JP4493441B2 - 感光性樹脂組成物、およびその硬化物 - Google Patents

感光性樹脂組成物、およびその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、硬化剤成分として光透過性に優れたエポキシ樹脂ワニスを用い、樹脂成分としてエポキシカルボキシレート骨格を有する化合物を用いた感光性樹脂組成物及びその硬化物に関するものである。更に詳細には、プリント配線板用ソルダーレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁材料、フレキシブルプリント配線板用ソルダーレジスト、メッキレジスト、感光性光導波路等として有用な、現像性、耐熱性、熱安定性、電気絶縁性、密着性、薬品耐性等に優れた硬化物を与える感光性樹脂組成物及びその硬化物に関するものである。
感光性を有するエポキシカルボキシレート化合物を用いた感光性樹脂組成物は、環境に優しく、その硬化物は熱的・力学的性質に優れ、基材に対する接着性等の特性のバランスに優れている。このため、塗料、コーティング、接着剤等の分野で用いられてきた。最近では、電気・電子部品製造用途やプリント基板(配線板)製造用途等の分野でも広く使用され、益々その応用範囲が広がりつつある。しかしながら、この応用分野の拡大に伴い、更に耐熱性、密着性等の高い機能の付加と共に経済性が要求されるようになっている。
携帯通信機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざし、プリント配線板は高精度・高密度化が求められており、それに伴い基板の製造に使用されるソルダーレジストへの要求もより高度となり、従来以上の耐熱性、熱安定性を保ちながら基板密着性、高絶縁性、薬剤耐性等の特性をもつことが要求されており、例えば特許文献1には、ノボラック型エポキシ樹脂と不飽和−塩基酸の反応生成物に酸無水物を付加した感光性樹脂、光重合開始剤、架橋剤、及びエポキシ樹脂からなるソルダーマスク組成物が、特許文献2には、ウレタン変性ビニルエステル樹脂を含有する光重合性樹脂組成物が、特許文献3、特許文献4にはテトラフェニルエタン誘導体エポキシ化物が記載されている。
特開昭61−243869号公報 特開平9−52925号公報 特開平9−3162号公報 特開2004−10877号公報
しかしながら、特許文献1に記載のソルダーマスク組成物の硬化物では、十分な耐熱性、密着性、薬品耐性が得られず、特許文献2に記載の光重合性樹脂組成物の硬化物においても、十分な耐熱性、密着性が得られていない。特許文献3、特許文献4には感光性樹脂組成物としての記載はない。
また、市販されているソルダーレジストインキには保存時の安定性のため、硬化剤として結晶性のエポキシ樹脂が使用されているが、溶解性が低いという欠点があると共に、晶析等により結晶として取り出す場合、非結晶性の成分を取り除く際に収率の損失があるため、経済的とは言えない。
本発明の目的は、今日のプリント配線板の高機能に対応し得る現像性に優れると共に、後硬化(ポストキュア)工程で熱硬化させて得られる硬化膜が十分な耐熱性を有し、高絶縁性で密着性、薬品耐性等に優れたソルダーレジストインキに適する感光性樹脂組成物、及びその硬化物を経済的に提供することにある。
本発明者らは鋭意研究の結果、硬化剤としてエポキシ樹脂ワニスを、又アルカリ水溶液可溶性樹脂としてエポキシカルボキシレート骨格をもつ化合物をそれぞれ用いることにより、前記の課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
(1)アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)及び硬化剤(D)を含有する感光性樹脂組成物において、該硬化剤(D)が、グリオキザールとフェノール類の縮合物をエピハロヒドリンによるグリシジルエーテル化後に有機溶剤を添加することによって得られるエポキシ樹脂ワニスであることを特徴とする感光性樹脂組成物、
(2)グリオキザールとフェノール類の縮合物が、下記式(1)
Figure 0004493441
で表される化合物を70重量%以上含む(1)記載の感光性樹脂組成物、
(3)エポキシ樹脂ワニスの有機溶媒中の樹脂濃度が40〜90重量%である(1)又は(2)に記載の感光性樹脂組成物、
(4)アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)が、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)との反応生成物である(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物、
(5)(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物、
(6)(5)に記載の硬化物の層を有する基材、
(7)(6)に記載の基材を有する物品、
に関する。
本発明の感光性樹脂組成物は、製造工程が経済的であると共に、タック性に優れ、紫外線等の活性エネルギー線の露光により硬化して得られる塗膜の形成において光感度性に優れ、希アルカリ水溶液による現像によりパターン形成ができ、また後硬化(ポストキュア)工程で熱硬化させて得られる硬化膜は、耐熱性、薬品耐性(耐酸性、耐溶剤性)等にも十分に満足するものであり、特に、プリント配線板用感光性樹脂組成物及び光導波路形成用感光性樹脂組成物として適している。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)、及びグリオキザールとフェノール類の縮合物をエピハロヒドリンによるグリシジルエーテル化後に有機溶剤を添加することによって得られるエポキシ樹脂ワニスである硬化剤(D)を含有する。
本発明の感光性樹脂組成物に含有される硬化剤(D)は、グリオキザールとフェノール類の縮合物をエピハロヒドリンに溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物を添加してグリシジルエーテル化を行った後、水洗し、油層から過剰のエピハロヒドリン等を加熱減圧下で除去した後、有機溶剤を添加することによって得られるエポキシ樹脂ワニスである。エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン等を挙げることができるが、エピクロルヒドリンが好ましい。
エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D))は、光硬化後の樹脂塗膜に残存するカルボキシル基と加熱されることにより反応し、更に強固な薬品耐性(耐酸性、耐溶剤性等)を有する硬化塗膜を与えるのに寄与する。
エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D))の原料であるグリオキザールとフェノール類の縮合物は、グリオキザールと以下に示すフェノール類を用いて酸性条件下でそれ自体公知の方法で縮合することにより得られる。具体的なフェノール類としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノール、n−プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、シクロヘキシルフェノール、キシレノール、メチルプロピルフェノール、メチルブチルフェノール、アリルフェノール、アミノフェノール等の置換フェノール類、臭素化フェノール等のハロゲン置換フェノール類等が挙げられるが、これらフェノール化合物は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。本発明においては、グリオキザールとフェノール類の縮合物は下記式(1)
Figure 0004493441
で表される成分を70重量%以上含むグリオキザールとフェノール類の縮合物を使用することが好ましい。グリオキザールとフェノール類の縮合物は、TEP−DF(旭有機材工業(株)製;1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン)等、市販されているものも使用できる。
グリオキザールとフェノール類との縮合物のグリシジルエーテル化は以下の方法により行うことができる。すなわち、グリオキザールとフェノール類の縮合物と過剰のエピハロヒドリンの溶解混合物に20〜120℃の温度で加温し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を一括添加若しくは分割添加し、又は添加しながら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる。該反応において、アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用してもよく、その場合は該水溶液を連続的に反応混合物内に添加すると共に、減圧下又は常圧下、連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に水とエピハロヒドリンを分液後、水は除去し、エピハロヒドリンは反応混合物内に連続的に戻す方法でもよい。
また、グリオキザールとフェノール類の縮合物とエピハロヒドリンとの溶解混合物に、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩を触媒として使用し、50〜150℃で1〜10時間反応させ、得られるフェノール樹脂のハロヒドリンエーテル化物に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の固体又は水溶液を加え、再び20〜120℃の間に温度で1〜10時間反応させて脱ハロゲン化水素(閉環)させる方法でグリシジルエーテル化することも出来る。この場合の第四級アンモニウム塩の使用量は、グリオキザールとフェノール類の縮合物の水酸基1当量に対して0.001〜0.2モル、好ましくは0.05〜0.1モルの範囲である。
これらの反応において使用しうるエピハロヒドリンの量はグリオキザールとフェノール類の縮合物の水酸基1当量に対し、0.8〜20モル、好ましくは1.0〜10モル程度である。アルカリ金属水酸化物の使用量はグリオキザールとフェノール類の縮合物の水酸基1当量に対し0.8〜1.5モル、好ましくは0.9〜1.1モル程度である。反応を円滑に進行させるために、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等の溶媒を添加して反応を行うことが好ましい。
アルコール類を使用する場合、その使用量はエピハロヒドリンの使用量に対して2〜40重量%が好ましく、特に4〜30重量%が好ましい。また非プロトン性極性溶媒を添加する場合、その使用量はエピハロヒドリンの使用量に対して5〜150重量%が好ましく、特に10〜140重量%が好ましい。
グリオキザールとフェノール類の縮合物のグリシジルエーテル化反応の反応溶液を水洗後、加熱減圧下で油層から過剰のエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。その後、得られたグリシジルエーテル化物に有機溶剤を添加し、70℃〜150℃で加温攪拌し、スラリー状になったことを確認後冷却することによって、本発明の感光性樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂ワニスである硬化剤(D)が得られる。グリオキザールとフェノール類の縮合物のグリシジルエーテル化物に有機溶剤を所要量添加することによって、有機溶剤に難溶解な成分は析出するため、エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D))はスラリー状になる。また、晶析等の工程を経ないために収率の損失も少なく、非常に経済的である。
エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D))に添加する有機溶剤は、ソルダーレジストインキ等に通常使用されているもので良いが、具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用することができる。
エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D))の有機溶媒中の樹脂濃度は40〜90重量%が好ましい。この範囲から低濃度方向に外れた場合、難溶解成分の沈降が激しくなる、又はエポキシ樹脂の全成分が溶解する等の問題が生じ、高濃度に外れた場合はグリシジルエーテル化物が樹脂状のままで十分にスラリー状にならず取り扱いが難しくなる等の問題が生ずる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる硬化剤(D)の含有割合としては、本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の固形分酸価と使用量から計算された当量の200%以下の量が好ましい。この量が200%を超えると本発明の感光性樹脂組成物の現像性が著しく低下する恐れがあり好ましくない。
なお、エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D))は、予め前記樹脂組成物に混合しておいてもよいが、プリント配線板への塗布前に用事混合して用いることもできる。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)としては、例えば、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)との反応生成物等が挙げられる。
