JPH0534149U - 合成樹脂製の封緘式キヤツプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャップ本体と該本体上面を開閉する補助蓋
とを、各後部で薄肉ヒンジで一体に連結した合成樹脂製
の封緘式キャップにおいて、補助蓋開蓋によりタブが前
方突出して、閉蓋後もキャップ外形が大きく変化するよ
う設けることで、そのキャップが開蓋済みであることが
一見して判明するようにした。 【構成】 上記キャップにおいて、補助蓋11の前部から
突出する指掛け板15の左右両端部分に、後部左右両端を
弾性破断部17, 17で連結させてタブ16を前方突出し、該
タブを破断部17, 17の弾性に抗し押下げて、キャップ本
体第１周壁８に、上記破断部よりも弱くスポット溶着19
させた。 【効果】 補助蓋開蓋でスポット溶着19が剥離し、破断
部17, 17の弾性復元でタブ16は前方突出するから、補助
蓋を閉じてもそのタブ16をみれば開封済みであることが
明白となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は合成樹脂製の封緘式キャップに係る。

【０００２】

【従来の技術】

合成樹脂製の封緘式キャップとして、例えば胴部上端から肩部を介して口頸部 を起立する容器体の肩部内周部に第１鋸歯状部を付設すると共に、上記口頸部に 螺合させたキャップ周壁の下端面に第２鋸歯状部を付設して、締付け方向へのキ ャップ螺動によっては互いに滑動して上記第１、第２鋸状歯の噛合せが大となる と共に、弛め方向に対しては、それ等両鋸状歯の噛合せによって螺動が不能とな るようにし、又キャップ周壁の下部に破断線を周設して、キャップを強く弛め方 向へ回すとその破断線が切断してその破断線よりも上方のキャップ部分だけを除 去できるようにした考案が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の封緘式キャップは、容器体肩部の内周部とキャップ周壁の下端面と にそれぞれ鋸状歯を付設するから、その容器体およびキャップ形成用金型構造が 複雑となって高価となり易い欠点がある。又破断線切断の有無によって開蓋の有 無が判明する筈であるが、その破断部切断のまゝでキャップを元通り閉蓋すると 、その破断部切断の有無を見分け難いことがある。

【０００４】 本案はキャップ本体と該本体上面を開閉する補助蓋とを各後部でヒンジ連結し た合成樹脂製キャップにおいて、補助蓋前部から破断部を介して前方突出したタ ブをその破断部の弾性に抗して下方へ押下げてキャップ本体周壁へ、上記破断部 よりも弱くスポット溶着させることで、補助蓋開蓋によりスポット溶着部分が剥 離してタブが前方突出し、よってキャップ外見が大きく変化して開蓋の有無を見 分けることが容易となるよう設けたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

容器体口頸部の上端面を閉塞する第１頂壁７外周から、上記口頸部外面へ嵌合 させる第１周壁８を垂設すると共に、容器体内収納物の注出口10を上記第１頂壁 ７に穿設したキャップ本体６と、上記注出口10を閉塞する第２頂壁12外周から、 第１周壁８の上部外面へ着脱自在に嵌合させた第２周壁13を垂下する補助蓋11と を有し、上記第１周壁８の後面上部と第２周壁13の後面下部とを薄肉ヒンジで一 体連結すると共に、第２周壁13の前面下端部から開蓋用指掛け板15を前方突出す る合成樹脂製キャップにおいて、上記指掛け板15左右両端の第２周壁13部分へ後 部左右両端を弾性破断部17, 17で連結させてタブ16を前方へ突設すると共に、上 記破断部17, 17の弾性に抗してそのタブ16を第１周壁８前面へ押付け、該第１周 壁８とタブ16とを、上記破断部17, 17よりも弱くスポット溶着19させた。

【０００６】

【作用】

図１の閉蓋状態から補助蓋11の指掛け板15を押上げて、キャップ本体第１周壁 ８と補助蓋11に付設したタブ16とのスポット溶着19（第２図参照）を剥離する。 するとタブ16は破断部17, 17の弾性に抗して押下げられていたため、その復元力 で破断部17, 17を支点として前方へ回動することとなり、よってキャップ外形が 大きく変化して開封されたことを示す。尚開封後の使用の際は破断部17, 17切断 によりタブ16を廃棄する。

