JP4494730B2 - 抗微生物剤の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗微生物剤の製造方法に関する。本発明で得られた抗微生物剤は、抗菌性、抗腫瘍性、抗ウイルス性などの材料として使用できる。また、微生物感染の予防または治療に使用できる。
【0002】
【従来の技術】
竹・笹類が微生物をの生育阻害(静菌作用)または微生物を死滅(殺菌作用)させる抗微生物作用を持つことは古くから経験的に知られている。ここで微生物とは細菌・真菌・酵母・ウィルスなどを指す。これら微生物の静菌・殺菌作用は、細胞壁の合成阻害、細胞膜障害、たんぱく質合成阻害、RNA合成阻害、DNA合成阻害などによって起こり、そのメカニズムは様々である。
【0003】
竹・笹類抽出成分は、抗菌および抗ウイルス性、抗腫瘍性対策に有効であることが判明している(特許文献1参照)。しかし、竹・笹類抽出成分がこの細菌とウイルスの両方の防御に有効であり、真菌、細菌、ウイルスなどの広範囲な微生物の繁殖抑制に効果がある材料は他に知られていない。
【0004】
また、竹・笹類抽出成分に関しては、リグニンや多糖類を多く含んでいることが推測されておりその成分は複雑で必ずしも明確ではない。
【0005】
【特許文献1】
WO99/62444号パンフレット。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、あらたな抗微生物剤を得る方法を提供することである。
【0007】
本発明は、笹・竹水抽出物を、有機溶剤で抽出処理することを特徴とする、下記一般式(1)で示される化合物と、ヒドロキシピリジンとを塩形成させてなる化合物である抗微生物剤の製造方法に関する。
一般式(1)
【0008】
【化3】
Figure 0004494730
【0009】
(ただし、 が水酸基、R が水素原子、R がCOOHを表す。)
【0010】
た、本発明は、上記製造方法で製造されてなる抗微生物剤に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
竹・笹類を水抽出した後、メチルエチルケトンなどの有機溶剤抽出することにより得られる竹・笹類抽出物には、竹・笹類の有する高い抗微生物性成分を濃縮されていることが見出された。その抗微生物性成分の一つが、一般式(1)で示される化合物であり、特に、R1が水酸基、R2が水素原子、R3がCOOHの化合物であった。
【0016】
一般式(1)のR1、R2のアルコキシ基のアルキル基、R4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロビル基など炭素数1〜22のアルキル基が挙げられる。
【0017】
また、一般式(1)は、カルボキシル基またはヒドロキシ基と塩形成が可能である。塩形成できるものとしては、含チッソ化合物があり、脂肪族含チッソ化合物、複素環含チッソ化合物などがあり、特に、含チッソ複素環化合物の一つである、ヒドロキシピリジン、例えば、3−ヒドロキシピリジンと塩形成することにより、有効に他の成分から分離できることが可能となった。その機構は明らかではないが、塩形成することにより、水および有機溶剤、それぞれに対して、ある程度の溶解性を示すため、水中にあっては有機溶剤に抽出され、有機溶剤中にあっては水に抽出されることができるものだと思われる。本発明の製造過程においては、pHなどの条件で実際にイオン結合で結合していない状態になることがあるが、pHを調整して塩形成が可能である場合も、本発明において塩形成すると表現する。
【0018】
一般式(1)で示される化合物は、笹・竹水抽出物を、メチルエチルケトンで抽出処理して得られる。塩形成されたものを、必要に応じて、水洗浄、水抽出、有機溶剤洗浄、有機溶剤抽出を1つ以上適宜、選択することにより、その純度を向上することができる。これらの洗浄・抽出に用いる媒体の種類、回数も適宜選択される。また、超臨界溶剤での抽出処理も有効である。
【0019】
有機溶剤としては、
ヘキサン、オクタン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、
メタノール、エタノールなどのアルコール類、
アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、
酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族類、
ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化溶剤、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、
臨界状態の二酸化炭素など適宜選択することができる。
【0020】
竹・笹類類とはイネ科タケ亜科に属する植物を示す。そのなかにはマダケ属、ナリヒラダケ属、トウチク属、オカメザサ属、ササ属、アズマザサ属、ヤダケ属、メダケ属、カンチク属、ホウライチク属など10属が含まれ、カンチク、ホウオウチク、モウソウチク、キンメイモウソウチク、キッコウチク、キンメイチク、クロチク、ホテイチク、ヤダケ、ナリヒラダケ、スズコナリヒラ、トウチク、シホウチク、オカメササ、オロシマチク、アズマネザサ、カムロザサ、ミヤコザサ、タンナサザサ、フイリシイヤ、コグマササ、ホンコグマササ、アケボノササ、チゴザサ、ヤクシマザサなどが含まれる。