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)としては、特にエポキシ当量が、100〜900g/当量のエポキシ化合物が好ましい。エポキシ当量が100/当量未満の場合、得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の分子量が小さく成膜が困難となったり、フレキシブル性が十分得られなくなることが有り、またエポキシ当量が900/当量を超える場合、エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)の導入率が低くなり感光性が低下する恐れがある。
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)としては、ビスフェノールAのグリシジルエーテル化物(例えば、エピコート828、エピコート1001(何れもジャパンエポキシレジン(株)製)、UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社製)、YD−8125(東都化成(株)製))、ビスフェノールFのグリシジルエーテル化物(例えば、UVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−8170(東都化成(株)製)等)、フェノールノボラックのグリシジルエーテル化物(例えば、エピクロンN−770(大日本インキ化学工業(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社製)、エピコート154(ジャパンエポキシレジン(株)製)、RE−306(日本化薬(株)製)等))、クレゾールノボラックのグリシジルエーテル化物(例えばエピクロンN−695(大日本インキ化学工業(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S(何れも日本化薬(株)製)、UVR−6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN−195(住友化学工業(株)製)等)等の他に、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4'−ビフェノール、2,2'−ビフェノール、3,3',5,5'−テトラメチル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン、各種ビスフェノール等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4'−ビス(クロロメチル)−1,1'−ビフェニル、4,4'−ビス(メトキシメチル)−1,1'−ビフェニル、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等、分子中にカルボニル基を有する化合物、若しくは分子中にヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、ハロゲノメチル基、又はオレフィンを有するものとの重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、アルコール類から誘導されるグリシジルエーテル化物、複素環式エポキシ樹脂(例えばTEPIC−L、TEPIC−H、TEPIC−S(何れも日産化学工業(株)製)等)、脂環式エポキシ樹脂(例えばEHPE−3150(ダイセル化学工業(株)製)等)、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等の固形又は液状エポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。エポキシ化合物は、例えば、エピハロヒドリンを用いてグリシジルエーテル化することにより得られる。
本発明の感光性樹脂組成物の構成成分であるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の製造に使用しうる分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としては、例えばアクリル酸類やクロトン酸、α−シアノ桂皮酸、桂皮酸、或いは飽和若しくは不飽和二塩基酸と不飽和基含有モノグリシジル化合物との反応物が挙げられる。
アクリル酸類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、(メタ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの反応生成物、飽和又は不飽和二塩基酸無水物と1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート誘導体と当モル反応物である半エステル類、飽和又は不飽和二塩基酸とモノグリシジル(メタ)アクリレート誘導体類との当モル反応物である半エステル類等が挙げられる。
エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としては、感光性樹脂組成物としたときの活性エネルギー線に対する感度の点で(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの反応生成物又は桂皮酸が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物の構成成分であるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の製造に使用しうる多塩基酸無水物(c)としては、分子中に1個以上の酸無水物構造を有するものであれば全て用いることができるが、無水コハク酸、無水酢酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリン−ビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸2無水物、3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸2無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物、3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸2無水物、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3a,4,5,9b−テトラヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンの中から選択される多塩基酸無水物が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に含有される前記のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の含有割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100重量%としたとき、通常15〜70重量%、好ましくは、20〜60重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物に含有される架橋剤(B)としては、置換基を有していてもよい(メタ)アクリレート類が挙げられる。