JP4491705B2 - 揚げ物用衣材及びその衣材を用いた揚げ物 - Google Patents

揚げ物用衣材及びその衣材を用いた揚げ物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フライ食品において、さくさくとした軽い食感、歯切れの良い食感を提供できる衣材に関する。
又、本発明は、かかる衣材を用いた揚げ物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
フライ食品は、フライされて長時間放置された場合、フライ調理後に内材の水分が衣部分に移行することで、衣の食感がべたつきクリスピー感が喪失したり、衣の曳きが強くなり歯切れの悪いものになってしまう。
【0003】
この問題解決のために、従来より種々の検討がなされている。
例えば、特開平7−67565号公報には「揚げ物用衣材、及びこれを用いた製造方法」として、油ちょう後に常温で保存しても、油ちょう後に冷凍もしくは冷蔵した後電子レンジ又はオーブン再加熱しても、衣の食感、外観及び風味を維持した揚げ物を提供できる技術が開示されている。これは、小麦粉50〜70重量部と化工澱粉10〜30重量部と、粉末卵白、粉末卵黄、粉末状植物性たん白、粉末油脂、膨張剤及び増粘多糖類のうち3種類以上からなる粉体5〜25重量部とを含む揚げ物用衣材を使用するものである。
【0004】
又、特開平7−155127号公報には、油脂、澱粉、及び植物性たん白を必須成分とし、油脂をバッター原料の15〜60重量%含むことを特徴とする方法が開示されている。
【0005】
更に、特開平9−206016号公報には、化工澱粉、デキストリン及び植物性たん白を必須成分とするフライ食品用の衣材に関する技術が、特開平9−238656号公報には未α化澱粉及びα化澱粉からなる澱粉を主成分にし、これに起泡タイプの植物性たん白及び水を加えて攪拌混合して比重0.35〜0.6のバッターを調製したものを利用する技術が開示されている。
【0006】
これらの技術はいずれも、揚げ物表層部においては比較的さくさくとした食感が維持できるが、具材と接触している部分に関しては衣に曳きを感じ、歯切れが悪く、口溶けに問題が残り、十分満足できるものではなかった。
【0007】
一方、特開平9−215478号公報には、膨潤度が4〜15で、且つ溶解度が10重量%以下である架橋澱粉を20重量%以上含有させた衣材に関する技術が開示されており、好ましくは大豆たん白を3〜20重量%含有すると良いと記載されている。大豆たん白には、組織状大豆たん白である粒状大豆たん白を含むとの記載もあるが、通常粒状大豆たん白は、JASの規程によれば、355μmの篩目を通過するものの割合が10%以下である。本発明の態様は、この粒状植物性たん白を粉砕し篩別し2mm未満のものを採取したものである。通常の大きさの粒状植物性たん白を揚げ物の衣材に使用すると粒状物のごわごわとした食感を感じ好ましくない。
【0008】
又、特開平11−46712号公報には、フライ可能な食用粒状物をから揚げ粉に混合したことを特徴としたから揚げ粉に関する技術開示がある。食用粒状物には粒状植物性たん白も含まれる。
【0009】
しかし、これはから揚げの表面に適度な凹凸感をだすのが目的であり、本発明の目的、即ち、衣の歯切れ、曳きの軽減、口溶けの改善等の目的とは異なる。更に食用粒状物は幅2mm〜5mmとの記載があり、本発明の微粒状植物性たん白と大きさも異なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術では困難な口溶けが良好で衣の曳きを感じず、さくさくと歯切れの良い食感を長時間維持する揚げ物用衣材を提供することを目的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意研究するなかで、粒状植物性たん白を粉砕し篩別した最大粒径が2.0mm未満の微粒状植物性たん白を揚げ物用衣材として用いることにより課題を解決できる知見を得て、本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、加熱変性し水不溶化した最大粒径2.0mm未満の微粒植物性たん白を衣材中に含有することを特徴とする揚げ物用衣材である。この微粒状植物性たん白は衣材の粉体中1〜38重量%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは15〜30重量%含まれるのが適当である。又、本発明は加熱変性し水不溶化した最大粒径2.0mm未満の微粒状植物性たん白を衣材中に含有する衣材を用いて調製した揚げ物である。
