JP4495739B2 - 操舵システム - Google Patents

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Description

本発明は、前輪の転舵角と車速にもとづいて、後輪のトー角を作動制御する操舵システムに関し、特に前輪の転舵を補助する電動パワーステアリング装置を組合わせた操舵システムに関する。
電動パワーステアリング装置は、電動機が操舵トルクの大きさに応じた補助トルクを発生し、この補助トルクをステアリング系に伝達して、運転者が操舵する操舵力を軽減するものである。操舵トルクと車速によって定まるベース電流(アシストトルク)を、ステアリング系のイナーシャ(慣性)とダンピング(粘性)によって補償し、この補償された電流を目標電流として電動機を制御する技術が開示されている(特許文献1、2参照)。
このような、電動パワーステアリング装置の電動機としてブラシレスモータを用いたものが特許文献3に開示されている。
また、特許文献4には、操向ハンドルの操作角と車速にもとづいて、全走行輪を独立して作動制御する全輪独立操舵装置の技術が開示されている。
特開2002−59855号公報(図2) 特開2000−177615号公報(図2) 特開2004−322814号公報(図2、図3) 特公平6−47388号公報(図2)
特許文献1に記載のダンピング、イナーシャ、および、ベース電流の各特性は、ベーステーブル、ダンパテーブル、および、事実上微分特性を備えるイナーシャテーブルを用いて演算される。ここで、操舵トルク、車速および電動機角速度の関数である各テーブルの設定方法について検討する。ベーステーブルは、車速が速くなるほどゲインを低くし、かつ、不感帯を大きくして、マニュアルステアリング領域を大きくとって路面情報を運転者に与え、車速の増大に応じてしっかりとした操舵トルクの手応え感を付与すると共に、イナーシャテーブルを使って、電動機の慣性や粘性による操舵の応答遅れを改善してすっきりした操舵フィーリングを付与する必要がある。
また、イナーシャテーブルは、操舵トルクにもとづいて、事実上微分特性を付与することにより、操舵トルクの変化分、すなわち電動機の回転加速度(操舵回転加速度)に応じて電動機のアシストを増減し、ステアリングダンパ効果と協同して操向ハンドルの応答性を向上させつつ収斂性を向上させて、車両特性を向上させる必要がある。
しかしながら、操向ハンドルの操作角または前輪の転舵角と、車速とにもとづいて後輪のトー角を作動制御させるトー角変更装置と、電動パワーステアリング装置とを組合わせた操舵システムの場合、前輪操舵機能だけの車両における電動パワーステアリング装置の操舵トルクの手応え感に慣れた運転者が、前記操舵システムの車両における電動パワーステアリング装置の操舵トルクの手応え感に違和感を感じる恐れがある。
また、トー角変更装置が、異常状態、例えば、後輪のトー角が固着してしまったような場合や、前輪の操舵が電動パワーステアリング装置で補助されている場合は、運転者が操舵トルクの手応え感に異常を感じず、そのままの状態で操向ハンドルの操作を続けることが考えられる。
そこで、本発明は、前記問題を解決する操舵システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、少なくとも操舵トルクに応じて、電動機が補助トルクを発生し、補助トルクを前輪のステアリング系に伝達する電動パワーステアリング装置と、少なくとも前輪の転舵角および車速にもとづいて左右の後輪のトー角を変更可能とするトー角変更装置と、電動パワーステアリング装置およびトー角変更装置を制御する操舵制御装置とを備える操舵システムにおいて、操舵制御装置は、補助トルクの目標値を算出する補助トルク算出手段を有し、補助トルク算出手段から出力される電動機を駆動する目標信号を、前輪に発生する第1のセルフアライニングトルクと前輪操舵機能だけの車両と想定した場合において前輪に発生する第2のセルフアライニングトルクとの差分を補償して目標信号を出力することを特徴とする操舵システム。
請求項1に係る操舵システムによれば、操舵制御装置は補助トルクの目標信号を、トー角変更装置が動作して旋回運動または横方向運動中の車両の操向ハンドルに掛かる操舵トルクの手応え感が、前輪操舵機能だけの車両の場合の操舵トルクの手応え感と同じになるように前輪操舵の補助トルクの目標信号を補償できる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の操舵システムにおいて、操舵制御装置は、車両の少なくともヨーレート、車速、横すべり角および前輪の転舵角にもとづいて、第1のセルフアライニングトルクを算出する復元トルク算出手段と、車両の少なくとも車速および前輪の転舵角にもとづいて、第2のセルフアライニングトルクを算出する基準復元トルク算出手段と、第1のセルフアライニングトルクと第2のセルフアライニングトルクとの差分を算出して、目標信号を補償する差分補償手段と、を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、車両の少なくともヨーレート、車速、横すべり角および前輪の転舵角にもとづいて復元トルク算出手段において第1のセルフアライニングトルクを算出でき、また、車両の少なくとも車速および前輪の転舵角にもとづいて基準復元トルク算出手段において前輪操舵機能だけの車両における前輪に発生する第2のセルフアライニングトルクを算出でき、第1のセルフアライニングトルクと第2のセルフアライニングトルクの差分により、目標信号を補償することができる。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の操舵システムにおいて、操舵制御装置は、トー角変更装置の異常状態を検知する異常検知手段を有し、補助トルク算出手段は、トー角変更装置が通常状態の場合の補助トルクを算出するための第1のテーブルと、トー角変更装置が異常状態の場合の補助トルクを算出するための第2のテーブルとを有し、異常検知手段がトー角変更装置の異常状態を検知したとき、補助トルク算出手段は、第1のテーブルから第2のテーブルに切り換えて、操舵トルクの手応え感が大きくなるように目標値を算出することを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、異常検知手段がトー角変更装置の異常状態を検知したとき、補助トルク算出手段は、第1のテーブルから前記第2のテーブルに切り換えて操舵トルクの手応え感が大きくなるように目標値を算出することができる。
