JP4500509B2 - アゾ化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、染料、医薬品などの機能性化合物およびその中間体、原料として有用であるアゾ化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の一般式(I)で表される、アリールおよびヘテリルジアゾ成分とピリジンカプラーからなるアゾ色素に、アリール基およびヘテリル基を導入する手段としては、特許文献1に記載されているように、塩基性条件下、DMSOなどの極性非プロトン溶媒中で、ピラゾールジアゾ成分とピリジンカプラーからなるアゾ色素とクロロベンゾチアゾールを反応させる方法が報告されている。しかし、この方法は、反応系が複雑で副生成物が生成しやすくなり、収率が満足のいくものではないため、一般式(I)で表される化合物の効率良い合成法が望まれていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−371079号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、前記従来における問題を解決し、一般式(I)の化合物を安価かつ安全に高収率で合成できる製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は以下の一般式(I)で表される化合物の製造方法によって達成された。
1.一般式(II)で表される化合物を、塩基及び相間移動触媒存在下に、一般式(III)で表されるアリール化剤またはヘテリル化剤と反応させることを特徴とする一般式(I)で表される化合物の製造方法。
【0006】
【化7】
【0007】
一般式(I)中:
Qはアリール基、またはへテロ環基を表す。
R1は、アリール基、またはへテロ環基を表す。
R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基を表す。
R3及びR4は、各々独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基を表す。ただし、R3とR4が共に水素原子であることはない。
A1及びA2は、いずれもが置換もしくは無置換の炭素原子であるか、またはこれらの一方が置換もしくは無置換の炭素原子であり、他方が窒素原子である。
【0008】
【化8】
【0009】
一般式(II)中、Q、R2、R3、R4、A1及びA2は、一般式(I)中のQ、R2、R3、R4、A1及びA2とそれぞれ同義である。
【0010】
【化9】
【0011】
一般式(III)中、R1は一般式(I)中のR1と同義である。Xはハロゲン原子、スルホニルオキシ基を表す。
2.一般式(I)及び(II)中のQが、ピラゾール、チアゾ−ル、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、ベンゾチアゾール、トリアゾール、イミダゾールであることを特徴とする1記載の製造方法。
3.一般式(I)の化合物が一般式(IV)、一般式(II)の化合物が一般式(V)であることを特徴とする1記載の製造方法。
【0012】
【化10】
【0013】
一般式(IV)中、R1’はアリール基またはヘテロ環基を表す。R1、R2、R3、R4、A1及びA2は、一般式(I)中のR1、R2、R3、R4、A1及びA2とそれぞれ同義である。R5は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基をあらわす。R6は水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
【0014】
【化11】
【0015】
一般式(V)中、R1’’は水素原子、アリール基またはヘテロ環基を表す。R2、R3、R4、R5、R6、A1及びA2は、一般式(IV)中のR2、R3 、R4、R5、R6、A1及びA2とそれぞれ同義である。一般式(V)中のR1’’が水素原子である場合、R1’とR1は同じ置換基を表し、R1’’が水素原子でない場合、R1’とR1’’は同じ置換基を表す。
4.一般式(III)の化合物が、一般式(VI)で表されることを特徴とする1〜3記載の製造方法。
【0016】
【化12】
【0017】
一般式(VI)中、Xは一般式(III)のXと同義である。Yは置換基を表す。nは0〜4の整数を表す。
5.前記反応に用いる溶媒が有機溶媒と水との混合溶媒であり、有機溶媒と水の体積比が、有機溶媒:水=1:100〜100:1であることを特徴とする1〜4記載の製造方法。
本発明は、以下の〔1〕及び〔2〕に関するものである。
〔1〕
一般式(V)で表される化合物を、塩基及び相間移動触媒存在下で、一般式(III)で表されるアリール化剤またはヘテリル化剤と反応させることを特徴とする、一般式(IV)で表される化合物の製造方法。
【化105】
一般式(IV)中、R 1 ’はアリール基またはヘテロ環基を表す。
R 1 は、アリール基、またはへテロ環基を表す。
R 2 は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基を表す。
R 3 及びR 4 は、各々独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基を表す。ただし、R 3 とR 4 が共に水素原子であることはない。
A 1 及びA 2 は、いずれもが置換もしくは無置換の炭素原子であるか、またはこれらの一方が置換もしくは無置換の炭素原子であり、他方が窒素原子である。
R 5 は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基をあらわす。R 6 は水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
【化106】
一般式(V)中、R 1 ’’は水素原子、アリール基またはヘテロ環基を表す。R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、A 1 及びA 2 は、一般式(IV)中のR 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、A 1 及びA 2 とそれぞれ同義である。一般式(V)中のR 1 ’’が水素原子である場合、R 1 ’とR 1 は同じ置換基を表し、R 1 ’’が水素原子でない場合、R 1 ’とR 1 ’’は同じ置換基を表す。
【化107】
一般式(III)中、R1は一般式(IV)中のR1と同義である。Xはハロゲン原子またはスルホニルオキシ基を表す。
〔2〕
一般式(III)の化合物が、一般式(VI)で表されることを特徴とする〔1〕に記載の製造方法。
【化108】
一般式(VI)中、Xは一般式(III)のXと同義である。Yは置換基を表す。nは0〜4の整数を表す。
