方要素部分を有し、
ここにおいて、前記サドル表面(8)の軸方向の各端部は、主に半径方向外側へ伸びる突出した形の1つの肢部(10,11)に隣接し、これにより、半径方向外側に向かって開いた前記横要素(5)の1つのくぼみ(6)を画定し、前記くぼみ(6)は前記キャリヤ(4)の自由な挿入を許容し、
ここにおいて各肢部は、少なくとも前記キャリヤ(4)と前記サドル表面(8)が相互に接触中である場合において、前記サドル表面(8)の位置で前記キャリヤ(4)の長手方向に測定した前記横要素(5)の厚さの寸法以上の距離、前記キャリヤ(4)を越えて半径方向外側に延在しており、
またここにおいて、前記横要素(5)は、さらに変速機のプーリ滑車と接触するために個々の軸側にプーリ接触面(15,16)を備え、前記プーリ接触面(15,16)は、1つのフランク角度で互いに方向づけされ、また前記プーリ接触面(15,16)は、少なくとも前記キャリヤ(4)と前記サドル表面(8)とが相互に接触中である場合に、前記キャリヤ(4)を越えて半径方向の外側に延在する、
連続可変変速機用のベルト(3)であって、
前記横要素(5)の前記肢部(10,11)は、主に軸方向に面する1つの軸方向側面を各々有し、前記軸方向側面は前記フランク角度で互いに方向づけされ、前記軸方向側面は前記プーリ接触面(15,16)から半径方向外側に伸長し、前記軸方向側面は前記変速機のプーリ滑車と接触しないことを特徴とするベルト(3)。 - 前記各肢部(10,11)の軸方向の幅が、少なくとも前記肢部(10,11)の半径方向最内側において、前記揺動端部(9)での前記横要素(5)の軸方向の幅の12分の1未満であることを特徴とする請求項1に記載のベルト(3)。
- 前記各肢部(10,11)の軸方向の幅が、少なくとも前記肢部(10,11)の最内側において、前記横要素(5)の前記長手方向の厚さの1から1.5倍までの範囲の値を有することを特徴とする請求項1または2に記載のベルト(3)。
- 前記各プーリ接触面(15,16)は、前記プーリ接触面(15,16)の半径方向高さの少なくとも3分の1の寸法が、前記揺動端部(9)より半径方向外側に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルト(3)。
- 前記各プーリ接触面(15,16)は、前記横要素(5)の半径方向の寸法の少なくとも約半分の寸法を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のベルト(3)。
- 前記肢部(10,11)は、それぞれの前記肢部(10,11)の半径方向最内側での軸方向の幅と比較して、増大した軸方向の幅を有する、1つの半径方向外側部分を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のベルト(3)。
- 前記肢部(10,11)の前記半径方向外側部分が軸方向に伸長し、それにより前記サドル表面(8)と部分的に重なることを特徴とする請求項6に記載のベルト(3)。
- 前記各肢部(10,11)は、少なくとも前記キャリヤ(4)と前記サドル表面(8)が相互に接触中であるときには、前記キャリヤ(4)を越えた半径方向外側に具備される、長手方向突起(21)を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のベルト(3)。
- 大多数の前記横要素(5)における前記肢部(10,11)の前記ベルト(3)の長手方向における厚さは、前記先細りの下方要素部分の最大厚さより可知的に厚く、そのため前記横要素(5)の上方要素部分(10,11;14)を介して相互に接触するときに前記ベルト(3)内で互いに押され合う、1列の前記横要素(5)は、弧状の形を呈することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のベルト(3)。
- 前記揺動端部(9)は、側面寸法で測定して少なくとも12mmの半径を有する軸方向に伸長する凸曲面によって形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のベルト(3)。
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