【0012】
【発明の実施の形態】
通常、揚げ物は具材に衣をつけてフライした食品で、豚カツ、コロッケ、天ぷら、かき揚げなどを例示することが出来る。そして、衣材は、揚げ物の具材に直接ふりかけるまぶし粉として、或いは水などに分散させた衣液、バッター液にして使用することが出来る。衣材の組成は、従来技術の項で述べたように、小麦粉又は/及び澱粉を主成分とする種々の原料を用いることが出来る。
【0013】
本発明の衣材は、通常の組成の衣材中に、加熱変性し水不溶化した最大粒径2.0mm未満の微粒状植物性たん白を含有させることに特徴を有する。
植物性たん白としては、植物性由来のたん白であれば任意に使用することができるが、例えば大豆たん白、小麦たん白等が挙げられる。また大豆たん白の場合は、脱脂大豆、濃縮大豆たん白、分離大豆たん白、豆乳粉末等の使用も可能である。
【0014】
加熱方法としては、乾熱もしくは湿熱加熱、及び間接もしくは直接加熱を問わず、植物性たん白が熱変性して水不溶性となる方法を用いれば良い。例えば植物性たん白を主成分として、その他澱粉などの原料を含んで水系下にエクストルーダーのような加熱装置を用いてたん白が変性するに十分なほど(例えば100〜200℃)加圧加熱し、押出しにより膨化させ、「組織状植物性たん白」とする方法も用いることができる。また植物性たん白をロースター等により焙煎する方法も用いることができる。
【0015】
本発明において水不溶性の植物性たん白とは水に溶解しない植物性たん白のことを言い、上記の組織状植物性たん白を例示できる。例えば分離大豆たん白は水に溶解するので含めない。水不溶性の植物性たん白は分離大豆たん白のように加熱凝固性(ゲル化性)を有しない。
【0016】
水不溶性の植物性たん白を微粒状とする方法としては、一般的に使用されている粉砕方法を使用することができる。例えば、上記の組織状植物性たん白を粉砕し、篩分けにより微細化画分を得ることが適当である。植物性たん白が大豆たん白の場合、組織状大豆たん白を粉砕してもいいし、篩で篩分けした製品としての「組織状大豆たん白」を選別した後の、いわゆる篩下といわれる微細な粉を利用することも出来る。又、粒状小麦たん白を所望の大きさまで粉砕し乾燥したものでも良い。
【0017】
水不溶性の微粒状植物たん白は、分離大豆たん白等の他の植物性たん白と異なり加熱凝固性を有しないため、衣としての皮膜形成や骨格形成には寄与せずに、衣材中で断点を作る機能を有する。衣材中に物理的に形成された断点により、衣に適度な脆さを付与することが可能になり、衣の曳きを軽減し、歯切れの良さを発現しているものと思われる。
【0018】
微粒状にした組織状植物性たん白は一旦多孔質に膨化した組織を微細に粉砕しているため、保水性が低下している。このため、フライ時の水飛びに優れ、からっとし、さくさくとした好ましい食感になる。また、フライすることでゲル化やフィルム化などの熱変性が起こりにくく、水分が蒸散した後にフライ油が吸着し、揚げ物の具材からの水分移行を抑制し、長時間良好な食感を維持することが出来る。
これに比べ、微粒状にしていない水不溶性の組織状植物性たん白の場合、多孔質に膨化した組織に物理的に水を吸着させることができるため保水性を有し、良好な食感が得られない。
【0019】
微粒状植物性たん白は最大粒径2.0mm未満、好ましくは1.8mm未満、より好ましくは0.2mm以上1.0mm未満が適当である。最大粒径とは、その粒径の篩いをパスした粒径をいう。従って最大粒径2mm未満とは最大径2mmの篩いをパスした粒径をいう。この範囲に粉砕することで油ちょう後にごわごわした食感にならず、さくさくとした軽い食感となり、衣の曳きを感じにくく、口溶けが良く、歯切れの良い衣となる。粒径が大きすぎるとフライ後の食感がごわごわしたり、粒状物のテクスチャーを感じ所望の食感が得られない。
