JP4500463B2 - 二剤式泡状染毛剤組成物及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛剤に関するもので、詳しくは、容器の腐食がなく、良好な染毛力を持ち、噴射時のアンモニアの揮発がない二剤式泡状染毛剤組成物及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、染毛剤として、酸化染料及びアンモニアを含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とから成る二剤式泡状染毛剤組成物が使用されてきた。
この二剤式泡状染毛剤組成物は、使用時に第1剤と第2剤とを混合すると、アンモニアによって酸化剤からの酸素の発生が加速され、その酸素が毛髪内のメラニン色素を分解すると共に、毛髪内に浸透した酸化染料を重合させ、毛髪に定着させることにより染毛を行うものである。
【0003】
また、この二剤式泡状染毛剤組成物は、特開平10−287534号公報に開示されている様な、同時噴出機構を持つエアゾール容器に充填して使用することにより、泡状の剤型として使用される。
つまり、第1剤と第2剤とは、エアゾール容器内に分離して充填されており、使用時には、1つの吐出口から、第1剤と第2剤とが混合され、泡状となって吐出される。
【0004】
ところで、エアゾール容器のうち第1剤を充填する部分においては、アンモニアによる腐食を防ぐために、内面コート層を設けたり、アンモニアに対し耐性のある材料の内袋を設け、その中に第1剤を充填する手段が採られてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような対策をとった場合でも、発生頻度は低いものの、エアゾール容器の内面コート層にはピンホールがあることがあり、また、エアゾール容器の保存環境が劣悪である場合等には、内袋の破裂や、それによる液漏れが生じることがある。
【0006】
上記の場合には、アンモニアによりエアゾール容器内壁が腐食されると共に、腐食により生じた物質が第1剤に混入し、二剤式泡状染毛剤組成物の性能を低下させてしまうという問題があった。
また、二剤式泡状染毛剤組成物は、エアゾール容器から吐出した後においては泡状であるために、その表面積が大きく、アンモニアの揮散が早い。そのため、エアゾール容器から吐出後、時間の経過とともに、二剤式泡状染毛剤組成物中のアンモニア濃度が低下してしまい、十分な染毛力が得られないという問題があった。特に、二剤式泡状染毛剤組成物を容器から取り出した後、毛髪に塗布するまでの時間が長くかかる場合には、アンモニア濃度の低下が大きく、染毛力の低下が著しかった。
【0007】
更に、上述したようにアンモニアの揮散が激しいことに起因して、刺激臭が生じてしまうという問題があった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、エアゾール容器の腐食が生じず、良好な染毛力を持ち、噴射時のアンモニアの揮発がない二剤式泡状染毛剤組成物及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、
アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤と、からなる二剤式泡状染毛剤組成物であって、前記アルカリ剤の全量に対し、前記アルカリ剤が含有するアンモニアの量の比率が30重量%以下であるとともに、前記第2剤がアンモニウム塩を含有しており、さらに、前記第1剤及び/または第2剤が界面活性剤を含有することを特徴とする二剤式泡状染毛剤組成物を要旨とする。
【0009】
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とから構成され、使用時にそれらを混合し、例えば、脱色剤、または染毛剤として使用される。
この二剤式泡状染毛剤組成物は、使用時において泡状の剤型を有し、例えば、第1剤及び第2剤を、それぞれ、噴射剤とともにエアゾール容器に収納しておき、使用時に、噴射剤とともに吐出することにより泡状の剤型とするものである。
【0010】
特に、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、アルカリ剤に含まれるアンモニアの量がアルカリ剤の全量に対し、30重量%以下であり、使用時(第1剤と第2剤とを混合した状態)においては、第1剤に含まれていたアルカリ剤と第2剤に含まれていたアンモニウム塩とが徐々に反応し、アンモニアを継続的に発生させる。
【0011】
また、この二剤式泡状染毛剤組成物は、使用時には、上記反応で生成したアンモニアと、第1剤に元来含まれるアルカリ剤とによって、酸化剤からの酸素の発生を促進し、その発生した酸素によって、毛髪内のメラニン色素を分解する(脱色を行う)。
【0012】
更に、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、例えば、染料を含有している場合には、その染料を毛髪に定着させることによって、染毛を行う。
尚、染毛を行う場合、上述した反応で発生するアンモニアは、毛髪を膨潤させることにより、染料の毛髪への浸透を促進し、染毛効果を向上させる作用を持つ。
【0013】
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、上記の構成・作用によって、以下の長所〔1〕〜〔3〕を有する。
〔1〕本発明の二剤式泡状染毛剤組成物では、アルカリ剤の含有するアンモニアの量が少ない(30重量%以下)ため、第1剤中のアンモニア濃度は低い。そのため、第1剤を収容した容器(例えばエアゾール容器)の内壁の腐食、及び腐食に伴う二剤式泡状染毛剤組成物の変質が生じない。
【0014】
〔2〕本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、使用時における剤型が泡状であるため、表面積が大きく、アンモニアが揮散しやすいにも係わらず、泡状の状態で時間が経過しても、二剤式泡状染毛剤組成物中のアンモニア濃度が低下しにくい。
つまり、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、第1剤と第2剤とを混合した後(例えば、エアゾール容器から、第1剤と第2剤とを混合し、泡状の剤型で吐出した後)において、第1剤に含まれていたアルカリ剤と、第2剤に含まれていたアンモニウム塩とが継続的に反応し、徐々にアンモニアが発生し続けるので、アンモニアの揮散があっても、二剤式泡状染毛剤組成物中のアンモニア濃度は、酸化物からの酸素の発生を促進し、脱色または染毛作用を行うのに十分な濃度に保たれる。
【0015】
そのため、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、十分な脱色力及び染毛力を有している。
また、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、第1剤と第2剤を混合し、泡状の剤型とした後、時間が経過しても、脱色力及び染毛力が低下しないので、二剤式泡状染毛剤組成物を毛髪に塗布する作業時間を長くとることができるという利点を有する。
【0016】
〔3〕本発明の二剤式泡状染毛剤組成物が、第1剤と第2剤の混合前に含有しているアンモニア(アルカリ剤が元々含有しているアンモニア)の量は微量であるので、そのアンモニアの揮散により刺激臭が生じることはない。
また、第1剤と第2剤の混合後に、上述した反応によって継続的にアンモニアが生成するが、その生成するアンモニアからの揮散速度は、前記反応による生成速度以上となることはない。
【0017】
従って、例えば、アルカリ剤及び酸化剤の種類、量等を適宜設定してアンモニアの生成速度を制限することにより、アンモニアの揮散速度を抑えることができる。
つまり、本発明においては、二剤式泡状染毛剤組成物からのアンモニア揮散速度が低く、刺激臭が発生することが少ない。
【0018】