なお、本発明は上記〔1〕及び〔2〕に関するものであるが、その他の事項についても参考のために記載した。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
まず、本発明の一般式(I)で表される化合物について詳しく述べる。
前記一般式(I)中、Qはアリール基またはへテロ環基を表す。
アリール基は、無置換のアリール基であっても、置換基を有するアリール基であっても良い。
【0019】
置換基を有するアリール基及びヘテロ環基の該置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基などが挙げられる。
【0020】
置換基を有するアリール基の上記置換基を以下に、さらに詳細に説明する。
ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(直鎖または分岐の置換もしくは無置換のアルキル基で、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜10の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチルが挙げられ、多シクロアルキル基、例えば、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基で、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)やトリシクロアルキル基等の多環構造の基が挙げられる。好ましくは単環のシクロアルキル基、ビシクロアルキル基であり、単環のシクロアルキル基が得に好ましい。)、
【0021】
アルケニル基[直鎖または分岐の置換もしくは無置換のアルケニル基で、好ましくは炭素数2〜30のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイルが挙げられ、下記の環状アルケニル基をも含む。シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基で、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、多シクロアルケニル基、例えば、ビシクロアルケニル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基で、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)であり、単環のシクロアルケニル基が特に好ましい。] 、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、
【0022】
アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基で、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5〜7員の置換もしくは無置換、飽和もしくは不飽和、芳香族もしくは非芳香族、単環もしくは縮環のヘテロ環基であり、より好ましくは、環構成原子が炭素原子、窒素原子および硫黄原子から選択され、かつ窒素原子、酸素原子および硫黄原子のいずれかのヘテロ原子を少なくとも一個有するヘテロ環基であり、更に好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、
【0023】
アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、2,4−ジ−t−アミルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基で、ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましく、例えば、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、
【0024】
アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基であり、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基で、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
【0025】
アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、炭素数0〜30のヘテロ環アミノ基であり、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ、N−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基であり、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、
【0026】
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基で、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基であり、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、
【0027】
アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基で、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基で、ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましく、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基で、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、
【0028】
アルキル及びアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基であり、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキル及びアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基であり、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基であり、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、
【0029】
アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリール及びヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基(ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましい)、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ、3−ピリジルアゾ、2−チアゾリルアゾ、2−ベンゾチアゾリルアゾ)、イミド基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のイミド基で、例えばN−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニル基で、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、
【0030】
ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基で、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基で、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシリル基で、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)が挙げられる。
【0031】
ヘテロ環基としては、無置換のヘテロ環基と上記の好ましい置換基を有するヘテロ環基が好ましく、特に五員環もしくは六員環の置換基を有するヘテロ環が好ましい。該へテロ環基は、例えば、3−ピラゾリル、2−チアゾリル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、2−ベンゾチアゾリル、トリアジル、2−イミダゾリルなどが挙げられる。
【0032】
R1は、アリール基またはへテロ環基を表す。アリール基またはヘテロ環基は、上記Qで説明したアリール基またはへテロ環基と同義である。R1のうち、置換および無置換の2−ピリジル基、2−チエニル基、2−チアゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、トリアジル基および2−フリル基が好ましく、置換および無置換の2−ベンゾチアゾリル基がさらに好ましい。
【0033】
R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基またはカルバモイル基を表す。
R2におけるアルキル基は、直鎖または分岐のアルキル基であり、無置換のアルキル基であっても、置換基を有するアルキル基であってもよい。該アルキル基は、置換基の炭素原子を除いた炭素原子数1〜30のアルキル基が好ましい。該アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、t-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどが挙げられる。置換基を有するアルキル基の置換基は、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。アルキル基のうち、好ましいものは無置換のアルキル基である。
【0034】
R2におけるシクロアルキル基は、無置換のシクロアルキル基であっても置換基を有するアルキル基であってもよい。置換基を有するシクロアルキル基の置換基は、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。該シクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられる。
【0035】
R2におけるアルケニル基は、無置換のアルケニル基であっても、置換基を有するアルケニル基であってもよい。置換基を有するアルケニル基の置換基は、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。該アルケニル基としては、置換基の炭素原子を除いた炭素原子数が2〜30のアルケニル基が好ましい。該アルケニル基としては、例えばアリル、プレニル、ゲラニル、オレイルなどが挙げられる。
【0036】
R2におけるアルキニル基は、無置換のアルキニル基であっても置換基を有するアルキニル基であってもよい。置換基を有するアルキニル基の置換基は、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。該アルキニル基は、置換基の炭素原子を除いた炭素原子数が2〜30のアルキニル基が好ましい。該アルキニル基としては、例えばエチニル、プロパルギルなどが挙げられる。
【0037】
R2におけるアリール基は、無置換のアリール基であっても置換基を有するアリール基であってもよい。置換基を有するアリール基の置換基は、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。R2におけるアリール基のうち、置換基を有するアリール基が好ましく、2位と6位に置換基を有するアリール基がさらに好ましい。該アリール基としては、例えば、2,6−ジメチルフェニル、メシチルなどが挙げられる。
【0038】
R2におけるヘテロ環基は、無置換のヘテロ環基であっても置換基を有するヘテロ環基であってもよいが、好ましくは置換基を有するヘテロ環基である。該へテロ環基としては、例えば、2−ピリジル、2−ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。
【0039】
R2のうち、置換基を有する、アリール基もしくはヘテロ環基が好ましく、さらに2位と6位に置換基を有するアリール基が最も好ましい。
【0040】
R3およびR4は、各々独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基を表す。ただし、R3とR4が共に水素原子であることはない。
R3およびR4におけるヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基に関しては、上記R2と同様である。
【0041】
R3およびR4におけるアリール基は、無置換のアリール基であっても置換基を有するアリール基であってもよいが、好ましくは置換基を有するアリール基である。置換基を有するアリール基の置換基は、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。該アリール基としては、例えば、2−トルイル、メシチル、4−オクチルフェニルなどが挙げられる。
【0042】
