JP4491631B1 - 介護ベッドシステム - Google Patents

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JP4491631B1 JP2009121597A JP2009121597A JP4491631B1 JP 4491631 B1 JP4491631 B1 JP 4491631B1 JP 2009121597 A JP2009121597 A JP 2009121597A JP 2009121597 A JP2009121597 A JP 2009121597A JP 4491631 B1 JP4491631 B1 JP 4491631B1
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Abstract

【課題】
車椅子への移乗をなくし、介護者の僅かな介添えでトイレの便器上へ移動し排泄ができる介護ベッドシステムを提供する
【解決手段】
曲折可能に直線上に相互に連結した頭載部、背受部、尻載部、下腿受部、足載部からなり、被介護者が水平に寝ているベッド状態と被介護者が座位できる車椅子状態に変換可能に構成した車輪付介護ベッドにおいて、尻載部は、四角状の枠体である尻載枠と、その尻載枠に密着して開閉可能にした四角板形状の便座蓋、便座蓋の下方に便座を設け、便座蓋を下降、尻載枠を上昇させる等により、便座蓋への体重のかかり具合を軽減させた後、便座蓋を尻載枠に対して移動させることにより便座蓋を開き、トイレに移動し、トイレの便器で排泄できる介護ベッドシステム
【選択図】 図3

Description

被介護者がベッドに寝た状態から、移乗することなく座位できる車椅子に変換し、そのままトイレに移動し、トイレの便器にて排泄できる介護ベッドシステムに関する。
高齢者の増加とともに排泄がトイレの便器で出来ない要介護者が増加している。ベッドに寝ている老人や、病人などの被介護者をトイレの便器で、排泄するには、一般には、ベッドに車椅子を横付けにして介護者が被介護者を両腕で抱きかかえてベッドから、車椅子に移乗し、車椅子でトイレに移動し、そこから介護者が、被介護者を両腕で抱きかかえて車椅子から、トイレの便器に移乗される必要がある。又、非介護者がトイレで排泄を終わると、再び、介護者が、被介護者を両腕で抱きかかえトイレの便器から車椅子に移乗させ、車椅子でベッドまで移動して戻り、介護者が、被介護者を両腕で抱きかかえて車椅子からベッドに移乗させる必要がある。このため、介護者には、多大の労力と手間が必要で、腰や背中を痛め、被介護者自身の健康を損ねるという問題が起こっている。
現状では、ベッドからトイレの便器上へ其のまま移動するのに適した介護車も無くベッド近くに簡易便器を設け排泄する場合がある。
ベッドとは別に、車椅子の座部中央に用便が可能な所要の排泄穴を開け、下にポータブルトイレを設けた介護用車椅子があるが、臭いが残り、このポータブルトイレをいちいち取り替え、常に清潔に保つ必要がある。
被介護者を吊るして持ち上げる装置を装備する方法もあるが、大掛かりになり、一般家庭では使えない。
特開平10−201797 特開2002−177333 特開2001−293035
被介護者がベッドに寝た状態から、移乗することなく座位できる車椅子に変換して、そのままトイレに移動して、トイレの便器にて排泄できる介護ベッドシステムを目的とする。
その実現には次のような課題がある。
1)被介護者が寝ているベッド状態から、移乗することなく、被介護者が座位する車椅子状態に変形し、その車椅子状態で、被介護者がトイレの便座に、容易に移動できる安全で軽量な介護ベッドの構造。
