JP4496512B2 - 脱栓キャップの液漏れ防止構造およびその製法 - Google Patents

脱栓キャップの液漏れ防止構造およびその製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は脱栓キャップの液漏れ防止構造およびその製法に関し、より詳しくは、廃棄時に容器口から容易に取り外すことが可能な脱栓キャップにおいて、容器と脱栓キャップの嵌合箇所の漏れを防止した構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器口から容易に分離可能にした、いわゆる脱栓キャップは、容器包装リサイクル法の施行時期との関係で最近多くの出願がなされている。その中で、例えば特開平11−29166号公報に記載された合成樹脂製キャップの構造は以下の通りである。
図15および図16に示すように、容器口部31と緊密に係合する外筒部32と内筒部33を有する合成樹脂製キャップ30であって、中心角60度以内の2本の中心線C,Cと交わる外筒部32の対向する下端から少なくとも上端の近傍まで第1弱化ライン35,35が設けられたキャップである。該第1弱化ライン35,35に加えて、外筒部32の第1弱化ライン35,35間、例えば円周方向ほぼ中心位置に、第1弱化ライン35,35と同様の第2弱化ライン36を設けてもよい。第1弱化ライン35,35の位置は、キャップ30をほぼ二等分する位置に設けることが好ましいが、前記2本の中心線C,Cが外筒部32と交差する間の内・外周壁であればよい。各弱化ライン35,36は、外筒部32の対向する下端から上端まで設けてもよいが、容器口部31とキャップ30の係合力を考慮すると、外筒部32の対向する内周壁34の下端から少なくとも上端の近傍までが好ましい範囲であるとしている。そして、外筒部32の内周壁34中間には、容器口部31に形成された周方向の突条40に係合する、周方向の突条39が形成されている。従って、各弱化ライン35,36は突条39を横断して形成されることになる。内容物を使い果たした時、外筒部32の対向する内周壁34の下端から少なくとも上端の近傍まで弱化ライン35,36が形成されているので、この弱化ライン35,36を引き裂くことにより、外筒部32を容器口部31から取り外すことができる。なお、上記のようなキャップには通常、外蓋37がヒンジ38を介して、またはネジ式等で設けら、外筒部32に嵌合または螺合するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前掲公報に記載されたキャップは外筒部32の内周壁34に形成された突条39およびその上部に位置するシール部(図示されていないが、もし設けられたとしても)を横断して弱化ライン35,36が形成されることになるので、外筒部32と内筒部33とで構成する容器口嵌合溝の内部は弱化ライン35,36の箇所で大気に連通することになり、内容物の漏れを防止することができない。一般に、キャップと容器口との間の液漏れ防止構造としては、キャップの容器口嵌合溝に容器口の内壁面、頂面、外壁面の3箇所に同時にそれぞれ接するシール部(接触面に沿って連続する、断面形状が略三角形をした突起)を突設することにより構成される。この場合、液漏れ防止に大きく影響するシール部は、容器口の内壁面と外壁面に接するシール部である。従って、上記シール部を何らかの形でキャップの容器口嵌合溝の少なくとも2箇所に存在せしめる必要がある。一方では、キャップを縦方向に引き裂き易くするためには、弱化ライン等が嵌合溝の上部に達するような長さにすることが望ましいわけであるから、液漏れ防止と脱栓のための外筒部の切断容易化(上記弱化ライン等の形成)とは相反するものがある。従来の脱栓キャップは前掲公報に開示されたような外筒部の切断容易化を優先させたものがほとんどであった。