【0021】
本発明の抗微生物剤の形態は、溶液であっても固形であってもよく、また、その他の化合物との混合物であってもよい。混合物である場合は、スプレードライ、凍結乾燥、デキストリンなどの造形剤の添加等の処理したものであってもよい。さらに、濾過、カラム精製、溶剤洗浄などの選別工程を経たものであってもよい。
【0022】
本発明の抗微生物剤を抗微生物性液として用いる場合は、一般式(1)で示される化合物(塩の場合は対となる化合物も含む。)の固形量は、1〜50重量%で用いることが好ましい。本発明の抗微生物剤は、様々な菌類、ウイルス類に対して抗微生物作用が発揮され、例えば、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、破傷風菌、クロストリジウム属ガス壊疸菌、カンジタ菌、白癬菌、ケカビ、クモノスカビ、アスペルギルス属菌、クリプトコッカス属菌、コクシジオイデス属菌、ヒストプラズマ属菌、
【0023】
Peptostreptococcus anaerobius,Peptostreptococcus asaccharolyticus,Peptostreptococcus indolicus, Peptosteptococcus prevotii, Micromonas micros, Finegoldia magna, Staphylococcus saccharolyticus, Streptococcus intermedius,Steiptococus constellatus,Atopobium parvulum,Gemella morbillorumなどの嫌気性グラム陽性球菌、
【0024】
Propionibacterium acnes, Propionibacterium granulosum,Eggerthella lenta,Actinomyces odontolyticus, Bifidobacterium adolescentis, Bifidobacterium bifidum, Bifidobacterium breve, Bifidobacterium longum, Bifidobacterium pseudolongum,Mobiluncus spp. などの嫌気性グラム陽桿菌、
【0025】
Bacteroides fragilisペニシリン耐性, Bacteroides fragilisカルバペネム耐性, Bacteroides vulgatus, Bacteroides distasonis, Bacteroides ovatus, Bacteroides thetaiotaomicron, Bacteroides uniformis, Bacteroides eggerthii,Bacteroides ureolyticus, Campylobacter gracilis, Sutterella wadsworthensis, Prevotella bivia, Prevotella buccae, Prevotella corporis, Prevotella heparinolytica, Prevotella intermedia, Prevoterlla melaninogenica, Prevotella oralis, Prevotella oris ,Porphyromonas asaccharolytica, Porphyromonas gingivalis, Fusobacterium nucleatum, Fusobacterium varium, Fusobacterium necrophrum, Bilophila wadsworthia, Desulfovibrio piger, Capnocytophage ochraceaなどの嫌気性グラム陰性桿菌、
【0026】
Clostridium diffioile, Clostriduim sordellii,Clostridium septicum, Clostridium perfringens, Clostridium ramosum, Clostridium clostridiiforme, Clsotridium bifermentans, Clostridium sordellii,Clostridium novyi Type A, Clostridium sporogenes, Clostridium botulinum, clostridium tetaniiなどの嫌気性有芽胞菌、
【0027】
Escherichia coli, Enterobacter cloacae, Flavobacterium meningosepticum, Pseudeomonas aeruginosaなどの通性嫌気性グラム陰性桿菌、
【0028】
Staphylococcus aureus MSSA,Staphylococcus aureus MRSA, Staphylococcus epidermidis, Staphylococcus hemolyticus, Gardnerella vaginalisなどの通性嫌気性グラム陽性球菌、
【0029】
Lactobacillus acidophilus, Lactobacillus brevis ss. brevis, Lactobacillus casei ss. casei, Lactobacillus plantarum, Lactobacillus reuteri, Lactobacillus salivarius ss. salivariusなどの通性嫌気性グラム陽性桿菌、
