JP4491868B2 - ジオレフィン系重合体組成物の製造方法、および加硫用ゴム組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工性に優れ、加硫ゴムの耐摩耗性、ウエットスキッド特性に優れ、転がり抵抗が小であり、タイヤ用途、特に低燃費用かつ安全性重視のタイヤトレッド用として好適な重合体組成物の製造方法、および加硫用ゴム組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車に対する低燃費化要求に伴い、タイヤ用ゴム材料として、転がり抵抗が小さく、耐摩耗性、さらにウエットスキッド抵抗に代表される操縦安定性能をも兼ね備えた共役ジオレフィン系ゴムが望まれている。
【0003】
タイヤの転がり抵抗を低減するためには、加硫ゴムのヒステリシスロスを小さくすればよく、加硫ゴムの評価指標としては50〜80℃の反撥弾性、50〜80℃のtanδ、グッドリッチ発熱などが用いられる。即ち、50〜80℃の反撥弾性が大きい材料か、50〜80℃のtanδが小さい材料あるいはグッドリッチ発熱が小さいゴム材料が好ましい。
ヒステリシスロスの小さいゴム材料としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴムまたはポリブタジエンゴムなどが知られているが、これらはウエットスキッド抵抗性が小さいという問題がある。
【0004】
一方、最近タイヤ用ゴム材料として、補強剤にシリカあるいはシリカとカーボンブラックの混合物を配合したゴム組成物を使用する方法が提案されている。シリカあるいはシリカとカーボンブラックの混合物を配合したタイヤトレッドは転がり抵抗が小さく、ウエットスキッド抵抗に代表される操縦安定性能は良いが、その反面、加硫物の引っ張り強度や耐摩耗性が低いという問題がある。
また一般に、シリカ配合組成物はカーボンブラック配合組成物に対して加工性に劣り、そのため加工コストが高いという問題があった。
【0005】
シリカあるいはシリカとカーボンブラックの混合物を配合した加硫物の引っ張り強度や耐摩耗性を改良する目的で、シリカと親和性のある官能基を導入した重合体を含むゴム組成物が種々提案されている。たとえば、特公昭49−36957号公報にはシリコンテトラハライドやトリハロシランなどを反応させて重合体を生成する方法が提案されている。また、特公昭52−5071号公報にはハロゲン化シラン化合物で変性された重合体を製造する方法が開示されている。さらにまた、特開平1−188501号公報にはアルキルシリル基、特開平5−230286号公報にはハロゲン化シリル基が導入されたジエン系ゴムが開示されている。また、特開平1−101344号公報、特開昭64−22940号公報、特開平9−71687号公報にはアミノ基が導入されたジエン系ゴムが、シリカ配合用重合体として提案されている。アミノ基の導入された重合体は、シリカ配合のみならずカーボンブラック配合においても効果的な変性重合体として知られている。例えば、(1)リチウムアミド開始剤を用いて重合末端にアミノ基が導入された重合体(特開昭59−38209号、特公平5−1298号、特開平6−279515号、特開平6−199923号、特開平7−53616号)、(2)有機リチウム開始剤で重合された種々の構造のスチレン−ブタジエン共重合体の重合体末端を尿素化合物(特開昭61−27338号公報)、ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物(特開昭58−162604号公報、特開昭58−189203号公報)などの含窒素化合物で変性して得られる重合体がそれに該当する。
【0006】
シリカあるいはシリカとカーボンブラックの混合物を配合した組成物に、これら変性重合体を使用することで、物性改良はみられている。しかし、上記したシリカと親和性のある官能基を導入した重合体を使用すると、さらにその加工性が悪化する傾向にある。加工性の悪化は加工コストを向上させるばかりでなく、コンパウンドの混合不良が補強剤などの配合物の分散不良を引き起こし、物性低下につながり好ましくなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、カーボンブラック配合、シリカ配合、カーボン−シリカ デュアル・フェイズ・フィラー(カーボン−シリカ二重相フィラー)配合、これらの併用配合のいずれの場合においても、良好な加工性を有し、しかもウエットスキッド特性、低ヒステリシスロス性(小さい転がり抵抗性)、耐摩耗性等の特性が高度に改良され、特に低燃費用かつ安全性重視のタイヤトレッドに用いられる重合体組成物を低コストで製造する方法、および該重合体組成物をベースとする加硫用ゴム組成物の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記の重合体組成物の製造方法、および加硫用ゴム組成物の製造方法が提供されて、本発明の上記目的が達成される。
1.〔I〕(a)アミノ基を有する、共役ジオレフィン重合体または共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物との共重合体5〜95重量%、および(b)アミノ基に加えて、アルコキシシリル基、水酸基、およびスズからなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、共役ジオレフィン重合体もしくは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物との共重合体95〜5重量%(ここで、(a)(共)重合体と(b)(共)重合体との合計量は100重量%である)からなり、〔II〕上記(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体のいずれか一方の重量平均分子量が1,000〜90,000であり、他方の重合体の重量平均分子量が90,000〜2,000,000である(ただし、上記(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体は、異なる重量平均分子量を有する。)ジオレフィン系重合体組成物の製造方法であって、
炭化水素系溶媒中で、共役ジオレフィンまたは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物とを有機アルカリ金属アミドを開始剤として(共)重合させ、重合転化率が10〜90%のところで下記一般式(1)で表されるアミノ基含有化合物を、上記有機アルカリ金属アミド1モルに対して0.1〜1.2モルの量で添加し、重合転化率が100%に達した後に、ブタジエンを追加、重合し、次いで、アルコキシシラン化合物、カルボニル含有化合物、およびスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を反応させることを特徴とするジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
HNR1R2 …… 一般式(1)
(式中、R1、R2は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、またはR1、R2が互いに結合した環構造を表す。)
2.上記(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体のいずれか一方の重量平均分子量が1,000〜90,000であり、他方の重合体の重量平均分子量が150,000〜1,500,000である上記1に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
3.上記(a)(共)重合体および上記(b)(共)重合体の各々は、共役ジオレフィン成分が95〜50重量%、芳香族ビニル化合物成分が5〜50重量%を占める共重合体である上記1または2に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
4.上記(a)(共)重合体および(b)(共)重合体の各々は、0.25〜20mmol/100gポリマーのアミノ基を有し、かつ、上記(b)(共)重合体は、0.01〜20mmol/100gポリマーのアルコキシシリル基、0.01〜20mmol/100gポリマーの水酸基、および、0.01〜20mmol/100gポリマーのスズからなる群より選ばれる少なくとも1種(ただし、これらの2種以上を含む場合、アルコキシシリル基、水酸基、およびスズの合計含有量は、0.01〜20mmol/100gポリマーである。)を有する上記1〜3のいずれかに記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
