JP4496561B2 - 合成樹脂製カップ状容器の熱結晶化処理方法 - Google Patents

合成樹脂製カップ状容器の熱結晶化処理方法 Download PDF

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本発明は合成樹脂製のカップ状容器の特に頸部の熱結晶化処理方法に関する。
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す。)樹脂製のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより得られる所謂PETボトル等の容器は、機械強度、耐熱性、透明性、バリヤー性、衛生性等に優れており、飲料などの食品容器等に多用されている。
そして、PETボトルのほかにも、上記したような優れた性質を生かして、コーヒー、乳飲料等80〜90℃程度での殺菌のための高温充填を要する用途向けに、2軸延伸ブロー成形したPET樹脂製の、あるいはポリプロピレン樹脂製の広口のカップ状容器が普及している。そしてこのカップ状容器は上端に外鍔状に周設したフランジの上面を利用してアルミ箔や樹脂合成紙などの蓋材を接着して容器をシールするようにして利用される。
たとえば、特許文献1には、PET樹脂製の広口のカップ状容器の2軸延伸ブロー成形方法に関する記載があるが、その2軸延伸ブロー成形は図7の概略説明図に示されるようなものであり、上端にフランジ114を周設した小型カップ状のプリフォーム111のフランジ114部分を固定して、2軸延伸ブロー成形が実施され、カップ状容器101が成形される。
ここで、2軸延伸ブロー成形された成形品において、2軸延伸された部分は延伸による配向結晶化により耐熱性が向上しているが、PETボトルにおける口筒部、あるいは上記したカップ状容器のプリフォーム111におけるフランジ114あるいは頸部115等は無延伸状態、あるいは低い延伸倍率状態であり、70℃程度の耐熱性はあるものの、上記したような高温充填程度の高温では熱により変形してしまう。
上記のような口筒部やフランジ等の無延伸部分等の耐熱性を向上させるためにはプリフォームの状態で、あるいは最終成形品の状態で、これら部分だけを加熱して熱結晶化処理(所謂白化処理)を実施する。たとえばPETボトルの場合には、断熱板等で口筒部を肩部、胴部から仕切った状態にして一般的には熱風と共に、肉厚方向に短時間に成形品を加熱するため、赤外線、遠赤外線等を口筒部に照射する方法が採用されている。この際、試験管状のプリフォームを治具に固定し、中心軸回りに回転させながら口筒部の全周に亘って均一になるようにする。
また、カップ状容器のフランジあるいは頸部の熱結晶化処理方法として特許文献2には、フランジ等に熱板を接触させて部分的に熱結晶化するための発明が記載されている。
特開2004−268570号公報 特開2004−58602号公報
ここで、PETボトルの口筒部が肉厚円筒状であるのに対して、カップ状容器のフランジ、あるいは頸部は比較的薄肉であり、僅かな熱結晶化処理の強度の違い(斑)により、大きく変形するし、また、たとえばフランジのみを熱結晶化する場合には、胴部の上端部を加熱することなく、フランジという極く限定された箇所を加熱する必要があり、この点、赤外線や遠赤外線を照射する従来の方法での均一な加熱は難しい。
また、特許文献2で示される熱板を接触させて部分的に加熱する方法は、表面からの熱伝導のみで内部を加熱する方式であり、加熱に時間がかかるし、厚さ方向での温度分布が大きくなり、またフランジや頸部だけに接触するようにするためには、熱板を極く小型にする必要があり、熱板の全周に亘って加熱を均一にすることはなかなか困難で、さらには赤外線や遠赤外線の照射のように非接触でないのでプリフォームや最終成形品を回転させて全周に亘って均一に加熱することもできないという問題を有する。
本発明は、カップ状容器の特に頸部の熱結晶化処理方法に係る上記問題点を解決するために創案したものであり、頸部を短時間に、限定的に全周に亘って均一に加熱することを課題として、もって変形のない、耐熱性にすぐれたカップ状容器を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決する本発明のうち、第1発明は、上端に外鍔状にフランジを周設した合成樹脂製カップ状容器の、フランジ部分直下の頸部にレーザ光を照射して、この照射部分を熱結晶化することを特徴とする熱結晶化処理方法である。
