JP4496553B2 - 基礎杭の造成方法及び既製杭 - Google Patents

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Description

この発明は、既製杭を使用した基礎杭の造成方法において、主として、螺旋翼付き既製杭を用いて、従来より高支持力および掘削時の排土低減を実現する基礎杭の造成方法及びこの造成方法に使用する既製杭に関するものである。
従来の杭基礎の造成方法:主として先端支持力が利用されているコンクリート製の既製杭を用いた杭基礎は、その経済性確保のために、主として掘削速度が寄与する施工性がある程度確保され実用化されているが、杭穴造成時に発生する掘削土が土泥として多量に排出されているのが実体であり、性能、経済性を維持しながら環境面からの排土の低減が長年の課題であった。
(1)従来のコンクリート杭の中掘工法
中掘工法では、コンクリート製の円筒形既製杭の中空部に、杭の上方から掘削ヘッド付きロッドを挿通させ、既製杭の下端から突出させた掘削ヘッドを広げ、掘削ロッドを介してそのロッドを回転させて地盤を掘削し、ほぼ杭径寸法の杭穴を形成しながら該杭を漸次下降させ沈設させて、基礎杭を造成していた。従って、比較的掘削し易いあるいは崩落しやすい地盤等には有効であった。
このような中掘工法では、施工性を良くするために(既製杭の沈設速度を早くするために)、掘削土の上方への排出性を良くする必要がある。従って、この杭穴掘削時に、掘削水あるいはエアをロッドを通じて注出させて掘削土を粉砕化し、かつ、ロッドはスパイラル形状として掘削土を押し上げ・搬出し易くしており、杭の押し入れ時に土泥による押し入れ障害が少なくなるように排土性に各種工夫が行われて来ている。
また、中掘用の掘削ロッドは、杭穴内壁への接触可能部分が少ないために、土泥の練り付け用ドラムの装着も難しいため、掘削土を杭穴内壁に練りつけ地盤補強することも難しいため周面摩擦力が不充分となり、かつ掘削土がそのまま掘削量に比例して排出されているので排土量も多い工法となっている。
即ち、環境面から、排土を低減することは既製杭の沈設が困難で施工性が悪くなり一般的には実務上採用できないレベルであった。
(2)従来のコンクリート杭の先掘工法
掘削ヘッドと撹拌棒、場合によっては練り付けドラムを装着した掘削ロッドを用いて、掘削ロッドを回転させながら地盤を掘削して、杭の最大外径に見合う杭穴を形成する。途中、掘削性を良くするために水等の掘削水を注水しながら掘削している。また、必要により、掘削土とセメントミルク等の固化材を撹拌混合して所定固化強度のソイルセメント層を形成した後、既製杭を沈設して、基礎杭を造成していた。
中掘り工法に比べ、ロッドに練りつけドラム等が複数装着できるために、掘削土が杭穴内壁に練り付けられ、その内壁が補強され周辺摩擦力はかなり改善され、同時に、掘削土の排出もある程度低減されているが、基本的には掘削土と固化材あるいは水等の混合した土泥が多量に排出されているので、その排土処理の経済性の問題とあわせて環境面から問題であった。
即ち、環境面から、排土を大幅に低減することは、通常の地盤ではコンクリート杭を沈設することが実務上採用できないレベルであった。
また、打撃工法もあるが、衝撃・振動が激しくて住宅地では日常生活が困難なレベルであった。
(3)螺旋翼付き鋼管杭をねじ込み沈設する杭基礎の施工方法
螺旋翼付き鋼管杭をねじ込み沈設するので、排土が殆どなく環境に優しい工法となっている。一般に、ねじ込み時の地盤からの反力が少ない、即ち地盤強度の良くない軟弱な地盤において有効な工法である。
即ち、ねじ込み強度を向上するには、捻りに耐えなければならず、鋼管の肉厚を厚くする必要が生じ、支持力に必要な厚さと整合せず、必要以上に厚くなるので、軟らかくない地盤では、コンクリート杭に比較して経済的に成り立たなかった。
また、掘削することなく、螺旋翼により杭をねじ込み排土しないので、杭穴軸部の地盤をあまり乱すことなく杭を沈設しているので、螺旋翼を用いてのいわゆる周面摩擦力が効率的に利用できている。
しかし、杭の先端支持力に関しては全く不充分で、コンクリート製杭による杭基礎の先端支持力に比べ約半分となっていること及び、施工地盤が限られていることからも耐荷重の点から用途が限定されており、さらに、鋼管杭がコンクリート杭に比較して高価なことによる経済性の点から用途が限定されていた。
このような中、螺旋翼付きのコンクリート製の既製杭の提案が成されている(特許文献1〜4)。
実公平4−14500 特公昭58−54211 特開平1−94112 特開昭60−123620 特公平7−49655 特開2002−61179
上記各従来技術は、以下のような問題点があった。
(1)特許文献1:実公平4−14500
この公報は、大径のらせん状つばを有する先端コンクリート杭の上部に小径コンクリートパイルを連結し、前記先端コンクリート杭に螺旋つば付き推進ケースを掛合して、推進ケースを介して杭に回転力を与え、杭をねじ込みながら沈設し、杭沈設後に推進ケースを抜き取る考案が、開示されている。
この発明では、排土は減少すると記載されているが、先端コンクリート杭のつばがコンクリート製であるため、ねじ込み時の強度が不足しており、施工地盤が柔らかい特定の地盤に限定されており、実務上の効果が不確かであり、更に、杭基礎構造として高耐力(せん断が効率的に伝搬する構造)化ヘの配慮も不足している。
(2)特許文献2:特公昭58−54211