5.上記炭化水素系溶媒中での上記(共)重合及び反応の後に、伸展油を配合せずに、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が50〜200の組成物を得る上記1〜4のいずれかに記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
6.上記炭化水素系溶媒中での上記(共)重合及び反応の後に、伸展油を配合して、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜100の組成物を得る上記1〜4のいずれかに記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
7.上記1〜6のいずれかに記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法の工程と、該製造方法で得られたジオレフィン系重合体組成物、及びシリカ、カーボンブラックおよびカーボン−シリカ デュアル・フェイズ・フィラーから選ばれる少なくとも1種を配合して、加硫用ゴム組成物を得る工程とを含むことを特徴とする加硫用ゴム組成物の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳述する。
本発明のジオレフィン系重合体組成物に含有されるゴム成分は、(a)アミノ基を有する、共役ジオレフィン重合体または共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物との共重合体(以下「(a)(共)重合体」ともいう)、および(b)アミノ基に加えて、アルコキシシリル基、水酸基、およびスズからなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、共役ジオレフィン重合体もしくは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物との共重合体(以下「(b)(共)重合体」ともいう)である。
【0010】
(a)(共)重合体および(b)(共)重合体は、共役ジオレフィンの単独重合体あるいは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物との共重合体であって、その重合体鎖にアミノ基が結合している。上記共役ジオレフィンとしては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンおよびこれらの混合物を挙げることができるが、これらに制限されない。芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、tert−ブトキシスチレン、ビニルピリジンおよびこれらの混合物などを挙げることができるが、これらに制限されない。これらのうちスチレンが特に好ましい。
【0011】
(a)(共)重合体および(b)(共)重合体は、共重合体であることが好ましく、この場合、いずれの(共)重合体も、共役ジオレフィン成分が95〜50重量%、特には85〜55重量%、芳香族ビニル化合物成分が5〜50重量%、特には15〜45重量%占めることがウエットスキッド特性、耐摩耗性、ヒステリシスロスの観点から好ましい。
そして、上記共重合体は、芳香族ビニル化合物が単独で連結した、単連鎖芳香族ビニル化合物単位が40重量%以上であり、かつ芳香族ビニル化合物が8個以上連結した長連鎖芳香族ビニル化合物単位が10%未満であることが、低ヒステリシスロス性の点から、さらに好ましい。
芳香族ビニル化合物の連結連鎖長は、田中らによって開発されたオゾン分解−ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法で測定することができる。(田中ら、Polymer,Vol.22,P.1721〜1723,1981.参照)
【0012】
(a)(共)重合体および(b)(共)重合体の共役ジオレフィン部分の1,2−結合および/または3,4−結合(以下、「ビニル結合」という)含量は、特に制限されないが、好ましくは10〜90%、さらに好ましくは20〜80%である。ビニル結合含量が10%未満ではウエットスキッド抵抗が低下し、操縦安定性に劣る。90%を越えると破壊強力、耐摩耗性が悪化し、ヒステリシスロス性が大きくなる。
【0013】
(a)(共)重合体の重合体鎖および(b)(共)重合体のアミノ基は、重合体鎖の末端あるいは側鎖のいずれに結合していてもよいが、末端に結合していることが好ましい。
アミノ基としては、下記式(a1)で示されるものを好ましく挙げることができるが、これらに制限されない。
【0014】
【化1】
【0015】
(式(a1)中、R1、R2は一般式(1)の場合と同義である。)
【0016】
式(a1)のR1およびR2におけるアルキル基、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基である。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、エイコサニル基などを例示することができる。また、R1およびR2におけるシクロアルキル基、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などを例示することができる。また、R1およびR2におけるアリール基、好ましくは炭素数6〜20のアリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、クミル基、ナフチル基、ビフェニル基などを挙げることができる。
【0017】
また、R1およびR2におけるアラルキル基、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えばベンジル基、フェニルエチル基などを挙げることができる。また、R1およびR2におけるアルコキシアルキル基、好ましくは炭素数2〜20のアルコキシアルキル基としては、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基などを挙げることができる。
【0018】
R1およびR2が互いに結合した環構造を形成した場合のアミノ基として、下記(a2)で表されるアミノ基が挙げられる。
【0019】
【化2】
【0020】
(式(a2)中、R3およびR4は、同一または異なって、炭素数1〜6のアルキレン基を示し、Xは、−CH2−、−O−、または−NH−から選ばれた基を示し、R5は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示し、そしてkは1〜4の整数である。)
【0021】
式(a2)のR3およびR4における炭素数1〜6のアルキレン基としては、例えばメチレン基、1,2−エチレン基、1,3−トリメチレン基、1,4−テトラメチレン基、1,5−ペンタメチレン基、1,6−ヘキサメチレン基を挙げることができる。また、R5の炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基などを挙げることができる。
【0022】
上記式(a2)を包含して式(a1)で表される構造としては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ジアリルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ブチルイソプロピルアミノ基、ジベンジルアミノ基、メチルベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基、エチルヘキシルアミノ基、トリメチレンイミノ基、テトラメチレンイミノ基、2−メチルテトラメチレンイミノ基、3−メチルテトラメチレンイミノ基、ペンタメチレンイミノ基、2−メチルペンタメチレンイミノ基、3−メチルペンタメチレンイミノ基、4−メチルペンタメチレンイミノ基、3,5−ジメチルペンタメチレンイミノ基、2−エチルペンタメチレンイミノ基、ヘキサメチレンイミノ基、ヘプタメチレンイミノ基、ドデカメチレンイミノ基などを例示することができる。
【0023】
これらのアミノ基の含有量は、0.25〜20mmol/100gポリマー、好ましくは0.3〜10mmol/100gポリマー、より好ましくは0.3〜5mmol/100gポリマーである。
このような量範囲でアミノ基を含有する(a)(共)重合体および詳しく後述する(b)(共)重合体を本発明の重合体組成物に用いることにより、該重合体組成物をゴムベースとする未加硫配合ゴム中にシリカなどの充填剤が均一に微分散し、その結果、加工性に優れ、得られる加硫物は、ヒステリシスロス特性、耐摩耗性、破壊特性などの諸特性にも優れる。
【0024】