使用しうる架橋剤としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等)と多カルボン酸化合物の酸無水物(例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等)の反応物であるハーフエステル、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD HX−220、HX−620等)、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールとε−カプロラクトンの反応物のポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、モノ又はポリグリシジル化合物(例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、グリセリンポリエトキシグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリエトキシポリグリシジルエーテル等)と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの含有割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100重量%としたとき、通常2〜40重量%、好ましくは、5〜30重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物に含有される光重合開始剤(C)のとしては特に限定されず、通常の感光性樹脂組成物に含有される光重合開始剤を使用することができる。光重合開始剤(C)の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,4'−ビスメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの添加割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100重量%としたとき、通常1〜30重量%、好ましくは、2〜25重量%である。
これら光重合開始剤(C)は、単独又は2種以上の混合物として使用でき、更に、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の第3級アミン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等の安息香酸誘導体等の硬化促進剤等と組み合わせて使用することもできる。これらの硬化促進剤の添加量としては、光重合開始剤(C)に対して、100重量%以下の添加量が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物の構成成分であるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)は、前記の分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)との反応(以下第一の反応という)により得られるアルコール性水酸基を有するエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)を反応(以下第二の反応という)して得ることが出来る。
第一の反応は、無溶剤若しくはアルコール性水酸基を有さない溶媒、具体的には例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル例えば、グルタル酸ジメチル等)、コハク酸ジアルキル(例えば、コハク酸ジメチル等)、アジピン酸ジアルキル(例えば、アジピン酸ジメチル等)等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤、更には前記の架橋剤(B)等の単独又は混合有機溶媒中で行うことができる。
この反応における原料の仕込み割合としては、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)を、エポキシ化合物(a)1当量に対し80〜120当量%であることが好ましい。この範囲を逸脱した場合、第二の反応中にゲル化を引き起こしたり、最終的に得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の熱安定性が低くなる傾向がある。
反応時には反応を促進させるために触媒を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応物に対して0.1〜10重量%である。その際の反応温度は60〜150℃であり、また反応時間は5〜60時間程度が好ましい。使用しうる触媒の具体例としては、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
また、熱重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2−メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニルアミン、3,5−ジ−tert−ブチル−4ヒドロキシトルエン等を使用するのが好ましい。該熱重合禁止剤の使用量は、通常反応物に対して0.1〜10重量%である。
第一の反応は、適宜サンプリングしながら行い、その酸価が1mg・KOH/g以下、好ましくは0.5mg・KOH/g以下となった時点を終点とする。