この公報に記載の発明は、らせん状つば部を有するコンクリート杭において、らせん状つばの形状およびコンクリート杭の強度などを工夫してねじり込みによる杭の貫入性を改善している。
この発明では、杭貫入時に、コンクリート製のらせん状つばの上下面の角度を調整してねじりのトルクを調整して、杭の貫人性と掘削土の排土性を改良しているとしているが、強度の低いコンクリート製の杭では多少改良しても施工可能な地盤が限られており、さらに杭基礎構造として耐荷重の増強(せん断が効率的に伝搬する構造)への配慮も不足している。
(3)特許文献3:特開平1−94112
この公報に記載の発明は、杭先端内壁にねじ状突起を形成した鋼管杭の中空部に、スパイラルオーガーを挿入し、杭の先端部を掘削しながら杭を圧入し、先端が支持層部に到達したならば杭をねじ込み貫入し、最後に打撃して杭を固定させ先端支持力を確保している。
この発明では、杭先端内壁のねじ状突起及びスパイラルオーガーを排土に利用しているので、掘削土の押し上げが容易となり杭の貫入速度は改善されており、支持力もかなり得られていると記載されているが、掘削土の排出は従来通り多量であり、耐荷重の増強に関しても杭基礎構造としての記載がなく配慮(せん断が効率的に伝搬する構造)が不足している。
(4)特許文献4:特開昭60−123620
この公報では、杭先端に、らせん形ブレイドを設けた鋼管コンクリート複合杭の中央部に、角形の嵌合孔を形成し、角形ブロックの回転シャフトを挿入して回転力を与えながら杭の沈設をする工法が開示されている。
この発明では、らせん形ブレイド等杭の外殻材が鋼材であるので、回転押し込み時の強度に対して、らせん形ブレイド自身の強度は充分であるが、回転シヤフトと該ブレイド間に介在させているコンクリート部(ねじり強度の小さい)にねじり強度が作用しているために、施工地盤が柔らかい特定の土質に限られ、更に上載荷重が限られている。
更に、各種杭材で適用可能としてあるが、継ぎ杭の場合には各継ぎ杭に同様な回転力を与える嵌合部を形成する必要があり、沈設長に限度がある。また、耐荷重の増強に対しても基礎杭構造として配慮(せん断が効率的に伝搬する構造)が不足している。
(5)特許文献5:特公平7−49655
この公報には、螺旋翼付き推進パイルの基盤部に、中空パイルの端部を嵌合した遊動環を固定し、該遊動環と中空パイルの端板とを熔接接合した基礎杭の発明が記載されている。
基礎杭は、推進パイルの螺旋翼の推進作用で沈設するので、上部に連結された中空パイルにはねじりモーメントは作用せず保護されるが、先端に位置する推進パイルはコンクリート部にねじりモーメントが作用し、強度が不足しており施工範囲(施工地盤および上載荷重等)が限られる。また、耐荷重の増強に関しても基礎杭構造として配慮(せん断が効率的に伝搬する構造)が不足している。
(6)特許文献6:特開2002−61179
この公報に記載の発明では、螺旋翼付き杭の中空部を挿通した中掘り用掘削ヘッドで地盤を掘削しながら貫入させ、杭先端部の支持層では、掘削ヘッドで杭の下端を閉栓すると共に、更にねじ込み、掘削ロッドを掘削ヘッド部から分離し、該掘削ヘッド部を残置して支持力高めている。
この発明では、中空杭は下開端で従来の中掘り方式であるので容易に貫入でき、先端支持力に関しては、杭先端の地盤に掘削ヘッドが押し込みされ、通常の螺旋翼付き杭より高い支持力が期待されるが、掘削ヘッドを残置するので経済的にロスがあることおよび、効果が記載されていないが多量の掘削土の排出が見込まれ、さらに、耐荷重の増強に関する基礎杭構造としての配慮(せん断が効率的に伝搬する構造)が不足している。
以上、(1)〜(6)のように、螺旋翼付きコンクリート杭等においては、ねじ込みに各種提案がなされているが、各種強度の施工地盤で、螺旋付翼をねじ込むときに必要な杭全体の耐力が不足しており、かつ、螺旋翼面で、効率的な支持が得られていないので、低排土と経済性が両立する工法となっていないのが実情であった。
然るにこの発明では、外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体の下端部外周に螺旋羽根を形成して既製杭を構成し、掘削液を使用せずに杭穴を掘削し、あるいはほぐした地盤とすると共に、螺旋羽根で杭穴の周辺地盤にねじ込みながら既製杭を埋設するので、前記各問題点を解決した。
即ち、この方法の発明は、
(1) 外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体の下端部外周に螺旋羽根を形成して既製杭を構成する。
(2) 下端部に掘削刃を形成したヘッド本体に、先端に掘削刃を形成した掘削腕を揺動自在に取り付けて掘削ヘッドを構成し、該掘削ヘッドを、排土手段を形成していない掘削ロッドの先端に取り付ける。
(3) 前記既製杭の中空部を、排土手段を形成していない掘削ロッドを貫通し、該掘削ロッドの掘削ヘッドを前記既製杭の下端から突出させる。
(4) 前記掘削ヘッドを回転して、前記掘削腕を一側に揺動して、地盤強度に対応して前記既製杭のねじ込みが可能となる径で、掘削液を使用せず、かつ排土をせずに杭穴を掘削しながら、前記掘削ヘッドでほぐされた掘削土を杭穴内に留めながら、ほぐした地盤を形成する。これと同時に又は交互に、前記既製杭を回転して、前記螺旋羽根で地盤にねじ込みながら前記既製杭を地盤に貫入する。