2)被介護者が車椅子状態(被介護者が車椅子に座位している状態)でトイレに移動してトイレの便器で排泄できるように、座位部に開口部に設け、開閉可能とする。
3)上記、開口部は、家庭用のトイレの便器の後方部に配置される水洗タンク等にあたらないように開閉可能とする。
本発明では、図1のように、ベッド状態から被介護者の移乗なしにトイレに移動する介護ベッドシステムを提供する。
イ)曲折可能に直線上に相互に連結した頭載部6、背受部2、尻載部3、下腿受部4、足載部5からなり、被介護者は、図2(A)のように水平なベッド状態と、図2(B)のような被介護者が座位できる車椅子状態に相互に変換し、トイレに移動できる車輪付介護ベッドである。
ロ)尻載部3には開閉可能な便座蓋と、その下に便座を設ける。被介護者がトイレで排泄しないときは、便座蓋は閉まっている。
ハ)被介護者は、排泄するときに、便座蓋を開け、その下にある便座に座位する。
ニ)ベッド状態では、被介護者の尻の重みが、尻載部に掛かり、車椅子状態では、被介護者の体重が、尻載部にかかるため、便座蓋を下げたり、被介護者の腰や下腿等尻の周辺を持ち上げたり、被介護者を横向けにする等により、便座蓋への体重がかかるのを軽減させ(夫々、便座蓋下降による体重軽減状態、尻周辺部持ち上げによる体重軽減状態、横向けによる体重軽減状態と呼ぶ)、尻載部の便座蓋の開閉を容易にする。
ホ)車椅子状態においては、図2(C)のように、尻載部に被介護者の体重がかかっているため、車椅子状態から一時、頭載部、背受部をリクライニングし、脚を上げる方向に尻載部を斜め上方にして、下腿受部、足載部を持ち上げ、被介護者の体重を背受部に移動させることにより、尻載部の便座蓋への被介護者の体重がかかるのを軽減させる体重軽減状態(背凭れ体重軽減状態と呼ぶ)を作り出し、便器蓋の開閉を容易にする。
ヘ)排泄のために開いた便座蓋を、トイレの便器、水タンク等にあたらないように背受部の裏などに収容する。
お年寄りや、体の不自由な方は、ベッド状態から、移乗することなく車椅子状態に変形し、その状態でトイレに移動し、トイレの便器で排泄できるので、介護者の労力が大幅に軽減できる。被介護者にとってもベッド状態、車椅子状態で、読書なども可能で、必要なときに便座蓋を開いてトイレで用をたせる。
介護ベッドシステムの全体構成 介護ベッドシステムの状態(A) 介護ベッドのベッド状態(B) 介護ベッドの車椅子状態 (C) 介護ベッドの背凭れ状態 尻載部の構成 尻載部の動作説明図 便座蓋開口方式:便座蓋下降方式(便器蓋水平前方収容) 便座蓋開口方式:便座蓋下降方式(便器蓋斜め後方収容) 便座蓋開口方式:便座蓋下降方式(便器蓋側回転収容) 便座蓋開口方式:便器蓋下方方式(両開き方式) 便座蓋開口方式:尻周辺部上昇による体重軽減方式(便器蓋横引き出し) 便座蓋開口方式:横向け方式による体重軽減方式(便器蓋横引き出し) 便座蓋開口方式:背凭れ方式による体重軽減方式(便器蓋横引き出し)と介護ベッドの状態遷移
本発明の介護ベッドは、図1、図2に示すように、曲折可能なヒンジなどで線状に連結した頭載部6、背受部2、尻載部3、下腿受部4、足載部5で構成している。頭載部6、背受部3、尻載部3には、車輪71付きの脚72で支持し、移動できる。
本発明の介護ベッドは、図2に示すように2つの形態をとりえる。図2(A)は、頭載部6、背受部2、尻載部3、下腿受部4、足載部5が一直線上に水平に曲折可能に連携し、被介護者が寝れるベッド状態、図2(B)は被介護者が座位する車椅子状態である。