従って、本発明は、キャップとしての高い液漏れ防止機能を有すると共に、廃棄時に、キャップの容器口からの取り外しが容易な脱栓キャップおよびその製法、特に脱栓キャップの液漏れ構造およびその製法を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の脱栓キャップの液漏れ防止構造は、注出口と、容器口に嵌合する外筒部および内筒部とで形成する嵌合溝を有する筒状の胴部と、該外筒部の一部を破断するために外筒部に設けた該外筒部の下縁から上部に至る縦方向の弱化部とを備えた合成樹脂製の脱栓キャップにおいて、前記外筒部の内側に環状嵌合部とその上部に環状シール部を突設形成し、前記環状シール部を除けた状態で前記弱化部を設け前記弱化部は、前記外筒部の下縁から前記環状嵌合部を横切る第1の弱化部と、前記外筒部の外側または中実部側から形成された、前記外筒部の上方から前記環状シール部および前記環状嵌合部の上部の背面部に至る第2の弱化部とで構成したことを特徴とする脱栓キャップの液漏れ防止構造であり、そして該脱栓キャップの液漏れ防止構造において前記第1の弱化部の上端と前記第2の弱化部の下端とは肉薄部を介して近接していることを特徴とする脱栓キャップの液漏れ防止構造に関する。
また、本発明は、注出口と、容器口に嵌合する外筒部および内筒部とで形成する嵌合溝を有する筒状の胴部と、該外筒部の内側に形成された環状嵌合部およびその上部に形成された環状シール部と、前記外筒部の一部を破断するために前記外筒部に設けた前記外筒部の下縁から上部に至る縦方向の弱化部とを備えた合成樹脂製の脱栓キャップを金型にて製造するに際し、前記外筒部の内側下縁から前記環状嵌合部を横切る第1の弱化部を金型と下方から挿入されるピンとで形成し、第2の弱化部を金型と上方から環状嵌合部の上部の背面部に至る付近まで挿入されるピンとで形成し、外筒部に第1および第2の弱化部を形成することを特徴とする脱栓キャップの液漏れ防止構造を製造する方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の脱栓キャップの液漏れ防止構造およびその製法を以下に、より具体的に説明する。
本発明の脱栓キャップの液漏れ防止構造は容器口に嵌合する外筒部の内側に形成した嵌合環状部の上部に環状シール部を、脱栓の際に外筒部の一部を破断するための弱化部により中断されることなく(すなわち完全に環状に)形成していることにより、容器口部の密閉性を高め、容器内容物が嵌合部の隙間から漏出するのを確実に防止し、しかも外筒部の一部の厚さを薄くした弱化部を設けたことにより外筒部が容易に破断し、容器からキャップを取り外すことが可能となる。
なお、本発明において「弱化部」とは該弱化部を破断することにより容易に脱栓し得るような、ある幅を有する肉薄部を意味する。ここで、上記弱化部の幅や厚さは一定であってもよいが、それぞれ段階的または連続的に異なっていてもよい。また、段階的に異なる場合(例えば2段階に異なる場合)、水平方向から見て、第1の弱化部(下側の弱化部)と第2の弱化部(上側の弱化部)とは位置がずれていてもよい。この場合、両者の弱化部は肉薄部を介して近接していることが好ましく、また、第1の弱化部が先に分断されるような位置関係になっていることが、脱栓を無理なく行えるので、特に好ましい。
脱栓操作をより簡単にするために、外筒部の外周に把手を取り付けておくことができる。該把手は、例えば弱化部を跨いだ位置の外筒部上に延び、かつ弱化部近傍で外筒部に一体に結合され、そしてその外筒部とは弱化部直前まで破断可能な連結部により少なくとも部分的に結合される。このような把手を取り付けることにより、該把手を外方に引っ張ることにより、弱化部を破断し、脱栓を容易に行うことができるだけでなく、キャップを容器口に嵌合する打栓工程の際に弱化部の分断が防止される。
上記弱化部は非常にシンプルな構造となっているため、通常の金型を用い、該当位置に上下方向からピンを挿入することによって、本発明の脱栓キャップの液漏れ防止構造は極めて容易に製造することができる。
【0006】
【実施例】
