JP2004171026A - アルカリ現像可能な光硬化性・熱硬化性組成物及びそれから得られる硬化皮膜 - Google Patents

アルカリ現像可能な光硬化性・熱硬化性組成物及びそれから得られる硬化皮膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 プリント配線板のソルダーレジストや多層配線板の層間絶縁層等に要求される耐熱性、密着性、解像性、耐無電解めっき性、電気特性等に優れ、特にICパッケージに要求される耐吸湿性、PCT耐性に優れる硬化皮膜を得る。
【解決手段】 (A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、(b)下記式(1)で示されるフェノール化合物及び/又は下記式(2)で示されるナフトール化合物と、(c)不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して(d)多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性プレポリマー、(B)希釈剤としての室温で液状の多官能不飽和化合物及び/又は有機溶剤、(C)光重合開始剤、(D)エポキシ樹脂及び(E)硬化触媒を含有するアルカリ現像型光硬化性・熱硬化性組成物が提供される。
【化1】
Figure 2004171026

【選択図】 なし

Description

本発明は、アルカリ現像可能な光硬化性・熱硬化性組成物及びそれから得られる硬化皮膜に関し、さらに詳しくは、プリント配線板の永久マスクや多層配線板の層間絶縁層等としての使用に適し、紫外線の照射後、希アルカリ水溶液で現像することによって画像形成し、活性エネルギー線照射後の加熱処理、もしくは加熱処理後の活性エネルギー線照射工程、又は加熱処理により仕上げ硬化することにより、耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、解像性、耐吸湿性並びにPCT(プレッシャークッカー)耐性に優れる硬化皮膜を形成できる液状のアルカリ現像可能な光硬化性・熱硬化性組成物並びにそれを用いた硬化皮膜形成技術に関する。
現在、一部の民生用プリント配線板並びにほとんどの産業用プリント配線板のソルダーレジストには、高精度、高密度の観点から、紫外線照射後、現像することにより画像形成し、熱及び光照射で仕上げ硬化(本硬化)する液状現像型ソルダーレジストが使用されている。また環境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプの液状ソルダーレジストが主流になっている。このような希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプのソルダーレジストとしては、例えば、特許文献1には、ノボラック型エポキシ化合物と不飽和一塩基酸の反応生成物に酸無水物を付加した感光性樹脂、光重合開始剤、希釈剤及びエポキシ化合物からなるソルダーレジスト組成物が、特許文献2には、ノボラック型エポキシ化合物と不飽和一塩基酸の反応生成物に酸無水物を付加した感光性樹脂、光重合開始剤、希釈剤、ビニルトリアジン又はビニルトリアジンとジシアンジアミドの混合物及びメラミン樹脂からなるソルダーレジスト組成物が、特許文献3、特許文献4には、サリチルアルデヒド、一価フェノールとエピクロロヒドリンとの反応生成物であるエポキシ樹脂、光重合開始剤、有機溶剤等からなるソルダーレジスト組成物が開示されている。
上記のように、ソルダーレジストとしては従来幾つかの材料系が提案されており、現在、実際のプリント配線板の製造において大量に使用されている。しかしながら、近年のエレクトロニクス機器の軽薄短小化に伴うプリント配線板の高密度化に対応して、ソルダーレジストにも高性能化が要求されている。
さらに最近では、リードフレームと封止樹脂を用いたQFP(クワッド・フラットパック・パッケージ)、SOP(スモール・アウトライン・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージに代わって、ソルダーレジストを施したプリント配線板と封止樹脂を用いたICパッケージが登場した。これら新しいパッケージは、ソルダーレジストを施したプリント配線板の片側にボール状のはんだ等の金属をエリア状に配し、もう片側にICチップをワイヤーボンディング、バンプ等で直接接続し、封止樹脂で封止した構造をしており、BGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・スケール・パッケージ)等の呼び名で呼ばれている。これらのパッケージは、同一サイズのQFP等のパッケージよりも多ピンでさらに小型化が容易である。また実装においても、ボール状はんだのセルフアライメント効果により低い不良率を実現し、急速にその導入が進められている。
しかしながら、従来市販のアルカリ現像型ソルダーレジストを施したプリント配線板では、パッケージの長期信頼性試験であるPCT耐性が劣り、ソルダーレジスト皮膜の剥離が生じていた。また、ソルダーレジストの吸湿により、パッケージ実装時のリフロー中にパッケージ内部で吸湿した水分が沸騰し、パッケージ内部のソルダーレジスト皮膜及びその周辺にクラックが生じる、いわゆるポップコーン現象が問題視されていた。
このような耐吸湿性や長期信頼性の問題は、上記実装技術の場合のみに限られるものではなく、一般のプリント配線板のソルダーレジストや、ビルドアップ基板等の多層配線板の層間絶縁層など、他の用途の製品においても望ましくない。
特開昭61−243869号公報(特許請求の範囲) 特開平3−253093号公報(特許請求の範囲) 特開平3−71137号公報(特許請求の範囲) 特開平3−250012号公報(特許請求の範囲)
したがって、本発明の目的は、従来からのプリント配線板のソルダーレジストや多層配線板の層間絶縁層などに要求される耐熱性、密着性、解像性、耐無電解めっき性、電気特性等の特性を維持もしくは向上させ、かつ、特にICパッケージに要求される耐吸湿性並びにPCT(プレッシャークッカー)耐性等の特性に優れる硬化皮膜が得られ、プリント配線板の高密度化、面実装化に対応可能でアルカリ現像可能な液状の光硬化性・熱硬化性組成物及びそれから得られる硬化皮膜を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の一側面によれば、(A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、(b)下記式(1)で示されるフェノール化合物及び/又は下記式(2)で示されるナフトール化合物と、(c)不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して(d)多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性プレポリマー、(B)希釈剤としての室温で液状の多官能不飽和化合物及び/又は有機溶剤、(C)光重合開始剤、(D)エポキシ樹脂、及び(E)硬化触媒を含有することを特徴とするアルカリ現像可能な光硬化性・熱硬化性組成物が提供される。
Figure 2004171026
好適な態様においては、前記感光性プレポリマー(A)は、エポキシ化合物(a)のエポキシ基1当量に対して、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)のフェノール性水酸基と不飽和基含有モノカルボン酸(c)のカルボキシル基が合計で0.8〜1.3当量となり、かつ(b):(c)のモル比が1:1〜1:99となる割合で反応させ、得られた反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して多塩基酸無水物(d)の無水物基を99:1〜1:99の割合で反応させて得られるものである。さらに好適な態様においては、本発明の光硬化性・熱硬化性組成物は、前記各成分に加えて、さらに密着性付与剤としてのメラミンを含有する。
