JP4499096B2 - 支持ピン把持装置および支持ピン保持装置 - Google Patents

支持ピン把持装置および支持ピン保持装置 Download PDF

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Description

本発明は、プリント基板等の板状部材を支持する支持ピンをピン支持部材に取り付け、取り外す支持ピン把持装置ないし支持ピン保持装置に関するものであり、特に、支持ピンを把持,開放する複数の支持ピン把持部材を開閉させる開閉装置、あるいは進退部材の嵌合穴からの支持ピンの離脱を防止する離脱防止部材の駆動装置の改良に関するものである。
複数の支持ピン把持部材を備え、それら支持ピン把持部材の開閉により支持ピンを把持,開放する支持ピン把持装置は、例えば、特許文献1に記載されているように既に知られている。この支持ピン把持装置は、一対の支持ピン把持部材を備え、それら支持ピン把持部材がバキュームシリンダを駆動源とする開閉装置によって開閉させられることにより支持ピンを把持,開放するようにされている。
特開2001−111296号公報
しかしながら、この支持ピン把持装置においては、支持ピン把持部材の開閉のための専用のアクチュエータたるバキュームシリンダおよびそのバキュームシリンダへの負圧の供給,遮断を制御する制御装置が必要であり、コストが高くなる。また、支持ピンの把持,開放が制御装置からの指令信号に基づいて電気的に制御されるため、信号の授受,開閉装置の作動確認等が行われる分、支持ピン把持部材による支持ピンの把持,開放に要する時間が長くなる。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、安価でかつ支持ピンの把持,開放ないし保持,開放を迅速に行うことができる支持ピン把持装置ないし支持ピン保持装置の提供を課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを把持する支持ピン把持装置を、(a)把持装置本体と、(b)その把持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持された複数の支持ピン把持部材から成る開閉可能な把持部材群と、(c)前記把持装置本体により作動可能に保持され、前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴ってその把持装置本体と相対移動する係合部材との係合により、非作用位置から作用位置に向かって作動させられる作動部材と、(d)その作動部材と機械的に連動し、その作動部材が1回作動させられる毎に、前記把持部材群を開状態から閉状態へと閉状態から開状態へとに交互に切り換える切換装置とを含むものとし、かつ、前記把持部材群と前記支持ピンとが把持部材群による支持ピンの把持が可能な位置へ相対移動するのに伴って支持ピンと係合し、支持ピンにより前記非作用位置から前記作用位置に向かって移動させられる位置に前記作動部材を設け、支持ピンを前記係合部材として機能させることを特徴とする
また、本発明によって、ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを把持する支持ピン把持装置であって、(a)保持体により前記ピン支持部材に対して接近,離間可能に保持された把持装置本体と、(b)その把持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持された複数の支持ピン把持部材から成る開閉可能な把持部材群と、(c)前記把持装置本体により作動可能に保持され、前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴ってその把持装置本体と相対移動する前記保持体に設けられた係合部材との係合により、非作用位置から作用位置に向かって作動させられる作動部材と、(d)その作動部材と機械的に連動し、その作動部材が1回作動させられる毎に、前記把持部材群を開状態から閉状態へと閉状態から開状態へとに交互に切り換える切換装置とを含み、かつ、前記作動部材が前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動の方向に平行な軸方向に進退可能な進退部材であり、その進退部材から前記軸方向と交差する方向に突出させられた突部が、前記把持部材群と前記支持ピンとが把持部材群による支持ピンの把持が可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記係合部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって移動させる支持ピン把持装置が得られる。
さらに、ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを把持する支持ピン把持装置であって、(a)把持装置本体と、(b)その把持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持された複数の支持ピン把持部材から成る開閉可能な把持部材群と、(c)前記把持装置本体により作動可能に保持され、前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴ってその把持装置本体と相対移動する係合部材との係合により、非作用位置から作用位置に向かって作動させられる作動部材と、(d)その作動部材と機械的に連動し、その作動部材が1回作動させられる毎に、前記把持部材群を開状態から閉状態へと閉状態から開状態へとに交互に切り換える切換装置とを含み、かつ、前記作動部材が前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動の方向に平行な軸方向に進退可能な進退部材であり、その進退部材から下方へ係合アームが延び出させられ、その係合アームが、前記把持部材群と前記支持ピンとが把持部材群による支持ピンの把持が可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記ピン支持部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって移動させる支持ピン把持装置が得られる。
前記課題を解決するために、本発明はまた、ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを保持する支持ピン保持装置を、(a)保持装置本体と、(b)前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記保持装置本体により軸方向に進退可能に保持され、その保持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴って、前記支持ピンとの係合により非作用位置から作用位置に向かって後退させられる進退部材と、(c)前記保持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持され、前記嵌合穴に嵌合された前記支持ピンに、その支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合して、支持ピンの前記嵌合穴からの離脱を防止する離脱防止部材と、(d)前記進退部材と機械的に連動し、その進退部材が1回作動させられる毎に、前記離脱防止部材を係合状態から非係合状態へと、非係合状態から係合状態へとに交互に切り換える切換装置とを含むものとすることを特徴とする。
また、本発明によって、ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを保持する支持ピン保持装置であって、(a)保持体により前記ピン支持部材に対して接近,離間可能に保持された保持装置本体と、(b)前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記保持装置本体により軸方向に進退可能に保持され、その保持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴って、前記保持体に設けられた係合部材と係合し、非作用位置から作用位置に向かって後退させられる進退部材と、(c)前記保持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持され、前記嵌合穴に嵌合された前記支持ピンに、その支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合して、支持ピンの前記嵌合穴からの離脱を防止する離脱防止部材と、(d)前記進退部材と機械的に連動し、その進退部材が1回作動させられる毎に、前記離脱防止部材を係合状態から非係合状態へと、非係合状態から係合状態へとに交互に切り換える切換装置とを含み、かつ、前記進退部材から前記軸方向と交差する方向に突出させられた突部が、前記離脱防止部材と前記支持ピンとが離脱防止部材が支持ピンに係合可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記係合部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって後退させる支持ピン保持装置が得られる。
さらに、ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを保持する支持ピン保持装置であって、(a)保持装置本体と、(b)前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記保持装置本体により軸方向に進退可能に保持され、その保持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴って非作用位置から作用位置に向かって後退させられる進退部材と、(c)前記保持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持され、前記嵌合穴に嵌合された前記支持ピンに、その支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合して、支持ピンの前記嵌合穴からの離脱を防止する離脱防止部材と、(d)前記進退部材と機械的に連動し、その進退部材が1回作動させられる毎に、前記離脱防止部材を係合状態から非係合状態へと、非係合状態から係合状態へとに交互に切り換える切換装置とを含み、かつ、前記進退部材から下方へ係合アームが延び出させられ、その係合アームが、前記離脱防止部材と前記支持ピンとが離脱防止部材が支持ピンに係合可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記ピン支持部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって後退させる支持ピン保持装置が得られる。
本発明に係る支持ピン把持装置において、支持ピン把持部材は、把持装置本体により直接保持されてもよく、例えば作動部材に保持されて、把持装置本体により間接に保持されてもよい。また、作動部材は、回動軸線まわりに回動する回動部材でもよく、軸方向に進退する進退部材でもよい。さらに、把持部材群を開閉させるために把持装置本体を移動させてもよく、ピン支持部材を移動させてもよく、両方を移動させてもよい。
把持装置本体とピン支持部材との相対移動に伴って作動部材と係合部材とが係合し、作動部材が非作用位置から作用位置に向かって作動させられ、その作動と機械的に連動して、把持部材群が開閉させられ、支持ピンを把持,開放する。支持ピン把持装置が支持ピンをピン支持部材に取り付け、取り外すためには、支持ピン把持装置とピン支持部材との相対移動が不可欠であり、その不可欠の相対移動の利用により支持ピンを把持,開放することができ、支持ピン把持部材の開閉のために専用のアクチュエータを設けなくてもよいのであり、支持ピン把持装置を安価に構成することができる。また、支持ピン把持部材の開閉のために、制御装置による電気的な制御が不要であり、支持ピンを迅速に把持,開放することができる。
また、本発明に係る支持ピン保持装置においては、保持装置本体とピン支持部材との不可欠の相対移動を利用して、離脱防止部材が、支持ピンに係合する係合状態と支持ピンに係合しない非係合状態とに切り換えられ、上記支持ピン把持装置におけるのと同様な効果が得られる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
(1)ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを把持する支持ピン把持装置であって、
把持装置本体と、
その把持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持された複数の支持ピン把持部材から成る開閉可能な把持部材群と、
前記把持装置本体により作動可能に保持され、前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴ってその把持装置本体と相対移動する係合部材との係合により、非作用位置から作用位置に向かって作動させられる作動部材と、
その作動部材と機械的に連動し、その作動部材が1回作動させられる毎に、前記把持部材群を開状態から閉状態へと閉状態から開状態へとに交互に切り換える切換装置と
を含む支持ピン把持装置。
(2)前記把持部材群と前記支持ピンとが、把持部材群による支持ピンの把持が可能な位置へ相対移動するのに伴い、支持ピンと係合し、支持ピンにより前記非作用位置から前記作用位置に向かって移動させられる位置に前記作動部材が設けられており、支持ピンが前記係合部材として機能する(1)項に記載の支持ピン把持装置。
支持ピンは、例えば、その先端部において作動部材に係合するようにしてもよく、先端部以外の部分において係合するようにしてもよい。
本項に記載の支持ピン把持装置によれば、作動部材が把持対象部材である支持ピンそのものによって作動させられるため、係合部材を支持ピンとは別部材により構成する場合に比較して支持ピン把持装置を簡易化でき、コスト低減を図り得る。
(3)前記作動部材が前記把持部材群の中央部奥に設けられ、前記把持部材群内に進入した支持ピンの先端部により作動させられる位置に設けられた(2)項に記載の支持ピン把持装置。
「中央部奥」は、中央奥および中央近傍部奥を含む。作動部材は、被作動部を含む全体を把持部材群と同軸に設けてもよく、被作動部を支持ピンの先端部と係合可能な位置に設け、その他の部分は把持部材群の開閉軸線と交差する方向に外して設けてもよい。前者の場合、作動部材は把持部材群の中央奥に設けられ、後者の場合、中央近傍部奥に設けられることとなる。
本項に記載の支持ピン把持装置によれば、作動部材を把持部材群の中央部奥に設ければよく、支持ピンの先端部以外の部分と係合する場合のように、先端部以外の部分と係合する部分を設けなくてよい。
(4)前記切換装置が、
前記作動部材の運動を前記把持部材群の開閉運動に変換する運動変換機構と、
前記作動部材が前記係合部材との係合により1回作用位置の近傍へ押された際はその作動部材を前記作用位置に保持し、次にもう1回押された際はその保持を解除して作動部材が非作用位置へ復帰することを許容する作動部材制御装置と
を備えた(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
把持部材群が開状態に切り換えられた状態において作動部材が非作用位置から作用位置の近傍へ押されれば、把持部材群が閉状態に切り換えられて支持ピンを把持するとともに、作動部材が作用位置に保持されてその閉状態を維持する。そして、次に作動部材が押されて非作用位置へ復帰すれば、把持部材群が開状態に切り換えられて支持ピンを開放する。把持部材群の開状態から閉状態への切換えも、閉状態から開状態への切換えも、作動部材を作用位置の近傍へ押すことにより行うことができ、把持装置本体とピン支持部材との同じ相対移動動作によって支持ピンの把持と開放とを行うことができる。
(5)前記作動部材制御装置が、前記装置本体と前記作動部材との一方に設けられた係止部材と他方に設けられた被係止部材とを含む係止装置であり、被係止部材が、係止部材によって係止されることにより前記作動部材を前記作用位置に保持する被係止部と、係止部材を案内し、前記作動部材の1回の作動に起因する係止部材と被係止部材との相対移動に伴って係止部材を前記被係止部を係止する係止位置へ導き、次の1回の相対移動に伴って係止部材による被係止部の係止を解除して係止部材を原位置へ導く案内部とを備えた(4)項に記載の支持ピン把持装置。
係止装置を用いれば、被係止部材の形状の選定により容易に係止部材の所望の動作を実現することができ、把持装置本体とピン支持部材との相対移動を作動部材の運動に容易に変換することができる。
(6)前記係止部材が、回動軸部とその回動軸部からほぼ直角方向に延び出た一対のアーム部と、それらアーム部の自由端部に設けられた一対の係合部とを備え、回動軸部において前記把持装置本体と前記作動部材との一方に回動可能に保持された回動係止部材であり、前記被係止部材が、互いに共同して前記一対の係合部を案内する一対の案内部を備えた(5)項に記載の支持ピン把持装置。
回動軸部,一対のアーム部および一対の係合部は一体的に設けられる。本項の支持ピン把持装置によれば、係止部材を構造の簡単なものとすることができる。
一対の係合部にそれぞれ、ローラを回転可能に設けて回転係合部とし、係合部と案内部との摩擦を軽減させてもよい。
(7)前記一対の案内部が、前記作動部材の2回の作動に伴って前記一対の係合部に前記被係止部を含んで予め設定された周回運動を行わせる形状を有する(6)項に記載の支持ピン把持装置。
本項の支持ピン把持装置によれば、係止部材に、被係止部に対する係止と、係止解除との異なる2種類の動作を、作動部材の2回の作動に伴って容易に行わせることができる。
(8)前記把持部材群が対称軸に対して軸対称に開閉するものである(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
本項の支持ピン把持装置によれば、例えば、軸線が位置決めされた支持ピンを、その位置決めを妨げることなく、把持部材群が把持することができる。また、複数の支持ピン把持部材のうちの一つを閉方向に移動させることにより、残りが閉方向に移動させられるようにすることができる。
把持部材群を軸対称に開閉するものとすることは不可欠ではなく、例えば、支持ピンの被把持部の横断面形状が支持ピンの軸線に対して非対称であり、例えば、支持対象部材を支持する支持面に対して偏心した形状を有している場合、把持部材群は開閉軸に対して非対称に開閉するものとされる。
(9)前記作動部材が軸方向に進退する進退部材である(1)項ないし(8)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
本項の支持ピン把持装置によれば、例えば、作動部材を回動部材とする場合に比較して、支持ピン把持装置を、把持装置本体の軸線と交差する方向においてコンパクトに構成することができる。
(10)前記作動部材が、前記対称軸上に配設され、その対称軸に沿って進退する進退部材である(8)項に記載の支持ピン把持装置。
本項の支持ピン把持装置の作動部材は、被作動部を含む全体が把持部材群の中央奥に位置し、支持ピン把持装置をよりコンパクトに構成することができる。
(11)前記作動部材を把持装置本体に対して前記作用位置から前記非作用位置に向かう向きに付勢する付勢手段を含む(1)項ないし(10)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
付勢手段は、スプリング等の弾性部材の他、重力を含む。
作動部材は、付勢手段の付勢力に抗して非作用位置から作用位置に向かって作動させられ、付勢手段の付勢により非作用位置へ戻される。
(12)前記付勢手段が、前記作動部材と前記把持装置本体との間に配設された弾性部材を含む(11)項に記載の支持ピン把持装置。
本項の支持ピン把持装置によれば、弾性部材の弾性力により作動部材を確実にかつ迅速に非作用位置に復帰させることができる。
(13)前記運動変換機構が、前記複数の支持ピン把持部材のそれぞれに一端部が相対回動可能に連結されるとともに、他端部同士が互いに相対回動可能に連結された複数の連結リンクと、それら連結リンクの前記他端部を前記進退部材の進退方向には移動可能であるがその進退方向と交差する方向には移動不能に案内する案内手段とを含む(9)項ないし(12)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
本項の支持ピン把持装置によれば、複数の支持ピン把持部材を一斉に移動させることができる。また、複数の支持ピン把持部材の一つに開閉動作を行わせれば、連結リンクを介して他の支持ピン把持部材にも開閉動作を行わせることができる。複数の支持ピン把持部材および複数の連結リンクを軸対称に構成すれば、複数の支持ピン把持部材を軸対称に移動させ、把持部材群を軸対称に開閉させることができる。
(14)支持ピンが前記係合部材として機能し、前記進退部材が前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記複数の支持ピン把持部材が、それぞれの自由端部において前記支持ピンにその支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合する(9)項ないし(13)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
嵌合穴との嵌合により支持ピンの心出しが為されるとともに、支持ピン把持部材が支持ピンを、心出しが為された状態で把持することができる。心出しが為されることにより、支持ピンをピン支持部材等の予め設定された位置に正確に配置することができる。
進退部材が支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備えたものである場合には、上記のように支持ピンの位置決めは嵌合穴との嵌合によって行われるため、支持ピン把持部材は支持ピンの嵌合穴からの離脱を防止すればよく、1つとすることも可能である。この場合には、支持ピン把持部材は「把持」はしないため、離脱防止部材と称すべきものとなる。
(15)前記作動部材が、前記把持装置本体に軸方向に進退可能に嵌合された進退部材であり、前記複数の支持ピン把持部材がその進退部材に相対移動可能に保持される一方、前記把持装置本体に、進退部材の後退に伴って前記複数の支持ピン把持部材の少なくとも1つに係合することによりその少なくとも1つを閉方向に移動させる作用部が設けられ、その作用部が前記運動変換機構の少なくとも一部を構成する(4)項に記載の支持ピン把持装置。
本項の特徴は、前記(5)項ないし(14)項のいずれかに記載の特徴と組み合わせて採用することができる。
(16)前記作用部が、前記把持装置本体により前記進退部材の進退方向と交差する方向に移動可能に設けられ、かつ付勢手段により前記少なくとも1つの支持ピン把持部材に接近する向きに付勢された可動作用部材により構成された(15)項に記載の支持ピン把持装置。
本項の支持ピン把持装置によれば、例えば、支持ピン把持部材が確実に支持ピンを把持することができる。作用部は把持装置本体に固定して設けてもよい。しかし、その場合、複数の支持ピン把持部材が軸対称に移動させられる場合には、支持ピン把持部材が最も閉じられたときの角度が作用部の配置に応じて決まり、支持ピン把持装置の構成部材の製造誤差や組付け誤差等により、支持ピン把持部材の閉角度にばらつきが生じ、不足すれば、支持ピンを把持できない事態が生じることがある。それに対し、作用部が可動作用部材により構成され、付勢手段により付勢されるものとすれば、可動作用部材を、支持ピン把持部材を支持ピンを把持することが予定される位置より更に閉方向に移動させることができるように設けることにより、構成部材製造誤差等があっても閉角度が不足することはなく、支持ピン把持部材に支持ピンを確実に把持させることができる。支持ピン把持部材が支持ピンを把持した後は、可動作用部材が付勢手段の付勢力に抗して移動することにより、支持ピン把持部材が余分に閉方向に移動させられることがなく、支持ピン把持部材や支持ピンが損傷することはない。
可動作用部材は、進退部材の進退方向と交差する回動軸線まわりに回動させられる回動型作用部材としてもよく、進退部材の進退方向と交差する方向に直線移動させられる直線移動型作用部材としてもよい。
(17)前記複数の支持ピン把持部材がそれぞれ一軸線まわりに回動可能な回動型把持部材である(1)項ないし(16)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
支持ピン把持部材は、支持ピンの軸線と交差する方向に直線移動させられて支持ピンを把持,開放する直線移動型把持部材としてもよいが、回動型把持部材とすれば、支持ピン把持装置を簡易にかつコンパクトに構成することができる。
(20)内側に内側空間を有する基台と、
その基台に、基端部が前記内側空間内に位置するとともに軸方向に相対移動可能に保持され、基台から突出した突出部の先端でプリント基板を支持するピン部材と、
前記基台の前記内側空間内に少なくとも傾動可能に配設され、基台が磁性材料製のピン支持部材上に載置された状態で、そのピン支持部材に磁気的に吸引され、その磁気吸引力に基づいて基台にその基台をピン支持部材に押し付ける力を加える永久磁石部と、
前記ピン部材の前記内側空間内に位置する部分と前記永久磁石部との少なくとも一方に設けられ、ピン部材に引張力が加えられた場合に、その引張力を前記永久磁石部に、その永久磁石部を前記ピン支持部材に対して相対的に傾動させつつピン支持部材から離間させる力として伝達する力伝達装置と
を含む支持ピン。
プリント基板は、プリント配線が形成された板であるプリント配線板、電子回路部品が所定の位置に搭載されるとともにはんだ付け接合されて実装が完了した製品たるプリント回路板、およびそれらの間の過程にある半製品を含むものとする。
永久磁石部は、永久磁石のみにより構成されてもよく、永久磁石と永久磁石を固定的に保持する部材とにより構成されてもよい。
永久磁石部は基台の内側空間内に少なくとも傾動可能に配設されており、ピン部材に引張力が加えられたとき、まず、永久磁石部が傾動させられ、それによって磁気吸引力が減少させられた状態で基台がピン支持部材から離間させられ、支持ピンがピン支持部材から取り外される。
永久磁石部をピン支持部材から離間させれば、支持ピンをピン支持部材から取り外すことができるのであるが、永久磁石部全体を同時にピン支持部材から離間させようとすれば、永久磁石部全体に作用する磁気吸引力に打ち勝つ引張力を作用させることが必要であり、大きい引張力が必要である。それに対し、永久磁石部を傾動させる場合には、永久磁石部全部を同時に離間させる場合より小さい引張力で済み、より小さい引張力で永久磁石をピン支持部材から離間させることができる。また、永久磁石部が傾動させられるとき、基台およびピン部材が傾くことはなく、支持ピンをピン支持部材により支持された状態と同じ姿勢で取り外すことができる。
永久磁石を有し、磁気吸引力によってピン支持部材に固定される支持ピンは、例えば、特開2003−283197号公報に記載されている。この公報に記載の支持ピンにおいては、支持ピンに回動可能に設けられたレバーに永久磁石が固定されている。一対の把持部を有する支持ピン把持装置が支持ピンを把持する際の把持動作の利用によりレバーが回動させられ、永久磁石がピン支持部材から遠ざけられてから支持ピンがピン支持部材から取り外される。しかし、この支持ピンにおいては、レバーを回動させる必要上、支持ピン把持装置の把持動作を大きくすることが必要であるため、支持ピン把持装置が大形化するとともに、支持ピンの把持,解放に時間がかかる問題がある。また、プリント基板の既に電子回路部品が装着されている裏面を支持する場合、レバーが既装着回路部品と干渉する恐れがあり、支持位置が限定される問題もある。
本項の支持ピンによれば、そのような問題を生じることなく、磁気吸引力を減少させて支持ピンをピン支持部材から容易に離間させることができる。
しかも、支持ピンのピン支持部材からの取外し時に為されるのが普通である支持ピンの単純な引張動作によって永久磁石部を傾動させることができ、支持ピンの取外しに要する作業時間を長くすることなく磁気吸引力を減少させて、支持ピンを容易に取り外すことができる。(20)項ないし(31)項に記載の支持ピンの把持には、 (1)項ないし(17)項に記載の支持ピン把持装置が使用可能であるが、これに限らず、支持ピンを把持して引張力を加えることができる支持ピン把持装置であれば、使用可能である。作業者が取付け,取外ししてもよい。
(21)前記永久磁石部が前記内側空間内に前記基台に対して相対移動自在に配設された(20)項に記載の支持ピン。
永久磁石部は、内側空間内に傾動のみ可能に設けてもよいが、相対移動自在に配設すれば、永久磁石部の拘束が少なくて済み、傾動可能な状態で配設することが容易である。
(22)前記基台が、前記内側空間として底部が開放された凹部を備えたものである(20)項または(21)項に記載の支持ピン。
基台の内側空間内に配設された永久磁石部とピン支持部材との間に磁気吸引力が作用し易く、基台が確実にピン支持部材に押し付けられる。
(23)前記永久磁石部と前記基台とがそれぞれ、永久磁石部が前記ピン支持部材に最も接近した状態において互いに係合し、前記磁気吸引力を基台に伝達して基台をピン支持部材に押し付ける力伝達部を備えた(20)項ないし(22)項のいずれかに記載の支持ピン。
永久磁石部は、磁気吸引力が作用すればよく、ピン支持部材に接触させてもよく、接触させなくてもよい。前者の場合、直接接触させてもよく、間接的に接触させてもよい。
(24)前記基台が、前記内側空間として底部が開放された凹部を備えたものであり、その凹部の少なくとも一部が底板により覆われており、その底板の上面と前記永久磁石部の底面とが前記力伝達部として機能する(23)項に記載の支持ピン。
本項の支持ピンによれば、磁気吸引力に基づく押付力が、ピン支持部材の近くにおいて永久磁石部から基台に伝達され、支持ピンが安定してピン支持部材に取り付けられる。
凹部に底板を設けることは不可欠ではなく、開放されたままでもよい。この場合、例えば、基台に内側空間内に位置する係合部を設けるとともに、永久磁石部にその係合部に、ピン支持部材とは反対側から係合する係合部を設け、押付力を加えさせる。これら係合部が力伝達部を構成する。