A1及びA2は、いずれもが置換もしくは無置換の炭素原子(すなわち、−CH=または−CR=;Rは置換基を表す)であるか、あるいはこれらの一方が置換もしくは無置換の炭素原子であり、他方が窒素原子である。置換基を有する炭素原子の置換基は、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
【0043】
一般式(II)中、Q、R2、R3、R4、A1及びA2は、一般式(I)中のQ、R2、R3、R4、A1及びA2とそれぞれ同義である。
【0044】
一般式(III)中、R1は一般式(I)のR1と同義である。
Xはハロゲン原子又はスルホニルオキシ基を表し、塩素もしくは臭素原子、又はベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシもしくはメタンスルホニルオキシ基が好ましい。
【0045】
本発明において、一般式(I)及び一般式(II)は、それぞれ一般式(IV)及び一般式(V)であることが特に好ましい。
一般式(IV)および(V)中、R1’、R1、R2、R3、R4、A1及びA2は、一般式(I)中のR1、R2、R3、R4、A1及びA2とそれぞれ同義である。R1’’は水素原子、アリール基またはヘテロ環基を表す。一般式(V)中のR1’’が水素原子である場合、R1’とR1は同じ置換基を表し、R1’’が水素原子でない場合、R1’とR1’’は同じ置換基を表す。
R5は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基を表す。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基は、上記R2で説明したアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基と同義である。R2はイソプロピル基、tert-ブチル基が好ましく、tert-ブチル基が最も好ましい。R6は、水素原子、ハロゲン原子、またはシアノ基を表し、シアノ基が最も好ましい。
【0046】
本発明において、一般式(III)は、一般式(VI)であることがさらに好ましい。
一般式(VI)中、Xは一般式(III)のXと同義である。
Yは置換基を表す。Yは、Qにおける置換基を有するアリール基の置換基として挙げたものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。Yとしては、ハロゲン原子、スルファモイル基、カルボキシル基またはスルホ基がより好ましく、スルファモイル基、カルボキシル基またはスルホ基が更に好ましい。
nは0〜4の整数であり、置換基Yの数を表す。nは0〜2が好ましく、0または1がより好ましい。
【0047】
本反応で用いる相間移動触媒について説明する。本反応に用いる相間移動触媒は特に限定されるものではなく、有機合成分野で知られているものを適用することができる。好ましい相間移動触媒としては、4級アンモニウム塩(例えばテトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミドなど)、4級ホスホニウム塩(例えばテトラブチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミドなど)などの有機塩や、エーテル系化合物(例えば18-Crown-6、PEG400など)が挙げられ、中でも、4級アンモニウム塩または4級ホスホニウム塩が好ましく、4級アンモニウム塩がより好ましい。
【0048】
以下、一般式(I)及び(II)で表される化合物の具体例を以下に示すが、下記の例に限定されるものではない。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】
次に、本発明による一般式(I)の化合物の合成法について詳細に説明する。
本発明の合成法は、一般式(II)で表される化合物を、好ましくは酸素ガスの非存在下で、塩基及び相間移動触媒存在下に、アリール化剤またはヘテリル化剤と反応させることを特徴としている。
ここで用いられる有機溶媒としては、例えば、芳香族化合物類(例えば、トルエン、キシレンなど)、酢酸エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど)、ニトリル類(例えばアセトニトリルなど)、ヘテロ環類(例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、スルホランなど)、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができ、これらに限定されるものでない。また、これらの溶媒をさらに組み合わせることによる均一または不均一混合溶媒系にて反応を行っても良い。さらに、これらの溶媒系に水を組み合わせることによる有機溶媒−水の、均一または不均一混合溶媒系にて、反応を行っても良い。有機溶媒と水との混合溶媒を用いる場合、有機溶媒と水の体積比は、好ましくは有機溶媒:水=1:100から100:1であり、さらに好ましくは、有機溶媒:水=1:50から50:1である。
【0059】
本反応で用いる反応溶媒は、一般式(II)で表される化合物の質量に対して0.1〜50倍量用いるのが好ましく、0.2〜20倍量用いるのがさらに好ましい。
【0060】
本反応に用いる塩基は、有機塩基、無機塩基のいずれでも良いが、好ましくは無機塩基である。本反応に用いる無機塩基としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸塩や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの塩基のうち2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0061】
本反応で用いる塩基は、原料となる一般式(II)の化合物に対して好ましくはモル数で100当量以下で、より好ましくは2〜20当量である。
【0062】
本反応で用いるアリール化剤またはヘテリル化剤は、原料となる一般式(II)の化合物に対して好ましくはモル数で20当量以下で、より好ましくは2〜10当量である。
【0063】
本反応で用いる相関移動触媒は、原料となる一般式(II)の化合物に対して好ましくはモル数で0.001〜2当量で、より好ましくは0.01〜1当量である。
【0064】
本発明の反応は、脱酸素条件下(酸素ガスが低濃度である条件下)で行うことが好ましい。具体的には、反応系内を窒素、アルゴン等の不活性ガスで満たして製造することが望ましい。
【0065】
本反応における反応温度は、50℃から150℃が好ましく、80℃から120℃がより好ましい。
【0066】
通常、本反応に要する時間は、反応温度、塩基、反応剤などに左右されるが、概ね0.1〜24時間である。
反応温度は、80℃から120℃で、反応時間が3〜12時間が好ましい。
反応終了はNMR、HPLC、TLC、その他の方法によって確認することが出来る。