請求項1、請求項2および請求項3に記載の発明によれば、全輪操舵ができる車両の前輪の電動パワーステアリング装置による操舵トルクの手応え感が、前輪のみ操舵ができる車両の前輪の電動パワーステアリング装置による操舵トルクの手応え感とほぼ同じにでき、前輪のみの電動パワーステアリング装置に慣れた運転者にも違和感がない操舵システムを提供することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、トー角変更装置が異常状態となり、例えば、後輪のトー角が固着した場合に、操舵トルクの手応え感の変化でトー角変更装置の異常状態を運転者に容易に感じさせる操舵システムを提供することができる。

《実施形態》
本発明の実施形態を図1から図8を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態に係る操舵システムを適用した4輪車両の全体概念図であり、図2は電動パワーステアリング装置の構成図である。
図1に示すように、操舵システム100は、前輪1L、1Rを転舵させる操向ハンドル3による操舵を電動機4で補助する電動パワーステアリング装置110、電動パワーステアリング装置110による前輪1L、1Rの転舵角と車速とに応じて後輪2L、2Rのトー角をそれぞれ独立にアクチュエータ30によって変更させるトー角変更装置120L、120R、電動パワーステアリング装置110およびトー角変更装置120L、120Rを制御する操舵制御装置130(以下、操舵制御ECUと称する)、車速センサS、ヨーレートセンサS、横加速度センサSGSなど各種センサを含んで構成されている。
(電動パワーステアリング装置)
電動パワーステアリング装置110は、図2に示すように操向ハンドル3が設けられたメインステアリングシャフト3aと、シャフト3cと、ピニオン軸7とが、2つのユニバーサルジョイント(自在継手)3bによって連結され、また、ピニオン軸7の下端部に設けられたピニオンギア7aは、車幅方向に往復運動可能なラック軸8のラック歯8aに噛合し、ラック軸8の両端には、タイロッド9、9を介して左右の前輪1L、1Rが連結されている。この構成により、電動パワーステアリング装置110は、操向ハンドル3の操作時に車両の進行方向を変えることができる。ここで、ラック軸8、ラック歯8a、タイロッド9、9は転舵機構を構成する。
なお、ピニオン軸7はその上部、中間部、下部を軸受3d、3e、3fを介してステアリングギアボックス6に支持されている。
また、電動パワーステアリング装置110は、操向ハンドル3による操舵力を軽減するための補助操舵力を供給する電動機4を備えており、この電動機4の出力軸に設けられたウォームギア5aが、ピニオン軸7に設けられたウォームホイールギア5bに噛合している。
すなわち、ウォームギア5aとウォームホイールギア5bとで減速機構が構成されている。また、電動機4の回転子と電動機4に連結されてているウォームギア5aとウォームホイールギア5bとピニオン軸7とラック軸8とラック歯8aとタイロッド9、9などにより、ステアリング系が構成されている。
電動機4は、複数の界磁コイルを備えた固定子(図示せず)とこの固定子の内部で回動する回転子(図示せず)からなる3相ブラシレスモータであり、電気エネルギーを機械的エネルギー(P=ωT)に変換するものである。
ここで、ωは電動機4の角速度であり、Tは電動機4の発生トルクである。また、発生トルクTと実際に出力として取り出すことができる出力トルクT との関係は、次式(1)によって表現される。
=T−(cdθ/dt+Jθ/dt)i ・・・・(1)
ここで、iはウォームギア5aとウォームホイールギア5bとの減速比である。
(1)式より、出力トルクT と電動機回転角θとの関係は、電動機4の回転子の慣性モーメントJと粘性係数cとによって規定され、車両特性や車両状態に無関係である。
ここで、操向ハンドル3に加えられる操舵トルクをTs、減速機構を介して倍力された電動機4の発生トルクによりアシストするアシスト量Aの係数を、例えば、車速VSの関数として変化するk(VS)とする。この場合、A=k(VS)×Tsであるから、路面負荷であるピニオントルクTpは、次式(2)のように表される。
Tp=Ts+A
=Ts+k(VS)×Ts ・・・・・・・(2)
これより、操舵トルクTsは、次式(3)のように表現される。
Ts=Tp/(1+k(VS)) ・・・・・・・(3)
したがって、操舵トルクTsは、ピニオントルクTp(負荷)の1/{1+k(VS)}倍に軽減される。例えば、車速VS=0のときにk(0)=2ならば、操舵トルクTsは、ピニオントルクTpの1/3の軽さに制御され、車速VS=100km/hのときに、k(100)=0ならば、操舵トルクTsは、ピニオントルクTpと等しくなり、マニュアルステアリングと同等のしっかりとした重さの操舵トルクの手応え感に制御される。すなわち、車速VSに応じて操舵トルクTsを制御することにより、低速走行時には軽やかに、高速走行時にはしっかりとした安定な操舵トルクの手応え感が付与される。
また、電動パワーステアリング装置110は、電動機4を駆動する電動機駆動回路23と、レゾルバ25と、ピニオン軸7に加えられるピニオントルクTを検出するトルクセンサSと、トルクセンサSの出力を増幅する差動増幅回路21と、車両の速度(車速)を検出する車速センサSとを備えている。
そして、操舵システム100の電動機操舵制御ECU130は、電動パワーステアリング装置110の機能部である電動機4を駆動制御する後記する電動パワーステアリング制御部130a(図5参照)を有している。
電動機駆動回路23は、例えば、3相のFETブリッジ回路のような複数のスイッチング素子を備え、電動パワーステアリング制御部130a(図5参照)からのDUTY(DU、DV、DW)信号を用いて、矩形波電圧を生成し、電動機4を駆動するものである。
また、電動機駆動回路23は図示しないホール素子を用いて3相の電動機電流I(IU、IV、IW)を検出する機能を備えている。
レゾルバ25は、電動機4の電動機回転角θを検出し、角度信号θを出力するものであり、例えば、磁気抵抗変化を検出するセンサを周方向に等間隔の複数の凹凸部を設けた磁性回転体に近接させたものがある。
トルクセンサSは、ピニオン軸7に加えられるピニオントルクTを検出するものであり、ピニオン軸7の軸方向2箇所に逆方向の異方性となるように磁性膜が被着され、各磁性膜の表面に検出コイルがピニオン軸7に離間して挿入されている。
差動増幅回路21は、検出コイルがインダクタンス変化として検出した2つの磁歪膜の透磁率変化の差分を増幅し、トルク信号Tを出力するものである。
車速センサSは、車速VSを単位時間あたりのパルス数として検出するものであり、車速信号VSを出力する。
操舵制御ECU130の機能構成については、電動パワーステアリング装置110の制御とトー角変更装置120L、120Rの制御とまとめて後記する。
