JP4497883B2 - クッション - Google Patents

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この発明は、クッションに関し、水やゲル状物質でクッション性を得て尻部を均一に支持できるとともに、高さを調整して矯正もでき、しかも身体を落とすように座っても封止部の耐久性を損ねることがないようにしたもので、特に車椅子用のクッションとして好適なものである。
椅子や座席などの座り心地を向上するため、従来からクッションが用いられており、身体の不自由な人の移動に用いる車椅子では、折畳むことができるようにするためキャンバス地などを用いた座席が多く、座り心地を向上できるクッションが必要とされている。
従来から一般に使用されているクッションは、綿や合成樹脂製のフォーム等を入れたもの、あるいは金属製のばねを入れたもののほか、水や空気などの流体を入れたものなど種々の素材を入れたものが用いられている。
一方、車椅子のクッションとして必要な特性の一つは、身体に接する一部分が圧迫されることがなく均一に支えることができ、いわゆる体圧分散性を有するクッションが好ましく、内部に水やゲル状物質等の流体を入れたクッションを用いることが考えられる。
このようなゲル状物質等の流体を入れたクッションは、例えば図5に(特許文献1に開示されたもの)示すように、マット本体1が合成樹脂柔軟シート材料で形成され、偏平正方形状の底部水袋2と、その上面に立設された多数の支持コア3とを備え、支持コア3の内部が水収容室4となっていてその下面は底部水袋2の上側の隔壁シート5で閉鎖されるとともに、各水収容室4を相互に連通接続するため各支持コア3に対応して隔壁シート5には連通孔6が設けられ、底部水袋2の内部が連通路7となっている。
したがって、このマット本体1に座ると、同図(c)に示すように、水は体圧の高い部分の水収容室4から低い部分の水収容室4に緩やかに流動し、各水収容室4には体圧の大きさに反比例した量の水が分配され、使用者の尻部が均一な力で支持されるようになる。
また、特許文献2には、シートクッション構造として、高吸水性樹脂と水を袋状部材に注入しゲル化することにより形成したゲル層を、樹脂繊維を含むファイバークッション層で囲み、その外側を空気層を有する表皮層で被覆したものが開示されており、体圧を分散させるとともに、温度および湿度を快適な範囲に保持するようにしている。
さらに、特許文献3,4には、ゲル材と低反発フォーム材を積層したパッド・クッション材や内袋内にダブルハニカム3層構造の骨格体を入れるようにしたクッション材が開示されている。
特開昭63−257514号公報 特開平9−154672号公報 特開2001−198995号公報 特開2002−300940号公報
ところが、これまでのクッションでは、1つの袋体に連通孔が形成された隔壁を設けておき、隔壁の連通孔を介して水などの流体を緩やかに流動させて使用者の身体を均一な力で支持するようにしているが、クッションに座る場合に端にかたよって座ってしまうと、水などの流体が座った部分と反対に流動し、均一な力で支えられるものの身体は傾いた状態になってしまうという問題がある。
特に、身体が不自由なため座り直すことが難しい場合や中央に座った場合でも病状によっては身体が傾いてしまう場合には、安定した状態で座ることができないという問題がある。
さらに、これまでのクッションの水などの流体を入れる袋体は、シート状のものの周囲を溶着して封止することで構成されることが多く、これを車椅子に使用する場合、身体が不自由な人が多く、着座する際に、クッション上に落ちるように座ることから、クッションの内部の流体を介して周囲の封止部に大きな力が加わり、封止部が損傷し易いという問題がある。
このため衝撃に耐え得るように封止部を補強したり、高強度の特殊素材や特殊な封止構造の袋体を用意しなければならないという問題もある。
この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、水やゲル状物質などでクッション性を得て尻部を均一かつバランスを保って支えることができるとともに、落ちるように座っても衝撃で封止部が損傷したり、その耐久性を損ねることがないクッションを提供しようとするものである。