(5) 前記掘削ヘッドが支持地盤に達したならば、前記掘削ロッドを逆回転して、掘削腕を他側に揺動させて、前記掘削ヘッドで所定の支持地盤に拡大根固め部を形成したならば、前記掘削ヘッドを収容して、前記既製杭の中空部を通って、地上に引き上げると共に、前記根固め部内に前記螺旋羽根が位置するように、前記既製杭を埋設して、基礎杭を造成する。
(6) 以上のようにして、既製杭を埋設することを特徴とする基礎杭の造成方法である。
また、他の方法の発明は、
(1) 外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体の下端部外周に螺旋羽根を形成して、既製杭を構成する。
(2) 下端部に掘削刃を形成したヘッド本体に、先端に掘削刃を形成した掘削腕を揺動自在に取り付けて掘削ヘッドを構成し、該掘削ヘッドを、排土手段を形成していない掘削ロッドの先端に取り付ける。
(3) 前記掘削ロッドを正回転して、前記掘削腕を一側に揺動して、前記掘削ロッドの先端の掘削ヘッドで、地盤強度に対応して前記既製杭のねじ込みが可能となる径で、掘削液を使用せずに、かつ排土をせずに、地盤を掘削しながら地盤をほぐして、前記掘削ヘッドでほぐされた掘削土を杭穴内に留めながら、所定の支持地盤に拡大根固め部を有する杭穴を形成する。前記拡大根固め部は、前記掘削ロッドを逆回転して、前記掘削腕を他側に揺動させて掘削する。
(4) 前記杭穴内に、前記既製杭を回転しつつ、前記螺旋羽根で、杭穴壁周辺の地盤にねじ込みながら貫入し、前記螺旋羽根が前記根固め部内に位置するように、前記既製杭を埋設して、基礎杭を造成する。
(5) 以上のようにして、既製杭を埋設することを特徴とする基礎杭の造成方法である。
前記方法の発明において、掘削ヘッドで、螺旋羽根の外径と同等又はより大径の拡大根固め部を掘削し、該拡大根固め部内に形成するソイルセメント層内に、既製杭の螺旋羽根を位置させる基礎杭の造成方法である。また、掘削ヘッドで、杭本体の外径と同等又は大径で掘削しつつ、杭穴又はほぐした地盤を形成する基礎杭の造成方法である。また、外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体の下端部外周に螺旋羽根を形成して構成した既製杭を下杭として、他のコンクリート杭を上杭として、埋設する対象の既製杭を構成し、上杭を被覆したケーシングの下端部を前記下杭に係止し、該ケーシングの上端部を回転して、前記下杭を回転させる基礎杭の造成方法である。
また、既製杭の発明は、外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体で、下端部外周に螺旋羽根を形成し、前記杭本体の下端部に、半周分の半ドーナッツ状の螺旋羽根片の2つを、回転対称な位置に螺旋状に固定して螺旋羽根とし、該螺旋羽根の下端に掘削突片を突設し、前記杭本体で前記螺旋羽根の上方に、前記螺旋羽根の径より小径の補助螺旋羽根を形成したことを特徴とする既製杭である。
また、前記において、杭本体の下端を塞ぐと共に、該杭本体の下端に、掘削手段を突設したことを特徴とする既製杭である。更に、杭本体で、螺旋羽根の上方に、補助螺旋羽根より小径の螺旋条を形成した既製杭である。
前記における「ほぐした地盤」は、杭穴壁が明確には形成されず、崩された杭穴内に、ほぐされた掘削土が詰まったような状態となっている。
(1) この発明では、既製杭の螺旋羽根を杭穴の根固め部内の所定深度に位置するように、既製杭を埋設して基礎杭を構成するので、大径の螺旋羽根を有する既製杭で、螺旋羽根の上下面を支持力として利用でき、基礎杭の鉛直支持力を増強することができる効果がある。従来使用される螺旋羽根付きの既製杭に比して、螺旋羽根の使用面積当りで従来の約2倍の支持力が得ることができる。
また、引抜き力に関しても。同様な効果が得られる。
(2) コンクリート体を有する既製杭で、排土手段を有さない掘削ロッドを使用して、杭穴を掘削するので、コンクリート杭において、前記の高い支持力を維持しながら掘削土の排出を大幅に削減できる。セメントミルクを注入して、根固め部にセメントミルク層を形成する場合であっても、排土量は、注入したセメントミルクに相当する分量に留めることができる。
(3) 先行して、杭埋設地盤をほぐして、螺旋羽根付きのコンクリート体を有する既製杭を埋設するので、従来の2倍の高い支持力を維持しながら、螺旋羽根付きのコンクリート体を有する既製杭を、特定な軟弱な地盤に限定されることなく、通常の地盤で埋設して基礎杭を構成できる効果がある。また、この場合、通常の実用的な掘削速度で無排土の既製杭の貫入を実現できる。
(4) 杭穴軸部の掘削径を大きく(例えば、根固め部の最大径程度まで)形成することにより、螺旋羽根付きの既製杭のねじ込む際に、生じるねじりを小さく制御できるので、外郭鋼管や螺旋羽根の厚さを薄くするなど、既製杭のねじ込み強度に限定されることなく、施工地盤に必要とされる支持力に応じて既製杭の設計をすることができる。従って、施工地盤に限定されることなく、本発明を適用でき、経済的にも合致させることができる。
(5) また、杭穴軸部の地盤が良くない場合には、その軸部地盤のみを地盤改良して、安定かつ所定の高い支持力を得ることもできる。
(6) 施工地盤の強度によっては、掘削刃による軸部掘削径(地盤をほぐす範囲)を既製杭の杭径より小さくして、軸部の周辺部摩擦抵抗を有効に利用することもできる。
(1) コンクリート体2の外側を外郭鋼管4で被覆した杭本体1の下端部外周に螺旋羽根8、補助螺旋羽根12を形成して既製杭16を構成する(図2)。既製杭16の中空部3は上下に開放している。