ここで上記第1発明において、合成樹脂製カップ状容器としては、カップ状のプリフォームを2軸延伸ブロー成形したものに限らず、シート成形品を熱成形したもの、射出成形したものも含まれ、頸部の限定された部分の結晶化を促進し、剛性を高くしたり、耐熱性を向上させるのに有効な方法である。
合成樹脂に対する吸収性を考慮して、レーザ光源としては炭酸ガスレーザ(波長10.6μm)を使用することが好ましい。レーザ光は単色性、直線性に優れているので、所定箇所に限定して照射することができる。従ってたとえば頸部のみ熱結晶化する場合にはフランジ、あるいは頸部直下の部分に加熱の影響を及ぼすことなく加熱できる。またレーザ光線源を複数使用すればフランジおよび頸部を同時に加熱することもできる。
詳述すると、レーザ光は直進性が高く、レーザ光の照射径を設定しておけば、光の拡散が小さくその照射径を略一定とすることができ、肉厚全体に亘って照射幅を一定にすることができる。
また、非接触の加熱方式であるので被照射部分を回転しながら照射による加熱をすることができ、全周に亘って、均一な熱結晶化が可能となる。また、必要に応じて頸部の限定された高さ幅領域のみを加熱処理することも可能である。
そして、レーザ光の周波数、パルス幅、照射面積のコントロールにより、目的に合わせた様々な加熱態様を採用することができる。
第2の発明は、上端にフランジを外鍔状に周設したカップ状の、2軸延伸ブロー成形して合成樹脂製カップ状容器を成形するためのプリフォームのフランジ部分直下の頸部にレーザ光を照射して、該照射部分を熱結晶化することを特徴とする結晶化処理方法である。
上記第2の発明によれば、プリフォームの段階で、レーザ光を照射して頸部の熱結晶化処理を実施するものであり、このプリフォームを用いて2軸延伸ブロー成形することにより、頸部も含めて耐熱性の高いカップ状容器を提供することができる。
レーザ光による加熱を最終成形品であるカップ状容器で実施するか、あるいはプリフォームで実施するかは、最終成形品の形状、全体的な生産工程を考慮して選択することができる。プリフォームのほうが全体として小型の成形品であり、また肉厚であるので回転させる際の治具による姿勢の保持がしやすく、一般的には高い生産で実施できるという利点がある。
第3の発明は、第1または2の発明において、カップ状容器、あるいはプリフォームがPET系樹脂製であること、にある。
PET系樹脂は、射出成形により透明性に優れ、剛性の高いカップ状容器を提供することができるし、また、プリフォームを2軸延伸ブロー成形したり、シート成形品を2軸延伸状に熱成形することにより、より優れた耐熱性、剛性、強度、ガスバリア性を有するカップ状容器を提供することができる。
なお、第3の発明において、PET系樹脂としては、主としてPETが使用されるが、PET樹脂の本質が損なわれない限り、エチレンテレフタレート単位を主体として、他のポリエステル単位を含む共重合ポリエステルも使用できると共に、たとえばガスバリア性や耐熱性を向上させるためにナイロン系樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等の樹脂をブレンドして使用することもできる。共重合ポリエステル形成用の成分としては、たとえばイソフタル酸、ナフタレン2,6ジカルボン酸、アジピン酸等のジカルボン酸成分、プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等のグリコール成分を挙げることができる。
さらに、第3の発明において、PET系樹脂製のカップ状容器、あるいはプリフォームとしては、PET樹脂製としての本質が損なわれない限り、たとえば耐熱性、ガスバリア性の向上のために、PET樹脂/ポリエチレンナフタレート樹脂、あるいはPET樹脂/ナイロン樹脂/PET樹脂等のように他樹脂との積層したものであっても良い。
第4の発明は、第1または2の発明において、カップ状容器、あるいはプリフォームを中心軸回りに回転させながら、レーザ光を頸部に照射する熱結晶化処理方法である。
第4の発明の上記方法は、カップ状容器、あるいはプリフォームの胴部の頸部が円筒状であり、フランジがこの円筒状の頸部の上端から中心軸対象に外鍔状に円形環状に周設されている場合に有効であり、レーザ光の照射位置は固定して、カップ状容器、あるいはプリフォームを回転可能な治具に固定して、中心軸回りに回転させることにより、レーザ光を頸部の全周に亘って均一に照射することができる。
