JP2005304626A - 車椅子機能を有する介護用ベッドの構成方法及び介護用ベッド - Google Patents
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Abstract
【課題】 この発明は、被介護人をベッドから車椅子へ移乗させ又は車椅子からベッドへ移すに際し、少ない労力で、被介護人に苦痛を与えることなく、容易に実施できるようにすることを目的としたものである。
【解決手段】 この発明は、ヘッドボードに、ストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装する間隔をおいて前後ベッド枠の一側を固定し、該前後ベッド枠の上部にマットを設置し、該ベッド枠内に昇降及びリクライニング装置を夫々設置すると共に、移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体の枠体にリクライニング装置を設置し、前記枠体下部に移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体を前記前後ベッド体の間に挿入して一体的に固定したことを特徴とする車椅子機能を有する介護用ベッドにより目的を達成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 この発明は、ヘッドボードに、ストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装する間隔をおいて前後ベッド枠の一側を固定し、該前後ベッド枠の上部にマットを設置し、該ベッド枠内に昇降及びリクライニング装置を夫々設置すると共に、移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体の枠体にリクライニング装置を設置し、前記枠体下部に移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体を前記前後ベッド体の間に挿入して一体的に固定したことを特徴とする車椅子機能を有する介護用ベッドにより目的を達成した。
【選択図】 図1
Description
この発明は、介護なしでは自立不可能な高齢者、身体障害者、病人などのベッドであって、車椅子への移動が容易であり、介護人の負担を軽減することを目的とした車椅子機能を有する介護用ベッドの構成方法及び介護用ベッドに関する。
従来車椅子を備えた介護用ベッドとしては、例えば、右側マットと左側マットの間に、椅子収納部を有し、2分割できるようにしたベッド本体と、前記右側マットと左側マットと略同一面を形成できるようにした背部マット、座部マット、脚部マット及び足台マットを有し、走行できるように車輪をつけ、前記椅子収納部に収納できる介護椅子を備えた介護用ベッドの発明が提案されている。
また、被介護人をベッドから車椅子に移すに当り、介護人の作業を簡単かつ容易にし、ベッド形状は従来形を維持し、設置スペースを既存形の範囲内に収めるようにするもので、ベッド中央部に車椅子形成機能を備えた寝台部を嵌着してあり、この寝台部を引き出してリクライニング方式を用いて車椅子を形成するものであり、更に介護者の仮眠スペースを具備してある、などの発明も提案されている。
特開2000−166981
特開2001−218799
従来ベッド上の被介護人をストレッチャーに移乗させたり、車椅子に移すには、介護人一人ではできない場合が多いのみならず、被介護人に苦痛を与えるおそれもあった。そこでベッドの一部に車椅子を嵌め込んだ提案がある。
例えば、特許文献1の発明は、椅子収納部を有し、2分割可能に形成されたベッド本体の内側に車椅子となる介護用椅子を組み込んだ介護用ベッドであるが、介護用椅子を取ると全体が分解されるような態様になり、分解組み立てを要する問題点があった。
また、特許文献2の発明は、ベッドに組み込んだ車椅子機能を備えた寝台部をストレッチャー方式にして出し入れし、被介護人に触れることなく、寝台部を屈曲成形して、リクライニングさせるようにした点に工夫が加えられているが、車椅子の成形容易性に配慮した為に、ベッド機能中高さ調節とか、リクライニングとか、移動性と可能性とかを考慮していない問題点がある。
この発明は、被介護人に触れることなく(又は最小の労力で)リクライニング方式を用い、寝たままの被介護人を車椅子に座らせた状態にさせること、その為に、前後ベッド体の中央部にリクライニングできるストレッチャー方式の車椅子ベッド体を介装することにより、前記従来の問題点を解決したのである。