上記従来技術が有する課題を解決するこの発明の請求項1記載のクッションは、気密水密性のシートの先後端部を連結して封止部を設けるとともに、当該シートの両側端部とその内側部とに2重の封止部を設けて袋状に形成し、この袋状の上下面シートを連結しかつ連通孔を有する吊り布部材を設けるとともに、内部に液体またはゲル状物質を入れる少なくとも1つの収納室を設けたクッション本体と、このクッション本体の裏面に当てられ少なくとも複数の前記収納室を備えた1つの当該クッション本体または複数の当該クッション本体が取り付けられる芯材と、この芯材に取り付けた前記クッション本体を覆う弾性クッション部材と、この弾性クッション部材の外側を覆うカバーとを備え、前記クッション本体は、前記2重の封止部の内側で折り曲げられ前記上下面シートをほぼ密着した狭い間隙の折れ曲がり部を形成して前記芯材に取り付けられて構成されていることを特徴とするものである。
このクッションによれば、1つのクッション本体に1つの収納室を設けて複数のクッション本体を芯材に取り付けたり、1つのクッション本体に複数の収納室を設けて1つのクッション本体を芯材に取り付けたり、1つのクッション本体に複数の収納室を設けた複数のクッション本体を芯材に取り付けるようにしており、端などに座っても収納室ごとの高さの変動を小さくしてバランスを保って均一な力で支持できるようにしている。さらに、気密水密性のシートの両側端部とその内側部とに2重の封止部を設けた袋状のクッション本体を、その裏面に当てた芯材に2重の封止部の内側で折り曲げて上下面シートをほぼ密着した狭い間隙の折れ曲がり部を形成して取り付けるようにすることで、落ちるように座る場合の衝撃を緩和して直接封止部に加わらないようにでき、衝撃で封止部が損傷したり、その耐久性を損ねることがないようにしている。
また、この発明の請求項2記載のクッションは、請求項1記載の構成に加え、 前記複数の収納室を、各収納室への液体またはゲル状物質の充填量を変えて高さ調整可能に構成したことを特徴とするものである。
このクッションによれば、前記複数の収納室を、各収納室への液体またはゲル状物質の充填量を変えて高さ調整可能に構成するようにしており、各収納室の高さを使用者の病状に応じて矯正できるようにするなど積極的に変えて一層バランスを保って座ることができるようになり、収容室の配置によって左右のバランスだけでなく、前後などあらゆる方向のバランスをとることもできるようになる。
さらに、この発明の請求項3記載のクッションは、請求項1または2記載の構成に加え、前記弾性クッション部材を、着座面前部を高くしてなることを特徴とするものである。
このクッションによれば、前記弾性クッション部材を、着座面前部を高くするようにしており、クッション本体の外側の弾性クッション体の着座面前部を高くすることで、前のめりになることを防止して安定して座ることができるようになる。
また、この発明の請求項4記載のクッションは、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記収納室の端縁部同士を重ねて配置してなることを特徴とするものである。
このクッションによれば、前記収納室の端縁部同士を重ねて配置するようにしており、折り曲げて封止することで端縁部の厚さが小さくなってもこれらを重ねることで、厚さの変化を小さくできるようにしている。
この発明の請求項1記載のクッションによれば、1つのクッション本体に1つの収納室を設けて複数のクッション本体を芯材に取り付けたり、1つのクッション本体に複数の収納室を設けて1つのクッション本体を芯材に取り付けたり、1つのクッション本体に複数の収納室を設けた複数のクッション本体を芯材に取り付けるようにしたので、端などに座っても各収納室の高さの変動を小さく抑えることができ、バランスを保って均一な力で支持することができる。さらに、気密水密性のシートの両側端部とその内側部とに2重の封止部を設けた袋状のクッション本体を、その裏面に当てた芯材に2重の封止部の内側で折り曲げて上下面シートをほぼ密着した狭い間隙の折れ曲がり部を形成して取り付けるようにしたので、落ちるように座る場合でも、その衝撃を緩和して直接封止部に加わらないようにでき、衝撃で封止部が損傷したり、その耐久性を損ねることを防止することができる。
また、この発明の請求項2記載のクッションによれば、前記複数の収納室を、各収納室への液体またはゲル状物質の充填量を変えて高さ調整可能に構成したので、各収納室の高さを使用者の病状に応じて矯正できるなど積極的に変えて一層バランスを保って座ることができるとともに、収容室の配置によって左右のバランスだけでなく、前後などあらゆる方向のバランスをとることもできる。
さらに、この発明の請求項3記載のクッションによれば、前記弾性クッション部材を、着座面前部を高くするようにしたので、クッション本体の外側の弾性クッション体の着座面前部を高くすることで、前のめりになることを防止して安定して座ることができる。