・前記アルカリ剤として、例えば、アンモニア、2−アミノ2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、リン酸水素2ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸カリウム、メタケイ酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0019】
これらの中でも、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが染毛効果の点から好ましい。
尚、アルカリ剤としては、例えば、アンモニアより強い塩基が好適である。
【0020】
アルカリ剤の配合量は、例えば、第1剤の全量に対して、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%である。0.1重量%より少ないと、混合時のアンモニアの発生量が少なくなるため、染毛力が低くなり、20重量%を超えても、それ以上の効果は得られない。
【0021】
・前記アンモニウム塩としては、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、重硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどが染毛効果および毛髪の感触の点から好ましい。
【0022】
その配合量は、例えば、第2剤の全量に対して、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%である。0.1重量%より少ないと、混合時のアンモニアの発生量が少なくなるため、染毛力が低くなり、20重量%を超えても、それ以上の効果は得られない。
【0023】
・前記酸化剤としては、例えば、過酸化水素があり、その配合量は、例えば、第2剤の全量に対して、0.1〜9重量%である。0.1重量%よりも少ないと良好な染毛結果が得られず、9重量%を越えると、毛髪の損傷およびエアゾール容器の破裂の恐れがある。
【0024】
さらには、2.0〜6.0重量%が好ましく、2.0重量%以上配合することにより、優れた染毛力とブリーチ(脱色)効果が得られる。一方、6.0重量%以下にすることにより毛髪の損傷およびエアゾール容器の破裂の恐れがより少なくなる。
【0025】
・前記第2剤には、安定剤として、例えば、フェナセチン、EDTA、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸、パラベンなどを配合することができる。
また、pH調整剤として、例えば、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸などを用いて、pHを、例えば、2〜6、好ましくは3〜5に調整することができる。
【0026】
・前記第1剤及び/または第2剤には、例えば、着色する染料として、酸性染料を配合することができる。
酸性染料としては、例えば「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた色素(以下、法定色素と略す)の内、一般に酸性染料と言われる、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、黒色401号などが挙げられる。
【0027】
この内、安定性の観点から、特に好ましくは、法定色素黄色5号、黄色203号、赤色106号、赤色504号およびだいだい色205号である。
これらの染料の、配合量は、例えば、配合する原液(第1剤又は第2剤)全量に対して、0.0001〜0.2重量%であり、より好ましくは0.001〜0.1重量%である。0.2重量%以上配合すると、毛髪が染まり、染毛色調に好ましくない不測の影響を与えることがある。また0.0001重量%以下だと、色が薄すぎて認識ができない。
【0028】
・前記第1剤及び/または第2剤には、高級アルコールおよび/または炭化水素を加えると、安定性、染毛操作性(例えば毛髪への塗布のしやすさ、垂れ落ちない、混合の容易さなど)、染色性および堅牢性の点で優れた効果が得られる。
それらの配合量は、例えば、配合する原液(第1剤または第2剤)の全量に対して、0.05〜30重量%であり、0.05重量%よりも少ないと十分な安定性、染毛操作性、染色性および堅牢性が得られず、30重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。
【0029】
さらには、0.1〜20重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた安定性、染毛操作性、染色性および堅牢性の効果が得られる。
一方、20重量%を越えた場合は安定性、染毛操作性、染色性および堅牢性の効果の上昇は少なくなる。
【0030】
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノールなどが挙げられる。
【0031】
これらの中でも特に安定性の点から直鎖高級飽和アルコールであるラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが好ましい。
炭化水素としては、例えば、パラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ワセリン、スクワラン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、プリスタンなどが挙げられる。
【0032】
・前記第1剤及び/または第2剤には、次に挙げる界面活性剤を少なくとも1種以上加える。これにより、染色性及び堅牢性の点で優れた効果が得られる。
界面活性剤のうち、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレン(以下、POEと略す。)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム、POEアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEアルキルエーテル硫酸ジエタノールアミン、POEアルキルエーテル硫酸アンモニウムなどのアルキル及びアルキルアリルエーテル硫酸エステル塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウムなどの高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩;硫酸化油硫酸化ヒマシ油;POEラウリルエーテルリン酸、POEオレイルエーテルリン酸、POEセチルエーテルリン酸、POEステアリルエーテルリン酸、POEアルキルエーテルリン酸、POEアルキルフェニルエーテルリン酸、およびその塩(ナトリウム塩、トリエタノールアミン塩)などのリン酸エステル塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩;ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウムなどの高級脂肪酸アミドのスルホン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;スルホコハク酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、POEスルホコハク酸二ナトリウム、POEスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、スルホコハク酸POEラウロイルエタノールアミドエステル二ナトリウム、ウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸二ナトリウムなどのスルホコハク酸塩;ラウロイルサルコシンナトリウムなどのN−アシルサルコシン塩;N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸二ナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸塩;オレイン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩あるいはアンモニウム塩などの脂肪酸石鹸などが挙げられる。
