JP4778717B2 - 複素環式化合物の製造方法 - Google Patents
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上記(B)のタイプの求核置換反応は、複素環式化合物に電子求引性基が置換した場合、アニリン誘導体に電子供与性基が置換した場合に反応性が高い。しかし、電子的に有利な状況でも反応点の近傍に立体的に嵩高い基が置換している場合は、極端に反応性が低下する問題があった。
山中宏ほか著"ヘテロ環化合物の化学"、(株)講談社、1988年4月1日 鈴木仁美著"有機化学講座2、有機反応II、芳香族化合物"、(株)丸善、昭和59年6月15日
本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
分子内に少なくとも1つ以上の離脱基を有する下記一般式(1)で表される複素環式化合物と、下記一般式(2)で表されるアニリン誘導体とを、ルイス酸の存在下で反応させることを特徴とする、下記一般式(3)で表される複素環式化合物の製造方法。
(式中、Hetはピリジン環を表し、X1は離脱基を表し、nは1、2または3の整数の値を表し、R 1 およびR 5 はそれぞれ独立にハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、カルボキシル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアシルアミノ基、置換又は無置換のアルキルチオ基または置換又は無置換のアリールチオ基を表し、R 2 からR 4 およびR 6 はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。R1とR6、R1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。)
〔2〕
前記一般式(1)で表される複素環式化合物が、一般式(4)で表される複素環式化合物であることを特徴とする〔1〕に記載の製造方法。
(式中、X2は離脱基を表し、R8は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表し、R7およびR9は、それぞれ独立に水素原子または電子求引性基を表す。)
〔3〕
前記一般式(4)で表される複素環式化合物が、下記化合物(5)で表される複素環式化合物であることを特徴とする〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕
前記一般式(2)におけるR1およびR5が、炭素数2以上の置換もしくは無置換のアルキル基であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の製造方法。
〔5〕
前記一般式(2)で表されるアニリン誘導体が、2,6−ジエチルアニリンまたは2,6−ジエチル−4−メチルアニリンであることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の製造方法。〔6〕
前記ルイス酸が、塩化鉄(III)または塩化亜鉛(II)であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の製造方法。
〔7〕
触媒量のルイス酸が使用されることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の製造方法。
尚、本発明は上記の〔1〕〜〔7〕に関するものであるが、その他の事項についても記載した。
4)前記一般式(1)で表される複素環式化合物が、一般式(4)で表される複素環式化合物であることを特徴とする上記1)に記載の製造方法。
7)前記一般式(2)で表されるアニリン誘導体が、2,6−ジエチルアニリンまたは2,6−ジエチル−4−メチルアニリンであることを特徴とする上記1)〜5)のいずれかに記載の製造方法。
まず、本発明の製造方法で製造されるアニリノ基が置換した複素環式化合物について詳細に説明する。
本発明の製造方法で得られるアニリノ基が置換した複素環式化合物は、前記一般式(3)で表される化合物である。
例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールまたは複素環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例として挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
複素環基としては、好ましくは、5または6員の置換もしくは無置換の芳香族もしくは非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5または6員の芳香族の複素環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
なお、本願明細書において、「アルコキシ」とは「アルキルオキシ」と同義であり、アルキルオキシのアルキルは前記と同義である。
複素環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換の複素環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
複素環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換の複素環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキルまたはアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合している複素環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリールまたは複素環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換もしくは無置換の複素環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル等が挙げられる。
R2、R3およびR4として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基であり、特に好ましくは、水素原子またはアルキル基である。
R6として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基であり、特に好ましくは水素原子である。
一般式(2)で表されるアニリン誘導体の具体例としては、2,6−ジエチルアニリン、2,6−ジエチル−4−メチルアニリンが挙げられる。
Hetとして好ましくは、含窒素複素環である。含窒素複素環とは、環を構成する元素として窒素を含む複素環をいう。含窒素複素環としては、例えば、ピロール、ベンゾピロール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピリジン、キノリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンなどが挙げられる。含窒素複素環として好ましくは、イミダゾール、ピリジン、ピリダジンであり、特に好ましくはピリジンである。