尻載部3には、図3のように、便座蓋32と便座33を設ける。排泄しないときは、便座蓋32は閉じており、トイレで排泄するときに便座蓋32を開ける。被介護者を移乗させないで、尻載部3の便座蓋32を開けるため、便座蓋32への被介護者の体重がかかるのを軽減させる体重軽減状態をつくることにより便座蓋32を開け易くしている。
頭載部6、背受部2、尻載部3、下腿受部4、足載部5の各部は、車椅子状態等に変形するため、ヒンジ等で折り曲げ可能に蝶着し、ギヤー、ワイヤー等で接続して、電動モータ、アクチュエータ等の駆動で変形できる。図2(A)のベッド状態から、図2(B)の車椅子状態に変形するときは、頭載部6と背受部2が折り畳まれ、脚フレーム74は、中空の脚フレーム73の内側にスライドして収納される。
また、図2(C)に示すように、頭載部6、背受部2をリクライニングし、脚を上げる方向に尻載部を斜め上方に持ち上げ、下腿受部、足載部を持ち上げる背凭れ状態を設けてもよい。背凭れ状態では、尻載部3への体重のかかり割合が極めて軽減され、便座蓋は開け易くなる。
体重軽減状態としては、1)便座蓋下降体重軽減方式、2)尻周辺部上昇体重軽減方式 3)横向け体重軽減方式 4)背凭れ体重軽減方式がある。以下の各方式の実施例を示す。
便座蓋下降体重軽減方式の実施例を図3〜図6に示す。
便座蓋下降体重軽減方式では、尻載部は、略四角状の枠体である尻載枠と、その尻載枠に密着した状態から下降し、水平に移動することで開閉可能にした略四角板形状の便座蓋と、便座蓋の下方に便座を設け、被介護者がベッド状態のとき、便座蓋を尻載枠に対して下降させ、便座蓋への体重のかかり具合を軽減させた後、便座蓋を移動させることにより便座蓋を開き、被介護者を便座に載せる方式である。
図3は、便座蓋下降方式で便座蓋を後方に収容する場合の尻載部の構成例である。
尻載部3は、尻載枠31、便座蓋32、便座33、便座載せ台34、アクチュエータ36からなり、背受部2の裏側に便座蓋収容レール35を設ける。
尻載枠31は略四角状の枠体である。便座蓋32の下に便座33を交換可能に設置できる便座載せ台34を配置している。便座載せ台34はU字型の台で、底面に、便座用の開口部を設け、便座33を交換可能に取り付け、側面の上端部が、便座蓋32を支える便座蓋レール341である。便座蓋32は、便座33より大きく、略四角板形状で、下部に左右前後に4つのローラー321を設け、便座蓋載せ台34の便座蓋レール341に、ローラー321を載せてスライドできる。
通常、便座蓋32は、尻載枠31の略四角状の枠体に、ほとんど隙間なく密着して閉じられ、尻載枠31と略同じ高さに設置している。
便座蓋32を開けるときは、便座蓋32が保持している便座載せ台34を、一定位置まで下降させ、便座蓋32を、便座蓋レール341と便座蓋収容レール35上を後方にスライドさせ、便座蓋収容レール35に収容する。
便座蓋32が便座蓋収容レール35に収容されると、便座載せ台34は、便座32を、アクチュエータ36により尻載枠31と略同じ高さまで上昇させ、被介護者の尻を載せる。
便座蓋32を閉めるときは、上記とは逆の動作を行う。便座33を載せた便座載せ台34を下降させた後、便座蓋32を、便座蓋収容レール35から便座蓋レール341へとスライドさせ、便座蓋32が便座載せ台34に収まると、便座蓋32が載った便座載せ台34を、尻載枠31と略同じ高さまで上昇させ、便座蓋32を閉じる。
図4は、ベッド状態において、便座蓋32を開ける方法を示す。
1)被介護者が寝ているときは、図4(A)のように、便座蓋32が閉まっており、便座蓋32は、尻載枠31、背受部3と略同じ高さに設置されている。
