JP5748210B2 - 複素環化合物の製造方法 - Google Patents
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1)下記式(1)で表される脱離基として2個のハロゲン原子を有する複素環化合物に下記式(2)で表されるアニリン誘導体を水中で置換反応させることを特徴とする下記式(3)で表されるモノハロゲノ置換複素環化合物の製造方法。
3)置換反応に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸カルシウムからなる無機塩基群から選ばれる少なくとも一つの塩基を使用することを特徴とする前記1)または2)に記載の製造方法。
4)置換反応の反応促進用触媒として、酸化亜鉛、ヨウ化銅および水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物を使用することを特徴とする前記3)記載の製造方法。
本発明の前記式(3)で表されるモノハロゲノ置換複素環化合物の製造方法は、前記式(1)で表される脱離基として2個のハロゲン原子を有する複素環化合物に前記式(2)で表されるアニリン誘導体を水中で置換反応させることを特徴とする[式中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1〜R3はそれぞれ独立に水素原子、(C1〜C6)アルキル基、フェニル基、シアノ基またはニトロ基を表し、R4〜R8はそれぞれ独立に水素原子、(C1〜C6)アルキル基、(C1〜C6)アルコキシ基、(C1〜C6)アルコキシ(C1〜C6)アルコキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基を表す。]
まず、本発明の製造方法で製造される前記式(3)で表されるモノハロゲノ置換複素環化合物、即ち、モノハロゲノ置換ピリジン化合物について説明する。
好ましくはR1がシアノ基、R2が(C1〜C3)アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、R3が水素原子であり、中でも特にR2がメチル基である化合物が好ましい。
好ましくはR4〜R8が水素原子の化合物である。
本発明の製造方法に用いられる式(2)で表されるアニリン誘導体におけるR4〜R8は前記の式(3)で表されるモノハロゲノ置換ピリジン化合物におけるR4〜R8と同様であり、好ましい基も同様である。その使用量は適宜選択可能であるが、通常は式(1)で表される複素環化合物1モルに対して0.5〜30モル程度用いることが出来、より好ましくは1〜10モル程度であり、特に好ましくは1.5〜5モル程度である。
反応溶媒としては水のみを使用することが好ましく、その使用量は特に限定されず、反応原料に応じて適宜選択することが出来るが、通常は式(1)で表される複素環化合物に対して質量比で0.1〜100倍程度、好ましくは0.5〜10倍程度、特に好ましくは1〜5倍程度である。
HPLC(高分解能液体クロマログラフィー)にて原料の消失により反応の終了を確認することも出来る。
本発明の製造方法ではさらに反応促進用触媒として、酸化亜鉛、ヨウ化銅および水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物を使用するのが好ましい。反応促進用触媒を使用する場合、その使用量は前記式(1)で表される複素環化合物1モルに対して0.01〜10モル程度、より好ましくは0.1〜5モル程度、特に好ましくは0.2〜1モル程度である。
2,6−ジクロロ−4−メチル−3−ピリジンカルボニトリル(前記式(1)でXが塩素原子、R1がシアノ基、R2がメチル基、R3が水素原子;30g、0.16mol)、アニリン(前記式(2)でR4〜R8が水素原子;45g、0.48mol)、水(30g)を混合し、加熱昇温して95〜105℃で15時間加熱攪拌した。これを冷却し、得られた結晶をろ取し、水でかけ洗いした。得られた結晶に対し、攪拌しながら10%塩酸水溶液を滴下し、1時間攪拌した後、得られた結晶をろ取し、3%塩酸水でかけ洗い、続いて水でろ液が中性になるまでかけ洗いした。これを乾燥して主生成物1、主生成物2、副生成物の混合物(37.7g、96%)を得た。
2,6−ジクロロ−4−メチル−3−ピリジンカルボニトリル(30g、0.16mol)、アニリン(22g、0.24mol)、炭酸カリウム(33g、0.24mol)、水(60g)を混合し、加熱昇温して98〜110℃で5時間加熱攪拌後、48%水酸化ナトリウム水溶液(6.7g)を添加し、さらに10時間加熱攪拌した。これを冷却し、得られた結晶をろ取し、水でかけ洗いした。得られた結晶に対し、攪拌しながら10%塩酸水溶液を滴下し、1時間攪拌した後、得られた結晶をろ取し、3%塩酸水でかけ洗い、続いて水でろ液が中性になるまでかけ洗いした。これを乾燥して主生成物1、主生成物2、副生成物の混合物(36.7g、94%)を得た。
2,6−ジクロロ−4−メチル−3−ピリジンカルボニトリル(20g、0.11mol)、アニリン(20g、0.21mol)、炭酸カリウム(22g、0.16mol)、水(40g)、酸化亜鉛(0.5g、0.006mol)を混合し、加熱昇温して95〜105℃で15時間加熱攪拌した。これを冷却し、得られた結晶をろ取し、水でかけ洗いした。得られた結晶に対し、攪拌しながら10%塩酸水溶液を滴下し、1時間攪拌した後、得られた結晶をろ取し、3%塩酸水でかけ洗い、続いて水でろ液が中性になるまでかけ洗いした。これを乾燥して主生成物1、主生成物2、副生成物の混合物(25.4g、97%)を得た。
2,6−ジクロロ−4−メチル−3−ピリジンカルボニトリル(50g、0.27mol)、アニリン(80.4g、0.86mol)、イソプロパノール(54g)を混合し、加熱昇温して80〜95℃で10時間加熱攪拌した。これを冷却し、冷やした30%塩酸水溶液に注いで晶析した。これをろ取し、水でろ液が中性になるまでかけ洗いした。これを乾燥して主生成物1、主生成物2、副生成物の混合物(63.6g、98%)を得た。
モデル:島津 Prominence
カラム:Inertsil ODS−3(5μm) φ4.6x150mm (40℃)
検出器:UV210nm
移動相および分離条件:
A:アセトニトリル B:水
A液30%→(15分)→100%→(5分)
先にも述べたが、従来の製造法として知られている特許文献1に記載の溶媒にイソプロパノールを用いて合成する方法(比較例1)では副生成物の割合が11%であり、生成物は目的とする化合物の混合物の純度が低い。また、特許文献2に記載の試薬を大過剰量使用して合成する方法でも望まない副生成物が多く生成した。
Claims (3)
- 置換反応に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸カルシウムからなる無機塩基群から選ばれる少なくとも一つの塩基を使用することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 置換反応の反応促進用触媒として、酸化亜鉛、ヨウ化銅および水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物を使用することを特徴とする請求項2記載の製造方法。
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