第二の反応は、第一の反応終了後、反応液に前記の多塩基酸無水物(c)を加え反応させるエステル化反応である。無触媒でも反応を行うことができるが、反応を促進させるために塩基性触媒を使用する場合、その使用量は反応物に対して10重量%以下が好ましい。反応温度としては40〜120℃であり、また、反応時間は5〜60時間程度である。尚、この際上述したような溶媒や熱重合禁止剤を使用してもよい。
各成分の仕込み量において、多塩基酸無水物(c)としては、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の固形分酸価が50〜150mg・KOH/gとなるような計算量を添加するのが好ましい。固形分酸価が50mg・KOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分となり、パターニングを行った場合に残渣として残り、最悪の場合にはパターニングができなくなる。また、固形分酸価が150mg・KOH/gを超える場合にはアルカリ水溶液に対する溶解性が高くなりすぎ、光硬化したパターンが剥離する等の恐れがあり好ましくない。
こうして得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)は、溶剤を使用した場合にはこれをその溶媒に応じた各々の方法で除去することにより、単離することもできる。
本発明の感光性樹脂組成物の構成成分であるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)は、アルカリ水溶液に可溶であるが、前記の反応に用いた溶媒にも可溶であり、ソルダーレジスト、メッキレジスト等に使用した場合、種々の溶剤で現像することも可能である。
本発明の感光性樹脂組成物は、前記のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)、硬化剤(D)を含有することを特徴とする。本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)、硬化剤(D)を任意の順序で混合し、必要に応じて3本ロールミル等で混練することにより得ることができる。
更に必要に応じて、それ自体公知の各種の添加剤、例えば、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリカ、クレー等の充填剤、アエロジル等のチキソトロピー付与剤;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン等の着色剤、シリコーン、フッ素系のレベリング剤や消泡剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤等を組成物の諸性能を高める目的で添加してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂組成物が支持フィルムと保護フィルムでサンドイッチされた構造からなるドライフィルムレジストとしても用いることもできる。
本発明の感光性樹脂組成物(液状又はフィルム状)は、電子部品の層間の絶縁材、光部品間を接続する光導波路やプリント基板用のソルダーレジスト、カバーレイ等のレジスト材料として有用である他、カラーフィルター、印刷インキ、封止剤、塗料、コーティング剤、接着剤等としても使用できる。
本発明の硬化物は、紫外線等のエネルギー線照射により本発明の感光性樹脂組成物を硬化させたものである。紫外線等の活性エネルギー線照射による硬化は常法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の紫外線発生装置を用いればよい。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物は、例えばレジスト膜、ビルドアップ工法用の層間絶縁材や光導波路としてプリント基板、光電子基板や光基板のような電気・電子・光用基材に利用され、これらの基材も本発明に含まれる。更にこれらの基材を用いる、例えば、コンピューター、家電製品、携帯機器等の物品も本発明に含まれる。
硬化物層の膜厚は通常0.5〜160μm程度であり、1〜100μm程度が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物を使用したプリント配線板の製造法を示す。例えば、本発明の感光性樹脂組成物の溶液(例えば、カルビトールアセテート溶液)を使用し、プリント配線用基板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法等の方法により5〜160μmの膜厚で塗布し、塗膜を通常50〜110℃、好ましくは60〜100℃の温度で乾燥させる。その後、ネガフィルム等の露光パターンを形成したフォトマスクを通して塗膜に直接又は間接に紫外線等の活性エネルギー線を通常10〜2000mJ/cm程度の強さで照射し、未露光部分を後記する現像液を用いて、例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等により現像する。その後、必要に応じて更に紫外線を照射し、次いで通常100〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度で加熱処理をすることにより、耐金メッキ性に優れ、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性、屈曲性等の諸特性を満足する永久保護膜を有するプリント配線板が得られる。
前記の現像に使用される現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機アルカリ水溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液が使用できる。また、必要に応じて前記の感光性樹脂組成物を溶解しうる有機溶媒を現像液として使用してもよい。
以下、本発明を実施例で更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、合成例、実施例、比較例において部は重量部を意味する。また溶融粘度は以下の条件で測定した。
・融点:DSC法
Seiko Instruments Inc.製 EXSTAR6000
測定試料 2mg〜5mg 昇温速度 10℃/min.
・エポキシ当量
JIS K−7236に準じた方法で測定し、単位はg/eq.である。
合成例1
