JPH08324612A - 液体収納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内溶液の未使用を表現できるようにするとと
もに、封緘部材のサイズに拘わらずに簡単な操作で開封
できるようにした液体収納容器を提供する。 【構成】 液体収納容器１を、容器体２と、該容器体の
口頸部６へ、肉薄ヒンジ13を介してキャップ14を付設し
た嵌着筒部10を液密に嵌着固定するとともに、該嵌着筒
部の注出孔12内へキャップ14の栓筒15を液密に嵌合さ
せ、またキャップ周壁16前面から垂下した帯片17を、嵌
着筒部10に付設した係合突子19へ係止させた栓蓋部材８
と、上記嵌着筒部10に嵌着した短筒24の外周面に破断容
易な連結部25を介して遮蔽筒26を起立し、かつ該遮蔽筒
の下端面から変形可能な肉薄筒部27を、肩部５上面に近
接ないし当接する位置まで垂下した封緘部材23とで構成
し、遮蔽筒26で上記帯片17を覆うように形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液体収納容器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】例えば、実開平6-78262 号公報に記載さ
れているように、胴部上端から起立した口頸部の下部に
外向きフランジを、かつ口頸部の外面中間部外周に第１
係合突条をそれぞれ付設した容器体と、上記口頸部外面
に頂壁周縁から垂設した周壁を嵌合させるとともに、該
周壁下端に斜下外方へテーパ状に突出する外向きフラン
ジ状の肉薄壁を、かつその周壁の下端内面に上記第１係
合突条下面へ上面が係合する第２係合突条をそれぞれ付
設し、また周壁中間部に平行に周設した第１、第２破断
線間の破断帯の一部を切離し、かつ、該破断帯の一端に
摘み片を付設した封緘キャップとからなり、上記肉薄壁
の外周部下面を外向きフランジの外周部上面へ圧接させ
ている封緘キャップ付き容器が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来容器では上記摘み片を掴んで口頸部の周囲に沿って１
周させて破断帯を毟り取るため開封操作が面倒であると
いう問題があり、また従来容器に少量の液体、例えば開
封後に１週間で使い切る程度の化粧液を収納させる場合
に、容器体を小さくすると、摘み片がますます小さくな
って掴みにくいという問題が生じる。この問題を解決す
るために、摘み片を容器体に比較して大きくすればよい
が、外観が悪くなるという問題が生じる。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
容器体と、該容器体の口頸部へ頂壁中央部に注出孔を穿
設した嵌着筒部を液密に嵌着固定するとともに、該嵌着
筒部に肉薄ヒンジを介して付設したキャップから垂下し
た栓筒を上記注出孔内へ液密に嵌合させ、また上記キャ
ップ周壁前面から可撓性を有し、かつ基部に透孔を穿設
した帯片を垂設し、該帯片を嵌着筒部の前面上部に付設
した係合突子へ嵌合させた栓蓋部材と、上記嵌着筒部の
下端部外面に固着した短筒の外周面から側外方へ突設し
た破断容易な連結部を介して遮蔽筒を起立し、かつ該遮
蔽筒の下端面から変形可能な肉薄筒部を上記肩部上面に
近接ないし当接する位置まで、垂下した封緘部材とで構
成し、遮蔽筒で上記帯片を覆うようすることで、内溶液
の未使用を表現できるようにした、しかも封緘部材の外
観をよくし、また上記封緘部材のサイズに拘わらずに遮
蔽筒を引き上げる、横方向に捩じる、あるいは下方へワ
ン・プッシュする等の何れの操作でも開封できる、開封
操作を極めて簡単にした液体収納容器を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の手段は、胴部４上端から肩部５を介して口
頸部６を起立した容器体２と、上記口頸部６の外面へ凹
凸の嵌合手段を介して嵌着筒部10を液密に嵌着固定し、
該嵌着筒部の上面を閉塞する頂壁11の中央部に注出孔12
を穿設するとともに、嵌着筒部10の後側上端に肉薄ヒン
ジ13を介して付設したキャップ14の下面中央部から垂下
した栓筒15を、上記注出孔12内へ液密に嵌合させ、かつ
上記キャップ周壁16前面から可撓性ある帯片17を垂設し
て、該帯片基部に穿設した透孔18を、上記嵌着筒部10の
前面上部に付設した係合突子19へ嵌合させた栓蓋部材８
と、上記嵌着筒部10の下端部外面に固着した短筒24の外
周面から側外方へ突設した破断容易な連結部25を介し
て、上記頂壁11よりも上端を上方に位置させて遮蔽筒26
を起立し、かつ該遮蔽筒の下端面から変形可能な肉薄筒
部27を、該筒部下端が上記肩部５上面に、近接ないし当
接する位置まで、垂下した封緘部材23とからなり、上記
両部材は、それぞれ合成樹脂材で一体成形した。