2)被介護者の尻の体重を軽減させるため、図4(B)のように、便座載せ台34を下げ、便座蓋32を便座蓋収容レール35の位置まで下降させる。
3)便座蓋32を、図4(C)のように、便座載せ台34の便座蓋レール341と便座蓋収容レール35上を後方にスライドさせる。
4)便座蓋32を、図4(D)のように便座蓋収容レール35に完全に収容させると、便座載せ台34を上昇させ、便座33を尻載枠31と略同じ高さまで上げる。
5)車椅子状態にすると、図4(E)のように、便座蓋32は、便座蓋収容レール35に収容され、折り曲げられて背受部2の裏側に収容される。
逆に、便座蓋32が背受部2の裏側に収容され車椅子状態から、便座蓋32を閉じるためには、図4(E)の車椅子状態を図4(D)のベッド状態にし、図4(C)とは逆に、便座載せ台34を下げて便座33を元の位置に下降させ、便座蓋32を便座載せ台34の便座蓋レール341上をスライドさせる。更に、図4(A)とは逆に、便座載せ台34を上昇させ、便座蓋32を尻載枠31と同じ高さまで上げることにより便座蓋を閉じる。
図5は、便座蓋下降方式で、便座蓋を下腿受部4の下に収容する水平前方収容方式の例である。図5(A)は便座蓋32が閉じている状態図、図5(B)は、便座蓋を下降させることよる体重軽減状態。図5(C)は、便座蓋32を、前方にスライドさせ下腿受部4の下に収容している状態、図5(D)は、便座を尻載部と同じ高さに上昇させた状態を示す。
図6は便座蓋下降方式の一つである斜め後方下降方式の実施例である。
便座蓋31の前方部が尻載枠31に尻載枠・便座蓋ヒンジ311により蝶着され、便座蓋32の後方部(背受部側)が下降し、便器蓋32が斜め後方下方向に下降する方式である。図6(A)は便座蓋32が閉じている状態、図6(B)は、便座蓋32の後方を斜め下方向に下げ、被介護者の尻の体重の尻載部3への係り具合を軽減させた状態、図6(C)は、便座蓋32を背受部2の下方にスライドさせた状態、図6(D)は、便座33を尻載部3と同じ高さに上昇させた状態を示す。
図7は、便座蓋下降方式の回転収容方式である。図7(A)は便座蓋32が閉じている状態、図7(B)は便座蓋32を下降させることによる体重軽減状態、図7(C)は便座蓋32を尻載部3の一点で回転させた状態、図7(D)は、便座蓋32を、背受部2の裏に収容し、便座33を尻載枠31と同じ高さに上昇させた状態である。
図8は、便座蓋下降方式で便座蓋が真ん中で二つに分かれて下降することにより、体重軽減状態をつくり、便座蓋32を開ける方法である。図8(A)は便座蓋32が閉じている状態、図8(B)は、便座蓋32が真ん中で二つに分かれて下降することにより、体重軽減状態をつくる状態を示す。
図9は、被介護者の腰や下腿等の尻周辺部上昇による体重軽減方式の実施例である。尻周辺部上昇による体重軽減方式では、尻載部3は、便座蓋32に対して上昇可能な尻載枠と、その尻載枠31が上昇したとき水平に移動することにより開閉可能な略四角板形状の便座蓋32と、便座蓋32の下方に便座33を設け、被介護者がベッド状態のとき、尻載枠31を上昇させて、被介護者の尻周辺部を持ち上げて便座蓋32への体重のかかり具合を軽減した後、便座蓋32を移動させて、便座蓋32を開け、被介護者を便座に載せる方式である。
図9では、尻載枠31を上昇させ、被介護者の尻部の周りを持ち上げ後、便座蓋32を横方向に引き抜く場合を例示している。図9(A)は便座蓋32が閉じている状態、図9(B)は、尻載枠31を上昇させ、被介護者の尻部の周辺を持ち上げている状態、図9(C)は、便座蓋32を横側方向にスライドさせ引き出している状態、図9(D)は便座蓋32を尻載部3の側面に、折って垂下げている状態である。