(トー角変更装置)
次に、図3、図4を参照しながらトー角変更装置の構成を説明する。
図3は左後輪側のトー角変更装置を示す平面図、図4はトー角変更装置のアクチュエータの構造を示す概略断面図である。
トー角変更装置120L、120Rは、車両の左右の後輪2L、2Rにそれぞれ取り付けられるものであり、図3では、左後輪2Lを例にとりトー角変更装置120Lを示している。トー角変更装置120Lは、アクチュエータ30、トー角変更制御装置(以下、トー角変更制御ECUと称する)37を備えている。
なお、図3は、左側の後輪2Lのみを示しているが、右側の後輪2Rについても同様(対称)にして取り付けられている。ちなみに、操舵制御ECU130とトー角変更制御ECU37、37は本発明の操舵制御装置を構成している。
車体のリアサイドフレーム11にほぼ車幅方向に延びるクロスメンバ12の車幅方向端部が弾性支持されている。そして、ほぼ車体前後方向に延びるトレーリングアーム13の前端がクロスメンバ12車幅方向端部近くで支持されている。トレーリングアーム13の後端に後輪2Lが固定されている。
トレーリングアーム13は、クロスメンバ12に装着される車体側アーム13aと、後輪2Lに固定される車輪側アーム13bとが、ほぼ鉛直方向の回動軸13cを介して連結されて構成されている。これにより、トレーリングアーム13が車幅方向へ変位することが可能となっている。
前記アクチュエータ30は、その一端が車輪側アーム13bの回動軸13cより前方側の前端部にボールジョイント16を介して取り付けられ、他端がクロスメンバ12にボールジョイント17を介して取り付けられている。
図4に示すように、アクチュエータ30は、電動機31、減速機構33、送りねじ部35などを備えて構成されている。
電動機31は、正逆両方向に回転可能なブラシモータやブラシレスモータなどで構成されている。そして、コイルの巻線温度を検出する温度センサ31aを有し、トー角変更制御ECU37の後記する自己診断部81d(図8参照)に検出温度信号を入力する。
減速機構33は、例えば、2段のプラネタリギア(図示せず)などが組み合わされて構成されている。ここで、自己診断部81d、温度センサ31aは本発明の異常検出手段を構成する。
送りねじ部35は、円筒形状に形成されたロッド35aと、このロッド35aの内部に挿入されて円筒形状をし、内周側にスクリュー溝35bが形成されたナット35cと、スクリュー溝35bと噛合してロッド35aを軸方向に移動可能に支持するスクリュー軸35dとを備えて構成されている。
送りねじ部35は、減速機構33および電動機31とともに細長形状のほぼ円筒形状のケース本体34内に収容されている。また、ケース本体34の送りねじ部35側にはブーツ36がケース本体34の端部とロッド35aの端部との間を蓋うように取り付けられており、ケース本体34の端部から露出したロッド35aの外周面に埃や異物が付着したり、ケース本体34の内部に外部から埃や異物や水が侵入しないようなっている。
減速機構33の一端が電動機31の出力軸と連結され、他端がスクリュー軸35dと連結されている。電動機31からの動力が、減速機構33を介してスクリュー軸35dに伝達されてスクリュー軸35dが回転することで、ロッド35aがケース本体34に対して図示左右方向(軸方向)に伸縮自在に動作するようになっている。スクリュー軸35dとナット35cのスクリュー溝35bとの噛合の摩擦力により、電動機31が通電されて駆動されていない状態においても、後輪のトー角が一定に保持される。
また、アクチュエータ30には、ロッド35aの位置(伸縮量)を検出するストロークセンサ38が設けられている。このストロークセンサ38は、例えば、マグネットが内蔵され、磁気を利用して位置を検出できるようになっている。このように、ストロークセンサ38を用いて位置を検出することにより、後輪2L、2Rのトーイン、トーアウトの舵角(トー角)を個別に高精度に検出できるようになっている。
このように構成されたアクチュエータ30は、ロッド35aの先端に設けられたボールジョイント16がトレーリングアーム13の車輪側アーム13b(図3参照)に回動自在に連結され、ケース本体34の基端(図4において右側の端)に設けられたボールジョイント17がクロスメンバ12(図3参照)に回動自在に連結されている。電動機31の動力によってスクリュー軸35dが回転してロッド35aが伸びる(図4の左方向)と、車輪側アーム13bが車幅方向外側(図3の左方向)に押圧されて、後輪2Lが左方向に旋回し、またロッド35aが縮む(図4の右方向)と、車輪側アーム13bが車幅方向内側(図3の右方向)に引かれて、後輪2Lが右方向に旋回する。
なお、アクチュエータ30のボールジョイント16が取り付けられる場所は、ナックルなど後輪2Lのトー角を変更できる位置であれば、車輪側アーム13bに限定されるものではない。また、本実施形態においてトー角変更装置120L、120Rはセミトレーリングアーム型独立懸架方式のサスペンションに対して適用した場合の例で示したがそれに限定されるものではなく、他の懸架方式のサスペンションにも適用できる。
例えば、ダブルウイッシュボーン式サスペンションのサイドロッドや、ストラット式サスペンションのサイドロッドに前記アクチュエータ30を組み込むことによっても実現できる。
また、アクチュエータ30には、トー角変更制御ECU37が一体に構成されている。トー角変更制御ECU37は、アクチュエータ30のケース本体34に固定され、ストロークセンサ38と、温度センサ31aとコネクタなどを介して接続されて構成されている。また、トー角変更制御ECU37、37同士の間と、トー角変更制御ECU37と操舵制御ECU130との間は通信回線で接続されている。
トー角変更制御ECU37には、車両に搭載された図示しないバッテリなどの電源から電力が供給される。また、操舵制御ECU130、電動機駆動回路23にも前記とは別系統でバッテリなどの電源から電力が供給される(図示せず)。
(操舵制御ECU)
次に、図5、図6を参照しながら操舵制御ECUの機能を説明する。
図5は操舵システムの操舵制御ECUとトー角変更装置の概略制御機能構成図である。図6はベース信号演算部およびダンパ補償信号演算部の特性を示す図である。
操舵制御ECU130は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを備えるマイクロコンピュータおよび周辺回路などから構成されている。
図5に示すように操舵制御ECU130は、電動パワーステアリング装置110(図1および図2参照)を制御する電動パワーステアリング制御部130aと、本発明の特徴である後輪2L、2Rの目標トー角を演算したり、前記電動パワーステアリング制御部130aに出力する後記するセルフアライニングトルクの差分の補償値を演算したりする後輪トー角制御部130bを備えている。