(25)前記底板が非磁性材料から成る (24)項に記載の支持ピン。
永久磁石部が基台に押付力を伝達するとき、底板が磁化されず、永久磁石部と底板とは互いに磁気的に吸引されず、永久磁石部を傾動させる際の引張力が大きくなることが回避される。
(26)前記基台の底面がゴム層により覆われた(20)項ないし(25)項のいずれかに記載の支持ピン。
ゴムは摩擦係数が高い高摩擦材料の一種である。基台の底面が高摩擦材料層によって覆われることにより、支持ピンとピン支持部材との間に大きい摩擦力が得られる。そのため、支持ピンに、その軸線と交差する方向の力が作用しても位置がずれ難く、プリント基板を安定して支持することができる。また、高摩擦材料層はクッションとしても機能し、支持ピンがピン支持部材や支持ピン収納装置等のピン支持面上に載置されたとき、それらを損傷することが防止される。
(27)前記力伝達装置が、前記ピン部材の前記内側空間内に位置する部分と共に移動する第一係合部と、前記永久磁石部と共に移動する第二係合部とを備え、それら第一係合部と第二係合部とが、前記永久磁石部と前記ピン支持部材との間に作用する磁気吸引力の合力の作用線から外れた位置において互いに係合することにより、永久磁石部に回転モーメントを生じさせる(20)項ないし(26)項のいずれかに記載の支持ピン。
回転モーメントを生じさせるための引張力は、永久磁石部全体をピン支持部材から一挙に離間させるための引張力より小さくて済む。
(28)前記力伝達装置が、前記ピン部材の前記内側空間内に位置する部分に固定的に設けられた一対の第一係合部と、前記永久磁石部に固定的に設けられた一対の第二係合部とを備え、前記一対の第一係合部の一方と他方と前記一対の第二係合部の一方と他方とが、前記永久磁石部が前記ピン支持部材に最も接近して前記基台に前記磁気吸引力に基づく力を加える状態において、前記ピン部材の軸方向において互いに異なる距離を隔ててそれぞれ対向する(20)項ないし(27)項のいずれかに記載の支持ピン。
ピン部材に引張力が加えられるとき、一対ずつの第一,第二係合部のうち、まず、互いに近いものが係合し、永久磁石部を、第一,第二係合部が互いに遠い第二係合部側の部分を支点にして傾動させ、磁気吸引力を減少させる。ピン部材が更に引っ張られれば、一対ずつの第一,第二係合部の他方(互いに遠いもの)が係合し、永久磁石部の上記支点となった部分をピン支持部材から離間させて、磁気吸引力を消滅させる。永久磁石部全体を内側空間内においてピン支持部材から離間させ、磁気吸引力を効果的に消滅させることができる。永久磁石部をそれの一端を支点にして傾動させるために必要なピン部材の引張力も、支点となった一端をピン支持部材から離間させるために必要な引張力も、永久磁石部全体を一挙にピン支持部材から離間させるために必要な引張力より小さくて済み、結局比較的小さい引張力で支持ピンをピン支持部材から取り外すことができる。
(29)前記一対の第一係合部が、前記ピン部材の前記内側空間内に位置する部分に固定的に設けられ、横断面形状が概してC字形を成し、そのC字の開放部が下方を向いたC形部材の両端部により形成され、前記一対の第二係合部が、前記永久磁石に一体的に設けられ、側方へ突出した一対の突部により形成され、それら一対の突部と前記C形部材の前記両端部との少なくとも一方が、前記ピン部材の軸方向における位置を互いに異にする(28)項に記載の支持ピン。
(30)前記基台が下方に開放された溝を有して溝形を成し、前記C形部材が前記溝内に、前記両端部がその溝に平行に延びる姿勢で収容され、ぞれら基台とC字形部材とにより四方をほぼ囲まれた空間内に前記永久磁石部が相対移動は自在であるが空間からの離脱は防止された状態で配設された(29)項に記載の支持ピン。
基台およびC形部材が永久磁石の離脱防止手段を構成し、それらとは別に離脱防止手段を設ける場合に比較して支持ピンを簡易にかつ安価に構成することができる。
(31)前記基台に前記ピン部材の基台側への移動限度を規定する移動限度規定部が設けられた(20)項ないし(30)項のいずれかに記載の支持ピン。
永久磁石部の傾動により磁気吸引力が減少させられた状態から更にピン部材に引張力が加えられるとき、移動限度の規定によりピン部材が基台に係合して基台をピン支持部材から離間させる。本項の支持ピンは、支持ピン把持装置により自動でピン支持部材に取付け,取外しされる支持ピンとして好適である。
(40)一対のサイドフレームとそれらサイドフレームに支持された一対のコンベヤベルトとを含み、前記一対のサイドフレームの一方が固定フレーム、他方がその固定フレームに接近,離間することによって搬送幅を変更する可動フレームである基板コンベヤにより搬送されるプリント基板を、下方から支持する支持ピンを収納する支持ピン収納装置であって、
前記可動フレームに、その可動フレームと共に移動可能に取り付けられた支持ピン収納装置。
搬送幅は、例えば、プリント基板の種類が変わり、幅が変わる場合に変更される。支持ピンのプリント基板支持位置は、プリント基板の種類によって異なるのが普通であり、プリント基板の種類に応じて支持ピンが配置される。この際、支持ピンが支持ピン収納装置に収納されたり、支持ピン収納装置から支持ピンが取り出され、プリント基板の支持に用いられたりするのであるが、支持ピン収納装置が可動フレームと共に移動可能に取り付けられていれば、支持ピン収納装置を、プリント基板の種類を問わず、常にプリント基板近傍であって、支持ピン配置領域近傍に位置させることができ、支持ピンの収納,取出しを迅速に行うことができる。
また、本支持ピン収納装置が電子回路部品をプリント基板に取り付ける電子回路部品装着システムに設けられる場合、部品装着能率の低下を回避することができる。例えば、固定フレーム側に部品供給装置が設けられている場合、支持ピン収納装置を固定フレームに取り付ければ、その分、プリント基板と部品供給装置の部品供給部との距離が長くなり、部品装着ヘッドの移動に時間を要するのであるが、可動フレームと共に移動可能に取り付けられれば、部品装着ヘッドの移動距離が長くなることがなく、装着能率の低下が回避される。
(41)前記支持ピンを収納する収納部が複数、前記可動フレームの長手方向に平行に並べて配列された収納部列を少なくとも1列備えた(40)項に記載の支持ピン収納装置。
可動フレームの長手方向に平行な方向においては、少なくとも可動フレームが設けられている領域内において収納部を設けることができ、可動フレームの移動方向と平行な方向においてはコンパクトでありながら、収納数の多い支持ピン収納装置を得ることができる。
(42)当該支持ピン収納装置に収納された支持ピンの、前記可動フレームの移動に伴って変化する前記基板コンベヤの幅方向の位置を検出する支持ピン位置検出装置を含む(40)項または(41)項に記載の支持ピン収納装置。
支持ピンの位置検出は、例えば、支持ピン収納装置の可動フレームへの取付け時に行ってもよく、取付け後、予め設定された条件の成立時に行なってもよい。例えば、設定時間の経過時、設定枚数のプリント基板への電子回路部品の装着終了時等に位置を検出し直すのである。
可動フレームが移動させられれば、それに伴って支持ピン収納装置の基板コンベヤの幅方向の位置が変わるが、支持ピン位置検出装置によって支持ピンの位置を検出することにより、例えば、支持ピンの支持ピン収納装置への収納,取出しを自動で行う場合、支持ピン取付取外装置をピン収納装置に収納された支持ピンや空のピン収納部へ精度良く移動させ、支持ピンの損傷等を生ずることなく、収納,取出しを行うことができる。
(43)前記支持ピン位置検出装置が、
当該支持ピン収納装置に収納された支持ピンまたはそれと共に移動する部材の予め定められた部分である被撮像部を、その被撮像部と対向する位置から撮像する撮像装置と、
その撮像装置を、少なくとも前記基板コンベヤの幅方向に移動させる撮像装置移動装置と、
その撮像装置移動装置によって移動させられた前記撮像装置の位置と、その位置において撮像された画像内における前記被撮像部の位置とに基づいて、前記支持ピンの位置を演算する位置演算装置と
を含む(42)項に記載の支持ピン収納装置。
支持ピンと共に移動する部材には、例えば、支持ピン収納装置そのものや、可動フレームがある。被撮像部は、例えば、支持ピンの先端面や支持ピンに設けられたマークや凹凸でもよく、支持ピン収納装置や可動フレームに設けられたマークや凹凸等、撮像により他の部分と区別して認識可能な部分でもよい。支持ピン収納装置の予め定められた部分を被撮像部とすれば、支持ピン収納装置に支持ピンが収納されていない状態においても被撮像部を撮像し、収納が予定されている支持ピンの位置を検出することができる。
(44)前記支持ピン位置検出装置が、
前記可動フレームを移動させるフレーム移動装置に設けられ、可動フレームの位置に対応する信号を出力するエンコーダと、
そのエンコーダに接続され、エンコーダの出力に基づいて、その収納部に収納された支持ピンの位置を演算する位置演算装置と
を含む(42)項または(43)項に記載の支持ピン収納装置。
可動フレームの位置は、その移動に伴って自動的に得られ、支持ピンの位置が迅速に検出される。
(45)前記位置演算部が、前記エンコーダの出力と、予め設定されている可動フレームと前記収納部との相対位置の情報とに基づいて前記支持ピンの位置を演算するものである(44)項に記載の支持ピン収納装置。
(46)当該支持ピン収納装置が、前記可動フレームの前記固定フレーム側とは反対側の位置において可動フレームに取り付けられた(40)項ないし(45)項のいずれかに記載の支持ピン収納装置。
本項の支持ピン収納装置においては、支持ピン収納装置が基板搬送領域外に設けられることとなり、基板コンベヤにより搬送されるプリント基板との干渉回避を考慮することなく、設けることができる。支持ピン収納装置を可動フレームの固定フレーム側の位置に取り付けてもよい。しかし、その場合、支持ピン収納装置は、基板コンベヤの基板搬送領域内に位置することとなり、例えば、支持ピン収納装置を昇降可能に設け、プリント基板や、その裏面に既に装着されている電子回路部品との干渉を回避させたり、あるいは、支持ピン収納装置を、基板コンベヤの基板搬送面と直角な方向においてそれらプリント基板等と干渉しない位置に固定して設けるとともに、支持ピン取付取外装置を、その支持ピン収納装置の収納部について収納,取出しを行うことができる作動ストロークを有するものとすることが必要となるのであるが、本項の支持ピン収納装置においてはそれらが不要である。
(47)前記収納部が、前記支持ピンと嵌合して支持ピンを位置決めする位置決め部を備えた(40)項ないし(46)項のいずれかに記載の支持ピン収納装置。
例えば、支持ピンがずれることがなく、検出された支持ピンの位置を用いて支持ピンの収納,取出しを正確に行うことができる。また、収納部と支持ピンとの相対位置が一義的に決まり、収納部の位置を検出することにより支持ピンの位置を検出することができる。
(50)(1)項ないし(17)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置と、
(20)項ないし(31)項のいずれかに記載の支持ピンと、
その支持ピンを支持するピン支持部材と、
前記支持ピンを収納する支持ピン収納装置と、
前記支持ピン把持装置と前記ピン支持部材および支持ピン収納装置とを、一平面内の任意の相対位置へ相対移動させるとともに、前記一平面と直交する一軸方向に相対移動させる相対移動装置と、
その相対移動装置を制御して、前記支持ピンを前記支持ピン収納装置から取り出して前記ピン支持部材上に取り付け、そのピン支持部材上から取り外して支持ピン収納装置に収納する制御装置と
を含む自動段取替え可能な基板支持装置。
(1)項ないし(17)項のいずれかに記載の支持ピン把持装置および(20)項ないし(31)項のいずれかに記載の支持ピンについて得られる効果を享受しつつ、支持ピンを自動で段取り替えすることができる。
(51)前記相対移動装置が、当該基板支持装置により支持されたプリント基板の任意の個所に作業を行う作業ヘッドをプリント基板に対して相対移動させる相対移動装置を兼ねる(50)項に記載の基板支持装置。
作業ヘッドには、例えば、プリント基板に電子回路部品を装着する部品装着ヘッドや、接着剤,クリーム状はんだ等の高粘性流体を塗布する高粘性流体塗布ヘッドや、プリント基板における電子回路部品の装着状態を検査する装着状態検査ヘッドがある。
相対移動装置は、作業ヘッドをプリント基板に対して相対移動させる相対移動装置の全部を兼ねてもよく、一部を兼ねてもよい。
本項によれば、基板支持装置を簡易にかつ安価に構成することができる。
(52)前記作業ヘッドと前記支持ピン把持装置とが別個の保持装置に保持される(51)項に記載の基板支持装置。
作業ヘッドと支持ピン把持装置とをそれぞれ保持装置に保持させて一緒に相対移動装置に装着することができる。それにより、例えば、作業終了後、直ちに段取り替えを行うことができ、あるいは段取替え終了後、直ちに作業を開始することができる。
(53)前記別個の保持装置を備え、前記相対移動装置により相対移動させられる保持部が複数準備され、それら複数の保持部が前記相対移動装置に対して択一的に装着される (52)項に記載の基板支持装置。
相対移動装置に装着される作業ヘッドが変われば、作業ヘッドと共に支持ピン把持装置も変えられ、常に支持ピン把持装置が作業ヘッドと共に相対移動装置に装着される。
なお、支持ピン把持装置は相対移動装置に装着されたままとされ、相対移動装置に対して択一的に装着される複数の作業ヘッドに共通とされてもよい。
(54)前記作業ヘッドと前記支持ピン把持装置とが、共通の保持装置に択一的に保持される(51)項に記載の基板支持装置。
支持ピンの段取り替え時には、作業ヘッドが保持装置から取り外されるとともに相対移動装置から外され、支持ピン把持装置が保持装置に保持されるとともに相対移動装置に装着され、作業ヘッドの作業時には、支持ピン把持装置に替えて作業ヘッドが相対移動装置に装着される。
相対移動装置は作業ヘッドと支持ピン把持装置とのいずれか一方のみを移動させればよく、移動部が軽く、例えば、移動時の加,減速度を大きくすることができる。
(55)前記共通の保持装置を備え、前記相対移動装置により相対移動させられる保持部が複数準備され、それら複数の保持部が前記相対移動装置に対して択一的に装着される (54)項に記載の基板支持装置。
(56)前記支持ピン収納装置が、前記(40)項ないし(47)項のいずれかに記載の支持ピン収納装置である(50)項ないし(55)項のいずれかに記載の基板支持装置。
前記(40)項ないし(47)項のいずれかに記載の支持ピン収納装置の効果を享受しつつ、支持ピンを自動で段取替えすることができる。