【０００７】

【実施例】

１は容器体で胴部上端から肩部２を介して口頸部３を起立する。その口頸部外 面にはキャップ抜出し防止用の第１突条４を周設している。

【０００８】 キャップ５はキャップ本体と補助蓋とを有する。

【０００９】 キャップ本体６は容器体口頸部の上端面を閉塞する第１頂壁７外周から口頸部 外面に嵌合させる第１周壁８を垂下する。その第１周壁内面には上記第１突条４ 下面へ抜出し不能に係合する第２突条９を周設し、上方からの押込みにより第２ 突条９が第１突条４を乗越え係合するよう設けている。第１頂壁中央部には注出 口10を穿設している。

【００１０】 補助蓋11は、上記注出口10を閉塞する第２頂壁12外周から、第１周壁８の上部 外面へ下端部を嵌合させる第２周壁13を垂下し、又第２頂壁12からは上記注出口 10内へ嵌合させる筒栓14を垂下する。第２周壁の前部下端には指掛け板15を付設 している。

【００１１】 キャップ本体６と補助蓋11とは各周壁後部で薄肉ヒンジで一体連結する。図示 例キャップはいわゆる三点ヒンジで連結するが、通常の薄肉ヒンジでもよい。

【００１２】 上記指掛け板15の左右両端の第２周壁部分へ、タブ16の後部左右両端を小径連 結部で形成する弾性破断部17, 17で連結させる。該タブの後縁部には指掛け板15 を嵌合可能に大きく凹部18を形成するとよい。該タブは弾性破断部17, 17の弾性 に抗して押下げ、そのタブ16をキャップ本体の第１周壁８前面へ押付け、該第１ 周壁８とタブ16とを図２のようにスポット溶着19する。該スポット溶着は例えば タブ16と第１周壁８との対向面一部に小突子を付設しておき、超音波接着等で溶 着すればよい。該溶着は破断部17, 17よりも弱く、即ち開蓋のために指掛け板15 を押上げるとスポット溶着19が剥離し、上記指掛け板押上げによっては破断部17 , 17が切断しないよう設ける。スポット溶着部が剥離すると、タブ16は破断部17 , 17を形成する小径連結部の弾性で第１周壁８前面から離れてその先端部が前方 へ突出するよう設ける。

【００１３】

【考案の効果】

本案は既述構成とするもので、開蓋するとタブ16の先端部がキャップ本体の第 １周壁８から離れて前方へ突出するため、開蓋前と開蓋後とではキャップ外形が 著しく変化することとなってその変化を見落すことがなく、又そのタブ16は補助 蓋11の指掛け板15左右両側部分から破断部17, 17を介して突出させ、その破断部 の弾性に抗し押下げしてキャップ本体の第１周壁前部へスポット溶着させるから 、指掛け板15押上げによる開蓋が容易であると共に、その開蓋時におけるタブ引 上げでのスポット溶着部19の剥離を容易かつ確実に行うことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案キャップの斜視図である。

【図２】そのキャップ要部の拡大断面図である。

【図３】タブをキャップ本体の第１周壁にスポット溶着
する以前の状態で示す、本案キャップの斜視図である。

【符号の説明】

６ キャップ本体 11 補助蓋 17 破断部 19 スポット溶着

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器体口頸部の上端面を閉塞する第１頂
   壁７外周から、上記口頸部外面へ嵌合させる第１周壁８
   を垂設すると共に、容器体内収納物の注出口10を上記第
   １頂壁７に穿設したキャップ本体６と、上記注出口10を
   閉塞する第２頂壁12外周から、第１周壁８の上部外面へ
   着脱自在に嵌合させた第２周壁13を垂下する補助蓋11と
   を有し、上記第１周壁８の後面上部と第２周壁13の後面
   下部とを薄肉ヒンジで一体連結すると共に、第２周壁13
   の前面下端部から開蓋用指掛け板15を前方突出する合成
   樹脂製キャップにおいて、上記指掛け板15左右両端の第
   ２周壁13部分へ後部左右両端を弾性破断部17, 17で連結
   させてタブ16を前方へ突設すると共に、上記破断部17,
   17の弾性に抗してそのタブ16を第１周壁８前面へ押付
   け、該第１周壁８とタブ16とを、上記破断部17, 17より
   も弱くスポット溶着19させたことを特徴とする合成樹脂
   製の封緘式キャップ。