【０００６】

【作用】図１が示す状態では、栓蓋部材８の外周は封緘
部材23によって覆われており、係合突子19から帯片17を
外せないので、開栓できない。また上記遮蔽筒26の下端
面から肩部５上面まで肉薄筒部27で覆われているから、
ドライバー等を用いて嵌着筒部10を容器体２から外す
と、上記肉薄筒部27にドライバー等による変形跡が残る
こととなり、よって、不法にこじ開けることもできな
い。開栓する場合は、遮蔽筒26を引き上げて連結部25を
破断し、図３が示すように容器体２から取り外す。この
後、帯片17を係合突子19から外して、図４が示すように
キャップ14を開放する。また該状態から閉栓する場合
は、キャップ14を倒伏して栓筒15を注出孔12に嵌合する
とともに、透孔18に係合突子19を嵌入させて、帯片17と
係合突子19とを係止する。

【０００７】

【実施例】本発明の液体収納容器１は図１が示すよう
に、容器体，栓蓋部材，及び封緘部材とからなり、それ
等全体，少なくとも容器体を除く二部材をそれぞれ合成
樹脂材で一体成形している。

【０００８】容器体２は、底壁３の外周縁部から胴部４
を起立して、該胴部から肩部５を介して口頸部６を起立
している。図示例では上記口頸部６は胴部４に較べ肉厚
にするとともに、上端部外面に巾広の帯状突条７を周設
している。該容器体２は合成樹脂又は硝子製とする。

【０００９】栓蓋部材８は、上記口頸部６の外面へ嵌着
筒部10を液密に嵌着固定し、該嵌着筒部の上面を閉塞す
る頂壁11の中央部に注出孔12を穿設するとともに、嵌着
筒部10の後側上端に肉薄ヒンジ13を介して付設したキャ
ップ14の下面中央部から垂下した栓筒15を上記注出孔12
内へ液密に嵌合させ、かつ上記キャップ周壁16前面から
可撓性を有する帯片17を垂設して、該帯片基部に穿設し
た透孔18を上記嵌着筒部10の前面上部に付設した係合突
子19へ嵌合させて形成している。

【００１０】図示例では嵌着筒部10と口頸部６との液密
を良好にするために、嵌着筒部10を内外二重の筒部10
ａ，10ｂで構成している。嵌着筒部10と口頸部６との嵌
着固定は、上記外筒部10ｂの上部内面に凹条20を周設
し、該凹条に上記帯条突条７を嵌着させることで行って
いる。また頂壁11の上面には注出孔12の周縁部から、閉
栓時に図５が示すように上端面が上記キャップ14の下面
に密着するノズル21を起立している。上記外筒部10ｂの
下部は、後述する封緘部材固着のため、下向き段部10ｃ
を介して、その下方外径を小径としている。

【００１１】封緘部材23は、上記嵌着筒部10の下端部外
面に固着した短筒24の外周面から側外方へ突設した破断
容易な連結部25を介して遮蔽筒26を起立し、かつ該遮蔽
筒の下端面から変形可能な肉薄筒部27を垂下させて形成
している。なお、上記遮蔽筒26は、その上端を上記頂壁
11よりも上方に位置させており、また肉薄筒部27は、そ
の下端を上記肩部５上面に近接ないし当接させている。

【００１２】図示例では嵌着筒部10と短筒24との固着
を、図５が示すように嵌着筒部10の下端部を小外径とな
し、該小外径部分に上記短筒24の内面を強制嵌着させ
て、かつ短筒24上端面を下向き段部10ｃ下面に係合させ
て行っている。このため、短筒24の上端は嵌着筒部10の
下向き段部10ｃに当接しているので、上記遮蔽筒26を上
方へ引き上げる際に、短筒24が図示の位置から上方へず
れることはない。なお嵌着筒部10と短筒24との固着は、
凹凸の嵌合手段を介して行ってもよい。また輸送中や保
管中に上記遮蔽筒26に物が直接落下して開封しないよう
に、遮蔽筒26の上面を図１が示すように上記キャップ14
の上面より一段低くしている。