図10は、被介護者を斜めにすることにより、便座蓋32への体重のかかり具合を軽減さ
せる横向け体重軽減方式である。
横向け体重軽減方式では、尻載部3は、横に開口部があるコの字状枠体である尻載枠31
と、その尻載枠31に密着し、横方向に開閉可能にした略四角板形状の便座蓋32と、便
座蓋32の下方に便座33を設け、頭載部6、背受部2、下腿受部4は、尻載枠31の開口部側を上昇させて介護ベッドを横向けに傾斜でき、被介護者がベッド状態のとき、頭載部6、背受部2、下腿受部4を、尻載枠31の開口側を高くして被介護者を斜めにすることにより、被介護者の便器蓋32への体重のかかり具合を軽減させ、便器蓋32を横方向に移動させて開け、被介護者を便座33に載せる方式である。
図10では、尻載部3に、横方向に開口部がある略コの字状の枠体である尻載枠31と、
その尻載枠31に密着し横方向に開閉可能にした略四角板形状の便座蓋32と、便座蓋3
2の下に便座33を設ける場合を例示している。図10(A)は便座蓋32が閉じ、被介
護者がベッド状態にある状態、図10(B)は、頭載部6、背受部2、下腿受部4について、尻載枠31の開口側を高くして斜めにし、被介護者の便器蓋32への体重のかかり具合を軽減する状態、図10(C)は、便座蓋32を横方向に移動させて開ける。図10(D)は、頭載部6、背受部2、下腿受部4を水平に戻し、便座33を上昇させ被介護者を載せる状態を示す。
図11は背凭れ体重軽減方式を示す。
背凭れ体重軽減方式では、尻載部3は、尻載枠31と、その尻載枠31に密着し開閉可能にした便座蓋32と、便座蓋32の下方に便座33を設け、頭載部6、背受部2は、後方にリクライニングさせ、尻載部3は、斜め上方に持ち上げ、下腿受部4、足載部5は上方に持ち上げることができ、被介護者がベッド状態のとき、又は、車椅子状態のときに、頭載部6、背受部2を後方にリクライニングし、脚を上げる方向に尻載部3を斜めに持ち上げ、下腿受部4、足載部5を持ち上げる背凭れ状態にすることにより、尻載部3の便座蓋32への被介護者の体重がかかるのを軽減し、便座蓋32を移動させ便座蓋32を開く方式である。
図11(A)は、頭載部6、背受部3をリクライニングし、脚を上げる方向に尻載部3を斜めに持ち上げ、下腿受部4、足載部5を持ち上げる背凭れ状態を設ける状態、図11(B)は、さらに便座蓋32を横に引き出している状態を示す。背凭れ状態では、尻載部3への体重のかかり割合が極めて軽減され、便座蓋32は開け易くなる。図11(C)は背凭れ体重軽減の状態遷移図である。
介護ベッドシステムは、S1:ベッド状態、S2:車椅子状態、S3:背凭れ状態の3つの状態を有する(S3の背凭れ状態を設けない場合もある)。夫々の状態において、便座蓋が閉まっている体重軽減状態(S11、S21、S31)、便座蓋を開けた体重軽減状態(S12、S22、S32)がある。
被介護者がベッドに寝ている状態から便座蓋32を開ける場合と、被介護者が車椅子に座位している車椅子状態から便座蓋32を開ける場合の介護ベッドシステムの状態遷移例を示す。
1)被介護者がベッドに寝ている状態から便座蓋を開ける場合:
ベッド状態S1では、便座蓋32を開くために、便座蓋32を下降させて、体重を軽減させるベッド体重軽減状態(便座蓋32は閉じている)S11に移行し、その状態から便座蓋32を開けて、便座に載るベッド体重軽減状態(便座蓋32は開口)S12に移行する。更に、ベッド体重軽減状態(便座蓋32は開口)S12から、便座33に座位している車椅子体重軽減状態(便座蓋32は開口)S22に移行する。