第5の発明は、第1または2の発明において、カップ状容器、あるいはプリフォームのレーザ光照射面側と反対側の面から冷却した状態で、レーザ光を照射する熱結晶化処理方法である。
第5の発明の上記方法により、レーザ光照射面側と反対側の面から冷却した状態とすることにより、頸部の冷却面側を軟化状態にすることなく熱結晶化処理を進行させるので、熱結晶化処理における熱変形を効果的に防ぐことができる。
本発明は上記した構成の方法であり、以下に示す効果を奏する。
第1または2の発明にあっては、レーザ光は単色性、直線性に優れているので、所定箇所を限定的に照射することができ、隣接する部分に加熱の影響を及ぼすことなく頸部という限定した部分のみを加熱することができる。
また、非接触の加熱方式であるので被照射部分を回転しながら照射による加熱することができ、頸部の全周に亘っての均一な熱結晶化が可能となる。そして、レーザ光の周波数、パルス幅、照射面積のコントロールにより、目的に合わせた様々な加熱態様を採用することができる。
第2の発明にあっては、さらにプリフォームの段階で、レーザ光を照射して熱結晶化処理を実施するものであり、このプリフォームを用いて2軸延伸ブロー成形することにより、頸部も含めて耐熱性の高いカップ状容器を提供することができる。
第3の発明にあっては、PET系樹脂は2軸延伸成形に適した合成樹脂であり、2軸延伸ブロー成形すると共に、フランジを加熱処理することにより、
優れた耐熱性、強度、ガスバリア性を有するカップ状容器を提供することができる。
第4の発明にあっては、頸部が円筒状のカップ状容器、あるいはプリフォームに有効であり、レーザ光の照射位置は固定して、カップ状容器、あるいはプリフォームを中心軸回りにて回転させることにより、レーザ光を頸部の全周に亘って均一に照射することができる。
第5の発明にあっては、レーザ光照射面側と反対側の面から冷却した状態とすることにより、頸部の冷却面側を軟化状態にすることなく熱結晶化処理を進行させるので、熱結晶化処理における熱変形を効果的に防ぐことができる。
レーザ光を使用した熱結晶化処理方法によって得られるプリフォームの一例を示す半縦断正面図である。 図1のプリフォームの平面図である。 図1のプリフォームを2軸延伸ブロー成形して得られるカップ状容器を示す半縦断正面図である。 レーザ光を使用した熱結晶化処理方法の一例を示す概略説明図である。 本発明のレーザ光による白化パターン例を示す説明図である。 本発明のカップ状容器の頸部の熱結晶化処理方法の一実施例を示す概略説明図である。 カップ状容器の2軸延伸ブロー成形の概略説明図である。
以下、実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1〜図4はレーザ光によるカップ状のプリフォームのフランジを熱結晶化処理する方法を説明するためのものであり、以下、まずこれら図1〜図4によりレーザ光による熱結晶化処理方法の特徴を説明する。
図4の概略説明図で示される方法(装置)で、図1および図2で示されるプリフォーム11のフランジ14を熱結晶化処理し、その後、図7においてその概略が示される2軸延伸ブロー成形により、図3に示されるカップ状容器1を得る。
図1および図2は本発明の熱結晶化処理方法に使用するプリフォームの一例で、プリフォーム11は射出成形したPET樹脂製であり、無色透明で全体が非晶(ガラス)状態である。底部13を有し、胴部12の上端部は円筒状の頸部15であり、上端に外鍔状にフランジ14が周設されている。このフランジ14の幅は4mm、肉厚は平均で1mm、外径は80mmである。
図4はレーザ光による熱結晶化処理方法のための装置の例を示す概略説明図である。
上記図1、2に示されるプリフォーム11は上方に配設された上部回動体23と下方に配設された下部回動体22とを有する回動固定治具21に倒立姿勢で固定されている。
下部回動体22はプリフォーム11の内部に嵌入して内接するコア22aとフランジ14の上面14aに当接する平坦な上面を有する平板部22bと軸体22cを有し、上部回動体23はプリフォーム11の底部13に外接状に外嵌する嵌合部23aと軸体23bを有する。