本発明の脱栓キャップの液漏れ防止構造およびその製法の実施例を添付した図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の液漏れ防止構造を有する脱栓キャップの一実施例を図1ないし図9に示す。この脱栓キャップ1は、蓋部2と胴部4から概略構成され、両者はヒンジ3で一体化されている。胴部4は円筒状で、その外周面を形成する外筒部5と、該外筒部5の内面に対して適宜間隔をおいて垂下された環状の内筒部6とで形成する嵌合溝7を有する。この嵌合溝7に容器口を嵌合することにより、脱栓キャップ1は容器に固定される。また、胴部4の上半分には、直立した円弧状の注ぎ壁11がヒンジ3に近い部分が切欠かれるように設けられている。さらに、胴部4の外筒部5の外周面には、把手片15が外筒部5の円筒側面に追随して屈曲するように一体に形成され、該把手片15の基部である縦方向に延びた固定端15a近傍には、外筒部5上部から下縁まで狭幅の弱化部8が形成されている。
胴部4の嵌合溝7に容器口を嵌合固定した状態で脱栓キャップ1がはずれることがないように、その保持力をより大きくするために、嵌合環状部9が外筒部5の内側に突出するように形成されており、該環状部9の上側にはさらに環状シール部10が形成され、一方、内筒部6の外方には環状凸部19が突出するように形成され(本例では3カ所)、そして嵌合溝7の頂面にも環状凸部20が突設されている(本例では2カ所)。
上述の弱化部8は、嵌合環状部9を横切るように形成された極薄壁部である第1の弱化部81(図4,図6参照)と、その上部に続く薄ないし極薄壁部である第2の弱化部82(図4〜図6参照)とからなる。第1の弱化部81は同一幅で同一の厚さ(幅w1 ,厚さd1 ,図4,図8および図9参照)を有し、第2の弱化部82は同一幅ではあるが、厚さは均一ではなく、一部が特に薄くなっている[幅w2 ,厚さはd2 の部分とd2 〜d3 の部分を有する(d2 >d3 ),図4,図5,図7および図9参照](それぞれの具体的な大きさについては後述する)。
脱栓時、弱化部8を破断することになるが、第1の弱化部81が破断された後、第2の弱化部82が破断されるように、両者の位置を少しずらして設けてある。これにより、無理なく破断操作が行えるようになっている。ここで、第2の弱化部82は外筒部5の外側ないしは中実部側から、外筒部5の環状嵌合部9の上部背面部に至るまで形成されていることにより、環状シール部10を横断することがない。これにより該シール部10は欠けることなく完全に環状をなし、容器口部の外壁全周に当接し、液漏れを確実に防止する。
固定部15aから弱化部8を跨いで延びる把手片15は、把持しやすい幅および長さを確保して形成される。外筒部5の下部筒部5aの直径をほぼ3cmとした場合には、把手片15の幅を約1cm、その長さを約6cm程度とすると把持しやすい。このような大きさのキャップの場合、上記d1 、d2 およびd3 の大きさは、例えばそれぞれ約0.3mm、約1mmおよび約0.25mmに設定される。また、把手片15の幅を下部筒部5aの高さと同一に形成すると把手片15が突出しないので外観もよい。しかしながら、容器の口の大きさに応じて脱栓キャップの大きさは適宜に変更されるものであるから、把手片15の大きさおよび形状も把持しやすい範囲内で適宜決定すればよい。
把手片15の弱化部8を跨いで延びた部分には、外筒部5との間に破断可能な連結部16によって、把手片15が外筒部5の上縁に沿って一体形成されている。連結部16は、把手片15を除去して示した図9から解るように、把手片15のめくり端部15bの近傍から弱化部8に接する部分まで、中心角で220〜140度の範囲、特に約230度の範囲に渉って外筒部5上端と把手部15上端とが接続される。このとき、めくり端部15bから所定間隔Lのあきを確保するように形成されているので連結部16の破断が容易になる。なお、連結部16の位置は外筒部5の中央部や下部にあってもよく、連続している必要もなく断続的であってもよいが、図示のように上記把手片上端部と上記外壁上端部とを連結することにより、無理な力を負荷することなしに、脱栓操作を行うことができるだけでなく、胴部上面に埃等が入り込む隙間が生じないので使用時の清潔感が維持される脱栓キャップとなり、好ましい。なお、キャップの打栓時には外筒部5にかなり大きな力が負荷されるが、上記のように把手片15を弱化部8を跨いで取り付けておくことにより、打栓の際の弱化部8の分断を防止することができる。