攪拌装置、還流管をつけた3Lフラスコ中に、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)として、EOCN−103S(日本化薬(株)製、エポキシ当量:215g/eq.)を860部、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としてアクリル酸(分子量:72.06)を288.3部、反応用溶媒としてカルビトールアセテートを492部、熱重合禁止剤として2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを4.9部及び反応触媒としてトリフェニルフォスフィンを4.9部仕込み、98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g以下になるまで反応させ、エポキシカルボキシレート化合物を得た。
次いでこの反応液に、反応用溶媒としてジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(CA)を170部加え、多塩基酸無水物(c)としてテトラヒドロ無水フタル酸202部仕込み、95℃で4時間反応させ、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を67重量%含む樹脂溶液を得た(この溶液をA−1とする)。酸価を測定したところ、69.4mg・KOH/g(固形分酸価:103.6mg・KOH/g)であった。
合成例2
温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら、グリオキザールとフェノール類の縮合物としてTEP−DF(旭有機材工業(株)製、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、分子量:398.45)を498部、エピハロヒドリンとしてエピクロルヒドリン(分子量:92.53)を2313部、溶媒としてメタノール199部を仕込み溶解させた。70℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム(分子量:40)202部を100分間かけて分割添加し、更に70℃で60分間反応させ、その後、75℃で60分間反応させた。反応終了後、水650部で一回、水1300部で二回洗浄した後、得られた有機層から加熱減圧下で、過剰のエピクロロヒドリン、メタノールを留去した。得られたグリシジルエーテル化物654部(収率84%)に反応用溶媒CA654部を加え、130℃で攪拌し、スラリー状になったことを確認した後で室温まで冷却し、エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D1)、固形分のエポキシ当量178g/eq.、樹脂濃度50重量%)を得た。
合成例3
温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら、グリオキザールとフェノール類の縮合物としてTEP−DF(旭有機材工業(株)製、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、分子量:398.45)を498部、エピハロヒドリンとしてエピクロルヒドリン(分子量:92.53)を2313部、溶媒としてメタノール199部を仕込み溶解させた。70℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム(分子量:40)202部を100分間かけて分割添加し、更に70℃で60分間反応させ、その後、75℃で60分間反応させた。反応終了後、水650部で一回、水1300部で二回洗浄した後、得られた有機層から加熱減圧下で、過剰のエピクロロヒドリン、メタノールを留去した。得られたグリシジルエーテル化物633部(収率81%)に反応用溶媒CA271部を加え、130℃で攪拌し、スラリー状になったことを確認した後で室温まで冷却し、エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D2)、固形分のエポキシ当量178g/eq.、樹脂濃度70重量%)を得た。
合成例4
温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら、グリオキザールとフェノール類の縮合物としてTEP−DF(旭有機材工業(株)製、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、分子量:398.45)を498部、エピハロヒドリンとしてエピクロルヒドリン(分子量:92.53)を2313部、溶媒としてメタノール199部を仕込み溶解させた。70℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム(分子量:40)202部を100分間かけて分割添加し、更に70℃で60分間反応させ、その後、75℃で60分間反応させた。反応終了後、水650部で一回、水1300部で二回洗浄した後、得られた有機層から加熱減圧下で、過剰のエピクロロヒドリン、メタノールを留去した。得られたグリシジルエーテル化物677部(収率87%)に反応用溶媒CA169部を加え、130℃で攪拌し、スラリー状になったことを確認した後で室温まで冷却し、エポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D3)、固形分のエポキシ当量178g/eq.、樹脂濃度80重量%)を得た。
比較合成例
温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら、グリオキザールとフェノール類の縮合物としてTEP−DF(旭有機材工業(株)製、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、分子量:398.45)を300部、エピハロヒドリンとしてエピクロルヒドリン(分子量:92.53)を1110部、溶媒としてメタノール240部を仕込み溶解させた。70℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム(分子量:40)120部を100分間かけて分割添加し、更に70℃で60分間反応させた。反応終了後、水450部で二回洗浄した後、得られた有機層から加熱減圧下で、過剰のエピクロロヒドリン、メタノールを留去し、残留物にメチルイソブチルケトン1500部を加え還流条件下で溶解し、4℃まで徐々に冷却して、そのまま24時間静置した。得られた結晶をろ過・乾燥することで目的とする硬化剤(EP1)294部(エポキシ当量165g/eq.、融点174℃、収率63%)を無色の結晶として得た。
実施例1〜3、比較例1