(b)(共)重合体は、アミノ基に加えて、アルコキシシリル基、水酸基、およびスズからなる群より選ばれる少なくとも1種を有する。アミノ基、アルコキシシリル基、水酸基、スズは、重合体鎖の末端あるいは側鎖のいずれに結合していてもよいが、末端に結合していることが好ましい。
アミノ基の含有量は、(a)(共)重合体の場合と好ましい含有量を含んで同様である。
アルコキシシリル基の含有量は、0.01〜20mmol/100gポリマーが好ましく、より好ましくは0.1〜15mmol/100gポリマーである。
水酸基の含有量は、0.01〜20mmol/100gポリマーが好ましく、より好ましくは0.1〜10mmol/100gポリマーである。
スズの含有量は、0.01〜20mmol/100gポリマーが好ましく、より好ましくは0.05〜10mmol/100gポリマーである。
アルコキシシリル基、水酸基、およびスズの2種以上が(b)(共)重合体に含有されている場合、アルコキシシリル基、水酸基、およびスズの合計含有量が0.01〜20mmol/100gポリマーが好ましく、より好ましくは0.05〜15mmol/100gポリマーである。
【0025】
(b)(共)重合体の例を下記一般式(2)〜(4)として下記するが、これらに制限されない。なお、下記一般式で、波線は(共)重合体鎖を表す。
【0026】
【化3】
【0027】
(式中、R1 、R2は上記一般式(1)の場合と同じであり、R6、R7は、同一または異なって、炭化水素基、好ましくは炭素数1〜20の炭化水素基を示す。mは(共)重合体鎖の数であって、1〜3の整数であり、lは1〜3の整数である。但し、4−m−lは0、1、または2である。)
【0028】
【化4】
【0029】
(式中、R1 、R2は上記一般式(1)の場合と同じであり、R8は炭化水素基、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基を表し、mは(共)重合体鎖の数であって、1〜3の整数である。)
【0030】
【化5】
【0031】
(式中、R1 、R2は上記一般式(1)の場合と同じである。)
【0032】
これら(b)(共)重合体の具体例を下記する。
【0033】
【化6】
【0034】
本発明のジオレフィン系重合体組成物を構成する(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体のいずれか一方の(共)重合体の重量平均分子量は1,000〜90,000、好ましくは5,000〜50,000であり、他方の(共)重合体の重量平均分子量は90,000〜2,000,000、好ましくは150,000〜1,500,000である。このようにジオレフィン系重合体組成物を構成する2種の(共)重合体の分子量範囲が異なることにより、未加硫ゴムの加工性と加硫ゴムの耐摩耗性、ウエットスキッド特性、転がり抵抗などに優れる結果をもたらす。特に、(b)(共)重合体がより高分子量であることが好ましい。なお、上記重量平均分子量はGPC法により測定されたポリスチレン換算値である。
【0035】
また、(a)共重合体および(b)共重合体のいずれについても、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnで表される分子量分布は、3以下であることが望ましい。
【0036】
本発明のジオレフィン系重合体組成物を構成する(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体の重量割合は、(a)(共)重合体が5〜95重量%、好ましくは6〜70重量%であり、(b)(共)重合体が95〜5重量%、好ましくは94〜30重量%である。ここで、(a)(共)重合体と(b)(共)重合体の合計量は100重量%である。
【0037】
本発明のジオレフィン系重合体組成物のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、貯蔵安定性、配合時の補強剤などの分散性を包含して、配合ゴム(加硫用ゴム組成物)の加工性、加硫物の耐摩耗性、低ヒステリシスロス性、機械的強度等の観点から、50〜200の範囲であることが好ましい。また、ジオレフィン系重合体組成物は伸展油が配合された油展ゴムとして調製されていてもよい。油展ゴムとして調製された場合は、その油展ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は20〜100の範囲にあることが好ましい。
【0038】
本発明の製造方法は、ジオレフィン系重合体組成物を一つの重合系で連続的にあるいはバッチワイズに製造するものであり、この方法は低コストでジオレフィン系重合体組成物を製造できるので好ましい。即ち、本発明は、炭化水素系溶媒中で、有機アルカリ金属アミドを開始剤として極性化合物の存在下に、共役ジオレフィンを重合させるかまたは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物とを共重合させ、重合転化率(本明細書において、反応転化率ともいう。)が10〜90%のところで下記一般式(1)〔上記一般式(1)と同じであるが、ここに再度記載する〕で表されるアミノ基含有化合物(以下、該アミノ基含有化合物に代えてアルコール化合物を用いた実施形態を、参考のために、アミノ基含有化合物を用いた実施形態と共に記載する。下記の実施例3は、アルコール化合物を用いた参考例である。)を、上記有機アルカリ金属アミド1モルに対して0.1〜1.2モルの量で添加し、重合転化率が100%に達した後に、ブタジエンを追加、重合し、次いで、アルコキシシラン化合物、カルボニル含有化合物、およびスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を反応させてジオレフィン系重合体組成物を製造する方法を提供する。
HNR1R2 …… 一般式(1)
(式中、R1、R2は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、またはR1、R2が互いに結合した環構造を表す。)
この好ましい方法により、重合転化率が100%に達した後に、(a)(共)重合体と(b)(共)重合体とを含有する重合溶液が得られる。各(共)重合体の重量割合および平均分子量は、仕込みモノマー量、触媒量、および上記一般式(1)で表されるアミノ基含有化合物を添加する時期(重合転化率)、添加量によって制御することができる。このことは、当業者であれば、さらなる説明、実施例などを参照すれば容易に理解し得ることである。以下、この方法について説明する。
【0039】
上記方法で用いられる開始剤としての有機アルカリ金属アミドは、上記式(a1)の構造のアミノ基を有するアルカリ金属アミド化合物であり、式(a1)の構造を有する下記第2級アミン化合物の水素原子をアルカリ金属(Li、Na、K、RbまたはSc)で置換した化合物である。
【0040】
式(a1)の構造を有する第2級アミン化合物としては、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−(2−エチルヘキシル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルベンジルアミン、ジアリルアミン、などが挙げられる。さらに、モルホリン、ピペラジン、2,6−ジメチルモルホリン、2,6−ジメチルピペラジン、1−エチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1−ベンジルピペラジン、ピペリジン、3,3−ジメチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、1−メチル−4−(メチルアミノ)ピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ピロリジン、2,5−ジメチルピロリジン、アゼチジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミン、5−ベンジルオキシインドール、3−アザスピロ[5.5]ウンデカン、3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、カルバゾールなどが挙げられる。
【0041】