【0030】
Candida albicans, Candida glaburataなどの真菌、
Bacillus subtilis, Bacillus anthracisなどの好気性有芽胞菌、
Infuenza Virus, Herpes simplex virusなどの有膜ウイルス、
単純ヘルペスウイルス、コロナウイルスなどの菌またはウイルスに対する抗菌および抗ウイルス性を示す。
【0031】
本発明の抗微生物剤は、粉状、または、種々の溶剤、水もしくは樹脂に溶解または分散して用いることができる。さらに、必要に応じて、その他の抗菌性材料、種々の添加剤、例えば、保湿材、着色剤、粘度調整剤、乳化剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、芳香剤、吸着剤などを添加してもよい。
【0032】
その他の抗菌性材料としては、銀系・銅系の無機系や有機物系の抗菌剤が挙げられる。
【0033】
保湿材としては、一般に吸湿性のあるものであればよく、特に限定されない。樹脂系内に水酸基やカルボン酸基のようなものを有しているものが代表してあげられ、アクリル酸類、ポリエチレングリコール等のグリコール類、水系ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール鎖を有するポリエステル樹脂、ポリエチレングリコール鎖を有するポリウレタン樹脂、吸水性アクリル樹脂等が挙げられる。
【0034】
着色剤としては特に限定させないが、食用色素、クロロフィル等の食品添加物として認められている色素が望ましい。
【0035】
粘度調整剤としては、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニルおよびその鹸化物、ポリエステル、ポリエーテルなど公知の樹脂やワックスが挙げられる。樹脂などの使用は、菌の増殖を助長する水や酸素や栄養源の外部からの供給を遮断する効果と、竹・笹類抽出成分の基材からの流出を抑える効果が期待できる。
【0036】
乳化剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、芳香剤などは、特に限定されないが人体に問題がないか影響の少ないものが望ましい。
【0037】
吸着剤としては無機多孔質が挙げられ、無機多孔質としては、基本的には無機系の多孔質であれば特に問題がないが、例えば活性炭の炭素系、シリカ、アルミナ、マグネシア、ムライト、モンモリロナイト、ベントナイト、カオリン、ゼオライト、スメクタイト、ハロイサイト、カオリナイト、ケイソウ土、酸性白土、酸化チタン等のセラミック系、など挙げられる。活性炭は、炭素を有するものであるが、本発明では、無機多孔質に含まれるものとする。無機多孔質の添加量は、本発明の抗微生物剤の固形分100重量部に対して、1〜100重量部用いるのが通常である。
【0038】
本発明の抗微生物剤は、抗微生物性を有するために、さまざまな抗微生物性を必要とする用途に用いられる。
【0039】
本発明の抗微生物剤は、抗菌性、抗ウイルス性の両方を有することにより、目、鼻、喉、耳、肛門、陰部などの粘膜や創傷部位及び皮膚から感染性細菌や病原性ウイルスの侵入を抑制及び増殖抑制することができる。
【0040】
本発明の抗微生物剤の用途としては、
固状、液状、半固体状のいずれの形態でもよく、
飲料水、食品などの飲食物への添加剤、
錠剤、丸剤、洗口剤、漱剤、クリーム剤、眠剤、噴霧剤、座剤、防腐剤、はみがき剤、石鹸、シャンプー、化粧水、軟膏、皮膚貼り付けフィルム、消毒液、浴用剤、化粧品などの、医療品もしくは医療補助品、
耳栓、手袋、帽子、白衣、眼帯などの医療用品、
空気清浄機、クーラー、掃除機、換気扇、マスクなどのフィルタ、
カーペット、床板、壁板、壁紙などの室内建装材、
機器、家具や雑貨などの保護シート、保護カバー、保護板、マスターバッチ、塗料、インキ、
【0041】
衣服、肌あて、寝具、包帯、ガーゼ、ハンカチ、ペナント、クロスなどの日用布製品、
包装紙、ノート、メモ書き、ウエットティッシュなどの日用紙製品などが挙げられる。
【0042】
抗微生物性フィルタは、不織布や布、紙、多孔質プラスチックのような透気性を有する基材に、本発明の抗菌および抗ウイルス剤と必要に応じて添加剤を含んだ塗布液を、表面に塗布・含浸させたものである。
【0043】
ここで使用する不織布としては、ポリエステル系、レーヨン系、ビニロン系、ポリプロピレン系、ナイロン系、アクリル系、アラミド系、等の布状、紙状、綿状の形態であり、スパンボンド法等につくられるものである。
【0044】
本発明の抗微生物剤は、刷毛、浸漬、ローラ、スプレー、注入、塗工機など種々の塗布方法により、基材に塗布することが可能である。塗工方法としては、ディップコート、コンマコート、グラビアコート、カーテンコート、ダイコート、リップコート、マイクログラビアコート、スロットダイコート、リバースコート、キスコート等が挙げられる。粉体噴霧のような方法を用いる事も可能である。
【0045】
塗布量は、抗微生物剤の固形分で、基材1m2あたりに0.1〜150g塗布するのがよい。特に5〜100gが望ましい。塗布量が少なすぎると除菌性効果が小さくなる。
【0046】