また、この発明の請求項4記載のクッションによれば、前記収納室の端縁部同士を重ねて配置するようにしたので、折り曲げて封止することで端縁部の厚さが小さくなってもこれらを重ねることで、厚さの変化を小さくして座り心地を良好に保つことができる。
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜図4はこの発明のクッションをそれぞれ1個の収納室を備えた2つのクッション本体で構成した場合の一実施の形態にかかり、図1(a)〜(e)はクッション本体の製造工程を示す概略斜視図、図2はクッション本体の芯材への取付部の部分拡大断面図、図3(a)〜(c)は弾性クッション部材の概略斜視図および側面図、図4(a)〜(c)はクッションの外観斜視図および縦・横断面図である。
このクッション10は、例えば車椅子の座席に載置されて用いられるものであり、内部に水などの液体やゲル状物質が入れられる1つの収納室Cを備えたクッション本体11を2つ組み合わせて構成されている。
各クッション本体11は、図1にその製造工程とともに示すように、気密水密性のシート12を用い、先後端部12a,12b同士を高周波ウェルダー等によって溶着して封止部13を形成して気密水密状態とするとともに、この封止部13を裏面の中間部に位置させた無端(環状)に連結されたシート12の両側端部12c,12dの上下面同士がそれぞれ高周波ウェルダー等によって溶着して封止部14,14を形成して気密水密状態としてあり、さらに、これらシート12の両側端部12c,12dの封止部14,14の内側に封止部15,15が平行に形成され、両側端部12c,12dにそれぞれ2重に封止部14,15が形成され、その内側に1つの密閉空間である収納室Cが形成される。
この気密水密性のシート12としては、例えば合成樹脂シートが用いられ、好ましくはポリ塩化ビニルシートがあり、その重合度は、通常の1100〜1300のものよりも、1700程度の高重合度のものが強度上好ましく、厚さは、例えば0.5mm程度のものが用いられる。
なお、シート12としては、上記のものに加え、ポリ塩化ビニルレザー、ターポリン等の熱可塑性合成樹脂シート、あるいは熱可塑性合成樹脂と織布等との積層体、ゴム引布などを用いることができる。
また、各クッション本体11には、1つの収納室Cを構成するシート12の上下面を先後方向Yと直交する左右方向Xに配置した吊り布部材としての吊り布16の上下を高周波ウェルダー等によって溶着して溶着部16aによって連結してあり、図示例では、ほぼ等間隔に3枚の吊り布16が取付けてある。
そして、この吊り布16には、表裏を貫通する孔16bが形成され(図2参照)、クッション本体11の収納室Cの内部に入れられる水などの液体やゲル状物質が通り抜けて移動できるようにしてある。
そして、この吊り布16によって使用時にクッション本体11内、すなわち収納室C内で水などの液体やゲル状物質が偏ったり、クッション本体11が一定以上に膨らまないようにする。
この吊り布16は、例えばクッション本体11のシート12と同一の素材のものが用いれるほか、他の高周波ウェルダー等によって溶着や接着することができる素材が用いられる。
この吊り布16の取付構造は、Iビーム方式、Xビーム方式、ワッフルビーム方式などのほか、特開平1−230303号公報に開示されている吊り布補強片を介して取り付ける方式などが採用される。
さらに、このクッション本体11には、上面の隅部に収納室Cに連通して水などの液体やゲル状物質の注入口17が形成され、キャップ18で密閉できるようにしてある。
このようにシート12の先後端部の封止部13と左右両側端部の2重の封止部14,15で封止された1つの収納室Cを備えた袋状のクッション本体11は、左右両側端部の封止部14,15に水などの液体やゲル状物質を介して衝撃力が加わらないようにするとともに、クッション本体11の形状を保持するため芯材19が用いられる。
この芯材19は、図1(c)に示すように、矩形の板状に形成されており、例えば比較的発泡倍率の低いポリエチレン発泡体の厚さが1〜5mm程度の板状のものが用いられる。
この芯材19の大きさは、左右方向の長さ(2×L1)の半分L1が1つのクッション本体11の長さLより小さくされ、これと直交する前後方向の長さB1 は各クッション本体11の2重の封止部14,15の内側の封止部15,15の間隔Bより小さくしてある。
これにより、芯材19にクッション本体11を載せ、その両側端部を巻き付けるようにすると、クッション本体11が封止部15より内側で折れ曲がって折り曲がり部21が形成されるようにしてある。