2)被介護者が車椅子に座位している車椅子状態から便座蓋32を開ける場合:
車椅子状態S2では、被介護者の体重が尻載部3にかかっているため、このままでは車椅子体重軽減状態(便座蓋32は閉鎖)に移行することは難しい。この状態から便座蓋32を開ける方法としては、一旦ベッド状態に移行した後、便座蓋32を下降させて体重軽減により便座蓋32を開ける方法と、被介護者が座位した車椅子状態S2から、一旦、背凭れ状態S3に移行し、被介護者の体重が尻載部3にかかるのを軽減させ、その状態から、便座蓋32を開けた背凭れ体重軽減状態(便器孔は開口)S32に移行して便座蓋32を開ける方法がある。
便座蓋32を開けた背凭れ体重軽減状態S3に移行する方法では、被介護者の尻と脚は、上方に持ち上げられるので、体重は、尻載部3から背受部3に移行し、尻載部3に体重が、かからない背凭れ体重軽減状態(便器蓋32は閉鎖)S31に、さらに、便座蓋32を開き、背凭れ体重軽減状態(便器蓋32は開口)S32に移行する。この状態から車椅子状態S22に変形しトイレに移動する。
この状態遷移に示すように、背凭れ体重軽減方式に、便座蓋下降体重軽減方式、尻周辺部上昇体重軽減方式、横向け体重軽減方式などを合わせもつことにより、より体重軽減ができ、便器蓋を容易に開けることができる。
以上の体重軽減状態による、便座蓋32の開いた後、車椅子をトイレに移動し、車椅子をトイレの便器9に覆せる必要がある。それには次の3つの方法がある
1)車椅子状態の前方から突っ込み覆せる場合(前方移動方式)
2)車椅子状態の後方から突っ込み覆せる場合(後方移動方式)
3)椅子状態の側面から便座に突っ込み覆せる場合(側面移動方式)
通常、上記の後方移動方式で、トイレの便器9には車椅子状態で、後方から突っ込み、便器9に覆せる。
トイレの形状によっては、車椅子の前方又は側面から便器に突っ込んで覆ることが必要な場合がある。前方移動方式では、下腿受部4、足載部5のフレームを取り外し、介護ベッドの下腿受部の車輪付の脚とベッドのフレームが、便器の上に覆せられるように門型の構成としている。側面から便器9に突っ込み覆せることができるように、車椅子の側面も脚の間隔は大きくした門型であることが望ましい。
被介護者がベッドに寝ている状態から、被介護者の移動、移乗がなくトイレの便器に排泄できる介護ベッドを用いた高効率福祉介護システムを構築できる。
1 介護ベッド
2 背受部
3 尻載部
31 尻載枠
311 尻載枠・便座蓋ヒンジ
32 便座蓋
321 ローラー
33 便座
34 便座蓋載せ台
341 便座蓋レール
35 便座蓋収容レール
36 アクチュエータ
4 下腿受部
5 足載部
6 頭載部
7 その他の構成
71 車輪
72 脚
73 横脚フレーム1
74 横脚フレーム2
8 操作盤
9 便器
S1:ベッド状態
S11:ベッド状態(体重軽減:便座蓋閉)
S12:ベッド状態(体重軽減:便座蓋開)
S2:椅子状態
S21:椅子状態(体重軽減:便座蓋閉)
S22:椅子状態(体重軽減:便座蓋開)
S3:背凭れ状態
S31:背凭れ状態(体重軽減:便座蓋閉)
S32:背凭れ状態(体重軽減:便座蓋開



Claims (4)

