JP4502275B2 - 乾燥キムチの製造方法、乾燥キムチ粉末の製造方法、乾燥キムチ及び乾燥キムチ粉末 - Google Patents

乾燥キムチの製造方法、乾燥キムチ粉末の製造方法、乾燥キムチ及び乾燥キムチ粉末 Download PDF

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Description

本発明は、乾燥キムチの製造方法に関し、さらに詳しくは、多様な材料、香辛料などを混合して製造したキムチの素に白菜を漬け、所定の昇温速度で乾燥させることにより、
貯蔵性に優れるとともに使用が簡便であり、衛生的に優れている乾燥キムチの製造方法、乾燥キムチ粉末の製造方法、乾燥キムチ及び乾燥キムチ粉末に関する。
キムチは、塩漬けされた主原料(白菜など)に、大根などの野菜類に副材料と唐辛子などの薬味類を添加して、低温で熟成醗酵させた醗酵食品である。
キムチは、熟成中に生成された各種有機酸やアミノ酸、核酸などが口当りと食欲を増進させ、各種の献立に調和をなす食品として食されている。
また、キムチに含まれる乳酸菌が、腸の働きを活性化して有害な菌の繁殖を抑え、免疫力の強化、消化促進、各種病気の予防にも効果があることが知られている。
また、キムチ中の白菜等の野菜の繊維質は、肌の状態をよくするだけでなく、体内の糖類やコレステロールの数値を下げて、肥満や糖尿病、心臓病などの生活習慣病を予防するとされる。さらに、唐辛子の辛口成分「カプサイシン」が、ダイエット効果を有することも知られているし、ビタミンAとCを多く含むため、抗酸化作用を通して老化を抑制するとも言われる。
しかし、キムチは水分を多く含み独特の臭いがあり、発酵食品であるために、その取り扱いが難しかった。
このため、キムチを乾燥させて水分を除去して取り扱いを容易にし携帯に便利な食材としての提案がなされている。
例えば、特開平2001−211821号公報(特許文献1)には、
キムチを小さく刻んで熱風乾燥した後、マイナス10℃で冷風乾燥させ、さらに4日天日で自然乾燥させる乾燥キムチの製造方法が記載されている。
また、一般の食品と同じようにフリーズドライ(冷凍乾燥)加工にされた食材として提供されている。
しかしながら、特許文献1の乾燥キムチの製造方法は、熱風にさらすので発酵時に必要な乳酸菌を死滅させるおそれがあり、キムチのうまみを損なうおそれがある。
また、急速加熱による熱風乾燥は、細胞を破壊することによる素材の表面が硬化するおそれがあり、乾燥キムチの水戻しに時間がかかり、食べても食感が悪くみずみずしさがない。
そして、表面だけが乾いても中心部に水分が残留するため、湿気やすくなったり、カビが発生したり、残っていた害虫の卵がふ化して害虫が発生するなどの問題がある。
さらに、フリーズドライ加工されたキムチは食材としてのおいしさが損なわれている場合がある。
特開平2001−211821号公報(個人)
そこで、本発明の目的は、取り扱いが容易で、キムチ素材のうまみを保存したまま、長期間保存しても味が変化しないキムチを提供することを目的とする。
さらに、本発明の他の目的は、所定の加熱方法により乾燥させることにより、キムチの持っている栄養および風味を損なわず、おいしいキムチを提供することである。
本発明の製造方法により、多様な材料、香辛料などを混合してキムチの素を製造し、それに白菜を漬け、所定の昇温速度で乾燥させることにより、貯蔵性に優れるとともに使用が簡便であり、衛生的に優れている乾燥キムチ及びそれを用いた乾燥キムチ粉末を工業的に安価に提供することが出来る。
本発明の請求項1に記載の乾燥キムチの製造方法は、小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素を製造し、このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んだキムチ漬けを製造し、
その後、キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱することを特徴とする。
請求項2に記載の乾燥キムチ粉末の製造方法は、小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素を製造し、このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んだキムチ漬けを製造し、
その後、キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱して乾燥キムチを製造し、さらに乾燥キムチをミル又はミキサー等の粉砕機により粉砕して粉末状とすることを特徴とする。
請求項3に記載の乾燥キムチは、小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素とし、
このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んでキムチ漬けとし、
キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、
その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱してなることを特徴とする。
請求項4の乾燥キムチ粉末は、小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素とし、
このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んでキムチ漬けとし、
キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、
その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱して乾燥キムチとし、
さらに乾燥キムチをミル又はミキサー等の粉砕機により粉砕して粉末状としたことを特徴とする。
本発明の乾燥キムチは、小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素を製造し、このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んだキムチ漬けを製造し、その後、キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35〜40℃までの領域を、第1の昇温速度3〜5℃/時間の昇温速度で加熱し、その後、60℃未満までの領域を第2の昇温速度3℃未満/時間の昇温速度で加熱する。
上記魚介類としては、あみ(小エビ)の塩辛やイカの塩辛等の塩辛類、煮干し、いりこ、ちりめん雑魚等の小魚、イカ、たこ、くらげ、エビ、鰹等の一般に市販されている魚介類、昆布、わかめ、海苔、ひじき等の一般に市販されている海藻類が挙げられる。その形態については特に限定されたものでなく、一般に市販されている生もの、乾物(含む干し物)、塩漬けにしたもの、或いはこれらをフレーク状、ペースト状または粉末状にしたものを用いることができる。
上記果物・野菜類としては、脱水された大根の葉またはかぶの葉、キャベツ、京菜、ミブナ、高菜、野沢菜、芥子菜、山くらげ等の葉菜;ネギ・にんにく・アスパラガス・ウド・セリ等の葉茎菜;食用ユリ・タマネギ・ラッキョウ類等の鱗茎菜、大根、かぶ、人参、ゴボウ等の根菜;なす、胡瓜、瓜、カボチャ等の果菜;菜の花等の花菜、椎茸、マイタケ、シメジ(本シメジ、ブナシメジなど)きくらげ等のキノコ類;筍、筍の加工品(メンマ等);サツマイモ、ジャガイモ等の芋類;サヤエンドウ、インゲン豆、ふじまめ、大豆等の豆類;および外国産の野菜;例えばチンゲン菜等一般に店頭または大型小売店において野菜コーナーで野菜と称されて販売されているものが挙げら、それらを単独または2種以上を適宜混ぜ合わせたものを主材料とし;これに、麦、米、コーン、そばの実、稗等の穀物、椎茸、きくらげ、シメジ等のキノコ類;サツマイモ、ジャガイモ、里芋等の芋類;豆類、タマネギ等の鱗茎類;ラッキョウ、ナッツ、落花生、クルミ、松の実、梅干し、ニラ、ニンニク、生姜等;のいずれか一種類または2種類以上を組み合わせた物を必要に応じて副材料として混ぜて使用することもできる。果物としては、りんご、人参、梨、桃、柿などが挙げられる。
上記香辛料や調味料としては、塩、砂糖、みそ、醤油、酒(含む酒粕)、味醂、酢、梅酢等の天然及びステビア、アミノ酸、グルタミンソーダ等の人工調味料、唐辛子、生姜、紫蘇の葉、ネギ、ユズ、ミョウガ、ふきのとう、ケシの実、胡麻、山椒、山葵、胡椒、七味唐辛子等、百貨店、量販店および食品添加物専門店の店頭で市販されている調味料や香辛料を単体または適宜混ぜ合わせたものが挙げられる。これらはペースト状、粉末状または乾物状の一般に市販されている状態であれば特に限定されない。
この他に、とろみを付加するために白玉粉や餅米粉を加えることもできるし、発色を良くするためパプリカ、紅花等の色素を加えることができる。風味を加えるためゆずの皮等を添加しても良い。
(キムチの素)
これらを混ぜてキムチの素を製造する。まず、あみ(小エビ)の塩辛、鰹節、鰯、昆布等のだし材料を水に入れ煮立たせ、だし汁を抽出する。この際、鰹節、鰯、昆布等のだし材料の代わりに、市販の粉末化されただしの素や、これらを濃縮処理したエキスを用いても良い。また、鰹節、いりこ、昆布等をミル等で粉末としたものを用いても良い。
だし汁の配合割合としては、水500重量部に対し、だし材料が50〜80重量部であることが好ましい。このうち、あみの塩辛が少なくとも40重量部含まれていることが好ましい。
次に、すりおろし又は細切りにしたニンニク及び生姜、適当な大きさに切った人参、大根、リンゴ等の野菜類と、前記だし汁とを共にミキサーやミル等に入れ、細かくなるまで攪拌する。続いて、唐辛子、塩、砂糖等の香辛料類、調味料類を加え、良く混ぜ合わせる。
材料の配合割合としては、だし汁200重量部に対し、ニンニク20〜40重量部、生姜3〜20重量部、人参、大根、リンゴ等の野菜類100〜400重量部、唐辛子等の香辛料類を10〜50重量部、調味料類1〜20重量部を配合することが好ましい。
上記のようにして得られたキムチの素は、味をなじませるため、約1週間程度、冷暗所にて静置することが好ましい。
(キムチ漬け)
上記のキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んでキムチ漬けを製造する。白菜は、葉、茎及び芯などすべて用いることができるが、本発明では、特に白菜の茎や芯の部分を用いることが好ましい。茎部分は通常捨てられてしまう部分であるが、本発明においては、乾燥キムチを製造するために用いるので、水分のもともと少ない茎や芯の部分を使用することが望ましい。上記白菜は、スライサーまたは手切り等で20〜50mm程度の長さに切りそろえた後、天日などで半乾燥する。その後水洗いをして表面の汚れを除去する。