また、めくり端部15bには、外筒部5に対向する側に垂直方向に突出する引掛部(図示せず)を形成しておくと、把手片15を剥す際に、指が引っ掛かるので容易に連結部16を破断しやすい。また、めくり端部15bの形状は、図10(A),(B)に示すように、角を直角または面取りして形成してもよく、機能性およびデザイン等を考慮して適宜作成され得る。
さらに、把手片15はその基部に相当する固定端15aで外筒部5と結合されているが、該固定端15aのめくり端部15b側には弱化部8が形成され、そのさらにめくり端部15b側に設けた、外筒部5上端近傍から下方に伸びる容易に切断し得る狭幅の連結部17によっても弱く結合されている(図9参照)。
また、把手片15は、図9に示すように、固定端15aが弱化部8の右側に位置するように形成されているため、脱栓時には、把手片15のめくり端部15bを反時計方向に引っ張るが、これに限定されるものではなく、把手片15のめくり端部15bを時計方向に引っ張るように、弱化部8の左側に固定端15aを形成してもよい。
上記したような本発明の脱栓キャップ1を容器口に嵌合した場合、図11に示すように、容器口23が脱栓キャップ1の嵌合溝7に嵌合され、容器口23の内壁面、頂面および外壁面はそれぞれ内筒部6外側面の環状凸部19、嵌合溝7頂面の環状凸部20および外筒部5の環状シール部10により確実にシールされている。環状シール部10および各環状凸部19,20は完全に環状であるため、特に弱化部を設ける必要のある外筒部5の環状シール部10は弱化部により分断されていないため、図中のa、bおよびcのいずれにも隙間が生じることがなく、容器内容物が外部に漏れ出ることはない。
【0007】
なお、本実施例では胴部4と蓋部2がヒンジ3で一体化された脱栓キャップ1の例をを挙げ、これまで液漏れ構造を中心に説明したが、脱栓キャップのその他の部分について次に概略説明する。
注ぎ壁11で囲まれた円状部分には、容器口を閉塞する密封底板部13が形成されており、該密封底板部13には、他の部分より周縁の厚さの薄い弱化線14が形成され、さらに、指掛けリング12が外部上方に突出するように弱化線14と一体に形成されている。該指掛けリング12を強く引上げることによって弱化線14の周縁が密封底板部13から切断され、弱化線14で囲まれた部分が除去され、密封底板部13の一部が開口される。このように弱化線14は、注ぎ口を形成するものであり、一般に円形、楕円形、菱形、ひょうたん形等に形成される。
一方、蓋部2には、常時開口されている注ぎ壁11から液体が漏れないように、外壁の内側面に所定間隔をあけて円筒状のシール壁18が形成されている。シール壁18は、蓋部2を胴部4に被冠した状態で、胴部4の注ぎ壁11の内側に当接するように、その高さを対応させている。
上述した構成のキャップを固定した容器内の液体を注ぎ出す場合には、容器を所定角度傾倒すれば自重により液体が容器口へ流下し、弱化線14を除去することにより形成される注ぎ口を介して注ぎ壁11から液体が注ぎ出される。さらに、元の状態に容器を戻すと、液体は注ぎ壁11および注ぎ口を逆流して容器内に流入する。そして、液体を注ぎ出さないときには、蓋部2を胴部4に被冠することにより、注ぎ壁11および注ぎ口からなる注出口は閉塞される。
【0008】