請求可能発明の実施例である支持ピン把持装置等を備えた装着モジュールが複数並べられた電子回路部品装着システムを示す斜視図である。 上記複数の装着モジュールの一部を示す斜視図である。 上記装着モジュールのノズル保持ヘッドおよびノズル保持ヘッド移動装置を示す斜視図である。 上記ノズル保持ヘッド移動装置を示す分解斜視図である。 上記ノズル保持ヘッドをヘッドカバーを取り除いて示す斜視図である。 ノズルホルダ数を異にする3種類のノズル保持ヘッドを示す斜視図である。 上記装着モジュールの一つを概略的に示す平面図である。 上記装着モジュールの基板搬送装置の可動レールおよびその周辺部を支持ピンおよびピン支持台等と共に示す正面図である。 上記可動レールおよび支持ピン収納装置を示す側面断面図である。 上記可動レールおよび支持ピン収納装置を示す平面図である。 上記支持ピンを示す正面図(一部断面)である。 上記支持ピンを示す側面図である。 上記支持ピンを示す平面図である。 上記支持ピン把持装置および支持ピン把持装置昇降装置を示す側面図である。 上記支持ピン把持装置および支持ピン把持装置昇降装置を示す正面図である。 上記支持ピン把持装置を示す正面断面図であって、進退部材が非作用位置に位置する状態を示す図である。 上記支持ピン把持装置を示す正面断面図であって、進退部材が後退端位置に位置する状態を示す図である。 上記支持ピン把持装置を示す正面断面図であって、進退部材が作用位置に位置する状態を示す図である。 上記支持ピン把持装置を示す左側面断面図であって、進退部材が非作用位置に位置する状態を示す図である。 上記支持ピンを示す右側面図であって、進退部材が作用位置に位置する状態を示す図である。 上記支持ピン把持装置による支持ピンのピン支持台からの取外しを説明する図である。 上記進退部材に設けられた一対の案内部を示す図であり、それら案内部による一対の係合部の原位置から係止位置への案内を説明する図である。 上記一対の案内部による一対の係合部の係止位置から原位置への案内を説明する図である。 上記装着モジュールを制御する制御装置を概略的に示すブロック図である。 請求可能発明の別の実施例である支持ピン収納装置の支持ピン位置検出装置を概略的に示す図である。 請求可能発明の更に別の実施例である支持ピン把持装置を示す左側面断面図である。 請求可能発明の更に別の実施例である支持ピン把持装置を示す左側面断面図である。 請求可能発明の更に別の実施例である支持ピンの磁石保持部およびその周辺を示す正面断面図である。
符号の説明
28:基板支持装置 40:ノズル保持ヘッド 42:ノズル保持ヘッド移動装置 50:プリント基板 120:ヘッド本体 250:支持ピン 252:支持ピン把持装置 254:ピン支持台 256:支持ピン収納装置 360:把持装置本体 362:把持爪群 364:進退部材 366:切換装置 374:圧縮コイルスプリング 386:嵌合穴 394,396:把持爪 430:運動変換機構 432:係止装置 434,436:連結リンク 438:案内装置 440:作用レバー 470:被係止部材 472:回動係止部材 476:回動軸部 478,480:アーム部 482,484:係合部 486,488:溝 490,492:案内部 650:制御装置 720:支持ピン把持装置 722:進退部材 724:突部 728:保持体 732:係合部材 740:支持ピン把持装置 742:進退部材 744:係合アーム 770:支持ピン
以下、請求可能発明のいくつかの実施例を図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施例としての配線板支持装置等を備え、電子回路部品装着作業を行う電子回路部品装着システム(以後、装着システムと略称する)を示す。この装着システムは、1つのシステムベース10の上に、装着モジュール12が複数台互いに近接して同じ向きに並べられることによりモジュール列が構成されている。これら複数台の装着モジュールの各々においてプリント基板への電子回路部品(以後、回路部品と略称する)の装着が分担して行われる。装着モジュール12の各々が電子回路部品装着機なのである。以下、装着モジュール12の並ぶ方向をX軸方向と称し、水平面内においてX軸方向に直角な方向をY軸方向と称することとする。
図2に、上記複数台の装着モジュール12のうちの1台の外装部品の一部を取り除いた斜視図を示す。装着モジュール12の各々は、モジュール本体18,モジュール本体18に設けられた部品供給装置22,基板搬送装置24,部品装着装置26,基板支持装置28(図8参照)等を有している。部品供給装置22は、モジュール本体18の前方の部分に設けられ、例えば、フィーダ型部品供給装置により電子回路部品を供給し、あるいはトレイ型部品供給装置により電子回路部品を供給するようにされている。
部品装着装置26は、図3に示すように、ノズル保持ヘッド40およびノズル保持ヘッド移動装置(以後、ヘッド移動装置と略称する)42を備えている。ノズル保持ヘッド40は部品保持具としての吸着ノズル44(図5参照)を保持し、ヘッド移動装置42により部品供給装置22と基板搬送装置24とにわたって移動させられ、部品供給装置22から回路部品を取り出し、基板搬送装置24により搬送されるとともに、基板支持装置28により支持されたプリント基板(以後、基板と略称する)50にその回路部品を装着する。ノズル保持ヘッド40は部品装着ヘッドであり、作業ヘッドの一種である。
ヘッド移動装置42は、本実施例では、XYロボット型の移動装置とされており、モジュール本体18に設けられ、図3および図4に示すように、ノズル保持ヘッド40を、互いに直交する2方向(X,Y軸方向)に移動させる2つの直線移動装置たるYスライド装置60およびXスライド装置62を含んでいる。
Yスライド装置60は、駆動源としてのY軸モータ66によって、ねじ軸の一種であるYボールねじ68が回転させられることによりYナット70が移動させられ、移動部材としてのY軸スライド72がY軸方向に移動させられる構成とされている。Y軸モータ66は、本実施例においては、例えば、エンコーダ付サーボモータにより構成されている。サーボモータは回転角度の精度の良い制御が可能な電動モータである。サーボモータに代えてステップモータを用いてもよい。
Xスライド装置62は、本実施例においては、複段式移動装置すなわち2段式移動装置とされており、第一Xスライド装置80と、第二Xスライド装置82との2つのスライド装置を含んで構成されている。これら第一,第二Xスライド装置80,82はそれぞれ、Yスライド装置60と同様に、駆動源としてのX軸モータ84,86,ねじ軸の一種であるXボールねじ88,90,ナット92,94および移動部材としてのX軸スライド96,98を含んで構成されている。X軸モータ84,86は、本実施例ではエンコーダ付サーボモータにより構成されている。第二Xスライド装置82のX軸スライドである第二X軸スライド98にノズル保持ヘッド40が保持され、Y軸モータ66,X軸モータ84,86の回転を制御することにより、ノズル保持ヘッド40は、水平な一平面内の任意の位置へ移動させられる。
本実施例においてノズル保持ヘッド40は、ヘッド移動装置42に対して着脱可能とされ、互いに構成の異なる複数のものの中から選択して保持可能とされる。部品装着装置26は、ノズル保持ヘッド40を種類の違うものに交換することが可能とされているのである。図6に、ヘッド移動装置42が保持可能なノズル保持ヘッド40の例として、3つのノズル保持ヘッド40a,40b,40cを示す。ノズル保持ヘッド40は、図5にノズル保持ヘッド40aを代表的に示すように、ヘッド本体120と、ヘッド本体120の各所に配設された種々の構成部品,構成装置と、それら構成部品等を覆うヘッドカバー122(図3参照)とを含んで構成されている。図5は、このヘッドカバー122を除いたものである。ヘッド本体120には、ノズル保持ヘッド40aを保持してヘッド移動装置42に取り付けられる保持体126が一体に設けられ、保持装置を構成している。ノズル保持ヘッド40aは、保持体126において第二X軸スライド98に対してヘッド位置決め装置123により位置決めされ、ヘッド取付装置124(図3参照)により迅速に取付け,取外しし、着脱することができる。
ノズル保持ヘッド40a,40b,40cはそれぞれ、ノズルホルダ130の数を異にし、保持する吸着ノズル44の数が互いに異ならされており、基板50の種類や装着される回路部品の種類等に応じて択一的にヘッド移動装置42に保持される。上記ヘッド位置決め装置123,ヘッド取付装置124およびノズル保持ヘッド40a,40b,40cは、未だ公開されていないが、本出願人による特願2002−337739号の明細書に記載されており、詳細な説明は省略する。
前記第二X軸スライド98には、その下部に、基板50の表面(上面)に付された基準マーク等を撮像するための装置であって、撮像デバイスとしてのCCDカメラ160および照明装置162を含む認識装置の一種であるマーク撮像装置164が設けられている(図3,図24参照)。マーク撮像装置164は、ノズル保持ヘッド40と共に、ヘッド移動装置42により水平な一平面内の任意の位置へ移動させられる。
また、各々の装着モジュール12には、図2に示すようにモジュール本体18に、部品供給装置22と基板搬送装置24との間に撮像デバイスとしてのCCDカメラおよび照明装置を有する認識装置の一種である部品撮像装置170が配備されており、部品撮像装置170は、ノズル保持ヘッド40により保持された回路部品の姿勢等を撮像する。このように各々の装着モジュール12は、部品供給装置22,部品搬送装置24,部品装着装置26をそれぞれ備えてモジュール化されたモジュール化装置であり、システムベース10から容易に分離可能な構造とされ、各々を入れ替えて配置することも可能となっている。
基板搬送装置24を説明する。本システムにおいては、基板50は基板搬送装置24により、装着モジュール12が並ぶ方向であるX軸方向に搬送される。X軸方向が基板搬送方向である。基板搬送装置24は、本実施例ではコンベヤ装置であり、図7に概略的に示すように、フロントコンベヤ部200およびリヤコンベヤ部202の2つのコンベヤ部を有し、ガイドレール210およびガイドレール212がフロントコンベヤ部200の本体を構成し、ガイドレール214およびガイドレール216がリヤコンベヤ部202の本体を構成している。ガイドレール210,212,214,216はサイドフレームの一例であるが、基板50および後述するコンベヤベルトを案内するガイド部を備えているため、ガイドレールと称することとし、以下、単にレールと略称する。
レール210は、システムベース10の前方(Y軸方向における部品供給装置22側)に固定して設けられた固定レールであり、レール212,214,216は、システムベース10に配設されたガイド218(図8参照)に沿ってY軸方向に移動可能に設けられた可動レールである。これらレール212,214,216はそれぞれ、図8にレール212を代表的に示すように、駆動源たるレール位置変更モータ220(図24参照),ボールねじ222およびナット224を含むレール移動装置226により独立して移動させられ、フロントコンベヤ部200およびリヤコンベヤ部202の搬送幅がそれぞれ任意に変更可能とされている。レール214は可動レールであるが、リヤコンベヤ部202においてはレール216がレール214に対して接近,離間させられて搬送幅が調節される。その意味では、レール214は固定レールと考えることもできる。
レール210〜216にはそれぞれ、レール212について図8に代表的に示すように、プーリ230を始めとする複数のプーリが回転可能に設けられるとともに、環状のコンベヤベルト232が巻き掛けられており、基板搬送モータ234(図24参照)を駆動源とするベルト駆動装置によってプーリ230等が回転させられることによりコンベヤベルト232が周回させられ、その上面上に載置された基板50がガイド部材236によって案内されつつ、X軸方向に搬送される。コンベヤベルト232の上面を含む面が基板搬送面238である。基板搬送モータ234および前記レール位置変更モータ220は、本実施例では、電動モータであるエンコーダ付サーボモータにより構成されている。レール210〜216のそれぞれにはまた、図8および図9に示すように、基板50をコンベヤベルト232上から押し上げ、押さえ部240に押し付けてクランプするクランプ部材ないし押上部材242が昇降可能に設けられ、それら押さえ部240および押上部材242等が基板クランプ装置を構成している。
基板支持装置28を説明する。基板支持装置28は、図8,図10および図14に示すように、支持ピン250,支持ピン把持装置252,ピン支持部材としてのピン支持台254,支持ピン収納装置256,相対移動装置としての支持ピン把持装置移動装置およびその移動装置を制御する制御装置を備えている。支持ピン250,ピン支持台254および支持ピン収納装置256は、フロントコンベヤ部200およびリヤコンベヤ部202の各々について設けられ、それら以外は共用とされている。
支持ピン250およびピン支持台254を説明する。支持ピン250は、図11ないし図13に示すように、永久磁石270の磁力に基づいて基台272がピン支持台254に押し付けられ、着脱可能に固定されるとともに、基台272により支持されたピン部材274により基板50を支持するものとされている。ピン支持台254は、図8に概略的に示すように、横断面形状が矩形の板状を成し、その上面により構成されるピン支持面276上に支持ピン250が載置される。そのため、ピン支持台254は、少なくともピン支持面276が鋼等、磁性材料製とされている。
ピン支持台254は、ピン支持部材移動装置としての支持台昇降装置280により、図8に二点鎖線で示すように、支持ピン250が基板50を支持する基板支持位置と、図8に実線で示すように、支持ピン250が基板搬送面238の下方へ退避させられた退避位置とに移動させられる。支持台昇降装置280は、本実施例においては流体圧アクチュエータの一種であるエアシリンダを駆動源とする。ピン支持台254は、前記フロントコンベヤ部200およびリヤコンベヤ部202により搬送される複数種類の基板50の支持に用いられ、搬送幅調節時には可動レール212,216はピン支持台254に対してY軸方向に移動させられる。
支持ピン250の基台272は、本実施例においては、アルミニウム合金等の非磁性材料製とされ、図11および図13に示すように、横断面形状が円形を成し、下方に開放されるとともに、支持ピン250の軸線と直交する方向に貫通する溝288を有して溝形を成し、内側に内側空間290を有する。内側空間290は、底部が開放された凹部でもある。基台272の底面である下面には、その全面に底板292が接着等、適宜の固定手段によって固定され、内側空間290の全部を覆っている。底板292は、本実施例では、ステンレススチール等の非磁性材料製とされ、その基台272側の面である上面293とは反対側の外面である下面にゴム板294が接着等、適宜の固定手段により固定され、基台272の底面がゴム層により覆われている。ゴム板294の底板292とは反対側の面が、支持ピン250のピン支持台254により支持される被支持面を構成している。
ピン部材274は、図11および図12に示すように、いずれも軸状を成す第一部材300および第二部材302を含む。第二部材302は、基台272の溝288の底を構成する天壁314を軸方向に相対移動可能に嵌合され、基台272により保持されており、その下端部が内側空間290内に位置させられて基端部を構成するとともに、C形部材304が固定されている。C形部材304は、横断面形状が矩形を成す本体部308と、本体部308の長手方向の両端部においてそれぞれ、その幅方向の中央部から、本体部308の板面に直角に延び出させられるとともに、延出端部が互いに接近する向きに曲げられて本体部308に平行とされた一対の板状の係合部310,312とを含み、横断面形状が概してC字形を成す。係合部310,312は、ピン部材274の軸方向において同じ位置に位置する。C形部材304は溝288内に、係合部310,312が溝288に平行に延びる姿勢で収容され、C字の開放部が下方を向いた状態でボルト等、適宜の固定手段316により着脱可能に第二部材302に固定されており、係合部310,312は本体部308の両端部から下方へ突出させられている。ピン部材274の基台272側への移動限度は、天壁314がC形部材304に係合することにより規定され、天壁314が移動限度規定部を構成している。第一,第二部材300,302,C形部材304は、本実施例では、アルミニウム合金等の非磁性材料製とされている。