【0020】
この微粒状植物性たん白は衣材の粉体中1〜38重量%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは15〜30重量%用いることが適当である。この微粒状植物性たん白の割合は、粉体をまぶす態様においてはこの粉体全体での割合を云う。又、油脂や水を加えてバッターとして用いるときは、衣材は水や油脂を除く粉体原料中の微粒状植物性たん白の割合を云う。又、バッター付けした後にパン粉をまぶす場合は、パン粉は衣材には含まない。衣材における微粒状植物性たん白の含有量が少ないと、十分な効果が得られず、含有量が多すぎると、衣の食感が脆くなりすぎたり、特有の匂いが生じ、フライ食品の種類によっては好ましくない場合がある。
【0021】
衣材には小麦粉、澱粉に加え、所望により熱凝固性たん白を含ませる場合がある。大豆たん白、卵白のような動植物性熱凝固性たん白は衣におけるボディー形成やフィルム形成などの効果が得られることによる。反面、衣が強くなりすぎたり、硬くなりすぎたり、目的によっては不都合を生じる場合がある。したがって、このような場合には衣材中に微粒状植物性たん白と熱凝固性たん白を併用することが好ましい。微粒状植物性たん白を併用することで、衣部に断点を作成し強固になりすぎた衣にさくさを付与したり、衣の曳きを軽減したりなどの効果が得られやすいためである。
【0022】
熱凝固性たん白とは、水系下に加熱すると凝固する(ゲル化する)性質を有するたん白で、例えば、大豆たん白、小麦粉中に含まれる小麦たん白などの植物性たん白、乳たん白、卵白、魚肉、畜肉などの動物性たん白を挙げることが出来る。かかる熱凝固性たん白は、衣材中においてボディーを形成するが、配合量が多いと衣が硬くなりやすく、曳きも感じやすくなる。熱凝固性たん白は衣材の粉体中1〜40重量%、好ましくは2〜20重量%、より好ましくは5〜15重量%が適当である。
【0023】
衣材は前述したように粉のまま用いることも出来るが、水を加えてバッターとして利用することも出来る。本発明の衣材をバッターとして利用する場合、適当な粘度になるように加水することが出来る。バッターの粘度は中種に付着させたいバッター量などによって適宜調整することが出来るが、数百〜数千m・Pasの範囲が一般的である。その際、粘度を調節する為にガム質などの増粘剤などを使用することができるし、味付けのために既知の調味料を添加することも可能である。更には、着色料、着香料、乳化剤、その他の食品添加物を含有することを妨げない。
【0024】
衣材は小麦粉及び/又は澱粉類を主原料として微粒状植物性たん白を含むが、そのほかに前述のような熱凝固性たん白を併用することも出来るだけでなく、以下に記載するように食用粉、乳化剤、多糖類、ガム質、その他の食品添加物を用いることが出来る。衣材をバッターとして利用する場合は、油脂を含むものが良いが、該バッターには適時、調味料や増粘剤、乳化剤などを含むことができる。
【0025】
小麦粉は強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などを用いることができるが、グルテン含量の低い薄力粉は好適である。また、該小麦粉を適時焙焼したものは、バッター粘度が安定しており更に好ましい。
【0026】
澱粉としては、小麦、コーン、ワキシーコーン、米などの穀物澱粉、馬鈴薯、タピオカ等の芋類澱粉、小豆、いんげん豆、ササゲ、そら豆、及びその他の豆類等に由来するものやいずれにも該当しないサゴ澱粉などが列挙できる。これらを原料とする焙焼デキストリン、酵素変性澱粉、酸分解澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉、アルファー化澱粉、湿熱処理澱粉などの加工澱粉等を用いることができる。
【0027】