(電動パワーステアリング制御部)
まず、図5、図6を参照しながら適宜図2を参照して電動パワーステアリング制御部130aについて説明する。
電動パワーステアリング制御部130aは、ベース信号演算部(補助トルク算出手段)51と、ダンパ補償信号演算部(補助トルク算出手段)52と、イナーシャ補償信号演算部(補助トルク算出手段)53と、Q軸(トルク軸)PI制御部54と、D軸(磁極軸)PI制御部55と、2軸3相変換部56と、PWM変換部57と、3相2軸変換部58と、電動機速度算出部67と、励磁電流生成部59とを備えている。
3相2軸変換部58は、電動機駆動回路23が検出する電動機4の3相電流IU、IV、IWを、電動機4の回転子の磁極軸であるD軸と、このD軸に対して電気的に90度回転した軸であるQ軸との2軸に変換するものであり、Q軸電流IQは電動機4の発生トルクTに比例し、D軸電流IDは励磁電流に比例する。電動機速度算出部67は、電動機4の角度信号θを微分演算して角速度信号ωを生成する。励磁電流生成部59は、電動機4の励磁電流の目標信号を生成するが、必要に応じD軸電流とQ軸電流とをほぼ等しくすることにより、弱め界磁制御を行うことができる。
ベース信号演算部51は、トルク信号Tと車速信号VSとから出力トルクT の目標信号IMの基準となるベース信号Dを生成する。この信号生成は、予め本実施形態と同じタイプで操舵機能が前輪操舵機能の車両に対する実験測定などによって設定されたべーステーブル(第1のテーブル)51aをトルク信号Tと車速信号VSとにもとづいて参照することによって行わる。図6(a)にべーステーブル51aに格納されているベース信号Dの関数を示す。ベース信号演算部51は、トルク信号Tの値が小さいときはベース信号Dがゼロに設定される不感帯N1が設けられ、トルク信号Tの値がこの不感帯N1よりも大きくなるとゲインG1で直線的に増加する特性を備えている。また、ベース信号演算部51は、所定のトルク値で出力はゲインG2で増加し、さらにトルク値が増加すると出力が飽和する特性を備えている。
また、一般に車両は、走行速度に応じて路面の負荷(路面反力)が異なるため、車速信号VSによりゲインが調整される。車速ゼロの据え切り操作時が最も負荷が重く中低速では比較的負荷が軽くなる。このため、ベース信号演算部51は、車速VSが大きく高速になるにしたがってゲイン(G1、G2)を低く、かつ、不感帯N1を大きく設定して、マニュアルステアリング領域を大きくとって路面情報を運転者に与える。すなわち、車速VSの増大に応じてしっかりとした操舵トルクTsの手応え感が付与される。このとき、マニュアルステアリング領域においてもイナーシャ補償がなされることが必要である。
ベース信号演算部51は、バックアップテーブル(第2のテーブル)51bを有し、後記するトー角変更制御診断部73からの指令により、トー角変更装置120L、120Rが異常の場合に、バックアップテーブル51bにもとづいてトルク信号Tと車速信号VSとから出力トルクT の目標信号IMの基準となるベース信号(目標値)Dを生成する。
このバックアップテーブル51bでも、図6の(a)に示すようなトルク信号Tと車速信号VSの関数であるが、図6の(a)において同じ車速に対するゲイン(G1、G2)の値を小さくしたもので、ベーステーブル51aとは格段にゲイン(G1、G2)の値に差があり、補助トルクが小さく運転員に異常を感じさせるような設定である。
図5に戻り、ダンパ補償信号演算部52は、ステアリング系が備える粘性を補償するため、また車両が高速走行時に収斂性が低下する際にこれを補償するステアリングダンパ機能を有するために設けられるものであり、角速度信号ωがダンパテーブル52aを参照することによって行われる。
図6(b)は、ダンパテーブル52aの特性関数を示す図であり、電動機4の角速度ωが増加するほど補償値Iが直線的に増加し、所定速度で補償値Iが急激に増加する特性を備えている。また、車速信号VSの値が高いほど、ゲインを大きくして電動機4の角速度速度、すなわち、転舵速度に応じて電動機4の出力トルクT を減衰させている。言い換えれば、電動機4に大きな電流が供給されて角速度ωが速くなると、電動機4の慣性によって直ぐには角速度ωが低下しない。この現象を回避するために、ダンパ補償信号演算部52は、電動機4の角速度を抑制制御している。このステアリングダンパ効果により、操向ハンドル3の収斂性を向上させ、車両特性を安定化させることができる。
再び図5に戻り、加算器61は、ベース信号演算部51の出力信号Dからダンパ補償信号演算部52の出力信号Iを減算するものであり、加算器62は、加算器61の出力信号とイナーシャ補償信号演算部52の出力信号とを加算して出力信号IMとするものである。
なお、ベース信号演算部51とダンパ補償信号演算部52と加算器61とでアシスト制御が行われる。
イナーシャ補償信号演算部53は、ステアリング系の慣性による影響を補償するものであり、トルク信号Tがイナーシャテーブル53aを参照することによって演算さる。
また、イナーシャ補償信号演算部53は、電動機4の回転子の慣性による応答性の低下を補償している。言い換えれば、電動機4は正回転から逆回転に、または、逆回転から正回転に回転方向を切り替える際、慣性によってその状態を持続させようとするので直ぐには回転方向が切り替わらない。そこで、イナーシャ補償信号演算部53は、電動機4の回転方向の切り替わりが操向ハンドル3の回転方向が切り替わるタイミングに一致するように制御している。このようにして、イナーシャ補償信号演算部53は、ステアリング系の慣性や粘性による操舵の応答遅れを改善してすっきりした操舵フィーリングを付与している。
また、FF(Front engine Front wheel drive)やFR(Front engine Rear wheel drive)車、RV(Recreation Vehicle)やセダンなどの車両特性や車速、路面などの車両状態によって異なる操舵特性に対して、実用上十分な特性が付与される。
加算器62の出力信号IMは、電動機4のトルクを規定するQ軸電流の目標信号である。
加算器(差分補償手段)63は、出力信号IMに対して、後記するセルフアライニングトルク補償演算部72から出力されるセルフアライニングトルクの差分の補償値を入力されて減算し、加算器64に出力信号IMを出力する。
セルフアライニングトルク補償演算部72の詳細な説明は後記する。
加算器64は出力信号IMからQ軸電流IQを減算し、偏差信号IEを生成する。Q軸(トルク軸)PI制御部54は、偏差信号IEが減少するように、P(比例)制御およびI(積分)制御を行う。