第二部材302の基台272から外へ、すなわち内側空間290とは反対側突出した突出部に前記第一部材300が螺合等、適宜の固定手段により着脱可能かつ軸方向の位置調節可能に固定されている。その突出部の先端は、支持ピン250の軸線と直交する一平面状を成し、支持面324を構成し、基板50を支持する。第一部材300の螺合量の調節により、支持面324の軸方向ないし高さ方向の位置が調節可能である。また、第一部材300の軸方向の中間部には環状の溝326が設けられ、横断面形状が円形を成す被把持部328および環状の係合部329が設けられている。
前記永久磁石270は、本実施例においては、図13に示すように、横断面形状が円形を成し、磁石保持部材330により保持されている。磁石保持部材330は、その底面に開口する凹部332を備えて容器状を成し、凹部332内に永久磁石270が接着等、適宜の固定手段により固定され、永久磁石270と一体とされており、永久磁石270および磁石保持部材330が永久磁石部334を構成している。磁石保持部材330は、鋼等、磁性材料により作られている。永久磁石270は、磁石保持部材330の底面335から僅かに凹部332内に引っ込んだ状態で固定されており、それにより、永久磁石270の保護および磁性材料製のピン支持台254に生じさせられる磁気吸引力の強化が図られている。
磁石保持部材330には、図11および図13に示すように、その側方へ互いに逆向きに突出した一対の突部336,338が設けられている。磁石保持部材330は、図11および図12に示すように、凹部332の開口を下向きにして、突部336,338が係合部310,312内に位置させられ、C形部材304の係合部310,312の並び方向に平行な方向および本体部308に直角な方向においてそれぞれ、C形部材304との間に隙間を有し、係合部310,312の並び方向と本体部308との両方に直角な方向において基台272との間に僅かに隙間を有し、前記基台272とC形部材304とにより四方をほぼ囲まれた空間内に、相対移動は自在であるが、その空間内からの離脱は防止された状態で配設されている。突部336,338は、図11に示すように、厚さが異ならされ、それぞれ、ピン部材274の軸方向における位置を互いに異にする係合面340,342を有する。磁石保持部材330全体が底板292に当接した状態において、突部336のピン部材274の軸線に直角な一平面であって、下向きの面により構成される係合面340は、突部338の係合面342より下方に位置し、ピン部材274の軸方向における位置を異にするのである。本実施例では、係合部310,312が一対の第一係合部を構成し、突部336,338が一対の第二係合部を構成し、これらが力伝達装置を構成している。
図11に示すように、支持ピン250がピン支持台254上に載置され、ピン支持面276により支持されて基板50を支持する状態では、基台272がピン支持面276上に載置されるとともに、磁石保持部材330の底面335全体が底板292の上面293に当接し、永久磁石部334がピン支持台254に最も接近した状態となる。この状態では、永久磁石部334およびピン支持台254間に磁界が生じ、永久磁石部334がピン支持台254に磁気的に吸引され、その磁気吸引力に基づいて磁石保持部材330が底板292を介して基台272に、その基台272をピン支持台254に押し付ける力を加え、支持ピン250がピン支持台254上に固定され、支持される。本実施例では、磁石保持部材330の底面335と底板292の上面293とが力伝達部を構成している。ピン部材274は、ピン支持台254に固定された基台272により支持されるとともに、C形部材304および磁石保持部材330を介してピン支持台254により下方から支持され、基板50を支持する。
支持ピン把持装置252を説明する。支持ピン把持装置252は、図14および図15に示すように、前記保持体126により保持され、ノズル保持ヘッド40と共に前記ヘッド移動装置42の第二X軸スライド98に装着され、ヘッド移動装置42により水平面内の任意の位置へ移動させられる。保持体126の支持ピン把持装置252を保持する部分が、支持ピン把持装置252を保持する保持装置を構成し、本実施例においては、ノズル保持ヘッド40と支持ピン把持装置252とが別個の保持装置により保持されるとともに、それら保持装置が一体に設けられ、ノズル保持ヘッド40,支持ピン把持装置252および保持体126が保持部を構成している。支持ピン把持装置252は前記複数種類のノズル保持ヘッド40の各々について設けられ、複数の保持部がヘッド移動装置42に択一的に装着される。
支持ピン把持装置252は、図16に示すように把持装置本体360,把持爪群362,作動部材としての進退部材364および切換装置366を含む。把持装置本体360は、横断面形状が概して円形であって、底部ないし下方に開口させられた有底の中空筒状を成す。進退部材364は把持爪群保持部370と被係止部材部372とを含む。把持爪群保持部370は横断面形状が小判形を成し、図16および図19に示すように、把持装置本体360内に同軸に、かつその軸に沿って軸方向に進退可能であって昇降可能に嵌合されている。
被係止部材部372は、横断面形状が円形を成し、把持爪群保持部370から同心にかつ上方へ延び出させられ、把持装置本体360と同軸であり、進退部材364は把持装置本体360との間に設けられた付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング374により把持装置本体360から突出する向きに付勢されている。スプリング374の付勢による進退部材364の移動限度は、図19に示すように、進退部材364に設けられ、軸方向に延びる凹部376の端面に、把持装置本体360に設けられた突部378が係合することにより規定され、図16に示すように、把持爪群保持部370の大部分が把持装置本体360から外方であって下方へ突出させられた状態となる。この位置が進退部材364の非作用位置であり、それぞれ係合部を構成する凹部376および突部378が非作用位置規定装置,非作用位置係止装置ないし非作用位置維持装置を構成している。進退部材364は、この非作用位置から作用位置に向かって進められる。作用位置は、図18に示すように、把持装置本体360に対して相対的に、非作用位置より把持装置本体360の内側であって上側に位置し、把持爪群362を閉状態に保ち、支持ピン250を把持する状態に保つ位置であり、スプリング374は進退部材364を作用位置から非作用位置に向かう向きに付勢している。進退部材364の把持装置本体360に対する進退は、把持装置本体360の内周面および把持装置本体360に設けられた案内面382を含む案内装置により案内される。
把持爪群保持部370には、その軸線上に、下面に開口し、軸方向に延び、底面384を有する有底の嵌合穴386が設けられている。この嵌合穴386は、把持装置本体360の軸線上に位置しており、前記支持ピン250の先端部、本実施例では第一部材300の係合部328より支持面324側の部分が嵌合され、実質的に支持ピン250の傾きを防止し、把持装置本体360と同軸に位置決めするように形成されている。
把持爪群保持部370にはまた、図16に示すように、その被係止部材部372から半径方向外向きに突出した2箇所であって、把持装置本体360および進退部材364の軸線に対して軸対称となる部分にそれぞれ、その外面に開口する凹部390,392が軸方向に貫通して設けられ、把持爪群362の複数、本実施例では2つの支持ピン把持部材としてのピン把持爪(以後、把持爪と略称する)394,396が回動可能に嵌合されている。把持爪394,396は長手形状を成し、その長手方向の一端部である上端部において把持爪群保持部370に軸398,400により、進退部材364の軸線と直角に立体交差する軸線であって、互いに平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられ、開閉可能であり、把持装置本体360の軸線に対して軸対称に設けられている。
把持爪394,396の他端部である下端部ないし自由端部はそれぞれ、図16および図18に示すように、互いに接近する向きに屈曲させられ、把持部たる爪部410,412が設けられている。爪部410,412の互いに対向する面は、部分円筒面状の把持面413,414とされている。把持爪394,396の自由端部にはまた、爪部410,412とは逆向きに突出する突部415,416が設けられ、遮蔽部として機能するようにされている。突部415,416の用途は後に説明する。また、把持爪394,396の下端面は、例えば、黒染め処理が施され、光を反射しないようにされている。さらに、把持爪394,396は、その長手方向の中間部において付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング418,420により、爪部410,412が把持部材保持部370の軸線から離間し、互いに離間する向きであって開方向に付勢されている。スプリング418,420の付勢による把持爪394,396の回動限度は、把持爪394,396が凹部390,392の底面に当接することにより規定される。
また、把持爪394,396の互いに反対向きの面であって外面は、把持爪394,396の長手方向に延びる被作用面422,424とされている。これら被作用面422,424の回動軸線側の部分は、回動軸線から離れるほど(下方ほど)外方(把持装置本体360の外周面側)へ向かう向きに傾斜させられた傾斜面426,428とされている。
前記切換装置366は、図16に示すように、運動変換機構430および係止装置432を含む。運動変換機構430は、一対の連結リンク(以後、リンクと略称する)434,436,案内装置438および可動作用部材としての作用レバー440を含む。リンク434,436の各一端部はそれぞれ、把持爪394,396に軸444,446により、把持爪394,396の回動軸線と平行な軸線まわりに相対回動可能に連結されるとともに、他端部同士が軸448により、一端部の回動軸線と平行な軸線まわりに互いに相対回動可能に連結されている。
図19に示すように、軸448は把持爪群保持部370から外へ突出させられ、把持装置本体360に設けられた切欠452に、把持装置本体360の軸線に平行な方向であって、進退部材364の進退方向には移動可能であるが、その進退方向と直角な方向であって、把持爪394,396の開閉方向に平行な方向には移動不能に嵌合されている。切欠452は、把持装置本体360の軸線を含む一平面内に設けられており、軸448はその平面内を移動し、リンク436,438は把持装置本体360の軸線に対して軸対称に構成されている。したがって、一対の把持爪394,396は一斉に、かつ把持装置本体360の軸線を対称軸として軸対称に回動させられ、把持爪群362が軸対称に開閉させられるとともに、一方の把持爪が回動させられれば他方も連動して回動させられる。本実施例では、軸448および切欠452が案内装置438を構成している。また、本実施例では、把持装置本体360に同軸上に嵌合され、把持爪群362を同軸に保持する進退部材364は、把持爪群362の対称軸上に配設されるとともに、その中央奥に設けられ、把持爪群362の対称軸に沿って進退する。進退部材364に設けられた前記嵌合穴384は把持爪群362の対称軸上に位置し、その底面384は把持爪群362の中央奥に位置する。
前記作用レバー440は長手形状を成し、図16に示すように、把持装置本体360の一対の把持爪394,396のうちの一方、例えば、把持爪394に対応する位置に、軸456により把持爪394の回動軸線と平行な軸線まわりに回動可能に設けられ、把持爪394の進退方向と交差する方向に移動可能に設けられている。作用レバー440はその一端部である上端部において回動可能に取り付けられるとともに、把持装置本体360の外側に巻き付けられた付勢手段の一種である弾性部材としての引張コイルスプリング458により把持爪396に接近する向きに付勢されている。作用レバー440の他端部である下端部にはローラ460が回転可能に取り付けられ、回転係合部を構成している。
上記スプリング458の付勢による作用レバー440の回動限度は、把持装置本体360に設けられた規定面462(図16参照)に作用レバー440が当接することにより規定される。この状態において作用レバー440は、図16に示すように、作用開始位置に位置する。作用開始位置は、ローラ460の一部が把持爪394が嵌合された凹部390内に嵌入させられるとともに、図17に示すように、把持爪394が支持ピン250を把持した状態における被作用面422の位置より把持装置本体360の軸線側(把持爪群362の開閉軸線側)に位置する位置である。
前記係止装置432は、図16に示すように、進退部材364の被係止部材部372に設けられた被係止部材470および把持装置本体360に設けられた係止部材としての回動係止部材472を含む。本実施例においては、被係止部材470が進退部材364と一体に設けられ、進退部材364に設けられているのである。被係止部材は作動部材とは別体に設け、作動部材に固定して一体的に作動するようにしてもよい。回動係止部材472は、本実施例では、鋼線が曲げられることにより設けられ、一体の回動軸部476と、回動軸部476からほぼ直角方向に延び出た一対のアーム部478,480と、アーム部478,480の自由端部に互いに接近する向きに設けられた一対の係合部482,484とを有し、回動軸部476において把持装置本体360により、その軸線と直交する軸線まわりに回動可能に保持されている。回動係止部材472は弾性変形可能である。
被係止部材部372には、回動軸部476の回動軸線に平行な方向に隔たった2箇所にそれぞれ溝486,488が設けられており、それにより、図22(a)に示すように、一対ずつの案内部490,492および被係止部494,496が設けられ、溝486,488に嵌入させられた係合部482,484を案内し、係止される。溝486は、一対の溝側面の一方が案内面として機能する部分と、両方が案内面ないし拘束面として機能して係合部482を自由状態にならないように拘束し、移動経路を決めて案内する案内溝部とを含み、案内部490は、図22(a)に示すように、一方の溝側面により構成される第一,第二,第三,第四,第五案内面500,502,504,506,508,第一案内溝部512および第二案内面502と第三案内面504との間に設けられた被係止面510を含む。
溝488も同様であり、案内部492は、一方の溝側面により構成される第六,第七案内面516,518,第二,第三,第四,第五案内溝部524,526,527,528の各両溝側面および被係止面530を含む。被係止面510,530はそれぞれ、下向きに凹であって、係合部482,484が係合可能な面とされており、被係止部材470の被係止面510,530が設けられた部分が被係止部494,496を構成し、回動係止部材472の係合部482,484が被係止面510,530に係合する位置が係止位置である。