油脂は、食用に適するものであれば特に制限はなく、パーム油、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、ひまわり油、ヤシ油、シア油等の植物性油脂、牛脂、豚脂、魚油、乳脂などの動物性油脂等が列挙でき、上記油脂単独、又は混合油脂、あるいはそれらの部分水素添加、水添分別、分別、エステル交換などの加工を施した油脂などを利用することができるし、これらを粉末化した油脂であっても構わない。
【0028】
油脂は衣材がバッターの場合、バッター全体の10〜25重量%好ましくは12〜20重量%、より好ましくは15〜18重量%が適当である。油脂を添加することで、衣の食感が軽くなりクリスピーになる効果があるが、多く添加すると衣が油っぽくなり好ましくない。
【0029】
又、本発明は加熱変性し水不溶化した最大粒径2.0mm未満の微粒状植物性たん白を衣材中に含有する衣材を用いて調製した揚げ物である。揚げ物としては前述のように、バッター液を塗布してフライしたり、衣材を直接まぶしてフライしたりし製造される、豚カツ、コロッケ、天ぷら、かき揚げなどを例示することが出来る。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1及び比較例
2倍重量の温水に対して日本食研(株)製の「クックコロッケ」(コロッケの具材の素)を添加し、均一になるようによく混合し、冷却したコロッケの中種生地を、ドラム式の成型機(日本キャリア工業(株)製)を用いて1個35gになるように成型した。この中種1個に対して、バッター10g、パン粉10gを付け、175℃で3分間フライした。バッターは予め必要な粉体資材をプレミックスしたものを、5℃の冷水に分散させて調製した。そのバッターの配合を表1に示した。
尚、バッターに使用している微粒状大豆たん白は、脱脂大豆を主原料とし、エクストルーダーにより押し出して膨化させた組織状大豆たん白(加熱変性し水不溶化したもの)をアーシェル社製コミットロールにて粗粉砕し、乾燥ラインにて水分10%以下となるよう乾燥した粒状大豆たん白「ニューフジニック12S」(不二製油(株)製)を、ゴミタ社製粉砕機にて微粉砕することにより作製した。微粒状植物性たん白としては、最大粒径の異なる4種類((1)〜(4))を用いた。
最大粒径は以下のように定義した。即ち、微粒化した試料を篩い振動機(IIDA SEISAKUSYO製)を用い、自動的に振動を与えながら、各種サイズのメッシュの篩いを大きい方から通過させ、試料が全て通過する最も小さいメッシュ目開きの大きさを最大粒径とした。
表1に記載の微粒状大豆たん白(2)は、10メッシュ(目開き1.7mm)を全て通過するが、これより細かいメッシュのふるいは全ては通過しないため、最大粒径を1.7mmとした。また、微粒状大豆たん白(4)は、18.5メッシュ(目開き0.85mm)を全て通過するが、これより細かいメッシュのふるいは全ては通過しないため、最大粒径を0.85mmとした。
【0031】
Figure 0004491705
【0032】
フライしたコロッケを室温にて6時間放置したものをフライ直後のコロッケと比較検討した。また、フライ後に急速冷凍したコロッケを−18℃にて2週間及び6週間保管し、電子レンジにて解凍調理したものも同様に比較検討した。評価の結果を表2〜4に示す。食感評価は10人のパネラーに5点満点として優れている順に5から1の段階評価をしてもらい、平均点で示した。
【0033】
Figure 0004491705
【0034】
Figure 0004491705
【0035】
Figure 0004491705
【0036】
微粒状大豆たん白の配合しなかった試験区Aは衣のさくさく感に満足できるものでなく、衣の曳きが強く、歯切れの悪さを感じた。また、最大粒径の大きい微粒状大豆たん白を添加した試験区Bは、衣の食感がごわごわしており、衣部にざらつきを感じ好ましくなかった。
しかし、微粒状大豆たん白▲2▼(最大粒径1.7mm)、微粒状大豆たん白▲3▼(最大粒径1.4mm)及び、微粒状大豆たん白▲4▼(最大粒径0.85mm)を配合した試験区(C〜E)はフライ後だけでなく、冷凍後においても歯切れの良い、さくさくとした食感で、口溶けが良好で衣の曳きが少なくなっていた。