さらに本発明の他の側面によれば、前記アルカリ現像可能な光硬化性・熱硬化性組成物から得られる硬化皮膜も提供される。その好適な一態様においては、該組成物を、基材、例えば回路形成されたプリント配線板表面に、スクリーン印刷、ロールコーティング、カーテンコーティング、スプレーコーティングなどの方法により塗布し、遠赤外線乾燥炉や熱風乾燥炉等で乾燥し、続いてレーザー光等の活性エネルギー線をパターン通りに直接照射するか、又はパターン形成したフォトマスクを通して高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、無電極ランプなどから活性エネルギー線を照射して、所定の露光パターン通りに選択的に露光し、未露光部をアルカリ水溶液で現像してパターンを形成し、その後、活性エネルギー線照射後の加熱処理、もしくは加熱処理後の活性エネルギー照射工程、又は加熱処理により仕上げ硬化させることにより得られ、耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、解像性、耐吸湿性、PCT耐性等の諸特性に優れた硬化皮膜(ソルダーレジスト皮膜)が提供される。
本発明によれば、従来からのプリント配線板のソルダーレジストや多層配線板の層間絶縁層などに要求される耐熱性、密着性、解像性、耐無電解めっき性、電気特性等の特性を維持もしくは向上させ、かつ、特にICパッケージに要求される耐吸湿性並びにPCT耐性等の特性に優れる硬化皮膜が得られ、プリント配線板の高密度化、面実装化に対応可能でアルカリ現像可能な液状の光硬化性・熱硬化性組成物が提供され、このような本発明の光硬化性・熱硬化性組成物を用いることにより、プリント配線板のBGA、CSP等のICパッケージにおいても、ソルダーレジスト皮膜に剥離やクラックを生じることがなく、信頼性の高い実装が可能となる。また、高温あるいは高湿条件下に曝されても、硬化皮膜にクラックが生じたり、基材から剥離するといったようなこともなく、しかも前記したような諸特性に優れているため、各種レジストや多層配線板の層間絶縁層などの用途にも有利に用いることができる。
本発明のアルカリ現像可能な液状の光硬化性・熱硬化性組成物は、感光性プレポリマー(A)として、(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、(b)前記式(1)で示されるフェノール化合物及び/又は前記式(2)で示されるナフトール化合物と、(c)不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して(d)多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性プレポリマーを用いることを特徴としている。
すなわち、上記感光性プレポリマー(A)は、エポキシ化合物(a)のエポキシ基に上記フェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)のフェノール性水酸基と不飽和基含有モノカルボン酸(c)のカルボキシル基を反応させ、この不飽和基含有モノカルボン酸の不飽和基が導入されることによって光硬化性を示すようになり、また、得られる反応生成物のアルコール性水酸基(エポキシ基とカルボキシル基やフェノール性水酸基との反応によって生成した2級水酸基や後述する(b´)成分の置換基の有する水酸基)に多塩基酸無水物(d)が反応することにより、カルボキシル基が導入されてアルカリ水溶液に対して溶解性を示すようになり、現像性が向上するが、反面、フリーの親水性基(カルボキシル基や水酸基)を多数含むため、吸湿性を示し、硬化皮膜の特性を下げる要因となる。しかし、本発明の感光性プレポリマー(A)では、上記のように感光性プレポリマーに疎水性の芳香環(ベンゼン環及び/又はナフタレン環)が導入されることにより、硬化皮膜の耐吸湿性やPCT耐性が優れたものとなり、また耐熱性、密着性、耐無電解めっき性等のめっき耐性などの硬化皮膜特性や、塗膜形成後の指触乾燥性を向上させることができる。
以上のような作用により、本発明の光硬化性・熱硬化性組成物を用いれば、プリント配線板のBGA、CSP等のICパッケージにおいても、ソルダーレジスト皮膜に剥離やクラックを生じることがなく、信頼性の高い実装が可能となる。また、高温あるいは高湿条件下に曝されても、硬化皮膜にクラックが生じたり、基材から剥離するといったようなこともなく、しかも前記したような諸特性に優れているため、各種レジストや多層配線板の層間絶縁層などの用途にも有利に用いることができる。
以下、本発明の光硬化性・熱硬化性組成物の各成分について詳細に説明する。
まず、本発明において用いる感光性プレポリマー(A)は、前記したように、(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、(b)前記式(1)で示されるフェノール化合物及び/又は前記式(2)で示されるナフトール化合物と、(c)不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂である。このようなカルボキシル基含有感光性樹脂(A)はいずれも酸価が30〜200mgKOH/gの範囲内にあることが好ましい。酸価が30mgKOH/gよりも少ないときは、アルカリ水溶液に対する溶解性が悪くなり、現像が困難になる。一方、200mgKOH/gよりも多くなると、露光の条件によらず露光部の表面まで現像されてしまい、好ましくない。
上記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)としては、油化シェルエポキシ社製のエピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1004、大日本インキ化学工業社製のエピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050、エピクロン2055、東都化成社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、チバガイギー社製のアラルダイド6071、アラルダイド6084、アラルダイドGY250、アラルダイドGY260、住友化学工業社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128、旭化成工業社製のA.E.R.330、A.E.R.331、A.E.R.661、A.E.R.664等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコートYL903、大日本インキ化学工業社製のエピクロン152、エピクロン165、東都化成社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル社製のD.E.R.542、チバガイギー社製のアラルダイド8011、住友化学工業社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700、旭化成工業社製のA.E.R.711、A.E.R.714等(何れも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコート152、エピコート154、ダウケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、大日本インキ化学工業社製のエピクロンN−730、エピクロンN−770、エピクロンN−865、東都化成社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、チバガイギー社製のアラルダイドECN1235、アラルダイドECN1273、アラルダイドECN1299、アラルダイドXPY307、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN―1020,EOCN−104S、RE−306、住友化学工業社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、旭化成工業社製のA.E.R.ECN−235、ECN−299等(何れも商品名)のノボラック型エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製のエピクロン830、油化シェルエポキシ製エピコート807、東都化成社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004、チバガイギー社製のアラルダイドXPY306等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;東都化成社製のエポトートST−2004、ST−2007、ST−3000(商品名)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコート604、東都化成社製のエポトートYH−434、チバガイギー社製のアラルダイドMY720、住友化学工業社製のスミ−エポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;チバガイギー社製のアラルダイドCY−350(商品名)等のヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、チバガイギー社製のアラルダイドCY175、CY179等(何れも商品名)の脂環式エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のYL−933、ダウケミカル社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(何れも商品名)等のビキシレノール型又はビフェニル型エポキシ樹脂;日本化薬(株)製EBPS−200、旭電化工業(株)製EPX−30、大日本インキ化学工業社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコート157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコートYL−931、チバガイギー社製のアラルダイド163等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;チバガイギー社製のアラルダイドPT810、日産化学社製のTEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ樹脂;日本油脂(株)製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;東都化成(株)製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鉄化学社製ESN−190、ESN−360、大日本インキ化学工業社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂(株)製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂等が挙げられる。特に好ましいのはノボラックエポキシ樹脂等であるが、特にこれらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂を単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
前記式(1)で示されるフェノール化合物及び前記式(2)で示されるナフトール化合物(b)としては、例えば、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、o−イソプロピルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、o−sec−ブチルフェノール、p−
sec−ブチルフェノール、2−メチル−4−t−ブチルフェノール、2−メチル−6−t−ブチルフェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、2,4−ジ−イソブチルフェノール、o−t−ブチルフェノール、ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、o−シクロヘキシルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、4−メチル−2−シクロヘキシルフェノール、o−アリルフェノール、2,3,4,6−テトラメチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、o−チモール、p−チモール、o−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、2−t−ブチル−6−フェニルフェノール、2,4−ジ−t−ブチル−6−フェニルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等が挙げられるが、これらに限られるものではない。特に好ましいのはp−フェニルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等である。これらフェノール化合物及び/又はナフトール化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。なお、前記式(1)において、R1、R2が炭素数5以上の飽和又は不飽和アルキル基の場合、生成する感光性プレポリマーの光反応性を阻害し、または現像性が悪くなるので、置換基が飽和又は不飽和アルキル基の場合、炭素数4以下のものに限定する必要がある。
なお、カルボキシル基含有感光性樹脂(A)の調製に際し、前記式(1)及び(2)で示されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)の一部をヒドロキシル基含有置換基を有するフェノール化合物(b´)で置き換えることもできる。この場合、後述する反応及び反応比率については、これら全体を符号(b)で表示する。前記式(1)及び(2)で示されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)と共に、ヒドロキシル基含有置換基を有するフェノール化合物(b´)を導入することにより、硬化皮膜の耐熱性、耐吸湿性、可撓性をバランス良く向上させることができる。さらに解像性も向上させることができる。すなわち、感光性プレポリマーにヒドロキシル基含有置換基を有するフェノール化合物が導入されることにより、多塩基酸無水物は該フェノール化合物の置換基が有するヒドロキシル基に選択的に付加反応し、エポキシ化合物の骨格の高疎水領域及び不飽和基含有モルカルボン酸により導入された光重合性不飽和基から離れた部分にカルボキシル基が存在するため、より高い解像性(光硬化性、現像性)を得ることができる。また、ファインパターンの硬化皮膜を高い信頼性で再現性良く形成するためには、塗膜の未露光部が現像の際に速やかに除去されねばならないが、現像性と指触乾燥性(タックフリー性)は相反する特性であって、現像性を良好にしようとすると指触乾燥性が低下する傾向にある。しかし、感光性プレポリマーに、前記式(1)及び(2)で示されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)と共にヒドロキシル基含有置換基を有するフェノール化合物(b´)を導入することにより、塗膜の指触乾燥性と現像性をバランス良く向上させることができる。