加算器65は、励磁電流生成部59の出力信号からD軸電流IDを減算するものである。D軸(磁極軸)PI制御部55は、加算器65の出力信号が減少するようにPI帰還制御を行う。
2軸3相変換部56は、Q軸(トルク軸)PI制御部54の出力信号VQとD軸(磁極軸)PI制御部55の出力信号VDとの2軸信号を3相信号UU、UV、UWに変換する。PWM変換部57は、3相信号UU、UV、UWの大きさに比例したパルス幅のON/OFF信号[PWM(Pulse Width Modulation)信号]であるデューティ信号(DU、DV、DW)を生成する。
なお、2軸3相変換部56およびPWM変換部57は、電動機4の角度信号θが入力され、回転子の磁極位置に応じた信号が出力される。
(後輪トー角制御部)
次に、図5、図7を参照しながら後輪トー角制御部130bについて説明する。図5に示すように後輪トー角制御部130bは、前輪転舵角演算部68、目標トー角演算部71、セルフアライニングトルク補償演算部72、トー角変更制御診断部73を有する。
前輪転舵角演算部68は、レゾルバ25から出力される回転角θから前輪1L、1Rの転舵角δを算出し、目標トー角演算部71とセルフアライニングトルク補償演算部72に入力する。
目標トー角演算部71は、車速信号VSと、転舵角δとその転舵角δを微分した転舵角速度(これは電動機4の角速度ωに比例するので容易に求めることができる)とから後輪2L、2Rのそれぞれの目標トー角αTL、αTRを生成し、左右の後輪2L、2Rのそれぞれのトー角変更を制御するトー角変更制御ECU37、37に目標トー角αTL、αTRを入力する(図8参照)。この目標トー角αTL、αTR生成は、予め左右の後輪2L、2Rごとに設定されたトー角テーブル71aを転舵角δ、転舵角δの角速度δ’、車速VSにもとづいて参照することによって行なわれる。
例えば、次式(4)、(5)のように設定される。
αTL=K(VS,δ’,δ)・δ ・・・・(4)
αTR=K(VS,δ’,δ)・δ ・・・・(5)
ここで、K(VS)、K(VS)は車速VS、転舵角δおよび転舵角の角速度δ’に依存する前後輪操舵比であり、後輪の目標トー角αTL、αTRが、車速が所定の低速の範囲では、転舵角δに応じて後輪2L、2Rが逆位相に、小回りがしやすいように各後輪の目標トー角αTL、αTRが生成される。
前記所定の低速の範囲を超える高速の範囲では、転舵角の角速度δ’の絶対値が所定の値以下で、かつ、転舵角δが左右の所定の範囲以内の場合は、転舵角δに応じて同位相に各後輪2L、2Rの目標トー角αTL、αTRが設定される。つまり、レーンチェンジにおける横すべり角βを小さくするように各後輪2L、2Rの目標トー角αTL、αTRが設定される。
しかし、前記所定の低速の範囲を超える高速の範囲で、転舵角の角速度δ’の絶対値が所定の値を超えるか、または、転舵角δが左右の所定の範囲を超える大きな転舵角δの場合は、転舵角δに応じた逆位相に各後輪の目標トー角αTL、αTRが設定される。
なお、目標トー角演算部71で生成される目標トー角αTL、αTRは、旋回安定性の観点から必ずしもアッカーマン・ジャントのジオメトリに従う必要はない。また、転舵角δが0°のとき目標トー角αTL、αTRが、それぞれ、例えば、2°のトーインの設定になっていても良い。
セルフアライニングトルク補償演算部72の詳細な機能を図7を参照しながら(適宜図1を参照)説明する。セルフアライニングトルク補償演算部72は、運動パラメータ算出部(復元トルク算出手段、基準復元トルク算出手段)72a、セルフアライニングトルク算出部(復元トルク算出手段)72b、基準セルフアライニングトルク算出部(基準復元トルク算出手段)72c、セルフアライニングトルク差分算出部(差分補償手段)72dを有している。
運動パラメータ算出部72aは、ヨーレートセンサS(図1参照)からのヨーレートγ、車速VS、横加速度センサSGSからの横加速度G、転舵角δ、後輪2L、2Rの目標トー角αTL、αTRにもとづいて車体の横すべり角βを算出する。この横すべり角βは、例えば、予め実験測定などによって設定された図示しない横すべり角テーブルにもとづいてヨーレートγ、車速VS、横加速度G、転舵角δ、後輪2L、2Rの目標トー角αTL、αTRを参照することによって行われる。運動パラメータ算出部72aは、また、図示しない基準ヨーレート換算テーブルと基準横すべり角換算テーブル、基準横加速度換算テーブルを有し、車速VS、転舵角δにもとづいて、基準ヨーレート換算テーブルを参照して前輪転舵機能のみの車両における現在の前輪1L、1Rの転舵角δと車速VSに対応する基準ヨーレートγを算出し、基準横加速度換算テーブルを参照して前輪転舵機能のみの車両における現在の前輪1L、1Rの転舵角δと車速VSに対応する基準横加速度G を算出し、さらに、基準ヨーレートγ、車速VS、基準横加速度G 、転舵角δにもとづいて基準横すべり角換算テーブルを参照して前輪転舵機能のみの車両における基準横すべり角βを算出する。
算出された横すべり角βはセルフアライニングトルク算出部72bに入力され、算出された基準ヨーレートγと基準横すべり角βは基準セルフアライニングトルク算出部72cに入力される。
セルフアライニングトルク算出部72bは、前輪1L、1Rの図示しないキングピン軸回りに発生するする復元モーメントTS、RTCを、例えば、次式(6)にもとづいて算出し、さらに、次式(7)のように操向ハンドル3のシャフト3c(図2参照)回りのトルクに換算したセルフアライニングトルクTSAT,RTCに換算する。
Figure 0004495739
ここで、キャスタトレールをξc、ニューマチックトレールξnとすると、ξ=ξc+ξnであり、lは前輪車軸と重心間の距離を、Kは前輪タイヤのコーナリングパワーを、Cはキングピン軸回りのモーメントを操向ハンドル3のシャフト3c回りのトルクに換算する係数である。
同様に、基準セルフアライニングトルク算出部72cは、仮想的に前輪操舵機能のみの車両における、基準ヨーレートγ、現在の転舵角δ、基準横すべり角βの場合の、前輪1L、1Rの図示しないキングピン軸回りに発生するする基準復元モーメントT を、例えば、次式(8)にもとづいて算出し、さらに、次式(9)のように操向ハンドル3のシャフト3c(図2参照)回りのトルクに換算した基準セルフアライニングトルクT SATに換算する。
Figure 0004495739
そして、セルフアライニングトルク差分算出部72dは、式(7)、(9)で算出したシャフト3c(図2参照)回りのトルクに換算した基準セルフアライニングトルクT SATとセルフアライニングトルクTSAT,RTCの差分の補償値を次式(10)のように算出する。
(T SAT−TSAT,RTC)×k ・・・・・・・・・(10)