プリフォーム11は図4に示すようにコア22aと嵌合部23aに挟持され、また上部回動体23に下方(図4中の白抜き矢印方向)に作用する押付け力により、フランジ14が平板部22bに押し付けられた状態となっている。そしてこの状態で、下部回動体22とプリフォーム11と上部回動体23は一体となって上下の軸体23b、22cを介して中心軸回りを回動する。
また、レーザ照射装置31から照射されるレーザ光32はフランジ14の下面14b側から照射される。
上記説明した熱結晶化処理方法のさらに具体的な例を以下説明する。
図1で示した形状のプリフォーム11を使用して、図4で示した装置で熱結晶化処理を実施した。詳細な試験条件は下記のようである。
1)使用レーザ照射装置;炭酸ガスレーザ装置(波長10.6μm)
パルス周波数1000HZ、パルス幅100μm、照射径4mm
2)回動固定治具の回転速度;60rpm
3)照射時間 ;30秒
上記試験の結果、図2中にクロスハッチングで示した環状の熱結晶化領域C(白化領域)が観察された。フランジ14の全周に亘って、一定幅で熱結晶化処理が実施されている。また図1(a)中の部分拡大図で示すようにフランジ14を縦断して観察するとフランジ14の上面14a部分において、略一定厚みを非晶領域Nとして残すことができ、他の部分(クロスハッチングした部分)を熱結晶化領域(C)とすることができた。ここで図2中の黒丸はレーザ光32による径4mmの照射状態を示すものであり、レーザ光32の直進性により安定してこの照射状態を維持することができた。
また、上部回動体23の押し付け作用により、フランジ14の上面14aが平板部22bに押し付けられた状態で、レーザ光32を照射するので、熱結晶化処理後においても、フランジ14の上面14aを水平で平坦な状態とすることできた。因みに、図1(b)は上部回動体23の押し付け作用のない状態で試験したものであり、フランジ14全体がカーブを描いて、先端部が斜め上方に変形している。
但し、後述するように平板部22b等に冷却配管を配設し、フランジ14のレーザ照射側とは反対側である上面14a側から冷却するようにすれば、この上面14a側近傍部分は加熱により軟化することもないので、上部回動体23を配設しない状態でも、すなわち回動固定治具21を下部回動体22のみで構成してもフランジ14の上面14aを水平で平坦な状態とすることできた。
図3は、上記例のようにフランジ14を熱結晶化処理したプリフォーム11を2軸延伸ブロー成形したカップ状容器1であり、底部3および円筒状の胴部2を有し、頸部5の上端には外鍔状にフランジ4が周設されている。また、図3ではこのフランジ4を利用して蓋材6を熱溶融により接着し、容器をシールした状態を示している。
蓋材6の基材してはポリプロピレン系樹脂製フィルム、PET樹脂製フィルム、合成樹脂と無機フィラーからなる合成紙、アルミラミネートフィルムを使用することができ、接着層としては例えば低密度ポリエチレン樹脂、エチレン-酢酸ビニール共重合体等のホットメルトタイプのもの等を使用することができるが、フランジ4の上面14a部分は、水平状平坦で、また図1(a)に示したように非晶状態で、80℃程度の温度で軟化するので容易にかつ確実に蓋材6でシールすることができる。
上記例ではフランジ14のみを熱結晶化する例を記載したが、目的に応じて熱結晶化のパターンはさまざまな態様があり、図5にはさらに(a)、(b)、(c)の3種のパターンを示した。(a)および(b)はフランジ14と共に頸部15についてもレーザによる熱結晶化処理したものであり、(c)は頸部5のみを熱結晶化処理したものである。
たとえば図7に示した例ではプリフォーム111の頸部115は縦方向には若干延伸されるものの横方向への延伸はほとんどなく、用途によってはカップ状容器101の頸部105の耐熱性が不足する場合があり、このような場合にはプリフォーム111のフランジ114と共に頸部115についても熱結晶化処理が必要となる。また用途によって頸部115のみを熱結晶化処理する場合もある。
図6は、本発明のカップ状容器の頸部の熱結晶化処理方法の一実施例を示す概略説明図である。
なお本実施例は、2台のレーザ光照射装置31を配置し、頸部と共にフランジも熱結晶化する方法についての例であり、図5中の(b)のパターンの熱結晶化処理を実施するための装置概略図ある。