抗微生物性フィルタの一形態として、マスクがある。マスクは、長時間使用することにより、菌などが繁殖しやすい問題点を有している。本発明の抗微生物性材料をマスクに使用する場合は、通常のマスク使用形態がそのまま適用でき、例えば、本発明の抗微生物性材料を塗布した不織布または布、紙、多孔質プラスチック等からなる抗微生物性フィルタ単独でマスクと口の間に挟み用いる方法、ポケットのあるマスクでそのポケットにこの抗微生物性フィルタを入れマスクにする方法、抗微生物性フィルタの片側に粘着剤をつけてマスクに貼合する方法(内側貼合・外側貼合)、等があり、マスクもさらに、その他の不織布、布、網、シート、ガーゼなどと合わせて積層構造としたものであってもよい。
【0047】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。なお、%は重量%を示す。
(実施例1)
<竹・笹類抽出成分の製造>
北海道天塩山系で9月に採取された竹・笹類の乾燥葉を、加圧熱水タンクに入れ125℃10分間処理し、冷却水で熱水を80℃まで冷却し、エキスと含水固形分をスクリュープレスで分離して、含水率を約50重量%とした。次に、約50質量%含水固形分をオートクレーブに入れ、180℃で10分間、飽和水蒸気による加圧熱水処理を行った。処理した含水固形分を、再度加圧熱水抽出タンクに入れて110℃で5分間処理してエキスを抽出させた。第1回目のエキスと第2回目のエキスを合わせ、珪藻土濾過し、固形分50重量%となるまで減圧濃縮し、110〜130℃の流動殺菌処理して竹・笹類エキスを得た。
【0048】
<本発明の抗微生物剤の製造>
上記竹・笹類エキス10gを蒸留水で1000mlに希釈後、分液ロートを用いMEK1000mlにて2回抽出したものをロータリーエバポレーターで濃縮乾固して0.5gを得た。次に蒸留水を100ml添加し、30分間超音波処理を行った後、東洋濾紙No.5Bを用い濾過し、得られた濾液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固して水可溶部を0.25g得た。さらに以下条件でTLCによる精製を行い、Rf値が0.30−0.48のフラクション3と、0.00−0.30のフラクション4を合わせて、(2E)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロペン酸と3−ヒドロキシピリジンの混合物を0.1g得た。上記混合物について、抗菌性試験を行った結果、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌に対する抗菌性が認められた。図1〜3に精製前後のGC−MSのトータルイオンクロマトグラムを示す。18.4分に(2E)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロペン酸が、18.7分に3−ヒドロキシピリジンが同定された。
<TLC(薄層クロマトグラフィー)による精製>
MERCK社製分取用薄層クロマトプレート(シリカゲル60F254、20cm×20cm×0.5mm)を使用する直前に70℃オーブンで1時間加熱した(活性度II)。
【0049】
上記水可溶部0.1gを0.1gの蒸留水で希釈し、クロマトプレートに塗布後、クロロホルム・エタノール溶液(9:1)で上昇法にて展開操作を行った。
<抗菌性試験>
菌数をほぼ一定にした生理食塩水菌液に試料(濃度1000ppm)を24時間接触させ、菌数をプレート法にて計測した。結果を表1に示す。
【0050】
なお、試験菌は、以下の通りである。
大腸菌:Escherichia coli NBRC 3962
黄色ブドウ球菌:Staphylococcus aureus NBRC12732
緑膿菌:Pseudomonas aeruginosa NBRC13275
【0051】
Figure 0004494730
【0052】
(実施例2)
実施例1で得られた混合物をTLCによる精製を行い、(2E)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロペン酸を0.05g得た。精製前後の抗菌および抗ウイルス性試験を行った結果、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌に対する抗菌性が認められた。
【0053】
(比較例1)
実施例で得られた塩をTLCによる精製を行い、3−ヒドロキシピリジン0.05gを得た。抗菌性試験を行った結果、いずれの菌に対しても抗菌性は認められなかった。
【0054】
本発明により、あらたな抗微生物剤を得る方法を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のTLC分取前のトータルイオンクロマトグラム
【図2】実施例1のフラクション3のトータルイオンクロマトグラム
【図3】実施例1のフラクション4のトータルイオンクロマトグラム

Claims (2)

  1. 笹・竹水抽出物を、メチルエチルケトンで抽出処理することを特徴とする、下記一般式(1)で示される化合物と、3−ヒドロキシピリジンとを塩形成させてなる化合物である抗微生物剤の製造方法。
    一般式(1)
    Figure 0004494730
    (ただし、Rが水酸基、Rが水素原子、RがCOOHを表す。)
  2. 請求項記載の製造方法で製造されてなる抗微生物剤。
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