支持ピン把持装置252は、図14および図15に示すように、前記保持体126に設けられた支持ピン把持装置昇降装置(以後、昇降装置と略称する)540により昇降させられ、ピン支持台254に接近,離間させられる。昇降装置540は、本実施例においてはエアシリンダ542を駆動源として構成されており、支持ピン把持装置252はガイドロッド544を含む案内装置546により案内されつつ、予め設定された上昇端位置と下降端位置とに移動させられる。昇降装置540は接近・離間装置であり、前記ヘッド移動装置42と共に相対移動装置を構成しており、相対移動装置は、その一部がノズル保持ヘッド40を基板50に対して相対移動させる相対移動装置の一部を兼ねている。
支持ピン収納装置256を説明する。支持ピン収納装置256は、本実施例においては、図7に示すように、可動レール212,216の外側、すなわち固定レール210側および可動レール214側とは反対側の位置において、可動レール212,216に、それと共に移動可能に取り付けられている。可動レール216についても、固定レール210側とは反対側に支持ピン収納装置256が取り付けられていると考えてもよい。
可動レール212に取り付けられた支持ピン収納装置256を代表的に説明する。支持ピン収納装置256の収納体600は、図10に示すように、長手形状を成し、可動レール212に、基板搬送方向(図10においては左右方向)に平行な姿勢で着脱可能に固定されている。収納体600には、図10に示すように、横断面形状が円形を成し、上方に開口するピン収納穴602が複数、収納体600ないし可動レール122の長手方向に沿って距離を隔てて、例えば、等間隔で1列、設けられている。複数のピン収納穴602はそれぞれ、支持ピン250の基台272が嵌合されて半径方向において位置決めする大きさを備え、それぞれ支持ピン250と嵌合して支持ピン250を同心に位置決めする位置決め部を備えた収納部を構成している。ピン収納穴602の開口端部には、開口縁側ほど直径が増大するテーパ面が形成され、支持ピン250の嵌合を案内する案内面606が設けられ、ピン案内部を構成している。収納体600は、本実施例では、ピン収納穴602の底面608を構成する部分が磁性材料により作られ、それ以外の部分は非磁性材料製とされている。また、収納体600の上面の長手方向に隔たった両端部にそれぞれ、基準マーク610,612が設けられている。
なお、支持ピン収納装置256は、その下面が、上昇端位置に位置する状態でのピン支持台254のピン支持面276よりやや上に位置するように設けられている。そのため、支持ピン収納装置256は可動レール212と共に移動するが、上昇端位置へ移動させられたピン支持台254と干渉することがない。支持ピン250は支持ピン収納装置256に収納された状態では、図9に示すように支持面324が可動レール212の上面とほぼ同じ高さに位置させられ、支持ピン収納装置256とピン支持台254との干渉を回避しつつ、支持ピン250が可動レール上面から大きく突出して邪魔になることがないようにされている。また、ピン支持台254に対する支持ピン250の取付け,取外し時と、支持ピン収納装置256に対する支持ピン250の収納,取出し時とにおいて、昇降装置540は同じ設定の昇降ストロークで支持ピン把持装置252を昇降させることができる。
本システムにおいては複数の装着モジュール12の各々に制御装置650(図24参照)が設けられ、基板50の回路部品の装着作業等を制御する。制御装置650はCPU652,ROM654,RAM656およびそれらを接続するバス658を含むコンピュータ660を主体とする。バス658には入出力インタフェース662が接続されるとともに、駆動回路664を介して基板搬送装置24等の各種装置,駆動源や、部品撮像装置170等によって得られた画像データを処理する画像処理ユニット670,複数の作業モジュール12の全部を統括して制御するシステム制御装置680,他の作業モジュール12の制御装置650等が接続されている。ROM654およびRAM656には、部品装着プログラム,支持ピン自動段取替えプログラム等の種々のプログラムおよびデータ等が記憶されており、制御装置650はそれらプログラムを実行し、相対移動装置の制御による支持ピン250の自動段取替え等を行わせる。制御装置650のヘッド移動装置42等を制御してピン支持台254と支持ピン収納装置256との間における支持ピン250の取付け,取外しおよび収納を行わせる部分が基板支持装置28の制御装置を構成している。
次に作動を説明する。
基板50への回路部品の装着時には、基板50は基板搬送装置24により搬送され、予め設定された装着位置において停止させられる。そして、ピン支持台254が上昇させられ、ピン支持台254上に固定された支持ピン250が基板50の裏面に接触し、下方から支持する。この際、ピン支持台254は押上部材242を押し上げて基板50を保持させる。支持ピン250は、基板50の裏面の予め設定された部分を支持するようにピン支持台254上に配置されている。例えば、基板50の一方の面に既に回路部品が装着されている場合、それらを避けて支持することが必要であり、ピン支持台254上の、基板50の種類に応じて予め設定された位置に支持ピン250が載置されているのである。このように基板50が保持されるとともに、支持ピン250により支持された状態でノズル保持ヘッド40がヘッド移動装置42により移動させられ、部品供給装置22から回路部品を受け取って基板50に装着する。部品装着作業はよく知られており、説明を省略する。
回路部品が装着される基板50の種類が変わり、段取替えが行われるとき、支持ピン250のピン支持台254に対する配置が自動で変更される。以下、支持ピン250の自動段取替えを説明する。
段取替えは、例えば、現にピン支持台254に固定されている支持ピン250の位置を、次に回路部品が装着される基板50の支持位置に合わせて変更したり、不要な支持ピン250を支持ピン収納装置256に戻したり、支持ピン収納装置256から支持ピン250を取り出してピン支持台254に取り付けたりすることにより行われる。基板50の種類に応じてピン配置データが作成されてコンピュータに記憶されており、相前後して回路部品が装着される2種類の基板50の各々について作成されたピン配置データに基づいて段取替えが行われる。ここでは、支持ピン250のピン支持台254からの取外しおよび支持ピン収納装置256への収納を説明する。
支持ピン250のピン支持台254からの取外し時には、支持ピン把持装置252がヘッド移動装置42によりピン配置データに従って移動させられ、ピン支持台254上に固定された支持ピン250の上方へ移動させられる。支持ピン把持装置252においては、図16および図19に示すように、進退部材364が非作用位置にあり、回動係止部材472は原位置に位置し、把持爪群362が開状態にあり、把持爪394,396は開き、作用レバー440は作用開始位置に位置する。また、ピン支持台254は上昇端位置へ上昇させられている。支持ピン把持装置252は、把持装置本体360の軸線が支持ピン250の軸線と一致する位置へ移動させられるとともに、昇降装置540により上昇端位置から下降端位置へ下降させられる。なお、図16〜図19,図21においては、支持ピン250の永久磁石部334の状態を示すために、支持ピン250を、その軸線に直角な方向において同じ方向から見た状態が図示されている。
支持ピン把持装置252の下降に伴って、支持ピン250のピン部材274の先端部が嵌合穴386に嵌合され、把持爪群362の中央奥に進入し、図16に示すように、支持面324が嵌合穴386の底面384に当接する。その状態から更に支持ピン把持装置252が下降させられるのであるが、進退部材364は支持ピン250に当接し、下降を阻止されるため、把持装置本体360のみがスプリング374を圧縮しつつ下降させられる。進退部材364が支持ピン250の先端部により押され、把持装置本体360に対して相対的に上昇させられるのに等しく、非作用位置から作用位置に向かって進められる。本実施例では、底面384が被作動面ないし被係合面を構成し、進退部材364の底面384が設けられた部分が被作動部ないし被係合部を構成している。進退部材364と共に把持爪群362が把持装置本体360に対して上昇し、作用レバー440のローラ460が把持爪394の被作用面422に係合し、把持爪394をスプリング418の付勢力に抗して閉方向に回動させる。それにより把持爪396も対称に閉方向に回動させられ、爪部415,416が支持ピン250の溝326に嵌入する。
作用レバー440は、作用開始位置において、ローラ460の一部が把持爪394が嵌合された凹部390内に嵌入させられるとともに、図17に示すように、把持爪394が支持ピン250を把持した状態における被作用面422の位置より、把持爪394の開閉軸線側に位置するが、把持爪394と作用レバー440とは傾斜面426,ローラ460により案内されてスムーズに係合し、作用レバー440は把持爪394を確実に閉方向に回動させるとともに、支持ピン250を確実に把持させる。支持ピン把持装置252の下降の途中において把持爪394,396は把持面413,414が被把持部328に係合し、支持ピン250を把持する。支持ピン把持装置252は把持爪394,396が支持ピン250を把持した状態から更に下降させられ、下降端位置に到達するが、この間、作用レバー440はスプリング458の付勢力に抗して把持爪394,396の対称軸から離れる方向に回動し、把持爪394,396が被把持部328に接触した状態から更に閉方向に回動させられて支持ピン250,把持爪394,396,作用レバー440,ローラ460等を破損することを回避しつつ、把持爪394,396に支持ピン250を確実に把持させる。支持ピン把持装置252が下降端位置まで下降させられた状態では、把持爪394,396は閉状態に切り換えられ(図17参照)、把持面413,414が被把持部328に係合し、支持ピン250を把持する。また、進退部材364は、把持装置本体360に対して作用位置より上方の後退端位置である作用位置近傍位置に位置する。
このように把持装置本体360が下降させられ、進退部材364が非作用位置から作用位置へ移動するのに並行して、係止装置432の回動係止部材472が原位置から係止位置に向かって移動させられる。把持装置本体360が上昇端位置に位置する状態では、回動係止部材472は、図22(a)に示すように、係合部482,484が溝486,488の上端部内に位置し、係合部484が第二案内溝部524の上端部に嵌入している。この位置が回動係止部材472の原位置であり、進退部材364の作用位置への移動に伴って、図22(b)に示すように、係合部484が第二案内溝部524により案内されて、回動係止部材472が進退部材364に対して、その軸線に平行な方向に相対移動する。そして、まず、係合部482が第一案内面500に当接し、それに案内されて、回動係止部材472は、進退部材364の進退方向においては被係止面510へ導かれつつ、その進退方向と直角な方向においては被係止面510から離れる方向に回動させられる。回動係止部材472の回動軌跡を二点鎖線で示す。
それにより他方の係合部484は第六案内面516に係合し、それに沿って移動する。第六案内面516の、回動係止部材472の回動軸線からの距離は、第一案内面500のその回動軸線からの距離とほぼ同じであるが、第一案内面500とは逆の側から係合部484に接触するため、係合部484の方が係合部482より回動角度が小さく、回動係止部材472が弾性変形させられ、アーム部478がアーム部480に対して図22(b)において時計方向に相対回動する向きにねじられる。便宜上、このねじり方向を正方向とする。ねじりがない場合の係合部484の位置を図22(c)に二点鎖線の円のみで示す。そして、係合部484は、図22(c)に示すように、係合部482が第一案内面500に案内されている状態において第三案内溝部526に嵌入し、第三案内溝部526に案内され、回動を規制されつつ被係止部材470に対して相対移動させられる。そのため、係合部482は第一案内面500の端まで移動したとき、回動係止部材472の弾性復元力により逆方向に回動させられて第四案内面506に係合し、第二案内面502の真下に位置させられる。支持ピン把持装置252が下降端位置へ下降させられた状態では、図22(c)に示すように、係合部482は第四案内面506に係合し、係合部484は第三案内溝部526の下部に嵌入した状態となる。なお、案内部490,492は互いに背中合わせに設けられているが、図22,図23では、それらが並んだ状態で図示されており、回動係止部材472の回動方向は逆向きに図示される。
支持ピン把持装置252は、把持装置本体360が下降端位置へ下降させられた後、上昇端位置に向かって上昇させられる。この際、進退部材364はスプリング374の付勢により支持ピン250の先端部と係合する状態に保たれ、スプリング374が伸長しつつ、把持装置本体360が進退部材364に対して上昇し、図22(d)に示すように、回動係止部材472が上昇させられ、一対の係合部482,484がそれぞれ、第四案内面506および第三案内溝部526により案内されて被係止面510,530側へ移動させられる。そして、係合部482が第二案内面502に係合し、案内され、やがて図22(e)に示すように、被係止面510に係合する。この際、係合部482は、係合部484が第三案内溝部526内に嵌入している状態において第二案内面502に係合する。そのため、係合後は回動係止部材472が弾性変形させられて逆方向にねじられ、係合部484が第三案内溝部526から抜け出したとき、回動係止部材472の弾性復元力によって被係止面530側へ移動させられて被係止面530のほぼ真下に位置する。この時期には、係合部482も被係止面510のほぼ真下に位置している。したがって、その状態から支持ピン把持装置252がさらに上昇させられ、進退部材364が相対的に下降させられれば、係合部482,484それぞれ被係止面510,530に係合する。すなわち、進退部材364が回動係止部材472を介して把持装置本体360に係止され、図18に示すように作用位置に保持され、把持爪群362は作用レバー440が把持爪394に係合し、閉状態に保たれて支持ピン250を把持し続ける。