R8は水素原子、置換基もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表し、好ましくは、置換基もしくは無置換のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基である。
R7およびR9として好ましくは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、特に好ましくは、水素原子またはシアノ基である。
本発明の製造方法は、上記一般式(1)で表わされる1つ以上の離脱基を有する複素環式化合物と一般式(2)で表されるアニリン誘導体をルイス酸の存在下で反応させることを特徴とする。
本発明の製造方法における有機溶媒として好ましくは、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、DMF、DMAC、DMI、スルホラン、DMSO、NMPであり、特に好ましくはDMI、スルホラン、NMPである。
用いる反応溶媒の使用量は特に限定されず、反応系の種類などに応じて適宜選択することができるが、通常は一般式(1)で表される化合物に対して有機溶媒を質量比でそれぞれ0〜100倍程度が適当であり、0〜10倍が好ましく、特に好ましくは0〜5倍程度である。
反応時間も特に限定されないが、通常は1分〜24時間程度であり、好ましくは30分〜12時間、特に好ましくは1時間〜6時間である。
まず、例示化合物D−31の合成例を示す。
<合成例:例示化合物D−31の合成法>
2,6−ジクロロ−4−メチル−3−ピリジンカルボニトリル37.4g(0.2モル)、2,6−ジエチルアニリン149.2g(1.0モル)、無水炭酸ナトリウム10.6g(0.1モル)、N−メチルピロリドン10.0gに無水塩化亜鉛6.82g(0.05モル)を添加して内温200〜205℃で6時間加熱攪拌した(窒素雰囲気下)。この反応液を徐冷して、内温130℃でイソプロパノール100mLを5分間かけて滴下、さらに内温100℃でメタノール200mLを10分かけて滴下した。この反応液を内温40〜50℃でろ過(不溶物を除去するため)して、そのろ液に室温で水125mLを滴下、析出した結晶をろ取、イソプロパノール50mLと水100mLでかけ洗い、乾燥して例示化合物(D−31)を60.2g(淡黄色結晶、収率73.0%、HPLC純度94.8%)で得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)
6.9−7.3(m、6H)、6.28(s、1H)、6.03(s、1H)、5.20(s、1H)、2.4−2.7(m、8H)、2.22(s、3H)、1.21(t、J=7.5Hz、6H)、1.07(t、J=7.5Hz、6H)
2,6−ジクロロ−4−メチル−3−ピリジンカルボニトリル56.1g(0.3モル)、2,6−ジエチル−4−メチルアニリン244.9g(1.5モル)に無水塩化亜鉛8.18g(0.06モル)を添加して内温200〜205℃で6時間加熱攪拌した(窒素雰囲気下)。この反応液を徐冷して、内温130℃でイソプロパノール75mLを20分間かけて滴下、さらに内温100℃でメタノール225mLを20分かけて滴下した。この反応液を内温40〜50℃でろ過(不溶物を除去するため)して、そのろ液に室温で水135mLを15分かけて滴下、析出した結晶をろ取、イソプロパノール75mLと水225mLでかけ洗い、乾燥して例示化合物(D−32)を91.6g(淡黄色結晶、収率70.3%、HPLC純度98.6%)で得た。
1H−NMR(400MHz、CDCl3)
6.98(s,2H)、6.92(s,2H)、6.21(s,1H)、5.99(s,1H)、5.17(s,1H)、2.4−2.7(m、8H)、2.35(s、3H)、2.32(s、3H)、2.20(s、3H)、1.18(t、J=7.6Hz、6H)、1.04(t、J=7.7Hz、6H)
2,6−ジクロロ−4−メチル−3−ピリジンカルボニトリル252.5g(1.35モル)、アニリン754.4g(8.1モル)に無水塩化亜鉛18.4g(0.135モル)を添加した後、昇温して外温125℃(内温120〜135℃)で1時間加熱攪拌、さらに昇温して外温150℃(内温140〜145℃)で5時間加熱攪拌した(窒素雰囲気下)。この反応液を徐冷して、内温130℃でイソプロパノール525mLを滴下、内温90℃でメタノール525mLを滴下、さらに内温40℃で2.4mol/l塩酸水3375mLを滴下した。この反応液を室温で1時間攪拌して析出した結晶をろ取、水3300mLでかけ洗い、乾燥して例示化合物(D−38)を337.1g(白色結晶、収率83.1%、HPLC純度99.8%)で得た。
1H−NMR(300MHz、DMSO)
9.37(s,1H)、8.74(s,1H)、7.4−7.6(m,4H)、7.30(t,J=5.4Hz,2H)、7.14(t,J=5.4Hz,2H)、7.06(t,J=5.4Hz,1H)、6.92(t,J=5.4Hz,1H)、6.21(s,1H)、2.30(s,3H)
上記の実施例で示した例示化合物D−31、D−32およびD−38の合成法を用い、ルイス酸である塩化亜鉛(II)の有無で反応追跡した。反応経時でのD−31およびD−32の生成率をHPLC測定における面積(%)により求め、ルイス酸の効果について試験した。なお、HPLC測定の検出波長は254nmで行った。
Claims (7)
- 分子内に少なくとも1つ以上の離脱基を有する下記一般式(1)で表される複素環式化合物と、下記一般式(2)で表されるアニリン誘導体とを、ルイス酸の存在下で反応させることを特徴とする、下記一般式(3)で表される複素環式化合物の製造方法。
(式中、Hetはピリジン環を表し、X1は離脱基を表し、nは1、2または3の整数の値を表し、R 1 およびR 5 はそれぞれ独立にハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、カルボキシル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアシルアミノ基、置換又は無置換のアルキルチオ基または置換又は無置換のアリールチオ基を表し、R 2 からR 4 およびR 6 はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。R1とR6、R1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。) - 前記一般式(2)におけるR1およびR5が、炭素数2以上の置換もしくは無置換のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記一般式(2)で表されるアニリン誘導体が、2,6−ジエチルアニリンまたは2,6−ジエチル−4−メチルアニリンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記ルイス酸が、塩化鉄(III)または塩化亜鉛(II)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
- 触媒量のルイス酸が使用されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
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