前記ヒドロキシル基含有置換基を有するフェノール化合物(b´)としては、下記式(3)で示される化合物、例えば(ビス)ヒドロキシメチルフェノール、(ビス)ヒドロキシメチルクレゾール、ヒドロキシメチル−ジ−t−ブチルフェノール、p−ヒドロキシフェニル−2−メタノール、p−ヒドロキシフェニル−3−プロパノール、p−ヒドロキシフェニル−4−ブタノール、ヒドロキシエチルクレゾール、2,6−ジメチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,4−ジヒドロキシメチル−2−シクロヘキシルフェノール、トリメチロールフェノール、3,5−ジメチル−2,4,6−トリヒドロキシメチルフェノール、等のヒドロキシアルキルフェノール又はヒドロキシアルキルクレゾール;ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル安息香酸、あるいはヒドロキシフェノキシ安息香酸等のカルボキシル基含有置換基を有するフェノールと、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等とのエステル化物;ビスフェノールのモノエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールのモノプロピレンオキサイド付加物、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等が挙げられ、特に好ましいのはp−ヒドロキシフェネチルアルコールであるが、これらに限定されるものではない。これらヒドロキシル基含有置換基を有するフェノール化合物は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
Figure 2004171026
前記不飽和基含有モノカルボン酸(c)の代表的なものとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸カプロラクトン付加物など水酸基含有アクリレートの不飽和二塩基酸無水物付加物などが挙げられる。ここで特に好ましいのはアクリル酸、メタアクリル酸である。これら不飽和基含有モノカルボン酸は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記(a)成分乃至(c)成分の反応は、エポキシ化合物(a)に、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)と不飽和基含有モノカルボン酸(c)を同時に反応させる方法、あるいはまずフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)を反応させ、次いで不飽和基含有モノカルボン酸(c)を反応させる方法、又は不飽和基含有モノカルボン酸(c)を反応させ、次いでフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)を反応させる方法等があり、いずれも採用することができる。このような反応は、後述する希釈剤の存在下あるいは非存在下で、ハイドロキノンや酸素等の重合禁止剤、及びトリエチルアミン等の三級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン等のリン化合物等の反応触媒の共存下、通常80〜130℃で容易に行うことができる。
また、前記反応における各成分の割合は、エポキシ化合物(a)のエポキシ基1当量に対して、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)のフェノール性水酸基と不飽和基含有モノカルボン酸(c)のカルボキシル基が合計で0.8〜1.3当量となり、かつ(b):(c)のモル比が1:1〜1:99となる割合が好ましい。フェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)のフェノール性水酸基と不飽和基含有モノカルボン酸(c)のカルボキシル基の合計がエポキシ化合物(a)のエポキシ1当量に対して0.8当量未満では前記した本発明の作用・効果が充分に得られず、逆に1.3当量を超えて多量に用いても、理論的には1当量しか反応しないため、未反応で残存するこれら低分子量化合物が多くなり、硬化皮膜の物性を低下させる要因となるため好ましくない。
一方、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)と不飽和基含有モノカルボン酸(c)のモル比は1:1〜1:99であるが、より好ましくは4:6〜1:9である。フェノール化合物及び/又はナフトール化合物の割合が増すと耐吸湿性及びPCT耐性が向上し、解像性及びレジストラインの表面部と底部の線幅の再現性が増す。しかしながら、不飽和基含有モノカルボン酸(c)の割合が減少すると光反応性が悪くなり、露光塗膜表面部の耐現像性が得られなくなる。また、感度の低下を招き、作業性の面で好ましくない。
また、前記式(1)で示されるフェノール化合物及び/又は前記式(2)で示されるナフトール化合物(b)と共に、ヒドロキシル基含有置換基を有するフェノール化合物(b´)を用いる場合、これらの化合物の比率(b):(b´)はモル比で1:99〜99:1の範囲内の任意の割合とすることができる。
前記反応により生成した反応生成物(X)のアルコール性水酸基に多塩基酸無水物(d)を反応させて本発明の感光性プレポリマー(A)が得られるが、この反応において、多塩基酸無水物(d)の使用量は、上記反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して無水物基が99:1〜1:99の割合が適しており、後述する希釈剤の存在下又は非存在下でハイドロキノンや酸素等の重合禁止剤の存在下、通常50〜130℃で行う。このとき必要に応じて、トリエチルアミン等の三級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン等のリン化合物等を触媒として添加してもよい。
上記多塩基酸無水物としては、無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ナジック酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタドデセニル無水コハク酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、無水トリメリット酸等の二塩基酸無水物、あるいはビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族あるいは芳香族四塩基酸二無水物が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を使用することができる。
前記希釈剤(B)としては、室温で液状の多官能不飽和化合物や有機溶剤が使用できる。これら希釈剤の使用目的は、前記感光性プレポリマー(A)を溶解させ、組成物を各種の塗布方法に適した粘度に調整するものである。また、室温で液状の多官能不飽和化合物は、組成物の光反応性を上げる目的や、アルカリ水溶液への溶解性を助ける役目がある。しかし、室温で液状の多官能不飽和化合物を多量に使用すると、塗膜の指触乾燥性が得られず、また塗膜の特性も悪化する傾向があるので、前記感光性プレポリマー(A)100重量部(固形分として、以下同様)に対して50重量部以下が好ましい。有機溶剤に関しては、所定の乾燥条件で乾燥可能なものであれば、乾燥塗膜に悪影響を与えることもなく、その使用量は塗布方法によってのみ制限される。