このような重合開始剤を用いることにより、まず片末端に−NR1R2基を有するリビング重合鎖が生成する。このリビング重合鎖の他の末端は、アニオンとなっており、対イオンとして金属カチオンが存在する(以下、「重合活性末端」という)。転化率が10〜90%の範囲の所望の時期に、アミノ基含有化合物、例えば上記式(a1)の構造を有する上記第2級アミン化合物、またはアルコール化合物を添加することにより、リビング重合鎖のアニオンが、添加した第2級アミン化合物の式(a1)で示される構造の水素原子またはアルコール化合物の水酸基の水素原子を引き抜いて結合しその重合鎖は成長は停止し、片末端にアミノ基が結合した(a)(共)重合体が生成する。一方、水素原子が引き抜かれた第2級アミン化合物残基からアニオン重合が再度開始する。アルコール化合物を添加するときは、アルコール化合物の添加量が触媒である有機アルカリ金属アミドに対して化学当量未満と少ない場合、一部の重合鎖は成長が停止せずにそのまま成長を続ける。従って、アルコール化合物を添加する場合は、添加量は重合活性末端の化学当量未満の量であることが必要である。重合終了後(重合するモノマーが実質上存在しなくなった後)、アルコキシシラン化合物、カルボニル含有化合物、またはスズ化合物を添加することにより、重合末端鎖のカルボアニオンとこれらの化合物が反応して、上記化合物の種類に応じて、重合体鎖の残りの末端にアルコキシシリル基、水酸基、またはスズが結合した(b)(共)重合体が生成する。その後、水洗、乾燥などの後処理工程に付して本発明のジオレフィン系重合体組成物を得ることができる。
【0042】
重合転化率が10〜90%となったときに、アミノ基含有化合物が添加される。アミノ基含有化合物を重合転化率が低いときに添加した場合は、(a)(共)重合体は相対的に低分子量となり、(b)(共)重合体は高分子量となる。アミノ基含有化合物を重合転化率が高いときに添加した場合は、(a)(共)重合体は相対的に高分子量となり、(b)(共)重合体は低分子量となる。アミノ基含有化合物は、有機アルカリ金属アミド1モルに対して、0.1〜1.2モル添加される。なお、各(共)重合体を所望の重量平均分子量とするための詳細な条件は、アミノ基含有化合物の添加時期、添加量の他に、モノマー量、触媒量、重合温度、装置、その他の要因があり、それらは実験的に予め容易に知ることができる。
【0043】
上記アミノ基含有化合物は、上記式(a1)の構造を有する第2級アミン化合物として既に例示したものを用いることができるが、これらに限定されない。上記アルコール化合物としては、炭素数1〜10の飽和アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、フェノール、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、アリルアルコール、ブチルアルコールなどを用いることができるが、これらに限定されない。
【0044】
重合終了後に添加する上記アルコキシシラン化合物としては、下記一般式(5)で示される化合物が挙げられる。このアルコキシシラン化合物を添加することにより、上記一般式(2)で表されるアミノ基とアルコキシシリル基を有する(b)(共)重合体が合成される。
XnSi(OR)mR'4-m-n …… 一般式(5)
【0045】
上記一般式(5)中、Xは、ハロゲン原子、好ましくは塩素原子、臭素原子または沃素原子であり、Rは、炭素数1〜20、好ましくは4〜20の炭化水素基、すなわちORは炭素数1〜20のアルコキシ基、好ましくは炭素数4〜20の非加水分解性のアルコキシ基などであり、R'は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基または炭素数6〜20のアリール基を表し、mは1〜4の整数、nは0〜2の整数であり、mとnの和は2〜4である。
すなわち、一般式(5)で示されるシラン化合物は、好ましくは非加水分解性のアルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物であり、Rとしてはα位の炭素に炭素原子が3個結合した炭化水素基やβ位の炭素に炭素数が1個以上の炭化水素基の結合した炭化水素基またはフェニル基もしくはトルイル基で示される芳香族炭化水素基が好ましい。また、R’のうち、アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、t−ブチル基などを、アリール基としてはフェニル基、トルイル基、ナフチル基などを、ハロゲン化アルキル基としてはクロロメチル基、ブロムメチル基、ヨードメチル基、クロロエチル基を挙げることができる。
【0046】
上記一般式(5)において、nが0でmが2の場合はジアルキルジアルコキシシラン、nが0でmが3の場合はモノアルキルトリアルコキシシラン、nが0でmが4の場合はテトラアルコキシシラン、nが1でmが1の場合はモノハロゲン化ジアルキルモノアルコキシシラン、nが1でmが2の場合はモノハロゲン化モノアルキルジアルコキシシラン、nが1でmが3の場合はモノハロゲン化トリアルコキシシラン、nが2でmが1の場合はジハロゲン化モノアルキルモノアルコキシシラン、nが2でmが2の場合はジハロゲン化ジアルコキシシランであり、いずれもリビングポリマーの活性末端と反応性を有する化合物である。特に、nが0でmが3であるモノアルキルトリアルコキシシラン、nが0でmが4であるテトラアルコキシシラン、nが1でmが2であるモノハロゲン化モノアルキルジアルコキシシランは、リビングポリマーをカップリングさせることにより加工性を改良し、しかもシリカなどと親和性の高い官能基を重合体に付与する観点から好ましい。
【0047】
上記一般式(5)で表されるアルコキシシラン化合物の好ましい具体例としては、例えばテトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、テトラエトキシシラン、テトラフェノキシシラン、メチルトリス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、エチルトリス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、ビニルトリフェノキシシラン、メチルビニルビス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、エチルビニルジフェノキシシラン、トリ−t−ブトキシモノクロロシラン、トリフェノキシモノクロロシラン、モノクロロメチルジフェノシシラン、モノクロロメチルビス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、モノブロモエチルジフェノキシシラン、モノブロモビニルジフェノキシシラン、モノブロモイソプロペニルビス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、ジクロロ−ジ−t−ブトキシシラン、ジトリルジクロロシラン、ジ−t−ブトキシジヨードシラン、ジフェノキシジヨードシラン、メチルトリス(2−メチルブトキシ)シラン、ビニルトリス(2−メチルブトキシ)シラン、モノクロロメチルビス(2−メチルブトキシ)シラン、ビニルトリス(3−メチルブトキシ)シランなどを挙げることができる。これらのアルコキシシラン化合物のうち、nが0または1のシラン化合物がより好ましく、この中でも、特にモノクロロメチルジフェノキシシラン、ビニルトリス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、モノクロロビニルビス(2−エチルヘキシルオキシ)シランが好ましい。これらのシラン化合物は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を併用することもできる。
【0048】
上記アルコキシシラン化合物の添加量は、本発明のジオレフィン系重合体組成物を製造するために重合に要した有機アルカリ金属化合物のアルカリ金属原子1g原子当量あたり、ハロゲン原子またはアルコキシシリル基を基準として、0.05〜5当量、特には0.1〜1.5当量が好ましい。
【0049】
重合終了後に添加する上記スズ化合物として、四塩化スズ、テトラブロムスズ、トリクロロメチルスズ、トリクロロブチルスズ、トリクロロオクチルスズ、ジブロムジメチルスズ、ジクロロジメチルスズ、ジクロロジブチルスズ、ジクロロジオクチルスズなどが挙げられる。
このスズ化合物を添加することにより、上記一般式(3)のアミノ基とスズ原子を有する(b)(共)重合体を合成することができる。
上記スズ化合物の添加量は、本発明のジオレフィン系重合体組成物を製造するために重合に要した有機アルカリ金属化合物のアルカリ金属原子1g原子当量あたり、ハロゲン原子を基準として、0.05〜5当量、特には0.1〜1.5当量が好ましい。
【0050】