(2) 既製杭16の中空部3を、排土手段を形成していないロッド本体19の先端に掘削ヘッド20を連結してなる掘削ロッド18を貫通し、掘削ヘッド20を既製杭16の下端から突出させる(図4(a))。
(3) 掘削ヘッド20を回転して、杭本体より若干大径のD21の杭穴軸部24を、掘削液を使用せず、かつ、排土をせずに掘削し地盤をほぐしていく(図4(b))。これと同時に又は交互に、既製杭16を回転しながら押し込め、螺旋羽根8で地盤にねじ込みながら既製杭16を地盤に貫入する(図4(b))。
(4) 掘削ヘッド20で所定の支持地盤に径D22の拡大根固め部25を形成する(図4(c))。
(5) 掘削ヘッド20の下端部から拡大根固め部25内の掘削土内に、セメントミルクを注入して、撹拌混合してソイルセメント層26を形成した後、掘削ヘッド20を既製杭16の中空部3を通って、地上に引き上げる。ソイルセメント層26を形成した後に、拡大根固め部25のソイルセメント層26内に螺旋羽根8、補助螺旋羽根12が位置するように、既製杭をねじ込み埋設して、基礎杭28を造成する(図4(d)(e))。
(6) この基礎杭28は、掘削ヘッド20の掘削径D21を調節することにより、この既製杭16に生じるねじりを小さくすることができるので、求められる基礎杭の支持力に応じて厚さを設定でき、外郭鋼管4の厚さ等を薄くすることができる。つまり、この基礎杭では、掘削ヘッド20が掘削する掘削径D21を調節することにより、地盤のほぐし具合、即ち既製杭16に生じるねじり力を制御するので、汎用の鋼管を使用して既製杭16を製造できる。尚、この厚さは、既製杭の外径、螺旋羽根の外径等により多少異なる。
図1、図2、図5に基づきこの発明の基礎杭の実施例を説明する。
[A]基礎杭の構成
中空部3を有するコンクリート体2の外周を、外径D11、厚さt11、長さL11の外郭鋼管4で被覆して、杭本体1を形成する。
杭本体1の下端1a、即ち端板7の下面に、掘削羽根(掘削手段)6、6が突設されている。掘削羽根6は、杭本体1の中心軸部分が高い三角形状の板片を等間隔に3枚配置して形成されている。また、ここで、端板7には、中空部7aが形成されており、コンクリート体2の中空部3と連通している。
杭本体1の下端部外周に、ドーナツ状の半周分の螺旋羽根片9の2つを、同一の回転方向で回転対称の位置に(位相を180°ずらした位置に。あるいは直線対称な位置に。いずれも同じ等価な構造である)固着して、螺旋羽根8を構成する。螺旋羽根片9は、外径D12で、厚さt12の鋼板からなり、上端9bから下端9aまでの距離L12となるように、螺旋状に捻って固着されている。また、螺旋羽根8の下端9aは、杭本体1の下端1aより若干下方に突出し、下端部に掘削用の掘削突片10、10が突設されている。掘削突片10、10は、掘削羽根8の下方をもれなく掘削できるように、平面視で、位置を違えて配置されている(図1(c))。
杭本体1の下端部外周で、螺旋羽根8の上方に、外径D14、厚さt14のドーナツ状の1周分の鋼板を螺旋状に捻って固着し、補助螺旋羽根12を構成する。補助螺旋羽根12は、ねじ込み時の土圧抵抗の少ない螺旋状(スパイラル形状)がねじ込み時の杭のねじり込み力を低減できるので望ましい。また、補助螺旋羽根12の上端から下端までの長さL14で形成されている。また、螺旋羽根8と補助螺旋羽根12の間隔はL13で形成されている。通常間隔L13は、ねじ込み効率や根固め層内でのせん断力の伝搬の確実性等を考慮すれば、杭径D11程度可能ならばそれ以上とするのが好ましいが、要は作用する荷重に耐え得るソイルセメントの固化した拡底根固め部自体の圧縮強度を満たす範囲で調節すれば良い。
以上のようにして、既製杭を構成する(図1)。
[B]他の実施例
(1) 前記実施例において、おいて、杭本体1の外周部で、補助螺旋羽根12の上方に、異形鉄筋14を螺旋状に巻き付け固着することもできる(図1鎖線図示)。
(2) また、前記実施例において、中空部3を塞ぐように、端板7に蓋5を固定して、蓋5の下面に掘削羽根6、6を固定することもできる(図1(d))。また、地盤強度により、掘削羽根6、6を省略することもできる(図示していない)。
(3) また、前記実施例において、中掘工法に使用する場合には、掘削羽根6を取り外して、かつ蓋5を使用せず、中空部3を上下に開放して、既製杭16を構成する(図2)。
(4) また、前記実施例において、杭本体1を少なくとも螺旋羽根8及び補助螺旋羽根12を含む長さLとして(図1(a))、既製杭17を構成することもできる(図5(b))。この場合、既製杭17の上方に、他の各種のコンクリート杭31(鋼管被覆コンクリート杭、コンクリート杭)を連結して、使用する(図5(b))。
(5) また、前記実施例において、補助螺旋羽根12も螺旋羽根8と同様に、2枚の半周分のドーナッツ状の鋼板を使用して、同一の回転方向で回転対称の位置に(位相を180°ずらした位置に。または直線対称な位置に。いずれも同じ等価な構造である)配置して、構成することもできる(図示していない)。これにより、支持力を補強できると共に、既製杭のねじ込み性が更に良くなり、螺旋羽根8のねじ込み耐力も低減できる。
(6) また、前記実施例において、補助螺旋羽根12を省略することもできる。また、螺旋羽根8は、下端部に少なくとも1つ形成されていれば良く、逆に、杭本体1の全長に亘り複数個追加して設けることもできる(図示していない)。即ち、ソイルセメントとの付着強度、せん断耐力を考慮して、所要支持力に適合させるべく適宜形成する。