前記合成例1で得られた樹脂溶液(A−1)、及び合成例2〜4で得られたエポキシ樹脂ワニス(硬化剤(D1)〜(D3))、及び比較合成例で得られた結晶の硬化剤(EP1)を用い、表1に示す配合割合で混合、必要に応じて3本ロールミルで混練し、本発明の感光性樹脂組成物を得た。これをスクリーン印刷法により、乾燥膜厚が15〜25μmの厚さになるようにプリント基板に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥器で30分乾燥させた。次いで、紫外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−680GW)を用い、回路パターンの描画されたマスクを通して紫外線を照射した。その後、1重量%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー現像を行い、紫外線未照射部の樹脂を除去した。水洗乾燥した後、プリント基板を150℃の熱風乾燥器で60分加熱硬化反応させ、硬化膜を得た。塗膜についてタック性の試験を、現像を行って現像性の試験を、得られた硬化物について、光感度、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性の試験を行なった。それらの結果を表2に示す。なお、試験方法及び評価方法は次のとおりである。
(タック性)基板に塗布した乾燥後の塗膜に脱脂綿をこすりつけ、塗膜のタック性を評価した。
○・・・・脱脂綿は貼り付かない
△・・・・脱脂綿の糸くずが、やや塗膜に貼り付く
×・・・・脱脂綿の糸くずが、塗膜に貼り付く
(現像性)上記の方法にて現像し、下記の評価基準を使用した。
○・・・・目視により残留物無し
△・・・・目視により残留物ややあり
×・・・・目視により残留物多い
(光感度)乾燥後の塗膜に、ステップタブレット21段(コダック社製)を密着させ積算光量500mJ/cm の紫外線を照射露光する。次に1重量%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm のスプレー圧で現像し、現像されずに残った塗膜の段数を確認し、次の基準で評価した。
○・・・・7段以上
△・・・・4〜6段
×・・・・3段以下
(耐溶剤性)試験片をイソプロピルアルコールに室温で30分間浸漬する。外観に異常がないか確認した後、セロテープ(登録商標)によるピーリング試験を行い、次の基準で評価した。
○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のないもの
△・・・・塗膜に剥離はなく、ややフクレのあるもの
×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
(耐酸性)試験片を10%塩酸水溶液に室温で30分浸漬する。外観に異常がないか確認した後、セロテープ(登録商標)によるピーリング試験を行い、次の基準で評価した。
○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のないもの
△・・・・塗膜に若干フクレや剥離のあるもの
×・・・・塗膜にフクレや剥離があるもの
(耐熱性)試験片にロジン系プラックスを塗布し260℃の半田槽に5秒間浸漬した。これを1サイクルとし、3サイクル繰り返した。室温まで放冷した後、セロテープ(登録商標)によるピーリング試験を行い、次の基準で評価した。
〇・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のないもの
△・・・・塗膜に若干フクレや剥離のあるもの
×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
表1
注 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1
樹脂溶液
A−1 51.80 51.80 51.80 51.80
架橋剤(B)
DPHA *1 3.38 3.38 3.38 3.38
光重合開始剤(C)
イルガキュアー907 *2 4.50 4.50 4.50 4.50
DETX−S *3 0.45 0.45 0.45 0.45
硬化剤
硬化剤(D1) 35.24
硬化剤(D2) 25.17
硬化剤(D3) 22.03
硬化剤(EP1) 17.62
熱硬化触媒
メラミン 1.00 1.00 1.00 1.00
フィラー
硫酸バリウム 15.15 15.15 15.15 15.15
フタロシアニンブルー 0.45 0.45 0.45 0.45
添加剤
BYK−354 *4 0.39 0.39 0.39 0.39
KS−66 *5 0.39 0.39 0.39 0.39
溶剤
CA 4.87
注)
*1 日本化薬(株)製 :ジペンタエリスリトールポリアクリレート
*2 Vantico社製 :2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン
*3 日本化薬(株)製 :2,4−ジエチルチオキサントン
*4 ビックケミー社製 :レベリング剤
*5 信越化学(株)製 :消泡剤
表2
実施例1 実施例2 実施例3 比較例1
評価項目
タック性 ○ ○ ○ ○
現像性 ○ ○ ○ ○
光感度 ○ ○ ○ ○
耐溶剤性 ○ ○ ○ ○
耐酸性 ○ ○ ○ ○
耐熱性 ○ ○ ○ ○
上記の結果から明らかなように、本発明の感光性樹脂組成物は、式(1)で示されるグリオキザールとフェノール類の縮合物のグリシジルエーテル化物と有機溶剤の混合物であるエポキシ樹脂ワニスを硬化剤として用いることにより、結晶性のグリオキザールとフェノール類の縮合物のグリシジルエーテル化物(低収率)を硬化剤として使用する場合に比較して、硬化剤の収率のロスが少なく、又工程の簡素化ができる利点がある上に、いずれの評価項目についてもほぼ同様のよい結果を示した。よって、本発明の感光性樹脂組成物は、高感度かつ耐熱性の高さに優れ、更に経済的なプリント基板用感光性樹脂組成物であることは明らかである。

Claims (4)

  1. アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)及び硬化剤(D)を含有する感光性樹脂組成物において、該硬化剤(D)が、下記式(1)
    Figure 0004493441
    で表される化合物を70重量%以上含むグリオキザールとフェノール類の縮合物をエピハロヒドリンによるグリシジルエーテル化後に有機溶剤を添加することによって得られるエポキシ樹脂ワニスであり、該エポキシ樹脂ワニスの有機溶剤中の樹脂濃度が40〜90重量%であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)が、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)との反応生成物である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
  4. 請求項に記載の硬化物の層を有する基材。
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