(キムチ漬けの乾燥)
その後、キムチ漬けを室温で乾燥させた後乾燥炉に入れ、35〜40℃までの領域を、3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、その後、60℃未満までの領域を3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱してキムチ漬けを乾燥する。
まず、乾燥炉の温度を25〜35℃に設定し、キムチ漬けを乾燥炉内で3〜5時間乾燥させ、次に、35〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱する。その理由は、雑菌の繁殖を抑えることである。雑菌の繁殖は35〜40℃までの領域で盛んになるので、この領域を速やかに昇温させ、雑菌の繁殖を抑える。さらに、乾燥炉内において、キムチ漬けが40℃を超える領域では昇温速度を低くして、白菜の内部からの水分の蒸発を促進する。しかし、この温度域での昇温速度を速くすると、先に白菜の表面が乾燥して硬い被膜を形成し(表面硬化)、白菜内部の水分が表面から蒸発せずに内部に蓄積されたままで、白菜全体として乾燥が進まない。
よって、40℃以上では、ゆっくり昇温することにより、白菜内部からの水分の飛散を十分に促進させる。この第2の昇温速度としては、3℃未満の昇温速度が望ましいが、あまりに昇温速度が低い場合は乾燥時間がかかるので、1℃程度が好ましい。
また、乾燥炉内でキムチ漬けを乾燥させる上限値は60℃未満とする。その理由は、キムチ漬けをあまりにも高温に加熱すると、キムチの醗酵に寄与する酵素の構造中の蛋白質が変性して(酵素の失活)キムチ本来のうまみが失われてしまい、乾燥中のキムチが変色、酸化したり、キムチの細胞が破壊されるおそれがある。したがって、酵素の失活温度はおよそ60℃といわれていることを考慮すると、酵素の活性を失うことのないように上限温度は60℃未満とする。好ましくは55℃以下である。さらに好ましくは50℃である。乾燥炉の過熱により酵素の失活温度に一時的にでも達しないようにするための安全温度である。
(乾燥度)
乾燥炉内で加熱してキムチ漬けを乾燥させる程度としては、乾燥開始前に白菜に含まれていた水分の80重量%以上が除去されるまで上記60℃未満の温度に乾燥炉を維持しながら乾燥を継続することが好ましい。除去される水分が80重量%未満であると、乾燥キムチにカビが生えたりして保存が難しくなるからである。
(乾燥炉)
乾燥炉に設ける熱源としてのヒータとしては、白菜の内部にある水分を均等に加熱できる波長が4〜14μmの遠赤外線を放射するヒータを用いることが好ましいが、その他のセラミックヒータ、面状ヒータなども用いることができる。また、乾燥炉内の温度を検知する温度センサーを設け、乾燥炉の温度のわずかな変化を検知し乾燥炉の温度制御をする。乾燥炉内には、その内部の空気を循環させる循環ファンが備えられていることが望ましい。
(乾燥キムチ粉末)
また、この乾燥キムチを、粉砕機により破砕し乾燥キムチ粉末にすることもできる。具体的な粉砕方法としては、ミル、ミキサー、カッティングミル等が挙げられる。例えばロートプレックス粉砕機(商品名:Itoman & Co., LTD 製)やターボカッター(商品名:ターボ工業株式会社製)等の固定刃と回転刃とを備えた粉砕機を使用して粉砕することができる。
粉砕後の粉末粒径は0.1〜2.0mm程度となるようにすることが好ましい。粉砕に当たっては、粒径を揃えるために、例えばターボカッターの場合、スクリーンの目の大きさをφ2mm以下とし、回転刃の周速を10m/秒以上、好ましくは15m/秒以上とするのがよい。ここで周速とは(円周)×(回転数)のことである。また、ロートプレックスの場合、回転刃の周速を10m/秒以上、好ましくは30m/秒とするのがよい。上記乾燥キムチ粉末は、麺類などと混合して用いることもできる。
なお、乾燥キムチ粉末は、発色性を向上させるために色素としてパプリカパウダーを添加することも好ましい。
本発明の一実施例に係る乾燥キムチの製造方法は、次の通りである。
(キムチの素の製造方法について)
市販の利尻昆布30gを5〜6cm長さに切断し、水5Lに浸漬し1時間程度ふやかした。あみの塩辛500g、鰹節50g(薄片状に削ったもの)を加え加熱し、沸騰したら火を弱め5分程度煮立たせ火を止めた。室温程度に冷ました後にざるで濾し、だし汁を得た。
得られただし汁200gと、ニンニクすり下ろし25g、生姜すり下ろし25g、林檎(1cm角に切断したもの)100g、人参(1cm角に切断したもの)100gをフードミキサーに投入し、約1分間攪拌し、固形物が見えなくなる程度のペースト状とした。
上記ペーストに、粗挽き粉唐辛子20g、細挽き粉唐辛子10g、砂糖10g、塩10gを混合し、キムチの素を得た。得られたキムチの素は、約10℃の雰囲気中で7日間静置し熟成させた。
次に、このキムチの素10kgに、白菜10kgを加えて漬け物(キムチ漬け)にする。漬け込む時間は12時間とした。次いで、キムチ漬けをタンクより取り出し水洗した。次に、キムチ漬けをスライサーで長さ5mm程度となるように2度切りしてキムチ漬けを常温で乾燥した。
(乾燥キムチの製造)