(7) また、前記実施例において、螺旋羽根8は、ドーナツ状の半周分の螺旋羽根片9の2つを使用したので、既製杭15(16)を地盤にねじ込み易いので好ましいが、地盤強度によっては、補助螺旋羽根12と同様に、ドーナツ状の1周分の鋼板を螺旋状に捻って構成することもできる(図示していない)。
図2〜図5に基づき、上記実施例1の下端を開放した既製杭16を使用し、中掘工法による基礎杭28の造成方法を説明する。
[A]掘削ロッド18の構成
使用する掘削ロッド18は、排土用のスパイラルを形成していないストレート状のロッド本体19の下端部に、掘削ヘッド20を取り付けて構成する(図3)。掘削ヘッド20は、下端部に掘削刃21a、21aを形成したヘッド本体21に、先端に掘削刃22a、22aを形成した掘削腕22、22の基端部を揺動自在に取り付けて構成する。
尚、掘削ロッド18は、土質が悪く砕け難い施工地盤の場合には、ロッド本体19の中間部に撹拌棒等を突設して、掘削ヘッド20による地盤のほぐしを補助することもできる。
掘削腕22は、一側に揺動して(図3)、通常の杭穴軸部径に対応した掘削ができ、他側に揺動して杭穴の拡底部に対応した拡大掘削ができ、揺動せずに下方に垂れた状態で、既製杭の中空部を通過できるようになっている。
ここで、掘削ヘッド20の掘削径D21は、既製杭を押し込む際に生じるねじり力を、使用する既製杭16が保有するねじり耐力に適合するように調節している。
[B]基礎杭の造成方法
(1) 掘削ロッド18を既製杭16の中空部3を挿通して、既製杭16の先端1aから掘削ヘッド20を突出した状態で、既製杭16及び掘削ロッド18を杭打ち機(図示していない)に支持する(図4(a))。
次に、掘削ロッド18を正回転して、外径D21の杭穴軸部24を掘削し地盤をほぐす。同時に、掘削ヘッド20の上方で、既製杭16の外郭鋼管4を正回転させて既製杭16を正回転して、螺旋羽根8で、ねじ込む(図4(b))。この際、大径の螺旋羽根8の上方で、小径の補助螺旋羽根12を回転させているので、容易に地盤にねじ込みながら、押し固めることができる。
また、この際、掘削ロッド18のロッド本体19に排土用のスパイラルが形成されていないので、掘削ヘッド20でほぐされた掘削土は、地上29に排出されずに、杭穴内に留まる。
また、ここで、掘削ヘッド20の上方で、既製杭16の螺旋羽根8までの間は径D21の杭穴軸部24が形成されるが、螺旋羽根8の上方では、地盤に螺旋羽根8でねじ込まれているので、径D21の杭穴壁は崩され、既製杭16の外周にほぐされた掘削土が押し込まれた状態となっている。
(2) 掘削ヘッド20が、所定の支持地盤に達したならば、既製杭16の沈下を停止し、掘削ロッド18の回転を正回転から逆回転に切り替え、掘削ヘッド20の掘削腕22、22を他側に揺動させて、掘削ヘッド20で、外径D22の拡大根固め部25を掘削する(図4(c))。掘削ヘッド20で、掘削しながら、掘削土を撹拌し、更に、掘削ロッド18の中空部を通して、掘削ヘッド20から所定固化強度のセメンミルクを吐出し、拡大根固め部25内に均質なソイルセメント層26を形成する。
(3) 続いて、掘削ロッド1の回転を一旦止め、掘削腕22、22を下方に垂れた状態とし、既製杭16の中空部3を通して地上29に引き上げ(図4(d))、回収する。同時に、既製杭16を回転させて所定固化強度のソイルセメント層26内に、ねじ込み、螺旋羽根8が、拡大根固め部25の下端部の所定の位置するまで既製杭16を沈下させる。
(4) ソイルセメント層26が固化発現したならば、基礎杭28の築造が完了する(図4(e))。
前記において、杭穴は全長L23で、外径D21の杭穴軸部は長さL21、外径D22の杭穴拡底部25は長さL22で形成される(図4(e))。
)。
[C]他の実施例
(1) 前記実施例において、長さLの杭本体1を使用して構成した既製杭17を使用して、上部にコンクリート杭(既製杭。外郭鋼管の被覆が無い)31を連結した場合には、コンクリート杭31の外側を鋼管(ケーシング)33で覆い、鋼管33の下端部34を既製杭17の外郭鋼管4と係止して施工する。係止は、例えば、外郭鋼管4の外面に突出した突起36に鋼管31の切欠きを係止して行う(図5(a))。
即ち、鋼管33を被覆した既製杭31、17の中空部3を掘削ロッド17を挿通して、前記同様に掘削ヘッド22で、地盤を崩しながら、鋼管33を介して、既製杭17を回転させて、地盤にねじ込みながら沈設する(図5(a))。既製杭17を回転する際には、杭打ち機で、鋼管33の上端部34aを回転させて、既製杭17に回転推進力を付与して行えば、コンクリート杭31に構造上、害のある捻りを作用させないので、好ましい。また、更に、Lが短いので既製杭17の肉厚t11も薄くできる。
所定支持地盤まで、既製杭17を沈設させたならば、鋼管33を取り外して、地上に回収して(図5(b))、既製杭17、31を杭穴内に埋設した基礎杭を構成できる。この場合、鋼管33は、他の基礎杭造成における既製杭17に対しても繰り返し使用できる。
この場合、既製杭17とコンクリート杭31との連結部を拡大根固め部25(ソイルセメント層26)内に位置させて、埋め込むことが望ましい。これにより、連結部の強度を補強することもできる。
(2) また、前記実施例において、支持地盤に比して、杭穴軸部24の地盤強度が弱い場合には、杭穴軸部24でも地盤改良することができる(図示していない)。地盤改良は、例えば、各種固化強度のセメントミルクを杭穴軸部内に注入して、行う。ただし、その注入分だけ排土が生じる。