【0037】
実施例2
2倍重量の温水に対して日本食研(株)製の「クックコロッケ」(コロッケの具材の素)を添加し、均一になるようによく混合し、冷却したコロッケの中種生地を、ドラム式の成型機(日本キャリア工業(株)製)を用いて1個35gになるように成型した。この中種1個に対して、バッター10g、パン粉10gを付け、175℃で3分間フライした。バッターは予め必要な粉体資材をプレミックスしたものを、5℃の冷水に分散させて調製した。そのバッターの配合を表5に示した。
【0038】
Figure 0004491705
【0039】
フライしたコロッケを室温にて6時間放置したものをフライ直後のコロッケと比較検討した。また、フライ後に急速冷凍したコロッケを−18℃にて2週間及び6週間保管し、電子レンジにて解凍調理したものも同様に比較検討した。評価の結果を表6〜8に示す。食感評価は10人のパネラーに5点満点として優れている順に5から1の段階評価をしてもらい、平均点で示した。
【0040】
Figure 0004491705
【0041】
Figure 0004491705
【0042】
Figure 0004491705
【0043】
なお、実施例において配合で使用した資材を以下に示す。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
粉末状大豆たん白 プロフィット1000
(フジプロテインテクノロジー(株))
酸化澱粉 ラスターゲンFO(日澱化学(株))
α化澱粉 アイエフ131(日本NSC(株))
乳化剤 DKフォーマーFD30(第一工業製薬(株))
増粘剤 ネオソフトXC(太陽化学(株))
乳化油脂 ユニショートEF(不二製油(株))
微粒状大豆たん白(1)ニューフジニック12S(最大粒径4mm)
微粒状大豆たん白(2)ニューフジニック12S(最大粒径1.7mm)
微粒状大豆たん白(3)ニューフジニック12S(最大粒径1.4mm)
微粒状大豆たん白(4)ニューフジニック12S(最大粒径0.85mm)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0044】
いずれの試験区もフライ直後は良好な食感であったが、試験区Fは経時的な食感変化が早く、すぐに歯切れの悪い、衣に曳きのある重い食感になってしまい好ましくなかった。微粒状大豆たん白▲4▼を添加することで、クリスピー感があり、サクサクとした歯切れの良い食感となり、衣の曳きを感じにくく口溶けが良好になった。また、経時的な衣の劣化が起こりにくく良好であった。但し、試験区Gは改良度合いが小さいため、好ましくは1重量部添加されている試験区Hないし35重量部添加されている試験区Kが好ましく、更には試験区I及び試験区Jが良好であった。40重量部添加されている試験区Lは、衣の食感が脆くなりすぎる傾向にあるのと、パネラーによっては大豆固有の風味を感じるため、微粒状植物性たん白の添加量は38重量部以下が望まれる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の衣材を使用することで、クリスピーでサクサクとした歯切れが良く、衣の曳きを感じにくい口溶けの良いフライ食品を提供できる。更には、フライ後長時間放置されたり、フライ済み冷凍食品が長期間保管された後でも、フライ直後の好ましい衣の食感を可及的に維持できるようになったものである。

Claims (3)

  1. 加熱変性し水不溶化した最大粒径2.0mm未満の微粒状大豆たん白を衣材中に1〜38重量%、および熱凝固性粉末状大豆たん白を衣材中に1〜40重量%含有することを特徴とする、から揚げ、立田揚げを除く揚げ物用衣材。
  2. 豚カツ、コロッケ、天ぷら、又はかき揚げ用である、請求項1記載の衣材。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の衣材を用いて調製した揚げ物。
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