ここで、kは係数であり、チューニングパラメータである。
式(10)で算出されたセルフアライニングトルクの差分の補償値が、加算器63に入力される。
なお、係数Cは所定の一定値でも良いし、車速VSなどに依存して変化する所定の変数でも良い。例えば、ベース信号演算部51においてベース信号Dを生成するときに、トルク信号Tと車速信号VSに応じて、ゲインG1、G2を変化させているのに対応させて、係数Cをトルク信号Tと車速VSに応じて(つまり、ゲインで)設定すると、セルフアライニングトルクが補助トルクと同一ゲインで補償されるので、都合が良い。
こうして、電動パワーステアリング制御部130aの加算器63において、前輪1L、1Rのある転舵角δで車両が旋回運動した場合に、全輪操舵車両におけるセルフアライニングトルクTSAT,RTCを、前輪1L、1Rのみの操舵機能の車両におけるセルフアライニングトルクT SATとの差分を補償できるので、前輪操舵機能のみの従来車両になれた運転者に、全輪操舵車両の場合にも、操向ハンドル3の操舵トルクの操舵トルクの手応え感に違和感を与えることがない。
次に後輪転舵機能診断部73について説明する。後輪転舵機能診断部73はトー角変更装置120L、120Rのトー角変更制御ECU37の後記する自己診断部81d(図8参照)から異常検知信号を受信したとき、セルフアライニングトルク補償演算部72において補償演算をせずに0信号を出力するように指令し、また、ベース信号演算部51にベーステーブル51aからバックアップテーブル51bを参照するように切り換え指令を出力する。
(トー角変更制御ECU)
次に、図8を参照しながらトー角変更制御ECUの詳細な構成を説明する。図8はトー角変更装置のトー角変更制御ECUの制御機能のブロック構成図である。
図8に示すように、トー角変更制御ECU37はアクチュエータ30を駆動制御する機能を有し、制御部81と電動機駆動回路83とで構成されている。また、各トー角変更制御ECU37は、操舵制御ECU130と通信線を介して接続され、他方のトー角変更制御ECU37とも通信線を介して接続されている。
制御部81は、CPU、RAM、ROMなどを備えるマイクロコンピュータおよび周辺回路などから構成されており、目標電流算出部81a、電動機制御信号生成部81c、自己診断部(異常検知手段)81dを有している。
一方(右後輪2R側)のトー角変更制御ECU37の目標電流算出部81aは、操舵制御ECU130から通信線を介して入力される後輪2Rの目標トー角αTRと、ストロークセンサ38から得られる現在の後輪2Rのトー角αとにもとづいて、目標電流信号を算出して、電動機制御信号生成部81cに出力する。
他方(左後輪2L側)のトー角変更制御ECU37の目標電流算出部81aは、操舵制御ECU130から通信線を介して入力される後輪2Lの目標トー角αTLと、ストロークセンサ38から得られる現在の後輪2Lのトー角αとにもとづいて、目標電流信号を算出して、電動機制御信号生成部81cに出力する。
ここで、目標電流信号とは、アクチュエータ30を所望の速度で所望の作動量(後輪2L、2Rを所望のトー角αTL、αTRにする伸縮量)に設定するのに必要な電流信号である。
このように目標電流算出部81aにおいて目標トー角αTL、αTRに対して現在のトー角α、αをフィードバックして、目標電流信号を補正することにより、後輪2L(または2R)の転舵に要する電流値が車速VS、路面環境、車両の運動状態、タイヤの磨耗状態などによって変化するのをフィードバックして、目標のトー角αTL、αTRに速やかに設定することができる。
電動機制御信号生成部81cは、目標電流算出部81aから目標電流信号が入力され、電動機駆動回路83に電動機制御信号を出力する。この電動機制御信号は、電動機31に供給する電流値と電流を流す方向を含む信号である。電動機駆動回路83は、FET(Field Effect Transistor)のブリッジ回路などで構成され、電動機制御信号にもとづいて電動機31に電動機電流を供給する。
また、図8に示すように自己診断部81dは、自身が属する側のトー角変更装置120Lまたはトー角変更装置120Rのストロークセンサ38の位置信号や電動機駆動回路83のホール素子からの検出信号、温度センサ31aからの温度信号、目標電流算出部81aの状態監視にもとづき、異常状態を検出したか否かを判定する。
例えば、自己診断部81dは、温度センサ31aの信号が所定値を超える場合は、電動機31の巻線温度異常と判断し、所定の目標トー角αSL(または目標トー角αSR)、例えば、0°を目標電流算出部81aに入力する。ここで、目標トー角αSLは異常検知時の左後輪2Lに対する目標トー角であり、目標トー角がαSRは異常検知時の右後輪2Rに対する目標トー角である。
また、自己診断部81dは、目標電流算出部81aと電動機駆動回路83のホール素子からの検出信号を監視するとともに、ストロークセンサ38からの位置信号により、アクチュエータ30の固着の有無を判定し、固着と判定した場合は、電動機駆動回路83に電動機31への給電停止を指令し、目標電流算出部81aに現在のトー角α(またはトー角α)を目標トー角αSL(または目標トー角αSR)として入力する。そして、他方のトー角変更制御ECU37の自己診断部81dに異常状態検知信号と、異常を検知して前記対処したモードの信号を送信する。
なお、異常検知手段として、自己診断部81dだけでなく、ウォッチドッグ回路を周辺回路として設けて制御部81を監視し、制御部81の異常を検出したとき電動機駆動回路83に電動機31への給電停止を指令し、他方のトー角変更制御ECU37の自己診断部81dに異常状態検知信号を出力させるようにしても良い。
さらに、自己診断部81dは、他方の側のトー角変更装置120R(またはトー角変更装置120L)のトー角変更制御ECU37の自己診断部81dからの異常検知信号を受信をしていないかチェックし、異常検知信号を受信している場合は、その前記対処したモードの信号にもとづいて、目標電流算出部81aに目標トー角αSL(または目標トー角αSR)を入力する。
つまり、自身のトー角変更制御ECU37に対応するトー角変更装置120L(またはトー角変更装置120R)が健全に作動しているか否かを示す信号を受信して監視しているとともに、他方のトー角変更制御ECU37に対応するトー角変更装置120R(またはトー角変更装置120L)が健全に作動しているか否かを示す信号を監視し、いずれかの側が異常である場合は、両方のトー角変更制御ECU37、37は所定の同一モードの対処をする。
そして、自己診断部81dは、異常検知信号をトー角変更制御診断部73に送る。