  1. 曲折可能に直線上に相互に連結した頭載部、背受部、尻載部、下腿受部、足載部からなり、被介護者が水平に寝るベッド状態と、被介護者が座位できる車椅子状態に相互に変換し、移動できる車輪付介護ベッドで、排泄するときは、被介護者がベッドに寝た状態から、移乗することなく座位できる車椅子に変換して、そのままトイレに移動して、トイレの便器にて排泄できる介護ベッドであって、尻載部は、略四角状の枠体である尻載枠31と、その尻載枠31に密着した状態から下降し、水平に移動することで開閉可能にした略四角板形状の便座蓋32と、便座蓋32の下方に便座33を設け、被介護者がベッド状態のとき、便座蓋32を尻載枠31に対して下降させ、便座蓋32への体重のかかり具合を軽減させた後、便座蓋32を移動させることにより便座蓋32を開き、被介護者を便座33に載せることを特徴とする介護ベッドシステム。
  2. 曲折可能に直線上に相互に連結した頭載部、背受部、尻載部、下腿受部、足載部からなり、被介護者が水平に寝るベッド状態と、被介護者が座位できる車椅子状態に相互に変換し、移動できる車輪付介護ベッドで、排泄するときは、被介護者がベッドに寝た状態から、移乗することなく座位できる車椅子に変換して、そのままトイレに移動して、トイレの便器にて排泄できる介護ベッドであって、尻載部は、略四角状の枠体で、便座蓋33に対して上昇可能な尻載枠31と、その尻載枠31が上昇したとき水平に移動することにより開閉可能にした略四角板形状の便座蓋32と、便座蓋の下方に便座33を設け、被介護者がベッド状態のとき、尻載枠31を上昇させ、被介護者の尻周辺部を持ち上げ、便座蓋32への体重のかかり具合を軽減した後、便座蓋32を移動させ、便座蓋32を開け、被介護者を便座33に載せることを特徴とする介護ベッドシステム。
  3. 曲折可能に直線上に相互に連結した頭載部、背受部、尻載部、下腿受部、足載部からなり、被介護者が水平に寝るベッド状態と、被介護者が座位できる車椅子状態に相互に変換し、移動できる車輪付介護ベッドで、排泄するときは、被介護者がベッドに寝た状態から、移乗することなく座位できる車椅子に変換して、そのままトイレに移動して、トイレの便器にて排泄できる介護ベッドであって、尻載部は、横に開口部があるコの字状枠体である尻載枠31と、その尻載枠31に密着し、横方向に開閉可能にした略四角板形状の便座蓋32と、便座蓋32の下方に便座33を設け、頭載部6、背受部2、下腿受部4について、尻載枠31の開口部側を上昇させて介護ベッドを横向けに傾斜させることができ、被介護者がベッド状態のとき、頭載部6、背受部2、下腿受部4において、尻載枠31の開口側を高くして被介護者を横向けにすることにより、被介護者の便座蓋32への体重のかかり具合を軽減させ、便座蓋32を横方向に移動させて便座蓋32を開け、被介護者を便座33に載せることを特徴とする介護ベッドシステム。
  4. 曲折可能に直線上に相互に連結した頭載部、背受部、尻載部、下腿受部、足載部からなり、被介護者が水平に寝るベッド状態と、被介護者が座位できる車椅子状態に相互に変換し、移動できる車輪付介護ベッドで、排泄するときは、被介護者がベッドに寝た状態から、移乗することなく座位できる車椅子に変換して、そのままトイレに移動して、トイレの便器にて排泄できる介護ベッドであって、尻載部は、尻載枠31と、その尻載枠31に密着し開閉可能にした便座蓋32と、便座蓋32の下方に便座33を設け、頭載部、背受部は、後方にリクライニングさせ、尻載部は、斜め上方に持ち上げ、下腿受部、足載部は上方に持ち上げることができ、被介護者がベッド状態のとき、又は、車椅子状態のときに頭載部、背受部2を後方にリクライニングし、尻載部3を斜め上方に持ち上げ、下腿受部、足載部を上に持ち上げ、背凭れ状態にすることにより、尻載部の便座蓋32への被介護者の体重がかかるのを軽減させ、便座蓋32を移動させて便座蓋32を開くことを特徴とする介護ベッドシステム。
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