支持ピン把持装置252は、この状態から更に上昇させられるが、進退部材364が把持装置本体360と共に上昇させられ、把持爪群362および支持ピン250が上昇させられる。把持爪394,396は、爪部410,412が環状の係合部329に係合してピン部材274に引張力を加え、基台272に対して上昇させる。その上昇途中に、まず、C形部材304の係合部310が突部336に係合する。そのため、図21(a)に示すように、磁石保持部材330が、底面335の突部338側の部分と底板292との当接部を中心とし、磁気吸引力に抗して傾けられ、ピン支持台254に対して斜めに離間させられて磁気吸引力が減少させられる。ピン部材274に加えられる引張力が永久磁石部334に、永久磁石部334を傾動させる力として伝達されるのである。この際、永久磁石部334の中央に集中的に作用すると考えることができる磁気吸引力の合力に、係合部310が突部336に加える力と、底板292が磁石保持部材330の底面335の突部338側の部分に加える力とで対抗すればよいのであり、しかも、磁気吸引力の合力から、係合部310と突部338との接触点までの水平距離(底板292に平行な方向の距離)が、底面335の突部338側の部分と底板292との接触点までの水平距離の2倍弱であるため、係合部310が突部336に加えるべき力は、磁気吸引力の1/3強でよいこととなる。磁石保持部材330の傾動に要する力は、磁石保持部材330全体をピン支持台254に対して直角に離間させる場合に要する力(磁気吸引力の合力に等しい)に比較して小さくて済むのであり、ピン部材274が更に上昇させられることにより係合部312が突部338に係合し、永久磁石部334全体がピン支持台254から離間させられれば、磁気吸引力が消滅させられる。永久磁石部334がピン支持台254に最も接近して基台272に磁気吸引力を加える状態において、係合面340は係合面342より下側に位置し、係合面340の方が係合面342より係合部310に近く、初めに係合し、次に係合面342が係合部312に係合し、係合部310,312と突部336,338とが、ピン部材274の軸方向において互いに異なる2つの位置において、時期をずらして係合し、永久磁石部334を傾動させる。ピン部材274が更に上昇させられれば、図21(b)に示すようにC形部材304が基台272の天壁314に係合し、基台272がピン支持台254から持ち上げられ、支持ピン250全体がピン支持台254から簡単に持ち上げられる。
互いに対称に開閉する把持爪394,396は、嵌合穴382に嵌合された支持ピン250に接触して把持するが、それらは軸対称に開閉させられるとともに、把持面413,414の長さ、すなわち支持ピン250を把持した際にその軸線に沿った状態となる方向の長さが短く、支持ピン250の相対的な傾きを許容する状態で係合し、嵌合穴386による支持ピン250の心出しを妨げることはなく、支持ピン250はその軸線が鉛直となる姿勢で搬送される。
支持ピン把持装置252は、上昇端位置へ移動させられるとともに、ヘッド移動装置42により可動レール212あるいは216を越えて支持ピン収納装置256へ移動させられ、支持ピン250を図21(b)に示す状態で搬送する。支持ピン把持装置252は支持ピン収納装置256の複数のピン収納穴602のうち、空いているピン収納穴602の上方へ移動させられた後、下降させられて支持ピン250を収納する。なお、支持ピン収納装置256に対する支持ピン250の収納,取出しに先立って基準マーク610,612がマーク撮像装置164により撮像され、ピン収納穴602に収納された支持ピン250の基板搬送装置24の幅方向の位置が検出されている。
支持ピン収納装置256は可動レール212,216と共に移動し、可動レール212,216の移動に伴って、基板搬送装置24の幅方向における位置が変化し、収納された支持ピン250の位置が変化する。そのため、支持ピン250の位置は、可動レール212,216が移動させられて搬送幅が変更され、支持ピン収納装置256の位置が変わったとき検出される。可動レール212,216のY軸方向の位置は、基板50の種類に応じて予め設定されており、マーク撮像時には、可動レール212,216の位置に基づいて、基準マーク610,612が位置することが予定されている位置へマーク撮像装置164が移動させられて基準マーク610,612を真上から、すなわち基準マーク610,612と対向する位置から撮像する。マーク撮像装置164は第二X軸スライド98に搭載されており、ヘッド移動装置42により移動させられる。
そして、マーク撮像装置164の位置と、その位置において撮像された画像内における基準マーク610,612の位置とに基づいて、基準マーク610,612の実際の位置が取得され、それら位置と、支持ピン収納装置256の複数のピン収納穴602と基準マーク610,612との相対位置情報とに基づいて、ピン収納穴602の各中心位置が演算され、支持ピン250の各位置が取得される。本実施例では、支持ピン250はピン収納穴602に嵌合されて同心に位置決めされるようにされており、ピン収納穴602の位置の検出により支持ピン250の位置が検出される。これら位置は、複数のピン収納穴602の各々を特定するデータと対応付けてコンピュータ660のRAM656に記憶される。本実施例では、マーク撮像装置164が支持ピン収納装置256の被撮像部たる基準マーク610,612を撮像装置を兼ね、ヘッド移動装置42が撮像装置移動装置を兼ね、制御装置650の支持ピンの位置を検出する部分により構成される位置演算装置と共に支持ピン位置検出装置を構成している。支持ピン250をピン収納穴602に戻す際には、そのピン収納穴602に対応付けて記憶された位置が読み出され、支持ピン把持装置252が正確にピン収納穴602上へ移動させられ、支持ピン250を正確にピン収納穴602に収納する。
支持ピン把持装置252の下降により、基台272が案内面606により案内されつつピン収納穴602に嵌合されて位置決めされるとともに、底面608に到達して着座させられる。支持ピン把持装置252の更なる下降により、ピン部材274が基台272に対して下降し、磁石保持部材330の底面335全体が底板292に当接させられるとともに、ピン収納穴602の磁性材料製の底面608により磁気的に吸引され、その磁気吸引力に基づいて基台272を底面608に押し付け、固定する。底面608および永久磁石部334が支持ピン固定装置を構成し、支持ピン250はピン収納穴602に位置決めされた状態で固定される。支持ピン把持装置252は、この状態から更に下降させられるが、進退部材364は、ピン収納穴602に固定された支持ピン250により下降を阻止され、把持装置本体360がスプリング374を圧縮しつつ進退部材364に対して下降する。進退部材364が支持ピン250の先端部により押され、把持装置本体360に対して相対的に上昇させられて非作用位置から作用位置に向かう向きに移動させられ、後退端位置へ移動させられるのである。
それにより、係止装置432においては、図23(a)に示す状態から、図23(b)に示すように、回動係止部材472の係合部482,484が被係止面510,530から離間させられ、係止が解除される。この際、回動係止部材472は鉛直の姿勢を保って案内部490,492に対して相対的に下降する。やがて、図23(b)に示すように、係合部484が第七案内面518に係合し、それ以後は図において左方へ移動させられるのに対し、係合部482の右方への移動は第三案内面504により阻止されるため、回動係止部材472が逆方向にねじられる。係合部484は、第七案内面518の案内により、図23(b)に二点鎖線の円のみで示す位置より左方に位置させられるのである。係合部484が第四案内溝部527に嵌入した後、図23(c)に示すように、係合部482全体が第三案内面504から外れ、回動係止部材472の弾性復元力により図において右方へ移動させられ、第一案内溝部512の真下へ移動する。したがって、支持ピン把持装置252が下降端位置へ下降させられた後、上昇を開始すれば、係合部482が第一案内溝部512に嵌入する。支持ピン把持装置252が上昇させられるときには、係合部482,484と被係止面510,530との係止が解除されるとともに、進退部材364はスプリング374の付勢により支持ピン250に押し付けられており、把持装置本体360のみが上昇させられる。換言すれば、回動係止部材472が被係止部材470に対して相対的に上昇するのであり、第一,第五案内溝部512,528および第五案内面508に案内される図23(d)に示す状態を経て、図23(e)に示す原位置へ復帰する。
係合部482が第一案内溝部512および第五案内面508により案内され、係合部484が第五案内溝部528により案内されるとき、アーム部478,480は互いに逆向きにねじられる。ねじりがない場合の係合部482,484の位置を図23(d)に二点鎖線の円で示すように、第一,第五案内溝部512,528および第五案内面508により案内されない場合より、係合部482は回動角度が大きく、係合部484は回動角度が小さく、アーム部478,480が互いに逆向きにねじられるのである。そして、係合部482は第五案内面508から外れれば、回動係止部材472の弾性復元力により、回動係止部材472の回動軸線側へ回動させられ、係合部484も第二案内溝部524に進入する位置へ回動させられ、回動係止部材472が原位置へ復帰する。
回動係止部材472の原位置への移動と並行して進退部材364が把持装置本体360に対して相対的に下降して非作用位置へ移動し、図16に示すように把持爪群保持部370が把持装置本体360から離脱させられ、把持爪394,396がスプリング418,420の付勢により開方向へ回動させられ、支持ピン250を開放する。そのため支持ピン把持装置252は、回動係止部材472が原位置に到達し、進退部材364が非作用位置へ復帰した後、更に上昇させられるが、その際、突部378と凹部376の端面との係合により進退部材364が把持装置本体360と共に上昇させられ、支持ピン250が嵌合穴386から抜け出させられ、支持ピン収納装置256に収納された状態に保たれる。
このように被係止部材470は一対の案内部490,492を有しているが、これら案内部490,492は、進退部材364と把持装置本体370との軸方向の相対移動に伴って、原則として係合部482,484の少なくとも一方を拘束し、回動係止部材472が自由に回動する状態になることがないように設けられている。一方の係合部が自由な状態になる場合、それに先立って他方の係合部が案内溝部により拘束されて、一方の係合部の移動方向が決まるようにされ、両方の係合部が共に案内溝部内に位置するようにされ、係合部482,484が、回動係止部材472の回動方向において互いに逆の方向から案内面に係合して、移動方向が決まるようにされているのである。このように一対の案内部490,492が互いに共同することにより、進退部材364の2回の進退に伴って、係合部482,484が被係止部を含んで予め設定された周回運動を行わされるのであり、逆の作動である被係止面510,530との係合と、その係合の解除とが容易に行われ、進退部材364が2回、非作用位置から作用位置に向かって押されることにより、支持ピン250の把持,把持状態の維持および開放が容易に行われる。
また、支持ピン把持装置252が把持した支持ピン250をピン支持台254や支持ピン収納装置256に置いたり、収納するためには、それらに対する接近,離間動作が必要である。支持ピン把持装置252においては、この動作を利用して進退部材364を進退させて把持爪群362を開閉させるため、把持爪群開閉のために新たにアクチュエータを追加することなく、支持ピン250を把持,開放することができる。
なお、支持ピン250を開放した把持爪群362は常には開状態に切り換えられており、把持爪394の突部415は作用レバー440のローラ460の下方に位置し、ローラ460を覆っている。そのため、ノズル保持ヘッド40が部品供給装置22から回路部品を取り出した後、部品撮像装置170により下方から撮像されるとき、ローラ460が光って回路部品の画像形成に悪影響を及ぼすことが回避される。
以上、支持ピン250をピン支持台254から取り外して支持ピン収納装置256に収納する場合を説明したが、支持ピン収納装置256から支持ピン250を取り出してピン支持台254に取り付ける場合、ピン支持台254上において支持ピン250の位置を変える場合にも同様に、進退部材364が2回、作動させられて支持ピン250の把持,搬送および載置後の開放が行われる。
支持ピン位置検出装置の別の実施例を図25に基づいて説明する。本実施例の支持ピン位置検出装置は、可動レールを移動させるレール移動装置700のエンコーダ702と位置演算装置704とを含む。レール移動装置700は、例えば、前記レール移動装置226と同様に構成され、レール位置変更モータ706について設けられたエンコーダ702の出力は、可動レールの位置に対応する信号を出力し、制御装置708に入力される。制御装置708は前記制御装置650と同様にコンピュータを主体として構成され、その位置演算装置704を構成する部分においては、エンコーダ702の出力と、予め設定されている可動レールとピン収納穴との相対位置の情報とに基づいて支持ピンの位置を演算する。この情報は、例えば可動レール上に設定された基準位置ないしレール位置取得位置箇所と複数のピン収納穴の各中心位置とのX軸,Y軸方向における相対位置情報を含む。
作動部材が係合する係合部材は、支持ピン以外の部材により構成してもよい。例えば、図26に示す支持ピン把持装置720においては、進退部材722から突部724が、その進退方向と交差する方向、本実施例においては直角に延び出させられ、係合部を構成するとともに、保持体728に、突部724と対向する上向きの係合面730を備えた係合部材732が設けられている。係合面730は、支持ピン把持装置720が昇降装置により下降させられ、把持爪群362がちょうど支持ピン250を把持する位置に至ったときに突部724が係合する位置に設けられている。なお、支持ピン250が嵌合される嵌合穴736は、底面738が支持ピン250が当たらない深さを有するものとされている。支持ピン把持装置720が下降させられ、支持ピン250の先端部が嵌合穴736に嵌合されて、把持爪群362が閉状態への切換えにより被把持部328を把持する位置に至ったとき、突部724と係合面730との係合により進退部材722の下降が止められ、その後の把持装置本体360の下降時に進退部材722が係合部材732により押され、非作用位置から作用位置に向かう方向へ移動させられる。それにより把持爪群362が閉じられて支持ピン250を把持する。係合部材732が進退部材722に係合して、非作用位置から作用位置へ向かう向きに押すこと以外、支持ピン250が進退部材に係合して作動させる場合と同様に支持ピン250の把持,開放が行われる。
ピン支持部材および支持ピン収納装置を係合部材として利用してもよい。例えば、図27に示す支持ピン把持装置740のように、進退部材742から下方へ、ピン支持台254に向かって係合アーム744を延び出させて係合部を設ける。係合アーム744は、把持爪群362がちょうど支持ピン250を把持する位置に至ったときにピン支持面276に当接するように設けられており、係合アーム744とピン支持面276との係合により進退部材742の下降が止められ、把持装置本体360に対して押し上げられることとなる。また、図示は省略するが、支持ピンの支持ピン収納装置への収納時には、係合アーム744が支持ピン収納装置の構成要素、例えば、収納体に係合して進退部材742の下降が止められるようにされる。
支持ピンの力伝達装置は、永久磁石に回転モーメントを生じさせる装置としてもよい。例えば、図28に示す支持ピン770の永久磁石部772は、永久磁石774および磁石保持部材776を含み、基台778の内側空間780内に配設されるとともに、磁石保持部材776が、内側空間780を構成する溝782の長手方向に平行な方向において、永久磁石774から外れた部分において軸784により基台778に回動可能に取り付けられている。磁石保持部材776の自由端部には突部790が突設されて第二係合部を構成している。ピン部材794の基端部は内側空間780内に位置させられるとともに、突部790に下方から係合可能な係合部796が設けられ、第一係合部を構成している。