(3) また、前記実施例において、掘削ヘッド20は、薄型で、下方に向けて先細となるヘッド本体21に、薄型でかつ下方に向けてのヘッド本体21に沿って内側に屈曲され下端部で更に外側に向けて屈曲して外側に向けた掘削刃22aが突設されている(図示していない。図6同様)。従って、掘削時に掘削効率が良く、引き上げ時にも掘削土の抵抗を受け難い形状となっているが、図6の形状構造の掘削ヘッド40を使用すれば、更に、掘削効率を高めて、実施例3に記載の諸効果を得られる。
また、掘削ヘッド20、40を使用することが望ましいが、他の構造の中掘用の掘削ヘッドを使用することもできる(図示していない)。
次に、図1、図6、図7に基づき、先掘工法に適用した場合について、説明する。
[A]掘削ロッド38の構成
この発明の実施例に使用する掘削ロッド38も実施例2と同様に、スパイラルその他の排土を促進する手段や練り付け手段、撹拌手段を取り付けていないストレート状のロッド本体39の下端に掘削ヘッド40を取り付けて構成する(図6(a)(b))。
掘削ヘッド40は、下端部に固定した掘削刃21a、21aを形成し、ロッド本体39に接合できるヘッド本体21に、先端に掘削刃22a、22aを形成した掘削腕22、22の基端部を揺動自在に取り付けて構成する。
ヘッド本体21には、正回転時に掘削腕22の揺動の最大振幅を規制して、杭穴の軸部掘削径D21を規定するストッパー41、41、また、逆回転時に掘削腕22の揺動の最大振幅を規制して、杭穴の拡底部径D22を規定するストッパー42、42が夫々取り付けられている。また、逆回転時に掘削腕22の裏面と係合して、掘削腕22の揺動の最大振幅を維持する為のストッパー43も取り付けられている(図6(b)(c))。
ここで、軸部掘削径D21は、既製杭15が押し込み時に生じるねじり込み力が、既製杭15が保有するねじり耐力に適合するように調節されている。
尚、掘削ロッド38は、実施例2と同様に、土質が悪く砕け難い施工地盤の場合には、ロッド本体39の中間部に撹拌棒等を突設して、掘削ヘッド40による地盤のほぐしを補助することもできる。
以上のようにして、掘削ロッド38を構成する(図6)。
この掘削ヘッド40では、ヘッド本体21が、平面視で板状の直方体形状となっておりかつ下方向けて先細に形成されている(図6(a)(b)(c))。また、掘削腕22、22も薄い形状であり、ヘッド本体21に沿って、下方に向けて内側に屈曲されており、下端部で外側に向けて更に屈曲され、外側に向けた掘削刃22a、22aが取付けられている(図6(b))。
従って、掘削ヘッド40では掘削時には、掘削刃22a、22a周辺の掘削土は、直上には揚上されるので、掘削刃21a、22aの押し上げ抵抗を軽減して掘削速度を向上させることができる。よって、掘削効率が良い。また、掘削径D21に比して、掘削ヘッド40が占める横断面積が小さいので(図6(d))、引き上げる際に、杭穴内に存在する掘削土の抵抗を受け難いので、引き上げが容易である。ここで、掘削ヘッド40の横断面積が、掘削横断面の60%以下であることが必要であり、3分の1以下が望ましい。この掘削ヘッド40を使用することにより、総体として、掘削土を排土することなく、施工地盤を掘削してほぐし易く、掘削ヘッド40が容易に引き抜きできる経済的な工法としての本発明の実施に好適である。
[B]基礎杭28の造成方法
(1) 掘削ロッド38を所定位置に支持して、正回転して、掘削腕22を一側に揺動して(図6(c)(d)鎖線図示22A)、押し込み、径D21、長さL21の杭穴軸部24を掘削する(図7(a))。この際、掘削水を使用せず、排土をしない。
(2) 掘削ヘッド40が、所定の支持地盤に達したならば、沈下を停止し、掘削ロッド40の回転を正回転から逆回転に切り替え、掘削腕22を他側に揺動して(図6(c)(d)鎖線図示22B)、径D22、長さL22の杭穴拡底部25を掘削する。
続いて、掘削ロッド38の中空部を通して、掘削ヘッド40から所定固化強度のセメンミルクを吐出し、拡大根固め部25内に均質なソイルセメント層26を形成し(図7(b))、掘削ロッド38を地上29に引き上げる。
この際、地上29に排土をしていないので、杭穴軸部24内は、空洞が形成されておらず、ほぐされた掘削土が詰まった状態になっている。
(3) 続いて、下端に掘削羽根6、6を突出させた既製杭15を使用して(図1(a)〜(c))、杭穴内に既製杭15を回転しながら、螺旋羽根8で、杭穴壁の地盤にねじ込みつつ、下降する。螺旋羽根8、補助螺旋羽根12をソイルセメント層26の所定位置に位置させ、保持する。
ソイルセメント層26が固化発現したならば、基礎杭28を構成する(図7(c))。
[C]他の実施例
(1) 前記実施例において、長さLの既製杭17を使用して、他のコンクリート杭31を連結して使用する場合には(図5(b)参照)、前記実施例2と同様に、既製杭17、31の外側を鋼管33で被覆して、下端部34を外郭鋼管4に係止した鋼管31を回転して行う(図5(a)参照)。
この場合、既製杭17とコンクリート杭31との連結部を拡大根固め部25(ソイルセメント層26)内に位置させて、埋め込むことが望ましい。これにより、連結部の強度を補強することもできる。
(2) また、前記実施例において、掘削ロッド39(掘削ヘッド40)を使用したが、例えば、前記実施例2の掘削ロッド20等他の掘削ロッドを使用することもできる(図示していない)。