液状の多官能不飽和化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートなどの水酸基含有のアクリレート類;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのアクリルアミド誘導体;ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートなどの水溶性のアクリレート類;トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの多官能アルコールの多官能ポリエステルアクリレート類;トリメチロールプロパン、水添ビスフェノールA等の多官能アルコールもしくはビスフェノールA、ビフェノールなどの多官能フェノールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物のアクリレート類;上記水酸基含有アクリレートのイソシアネート変成物である多官能もしくは単官能ポリウレタンアクリレート;ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル又はフェノールノボラックエポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸付加物であるエポキシアクリレート類、及び上記アクリレート類に対応するメタクリレート類などが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を使用することができる。
また、有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられ、単独で又は2種類以上の混合物として使用することができる。
光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1- オン、N,N- ジメチルアミノアセトフェノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾイルパーオキシド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物;2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、リボフラビンテトラブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物;2,4,6−トリス−s−トリアジン、2,2,2−トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物;ベンゾフェノン、4,4´- ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2,4,6- トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これら公知慣用の光重合開始剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用でき、さらにはN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類などの光開始助剤を加えることができる。また可視光領域に吸収のあるCGI―784等(チバガイギー社製)のチタノセン化合物等も、光反応を促進するために添加することもできる。特に好ましい光重合開始剤は、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1- オン等であるが、特にこれらに限られるものではなく、紫外光もしくは可視光領域で光を吸収し、(メタ)アクリロイル基等の不飽和基をラジカル重合させるものであれば、光重合開始剤、光開始助剤に限らず、単独であるいは複数併用して使用できる。そして、その使用量は前記感光性プレポリマー(A)100重量部に対して0. 5〜25重量部が好ましい。
前記エポキシ樹脂(D)としては、具体的には、油化シェルエポキシ社製のエピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1004、大日本インキ化学工業社製のエピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050、エピクロン2055、東都化成社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、チバガイギー社製のアラルダイド6071、アラルダイド6084、アラルダイドGY250、アラルダイドGY260、住友化学工業社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128、旭化成工業社製のA.E.R.330、A.E.R.331、A.E.R.661、A.E.R.664等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコートYL903、大日本インキ化学工業社製のエピクロン152、エピクロン165、東都化成社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル社製のD.E.R.542、チバガイギー社製のアラルダイド8011、住友化学工業社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700、旭化成工業社製のA.E.R.711、A.E.R.714等(何れも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコート152、エピコート154、ダウケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、大日本インキ化学工業社製のエピクロンN−730、エピクロンN−770、エピクロンN−865、東都化成社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、チバガイギー社製のアラルダイドECN1235、アラルダイドECN1273、アラルダイドECN1299、アラルダイドXPY307、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN―1020,EOCN−104S、RE−306、住友化学工業社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、旭化成工業社製のA.E.R.ECN−235、ECN−299等(何れも商品名)のノボラック型エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製のエピクロン830、油化シェルエポキシ製エピコート807、東都化成社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004、チバガイギー社製のアラルダイドXPY306等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;東都化成社製のエポトートST−2004、ST−2007、ST−3000(商品名)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコート604、東都化成社製のエポトートYH−434、チバガイギー社製のアラルダイドMY720、住友化学工業社製のスミ−エポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;チバガイギー社製のアラルダイドCY−350(商品名)等のヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、チバガイギー社製のアラルダイドCY175、CY179等(何れも商品名)の脂環式エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のYL−933、ダウケミカル社