【００１３】また図示例では図２及び図５が示すよう
に、複数の細い径のリブを上記連結部25として用い、短
筒24と遮蔽筒26とを連結したが、短筒24の下端外面に周
設した、破断線を穿設した肉薄部であってもよい。な
お、遮蔽筒26の上部外面には、図２が示すように、該遮
蔽筒を引き上げて連結部25を破断する際に、指掛かりと
して利用する外向きフランジ28を周設している。

【００１４】以上説明したように、本実施例では連結部
25の破断を遮蔽筒26の引き上げにより行ったが、遮蔽筒
26を横方向へ捩じったり、あるいは遮蔽筒26を下方へワ
ン・プッシュすることで行ってもよい。なお、上記遮蔽
筒26を押下げて連結部25を破断する場合には、肉薄筒部
27に該下端面から切り込ませたスリットを複数配置する
と、より好適である。

【００１５】

【発明の効果】本発明は既述構成とするもので、封緘部
材23を、嵌着筒部10の下端部外面に固着した短筒24の外
周面から側外方へ突設した破断容易な連結部25を介して
起立した遮蔽筒26と、該遮蔽筒の下端面から肩部５上面
へ近接ないし当接する位置まで垂下した変形可能な肉薄
筒部27とで構成したから、外観もよく、しかも上記封緘
部材23のサイズに拘わらずに、遮蔽筒26を引き上げる、
横方向に捩じる、あるいは下方へワン・プッシュする等
の何れの操作でも開封できる、開封操作の簡単な液体収
納容器１を提供することができる。

【００１６】また、係合突子19に嵌合してキャップ14の
開放を阻止する帯片17を、遮蔽筒26で覆うようにしたか
ら、シュリンクパック等の特殊包装をしなくても内溶液
の未使用を表現することができ、またその帯片17はキャ
ップ周壁前面から垂設するから、上記遮蔽筒26の除去後
は、キャップ14の開閉用摘み片として使用することがで
きる。更にまた、変形可能な肉薄筒部27を遮蔽筒26の下
端面から上記肩部５上面に近接ないし当接する位置まで
垂下し、ドライバー等を用いて嵌着筒部10が口頸部６よ
り外されたときには肉薄筒部27に変形跡が残るようにし
たから、流通過程で不法にこじ開けられるのを防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一部を切欠いて示す本発明液体収納容器の側面
図である。

【図２】栓蓋部材を縦断して示す斜視図である。

【図３】遮蔽筒を取り外した状態を示す液体収納容器の
断面図である。

【図４】開栓状態で示す液体収納容器の断面図である。

【図５】液体収納容器要部の拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 液体収納容器 ２ 容器体 ８ 栓蓋部材 12 注出孔 14 キャップ 23 封緘部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 胴部４上端から肩部５を介して口頸部６
   を起立した容器体２と、上記口頸部６の外面へ凹凸の嵌
   合手段を介して嵌着筒部10を液密に嵌着固定し、該嵌着
   筒部の上面を閉塞する頂壁11の中央部に注出孔12を穿設
   するとともに、嵌着筒部10の後側上端に肉薄ヒンジ13を
   介して付設したキャップ14の下面中央部から垂下した栓
   筒15を上記注出孔12内へ液密に嵌合させ、かつ上記キャ
   ップ周壁16前面から可撓性ある帯片17を垂設して、該帯
   片基部に穿設した透孔18を上記嵌着筒部10の前面上部に
   付設した係合突子19へ嵌合させた栓蓋部材８と、上記嵌
   着筒部10の下端部外面に固着した短筒24の外周面から側
   外方へ突設した破断容易な連結部25を介して、上記頂壁
   11よりも上端を上方に位置させて遮蔽筒26を起立し、か
   つ該遮蔽筒の下端面から変形可能な肉薄筒部27を、該筒
   部下端が上記肩部５上面へ近接ないし当接する位置ま
   で、垂下した封緘部材23とからなり、上記両部材は、そ
   れぞれ合成樹脂材で一体成形したことを特徴とする液体
   収納容器。