このような各クッション本体11と芯材19とは、図1(d)に表・裏を示すように、芯材19にクッション本体11を載せ、その両側端部を、クッション本体11の内側の封止部15よりさらに内側で折れ曲がるように巻き付けて折り曲がり部21を形成し、クッション部材11と芯材19に予め取付けたホック20(図示例では、4個)で取り外しできるように取付けて固定する。
そして、同図(e)に示すように、芯材19の残りの半分のほぼL1部分に同様に、同一構造のもう1つのクッション本体11を配置し、2つのクッション本体11、11の端縁部同士を重ねてホック20で取り外しできるように取付けて固定する。
この場合の2つのクッション本体11、11の重ね代は、図中に抽出・拡大して示すように、各クッション本体11の端縁部が薄くなるが、これらを重ねた場合にほぼ他の部分と同一の厚さになるようにすることで、2つのクッション本体11、11を重ねたことによる段差を極力解消できる。
このように2つのクッション本体11、11を芯材19に端縁部を重ねてホック20で取付け、各クッション本体11の収納室Cの内部に注入口17から水などの液体やゲル状物質を入れてキャップ18で密封した状態では、図2に示すように、クッション本体11が芯材19の両端部で折れ曲がって上下のシート12同士がほぼ密着した折れ曲がり部21が形成された状態となり、クッション本体11上に落ちるように座る場合でも、水などの液体やゲル状物質が折れ曲がり部21でほぼ密着した狭い間隙による絞り効果によって移動が制限され、水などの液体やゲル状物質に生じる衝撃圧力が直接封止部15に加わることが防止される。
これにより、クッション本体11の封止部15の損傷が防止でき、耐久性も向上することができる。
したがって、クッション本体11の収納室C内には、水などの液体に比べある程度の粘度が高いゲル状物質を充填する方が好ましく、これによってクッション本体11に座る場合に生じる圧力の伝わる速度を遅くすることができる。
また、このように2つのクッション本体11、11を横に並べるように芯材19に取り付けた状態で座ると、それぞれに独立した収納室Cが設けられて内部に充填された水などの液体やゲル状物質が相互に流動することがないので、例えばクッション本体11の端などに座った場合でも、水などの液体やゲル状物質の流動が抑えられ、傾きを小さくして左右のバランスを保つことができる。
さらに、2つのクッション本体11、11で、収納室C、Cの高さを変えるようにしたり、内部に充填する水などの液体やゲル状物質の量を変えておくことで、左右のクッション本体11、11の高さを変えることができ、座る人の病状によって傾きやすい場合でもこれを矯正して安定した状態で座らせることができる。
なお、このクッション10では、クッション本体11を車椅子の座席に載置する場合に、クッション本体11の折れ曲がり部21が前後に位置し、吊り布16が前後方向に平行に位置するようにしたが、これに限らず、折れ曲がり部を両側に、吊り布を左右方向に平行に配置しても良く、座る人の必要な安定方向によって適宜選択するようにすれば良い。
また、1つの収納室Cを備えたクッション本体11を2つ用いることで、クッション10に2つの収納室Cを設けた状態とし、2つの収納質Cを左右に配置して左右の高さを変えることで左右のバランスを保つようにするだけでなく、2つの収納室Cを前後に配置して前後のバランスを保つようにしたり、2つ以上の収納室Cを配置することで、左右前後などの高さを変えて病状に応じた矯正を可能とすることができる。
さらに、このクッション10では、芯材19に取付けた2つのクッション本体11、11が弾性クッション部材22で覆われる。
この弾性クッション部材22は、例えば図3に示すように、中間部の枠体22aの上下を板体22b,22cで塞ぐように接着剤などで接着して構成されるが、枠体22aの1片の上下面のいずれか一面を接着せずに非接着面22dとして枠体22a内と連通するようにしてある。そして、図3(b)に示すように、この非接着面22dの上下を拡げて開口するように変形させ、この部分から芯材19と一体にしたクッション本体11を枠体22a内に入れ、弾性クッション部材22で覆った状態とする。
また、この弾性クッション部材22では、中間部の枠体22aの着座面側の前部22eが他の部分に比べて高くしてあり、これにより前のめり状態になることを防止する。この枠体22aの前部22eの形状は、なめらかな円弧状や半円状、あるいは図3(c)に示すように、台形状にし、しかも他の弾性クッション部材22の枠体22a部分に比べて硬くすることで、前のめり状態になることを高さの効果に加えて一層効果的に防止するとともに、枠体22aと前部22eとの接続部分を傾斜面22fとすることで、急激な硬さの変化を抑えて座り心地を良好にしている。