以上説明したように、本実施形態によれば、前輪1L、1Rのみの操舵機能の車両に慣れた運転者が本実施形態の操舵システム100を適用した車両に乗って運転した場合でも、同じ車速VS、同じ転舵角δに対して、前輪1L、1Rのみの操舵機能の車両において生じる基準横すべり角β、基準ヨーレートγにもとづいた基準セルフアライニングトルクT SATと、全輪操舵車両における現在の横すべり角β、基準ヨーレートγとにもとづくセルフアライニングトルクTSAT,RTCとの差分を補償値として加算器62からの目標電流IMに対して加算器63で減算して得られた目標電流IMを補助トルクを電動機4に出力するので、運転者に前輪操舵機能のみの車両のような操舵トルクの手答え感を与えることができる。
また、ベース信号演算部51において参照するベーステーブル51aを、操舵システム100を適用した車両と、前輪操舵機能だけの車両とで別個に作成する必要が無く、従来の前輪操舵機能だけの車両と同じベーステーブル51aとすることができ、操舵システム100を適用した車両に対するベースデータ51aの制御データの作成の手間が省略できる。
例えば、操舵システム100を適用した車両と、前輪操舵機能だけの車両において、車速80km/hにおいて操向ハンドル3の操作角θを100°(deg)ステップ的に操作した場合の操向ハンドル3の操作角θの変化に対する車両のヨーレートγ、横すべり角β、横加速度G、キングピン回りのモーメントの時間推移を図9から図11に示す。
図9は操舵システム100を適用した車両に対するものであり、(a)は操向ハンドルの操作角θの時間変化、(b)は車両のヨーレートγ(deg/s)の時間変化、(c)は車両の横すべり角β(deg)の時間変化、(d)は横加速度G(G)の時間変化である。
図10は前輪操舵機能のみの車両に対するものであり、(a)は操向ハンドルの操作角θの時間変化、(b)は車両のヨーレートγ(deg/s)の時間変化、(c)は車両の横すべり角β(deg)の時間変化、(d)は横加速度G(G)の時間変化である。
図11は前記図9、図10の操向ハンドル3の操向角θのステップ入力に対するキングピン軸周りの2つの前輪の復元モーメントの時間変化を操舵システム100を適用した車両と、前輪操舵機能だけの車両とで比較したものである。
操舵システム100を適用した車両は、前輪1L、1Rの転舵角δに対し後輪2L、2Rのトー角が逆位相に設定されるので、小回りができヨーレートγ、横すべり角β、横加速度Gも前輪転舵機能のみの車両よりも大きくなる。従って、キングピン軸回りの復元モーメントもこれに対応して、図11の曲線aに示すように操舵システム100を適用した車両のモーメントの方が、曲線bに示す前輪操舵機能のみの車両のモーメントよりも大きくなる。従って、そのようなより大きい復元モーメントに対応した操舵トルクの手応え感を運転者に与えるように、曲線aと曲線bの復元モーメントの差分に相当する補償値をセルフアライニングトルク補償演算部72が算出して加算器63にて減算させる。このようにすることにより、ベース信号演算部51が曲線bに対応するような前輪操舵機能のみの車両に対する補助トルクの目標値を出力していても、セルフアライニングトルク補償演算部72と加算器63により、全輪操舵機能の車両に適した補助トルクの目標信号とすることができる。
さらに、操舵制御ECU130は、後輪転舵機能診断部73がトー角変更制御ECU37からの後輪転舵機能の異常信号を受信したとき、ベース信号演算部51において使用するテーブルをベーステーブル51aからバックアップテーブル51bに切換させ、また、セルフアライニングトルク補償演算部72からの出力信号を0信号にして加算器63に出力させるので、補助トルクが小さくなり、運転者は操舵トルクの手応え感が大きくなるのを感じて、操舵機能に異常があることを感知しやすくなる。
なお、一方のトー角変更制御ECU37の自己診断部81dが異常状態を検知したとき、他方のトー角変更制御ECU37に対して異常信号を発信して、両方のトー角変更装置120L、120Rのトー角を固定するように制御するので、後輪2L、2Rのトー角のみの一方のみが変更制御され続けることが防止でき、トー角変更装置120L、120Rの異常状態時の走行性が安定に維持される。
ちなみに、後輪トー角変更装置120L、120Rに異常状態が検出されて、自己診断部81dが目標電流算出部81aに異常状態時の目標トー角αSL、αSRとして所定の値、例えば、0°とか0.5°トーインの値を注入して目標トー角αTL、αTRに設定された場合、車両は通常の前輪操舵機能のみの車両となり、セルフアライニングトルク補償演算部72はトー角変更診断部73からの指令により補償信号を0として加算器63に出力することになる。その場合ベース信号演算部51もトー角変更診断部73からの指令により出力する目標信号Dは、バックアップテーブル52aを参照して操舵トルクの手応え感が大きくなるが、前輪操舵機能の車両に相当する補助トルクの目標信号を出力するので、操舵特性が車両特性と整合し、運転者の操舵フィーリングの変化にジャンプを与えないで済む。
本実施形態では、トー角変更制御ECU37に目標電流を算出させるとともに、アクチュエータ30と一体に構成し、操舵制御ECU130と別個に配置して構成することで、ストロークセンサ38からの検出値(位置情報)を操舵制御ECU130に戻すことなくトー角変更制御ECU37内で位置制御および電流制御のフィードバック処理が可能になる。よって、トー角変更装置120L、120R側のみでフィードバックループが形成されるので、個々のアクチュエータ30のバラツキに合わせて設定が可能になり(操舵制御ECU130に合わせて設定しなくても済み)、処理速度を上げることが可能になる。つまり、操舵制御ECU130は、各トー角変更制御ECU37に対してどれだけ移動してほしいのかという指示を出さず、目標トー角αSL、αSRの信号を出力するだけなくて良いので、操舵制御ECU130の負荷を最小にすることが可能になる。また、これにより、車両の種類に応じた操舵力を持つアクチュエータ30に対応した電動機駆動回路83を有するトー角変更制御ECU37への交換が容易になる。
また、アクチュエータ30の電動機31と操舵制御ECU130とを接続すると、フィードバックループが非常に長くなり、フィードバックループが長くなることによって位相遅れが大きくなり、制御精度が低下するという問題がある。これに対して、本実施形態では、トー角変更制御ECU37の制御部81自身が目標電流を算出できるようにしたので、フィードバックループを最短にすることが可能になり、制御精度を向上できるようになる。
(変形例)
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施の形態では前輪1L、1Rの転舵角δを取得するために電動機4の回転角信号θにもとづいて前輪転舵角演算部68が算出するものとしたが、転舵角センサを転舵機構に設けて直接検出することにしても良いし、ピニオン軸7に操作角センサを設けて、操向ハンドル3の操作角信号から換算するようにしても良い。