上記したような本発明の脱栓キャップの製造について次に説明する。図12ないし図14に示すように、図中の矢印方向から従来慣用の金型を使用して脱栓キャップはポリオレフィン例えばポリエチレン、ポリプロピレン等から一体に成形されるが、その際に、外筒部5の弱化部8に相当する箇所に上下方向から所望形状のピン21,22を挿入することにより、外筒部5の嵌合環状部9に相当する部分に幅w1 で厚さd1 (図4および図9参照)の第1の弱化部81と、その上部に連続する幅w2 で厚さがd2 ないしd3 [d2 >d3 ,図示の例では厚さd3 となる近傍で厚さがd2 からd3 へ漸減している(図4および図9参照)]の第2の弱化部82とからなる弱化部8を形成する。第2の弱化部82を形成するための上側ピン21は、図13(B)に示すような、矩形に半円が結合された横断面形状を有する。このようなピンを外筒部5の外側ないしは中実部に相当する箇所に挿入することにより、外筒部5の内面に形成される環状シール部10を中断することがなく、所望の厚さの弱化部を成形することができる。なお、ここで、第1の弱化部81および第2の弱化部82をそれぞれの厚さとするために、上記ピン21,22とに適合した金型部材が必要であることは容易に理解されるであろう。
また、説明の便宜のために、金型やピンの移動方向を上下としたが、技術的に可能であれば、その方向は左右であっても、斜め方向であっても何ら差し支えない。
【0009】
上述した構成の本発明の脱栓キャップを容器口から取り外す作業を以下に説明する。
最初に、把手片15のめくり端部15bを固定端15a側に向かって水平方向に引っ張ることによって把手片15の破断しやすい上端の連結部16が破断される。連結部16が完全に破断された後、更に外方に把手片15を引っ張ると、縦方向の連結部17が容易に破断され、さらに把手片15を引っ張ると、まず第1の弱化部81が容易に破断され、次いで第2の弱化部82の極薄部82aが容易に破断され、外筒部5自体が破断されて容易に容器口から外れ、さらに引っ張ることにより、キャップ1全体を取り外すことができる。これらの操作の際、特に強い力を要することはない。
以上詳述したように、本発明の脱栓キャップの脱栓時には、把手片15を持って行うように説明したが、連結部16,17および弱化部8を破断した後、蓋部2を持って上方に引っ張ることにより脱栓キャップを容器口から取り外してもよい。蓋部2は把手片15と比較して大きく握りやすいので、このような脱栓方法にすると、より容易に脱栓キャップを容器口から取り外しやすくなる。また、上記のように外筒部5外周に巻回される把手片によらず、弱化部8近傍に適当形状の突起を設けておき、該突起に力を負荷して、弱化部を破断するようにすることもできる。このとき、該突起を打栓時に弱化部を保護するように形成することは好ましい手段である。
なお、これまで蓋部2と胴部4とはヒンジ3で連結されている例を示してきたが、本発明はこれに限定されず、胴部4と蓋部2とが螺合されるものであってよい。
【0010】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の脱栓キャップの液漏れ防止構造は、容器口に嵌合する外筒部の内側に形成した嵌合環状部の上部に環状シール部を、脱栓の際に外筒部の一部を破断するための弱化部により分断されることなく設けたことにより、容器口部の密閉性が向上し、キャップと容器の隙間から容器内容物の漏出を確実に防止する。また、外筒部の一部の厚さを薄くした弱化部を、外筒部の下縁から上部に至る縦方向に設けたことにより、外筒部の破断が容易となり、脱栓操作が極めて簡単となった。
上記弱化部は複数設けても、また単一箇所であっても幅および/または厚さの異なるものを設けたり、位置を少しずらして設けたりすることができ、極めて多様な態様を採り得る。例えば外筒部下縁側の弱化部を第1の弱化部、その上部を第2の弱化部とし(それらの幅および/または厚さを異なるものとし)、左側から右側方向に分断する力を負荷するならば、第2の弱化部を第1の弱化部のわずかに左側にずらすことにより(上記における左右はキャップの外部からみた場合の位置関係を意味する)、外筒部の分断はより無理なく行うことができる。