【0033】
また、非イオン性界面活性剤としては、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテルなどのPOEアルキルエーテル;POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテルなどのPOEアルキルアリルエーテル;モノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタンなどのPOEソルビタン脂肪酸エステル;モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリンなどのPOEグリセリルモノ脂肪酸エステル;テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウなどのPOEソルビトール脂肪酸エステル;POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油などのヒマシ油、硬化ヒマシ油誘導体;モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコールなどのPOE脂肪酸エステル;親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリンなどの高級脂肪酸グリセリンエステル;モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル;POEラノリン、POEラノリンアルコール、POEソルビトールラノリンなどのラノリン誘導体;ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどのアルキロールアミド;POEステアリン酸アミドなどのPOE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;ジメチルラウリルアミンオキシドなどのアルキルアミンオキシドなどが挙げられる。
【0034】
また、両性界面活性剤としては、例えば、カルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型などが挙げられ、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ウンデシノイル−カルボキシメトキシエチルカルボキシメチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム液、ビス(ステアリル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリン)クロル酢酸錯体、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリル硫酸、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルN−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムドデカノイルサルコシン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液等が挙げられる。
【0035】
また、カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウムなどが挙げられる。
【0036】
上記界面活性剤の配合量は、例えば、配合する原液(第1剤または第2剤)の全量に対して、0.01〜40重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染色性および堅牢性が得られず、40重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。
【0037】
さらには、0.1〜30重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性および堅牢性が得られる。一方、30重量%を越えた場合は染色性および堅牢性の上昇は少なくなる。特に、アニオン性界面活性剤及び/又は非イオン性界面活性剤を用いると染色性、堅牢性の点でより優れた効果が得られる。
【0038】
・前記第1剤及び/または第2剤には、安定剤、粘度調整剤、保湿剤、油脂類、ロウ類、シリコーン誘導体、染色助剤、香料、防腐・殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、動・植物抽出成分、pH調整剤、金属イオン封鎖剤などを適宜配合できる。
【0039】
安定剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸等、ポリペプタイドとしてコラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、コンキオリン、大豆蛋白、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解した加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変性蛋白質が挙げられる。
【0040】
粘度調整剤としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースエチルエーテル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、第4級窒素含有セルロースエーテル、キサンタンガムなどが挙げられる。
【0041】
保湿剤としては、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸などが挙げられる。
油脂類としては、例えば、ヒマシ油、カカオ脂、ミンク油、アボガド油、オリーブ油などを配合することができる。
【0042】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウなど、脂肪酸エステルとしてミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2−エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシルなどが挙げられる。
【0043】
シリコーン誘導体としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーンなどが挙げられる。
染色助剤としては、例えば、芳香族アルコールであるベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ベンジルオキシエタノール等、アルキルピロリドンであるN−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等、低級アルキレンカーボネートであるエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等、低級アルコールであるエチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
【0044】
(2)請求項2の発明は、
前記アルカリ剤がアンモニアを含有しないことを特徴とする前記請求項1に記載の二剤式泡状染毛剤組成物を要旨とする。
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物では、アルカリ剤がアンモニアを含有しないため(つまり、第1剤は、アンモニアを含有しないため)、第1剤を収容した容器(例えばエアゾール容器)の内壁の腐食、及び腐食に伴う二剤式泡状染毛剤組成物の変質が一層生じにくい。
【0045】
また、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物では、アルカリ剤が含有する分のアンモニアの揮散が生じないので、刺激臭は一層生じにくい。
(3)請求項3の発明は、
前記第1剤が酸化染料中間体を含有することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の二剤式泡状染毛剤組成物を要旨とする。
【0046】
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、第1剤に酸化染料中間体を含有しており、この酸化染料中間体を、毛髪内で重合させることにより毛髪に定着し、染毛を行う、いわゆる酸化染毛剤組成物である。
つまり、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物の第1剤と第2剤とを混合し、毛髪に塗布すると、第1剤に元来含まれるアルカリ剤と、このアルカリ剤及び第2剤に含まれるアンモニウム塩の反応によって生じるアンモニアとが、酸化剤からの酸素の発生を促進し、その酸素が、毛髪内に浸透した酸化染料中間体を重合させ、毛髪に定着させる。
【0047】
尚、アンモニアは、毛髪を膨潤させることにより、酸化染料の毛髪への浸透を促進し、染毛効果を向上させる作用も持つ。
・前記酸化染料中間体としては、例えば、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類等およびそれらの塩類の1種または2種以上が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。
【0048】
これらの中でも、パラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸およびそれらの塩類が染毛力の点から好ましい。
【0049】
その配合量は、例えば、第1剤の全量に対して、0.01〜15重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られず、15重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには、0.1重量%〜10重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染毛効果が得られる。一方、10重量%を越えた場合は染毛効果の上昇は少なくなる。
【0050】
・本発明の二剤式泡状染毛剤組成物の第1剤及び/または第2剤には、染色性を向上させる効果のある成分として、例えば、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、ジフェニルアミン、パラメチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等およびそれらの塩を配合することができる。
【0051】
その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行,薬事日報社)に収載されたものも適宜、用いることができる。
これらの配合量は、例えば、第1剤の全量に対して、0.01〜10重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染色性が得られず、10重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。
【0052】
さらには、0.1重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性が得られる。一方、5重量%を越えた場合は染色性の上昇は少なくなる。
・本発明の二剤式泡状染毛剤組成物の第1剤及び/または第2剤には、染毛色調の調整を目的として、例えば、パラニトロオルトフェニレンジアミン、パラニトロメタフェニレンジアミン、ニトロパラフェニレンジアミン、ピクラミン酸、1−アミノ−4−メチルアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクリン酸、およびその塩等のいわゆる直接染料を配合することができる。
【0053】
・前記第1剤のpHは、例えば、6〜12、好ましくは7〜11の範囲であり、例えば、アルカリ剤または酸により調整される。
(4)請求項4の発明は、
前記第1剤が直接染料を含有することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の二剤式泡状染毛剤組成物を要旨とする。
【0054】
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、第1剤に直接染料を含有しており、この直接染料を毛髪に定着させることにより染毛を行うことができる。
(5)請求項5の発明は、
前記第1剤及び/または前記第2剤が、前記界面活性剤として、非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤組成物を要旨とする。
【0055】
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、非イオン性界面活性剤を含有することにより、以下の効果を奏する。
〔1〕本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、泡状とした後(例えば、エアゾール容器から吐出した後)、長時間泡が消えず、液だれが起こらない。
【0056】
また、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、前述したように、泡状の状態で長時間放置しても、アンモニア濃度が低下せず、染毛力が低下しない。
つまり、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、泡もちが良いことと、アンモニア濃度の経時変化が少ないこととが相まって、泡状とした後の塗布作業の時間を長くとることができるという利点を有する。
【0057】
〔2〕本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、低温(例えば5℃)で保存した後でも、二剤式泡状染毛剤組成物中に含まれる成分(例えば染料)が結晶として析出することがない。
〔3〕本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、所定の環境下(例えば40℃の状態)で長期間保存した後でも、粘度が変化することがない。
【0058】
〔4〕本発明の二剤式泡状染毛剤組成物は、例えば、非イオン性界面活性剤の濃度を一定限度(例えば5重量%)以下とすることによって、染毛力においても優れている。
・前記非イオン性界面活性剤としては、例えば、HLB値18以上の非イオン性界面活性剤があり、具体的には、ポリオキシエチレン(以下、POEという)の付加モル数が15以上のノニルフェニルエーテルまたはオクチルフェニルエーテル、POE付加モル数が20以上のラウリルエーテルまたはステアリルエーテル、POE付加モル数が23以上のセチルエーテル、POE付加モル数が30以上のオレイルエーテルまたはベヘニルエーテルおよびPOE付加モル数が45以上のモノステアレートなどが挙げられる。これら非イオン性界面活性剤を1種類または2種類以上組み合わせて配合してもよい。これらの中でも特にPOEアルキルエーテル類を配合すると、泡の状態及び低温安定性の面でより効果的であり好ましい。
【0059】
・前記非イオン性界面活性の配合量は、配合する原液(第1剤または第2剤)の全量に対して、例えば、0.1〜5重量%であり、好ましくは0.2〜3重量%である。0.1重量%以下であると、原液に含まれる成分(例えば酸化染料)の種類や配合量により、泡の状態が大きく変わり、低温で結晶が析出しやすくなり、5重量%を超えると、染毛力低下、経時安定性の低下などの問題が生じやすくなり好ましくない。
【0060】
(6)請求項6の発明は、