【0067】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0068】
化合物(I−1)の合成
【0069】
(実施例1)
化合物(II−1)(メタノールを結晶溶媒として二分の一分子含む)9.64g(17.5mmol)、炭酸カリウム7.53g(54.6mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド0.70g(2.17mmol)、クロロベンゾチアゾール11.81g(69.6mmol)、酢酸ブチル20mLの混合溶液を窒素気流下、内温100〜110℃で5時間加熱した。このとき、化合物(I−1)の生成率は82.1%(HPLC面積%、測定波長254nm)だった。放冷して内温が70℃まで下がったところに水20mL、酢酸エチル20mLを加え、分液操作を行った。得られた油相を濃縮後、メタノール40mLで晶析し、析出した結晶をろ過した。得られた結晶をメタノール40mLで洗浄し、乾燥させることによって、化合物(I−1)が10.76g(収率77%)で得られた。λmax=558nm(DMF溶液)。m/Z(POSI)=802。
【0070】
(実施例2)
化合物(II−1)(メタノールを結晶溶媒として二分の一分子含む)9.64g(17.5mmol)、炭酸カリウム7.53g(54.6mmol)、18−Crown−6 1.39g(5.25mmol)、クロロベンゾチアゾール11.81g(69.6mmol)、酢酸ブチル20mLの混合溶液を窒素気流下、内温100〜110℃で加熱した。8時間後、18−Crown−6 0.50g(1.89mmol)を加え、さらにその1時間後、炭酸カリウム2.01g(14.5mmol)を加えた。その2時間後、化合物(I−18)の生成率は77.6%(HPLC面積%、測定波長254nm)だった。放冷して内温が70℃まで下がったところに水20mL、酢酸エチル20mLを加え、分液操作を行った。得られた油相を濃縮後、メタノール40mLで晶析し、析出した結晶をろ過した。得られた結晶をメタノール40mLで洗浄し、乾燥させることによって、化合物(I−1)が8.56g(収率61%、純度97.9%)で得られた。
【0071】
(実施例3)
化合物(II−1)(メタノールを結晶溶媒として二分の一分子含む)10.0g(18.2mmol)、炭酸カリウム20.7g(149.6mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド1.81g(5.61mmol)、クロロベンゾチアゾール9.52g(56.3mmol)、酢酸ブチル20mL、水7.5mLの混合溶液を窒素気流下、内温90〜100℃で5時間加熱した。このとき、化合物(I−1)の生成率は91.7%(HPLC面積%、測定波長254nm)だった。放冷して内温が70℃まで下がったところに水20mL、酢酸エチル20mLを加え、分液操作を行った。得られた油相を濃縮後、メタノール40mLで晶析し、析出した結晶をろ過した。得られた結晶をメタノール40mLで洗浄し、乾燥させることによって、化合物(I−1)が11.77g(収率81%、純度98.1%)で得られた。
【0072】
(実施例4)
化合物(II−1)(塩酸塩)10.7g(18.7mmol)、炭酸カリウム23.3g(168.6mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド1.81g(5.61mmol)、クロロベンゾチアゾール9.52g(56.3mmol)、酢酸ブチル20mL、水7.5mLの混合溶液を窒素気流下、内温90〜100℃で5時間半加熱した。このとき、化合物(I−18)の生成率は92.8%(HPLC面積%、測定波長254nm)だった。放冷して内温が70℃まで下がったところに水20mL、酢酸エチル20mLを加え、分液操作を行った。得られた油相を濃縮後、メタノール40mLで晶析し、析出した結晶をろ過した。得られた結晶をメタノール40mLで洗浄し、乾燥させることによって、化合物(I−1)が12.56g(収率84%、純度98.2%)で得られた。
【0073】
(比較例1)相間移動触媒を反応系に添加せず反応を行った場合
化合物(II−1)(メタノールを結晶溶媒として二分の一分子含む)3.0g(5.45mmol)、炭酸カリウム3.09g(22.4mmol)、クロロベンゾチアゾール3.68g(21.8mmol)、酢酸ブチル7mLの混合溶液を窒素気流下、内温90〜100℃で6時間加熱した。このとき、化合物(I−1)は全く生成せず、化合物(II−1)のピラゾール環の水素原子のみがベンゾチアゾール化された化合物(II−8)が生成率84.6%(HPLC面積%、測定波長254nm)で生成した。
【0074】
(比較例2)
化合物(II−1)(メタノールを結晶溶媒として二分の一分子含む)10.0g(18.2mmol)、炭酸カリウム10.3g(74.8mmol)、クロロベンゾチアゾール12.7g(74.8mmol)にDMSOを70mL加え、窒素バブリングさせながら、内温80℃で4時間加熱した。このとき、化合物(I−1)の生成率は73.4%(HPLC面積%、測定波長254nm)であった。反応終了後、析出した結晶をろ過し、DMSO70mLで洗浄した。この結晶を水500mLに分散させてろ過し、水で洗浄後、乾燥させることによって、化合物(I−1)が11.41g(収率78%、純度88.1%)で得られた。
【発明の効果】
本発明によって、染料、医薬品などの機能性化合物の中間体、原料として有用であるアゾ化合物を高収率、かつ、高純度で製造できる。
Claims (2)
- 一般式(V)で表される化合物を、塩基及び相間移動触媒存在下で、一般式(III)で表されるアリール化剤またはヘテリル化剤と反応させることを特徴とする、一般式(IV)で表される化合物の製造方法。
R 1 は、アリール基、またはへテロ環基を表す。
R 2 は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基を表す。
R 3 及びR 4 は、各々独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホニル基、アシル基、またはカルバモイル基を表す。ただし、R 3 とR 4 が共に水素原子であることはない。
A 1 及びA 2 は、いずれもが置換もしくは無置換の炭素原子であるか、またはこれらの一方が置換もしくは無置換の炭素原子であり、他方が窒素原子である。
R 5 は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基をあらわす。R 6 は水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
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