ピン部材794に引張力が加えられれば、係合部796が突部790に係合し、磁石保持部材776を回動させ、永久磁石部772を傾斜させつつピン支持台254から離間させる。突部790は永久磁石774から外れた位置に設けられており、永久磁石部772とピン支持台254との間に作用する磁気吸引力の合力の作用線から外れた位置において突部790と係合部796とが互いに係合し、永久磁石部772に回転モーメントを生じさせ、回動させるのである。この場合、係合部796が突部790に加える力と、軸784が磁石保持部材776に加える力とが、磁気吸引力の合力に対抗し、永久磁石部772は小さい引張力で傾動させられ、磁気吸引力が減少させられる。
なお、支持ピンのC形部材は軟鉄等の磁性材料製としてもよい。C形部材を非磁性材料製とすれば、C形部材に磁気吸引力が作用せず、磁石保持部材をピン支持台に対して傾け易い。しかし、C形部材を磁性材料製としても、ピン支持台の磁気吸引力が及ばないのであれば、磁石保持部材に係合して傾動させることができる。磁石保持部材は、基台の底板から離間させられた状態では、C形部材により磁力により本体部に吸引され、真っ直ぐな状態で保持され得る。
また、基準マークを撮像し、支持ピン収納装置に収納された支持ピンの位置を検出する場合、基準マークは1つ撮像するのみでもよい。基準マークの位置が得られれば、複数の支持ピン(収納部)と基準マークとの相対位置情報から、各支持ピンの位置を検出することができる。
さらに、支持ピンのC形部材の一対の第一係合部をピン部材の軸方向において異なる位置に設けてもよく、それと共に永久磁石部の一対の第二係合部を、ピン部材の軸方向において異なる位置に設けてもよい。
また、ピン支持部材昇降装置や支持ピン把持装置昇降装置は、電動モータ、例えば、サーボモータを駆動源とし、ねじ軸およびナットを有する運動変換装置を含む装置としてもよい。
さらに、請求可能発明は、モジュール型の部品装着システム以外の部品装着システム,ノズル保持ヘッドがヘッド移動装置によってX軸,Y軸方向に移動させられる部品装着機以外の部品装着機、例えば、複数のノズル保持ヘッドが一軸線まわりに旋回させられるインデックス型の部品装着機,部品装着システム以外の作業システム、例えば、スクリーン印刷機,接着剤塗布装置等の支持ピン,支持ピン把持装置,支持ピン収納装置,基板支持装置に適用することができる。

Claims (17)

  1. ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを把持する支持ピン把持装置であって、
    把持装置本体と、
    その把持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持された複数の支持ピン把持部材から成る開閉可能な把持部材群と、
    前記把持装置本体により作動可能に保持され、前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴ってその把持装置本体と相対移動する係合部材との係合により、非作用位置から作用位置に向かって作動させられる作動部材と、
    その作動部材と機械的に連動し、その作動部材が1回作動させられる毎に、前記把持部材群を開状態から閉状態へと閉状態から開状態へとに交互に切り換える切換装置と
    を含み、かつ、前記把持部材群と前記支持ピンとが把持部材群による支持ピンの把持が可能な位置へ相対移動するのに伴って支持ピンと係合し、支持ピンにより前記非作用位置から前記作用位置に向かって移動させられる位置に前記作動部材が設けられており、支持ピンが前記係合部材として機能する支持ピン把持装置。
  2. 前記作動部材が前記把持部材群の中央部奥に設けられ、前記把持部材群内に進入した支持ピンの先端部により作動させられる位置に設けられた請求項に記載の支持ピン把持装置。
  3. ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを把持する支持ピン把持装置であって、
    保持体により前記ピン支持部材に対して接近,離間可能に保持された把持装置本体と、
    その把持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持された複数の支持ピン把持部材から成る開閉可能な把持部材群と、
    前記把持装置本体により作動可能に保持され、前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴ってその把持装置本体と相対移動する前記保持体に設けられた係合部材との係合により、非作用位置から作用位置に向かって作動させられる作動部材と、
    その作動部材と機械的に連動し、その作動部材が1回作動させられる毎に、前記把持部材群を開状態から閉状態へと閉状態から開状態へとに交互に切り換える切換装置と
    を含み、かつ、前記作動部材が前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動の方向に平行な軸方向に進退可能な進退部材であり、その進退部材から前記軸方向と交差する方向に突出させられた突部が、前記把持部材群と前記支持ピンとが把持部材群による支持ピンの把持が可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記係合部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって移動させる支持ピン把持装置。
  4. ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを把持する支持ピン把持装置であって、
    把持装置本体と、
    その把持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持された複数の支持ピン把持部材から成る開閉可能な把持部材群と、
    前記把持装置本体により作動可能に保持され、前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴ってその把持装置本体と相対移動する係合部材との係合により、非作用位置から作用位置に向かって作動させられる作動部材と、
    その作動部材と機械的に連動し、その作動部材が1回作動させられる毎に、前記把持部材群を開状態から閉状態へと閉状態から開状態へとに交互に切り換える切換装置と
    を含み、かつ、前記作動部材が前記把持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動の方向に平行な軸方向に進退可能な進退部材であり、その進退部材から下方へ係合アームが延び出させられ、その係合アームが、前記把持部材群と前記支持ピンとが把持部材群による支持ピンの把持が可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記ピン支持部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって移動させる支持ピン把持装置。
  5. 前記切換装置が、
    前記作動部材の運動を前記把持部材群の開閉運動に変換する運動変換機構と、
    前記作動部材が前記係合部材との係合により1回作用位置の近傍へ押された際はその作動部材を前記作用位置に保持し、次にもう1回押された際はその保持を解除して作動部材が前記非作用位置へ復帰することを許容する作動部材制御装置と
    を備えた請求項1〜4のいずれかに記載の支持ピン把持装置。
  6. 前記作動部材制御装置が、前記把持装置本体と前記作動部材との一方に設けられた係止部材と他方に設けられた被係止部材とを含む係止装置であり、被係止部材が、係止部材によって係止されることにより前記作動部材を前記作用位置に保持する被係止部と、係止部材を案内し、前記作動部材の1回の作動に起因する係止部材と被係止部材との相対移動に伴って係止部材を前記被係止部を係止する係止位置へ導き、次の1回の相対移動に伴って係止部材による被係止部の係止を解除して係止部材を原位置へ導く案内部とを備えた請求項に記載の支持ピン把持装置。
  7. 前記係止部材が、回動軸部とその回動軸部からほぼ直角方向に延び出た一対のアーム部と、それらアーム部の自由端部に設けられた一対の係合部とを備え、回動軸部において前記把持装置本体と前記作動部材との一方に回動可能に保持された回動係止部材であり、前記被係止部材が、互いに共同して前記一対の係合部を案内する一対の案内部を備えた請求項に記載の支持ピン把持装置。
  8. 前記一対の案内部が、前記作動部材の2回の作動に伴って前記一対の係合部に前記被係止部を含んで予め設定された周回運動を行わせる形状を有する請求項に記載の支持ピン把持装置。
  9. 前記作動部材が軸方向に進退する進退部材である請求項1に記載の支持ピン把持装置。
  10. 前記支持ピンが前記係合部材として機能し、前記進退部材が前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記複数の支持ピン把持部材が、それぞれの自由端部において前記支持ピンにその支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合する請求項に記載の支持ピン把持装置。
  11. 前記作動部材が、前記把持装置本体に軸方向に進退可能に嵌合された進退部材であり、前記複数の支持ピン把持部材がその進退部材に相対移動可能に保持される一方、前記把持装置本体に、進退部材の後退に伴って前記複数の支持ピン把持部材の少なくとも1つに係合することによりその少なくとも1つを閉方向に移動させる作用部が設けられ、その作用部が前記運動変換機構の少なくとも一部を構成する請求項に記載の支持ピン把持装置。
  12. 前記作用部が、前記把持装置本体により前記進退部材の進退方向と交差する方向に移動可能に設けられ、かつ付勢手段により前記少なくとも1つの支持ピン把持部材に接近する向きに付勢された可動作用部材により構成された請求項11に記載の支持ピン把持装置。
  13. 前記切換装置が、前記係合部材としての前記支持ピンとの係合により前記作動部材が前記把持装置本体に対して前記非作用位置から前記作用位置へ相対移動させられる運動を、前記把持部材群の開状態から閉状態への作動に機械的に変換する運動変換機構を含む請求項1に記載の支持ピン把持装置。
  14. 前記把持装置本体に、前記作動部材の前記非作用位置から前記作用位置への作動に伴って前記複数の支持ピン把持部材の少なくとも1つに係合することによりその少なくとも1つを閉方向に作動させる作用部が設けられ、その作用部が前記運動変換機構の少なくとも一部を構成する請求項13に記載の支持ピン把持装置。
  15. ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを保持する支持ピン保持装置であって、
    保持装置本体と、
    前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記保持装置本体により軸方向に進退可能に保持され、その保持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴って、前記支持ピンとの係合により非作用位置から作用位置に向かって後退させられる進退部材と、
    前記保持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持され、前記嵌合穴に嵌合された前記支持ピンに、その支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合して、支持ピンの前記嵌合穴からの離脱を防止する離脱防止部材と、
    前記進退部材と機械的に連動し、その進退部材が1回作動させられる毎に、前記離脱防止部材を係合状態から非係合状態へと、非係合状態から係合状態へとに交互に切り換える切換装置と
    を含む支持ピン保持装置。
  16. ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを保持する支持ピン保持装置であって、
    保持体により前記ピン支持部材に対して接近,離間可能に保持された保持装置本体と、
    前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記保持装置本体により軸方向に進退可能に保持され、その保持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴って、前記保持体に設けられた係合部材と係合し、非作用位置から作用位置に向かって後退させられる進退部材と、
    前記保持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持され、前記嵌合穴に嵌合された前記支持ピンに、その支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合して、支持ピンの前記嵌合穴からの離脱を防止する離脱防止部材と、
    前記進退部材と機械的に連動し、その進退部材が1回作動させられる毎に、前記離脱防止部材を係合状態から非係合状態へと、非係合状態から係合状態へとに交互に切り換える切換装置と
    を含み、かつ、前記進退部材から前記軸方向と交差する方向に突出させられた突部が、前記離脱防止部材と前記支持ピンとが離脱防止部材が支持ピンに係合可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記係合部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって後退させる支持ピン保持装置。
  17. ピン支持部材に取り付けるべき支持ピンを保持する支持ピン保持装置であって、
    保持装置本体と、
    前記支持ピンと嵌合して実質的に支持ピンの傾きを防止する嵌合穴を備え、前記保持装置本体により軸方向に進退可能に保持され、その保持装置本体と前記ピン支持部材との相対移動に伴って非作用位置から作用位置に向かって後退させられる進退部材と、
    前記保持装置本体により、相対移動可能に、直接または間接に保持され、前記嵌合穴に嵌合された前記支持ピンに、その支持ピンの相対的な傾きを許容する状態で係合して、支持ピンの前記嵌合穴からの離脱を防止する離脱防止部材と、
    前記進退部材と機械的に連動し、その進退部材が1回作動させられる毎に、前記離脱防止部材を係合状態から非係合状態へと、非係合状態から係合状態へとに交互に切り換える切換装置と
    を含み、かつ、前記進退部材から下方へ係合アームが延び出させられ、その係合アームが、前記離脱防止部材と前記支持ピンとが離脱防止部材が支持ピンに係合可能な位置へ相対移動するのに伴い、前記ピン支持部材と係合することにより、前記進退部材を前記非作用位置から前記作用位置に向かって後退させる支持ピン保持装置。
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