前記請求項1〜5のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤組成物をエアゾール容器に充填して成る二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品を要旨とする。
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品は、例えば、二剤式泡状染毛剤組成物を噴射剤とともにエアゾール容器に充填したものであり、使用時には、泡状染毛剤組成物を吐出することができるものである。
【0061】
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品としては、例えば、二剤式泡状染毛剤組成物を構成する第1剤と第2剤とが、1つのエアゾール容器の中に分離した状態で充填されており、使用時には、1の吐出口から、第1剤と第2剤とが混合され、泡状となった状態で吐出されるものがある。
【0062】
また、第1剤と第2剤とが、例えば、エアゾール容器の2つの吐出口から、別々に吐出されるものでも良い。
本発明の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品は、エアゾール容器内部の腐食、及び、その腐食により生じた物質の二剤式泡状染毛剤組成物への混入が発生しないという長所を有する。
【0063】
つまり、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品に充填された二剤式泡状染毛剤組成物は、エアゾール容器内にある状態(第1剤と第2剤とが分離された状態)ではアンモニア濃度が非常に低い(またはアンモニアを含有しない)ので、アンモニアによるエアゾール容器内壁の腐食を起こさない。
【0064】
また、本発明の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品は、例えば、エアゾール容器のボタンを押すだけで二剤式泡状染毛剤組成物を吐出できるため操作が簡単であること、外気との接触がないため、二剤式泡状染毛剤組成物の劣化がないこと、及び何回にも分けて使用できるため経済性に優れること、という利点を有する。
【0065】
・前記第1剤及び前記第2剤は、例えば、噴射剤とともにエアゾール容器中に充填される。
この噴射剤としては、例えば、液化石油ガスおよび/またはジメチルエーテルを含有するものを使用することにより、地肌汚れの少ない、安定性に優れた効果が得られる。
【0066】
その配合量は、例えば、ともに充填する原液(第1剤又は第2剤)全量に対して、1〜50重量%であり、1重量%よりも少ないか、あるいは50重量%を越えると、地肌汚れがあり、安定性にも問題が生じる恐れがある。さらには、3〜30重量%が好ましく、3重量%以上配合することにより、より優れた地肌汚れの防止効果および安定性が得られる。一方、30重量%を越えた場合は地肌汚れの防止効果および安定性の上昇は少なくなる。
【0067】
・前記エアゾール容器としては、例えば、第1剤と第2剤とを分離して収納する本体と、使用時に、第1剤と第2剤とを同時に、または混合しながら同時に吐出させうる一の吐出口とを持つものがある。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の二剤式泡状染毛剤組成物及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品の実施の形態の例(実施例)を説明する。
a)まず、実施例1〜11及び比較例1〜7で製造した二剤式泡状染毛剤組成物及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品について説明する。
【0069】
(実施例1)
本実施例1の二剤式泡状染毛剤組成物1は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤(ブリーチ剤)であり、その第1剤と第2剤とを、表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0070】
【表1】
【0071】
尚、表1には、アンモニア100%換算値を併せて示した。このアンモニア100%換算値は、第1剤に含まれるアンモニアの重量%濃度を、濃度100%のアンモニアの濃度として表すものであり、下記の式により算出される。
(アンモニア100%換算値)=(アンモニア(28%)の重量%濃度)×0.28
また、表1には、アルカリ剤の全量に対するアンモニア量の比率((アンモニア100%換算値)/(アルカリ剤全体の重量%濃度))を併せて示した。
【0072】
二剤式泡状染毛剤組成物1をエアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51を製造した。
この二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51の構成を、図1乃至図3を用いながら、具体的に説明する。尚、図1はエアゾール容器30の正面図であり、図2は側面図であり、図3は断面図である。
【0073】
エアゾール容器30は、図1乃至図3に示す様に、左右対称(図3における左右対照)の構成を備えた容器であり、ボディー部30bの内部に、二つの缶30fを備えている。各缶30fから延びるステム30jは、それぞれ連通孔30lを介して、混合通路30mに連通していおり、その混合通路30mは、吐出部30cに連通している。そして、その吐出部30cは、レバー30dを押圧した時のみ、外部に対して導通する。
【0074】
このエアゾール容器30の缶30fの一方に、第1剤と噴射剤(ジメチルエーテルとLPG(4.0Kg/cm2、25℃)とを20:80で混合したもの)とを94:6の割合で充填し、他方の缶30fに第2剤と噴射剤とを同様に充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51を製造した。
【0075】
前記二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51の使用時には、レバー30dを押圧することにより吐出部30cが外部に導通し、第1剤及び第2剤は、各缶30fから、それぞれステム30j、連通孔30lを経て、混合通路30mに至り、混合され、泡状の剤型で、吐出部30cから吐出される。
【0076】
尚、本実施例1の二剤式泡状染毛剤組成物1は、請求項1、2及び5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
(実施例2)
本実施例2の二剤式泡状染毛剤組成物2は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表2に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0077】
【表2】
【0078】
尚、表2には、前記表1と同様に、アンモニア100%換算値、及びアルカリ剤の全量に対するアンモニア量の比率を併せて示した。
二剤式泡状染毛剤組成物2を、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品52を製造した。
【0079】
但し、噴射剤としては、LPG(5.0Kg/cm2、25℃)を使用し、薬剤(第1剤または第2剤)と噴射剤との比率は95:5とした。
尚、本実施例2の二剤式泡状染毛剤組成物2は、請求項1、2、3及び5に記載の発明の範囲内の例である。また、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品52は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
(実施例3)
本実施例3の二剤式泡状染毛剤組成物3は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表2に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0080】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物3を、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品53を製造した。