(2)また、セルフアライニングトルク算出部72b、基準セルフアライニングトルク算72cでは、式(6)〜(9)を用いてシャフト3c周りのセルフアライニングトルクと基準セルフアライニングトルクを算出することとしたがそれに限定されるものではない。
予め、実車で計測して、車速VS、転舵角δ、ヨーレートγ、横加速度Gを入力パラメータとした計算モデルを構築し、その計算モデルからセルフアライニングトルクと基準セルフアライニングトルクを算出するようにしても良い。この計算モデルはニューラルネットワークなどの非線形モデルでも良いし、伝達関数のような線形モデルでも良い。
(3)また、ベーステーブル51aからバックアップテーブル51bに切り換わるときのゲインの変化度合いを固定にせず、後輪の異常状態時の目標トー角α(αSL、αSR)の値の基準値、例えば、0°とか0.5°トーインの値との較差に依存して、較差が大きいほどアシスト量を減じる(ゲインG1、G2を減じる)ようにしても良い。
(4)前記実施形態における電動パワーステアリング制御部130aは、目標電流を設定して電動機4に流す電流を制御したが、電動機4に印加される電圧を目標電圧に設定することもでき、電動機4が出力するトルクを目標トルクに設定して、電動機4に流す電流を制御することもできる。この目標電圧あるいは目標トルクも目標信号に含まれる。
本発明の実施形態に係る操舵システムを備えた4輪車両の全体概念図である。 操舵システムの電動パワーステアリング装置の構成図である。 操舵システムの左後輪側のトー角変更装置の構成図である。 トー角変更装置のアクチュエータの構造を示す概略断面図である。 操舵システムの操舵制御ECUとトー角変更装置の概略制御機能構成図である。 ベース信号演算部およびダンパ補償信号演算部の特性を示す図である。 セルフアライニングトルク補償演算部の詳細な機能構成ブロック図である。 トー角変更装置のトー角変更制御ECUの制御機能ブロック構成図である。 操舵システムを適用した車両における操作角の変化に対する車両運動を示す図であり、(a)は操向ハンドルの操作角の時間変化図、(b)は車両のヨーレートγの時間変化図、(c)は車両の横すべり角βの時間変化図、(d)は横加速度Gの時間変化図である。 前輪操舵機能の車両における操作角の変化に対する車両運動を示す図であり、(a)は操向ハンドルの操作角の時間変化図、(b)は車両のヨーレートγの時間変化図、(c)は車両の横すべり角βの時間変化図、(d)は横加速度Gの時間変化図である。 図9、図10の操向角のステップ入力に対するキングピン軸周りの2つの前輪の復元モーメントの時間変化図である。
符号の説明
1L、1R 前輪
2L、2R 後輪
3 操向ハンドル
4 電動機
25 レゾルバ
30 アクチュエータ
31 電動機
31a 温度センサ(異常検知手段)
33 減速機構
35 送りねじ部
37 トー角変更制御ECU(操舵制御装置)
38 ストロークセンサ
51 ベース信号演算部(補助トルク算出手段)
51a ベーステーブル(第1のテーブル)
51b バックアップテーブル(第2のテーブル)
52 ダンパ補償信号演算部(補助トルク算出手段)
53 イナーシャ補償信号演算部(補助トルク算出手段)
54 Q軸(トルク軸)PI制御部
63 加算器(差分補償手段)
67 電動機速度算出部
68 前輪転舵角演算部
71 目標トー角演算部
71a トー角テーブル
72 セルフアライニングトルク補償演算部
72a 運動パラメータ算出部(復元トルク算出手段、基準復元トルク算出手段)
72b セルフアライニングトルク算出部(復元トルク算出手段)
72c 基準セルフアライニングトルク算出部(基準復元トルク算出手段)
72d セルフアライニングトルク差分算出部(差分補償手段)
73 トー角変更制御診断部
81 制御部
81a 目標電流算出部
81c 電動機制御信号生成部
81d 自己診断部(異常検知手段)
83 電動機駆動回路
100 操舵システム
110 電動パワーステアリング装置
120L、120R トー角変更装置
130 操舵制御ECU(操舵制御装置)
130a 電動パワーステアリング制御部
130b 後輪トー角制御部
GS 横加速度センサ
トルクセンサ
ヨーレートセンサ
車速センサ

Claims (3)

  1. 少なくとも操舵トルクに応じて、電動機が補助トルクを発生し、該補助トルクを前輪のステアリング系に伝達する電動パワーステアリング装置と、少なくとも前輪の転舵角および車速にもとづいて左右の後輪のトー角を変更可能とするトー角変更装置と、前記電動パワーステアリング装置および前記トー角変更装置を制御する操舵制御装置とを備える操舵システムにおいて、
    前記操舵制御装置は、
    前記補助トルクの目標値を算出する補助トルク算出手段を有し、該補助トルク算出手段から出力される前記電動機を駆動する目標信号を、前記前輪に発生する第1のセルフアライニングトルクと前輪操舵機能だけの車両と想定した場合において前記前輪に発生する第2のセルフアライニングトルクとの差分を補償して前記目標信号として出力することを特徴とする操舵システム。
  2. 前記操舵制御装置は、
    車両の少なくともヨーレート、車速、横すべり角および前輪の転舵角にもとづいて、前記第1のセルフアライニングトルクを算出する復元トルク算出手段と
    車両の少なくとも車速および前輪の転舵角にもとづいて、前記第2のセルフアライニングトルクを算出する基準復元トルク算出手段と、
    前記第1のセルフアライニングトルクと前記第2のセルフアライニングトルクとの差分を算出して、前記目標信号を補償する差分補償手段と、を
    有することを特徴とする請求項1に記載の操舵システム。
  3. 前記操舵制御装置は、前記トー角変更装置の異常状態を検知する異常検知手段を有し、
    前記補助トルク算出手段は、前記トー角変更装置が通常状態の場合の前記補助トルクを算出するための第1のテーブルと、前記トー角変更装置が異常状態の場合の前記補助トルクを算出するための第2のテーブルとを有し、
    前記異常検知手段が前記トー角変更装置の異常状態を検知したとき、前記補助トルク算出手段は、前記第1のテーブルから前記第2のテーブルに切り換えて、操舵トルクの手応え感が大きくなるように前記目標値を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操舵システム。
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