(3) また、前記実施例において、既製杭15を使用したが、底に蓋5を被せた既製杭15(図1(d))、掘削羽根6、6を省略した既製杭16(図2)を使用することもできる。
底に蓋5を設けず、中空部3を開放した場合には、掘削土を中空部3に入れることもできるので、必要とするねじ込み力を軽減させることができる。また、底に蓋5を固定して、中空部3を閉塞した構造とした場合には、既製杭15を埋設した後又は埋設中に、既製杭15の中空部3に固化強度の高いセメントミルクや生コンクリートを充填することができ、より高強度の基礎杭を構成できる(図示していない)。
(4) また、前記実施例において、拡大根固め部25を形成したが、軸部径D21の根固め部とすることもできる(図示していない)。
(5) また、前記実施例において、撹拌翼45を取り付けた他の掘削ヘッド40を使用することもできる(図8)。この掘削ヘッド40は、撹拌翼45を除けば、前記図6に記載の掘削ヘッド40と同一構造である。
即ち、掘削ロッド38は、ロッド本体39の下端に掘削ヘッド40を取り付けて構成する(図8)。
掘削ヘッド40は、下端部に固定した掘削刃21a、21aを形成しロッド本体39に接合できるヘッド本体21に、先端に掘削刃22a、22aを形成した掘削腕22、22の基端部を揺動自在に取り付けて構成する。
ヘッド本体21は下部に角形状の膨大部44が形成され、上部と膨大部44とに撹拌翼45を取り付けてある。また、ヘッド本体38には、正回転時に掘削腕22の揺動の最大振幅を規制して、杭穴の軸部掘削径D21を規定するストッパー41、41、また、逆回転時に掘削腕22の揺動の最大振幅を規制して、杭穴の拡底部径D22を規定するストッパー42、42が夫々取り付けられている。また、逆回転時に掘削腕22の裏面と係合して、掘削腕22の揺動の最大振幅を維持する為のストッパー43も取り付けられている(図8(b)(c))。
以上のようにして、掘削ロッド33を構成する(図8)。
この掘削ヘッド40では、ヘッド本体21が、平面視で板状の直方体形状となっておりかつ下方に向けて先細に形成されている(図8(a)(b)(c))。また、掘削腕22、22も薄い形状であり、ヘッド本体21に沿って、下方に向けて内側に屈曲されており、下端部で外側に向けて更に屈曲され、外側に向けた掘削刃22a、22aが取付けられている(図8(b))。
従って、掘削ヘッド40では掘削時には、掘削刃21a、22a周辺の掘削土は、直上に揚上されるので、掘削刃22a、22aの押し上げ抵抗を軽減して掘削速度を向上させることができる。掘削土掘削効率が良い。また、掘削径D21に比して、掘削ヘッド40が占める横断面積が小さいので(図8(d))、引き上げる際に、杭穴内に存在するソイルセメントの抵抗を受け難いので、引き上げが容易である。ここで、掘削ヘッド40の横断面積が、掘削横断面の60%以下であることが必要であり、3分の1以下が望ましい。
試験結果
実施例3のいわゆる先掘工法で、既製杭15を埋設して形成した基礎杭28について(図7(c))、鉛直載荷試験等を行った。
[A]基礎杭28の構築
(1)施工地盤性状
既製杭15の先端部の平均N値:30
土質:砂質土
(2)既製杭15の仕様
既製杭15の杭本体1の長さL11=15m
既製杭15の杭本体1の外径D11=600mm
既製杭15の杭本体1の外郭鋼管4の肉厚t11=12mm
螺旋羽根8の外径D12=1200mm
螺旋羽根8の板厚t12=40mm
螺旋羽根8の上下端9b、9a間の長さL12=200mm
補助螺旋羽根12の外径D14=900mm
補助螺旋羽根12の板厚t14=40mm
補助螺旋羽根12の上下端の長さL14=200mm
螺旋羽根8と補助螺旋羽根12の間隔L13=600mm
(3)杭穴の仕様
杭穴:拡大根固め部あり
軸部24の掘削経D21=600+30mm
軸部24の掘削長L21=13.5m
拡大根固め部25の径D22=1200mm
拡大根固め部25の長さL22=2500mm
拡大根固め部25でのソイルセメント固化強度:20N/mm
[B]試験結果
(1)鉛直載荷試験の結果
長期先端支持力Rの式で、
=α×N×A
:杭先端平均N値 杭下端より下方D、上方4D間の平均値
D=既製杭の外径(=D12
:既製杭の螺旋羽根8を含む断面積(有効利用部分)
において、支持力係数α=400 程度の値が得られた。
(2) 地上29への排土量は、杭穴の根固め部等に注入したセメントミルクの量程度であった。
(3) 従来の施工速度と同程度で、既製杭の埋設ができた。
この発明の実施例の既製杭で(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は他の実施例の一部縦断面図である。 この発明の実施例の他の既製杭で(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。 この発明の実施例2で使用する掘削ロッドの正面図で、(a)は軸部掘削時、(b)は拡底部掘削時を夫々表す。 (a)〜(e)は、この発明の実施例2の構築方法を説明する概略した縦断面図である。 この発明の他の実施例の既製杭で、(a)は埋設時の一部を破折した正面図、(b)は正面図である。 この発明の実施例3に使用する掘削ロッドで、(a)は非回転時の正面図、(b)は同じく側面図、(c)は回転時の正面図、(d)は同じく底面図を夫々表す。 (a)〜(c)は、この発明の実施例3の構築方法を説明する概略した縦断面図である。 この発明の実施例3に使用する他のロッドで、(a)は非回転時の正面図、(b)は同じく側面図、(c)は回転時の正面図、(d)は同じく底面図を夫々表す。