但し、噴射剤としては、LPG(5.0Kg/cm2、25℃)を使用し、薬剤(第1剤または第2剤)と噴射剤との比率は95:5とした。
【0081】
尚、本実施例3の二剤式泡状染毛剤組成物3は、請求項1、2、3及び5に記載の発明の範囲内の例である。また、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品53は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
(実施例4)
本実施例4の二剤式泡状染毛剤組成物4は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表3に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0082】
【表3】
【0083】
そして、この第1剤と第2剤とを、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品54を製造した。
但し、噴射剤としては、LPG(3.5Kg/cm2、25℃)を使用した。また、第1剤と噴射剤との比率は96:4とし、第2剤と噴射剤との比率は94:6とした。
【0084】
尚、本実施例4の二剤式泡状染毛剤組成物4は、請求項1〜5に記載の発明の範囲内の例である。また、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品54は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
(実施例5)
本実施例5の二剤式泡状染毛剤組成物5は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表4に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0085】
【表4】
【0086】
そして、この第1剤と第2剤とを、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品55を製造した。
但し、第1剤とともに充填する噴射剤としては、ジメチルエーテルとLPG(4.5Kg/cm2、25℃)とを20:80で混合したものを使用し、第2剤とともに充填する噴射剤としては、LPG(3.5Kg/cm2、25℃)を使用した。また、第1剤と噴射剤との比率、及び第2剤と噴射剤との比率はいずれも94:6とした。
【0087】
尚、本実施例5の二剤式泡状染毛剤組成物5は、請求項1〜5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品55は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
(実施例6)
本実施例6の二剤式泡状染毛剤組成物6は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表5に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0088】
【表5】
【0089】
そして、この第1剤と第2剤とを、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品56を製造した。
但し、第1剤とともに充填する噴射剤としては、ジメチルエーテルとLPG(4.0Kg/cm2、25℃)とを20:80で混合したものを使用し、第2剤とともに充填する噴射剤としては、LPG(3.5Kg/cm2、25℃)を使用した。また、第1剤と噴射剤との比率は93:7とし、第2剤と噴射剤との比率は94:6とした。
【0090】
尚、本実施例6の二剤式泡状染毛剤組成物6は、請求項1、2、3及び5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品56は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
(実施例7)
本実施例7の二剤式泡状染毛剤組成物7は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表6に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0091】
【表6】
【0092】
そして、この第1剤と第2剤とを、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品57を製造した。
但し、第1剤とともに充填する噴射剤としては、LPG(4.5Kg/cm2、25℃)を使用し、第2剤とともに充填する噴射剤としては、LPG(3.5Kg/cm2、25℃)を使用した。また、第1剤と噴射剤との比率、及び第2剤と噴射剤との比率はいずれも94:6とした。
【0093】
尚、本実施例7の二剤式泡状染毛剤組成物7は、請求項1〜5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品57は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
(実施例8)
本実施例8の二剤式泡状染毛剤組成物8は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤(ブリーチ剤)であり、その第1剤は、前記実施例4の第1剤から染料成分(硫酸トルエン−2,5−ジアミン、レゾルシン、メタアミノフェノール、ピクラミン酸、1,4−ジアミノアントラキノン)を除外したものであり、その第2剤は、前記実施例4の第2剤と同一である。
【0094】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物8を、前記実施例4と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品58を製造した。
尚、本実施例8の二剤式泡状染毛剤組成物8は、請求項1、2及び5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品58は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
【0095】
(実施例9)
本実施例9の二剤式泡状染毛剤組成物9は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤(ブリーチ剤)であり、その第1剤は、前記実施例5の第1剤から染料成分(硫酸N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)、パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、レゾルシン、5−アミノオルトクレゾール、ニトロパラフェニレンジアミン)を除外したものであり、その第2剤は、前記実施例5の第2剤と同一である。
【0096】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物9を、前記実施例5と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品59を製造した。
尚、本実施例9の二剤式泡状染毛剤組成物9は、請求項1、2及び5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品59は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
【0097】
(実施例10)