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(何れも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物;日本化薬(株)製EBPS−200、旭電化工業(株)製EPX−30、大日本インキ化学工業社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコート157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製のエピコートYL−931、チバガイギー社製のアラルダイド163等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;チバガイギー社製のアラルダイドPT810、日産化学社製のTEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ樹脂;日本油脂(株)製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;東都化成(株)製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鉄化学社製ESN−190、ESN−360、大日本インキ化学工業社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂(株)製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらエポキシ樹脂は単独で又は2種以上を用いることができる。これらエポキシ樹脂は、熱硬化することにより、ソルダーレジストの密着性、耐熱性等の特性を向上させる。その配合量は通常の量、例えば前記感光性プレポリマー(A)100重量部に対して10〜70重量部で充分であり、好ましくは20〜60重量部の割合である。
前記硬化触媒(E)としては、例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のビニルトリアジン誘導体;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン、メラミン等のアミン化合物、アジピン酸ヒドラジド、セバシン酸ヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物などが挙げられる。市販されているものとしては、例えば四国化成(株)製の2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(いずれもイミダゾール系化合物の商品名)、サンアプロ社製のU−CAT3503X、U−CAT3502X(いずれもジメチルアミンのブロックイソシアネート化合物の商品名)、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(いずれも二環式アミジン化合物及びその塩)などがある。特に、これらに限られるものではなく、エポキシ樹脂の硬化触媒、もしくはエポキシ基とカルボキシル基の反応を促進するものであればよく、単独で又は2種以上を混合して使用してもかまわない。
より好ましいものとしては、密着性付与剤としても機能する、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、メラミン、アセトグアナミン等のS−トリアジン誘導体が挙げられる。これらの中でも、密着性付与剤としてのメラミンを添加することが好ましい。
上記硬化触媒の配合量は通常の量的割合で充分であり、例えば前記感光性プレポリマー(A)100重量部に対して20重量部以下、好ましくは0.1〜15.0重量部の割合である。
本発明の光硬化性・熱硬化性組成物には、さらに必要に応じて、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素紛、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカ等の公知慣用の無機フィラーを単独で又は2種以上配合することができる。これらは塗膜の硬化収縮を抑制し、密着性、硬度などの特性を向上する目的で用いられる。
本発明の組成物は、さらに必要に応じてフタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の熱重合禁止剤、微粉シリカ、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤、前記した密着性付与剤として機能する成分以外のイミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤などの密着性付与剤のような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
以上のような組成を有する本発明の光硬化性・熱硬化性組成物は、必要に応じて希釈して塗布方法に適した粘度に調整し、これを例えば、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷法、カーテンコート法、プレーコート法、ロールコート法等の方法により塗布し、例えば60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、タックフリーの塗膜を形成できる。その後、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成でき、さらに、活性エネルギー線の照射後加熱硬化もしくは加熱硬化後活性エネルギー線の照射、又は、加熱硬化のみで最終硬化(本硬化)させることにより、密着性、硬度、はんだ耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、電気絶縁性、耐電蝕性、解像性、耐めっき性、PCT耐性、そして耐吸湿性に優れた硬化皮膜(ソルダーレジスト皮膜)が形成される。
上記アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用できる。
また、光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線なども活性エネルギー線として利用できる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て重量基準である。
合成例1
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエピクロンN−695(大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量=220)220部(1当量)を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート216部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸57.6部(0.8当量)、p−フェニルフェノール34部(0.2当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1当量)を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物87部(0.56当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価80mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−1ワニスと称す。
合成例2
フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPPN−201(日本化薬社製、エポキシ当量=190)190部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート206部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸50.4部(0.7当量)、p−シクロヘキシルフェノール35.2部(0.2当量)、2−ナフトール14.4部(0.1当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1当量)を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物91.2部(0.6当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価88mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−2ワニスと称す。
合成例3
フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPPN−201(日本化薬社製、エポキシ当量=190)190部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート196部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸64.8部(0.9当量)、2−ナフトール14.4部(0.1当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1当量)を、80〜90℃まで冷却し、ヘキサヒドロフタル酸無水物92.4部(0.6当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価93mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−3ワニスと称す。
合成例4
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のECON−104S(日本化薬社製、エポキシ当量=220)220部(1当量)を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート224部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸43.2部(0.6当量)、p−ヒドロキシフェネチルアルコール27.6部(0.2当量)、2−ナフトール14.4部(0.1当量)、p−フェニルフェノール17.0部(0.1当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1.2当量)を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物91.2部(0.6当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価81mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−4ワニスと称す。
合成例5
フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPPN−201(日本化薬社製、エポキシ当量=190)190部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート194部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸43.2部(0.6当量)、p−ヒドロキシフェネチルアルコール13.8部(0.1当量)、p−フェニルフェノール51部(0.3当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1.1当量)を、80〜90℃まで冷却し、こはく酸無水物60部(0.6当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価94mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−5ワニスと称す。
合成例6
フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPPN−201(日本化薬社製、エポキシ当量=190)190部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート206部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸43.2部(0.6当量)、p−ヒドロキシフェネチルアルコール41.4部(0.3当量)、2−ナフトール14.4部(0.1当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1.3当量)を、80〜90℃まで冷却し、ヘキサヒドロフタル酸無水物92.4部(0.6当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価88mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−6ワニスと称す。
比較合成例1
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエピクロンN−695(大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量=220)220部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート214部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルフホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物106部を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価100mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をB−1ワニスと称す。
比較合成例2
フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPPN−201(日本化薬社製、エポキシ当量=190)190部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート184部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部(1当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1当量)を、80〜90℃まで冷却し、こはく酸無水物50部(0.5当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価89mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をB−2ワニスと称す。
比較合成例3
フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPPN−201(日本化薬社製、エポキシ当量=190)190部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート215部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸57.6部(0.8当量)、n−ノニルフェノール44.0部(0.2当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物(水酸基:1当量)を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物91.2部(0.6当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価84mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をB−3ワニスと称す。