次に、乾燥炉の温度を35℃に設定し、室温乾燥したキムチ漬け5200gを乾燥炉内で5時間乾燥させた後、内部空気循環ファンを備えた遠赤外線ヒータを用いて、35〜40℃までの領域を5℃/時間の第1の昇温速度で加熱した。その後、40〜50℃までの領域で第2の昇温速度を、0.5〜5℃/時間までの範囲で変えて加熱して、キムチ漬けをさらに乾燥して乾燥キムチとした結果を表1に示す。キムチ漬けを乾燥炉内で乾燥したトータル時間は24時間とした。
この結果、40℃以上の領域での加熱昇温速度が3℃未満/時間の場合は、白菜の内部まで乾燥して、水分除去率80重量%以上であった。一方、第2の昇温速度を、3℃以上/時間〜5℃/時間の場合は、白菜の表面は乾燥していたが内部が未乾燥状態であったため、水分除去率は50重量%であった。ここで水分除去率とは、室温乾燥したキムチ漬け5200gから乾燥後の乾燥キムチの重量をマイナスし(除去した水分重量)、除去した水分重量を初期重量5200gで除した割合をいう。
Figure 0004502275
(乾燥キムチ粉末の製造)
上記乾燥したキムチを、50℃の乾燥炉から取り出し、20分間放冷し、家庭用ミルミキサーにて粉砕処理した、粉砕後、150μmのふるいを用いて分級して製造した。
本発明の製造方法により、多様な材料、香辛料などを混合してキムチの素を製造し、それに白菜を漬け、所定の昇温速度で乾燥させることにより、貯蔵性に優れるとともに使用が簡便であり、衛生的に優れている乾燥キムチ及びそれを用いた乾燥キムチ粉末を工業的に安価に提供することが出来る。

Claims (4)

  1. 小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
    にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
    唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素を製造し、
    このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んだキムチ漬けを製造し、
    キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、
    その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱することを特徴とする乾燥キムチの製造方法。
  2. 小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
    にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
    唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素を製造し、
    このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んだキムチ漬けを製造し、
    キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、
    その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱して乾燥キムチを製造し、
    さらに乾燥キムチをミル又はミキサー等の粉砕機により粉砕して粉末状とすることを特徴とする乾燥キムチ粉末の製造方法。
  3. 小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
    にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
    唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素とし、
    このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んでキムチ漬けとし、
    キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、
    その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱してなることを特徴とする乾燥キムチ。
  4. 小エビやイカなどの塩辛、鰹節、煮干し、するめ、ちりめん、海藻またはその加工品などの魚介類からなるだし汁と、
    にんにく、生姜、林檎、人参、大根、紫蘇の葉、紫蘇の実、山椒、麻の実またはその加工品などの野菜・果物類と、
    唐辛子、塩、砂糖等の調味料またはその加工品などの香辛料と、を混ぜ合わせキムチの素とし、
    このキムチの素に予め乾燥させた白菜を漬け込んでキムチ漬けとし、
    キムチ漬けを室温で乾燥させた後、35℃〜40℃までの領域を3〜5℃/時間の第1の昇温速度で加熱し、
    その後、60℃未満までの領域を前記第1の昇温速度よりも低い3℃未満/時間の第2の昇温速度で加熱して乾燥キムチとし、
    さらに乾燥キムチをミル又はミキサー等の粉砕機により粉砕して粉末状としたことを特徴とする乾燥キムチ粉末。
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