重合終了後に添加する上記カルボニル化合物としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ニコチンアミド、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、カルバミン酸メチル、N,N−ジエチルカルバミン酸メチルなどのカルバミン酸誘導体、イソシアヌル酸、N,N’,N’−トリメチルイソシアヌル酸などのイソシアヌル酸誘導体およびこれら誘導体に対応するチオカルボニル含有化合物などが挙げられる。このカルボニル化合物を添加することにより、上記一般式(4)のアミノ基と水酸基を有する(b)(共)重合体を合成することができる。上記カルボニル化合物の添加量は、本発明のジオレフィン系重合体組成物を製造するために重合に要した有機アルカリ金属化合物のアルカリ金属原子1g原子当量あたり、カルボニル基を基準として、0.05〜5当量、特には0.1〜1.5当量が好ましい。
【0051】
本発明のジオレフィン系重合体組成物を得るための、重合反応および変性反応は、通常、0〜120℃の温度範囲で行われ、一定温度条件下でも上昇温度条件下でもよい。重合方式は、バッチ重合方式または連続重合方式のいずれでもよい。
【0052】
上記式(a1)の構造を有する上記第2級アミン化合物の水素原子をアルカリ金属(Li、Na、K、RbまたはSc)で置換した化合物である金属アミド化合物からなる開始剤を調製するにあたり、1,3−ブタジエンやイソプレンなどの共役ジオレフィン化合物を該開始剤成分に対して1〜100倍モル、好ましくは1〜50倍モル添加して調製すると、重合反応が速やかに開始するので好ましい。
【0053】
また、必要に応じて、ジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2,2−(ビステトラヒドロフルフリル)プロパン、ビステトラヒドロフルフリルホルマール、テトラヒドロフルフリルアルコールのメチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのブチルエーテル、α−メトキシテトラヒドロフラン、ジメトキシベンゼン、ジメトキシエタンなどのエーテル化合物および/またはトリエチルアミン、ピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、N,N−ジエチルエタノールアミンのメチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのエチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのブチルエーテルなどの第3級アミン化合物を、重合系中に添加して、ジオレフィン系(共)重合体の共役ジオレフィン部分のミクロ構造(ビニル結合含量)を調整することができる。
【0054】
共役ジオレフィンを重合して、あるいは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物を共重合して(a)(共)重合体を生成する際に使用される好ましい炭化水素溶媒としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレンなどが挙げられる。
【0055】
重合開始剤の反応性を向上させようとする場合、あるいは重合体中に導入される芳香族ビニル化合物をランダムに配列するかまたは芳香族ビニル化合物の単連鎖を付与させる場合に、重合開始剤とともに一般に用いられているランダマイザーを添加してもよい。重合開始剤とともに添加されるランダマイザーとしては、例えばカリウムイソプロポキシド、カリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−アミロキシド、カリウム−n−ヘプタオキシド、カリウムベンジルオキシド、カリウムフェノキシドなどのカリウムアルコキシド;イソバレリアン酸、カプリル酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレイン酸、安息香酸、フタル酸、2−エチルヘキサン酸などのカルボン酸のカリウム塩;ドデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸などの有機スルホン酸のカリウム塩;亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸ジラウリルなどの有機亜リン酸のアルカリ金属塩(カリウム、リチウム、ナトリウム、ルビジウムなどの塩)などが用いられる。
【0056】
これらのランダマイザーは、開始剤の生成に使用される金属アミド化合物の金属1モルあたり、0.005〜1,000モルの量で添加できる。0.005モル未満では、ランダマイザーの添加効果(開始剤の反応性向上、芳香族ビニル化合物のランダム化または単連鎖付与)が現れず、一方1,000モルを超えると、重合活性が低下し、生産性を大幅に低下させることになるとともに、重合体末端を官能基で変性する反応を行なう際の変性効率が低下する。
【0057】
重合反応活性を向上させる目的で、重合開始剤とともにアルカリ金属アルコキシド化合物を添加してもよい。アルカリ金属アルコキシド化合物は、該当する構造のアルコール化合物と有機アルカリ金属化合物との反応で得ることができ、また本反応は炭化水素溶剤中で、重合前に、モノマーの存在下で行ってもよい。上記アルカリ金属アルコキシド化合物としては、例えばテトラヒドロフルフリルアルコール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−ピペラジンエタノールアミンなどのアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
【0058】
アルカリ金属アルコキシドを生成させるために、アルコール化合物と反応させる有機アルカリ金属化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。例えばエチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、あるいはこれらの混合物を挙げることができ、好ましくはn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。アルコール化合物と有機リチウム化合物とのモル比は、1:0.7〜5.0であることが必要であり、好ましくは1:0.8〜2.0の範囲であり、さらに好ましくは1:0.9〜1.2である。アルコール化合物に対する有機リチウム化合物のモル比が5.0を超えると、破壊強度、耐摩耗性、低ヒステリシス性の改良効果が得られない。一方、アルコール化合物に対する有機リチウム化合物のモル比が0.7未満の場合には、著しく重合速度が低下し、生産性を大幅に低下させることになるとともに、重合体末端を官能基で変性する反応を行なう際の変性効率が低下する。
【0059】
本発明のジオレフィン系重合体組成物は油展して、油展ゴムとして調製してもよい。用いられる伸展油としては、ジエン系ゴムに通常用いられる伸展油や軟化剤であれば特に制限されないが、鉱物油系の伸展油が好ましく用いられる。一般的に、鉱物油系の伸展油は、芳香族系オイル、脂環族系オイル、および脂肪族系オイルの混合油であり、これらの量割合によって芳香族系、脂環族系、脂肪族系と分類されており、いずれのものも使用することができる。なかでも、粘度比重恒数(V.G.C.値)が0.900〜1.049の芳香族系鉱物油(アロマティックオイル)および0.850〜0.899の脂環族系鉱物油(ナフテニックオイル)が、低ヒステリシス性/ウエットスキッド抵抗の点から好ましく用いられる。本発明のジオレフィン系重合体組成物が油展されていることにより、カーボンブラック、シリカなどの充填剤をジオレフィン系重合体組成物に均一に微分散させることが可能になり、加工性、加硫物の諸特性が著しく向上する。
【0060】
伸展油は、ジオレフィン系重合体組成物100重量部当たり通常10〜100重量部、好ましくは15〜80重量部、さらに好ましくは20〜70重量部油展される。油展方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができ、例えば重合溶液に伸展油を添加する方法を挙げることができる。この方法は、操作上高ムーニー粘度のジオレフィン系重合体組成物と伸展油を混合する過程を省略することができ、両者の混合均一性に優れる点から好ましい方法である。重合溶液に伸展油を添加する場合は、重合の終了後、例えば末端変性剤の添加後あるいは重合停止剤の添加後が好ましく、伸展油を添加した後は、直接乾燥法やスチームストリッピング法によってゴムと溶剤とを分離して洗浄し、真空乾燥機、熱風乾燥機やロールなどにより乾燥し、目的のジオレフィン系重合体組成物を単離することができる。
【0061】
このようにして調製された本発明のジオレフィン系重合体組成物は、(a)(共)重合体および(b)(共)重合体以外のジエン系ゴム(以後、このゴムを単に「その他のジエン系ゴム」という)や各種の配合剤を配合して、加硫用配合ゴムが調製され、所望の形状に成形した後、加硫してゴム製品が得られる。本発明は、このような加硫用配合ゴムを提供する。