実施例1〜7、比較例1〜4
前記合成例1〜6及び比較合成例1〜3で得られた各ワニスを用いた表1に示す配合成分を、3本ロールミルで混練し、感光性樹脂組成物を得た。各組成物の特性値を表2に示す。
なお、表2中の性能試験の方法は以下の通りである。
(1)現像性
上記各実施例及び比較例の組成物を、パターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃で40、50、60、又は70分乾燥し、室温まで放冷した後、30℃の1%Na2CO3水溶液をスプレー圧2kg/cm2の条件で60秒間現像を行い、乾燥塗膜の現像残りの有無を目視で確認した。
○:完全に現像されている。
△:一部塗膜が残っている。
×:塗膜が完全に残っている。
(2)指触乾燥性
上記各実施例及び比較例の組成物を、パターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃で20分乾燥し、室温まで放冷する。この基板にネガフィルムを当て、ソルダーレジストパターンを露光量500mJ/cm2の条件で露光し、ネガフィルムを剥がしたときのフィルムの張り付き状態を評価した。
○:張り付きなく剥がれる。
△:剥がれるがフィルムに張り付いている。
×:フィルム上に塗膜が張りついている。
特性試験:
上記各実施例及び比較例の組成物を、パターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃で20分乾燥し、室温まで放冷する。この基板にネガフィルムを当て、ソルダーレジストパターンを露光量500mJ/cm2の条件で露光し、30℃の1%Na2CO3水溶液をスプレー圧2kg/cm2の条件で60秒間現像を行い、レジストパターンを得た。この基板を、UVコンベア炉にて積算露光量1000mJ/cm2の条件で紫外線照射した後、150℃で60分加熱して硬化した。
(3)はんだ耐熱性
ロジン系フラックスを塗布した評価基板を、予め260℃に設定したはんだ槽に浸漬し、変性アルコールでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト層の膨れ・剥がれについて評価した。判定基準は以下のとおりである。
○:10秒間浸漬を6回以上繰り返しても剥がれ認められない。
△:10秒間浸漬を6回以上繰り返すと少し剥がれる。
×:10秒間浸漬を6回以内にレジスト層に膨れ、剥がれがある。
(4)密着性
上記の評価基板をJIS D 0202の試験法に従い碁盤目状にクロスカットを入れ、セロハンテープによるピールテストを行い、レジスト層の剥がれについて評価した。判定基準は以下のとおりである。
○:全く剥がれが認められないもの
△:ほんの僅か剥がれたもの
×:レジスト層に剥がれがあるもの
(5)耐無電解めっき性
市販品の無電解ニッケルめっき浴及び無電解金めっき浴を用いて、ニッケル0.5μm、金0.03μmの条件でめっきを行い、テープピーリングにより、レジスト層の剥がれの有無やめっきのしみ込みの有無を評価した後、前記(3)はんだ耐熱性の試験条件で、はんだ槽に10秒間浸漬し、洗浄、乾燥した後、テープピーリングによりレジスト層の剥がれの有無を評価した。判定基準は以下のとおりである。
◎:金めっき後も、それに続くはんだ後も全く変化が見られない。
○:めっき後は全く変化が見られないが、はんだ後に僅かに変色又は剥がれが見られる。
△:めっき後にほんの僅かの剥がれ、しみ込みが見られ、はんだ後の剥がれも見られる。
×:めっき後に剥がれが有る。
(6)耐電蝕性
銅箔基板に代えてIPC B−25のクシ型電極Bクーポンを用い、上記の条件で評価基板を作製し、このクシ型電極にDC100Vのバイアス電圧を印加し、85℃、85%R.H.の恒温恒湿槽にて1,000時間後のマイグレーションの有無を確認した。判定基準は以下のとおりである。
○:全く変化が認められないもの
△:ほんの僅か変化したもの
×:マイグレーションが発生しているもの
(7)絶縁特性
銅箔基板に代えてIPC B−25のクシ型電極Bクーポンを用い、上記の条件で評価基板を作製し、このクシ型電極にDC500Vのバイアス電圧を印加し、絶縁抵抗値を測定した。
(8)線幅再現性
露光時に用いるネガフィルムにライン/スペース=80μm/80μmのパターンを予め形成しておき、ソルダーレジスト上に画像を露光量500mJ/cm2の条件で焼き付け、30℃の1%Na2CO3水溶液をスプレー圧2kg/cm2の条件で60秒間現像を行い、さらに150℃の加熱による硬化を60分行った。硬化後、形成したラインの表面部と底部のラインの幅を測定し、その差を線幅再現性の評価とした。
(9)吸水率
予め重量を測定したセラミック基板(アルミナ基板)に上記条件でソルダーレジスト硬化皮膜を形成し、総重量を測定する。そして、これを22℃のイオン交換水に24時間浸漬した後、重量を測定し、重量の増加率を吸水率とした。
(10)PCT耐性
上記条件でソルダーレジスト皮膜を形成したプリント配線版を、PCT装置(TABAI ESPEC HAST SYSTEM TPC−412MD)を用いて121℃、2気圧の条件で168時間処理し、硬化皮膜の状態を評価した。
○:剥がれ、変色そして溶出なし。
△:剥がれ、変色そして溶出のいずれかあり。
×:剥がれ、変色そして溶出が多く見られる。
Figure 2004171026
Figure 2004171026

Claims (4)

  1. (A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、(b)下記式(1)で示されるフェノール化合物及び/又は下記式(2)で示されるナフトール化合物と、(c)不飽和基含有モノカルボン酸との反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して(d)多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性プレポリマー、(B)希釈剤としての室温で液状の多官能不飽和化合物及び/又は有機溶剤、(C)光重合開始剤、(D)エポキシ樹脂、及び(E)硬化触媒を含有することを特徴とするアルカリ現像可能な光硬化性・熱硬化性組成物。
    Figure 2004171026
  2. 前記感光性プレポリマー(A)は、エポキシ化合物(a)のエポキシ基1当量に対して、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物(b)のフェノール性水酸基と不飽和基含有モノカルボン酸(c)のカルボキシル基が合計で0.8〜1.3当量となり、かつ(b):(c)のモル比が1:1〜1:99となる割合で反応させ、得られた反応生成物(X)のアルコール性水酸基に対して多塩基酸無水物(d)の無水物基を99:1〜1:99の割合で反応させて得られるものであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. さらに密着性付与剤としてのS−トリアジン誘導体を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性組成物を基材に塗布、乾燥、露光及び現像後、活性エネルギー線照射後の加熱処理、もしくは加熱処理後の活性エネルギー線照射工程、又は加熱処理により仕上げ硬化して得られる硬化皮膜。
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