また前後ベッド体は、夫々同時に昇降し、かつリクライニング可能であって(同時に車椅子ベッド体も昇降できる)、ベッド体の高さ調節機能を付与し、かつ移動可能として従来のベッド体の特質も具備させたものである。
即ち方法の発明は、昇降及びリクライニングできる前後ベッド体の中央部に、リクライニングできるストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装し、前記前後ベッド体と車椅子ベッド体とを一体化して介護用ベッドを構成することを特徴とした車椅子機能を有する介護用ベッドの構成方法である。また、他の方法の発明は、昇降及びリクライニングできる前後ベッド体は、頭部の縦枠に前後ベッド体の支持枠を固定すると共に、前記支持枠にキャスターを取り付けて移動自在に構成するものであり、車椅子ベッド体は、ストレッチャーと車椅子兼用の構成であって、前後ベッド体との間に介装し、これと一体的に連結して介護用ベッドを構成し、前後ベッド体と切り離してストレッチャーとし、ストレッチャーをリクライニングして車椅子とするものである。
次に、介護用ベッドの発明は、ヘッドボードに、ストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装できる間隔をおいて前後ベッド枠の一側を固定し、該前後ベッド枠の上部にマットを設置し、該ベッド枠内に昇降及びリクライニング装置を夫々設置すると共に、移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体の枠体にリクライニング装置を設置し、前記枠体下部に移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体を、前記前後ベッド体の間に介装して一体的に固定したことを特徴とする車椅子機能を有する介護用ベッドであり、ヘッドボードに、ストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装できる間隔をおいて、前後ベッド枠の一側を固定し、該前後ベッド枠の上部にマットを設置し、前記前後ベッド枠内に昇降及びリクライニング装置を夫々設置すると共に、移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体の枠体にリクライニング装置を設置し、前記枠体下部に移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体を前記前後ベッド体の間に挿入して一体的に固定し、前記車椅子ベッド体は、前後ベッド体と同時に昇降できるように構成したことを特徴とする車椅子機能を有する介護用ベッドである。
更に、前後ベッド体には、夫々昇降手段が設置され、何れか一方の昇降手段の入力によって、同時に両ベッド体が昇降できるように構成したものであり、車椅子ベッド体の下部に設置したリクライニング装置は、頭部と、足部に分けて、自動又は人力操作できるようにしたものである。
前記のように、この発明は、前後ベッド体の中央部へリクライニングできるストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装したので、被介護人はストレッチャーで寝たまま運ばれ、前記ストレッチャーをリクライニングして、座った状態(車椅子に乗った状態)にすることができる。
従って介護人は、殆んど手をつけることなく、ベッド体の形状を変える(自動又は手動)のみで、被介護人を横臥状から座り状に姿勢を変えさせることができる。この姿勢変化に際しては、被介護人を目視しつつ極めて緩徐に行うことができるので、無理なく全身を支えながら行うことができる特質がある。
前記発明において、実際使用に際し、特注として前後側ベッド体は、昇降手段又はリクライニング手段の一方又は両方を除いて構成することもできる。
従来最も注意しなければならなかった被介護人の苦痛、緊張及び介護人の大きな労力の必要性などを一挙に解決し、しかも介護人は、被介護人に直接触れることなく、総てに亘り注視しつつ、車椅子ベッド体と、介護ベッドへ可逆的に移行できる特質がある。
この発明によれば、介護人一人で、被介護人を車椅子に移乗させ、又は車椅子からベッドへ移すなどの操作を容易、かつ安全になし得る効果がある。
前記介護用ベッドのリクライニング及びストレッチャー式車椅子への移乗などは、自動又は手動で円滑に実施し得ると共に、被介護人を注視しつつ総ての操作を行うことができるので、不慮の危害を蒙るおそれがないなどの諸効果がある。
ヘッドボードの前後に、前後ベッド枠の一端を固定し、前記前後ベッド枠の中央部へ車椅子ベッド枠を介装し、夫々固定する。前記前後ベッド枠には、マット部分の昇降手段と、リクライニング手段を設置すると共に、一方の昇降手段の入力を他方の昇降手段に出力すべく構成し、前記車椅子ベッド枠にリクライニング手段を組み込む。