【0062】
本発明の加硫用配合ゴムに配合することができるその他のジエン系ゴムとしては、共役ジオレフィン−芳香族ビニル化合物系共重合ゴム、例えばスチレン−ブタジエンゴム、その他天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどが挙げられる。これらのうち好ましいジエンゴムは、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴムである。ジエン系ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、20〜200、特には25〜150が好ましい。ジエン系ゴムは、ジオレフィン系重合体組成物100重量部に対して、0〜300重量部、好ましくは0〜250重量部配合される。このようなジエン系ゴムを上記の範囲で用いることにより、本発明の加硫用配合ゴムの性能を実質上損なうことなく、低コストで本発明の加硫用配合ゴムを製造することができる。
【0063】
配合される充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラー、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。なかでもカーボンブラック、シリカ、およびカーボン−シリカ
デュアル・フェイズ・フィラーの使用が好ましく、カーボンブラックとシリカを併用することも好ましい。
カーボンブラックとしては、ファーネス法により製造されたものであって、窒素吸着比表面積が50〜200m2/g、DBP吸油量が80〜200ml/100gのカーボンブラックが好ましく、例えばFEF、HAF、ISAF、SAFクラスなどのものが好ましく使用でき、特に高凝集タイプのものが好ましい。
シリカとしては、湿式法シリカ、乾式法シリカ、合成けい酸塩系シリカのいずれのものも使用できる。補強効果の高いのは粒子径の小さいシリカであり、小粒子・高凝集タイプ(高表面積、高吸油性)のものがゴムへの分散性が良好で、物性および加工性の面で特に好ましい。シリカの平均粒径は一次粒子径で5〜60μm、特には10〜35μmが好ましい。
【0064】
カーボンブラックの配合量は、本発明のジオレフィン系重合体組成物とその他のジエン系ゴムとの合計量100重量部に対して、2〜100重量部、好ましくは5〜95重量部である。
シリカの配合量は、本発明のジオレフィン系重合体組成物とその他のジエン系ゴムとの合計量100重量部に対して、30〜100重量部、好ましくは30〜95重量部である。
また、カーボンブラックとシリカとを併用して配合することも可能であり、その際の配合量は、本発明のジオレフィン系重合体組成物とその他のジエン系ゴムとの合計量100重量部に対して、カーボンブラックとシリカの合計量として、好ましくは30〜100重量部、より好ましくは30〜95重量部である。
上記特定のジオレフィン系重合体組成物に上記カーボンブラックとシリカを上記の範囲で配合することにより、これら補強作用のある充填剤が、ゴムに均一に微分散し、その結果、本発明の加硫用配合ゴムはロール加工性、押出性などに優れ、加硫物のヒステリシスロスを低下させて良好な転がり抵抗を与えるとともに、ウエットスキッド抵抗を向上させ、しかも耐摩耗性に優れる結果となる。
【0065】
本発明の加硫用配合ゴムには、カーボンブラックとシリカと共に、その他の充填剤、例えばクレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの充填剤を必要に応じて配合することができる。この場合、その配合量は、ジオレフィン系重合体組成物と他のジエン系ゴムとの合計量100重量部に対して、0〜90重量部が好ましい。
【0066】
また、本発明の加硫用配合ゴムにカーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラー(Dual Phase Filler)を配合することにより、カーボンブラックとシリカを併用したときと同様な優れた利点を得ることができる。カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラー(カーボン−シリカ二重相フィラー)は、カーボンブラックの表面に、シリカを化学結合させた、いわゆるシリカ・コーティング・カーボンブラックであり、キャボット社から商品名CRX2000、CRX2002、CRX2006として販売されている。カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラーの配合量は、ジオレフィン系重合体組成物とその他のジエン系ゴムとの合計量100重量部に対して、30〜100重量部、好ましくは30〜95重量部である。
【0067】
本発明の加硫用配合ゴムでは、カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラーをそれ以外の充填剤と併用して使用することができる。併用できる充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができるが、これらに制限されない。なかでも、カーボンブラック、シリカが好ましい。これらの併用できる充填剤は、カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラーと合わせて、ジオレフィン系重合体組成物とその他のジエン系ゴムとの合計量100重量部に対して、3〜100重量部、特には5〜95重量部配合することが好ましい。
【0068】
充填剤としてシリカを配合する場合、またカーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラーを配合する場合は、シランカップリング剤を配合することが好ましく、その配合量はシリカおよび/またはカーボン−シリカ デュアル・フェイズ・フィラー100重量部当たり、5〜20重量部、特には5〜15重量部である。シランカップリング剤としては、分子中にアルコキシシリル基などのシリカ表面と反応可能な官能基とポリスルフィド、メルカプト基、エポキシ基などの、ゴムの炭素−炭素二重結合と反応可能な官能基を併せ持ったものが好ましい。例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどがシランカップリング剤として良く知られており、好ましく用いることができる。このようなシランカップリング剤を用いることにより、カーボンブラックとシリカを併用して充填剤に使用した場合に、あるいはカーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラーを充填剤に使用した場合に、その補強効果を高めることができる。
【0069】
本発明の加硫用配合ゴムには、加硫剤がジオレフィン系重合体組成物とその他のジエン系ゴムとの合計量100重量部当たり、通常0.5〜10重量部、好ましくは1〜6重量部の範囲で使用される。加硫剤としては、代表的には硫黄が使用され、その他に硫黄含有化合物、過酸化物などが使用される。また、加硫剤と併用してスルフェンアミド系、グアニジン系、チウラム系などの加硫促進剤が必要に応じた量使用される。さらに、亜鉛華、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤などが必要に応じた量使用される。
【0070】
本発明では、ジオレフィン系重合体組成物、その他のジエン系ゴム、充填剤(カーボンブラック、シリカ、カーボン−シリカ デュアル・フェイズ・フィラーなど)、シランカップリング剤、その他添加剤などをバンバリーミキサーなどの混練機を使用して140〜180℃の温度で混練する。得られた混合物を冷却後、さらに硫黄などの加硫剤および加硫促進剤などをバンバリーミキサーやミキシングロールを用いて配合して加硫用配合ゴムを調製し、所定の形状に成形後、140〜180℃の温度で加硫して、任意形状の加硫ゴム、即ちゴム製品が製造される。
【0071】
本発明のジオレフィン系重合体組成物およびそれを用いた加硫用配合ゴムは、トレッド、サイドウォール、カーカスなどのタイヤ用途に好適に使用され、またベルト、ホース、防振ゴム、履き物その他の工業用品にも好適に使用することができる。
【0072】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
実施例中の各種の測定は下記の方法に拠って行った。
(1)共役ジオレフィン部分のビニル含量
赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって求めた。
(2)スチレン成分含量
赤外吸収スペクトル法により、検量線を作製し求めた。