符号の説明
1 杭本体
2 コンクリート体
3 中空部
4 外郭鋼管
5 蓋
6 掘削羽根(掘削手段)
7 端板
8 螺旋羽根
9 螺旋羽根片
10 掘削突片
12 補助螺旋羽根
14 異形鉄筋(螺旋条)
15 既製杭
16 既製杭
17 既製杭
18 掘削ロッド
19 ロッド本体
20 掘削ヘッド
21 ヘッド本体
22 掘削腕
24 杭穴軸部
25 拡大根固め部
26 ソイルセメント層
28 基礎杭
29 地上
31 コンクリート杭
33 鋼管(ケーシング)
38 掘削ロッド
39 ロッド本体
40 掘削ヘッド
41 ストッパー
42 ストッパー
43 ストッパー

Claims (8)

  1. (1) 外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体の下端部外周に螺旋羽根を形成して既製杭を構成する。
    (2) 下端部に掘削刃を形成したヘッド本体に、先端に掘削刃を形成した掘削腕を揺動自在に取り付けて掘削ヘッドを構成し、該掘削ヘッドを、排土手段を形成していない掘削ロッドの先端に取り付ける。
    (3) 前記既製杭の中空部を、排土手段を形成していない掘削ロッドを貫通し、該掘削ロッドの掘削ヘッドを前記既製杭の下端から突出させる。
    (4) 前記掘削ヘッドを回転して、前記掘削腕を一側に揺動して、地盤強度に対応して前記既製杭のねじ込みが可能となる径で、掘削液を使用せず、かつ排土をせずに杭穴を掘削しながら、前記掘削ヘッドでほぐされた掘削土を杭穴内に留めながら、ほぐした地盤を形成する。これと同時に又は交互に、前記既製杭を回転して、前記螺旋羽根で地盤にねじ込みながら前記既製杭を地盤に貫入する。
    (5) 前記掘削ヘッドが支持地盤に達したならば、前記掘削ロッドを逆回転して、掘削腕を他側に揺動させて、前記掘削ヘッドで所定の支持地盤に拡大根固め部を形成したならば、前記掘削ヘッドを収容して、前記既製杭の中空部を通って、地上に引き上げると共に、前記根固め部内に前記螺旋羽根が位置するように、前記既製杭を埋設して、基礎杭を造成する。
    (6) 以上のようにして、既製杭を埋設することを特徴とする基礎杭の造成方法。
  2. (1) 外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体の下端部外周に螺旋羽根を形成して、既製杭を構成する。
    (2) 下端部に掘削刃を形成したヘッド本体に、先端に掘削刃を形成した掘削腕を揺動自在に取り付けて掘削ヘッドを構成し、該掘削ヘッドを、排土手段を形成していない掘削ロッドの先端に取り付ける。
    (3) 前記掘削ロッドを正回転して、前記掘削腕を一側に揺動して、前記掘削ロッドの先端の掘削ヘッドで、地盤強度に対応して前記既製杭のねじ込みが可能となる径で、掘削液を使用せずに、かつ排土をせずに、地盤を掘削しながら地盤をほぐして、前記掘削ヘッドでほぐされた掘削土を杭穴内に留めながら、所定の支持地盤に拡大根固め部を有する杭穴を形成する。前記拡大根固め部は、前記掘削ロッドを逆回転して、前記掘削腕を他側に揺動させて掘削する。
    (4) 前記杭穴内に、前記既製杭を回転しつつ、前記螺旋羽根で、杭穴壁周辺の地盤にねじ込みながら貫入し、前記螺旋羽根が前記根固め部内に位置するように、前記既製杭を埋設して、基礎杭を造成する。
    (5) 以上のようにして、既製杭を埋設することを特徴とする基礎杭の造成方法。
  3. 掘削ヘッドで、螺旋羽根の外径と同等又はより大径の拡大根固め部を掘削し、該拡大根固め部内に形成するソイルセメント層内に、既製杭の螺旋羽根を位置させる請求項1又は2記載の基礎杭の造成方法。
  4. 掘削ヘッドで、杭本体の外径と同等又は大径で掘削しつつ、杭穴又はほぐした地盤を形成する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基礎杭の造成方法。
  5. 外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体の下端部外周に螺旋羽根を形成して構成した既製杭を下杭として、他のコンクリート杭を上杭として、埋設する対象の既製杭を構成し、
    上杭を被覆したケーシングの下端部を前記下杭に係止し、該ケーシングの上端部を回転して、前記下杭を回転させる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基礎杭の造成方法。
  6. 外側を鋼管で被覆したコンクリート製の杭本体で、下端部外周に螺旋羽根を形成し、前記杭本体の下端部に、半周分の半ドーナッツ状の螺旋羽根片の2つを、回転対称な位置に螺旋状に固定して螺旋羽根とし、該螺旋羽根の下端に掘削突片を突設し、前記杭本体で前記螺旋羽根の上方に、前記螺旋羽根の径より小径の補助螺旋羽根を形成したことを特徴とする既製杭。
  7. 杭本体の下端を塞ぐと共に、該杭本体の下端に、掘削手段を突設したことを特徴とする請求項6記載の既製杭。
  8. 杭本体で、螺旋羽根の上方に、補助螺旋羽根より小径の螺旋条を形成した請求項6記載の既製杭。
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