前記ヘッドボード、前後ベッド枠及び車椅子ベッド枠の下端部には、適宜キャスターを取り付けて移動可能に構成してある。
前記昇降手段及びリクライニング手段は公知の技術を使用すると共に、その入力はモータなど自動的入力と、人力入力の両方があるが、何れも使用することができる。
前記を要約すると、この発明は、ヘッドボードと、これに一端を固定した前後側ベッド体と、該前後側ベッド体の間へ介装される車椅子ベッド体とよりなり、全体を移動可能なようにキャスターを取り付けた構成である。
前記前後側ベッド体は、前後側ベッド枠にマットを設置してなり、該マットの支板は、昇降手段に支持されると共に、リクライニング手段とも関連づけてある。
前記車椅子ベッド体は、車椅子枠に屈曲可能なストレッチャー枠がリクライニング可能に連結され、前記ストレッチャー枠上にマットを設置し、ストレッチャー枠内にリクライニング手段が内装されている。前記車椅子枠に昇降手段を内装するか、前記前後側ベッド枠の昇降に伴って昇降できるように連結することも考えられる。
前記リクライニング手段と、昇降手段は、その構造に特定性はなくてもよく、従来技術を利用することができるので、手動又は自動とすることができる。
この発明の実施例を図1について説明すると、ヘッドボードの前後部へ、車椅子ベッド体を介装し得る間隔をおいて前後ベッド体の一側を夫々固定する。ついで、前後ベッド体の間へ車椅子ベッド体を介装し、一体的に固定すれば介護用ベッドが構成される。
前記において、前後ベッド体は、前後ベッド枠に、支板を介してマットを設置し、前記ベッド枠内に、前記支板の昇降手段と、リクライニング手段を内装する。前記前後ベッド体及び車椅子ベッド体のマット及び可動枠はリクライニングできるように四つの部材に分割してあり、夫々の分割部にリクライニング手段が設置してある。
前記前後ベッド体に内蔵する昇降手段は、夫々連動させてあって、一方で回転力(モータ又は人力)を入力すれば、両方同時に昇降できるようになっている。
また前後ベッド体及び車椅子ベッド体には前記のように夫々リクライニング手段が設けてあるので、自動又は手動によってマットは平板状、又は腰掛け状(段状)に構成される。
前記リクライニングは、マットの移動によって成形されるので、被介護人は寝たままマットの外形が緩徐に変化することになり、無理な外力が働くおそれはない。
前記のように、この発明によれば,ヘッドボード、前後ベッド体及び車椅子ベッド体よりなり、夫々の機能を有すると共に、全体が同一(例えば昇降)目的で結合しているので、統一された介護用ベッドであり、比較的狭い床面積(従来のベッドとほぼ同一)で使用できる特質がある。
この発明の実施例を図3、4、5、6、7、8について構成を説明すると、ヘッドボード1の前後部へ、前ベッド枠2と、後ベッド枠3との一側を固着し、前ベッド枠2と、後ベッド枠3に、夫々螺杆4、4aを水平に架設し、該螺杆4へ、ナット5、5を螺合させると共に、該ナット5、5と、マット17の支板7の突片8と、枠2の下板2aに夫々リンク片9a、9b、9c、9dをピン10、10で結合する(図3、4、5)。
前記螺杆4、4aにはベベルギヤー11、11を固定し、ベベルギヤー11、11aと咬み合うベベルギヤー12、12aを同一軸13の両端に固定し、螺杆4をハンドル14により回転すると、螺杆4、ベベルギヤー11、12、軸13、ベベルギヤー12a、11aから螺杆4aへ伝達されるので、ハンドル14により、螺杆4、4aを回転させることができる。
従って螺杆4、4aの回転につれてリンク片9a、9b、9c、9d、ナット5、5が矢示15、15又は16、16のように離接するので、リンク片9a、9b、9c、9dの傾斜角度は大きくなり(ベッド上昇)、又は小さくなって(ベッド下降)、ベッドを昇降させる。この場合に、車椅子ベッド体20のマットの支板19の端縁を、前後ベッド体35、36のマット17、17の支え板7a、7bに重なるので、前後ベッド体35、36のマットの支板(例えば格子状になった枠板)上に重ねて支持させることにより、前後ベッド体の支板7の昇降が、そのまま車椅子ベッド体20の支板19を昇降させることになる。従って車椅子ベッド体20にはマット18の昇降手段を設けなくてもよいことになる(図8(a)(b))。
次に前後ベッド体2、3及び車椅子ベッド体20のマット17、18は、背部マット17a、18a、座部マット17b、18b、脚部マット17c、18c及び足マット17d、18dよりなり、夫々折り曲げ可能に連結されている。
そこで、背部マット18aの基部側の支板の取付片21、及び脚部マット18cの支板の取付片23とを、車椅子枠22の取付片24との間にリクライニング用のアブソーバ25、25aを夫々ピン連結してある。