尚、弾性クッション部材22の枠体22aの内面を、図4(b),(c)に示すように、傾斜面22gとすることで、2つのクッション本体11,11の位置を安定させることができ、急激な硬さの変化を抑えて座り心地を良好にすることができる。
また、図4(b),(c)において、枠体22aと前部22eとの接続部分を傾斜面22fとし、枠体22aの内面を傾斜面22gとしているが、これら傾斜面22f、22gを垂直面とすることもできる。
このような弾性クッション部材22は、例えばウレタンの発泡体で構成され、クッション10の上面となる上板体22bを他の枠体22a、前部22eおよび下面の下板体22cより柔らかくしてあり、座り心地と形状の保持とを両立できるようにしてある。
なお、この弾性クッション部材22は、ウレタンを用いるほか、他の合成樹脂発泡体を用いるようにしても良い。
また、この弾性クッション部材22は、図示例のように、各部を別々に作りこれらを接着などで一体化するようにして製作するほか、上板部22bを除く各部、すなわち枠体22a、前部22e、下板部22cを一体成形し、これに上板部22bを非接着部22dを設けて接着するなど、製作方法は適宜選択すれば良い。
このクッション10では、図4に示すように、弾性クッション部材22の外側を覆ってカバー23が設けられる。
このカバー23は4つの側面のうち少なくとも一つの側面(図示例では前および左右の3側面)にファスナー23aが取付けられて開閉できるようにしてあり、汚れた場合などにカバー23を取り外すことができるようにしてある。
そして、カバー23は、防水性、抗菌性、伸縮性、耐摩耗性などを有する基材を使用することが好ましく、例えばウレタン樹脂による合成皮革、あるいは光触媒機能や消臭機能を有する合成皮革などを使用しても良く、車椅子の座席と接する底面には、すべり防止部23bとしてポリエステル系樹脂などの合成樹脂によるドット加工が施してある。
また、カバー23の前側面には、持ち運び用の取っ手23cが設けてあり、車椅子を折畳む場合などに簡単に着脱・運搬できるようにしてある。
このように構成したクッション10によれば、1つのクッション本体11に1つの収納室Cを設けておき、このクッション本体11を2つ芯材19に左右に並べて取り付けるようにしたので、クッション10の端などに座っても2つの収納室C,Cの高さの変動を小さく抑えることができ、左右のバランスを保つことができるとともに、座り心地も良く、体圧分散性も良く均一な力で支持することができる。
また、このクッション10によれば、2つの収納室C,Cへの液体またはゲル状物質の充填量を変えて高さを調整することができるので、各収納室Cの高さを使用者の病状に応じて積極的に変えることで矯正することができ、一層左右のバランスを保って座ることができるとともに、収容室Cの配置によって左右のバランスだけでなく、前後などあらゆる方向のバランスをとることも可能となる。
さらに、このクッション10によれば、クッション本体11を覆う弾性クッション部材22を、着座面の前部22eを高くするようにしたので、着座した状態で前のめりになることを防止することができ、前後にも安定して座ることができるとともに、クッション本体11の外側を覆って弾性クッション部材22が設けてあるので、一層クッション性を向上して座り心地を向上することができる。
また、このクッション10によれば、2つの収納室C,Cの端縁部同士を重ねて芯材19に取り付けるようにしたので、折り曲げて封止することで端縁部の厚さが小さくなってもこれらを重ねることで、厚さの変化を小さくすることができ、座り心地を良好に保つことができる。
さらに、このクッション10によれば、クッション10上に落ちるように座る場合でも、クッション本体11内の水などの液体やゲル状物質が折れ曲がり部21でほぼ密着した狭い間隙による絞り効果によって移動が制限され、水などの液体やゲル状物質に生じる衝撃圧力が直接封止部15に加わることが防止される。
これにより、クッション本体11の封止部15の損傷が防止でき、耐久性も向上することができるとともに、水などの液体やゲル状物質の片辺りを一層抑え、均一に身体を支えることができる。
また、このクッション10では、最も外側に全体を覆うようにカバー23が設けてあり、その底面にすべり防止部23bとして合成樹脂によるドット加工が施してあるので、車椅子の座席に安定した状態で載置しておくことができるとともに、同じく前側面に取っ手23cを取り付けてあるので、取っ手23cを片手でつかんで簡単に着脱したり、運搬することができる。