図4に示した装置に比較して、回動固定治具21は下部回動体22のみから構成され、コア22aはコーン状の上部をカットして軽量化したものである。また、コア22aのプリフォーム11の頸部15内周面に対向する部分、また平板部22bのフランジ14の上面14aに対向する部分には冷却配管24が配設されている。
また、2台のレーザ光照射装置31を配置し、それぞれフランジ14を下面14b側から、頸部15を外側からレーザ光照射して、フランジ14の全幅、および頸部15の所定高さ幅について同時に、熱結晶化処理を実施する。
上記のように、回動固定治具21に冷却配管を配設することにより、図5(b)のパターンに示されるように、フランジ14の上面14aおよび頸部15の内周面近傍の略一定厚みを非晶領域Nとして残した状態で熱結晶化領域Cを形成でき、図4中の上部回動体23を使用することなく、フランジ14の上面14aを水平で平坦な状態とすることでき、そして円筒状の頸部15が楕円状に変形する等の歪な変形を抑制することができる。
なお、本願発明は上記した上記実施例に限定されるものではない。
フランジ14に垂直方向からレーザ光線32を照射する、レーザ光照射装置31からの照射をしないようにすれば、頸部15だけを熱結晶化して図5中の(c)のパターンの熱結晶化処理を実施することができる。
また、軸延伸ブロー成形のカップ状容器はPET樹脂製に限定されるものではなく、ポリプロピレン系樹脂製のものも2軸延伸ブロー成形によって、優れた耐熱性、強度を有するカップ状容器となる。
また、上記実施例はプリフォーム14の状態で熱結晶化処理を実施する例であるが、最終成形品であるカップ状容器1の状態でも頸部5の熱結晶化処理を実施することができる。
また、たとえばプリフォーム11全体の形状、頸部5、15の形状、幅、肉厚等に応じてレーザ光32の周波数、パルス幅、照射径をコントロールして様々な加熱態様の照射方式を採用することができる。
また、プリフォーム11を固定した状態で、レーザ光32をスキャンさせることもできる。
また、本発明の効果は2軸延伸ブロー成形されたカップ状容器の他にも熱成形されたカップ状容器、あるいは射出成形されたカップ状容器等についても十分発揮されるのであり、頸部の限定された部分の結晶化を促進し、剛性を高くしたり、耐熱性を向上させるのに極めて有効な方法である。
以上説明したように本発明の熱結晶化処理方法は、頸部の所定部分を高速に、高精度に、均一に熱結晶化処理することができ、カップ状容器の製造において幅広く使用展開されることが期待される。
1 ;カップ状容器
2 ;胴部
3 ;底部
4 ;フランジ
4a;上面(シール面)
4b;下面
5 ;頸部
6 ;蓋材
11;プリフォーム
12;胴部
13;底部
14;フランジ
14a;上面(シール面)
14b;下面
15;頸部
21;回動固定治具
22;下部回動体
22a;コア
22b;平板部
22c;軸体
23;上部回動体
23a;嵌合部
23b;軸体
24;冷却配管
31;レーザ光照射装置
32;レーザ光
101;カップ状容器
104;フランジ
105;頸部
111;プリフォーム
114;フランジ
115;頸部
N ;非晶領域
C ;熱結晶化領域(白化領域)
W ;フランジ幅

Claims (5)

  1. 上端に外鍔状にフランジ(4)を周設した合成樹脂製カップ状容器(1)のフランジ(4)部分直下の頸部(5)にレーザ光(32)を照射して、該照射部分を熱結晶化することを特徴とする熱結晶化処理方法。
  2. 上端にフランジ(14)を外鍔状に周設したカップ状の、2軸延伸ブロー成形して合成樹脂製カップ状容器を成形するためのプリフォーム(11)のフランジ(14)部分直下の頸部(15)にレーザ光(32)を照射して、該照射部分を熱結晶化することを特徴とする熱結晶化処理方法。
  3. カップ状容器(1)、あるいはプリフォーム(11)がポリエチレンテレフタレート系樹脂製である請求項1または2記載の熱結晶化処理方法。
  4. カップ状容器(1)、あるいはプリフォーム(11)を中心軸回りに回転させながら、レーザ光(32)を頸部(5、15)に照射する請求項1、2または3記載の熱結晶化処理方法。
  5. カップ状容器(1)、あるいはプリフォーム(11)のレーザ光(32)照射面側と反対側の面から冷却した状態で、レーザ光(32)を照射する請求項1、2、3または4記載の熱結晶化処理方法。
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