(3)重量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ウオーターズ社製、244型)を用いて、重量平均分子量(Mw)をポリスチレン換算で測定した。
(4)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)
JIS K6300に準じ、Lローター、予熱1分、ローター作動時間4分、温度100℃で測定した。
【0073】
(5)アミノ基含有量
ロバート・T・キーン、ジェイムズ・S・フリッツ,J. Anal. Chem.,24巻、564ページ(1952年)に記載された「過塩素酸−酢酸溶液を用いた、有機溶剤中での酸−塩基滴定法」により以下の方法で定量し、求めた。試料を溶解させる溶媒にはクロロホルムを使用、滴定指示薬にはメチルバイオレットを使用して、あらかじめ濃度既知のトリ−n−オクチルアミン溶液により作成した検量線により定量した。
(6)アルコキシシリル基含量
共重合体をトルエンに溶解し、メタノールで再沈殿精製を2回行い、真空乾燥後、赤外吸収スペクトルにより、Si−C結合に起因する1,160cm - 1 付近の吸収量により作成した検量線から定量した。
(7)水酸基含量
共重合体をトルエンに溶解し、メタノールで再沈殿精製を2回行い、真空乾燥後、元素分析を行い、酸素含有量から算出した。
(8)スズ原子含量
共重合体をトルエンに溶解し、メタノールで再沈殿精製を2回行い、真空乾燥後、原子吸光分析を行い、スズ含有量を求めた。
【0074】
(9)加硫物の物性評価原料ゴムを用い、表2に示す配合処方に従って、250ccラボプラストミルで混練りしたのち、145℃で所定時間、加硫を行った加硫物を用いて各種測定を行った。
(イ)tanδ(50℃)、tanδ(0℃)
tanδ(50℃)は、米国レオメトリックス社製の動的スペクトロメーターを使用し、引張動歪1%、周波数10Hz、50℃の条件で測定した。指数で表示し、数値が大きいほど、転がり抵抗が小さく、良好である。また、tanδ(0℃)は、同機器を使用し、引張動歪0.1%、周波数10Hz、0℃で測定した。指数で表示し、数値が大きいほど、ウエットスキッド抵抗が大きく良好である。
(ロ)ランボーン摩耗指数
ランボーン型摩耗試験機を用い、スリップ率が25%の摩耗量で表し、また測定温度は室温とした。指数が大きいほど、耐摩耗性は良好である。
【0075】
実施例1(重合体組成物A、その油展ゴムの調製、およびその評価)
窒素置換された内容積5リットルのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン75g、スチレン125g、1,3−ブタジエン365g、ピペリジン2.73mmolを仕込んだ。反応容器内容物の温度を5℃に調整した後、n−ブチルリチウム2.73mmolを添加して重合を開始した。反応転化率が90%のところで、ピペリジン2.73mmolを添加した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は80℃に達した。重合転化率が100%に達した後、ブタジエン10gを追加、重合した後、メチルトリフェノキシシラン2.18mmolを加えて15分間変性反応を行い、四塩化ケイ素0.82mmolを加えた。反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加し、さらに伸展油(商品名:フッコール・アロマックス#3,富士興産社製)を187.5g(ゴム100重量部に対して37.5重量部)添加して、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、115℃熱ロールでゴムを乾燥し油展ゴムを得た。重合により生成したゴムを重合体組成物Aとし、この重合体組成物Aの組成等を表1に示す。上記で調製した油展ゴムを用いて、表2に示される配合処方により調製された配合ゴムを加硫して、物性評価を行った。その結果を表3に示す。
【0076】
実施例2(重合体組成物B、およびその評価)
窒素置換された内容積5リットルのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン75g、スチレン125g、1,3−ブタジエン365g、ピペリジン3.92mmolを仕込んだ。反応容器内容物の温度を5℃に調整した後、n−ブチルリチウム3.92mmolを添加して重合を開始した。反応転化率が10%のところで、ピペリジン3.92mmolを添加した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は80℃に達した。
重合転化率が100%に達した後、ブタジエン10gを追加、重合した後、四塩化スズ0.78mmol加えて15分間変性反応を行った。反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加して、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、115℃熱ロールでゴムを乾燥し重合体組成物Bを得た。この重合体組成物Bの組成等を表1に示す。
上記で調製した重合体組成物Bを用いて、表2に示される配合処方により調製された配合ゴムを加硫して、物性評価を行った。その結果を表3に示す。
【0077】
実施例3(重合体組成物C、その油展ゴムの調製、およびその評価)
窒素置換された内容積5リットルのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン75g、スチレン125g、1,3−ブタジエン365g、ピペリジン5.46mmolを仕込んだ。反応容器内容物の温度を5℃に調整した後、n−ブチルリチウム5.46mmolを添加して重合を開始した。反応転化率が10%のところで、メタノール2.73mmolを添加した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は80℃に達した。
重合転化率が100%に達した後、ブタジエン10gを追加、重合した後、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン2.73mmolを加えて15分間変性反応を行なった。反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加し、さらに伸展油(商品名:フッコール・アロマックス#3,富士興産社製)を187.5g(ゴム100重量部に対して37.5重量部)添加して、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、115℃熱ロールでゴムを乾燥し油展ゴムを得た。重合により生成したゴムを重合体組成物Cとし、この重合体組成物Cの組成等を表1に示す。
上記で調製した油展ゴムを用いて、表2に示される配合処方により調製された配合ゴムを加硫して、物性評価を行った。その結果を表3に示す。
【0078】
比較例1(重合体D、その油展ゴムの調製、およびその評価)
窒素置換された内容積5リットルのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン75g、スチレン125g、1,3−ブタジエン365gを仕込んだ。反応容器内容物の温度を5℃に調整した後、n−ブチルリチウム2.73mmolを添加して重合を開始した。反応転化率が80%のところで、n−ブチルリチウム2.73mmolを添加した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は80℃に達した。
重合転化率が100%に達した後、ブタジエン10gを追加、重合した後、メタノール5.46mmolを加えて15分間変性反応を行った。反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加し、さらに伸展油(商品名:フッコール・アロマックス#3,富士興産社製)を187.5g(ゴム100重量部に対して37.5重量部)添加して、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、115℃熱ロールでゴムを乾燥し油展ゴムを得た。この重合体Dの組成等を表1に示す。この重合体Dは極性基を持たず、重量平均分子量が44.5×104の共重合体であり、本発明のジオレフィン系重合体組成物とは異なる。
上記で調製した重合体Dを用いて、表2に示される配合処方により調製された配合ゴムを加硫して、物性評価を行った。その結果を表3に示す。
【0079】
比較例2(重合体E、その油展ゴムの調製、およびその評価)