本実施例10の二剤式泡状染毛剤組成物10は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤(ブリーチ剤)であり、その第1剤は、前記実施例6の第1剤から染料成分(パラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、パラアミノフェノール、塩酸メタフェニレンジアミン)を除外したものであり、その第2剤は、前記実施例6の第2剤と同一である。
【0098】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物10を、前記実施例6と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品60を製造した。
尚、本実施例10の二剤式泡状染毛剤組成物10は、請求項1、2及び5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品60は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
【0099】
(実施例11)
本実施例11の二剤式泡状染毛剤組成物11は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤(ブリーチ剤)であり、その第1剤は、前記実施例7の第1剤から染料成分(トルエン−2,5−ジアミン、硫酸オルトクロルパラフェニレンジアミン、パラメチルアミノフェノール、パラニトロオルトフェニレンジアミン、1−アミノ−4−メチルアミノアントラキノン)を除外したものであり、その第2剤は、前記実施例7の第2剤と同一である。
【0100】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物11を、前記実施例7と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61を製造した。
尚、本実施例11の二剤式泡状染毛剤組成物11は、請求項1、2及び5に記載の発明の範囲内の例であり、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61は、請求項6に記載の発明の範囲内の例である。
【0101】
(比較例1)
本比較例1の二剤式泡状染毛剤組成物21は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤であり、その第1剤と第2剤とを、表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0102】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物21を、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61を製造した。
尚、この二剤式泡状染毛剤組成物21及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61は、第1剤のアルカリ剤がアンモニアのみから成り(アルカリ剤の全量に対するアンモニア量の比率が、30重量%以上であり)、また、第2剤にアンモニウム塩を含まず、本発明の範囲外の例である。
【0103】
(比較例2)
本比較例2の二剤式泡状染毛剤組成物22は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤であり、その第1剤と第2剤とを、表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0104】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物22を、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品62を製造した。
尚、この二剤式泡状染毛剤組成物22及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品62は、第1剤のアルカリ剤がアンモニアのみから成り(第1剤のアルカリ剤の全量に対するアンモニア量の比率が、30重量%以上であり)、本発明の範囲外の例である。
【0105】
(比較例3)
本比較例3の二剤式泡状染毛剤組成物23は、第1剤と第2剤とから構成される脱色剤であり、その第1剤と第2剤とを、表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0106】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物23を、前記実施例1と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品63を製造した。
尚、この二剤式泡状染毛剤組成物23及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品63は、第2剤にアンモニウム塩を含まず、本発明の範囲外の例である。
【0107】
(比較例4)
本比較例4の二剤式泡状染毛剤組成物24は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表2に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0108】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物24を、前記実施例2と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品64を製造した。
尚、この二剤式泡状染毛剤組成物24及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品64は、第1剤のアルカリ剤がアンモニアのみから成り(アルカリ剤の全量に対するアンモニア量の比率が30重量%以上であり)、また、第2剤にアンモニウム塩を含まず、本発明の範囲外の例である。
【0109】
(比較例5)
本比較例5の二剤式泡状染毛剤組成物25は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表2に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0110】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物25を、前記実施例2と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品65を製造した。
尚、この二剤式泡状染毛剤組成物25及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品65は、第1剤のアルカリ剤がアンモニアのみから成り(アルカリ剤の全量に対するアンモニア量の比率が30重量%以上であり)、本発明の範囲外の例である。
【0111】
(比較例6)
本比較例6の二剤式泡状染毛剤組成物26は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表2に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0112】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物26を、前記実施例2と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品66を製造した。
尚、この二剤式泡状染毛剤組成物26及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品66は、第2剤にアンモニウム塩を含まず、本発明の範囲外の例である。
(比較例7)
本比較例7の二剤式泡状染毛剤組成物27は、第1剤と第2剤とから構成される酸化染毛剤であり、その第1剤と第2剤とを、表2に記載の成分をそれぞれ対応する比率(重量%濃度)で混合することにより調製した。
【0113】