さらに、このクッション10では、車椅子などの座面のたわみ状態の影響を少なくするために、図4(c)に示すように、クッション10の下部に硬い板22h、例えば合成樹脂板(厚さ3〜5mm)やアルミ板などをセットすることで、一層座り心地を向上することができる。また、この合成樹脂板などの硬い板22hをカバー23内の弾性クッション部材22の下板部22cの下部に敷いて使用することも可能である。
なお、この実施の形態では、1つのクッション本体11に1つの収納室Cを設けておき、このクッション本体11を2つ芯材19に左右に並べて取り付けるようにしたが、これに限らず1つのクッション本体に複数の収納室を設けて1つのクッション本体を芯材に取り付けて構成したり、1つのクッション本体に複数の収納室を設けたクッション本体を複数芯材に取り付けて構成するなど、クッション10に複数の収納室Cが備えられれば良い。
また、カバー23の素材やクッションを載置する座席の素材によってすべり防止部23bを設けることなく、安定して載置した状態を保持することができる場合などには、カバーのすべり防止部を省略することも可能である。
さらに、上記実施の形態では、車椅子の座席に載置するクッションを例に説明したが、これに限らず他の座席や椅子のクッションに適用することもできる。
この発明のクッションをそれぞれ1個の収納室を備えた2つのクッション本体で構成した場合の一実施の形態にかかるクッション本体の製造工程を示す概略斜視図である。 この発明のクッションをそれぞれ1個の収納室を備えた2つのクッション本体で構成した場合の一実施の形態にかかるクッション本体の芯材への取付部の部分拡大断面図である。 この発明のクッションをそれぞれ1個の収納室を備えた2つのクッション本体で構成した場合の一実施の形態にかかる弾性クッション部材の概略斜視図および他の一実施の形態の側面図である。 この発明のクッションをそれぞれ1個の収納室を備えた2つのクッション本体で構成した場合の一実施の形態にかかるクッションの外観斜視図および縦・横断面図である。 従来のクッションの概略斜視図、横断面図および使用状態の説明図である。
符号の説明
10 クッション
11 クッション本体
12 気密水密性のシート
13 封止部(先後端部)
14 封止部(左右外側端部)
15 封止部(左右内側端部)
16 吊り布(吊り布部材)
17 注入口
18 キャップ
19 芯材
20 ホック
21 折れ曲がり部
22 弾性クッション部材
22a 枠体
22b 上板部
22c 下板部
22d 非接着部
22e 前部
22f 傾斜面
22g 傾斜面
22h 硬い板
23 カバー
23a ファスナー
23b すべり防止部
23c 取っ手
C 収納室
L1 芯材の長さ
B1 芯材の幅
L クッション本体の長さ
B 封止部15の間隔
X 左右方向
Y 前後方向


Claims (4)

  1. 気密水密性のシートの先後端部を連結して封止部を設けるとともに、当該シートの両側端部とその内側部とに2重の封止部を設けて袋状に形成し、この袋状の上下面シートを連結しかつ連通孔を有する吊り布部材を設けるとともに、内部に液体またはゲル状物質を入れる少なくとも1つの収納室を設けたクッション本体と、
    このクッション本体の裏面に当てられ少なくとも複数の前記収納室を備えた1つの当該クッション本体または複数の当該クッション本体が取り付けられる芯材と、
    この芯材に取り付けた前記クッション本体を覆う弾性クッション部材と、
    この弾性クッション部材の外側を覆うカバーとを備え、
    前記クッション本体は、前記2重の封止部の内側で折り曲げられ前記上下面シートをほぼ密着した狭い間隙の折れ曲がり部を形成して前記芯材に取り付けられて構成されていることを特徴とするクッション。
  2. 前記複数の収納室を、各収納室への液体またはゲル状物質の充填量を変えて高さ調整可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のクッション。
  3. 前記弾性クッション部材を、着座面前部を高くしてなることを特徴とする請求項1または2記載のクッション。
  4. 前記収納室の端縁部同士を重ねて配置してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクッション。
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