窒素置換された内容積5リットルのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,500g、テトラヒドロフラン75g、スチレン125g、1,3−ブタジエン365gを仕込んだ。反応容器内容物の温度を5℃に調整した後、n−ブチルリチウム3.15mmolを添加して重合を開始した。反応転化率が80%のところで、n−ブチルリチウム3.15mmolを添加した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は80℃に達した。
重合転化率が100%に達した後、ブタジエン10gを追加、重合した後、メチルトリフェノキシシラン5.04mmolを加えて15分間変性反応を行い、四塩化ケイ素1.89mmolを加えた。反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加し、さらに伸展油(商品名:フッコール・アロマックス#3,富士興産社製)を187.5g(ゴム100重量部に対して37.5重量部)添加して、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、115℃熱ロールでゴムを乾燥し油展ゴムを得た。この重合体Eの組成等を表1に示す。この重合体Eは、極性基としてアルコキシシリル基を有するものであり、本発明のジオレフィン系重合体組成物とは異なる。重量平均分子量は42.1×104であった。
上記で調製した重合体Eを用いて、表2に示される配合処方により調製された配合ゴムを加硫して、物性評価を行った。その結果を表3に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
(表1の説明)
(1)極性基等含量の単位:mmol/100gポリマー
(2)Mw:重量平均分子量
(3)SiOR:アルコキシシリル基
【0082】
【表2】
【0083】
(表2の説明)
(1)油展されているときは伸展油をも含んだ量
(2)日本合成ゴム株式会社製 AROMA
(3)日本シリカ社製 ニプシールAQ
(4)東海カーボン社製 シーストKH
(5)デグサ社製 Si69
物質名:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド
(6)大内新興社製 ノクラック810NA
物質名:N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン
(7)大内新興社製 ノクセラーCZ
物質名:N−シクロヘキサン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(8)大内新興社製 ノクセラーD
物質名:ジフェニルグアニジン
【0084】
【表3】
【0085】
表3に示された結果から以下のことが明らかである。
実施例1〜3の本発明で特定されるジオレフィン系重合体組成物から加工性良好に形成された加硫物は、0℃におけるtanδが大きく(ウエットスキッド抵抗が大きく)、60℃におけるtanδが大きく(転がり抵抗が小さく)、しかもランボーン摩耗が大で耐摩耗性に優れる。
一方、本発明で特定されるジオレフィン系重合体組成物を用いない比較例1、2の場合、その加硫物は上記特性に劣る。
【0086】
【発明の効果】
本発明のジオレフィン系重合体組成物は、カーボンブラック配合、シリカ配合、カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラー配合、これらを併用した配合であっても、加工性良好に加硫用ゴム組成物を与え、しかも該加硫用ゴム組成物から得られる加硫物は耐摩耗性、耐ウエットスキッド性に優れ、転がり抵抗が小であるので、タイヤ用途、特に低燃費性かつ安全性重視のタイヤトレッド用として好適である。また、本発明の製造方法は、上記特性に優れた加硫用ゴム組成物や加硫物を与えるジオレフィン系重合体組成物を低コストで製造し得る。
Claims (7)
- 〔I〕(a)アミノ基を有する、共役ジオレフィン重合体または共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物との共重合体5〜95重量%、および(b)アミノ基に加えて、アルコキシシリル基、水酸基、およびスズからなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、共役ジオレフィン重合体もしくは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物との共重合体95〜5重量%(ここで、(a)(共)重合体と(b)(共)重合体との合計量は100重量%である)からなり、〔II〕上記(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体のいずれか一方の重量平均分子量が1,000〜90,000であり、他方の重合体の重量平均分子量が90,000〜2,000,000である(ただし、上記(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体は、異なる重量平均分子量を有する。)ジオレフィン系重合体組成物の製造方法であって、
炭化水素系溶媒中で、共役ジオレフィンまたは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物とを有機アルカリ金属アミドを開始剤として(共)重合させ、重合転化率が10〜90%のところで下記一般式(1)で表されるアミノ基含有化合物を、上記有機アルカリ金属アミド1モルに対して0.1〜1.2モルの量で添加し、重合転化率が100%に達した後に、ブタジエンを追加、重合し、次いで、アルコキシシラン化合物、カルボニル含有化合物、およびスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を反応させることを特徴とするジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
HNR1R2 …… 一般式(1)
(式中、R1、R2は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、またはR1、R2が互いに結合した環構造を表す。) - 上記(a)(共)重合体と上記(b)(共)重合体のいずれか一方の重量平均分子量が1,000〜90,000であり、他方の重合体の重量平均分子量が150,000〜1,500,000である請求項1に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
- 上記(a)(共)重合体および上記(b)(共)重合体の各々は、共役ジオレフィン成分が95〜50重量%、芳香族ビニル化合物成分が5〜50重量%を占める共重合体である請求項1または2に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
- 上記(a)(共)重合体および(b)(共)重合体の各々は、0.25〜20mmol/100gポリマーのアミノ基を有し、かつ、上記(b)(共)重合体は、0.01〜20mmol/100gポリマーのアルコキシシリル基、0.01〜20mmol/100gポリマーの水酸基、および、0.01〜20mmol/100gポリマーのスズからなる群より選ばれる少なくとも1種(ただし、これらの2種以上を含む場合、アルコキシシリル基、水酸基、およびスズの合計含有量は、0.01〜20mmol/100gポリマーである。)を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
- 上記炭化水素系溶媒中での上記(共)重合及び反応の後に、伸展油を配合せずに、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が50〜200の組成物を得る請求項1〜4のいずれか1項に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
- 上記炭化水素系溶媒中での上記(共)重合及び反応の後に、伸展油を配合して、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20〜100の組成物を得る請求項1〜4のいずれか1項に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のジオレフィン系重合体組成物の製造方法の工程と、該製造方法で得られたジオレフィン系重合体組成物、及びシリカ、カーボンブラックおよびカーボン−シリカ デュアル・フェイズ・フィラーから選ばれる少なくとも1種を配合して、加硫用ゴム組成物を得る工程とを含むことを特徴とする加硫用ゴム組成物の製造方法。
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