さらに、本発明の脱栓キャップの液漏れ構造の製造は、上記弱化部に該当する箇所に上下方向から適当なピンを挿入するだけで、従来慣用の金型を用いて行うことができるので、極めて容易であり、設備投資等をほとんどせずに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱栓キャップの一例を示す平面図である。
【図2】図1に示す脱栓キャップの底面図である。
【図3】図1のIII−III線の断面図である。
【図4】図2のIV−IV線の断面図である。
【図5】図2のV−V線の断面図である。
【図6】図5のX方向からの矢視図(外筒部内面の正面図)である。
【図7】図6のVII−VII線の断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線の断面図である。
【図9】図1に示す脱栓キャップの側面図である。
【図10】把手片の形状を示す概略図である。
【図11】容器口に嵌合された本発明の脱栓キャップを示す断面図である。
【図12】本発明の脱栓キャップの製造工程を示す説明図である。
【図13】本発明の脱栓キャップの要部である弱化部の製造工程を示す説明図である。
【図14】本発明の脱栓キャップの要部である弱化部の製造工程を示す図面であり、(A)は正面方向から示す説明図であり、(B)は使用される上側ピンの横断面図[(A)のB−B線の断面図]である。
【図15】脱栓機能を有する従来のキャップを示す断面図である。
【図16】図15のキャップの一部を破断して示す平面図である。
【符号の説明】
1 脱栓キャップ
2 蓋部
3 ヒンジ
4 胴部
5 外筒部
6 内筒部
7 嵌合溝
8 弱化部
81 第1の弱化部
82 第2の弱化部
82a 第2の弱化部の最薄部
9 環状嵌合部
10 環状シール部
11 注ぎ壁
19 環状凸部(内筒部の)
20 環状凸部(嵌合溝頂部の)
21 上側ピン
22 下側ピン
23 容器口

Claims (3)

  1. 注出口と、容器口に嵌合する外筒部および内筒部とで形成する嵌合溝を有する筒状の胴部と、該外筒部の一部を破断するために外筒部に設けた該外筒部の下縁から上部に至る縦方向の弱化部とを備えた合成樹脂製の脱栓キャップにおいて、
    前記外筒部の内側に環状嵌合部とその上部に環状シール部を突設形成し、前記環状シール部を除けた状態で前記弱化部を設け、
    前記弱化部は、前記外筒部の下縁から前記環状嵌合部を横切る第1の弱化部と、前記外筒部の外側または中実部側から形成された、前記外筒部の上方から前記環状シール部および前記環状嵌合部の上部の背面部に至る第2の弱化部とで構成したことを特徴とする脱栓キャップの液漏れ防止構造。
  2. 請求項記載の脱栓キャップの液漏れ防止構造において前記第1の弱化部の上端と前記第2の弱化部の下端とは肉薄部を介して近接していることを特徴とする脱栓キャップの液漏れ防止構造。
  3. 注出口と、容器口に嵌合する外筒部および内筒部とで形成する嵌合溝を有する筒状の胴部と、該外筒部の内側に形成された環状嵌合部およびその上部に形成された環状シール部と、前記外筒部の一部を破断するために前記外筒部に設けた前記外筒部の下縁から上部に至る縦方向の弱化部とを備えた合成樹脂製の脱栓キャップを金型にて製造するに際し、
    前記外筒部の内側下縁から前記環状嵌合部を横切る第1の弱化部を金型と下方から挿入されるピンとで形成し、第2の弱化部を金型と上方から環状嵌合部の上部の背面部に至る付近まで挿入されるピンとで形成し、外筒部に第1および第2の弱化部を形成することを特徴とする脱栓キャップの液漏れ防止構造を製造する方法。
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JPH11236065A (ja) * 1997-12-15 1999-08-31 Ajinomoto Co Inc 脱栓キャップ
JP2001048213A (ja) * 1999-08-04 2001-02-20 Ajinomoto Co Inc 胴部破断可能なキャップ体

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