図中6はベッドの柵、26は取手、26aはロック切替えの取手、27、28は操作杆、29は足部リクライニングの連結片、30、30は手摺りであって、マットずれ防止柵にもなる。
前記実施例において、操作杆27、28を持って、図7中矢示31、又は32の方向へマットを移動させて、被介護人の好む角度に調節することができる。前記手摺り30は、図6中鎖線図示から、実線図示のように矢示33、34のように折り込んで収納することができる。
前記実施例において、ヘッドボード1の下端、前ベッド枠2の下端、後ベッド枠3の下端及び車椅子ベッド枠の下端には何れもキャスター37が設けてあるので、介護ベッドは勿論、車椅子ベッド体(ストレッチャーとして使用するときも同じ)としても自由に移動させることができる。
1 ヘッドボード
2 前ベッド枠
3 後ベッド枠
4 螺杆
5 ナット
6 マット
7 支板
8 突片
9a、9b、9c、9d リンク片
10 ピン
11、11a、12、12a ベベルギヤー
13 軸
14 ハンドル
17、18 マット
19 支板
20 車椅子ベッド体
21、23、24 取付片
22 車椅子枠
25、25a アブソーバ
26 取手
27、28 操作杆
29 連結片
30 手摺
2 前ベッド枠
3 後ベッド枠
4 螺杆
5 ナット
6 マット
7 支板
8 突片
9a、9b、9c、9d リンク片
10 ピン
11、11a、12、12a ベベルギヤー
13 軸
14 ハンドル
17、18 マット
19 支板
20 車椅子ベッド体
21、23、24 取付片
22 車椅子枠
25、25a アブソーバ
26 取手
27、28 操作杆
29 連結片
30 手摺
Claims (7)
- 昇降及びリクライニングできる前後ベッド体の中央部に、リクライニングできるストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装し、前記前後ベッド体と車椅子ベッド体とを一体化して介護用ベッドを構成することを特徴とした車椅子機能を有する介護用ベッドの構成方法。
- 昇降及びリクライニングできる前後ベッド体は、頭部の縦枠に前後ベッド体の支持枠を固定すると共に、前記支持枠にキャスターを取り付けて移動自在に構成することを特徴とした請求項1記載の車椅子機能を有する介護用ベッドの構成方法。
- 車椅子ベッド体は、ストレッチャーと車椅子兼用の構成であって、前後ベッド体の間に介装し、これと一体的に連結して介護用ベッドを構成し、前後ベッド体と切り離してストレッチャーとし、ストレッチャーをリクライニングして車椅子とすることを特徴とした請求項1記載の車椅子機能を有する介護用ベッドの構成方法。
- ヘッドボードに、ストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装できる間隔をおいて前後ベッド枠の一側を固定し、該前後ベッド枠の上部にマットを設置し、該ベッド枠内に昇降及びリクライニング装置を夫々設置すると共に、移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体の枠体にリクライニング装置を設置し、前記枠体下部に移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体を、前記前後ベッド体の間に挿入して一体的に固定したことを特徴とする車椅子機能を有する介護用ベッド。
- ヘッドボードに、ストレッチャー状の車椅子ベッド体を介装できる間隔をおいて、前後ベッド枠の一側を固定し、該前後ベッド枠の上部にマットを設置し、前記前後ベッド枠内に昇降及びリクライニング装置を夫々設置すると共に、移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体の枠体にリクライニング装置を設置し、前記枠体下部に移動用キャスターを取り付け、前記車椅子ベッド体を前記前後ベッド体の間に介装して一体的に固定し、前記車椅子ベッド体は、前後ベッド体と同時に昇降できるように構成したことを特徴とする車椅子機能を有する介護用ベッド。
- 前後ベッド体には、夫々昇降手段が設置され、何れか一方の昇降手段の入力によって、同時に両ベッド体が昇降できるように構成したことを特徴とする請求項4又は5記載の車椅子機能を有する介護用ベッド。
- 車椅子ベッド体の下部に設置したリクライニング装置は、頭部と、足部に分けて、自動又は人力操作できるようにしたことを特徴とする請求項4又は5記載の車椅子機能を有する介護用ベッド。
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