そして、この二剤式泡状染毛剤組成物27を、前記実施例2と同様に、エアゾール容器30に噴射剤とともに充填することにより、二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品67を製造した。
尚、この二剤式泡状染毛剤組成物27及び二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品67は、第1剤のアルカリ剤(アンモニア及び水酸化ナトリウム)全量に対するアンモニアの比率が39.3重量%であり、本発明の範囲外の例である。
【0114】
b)次に、実施例1の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51及び比較例1〜3の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61〜63の効果(脱色力、毛髪のなめらかさ、及び刺激臭)を確かめるために行った実験について説明する。
【0115】
〔1〕脱色試験の方法:実施例1の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51から、二剤式泡状染毛剤組成物1を吐出し、人毛束に塗布した。室温で20分間放置した後、40℃の温湯で洗浄し、乾燥させた(脱色)。
また、比較例1〜3の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61〜63についても、同様に脱色を行った。
【0116】
〔2〕評価方法:パネラーにより、脱色力、毛髪の感触、及び刺激臭(刺激臭の少なさ)を評価した。尚、評価は、比較例1の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61の結果を基準とし、これより優れている場合には○とし、同等の場合には△とし、劣っている場合には×とした。評価結果を表7に示す。
【0117】
【表7】
【0118】
表7に示す様に、実施例1の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品51は、比較例1の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61と比べて、脱色力及び刺激臭において優れており、毛髪の感触において同程度であった。
また、比較例2の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品62は、比較例1の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品61と比べて、毛髪の感触及び刺激臭において同程度であるが、脱色力において劣っていた。比較例3の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品63は、脱色力及び刺激臭においては優れるが、毛髪の感触において劣っていた。
【0119】
c)次に、実施例2、3の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品52、53及び比較例4〜7の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品64〜67の効果(染毛力、毛髪のなめらかさ、及び刺激臭)を確かめるために行った実験について説明する。
【0120】
〔1〕染毛試験の方法:実施例2の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品52から、二剤式泡状染毛剤組成物2を吐出し、人毛束に塗布した。室温で20分間放置した後、40℃の温湯で洗浄し、乾燥させた(染毛)。
また、実施例3の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品53,及び比較例4〜7の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品64〜67についても、同様に染毛を行った。
【0121】
〔2〕評価方法:パネラーにより、染毛後の毛髪の明度(染毛力)、毛髪の感触、及び刺激臭(刺激臭の少なさ)を評価した。尚、評価は、比較例4のエアゾール製品64の結果を基準とし、エアゾール製品64より優れている場合には○とし、同等の場合には△とし、劣っている場合には×とした。評価結果を表8に示す。
【0122】
【表8】
【0123】
表8に示す様に、実施例2の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品52及び実施例3の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品53は、比較例4の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品64と比べて、明度(染毛力)及び刺激臭において優れており、毛髪の感触において同程度であった。
【0124】
また、比較例5の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品65は、比較例4の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品64と比べて、毛髪の感触と刺激臭は同程度であるが、明度は劣っていた。
比較例6の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品66は、刺激臭においては優れるが、毛髪の感触は同程度であり、明度においては劣っていた。
【0125】
比較例7の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品67は、比較例4の二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品64と比べて、明度、髪の感触及び刺激臭において同程度であった。
尚、本発明は上記の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例におけるエアゾール容器30の構成を示す説明図である。
【図2】実施例におけるエアゾール容器30の構成を示す説明図である。
【図3】実施例におけるエアゾール容器30の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
30・・・エアゾール容器
30a・・・ヘッド部
30b・・・ボディー部
30f・・・缶
30j・・・ステム
30l・・・連通孔
30m・・・混合通路
Claims (6)
- アルカリ剤を含有する第1剤と、
酸化剤を含有する第2剤と、からなる二剤式泡状染毛剤組成物であって、
前記アルカリ剤の全量に対し、前記アルカリ剤が含有するアンモニアの量の比率が30重量%以下であるとともに、
前記第2剤がアンモニウム塩を含有しており、
さらに、前記第1剤及び/または第2剤が界面活性剤を含有することを特徴とする二剤式泡状染毛剤組成物。 - 前記アルカリ剤がアンモニアを含有しないことを特徴とする前記請求項1に記載の二剤式泡状染毛剤組成物。
- 前記第1剤が酸化染料を含有することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の二剤式泡状染毛剤組成物。
- 前記第1剤が直接染料を含有することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の二剤式泡状染毛剤組成物。
- 前記第1剤及び/または第2剤が、前記界面活性剤として、非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤組成物。
- 前記請求項1〜5のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤組成物をエアゾール容器に充填して成る二剤式泡状染毛剤組成物含有エアゾール製品。
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